まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
さてさて。まず、はじめに。こちらをはじめて読まれるかたに(いないだろうけど・・・)
まず、こちらの話は。スレイヤーズアニメ。第二弾。スレイヤーズNEXT。
そのパロディの話みたいなものです。
設定としては、とある平行世界のひとつで、リナとしてあそん・・もとい。
降臨されて生活していたエル様ことリナ=インバースが。
ちょっとした事件(?)に巻き込まれ。前回のときは。アメリア&ゼルガディスたちとともに。
もうひとつの平行世界。すなわち。
同じリナ=インバースが存在する世界にと移動しているお話です。
なお、こちらの世界にはもともとガウリイ=ガブリエフは存在しておらず。
リナとシルフィールが幼馴染、という設定となっております。
ちなみに。こちらの世界のリナは神聖魔法がつかえたり・・・と。
ちょこっとアニメとも原作とも違う世界観となっております。
そして…今回。今回またまた移動するのに巻き込まれたのは。
何とお宝探し屋(トレジャーハンター)のルークとミリーナの二人。
まあ、昔、ついつい子供のころのリナ(エル様)に声をかけてしまったが縁にて。
リナに動向するハメとなっているゼロスも加え。
そして、エル様と同じ存在であるとある少女をも仲間に加え。
やってきているこの世界。
前回移動したときに、リナに一目ぼれ(まて)したガウリイはそのままこの世界にいるものの。
さて、今回これから起こるできごとは?
(ま、大雑把な説明は間違ってないな。うん)
何はともあれ、いっきますv
(参考:エル様漫遊記・スレイヤーズフォーエバー←かおの小説一覧より)
2004年7月4日某日
#####################################スレイヤーズフォーエバーinNEXT ~セイルーン騒動歌?~
「しかし、いいんでしょうか?あの御方と別行動なんてしてて…」
何やらそんなことをつぶやいているゼロス二号。
「そうはいいますけどねぇ。あの御方が気づかれたら楽しくない。とおっしゃっている以上。
僕たちがそばにいたら、それこそカンヅェルさんたちに気づかれちゃいますよ?
まあ、僕はなれたくないですが、最近はなれてきましたし…
でも、あの御方に力を上げてもらっていないあなたでは。
下手したら死ぬどころか消滅する自体になりかねませんよ?ははははは………」
何かそんなことを乾いた笑いをつくりつつ、いっていたりするゼロス一号。
……あのねぇ。
「そ…それは遠慮したいですね……とりあえず、あの御方にちょっかいかけないように。
このあたりの周りの下級の人たちには、丁寧にご辞退願っておくとしますか。
まったく…というか、何を考えてるんでしょうか?冥王様は……
あの御方がこられている、というの報告するわけにはいきませんし……
リナさんについておくように、という命令ですし…」
はぁぁぁぁ~……
何かそんなことをいいつつ、ため息ついてる一号だし。
まったく、どっちのゼロスも根性ないったら。
「とりあえず、少しでもあの御方の手を煩わさないようにしないと。
僕たちの未来はありませんからねぇ。あはははは。何しろあの御方とユニット様もいらっしゃいますし…」
「……それをいわないでくださいよ…あちらの世界の僕……」
何やらしみじみとそんな会話をしているダブルゼロスだし。
「とりあえず、あ、すいませ~ん。お水をもういっぱいいただけますか?」
そこにいる、ウェイトレスにとまたまた水のお代わりを注文している一号のその言葉に。
「あんたねぇ!少しは何か注文しなさいよ!
そっちの兄ちゃんだか弟さんだかは、アイスクリームを注文してるんだかんね!」
彼らがいまいるのは、セイルーン王国の中にとあるとあるカフェテラス。
そこで何やら愚痴をいってるし。
あとでちょこおっと話し合いが必要ね。
ふふ♡
「しかし、いいのか?ゼロスとかおいてきて?」
なぜかそんなことをいっているルーク。
「いいのよ。それに、いたら楽しめないし♡」
さらりと言い切るあたしの言葉に。
「……エルさん。楽しめないって……まあ、深くは追求しませんけど……」
あたしの言葉に何やらつぶやいているアメリア。
「それはそうと。フィルさんが襲われたのはこっちの方向であってるのか?」
などと質問しているゼルガディス。
「あら。それは間違いないはずですけど?こっちから、ちょこっと焦げ臭い臭いしてるじゃないですか?」
にこにこにこ。
にこやかに、さらっとそんなことをいっているユニット。
まだ朝も早いがゆえに、あたりには朝もやがかかり。
うっすらと日の光がもやの中にと照らされて。
ちょっとした絵のような風景となっていたりする。
そんな中をとある場所を目指して歩いているあたしたち。
あたし・ユニット・ガウリイ・リナ・ゼルガディス。
そして、ルークとミリーナ。
まあ、あたしとリナに関しては。
はっきりいって、年齢こそ違えども、瓜二つなので、ま当然だけど。
スタイルとかは違えども。
そのために、姉妹、と見られていたりするのはそれはそれ。
ユニットなんかは、長い黒い髪をポニーテールにして。
ちょこっと動きやすいからといって。
いかにも、子供らしい少しばかりフリルのレースのついた服を着こなしているがゆえに。
どういう旅の仲間なんだろ?と思う存在も数知れず。
ま、ただ、ゼロスたちがあたしたちに対して従順な態度をとっているので。
どうも、ゼロスたちがあたしとユニットのおつきのもの。
つまり、『ちょっとしたお金持ちたちが旅をしている。』というように、
大体あたしたちを具間みた一般の存在は、そんな勘違いをしていたりする周りの反応だったり。
ま、別にそんなことはどうでもいいことだし。
さらり、と言い切るユニットのその言葉に。
「お~。そういえば何か焦げ臭いなぁ。」
などとそんなことをいっているガウリイ。
そんなユニットとガウリイの台詞に。
「……旦那は相変わらず人間離れしてるな……
まあ、そっちのミリーちゃんはともかくとして…もう一人のリナと同じく……」
何だかそんなことをつぶやいているゼルガディス。
あら♡
どういう意味かしら?
「あら?ゼルガディス?どういう意味かしらねぇ?
それだとまるであたしが人間でないような言い方じゃない?ん♡」
にこやかに笑みを浮かべてそんなゼルガディスにと問いかける。
そんなあたしの言葉に。
「……つうか、あんたは人間でないと思うぞ。俺は。
俺達、あんたとかかわって。魔族がらみの事件にかなり巻き込まれてるんだが?
しかも、何か相手がかなり恐怖してたぞ?覇王にしろ、海王、獣王、
それに、…何か北の魔王、とかうそか真実かわからないが。そう名乗ってたやつとか…」
じと目でそんなあたしの言葉にとつっこみをいれていているルーク。
「ルーク、気にしてたらきりがありませんわ。
それより、そのフィル殿下が襲われた、という場所に。とっとといきましょ」
そんなルークの言葉をさらり、と交わしているミリーナ。
「はっ!そうでした!リナさん!ガウリイさん!それにエルさんにミリーさんも!
ミリーナさんの言うとおりです!さ!早くいきましょう!さ!ゼルガディスさんもついでにルークさんも!」
「こらまて!俺はついでか!?」
そんなアメリアの言葉に面白いまでに抗議の声をあげているルーク。
「ま、確かにミリーナのいうとおりね。ここはやっぱり、一気にいかない?」
あたしの言葉に。
『却下(です)(だ)(してくれ)(してほしいです)!』
なぜか、ユニットとガウリイ以外の全員の声が一致してるし。
まったく。
そんなに嫌がらなくてもいいじゃない♡
「まあまあ、エル。ただ歩くだけも森林浴でいいわよ♡
さ、のんびりといきましょ。のんびりと。あと一キロほど先だしね」
にこにこと、そんなことをいっているユニットがいたりするけども。
ま。
確かに。
朝の空気は結構澄み切っているし。
それに、ただあるくだけ、というのも楽しい、といえば楽しいしね。
「つうか、怪しいやつを片っ端から締め上げればいいとおもうんだけど………」
そんなことをつぶやいているリナ。
「というか、あの魔族と契約してるの、アル何とかってやつだろ?」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
さらりといったガウリイの言葉に。
面白いまでにとその場にと固まっているリナたちだし。
「って、ガウリイ。それいったら楽しくなくなるじゃない。暴露しないの♡」
「そうそう。アルフレッドさんがカンヅェルさんと契約してるって暴露したら楽しくないじゃない♡」
まあガウリイも、この一件、あっちであたしと経験してるからねぇ。
といっても、ガウリイの場合は。
その気配から、魔と契約しているか否かなんて簡単に見破られるんだけど。
というか、そんなこと誰でもできるんだけどね。
簡単だし♡
でも、なぜかできないよねぇ。
一般の存在って。
情けないったら。
あたしとユニット、そしてガウリイのそんな台詞に。
『何ですってぇぇぇぇぇぇえ!?』
『何だとぉぉお!?』
『やっぱり知って(たか)(たのですわね)』
なぜか、リナとアメリア。
そしてゼルガディス。
ルークとミリーナの声が重なっていたりするし。
「まあ、いいじゃないですか。犯罪捜査の基本は、現場検証ですし。
それに、あそこにいったら相手から出向いてきてくれますし。つけてきてるのわかるでしょ?」
にこにこにこ。
なぜかわめいているリナたちにと。
にこやかにと話しかけているユニット。
そんなユニットの言葉に、はた。と我にと戻り。
「とにかく!証拠が必要なんです!証拠が!これは王宮内の信用にかかわる重大な問題なんです!
うかつなことはできません!大丈夫です!
正義の仲良し四人組と、それに、エルさんやミリーちゃん、それにミリーナさんとルークさん!
この私たちメンバーに怖いものはありません!」
などといいつつ。
空にむかって指を差しているアメリア。
「……だから、頼むからそういう呼び方はやめろ……」
肩をがっくりと落として。
無駄にもアメリアにと抗議を一応はしているゼルガディスに。
「……噂にたがわず、の正義おタクだな……こっちのこのお姫さんも……」
「ルーク。それをいってはいけませんわ。」
何やらそんな会話をかわしているルークとミリーナ。
「ま、とにかく、いきましょ♡」
くすっ。
そんな彼らの話をききつつも。
とりあえずあたしたちは、そのまま。
フィリオネルが襲われたというその場所にとむかって、そのまま足を進めてゆく。
「ほ~。かなり派手にやってるんだなぁ」
そこをみて開口一番、そんなことをいっているルーク。
「かなり強い魔力が使われたようですわね。完全にこのあたり一帯が焼け焦げてますし。大地ごと」
冷静に、あたりの光景をみて分析しているミリーナ。
「こりゃ、調べようにも出てくるのはモグラのステーキくらいでしょうね。証拠も何も……」
そんなことをつぶやいているリナ。
「あら♡だったら、このあたり、再生させましょうか?」
にっこりとそんなリナたちにと話しかけるあたしの言葉に。
「それはやめといたほうがいいと思うんだが……」
何やらそんなことをつぶやいているガウリイ。
「なるほど。どうやらフィルさんは証拠がほしくて一人で行動していたみたいだな。
ここならば、敵がでてきても、まさに相手をするのはうってつけ、だしな」
そんなあたりいったい、といっても、たかが半径ヒャクメートルほど焼け焦げているそんな空間。
森の中にぽっかりと、その場のみが焼け焦げ、少しばかりこげた大地を空気にとさらしている。
あたりにころがっているのは炭とかしたかつてここにと聳え立っていた木々。
「しかし。本当にここまで、かなり完全に焼け焦げたような衝撃で?助かってるのか?
その『ここ』のフィル殿下は……」
何やらそんなことを顔を潜めていっているルーク。
ま、この程度でどうにかなるなんて、そんな貧弱な存在は、情けないにもほどがあるけど。
あのフィルだし、無事にきまってるのにね。
ふふ♡
そんなルークの言葉に。
「何をいってるんですか!ルークさん!それにリナさんたちも!
犯罪捜査の基本は粘りと根性!そして正義を愛する心です!」
などといいつつも。
そのまま、術で少しばかり浮き上がり。
その場にとある焼け焦げたものの、原型を少しばかりとどめている木のてっぺんにとのぼり。
「正義の心があればおのずから、証拠のほうから近づいてきてくれます!正義は私たちにあり!」
そんなことをいいつつ、空にむかって叫んでいるアメリアの姿が。
「……また始まったぞ……」
はぁ~…
そんなアメリアをみてため息ついているゼルガディスに。
「…こっちの姫さんも負けず劣らずの正義おタクだな……」
「ルーク。それをいうなら、元気がありあまっている。というべきでしょう」
そんなアメリアをみてつぶやくルークに、そんなルークの言葉にさらり、と訂正をいれているミリーナ。
「お~い。アメリア。おりといで~」
そんなアメリアに対して声をかけているリナ。
しばし、正義の賛歌を歌いつつ。
そのまま、リナにいわれて降りてきているアメリアだけど。
「しかし。完全に無駄足だな。まさかこうしている間にもゼロスのやつ…」
何やらつぶやいているそんなゼルガディスのその言葉に。
くすっ。
「あら。大丈夫よ。いくら二号でもこのあたしに許可なくそんなことしないってば。
まあ、たしかにこのセイルーンには異世界黙示録の写本、あるけど。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・
なぜかあたしの言葉にしばし無言。
そして。
『何ぃぃぃぃぃぃぃい!?』
『何ですってぇぇぇぇぇぇ!?』
あ、面白い♡
何か、リナ・ルーク・ゼルガディスと。
そして、珍しいことにミリーナまでもが思わず叫んでるし♡
アメリアと一緒に。
「つうか、ゼロスの奴ら哀れだなぁ。とうとう一号、二号、と呼ばれ始めたか…」
違うところで何やらつぶやいているガウリイ。
「あら。ゼロスだからいいのよ♡便利屋一号、二号、というのでもいいけどね♡」
あたしの至極もっともなそんな言葉に。
「……相手はまがりなりにも獣神官…高位魔族だぞ…って!?おい!?それは本当なのか!?」
あたしの至極当然なことばになぜか突っ込みをいれてきつつも、あたしにと聞いてきているルーク。
「あら。気づかなかった?アクアの魔力残留のこってるのに?セイルーンに?」
「普通、赤ん坊とかでもわかるわよね。あの気配は♡」
あたしとユニットのそんな当然の言葉に。
ぶんぶんぶん。
なぜか首を横にふり。
『わか(りませんってば)(らないとおもいますわ)(らないとおもうぞ)(るわけないだろうが)(らないってば)』
なぜか面白いことに、アメリア・ミリーナ・ゼルガディス・ルーク・リナの、この五人の声が一致する。
くすっ。
「あんなに簡単なのにねぇ。ま、それはそうとして。ちょうどいい時間稼ぎもできたようだし♡」
背後に出現するとある気配。
……どうでもいいけど、気配くらい完全に消しなさいよね…情けない。
「フィルさんも証拠がほしくて自ら敵に襲わせやすい場所にと移動したんだろうがな」
いいつつも。
剣にと手をかけ、剣に術をかけているゼルガディスに。
「自ら敵に襲わせて、そこを抑えるつもりだった。
ただ、あのフィルさんがそうそう簡単にやられるはずなんてない。ということ」
いいつつも。
その気配から普通の人でないことを感じ取り。
というか、カンヅェル…その瘴気消しなさいよね…
あからさまに、自分は【魔族】です。
といっているようなものだ、というのに……
精神生命体にも完全にときく、簡単なちょっとした神聖魔法を唱え始めているリナ。
「けっ。まあ、敵の方から現れてくれるなんて願ってもないことだがな」
「ルーク、油断は禁物ですわ」
そんなリナの言葉につづき。
臨戦態勢にと入っているルークとミリーナ。
「この事件、確かにどうやらエルのいうとおり。大物が絡んでるみたいね」
そうつぶやき。
振り向きざまに。
「ルナティック・アロー!!!!」
その手に宿した暁の光を宿したちょっとした魔力の矢を、そのまま振り向きざまにと気配のほうにと解き放つ。
「何!?」
………って、こらっ!
思いっきり直撃うけてるし………
ドォォォン!!!
面白いことに、というかよけきれずに、そのままリナの術の直撃をうけているその存在。
振り向いたその先にいるのは。
その背にまるで骨のような羽を二本ほどはやし。
ついでに上半身と下半身、それらをつなぐのは、口らしきいくつかの牙の生えたお腹。
……どうでもいいけど、もうちょっと考えてから具現化しなさいよね…
「でましたね!悪の根源!やはり正義があれば、おのずから敵のほうからやってくるのですね!
さあ!観念なさい!この私たち正義の仲良し四人組とブラスαが!
あなたの悪しき野望を打ち砕いてあげるわ!」
それにむかって、
びしっ!
指を突きつけてそんなことをいっているアメリア。
そして。
そんなアメリアの指の先。
そしてまた、あたしたちの視線の先の空中に浮かぶは一つの物体。
「……まさか、神聖魔法が使えるとはな……油断したぞ…
このままおとなしくセイルーンを手にいれようと思っていたが。とんだ邪魔がはいったものだな」
そんなことをいいつつ。
ぽたぽたと。
青い体液をその左肩より流しつつ。
正確にいうらなば、今のリナの術においてダメージをうけた精神体の一部が
液体状と化して流れ出ているだけなんだけど。
「な、なぜセイルーンをほしがるんですか!?」
そんなそれにむかって問いかけているアメリアに対し。
「死にゆく貴様らがそれを知る必要はないな。
神聖魔法まで使えるとなれば、今ここで始末しておいたほうがいいだろう。死ね!」
いいつつも。
そのお腹より魔力の球をつくりだし。
あたしたちにとむけて解き放ってくるその物体。
……ふぅん。
こいつ、だぁぁあっれにむかってそんな口の利き方してるのかしらね♡
それと同時に、あたりの小動物を媒体にし、レッサーデーモンなどをいくつか作り出してるし…
「ふぅん。誰にむかってそんな口の聞き方してるのかしら♡」
「ねえねえ♡エル。遊んでもいいわよね♡」
「そね。ちょこっと遊びましょ♡」
「……げっ!?リナ!?こっちへ!!」
なぜかうきうきと話すあたしとユニットの会話をきいて。
とっさにリナを抱き寄せて、あたしたちから離しているガウリイの姿。
「ちょっと!ガウリイ!離しなさいよ!あいつを倒せないじゃない!」
じたばたと、そんなガウリイの腕の中でもがいているリナの姿が見えていたりするけども。
「…なあ?ミリーナ?今、俺。はてしなぁぁぁく嫌ぁぁな予感がしたのは…気のせいだと思うか?」
「…ルーク。それおそらく気のせいではありませんわ。
えっと、ゼルガディスさん、でしたわよね。それにアメリアさん。
急いで結界を張ったほうがよろしいようですわ」
なぜか顔色もわるくそんなことをつぶやいているミリーナ。
ぶるっ。
なぜかあたしとユニットの言葉に悪寒がはしり。
「……何かそのようにいうとおりにしたほうがよさそうだな……」
なぜか顔色を多少わるくしてつぶやくゼルガディスに。
「何をいってるんですか!たとえ相手が魔族といえど!私の正義はゆるぎません!
父さんの残したこの短剣をもって、今こそやつらに正義の裁きをうけさせるまでです!」
一人、完全に自分の世界にと浸っているアメリア。
そんなアメリアに。
「…つうか、絶対に、エルさんとユニットちゃんがああいった言い回しする場合。
大抵とことんの力が荒れ狂うんだが?」
ぽそり、と何やらそんなことをつぶやいているガウリイだし。
「ガウリイ。それをいうなら混沌って……混沌!?」
「って!?」
何やらガウリイの正解な台詞にと驚きの声を発しているリナに、目を丸くしているアメリアの姿。
「それじゃ、いっちばん!ミリアム=ユニット!いっきます!エターニア・スピリッド♡」
きゅどどどどどど!!
「それじゃ、かるぅぅぅく♡コスモ・レイン♡」
ざぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
『うどわ!?何だ!?この術はぁぁぁぁあ!?』
あ♡
何か、面白いことに、カンヅェルとゼルガディスたちが一緒になって叫んでるし。
ユニットの言葉にと従い。
あたりにちょっとした大きさの虹色にと光る球体が出現し。
それらはそのまま、このあたり一帯の上空を、
そこいらにいるすべての存在にむかって突き進みつつも、
大地に触れてそのまま大地ごとちょっぴり無と化してゆく。
そして。
あたしの言葉に従いて、虚空より銀色の光の雨が降りそそぐ。
「う~ん。今回のこれは、ちょっと控えめだなぁ」
リナをしっかりと抱きしめて保護しつつ、その光景をみて何やらのんびりといっているガウリイ。
そんなガウリイに対して。
「どこが控えめなのよ!?どこが!?というか、何!?あのミリーちゃんっていったい!?」
何かパニックになっているリナがそこにいたりするけど。
まあ、あたしに関しては、何かルナの知り合い、ということで、何があっても不思議ではない。
そうリナの中で判断されてるし。
ちなみに、この術。
リナたちには無害になるようにと、ちょこっと干渉しているので彼らが触れても何ともないし♡
まあ、ちょっぴり触れたりしたら、体が消えたりする、ということはあるにしても。
簡単な回復術で直る程度のものだし。
やっぱり、完全に無害にしたらそれはそれで面白くないしね♡
あたりでは。
情けないことに、ユニットの放った光球と、あたしの放った雨により。
なぜかあっさりと掻き消えていっているレッサーデーモンたちと。
そのまま、素体となっていた小動物。
つまりはこの森にと生息していた鳥や獣たち。
森が焼け焦げてないちょこっと離れた場所にと、そのまま彼らの体そのものは、
デーモンが掻き消えると同時に移動していたりするけども。
ちなみに、当然。
乗り移られた時点で一度死んではいるものの生き返らせてのことだけど♡
そんなあたしとユニットをみつつ。
「さすがです!エルさんもミリーちゃんも!ここは私も!」
いいつつも。
ミリーナとゼルガディスが張っている風の結界の内部よりそのまま走り出し。
術をつかい、いまだに逃げ惑っている一匹のレッサーデーモンにと向かっていっているアメリア。
ちなみに、情けないことに、あたしに攻撃を仕掛けてきていたカンヅェルは。
なぜか、空中にて完全にと固まった状態のまま、それらの力から逃げ惑っていたりするし。
ま、これって。
精神世界面に逃げ込んでも、そっちにも同じく降り注いでいるから関係ないしね♡
「ちょっ!アメリア!?」
そんなアメリアに気づき、思わず静止の声を上げるリナではあるが。
その手にもたれているのが、普通の短剣なのにと気づき。
「アメリア!?」
違う意味で叫んでいるリナ。
まあアメリアも、素手でレッサーデーモンくらいならなぎ倒せるんだけどねぇ。
そういや、リナってそのことまだ知らないのよね。
ふふ♡
「おいおい!いくら何でも剣じゃむりだ!」
それに気づいてこちらもまた叫んでいるルークに対し。
「いや、でもアメリアならやるかもしれん……」
などとぽそり、とつぶやいているゼルガディス。
そのまま。
剣を振りかざし。
いかにも剣にて攻撃を仕掛けようとし。
だが。
「とかいいつつ。烈閃槍!」
バシュ!
剣を囮りにつかい、そのまま、レッサーデーモンの懐にて烈閃槍を叩き込んでいるアメリアだけど。
「……って。ひきょうもんかい!あんたは!」
いまだにガウリイにがっしりと後ろから抱きかかえられているままで。
空に浮かんでいるアメリアにと思わず突っ込みをいれているリナ。
そんなリナの言葉に。
ストンっ。
そのまま、再び結界の中にと降り立ち戻り、にこやかにVサインをしつつ。
「正義がなせればそれでよし!」
きっぱりと言い切っているアメリア。
そんなアメリアの言葉に。
「…今のが正義か?」
おもわずじと目でそんなアメリアに突っ込みをいれているルークのその言葉に。
「正義です!」
きっぱりと言い切っているアメリアだし。
「ちっ!小ざかしいまねを!とりあえず、あの人間たちからやれ!」
すでに、手ごまはかなり少なくなっている。
手勢が少なくなるたびにそのあたりにいる諸動物を媒体にして下級魔族を呼び出しているものの。
自分としても逃げるのに必死。
本能がこの力は危険だ、と警告している。
何がどう危険なのかはわからないが。
そんなことをおもいつつも。
まだ生き残っているレッサーデーモンにと支持をだしているカンヅェル。
というか、このあたしに気づかないどころか、ユニットにすら気づいてないし…
しかも、あたしやユニットはともかくとして。
ガウリイなんかは、ここの世界とは別世界、つまりは別の平行世界のひとつの住人なのに。
ついでにいえば、ミリーナとルークも。
そんな単純なことにすら気づいてないし、こいつは……
何かこの力は不可解極まりないし、触れたら危険だが。
当人たちは別に恐れるほどの力をかんじないし。
そんな完全に勘違いしまくったことをおもいつつ、命令をだしているカンヅェル。
「アメリアさん!後ろ!」
今、彼らが張っているのは、普通の風の結界。
まあ、あたしとユニットが放っているこの術は、
ちょっとした風とかの流れがあれば、それに流されるくらいの程度の威力のもの。
ゆえに、その結界の中にとはいっていれば雨などの影響はうけないものの。
そのほかの攻撃などは当然有効。
アメリアの後ろにと回りこんでいるレッサーデーモン。
それに気づいて注意を促しているミリーナ。
「しまっ!」
アメリアが振り向くのと同時。
「そこまでだ!」
高らかにその声は、ちょっとした頭上より振りそそぐ。
そして。
「そこまでだ!異郷の地よりいでしものよ。その傍若無人なる振る舞い、これ以上見逃すわけにはいかん!
正義の光あるところ、闇のはびこる道理はない!」
などといいつつ、高らかに。
アメリア同様、目の前にとあるちょっとした岩山の上よりその手を腰にとあて、
右手をびしっと、カンヅェルたちにと突きつけて、そんなことをいっている黒い影がひとつ。
「というか、あの声は。」
「…何で全身タイツというかぴっちりとした黒服なのよ……」
その姿をみてつぶやいているゼルガディスに、頭を抱えているリナ。
面白いことに、その胸元にXの文字の入った黒い服。
ちなみに、全身タイツのようなぴっちりとその体にフィットしているその服装。
顔半分を布で覆っているものの、それが誰なのかは一目瞭然。
「とうっ!」
掛け声とともに、そのまま岩山より飛び降り。
そして。
そのまま素手にて、そこにいるレッサーデーモンたちにと殴りかかる。
当然、そんな彼の行動に、レッサーデーモンたちもまた攻撃をしかけるものの。
それらすべてをかわし。
「うけよ!明日平和のために!人類みな兄弟!平和主義者クラァァァシュ!」
どすっ!
バシュ!
素手で、ちなみに、魔力などを加えないままにと、デーモンを消滅させているその姿に。
「……おいおい」
思わず頭を抱えていルークに。
「父さんっ!」
目を輝かせて叫んでいるアメリア。
そして。
「……つうか、魔族を素手で倒すか?普通?…さすがフィルさんというか何というか…」
あきれてそんなことをつぶやいているゼルガディス。
先ほどのレッサーデーモんのうちの一人が放った力により、
すでに顔半分を覆っていた布はとれている。
ゆえに、その顔がはっきりと太陽のもと浮かび上がっているのだけど。
そのまま。
すたっ!
アメリアの真横、つまりはあたしたちの横にと降り立ってくるのは。
いうまでもなく、セイルーン王国第一王位継承者。
フィリオネル=エル=ディ=セイルーン。
アメリアの父親でもあるその当人。
「………こちらの世界のフィルさんも。素手で魔族を撃退するのですわね……」
どこか遠い目をしてそんなことをつぶやいているミリーナ。
まあ、あたしのいる世界のフィル、彼女たち知ってるからねぇ。
ちょっとした関わりで♡
「父さんっ!」
目を輝かせその男性…フィルにと駆け寄ってゆくそんなアメリアを片手で制し。
「アメリア。感動の対面はあとじゃ!正義を愛するものの真なる戦い。しかとみとどけるがよい!」
そんなことをいいつつ、いまだにのこっているデーモンたちにと駆け寄ってゆくフィルの姿。
ちなみに、いまだに雨などは降り注いでいたりするけど。
それらは素手で振り払い、進んでいっているフィル。
ちなみに、振り払うときにと生じる余波で、
その身体には降り注ぐ銀色の雨などはふれてはいなかったり♡
「うけよ!人類みな友達!ハンドインハンド!」
バシバシバシ!
ポシュポシュポシュ!
「再開の喜び!ペアーバックル!」
がしっ!
先ほどは、素手でデーモンたちを張り倒し。
次はそこにいるデーモンを両手で二匹ほどその脇にてつかみ。
そのまま、互いの顔をぶつけさせてるフィル。
「…なあ。ミリーナ?普通、レッサーデーモンを素手で倒すなんて芸当…できないよな…」
ぽつりと、そんなことをつぶやいているルークに対し。
「ルーク。事実はうけとめましょう。
つまりこちらのフィル殿下というかフィルさんもあちらと同じなのだ、ということを。
それに…リナさんもよくやっておられましたし。素手で何もせずにデーモンとか倒すことは」
いいつつもどこか遠い目をしてルークにと返事を返しているミリーナに。
「…あの、みも蓋もない技はたしかにフィルさん…だな。
やはり、もう一人のリナのいうとおり、死んでなかったか」
もっとも、あのフィルさんが簡単にどうこうなる、とは思えないがな。
そんなことを心の中でつぶやきつつも何やらいっているゼルガディス。
「……セイルーン王家って…いったい……」
そんなフィルと、そして隣にいるアメリアをみつつ、何やらつぶやいているリナ。
「う~ん。父さん!すばらしいです!」
父親であるフィルが、素手で召還されていたデーモンたちをけちらしてゆくのをみて。
目をきらきらとかがやかせ、褒め称えているアメリア。
「まあ、フィルさんだし。しかし、一体全体どうなってるのよぉぉぉ!」
そんな光景をみつつ、思わず叫んでいるリナ。
「リナさん!お願いします!」
「……はいはい。も、好きにして……魔風!」
リナに吹き飛ばされ、そのままフィルの横にと飛んでゆくアメリア。
「おお。アメリア」
「父さん!」
「ゆくぞ!父と」
「娘の!」
「ダブル平和クラアッシュ!!!」
あたりに、アメリアとフィルのそんな声が響き渡ってゆく。
そんな光景をみつつ。
「くっ……生きていたのか。どうも態勢がわるいな。出直そう。新たな作戦とともに…な」
それに、あのような力がつかえる人間を手ごまに加えるのもわるくない。
そんなことをおもいつつ。
そのまま、その場より掻き消えているカンヅェルだけど。
「あ!てめぇ!逃がすか!烈閃槍!」
バシュ!
面白いことに。
ルークの放った術をまともにくらい。
「ぎゃっ!?」
小さく悲鳴をあげ、
そのまま、この場より逃げ出そうとしているカンヅェルの姿がみうけられていたりするし。
「う~ん。今あっちにいったほうが危険だとおもうんだがなぁ。」
ぽつり。
とつぶやくガウリイの言葉を肯定するかのように。
やがて。
『うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?』
なぜか精神世界面にてカンヅェルの悲鳴が響き渡る。
ちょこっと黒い雨に触れただけで……情けないったら…
やがて。
雨もやみ。
そこにいるのはフィルと。
そしてフィルを取り囲むあたしたち。
「父さん!無事だったんですね!」
「おお!アメリア!」
がしっ!
そんなことをいいつつも。
二人して抱き合っている父と娘の姿。
「…どうでもいいけど。説明してくれないか?」
「そうよ!何がどうなってるのか、きちんと説明してよね!」
ルークとリナの問いかけに。
「うむ。すまんかったな」
いいつつも、今回の一件についてフィルの口から説明がなされてゆく。
説明としてはいたって簡単。
暗殺騒ぎの首謀者を突き止めようとして、一人で行動したまではいいものの。
カンヅェルの力により、大地ごと吹き飛ばされそうになった。
ということ。
まあ、その程度の攻撃でフィルがびくともするはずもなく。
どうせならば、やられたふりをして相手の出方をみてみよう。
と思っていた矢先にあたしたち…すなわちアメリアが戻ってきた、ということ。
「しかし。リナ殿たちがいるのならこちらは百人力じゃの!がははははっ!」
「父さん!私たち正義を愛するメンバーにて、悪の根は叩きのめすのです!」
そんなことをいいつつも、父娘とともに笑いあっているこの二人。
「…というか、やっぱりまたやっかいなことに巻き込まれるのか?俺たちは……」
などとつぶやくルークに対し。
ぽんっ。
そんなルークの肩にと手をおき。
「あきらめろ。というかリナにかかわったらこれが常識だ。……おそらく。」
何やらそんなことをいっているゼルガディス。
「まあいいじゃないですか。ルーク。とにかく、私たちは元の世界に戻る方法を探さなくてはいなけいのですから」
そんなルークをさらりと諭しているミリーナに。
「リナ、怪我はないか?どこかいたいところはないか?」
などと問いかけているガウリイ。
「って、あんたはいつまで乙女を後ろからはがいじめにしてるのよぉぉぉぉぉお!」
すばこぉぉぉぉぉん!
静まりかえった森の中。
リナの放ったスリッパのこぎみよい音が鳴り響いてゆく。
さってと。
楽しくなってきたわね♡
とりあえず。
フィルとともに、セイルーンの王宮に戻るとして。
さって、少しばかり楽しみますか♡
-続くー
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あとがきもどき:
L:で?あたしの活躍は?
姫:あたしも活躍してないし…
リナ:というか、エルにミリーちゃん・・・あんたたちっていったい…
さすが姉ちゃんの知り合いだけのことはエルに関してはあるにしろ…
薫:・・・・リナさん、世の中知らないほうがいいこともあるのです。ええ。絶対に。
L&姫:どういう意味かしら?ん?
薫:・・・・・ぎくっ!いえ、何でもないです。はい(棒読み)
リナ:しかし、何か今回もまたまた魔族がらみかぁ。
何でこう、か弱き乙女の周りに厄介ごとがまよいこんでくるのよ!
L:あら、楽しいからいいじゃないv
姫:そうそうv
リナ:・・・・楽しいって・・・・・・・・。
・・・・まあ、姉ちゃんの特訓にくらべたら微々たるものだけどさ・・・・・
ルーク:それはそうと!いつになったら俺は愛しのミリーナと!ラブラブ二人旅に戻れるんだ!?
ミリーナ:ルーク。いっときますけど、あなたと私は旅のバートナーであって。
別にラブラブでも何でもありません。
ルーク:ミリーナァァァ~…
薫:それは・・・・まあ、エル様達がご存知ですよ。ええ。
ということで、私はこれにて…
ルーク:こらまて!まだききたいことは!
ミリーナ:それはともかく。どうやら魔族が入り込んでいるセイルーンでいったい何が起こっている。というのでしょうか?
L:あら?知りたい?簡単よ。
姫:そうそう。王位を継がせる、といって言葉巧みにアル・・・・・
薫:と、とにかく!何か対談がまとりませんので!
それでは、これにて対談を打ち切りにさせていただきます!
姫:あら?この私の説明をさえぎるなんて、薫さん?ふふふふふふv
薫:・・・いえあの?その手になされている。
ちょっと何やら表現のしがたい水のような物体は・・・・・・・・・
姫:とある世界の名物v産業廃棄物汚水v
薫:・・・・ま・・まぁぁぁぁぁぁぁ!
ぱしゃぁぁぁぁぁん!!
リナ&ミリーナ&ルーク:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
L:あら。何やら水泳にでかけた薫はほっといて。それではまた次回にてお会いしましょうねv
姫:それではvあ、そうそう、さっきの続き、ききたい?
リナ&ミリーナ&ルーク:遠慮(しておくわ)(しておきますわ)(しておく)・・・・
姫:あら、根性ないわね。まあいいわ。それでは、まったねv
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