まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
こんにちわ。またまたやってまいりました。
スレイヤーズフォーエバーinNEXTの時間です(笑)
さて、この話は私こと薫が書いている、エル様漫遊記。
その後の話でもあり、そしてまた、アニメ、ネクスト。あの話のパロディでもあります。
上記の理由から、(何の理由だ?)
つまりはとある世界でリナ=インバースとして遊んでいる・・・もとい、
降臨されているエル様こと金色の王が。
平行世界でもある別のリナのいる世界にといくお話となっております。
ちなみにこちらの世界のリナは違うことといえば。
こちらの世界では神聖魔法が使える。ということくらいです。
ほとんど一般には知られてませんけどね(笑)
あとはリナとシルフィールが幼馴染だったり。ガウイリがこの世界にはいなかったり
でもエル様の世界からリナに一目ぼれしていついてる)
そして、第一部にあたるフォーエバー。
つまりは無印スレイヤーズパロディのときに巻き込まれたのは。アメリアとゼルガディス。
そしてこの二部にあたるネクストで巻き込まれたのは?
あのルーク&ミリーナです。あしからず(笑)
上記の理由からゼロスが二人いますので何とぞご了解のほどをv
ついでに私のもちキャラ、エル様と同等の存在の宇宙の姫ことスミレちゃん(ユニット)
も参加してます。あしからず・・・・。
上記をすべて納得の人のみどうぞvv
#####################################スレイヤーズ・フォーエバーinNEXT ~びっくり料理、ドラゴン料理?~
セイルーンに向かうにはいくつかの道筋がある。
ひとつは海路をいく道と。
そしてもうひとつは今あたしたちが進んでいる陸路。
とはいえ陸路では大体マレン街道を抜けてゆくのが普通の表街道。
そしてその湖から続く川沿いにもうひとつの湖が存在する。
マレン街道がある大本の湖はそこは竜料理で有名ではあるが。
そんな湖を元に流れる川をたたえているこの街道。
たどり着いた近くの森にはマイン湖とまではいかないものの。
これまたとある生物が存在している湖があり、マレン湖と並んで有名ではある。
そんなあまり大きくはない湖の水面の水面を移動する水色の生物がひとつ。
人でにぎわう町の表通り。
そんな中を歩くあたしたち一行。
「うう。おなかすいたぁ…」
などと歩きつつつぶやくリナに。
「確かにそうですね」
同意の言葉を発しているアメリア。
あたりには町の人々やそしてまた旅人などでごった返している。
そんな表通りの一角で、そんな会話をしているリナとアメリア。
「確かにそろそろ昼時ですわね」
空を見上げて目を細めていっているのはミリーナ。
その銀色の髪が太陽の光に反射してより輝いているけれど。
「不便ね。人間って」
歩きつつそこらの屋台で買ったというかもらった細工あめを食べつつ、いっているユニット。
まじまじとユニットがそれみてたら屋台の主人がユニットにってくれたのよね。
しかもただで♡
「そういうユニットちゃんは飴もらって食べてるからだろうから気にならないだけだと思うが?」
などと飴をなめているユニットにそんなことをいっているのはルーク。
「あら?その自然の大気からとかからでも必要な栄養分。簡単に取り込めないと、生きていけないわよ♡」
にっこりと微笑むそんなユニットの言葉に。
『いや、それは絶対に無理(ですわ)(だって)(です)(だと思うぞ?)』
なぜかミリーナ、リナ、アメリア、ゼルガディスの声が一致する。
「ま、ユニットちゃんとかエルとかはなぁ…」
というか食べなくても平気だし。絶対に。
などとおもいぽりぽりと頬をかいているガウリイ。
まああたしたちは栄養補給。
そんなものは必要ないからね。まったくもって全然に。
「ま…まあ深くはあまり突っ込まないが。」
つ~か、突っ込んだら絶対に怖いしな……
などとなぜかそんなことを心で思っているルークだし。
「それより。確かにそろそろもうお昼時間ではありますし。お昼にしませんこと?」
なぜかミリーナもルークと同じようなことを心で思いつつも。
それでも表情ひとつ変えずにそんなことを提案してくる。
「確かに。腹が減っては動けんからな」
そんな言葉に同意しているゼルガディス。
「あ!リナさん、これ!」
ふとアメリアが道の横にあるとある料理屋のメニューを目に止めリナを呼び止める。
そこには洋皮紙にて描かれているその店のメニューの数々が。
そのひとつに書かれているのは。
「こ、これは!?」
思わずルークが目を丸くしていたりするけど。
「こ、これは!?」
同じくリナもまた目を見開いていたりする。
そこに書かれているのは。
「おや、どうやらこれはドラゴン料理のようですねぇ」
にこやかにそんなことをいっているゼロス二号。
ひくっ。
顔を引きつらせつつ。
「や…やっぱりこっちの世界でもこれ…ありますか」
などとなぜか顔を引きつらせているゼロス一号。
「え、えっと僕はちょっと用事を思い出しましたので…」
などといいつつ逃げようとしている一号だけど。
くんっ。
どてっ!
「あれ?ゼロス一号さん?どうかしたんですか?何もないところでこけて?」
いきなりその場にこけているゼロス一号をみてそんなことをいっているアメリア。
ふっ。
逃がすとでもおもってるのかしらねぇ?
ふふ♡
逃げようとしたゼロスを問答無用でそのまま、
アメリア達には見えないように力で引っ張りその場にと束縛しておく。
「あら♡とにかくそれじゃ、今日の昼食はここでいいわね?」
あたしの言葉に。
「?何かこんなこと前にもあったような気がするなぁ??」
などと首をかしげているガウリイ。
「ガウリイちゃぁん?いったらそれこそ問答無用で連れ帰るわよ?」
とりあえずにっこりと微笑みガウリイには口止めしておく。
以前あたしと一緒に旅をしているときに。
ガウリイ、あちらの世界のアメリアとゼルガディスとついでにゼロス。
このメンバーでこのイベントというか出来事は、経験してるからねぇ。
あたしの言葉にすぐさま真顔になり。
「いや、絶対にいわない」
などと真剣な表情で言ってくるガウリイ。
よっし。
これでガウリイの口は封じたっと。
「確かこれは幻の宮廷料理とか言われているドラゴン料理なのでは?」
そのメニューをみていっているミリーナに。
「でも私のところでも正式な宮廷料理はまだ食べたことはないですぅ。
似たようなものならば単品とかでありますけど」
ま、マイン湖のほとりにある村にあるとある料亭、渚の海竜亭が。
セイルーン王家のお抱えのお店ではあるしね。
「ふむ。確かドラゴン料理といえば素材はレイクドラゴンが絶品なんですよねぇ。
幻の高級珍味とかもいわれてる」
「ええ。確かレイクドラゴンを素材としているものが絶品で。
素材自体がもつほのかな甘みと深い味わいがあることで、
舌の肥えた王族たちをうならせたともいいますわね」
二号に続いてそんなことをいっているミリーナに。
「さすが俺のミリーナ!物知りだぜ!」
などといっていたりするルーク。
「こんなのは常識です。ルーク。
それに何度もいいますけど、だれがあなたのものだというんですか?」
冷静に表情ひとつ変えることなくびしゃりとルークの言葉を畳み掛けているミリーナ。
「う~ん。相変わらずだなぁ。あんたらは」
などといっているガウリイだけど。
「ま、何はともあれ、今日のお昼はここのドラゴンフルコース料理できまりね!」
目を輝かせていうリナのその言葉に。
「賛成です!」
すかさず同意しているアメリア。
「好きにしろ」
などといいつつも、
ドラゴン料理か。
と思い少し期待しているゼルガディス。
そのまま走るように店に入ってゆくリナたちをみつつ。
「あ、でも確かドラゴンのフルコースは時間が…」
追加説明をしかけているミリーナに。
「ミリーナさん、もう皆さん…店の中に入られちゃいましたよ…」
深いため息とともにいっている一号の姿が。
「ま、仕方ないですわね」
離れたりしてもし万が一何かあっても困りますし。
などと思いつつあたしたちに続くようにと店にと入ってゆくミリーナたち。
すでに昼時ということもあり、店の中はほとんど満員。
あたし、ユニット、リナ、ガウリイ、アメリア、ゼルガディス。
ミリーナ、ルーク、おまけのゼロスが二人。
そんな人数のあたし達が座れる机など当然あるはずもなく。
リナ、ガウリイ、アメリア、ゼルガディス。
この四人がひとつのテーブルに座り。
その横のテーブルにゼロス二人とミリーナとルークが。
そしてあたしとユニットは二人用の机に座っていたりする。
「あ、このフルコースお願いします」
うきうきしつつ注文しているリナに。
「お金に糸目はつけません!」
私もまだフルコースは食べたことはないですし!
などと瞳をきらきらさせつついっているアメリア。
まああってもそれは完全なフルコースではなかったからねぇ。
模造品のフルコースなら幾度もアメリア、あるけども。
「何!?ドラゴンのフルコース!?」
注文を受け、厨房にて驚きの声を上げているオーナーが一人。
その言葉に周りにいるコックすべてが驚きの声を上げているが。
「アシュフォードはどうした!?」
そこにいるはずの料理長でもあるアシュフォードの姿が見えない。
周りを見渡してそんなことをいっている一人の男性。
「それが見当たりませんで。おそらくはまたどこかで居眠りでもしているのではと」
その言葉にしばし考え込んでいるのはこの店のオーナー。
口ひげを少しばかり生やしていたりするが。
「それで?客は何人だ?」
その言葉に。
「おそらく旅のものかと。人数が多いので席を分かれてますが。注文をうけたのは六人前です」
ちなみに当然リナ、アメリア、ガウリイ、ゼルガディス、ルーク、ミリーナの分。
ゼロス一号は水を注文しちなみに二号はなぜかホットミルクを注文していたりするんだけど。
旅のものと聞き、オーナーでもある彼、フェイクは少し考え込み。
「よし。冷凍庫にオークとなめ鯨の肉が残っていただろう。あれを使おう」
そんなことをいっていたりする。
このあたりはそのままなのよね。
あっちと♡
その言葉にコック全員が目を見開いていたりするし。
「ええ!?あれを使うんですか!?」
驚愕の声を上げるその声に。
「どうせはなから珍しい料理なんだから、何を食わせてもわかるはずはないさ。
本物のドラゴン料理なんて命がいくらあっても足りはしない。いいか、ぬかるな!」
そういうオーナーのその言葉に。
なぜかタッグを組んで。
『ファイト、ファイト、ファイトぉ!』
などと気合を入れていたりするし、この人間たちは。
どうでもいいけど、メニューに書いているんだったら。
せめて王室、セイルーン王家の巫女の服装くらい把握してなさいよね。
アメリアのあの服装。
一応王族のしるしでもある星の護符が、しっかりと胸、腰、両腕にしてあるというのに。
おまけに腰にはセイルーンの印籠があるし♡
「…はぁぁぁぁ……」
ため息ついているゼロス一号に。
「どうかされたんですか?」
問いかけている二号。
「いや、さすがにあの御方がこっちの世界にいらっしゃった理由だけはあるなぁ……と。
実はこれ、僕の世界でも一度あったんですよね………」
などとどこか遠い目をして言っている一号だし。
「…そちらの世界の僕も苦労してますねぇ」
「いやぁ。そっちの僕のほうこそこれからが大変ですよ。はぁ…」
などとなぜかしみじみ語り合っているし、このゼロスたちは。
まったく、どういう意味かしらねぇ♡
「でもすんなりと食べられるかどうかは怪しいですわ。
もし出来るとするならばすでに下ごしらえとか出来ていれば別ですが。
似たようなフルコースならば話は別ですが」
などとつぶやいているミリーナに。
「?どういう意味だ?ミリーナ?」
首をかしげて問いかけているルーク。
「古の伝説や伝承ではドラゴン料理を食べるのには根気と気力が必要。そうありましたわ。
確かドラゴンの毒を抜くのに時間がかかるとかで」
自分がもつ知識を思い起こし、つぶやくミリーナに。
「だが、あのリナがいるんだぜ?」
「…確かに。いきなり時間とか戻せますからね…あのリナさんは(汗)」
などとあたしとユニットが座っている席をちらりと見てきていたりするルーク達。
まったく。
ちょっと時間を幾度か戻したことがあるだけくらいで、そんなに怯えなくてもいいでしょうに♡
以前ルークたちとちょっとした事件にかかわったときに。
まああたしはちょっと時間を戻したり進めたりしたとがあったりするんだけど。
なぜかあれ以後、あたしやユニットに対して怯えてるのよねぇ。
あと覇王の一件以後とか。
こっちの世界ではまだそこまで時間率は進んでないけどね♡
「あれ?ゼロスさんたちは食べないんですか?」
お水とかを注文しているゼロスに聞いているアメリア。
「「いえ、僕たちは」」
その言葉に手をひらひらと振っているダブルゼロス。
「ガウリイ。一人でがつがつ食べるんじゃないわよ?」
そういうリナのその言葉に。
「なあ、リナ…いや、何でもない」
「何よ?何がいいたいの?」
確かこのパターンは偽者が出てきたあのときと同じだよなぁ。
などとは思うがそれをいってリナと離されることだけはごめんこうむりたい。
そんなことを思っているガウリイに。
「ああっ!?さてはあんた。あたしのまで食べるきね!?」
まったく検討違いのことをいっているリナだし。
そんなリナたちが会話をしていると。
がらがらがら。
「お待たせいたししました」
そういいつつワゴンに詰まれ料理が運ばれてくる。
「おお、これがドラゴン料理か」
ルークはさすがにそれをはじめてみるので思わずのどを鳴らしていたりするが。
「ルーク。はしたないですわよ」
そんなルークにぴしゃりといっているミリーナ。
「きゃぁ!きたきた!夢にまだみたドラゴン料理ぃぃ!」
などとはしゃぐリナに。
目をきらきらと輝かせているアメリア。
「ほう。これが」
などといっているゼルガディス。
リナたちとルークたちの目の前には説明された品物の数々が並べられ。
「ああ。これが。ドラゴンのワイン蒸し。ドラゴンのひれのスーブ。ドラゴンの霜取りの焼肉。
夢にまでみたドラゴンのフルコースだぁぁ!」
目の前に並べられた食事をみて目をきらきらと輝かせていっているリナに。
「すごいな。これが」
などといいつつもう一度手をふき、ナイフを構えなおしているルーク。
そんなリナたちの言葉と様子に店にいたほかの客が驚きの表情で彼らをみていたりするが。
まあこの店のメインともいえるドラゴンのフルコース。
一人前当たり金貨十枚以上といった金額であるがゆえに、
めったにそれを注文する人物などはいない。
『それでは、いっただきまぁす』
見事に声を一致させているリナ、アメリア、ゼルガディス、そしてガウリイ。
そして。
こちらはこちらでかちゃりと丁寧に肉を切り、口にと運んでいるミリーナ。
『…むぐっ!』
一口、口に運び思わずナイフとフォークをお皿においてるリナとミリーナ。
「こ、これは……」
顔をしかませているミリーナに。
顔をゆがませているリナ。
そんなリナの様子に。
「どうした?リナ?
首を傾げつつこちらもまた肉を切り口にと運び、そしてそのままその手を止め。
「何だ、これは。まずくて食えたもんじゃないぞ」
などといいつつそこにある肉をフォークでつついているゼルガディス。
「あ、やっぱりこの味」
確か前にもやっぱりこれあったよなぁ。
などと思いつつも別に材料はどうでもいいしな。
などと思いつつ一人でいまだに食べているガウリイ。
このあたりは以前も今も変わりないけど。
かちゃりとナイフとフォークをお皿におき。
「スーブも香辛料で相当ごまかしています!こんなものは宮廷料理じゃありません!」
きっぱりと言い切っているアメリア。
「この味…。オークの肉とナメクジラの肉だな」
もぐもぐと肉を食べつついっているルークに。
「これであの金額はぼったくりですわね」
こちらもまたかちゃりとナイフとフォークをおいているミリーナ。
「ま、確かにな。ちょっと話つけたほうがいいな」
オレのミリーナに嘘をつきやがって。
などと思っているルークではあるが。
「オレの…」
いいかけたルークのその台詞を。
「ルーク。いっときますけど私はあなたのモノではありませんので。
まあ確かに一言いったほうがいいでしょうね。金額は先払いですし。ここ」
そういってがたんと席を立ち上がっているミリーナ。
一方では。
「こんなものを客に食べさせるなんてそれは悪です!」
「そうね!」
がたんと席をたち、そこにいるウェイターの襟首をつかみ。
「厨房まで案内しなさいっ!」
そういって腕をねじって捕まえているリナ。
「ひぃぃ。は。はぃいぃぃぃ…」
まさかすぐにばれるとは。
などと驚きつつもいわれるままにリナたちに引きつられて厨房にと移動してゆくウェイターの男性
「ルーク、私たちは別のメニューを頼みましょう。当然お金はいりませんわよね?」
にっこりと微笑むミリーナの目は冷たく笑っていたりする。
「は、はいぃぃい!」
さすがに負い目があることから、その言葉にすぐさまにうなづいている別のウェイター。
「リナ、オレが変わろう」
などといいつつリナが締め上げているその手をガウリイが変わりに握っていたりするが。
ぎりっ。
少しばかり鈍い音が当たりに響く。
「…おい、ガウリイ。いくらなんでも骨折はさせるなよ」
そんなガウリイにあきれて突っ込みをいれているゼルガディス。
ガウリイは締め上げたウェイターのその手首をねじ切り、骨折にまで追い込んでいたりするし。
まあ、リナに触れたから。
という個人的な感情もはいっているみたいだけどね♡
ほんと、ガウリイ、ここにおいていって正解だわ。
面白いし♡
ガチャ。
開き戸の扉を開き。
「ちょっと!料理長はだれ!?」
「さあ、正直に名乗り出てください!」
リナ、アメリア、ゼルガディス、ガウリイ。
この四人で厨房にと押し入っているこの四人。
ちなみにルークとミリーナは別の食事を頼んで、サービス満点で食事をしていたりするけど。
あたしとユニットはといえばそんな光景をたのしみつつ。
なぜかユニットはケーキセットを食べ。
あたしはステーキセットを食べていたりする。
「素人が厨房に入るんじゃねぇ」
その言葉とともに階段から一人の人物が降りてくる。
どうでもいいけどもう少し衛生面にこの人物気をつけたほうがいいと思うけど。
彼がかぶっている帽子、滅菌されてないのよねぇ。
ついでにひげとかも料理に入りかねないし♡
まあ彼がそのあたりの料理をするときには最新の注意を払ってはいるんだけども。
「わしがこの店の料理長アシュフォードだ。厨房といえば料理人の城も同じ。
その城に土足に踏み込むとは礼儀知らずにもほどがある」
そう言い放つその人物に。
「何が礼儀知らずですか!ドラゴン料理と偽ってまったく異なる肉を出すこと!
それこそ礼儀知らずを通り越してそれは悪です!」
きっぱり断言しているアメリアに。
「そうよ。こんなもの客にドラゴン料理といって食べさしておいて!」
そういいつつ手にもった一切れの骨つきの肉を放り投げる。
その肉を上手に受け止め。
そのままその肉をひとかじり。
そのまま肉を口から吐き出し。
「おおかた冷蔵庫の隅にほったらかしてあったオークやなめくじらの肉をつかって、客をだまそうとしたのだろう」
一口だけで言い当てているアシュフォードのその言葉に。
おもいっきりたじろいでいるほかのコックやそれとオーナー。
「ちょっと!何をえらそうに!まともな料理ひとつできないくせに!」
そんなアシュフォードにむかって叫んでいるリナ。
う~ん、面白い。
「わしの知らぬこととはいえ、大変失礼した。
このアシュフォード責任をもって、ドラゴン料理をご馳走して進ぜよう!」
そういいきるアシュフォードに。
「本当ですか!?それなら話ははやいです!」
目をきらきらさせていっているアメリア。
「では、さっそくお願いしようか?」
腕をくみつついっているゼル。
ちなみにアシュフォードはリナとガウリイ、そしてアメリアとゼルガディスをみて。
今はもうこの世にはいない家族を思い出していたりするんだけど。
「……では、さっそく…トいいたいところだが……実は材料がないのだ」
いきおいよくポーズをきめ言い放つアシュフォード。
わくわくしているリナたちの耳に次に入った言葉は。
何とも面白いことに材料がない。
というその事実だったりする。
その言葉をきいて。
ずるっ!
そのまま面白いことにその場にいる、アメリア、リナ、ゼルガディス。
この三人が床にこけてたりするし。
この反応もあっちと同じよねぇ。
こっちのアメリアとゼルガディスも♡
「ちょっと!それだとたべられないじゃないのよ!」
叫ぶリナのその声に。
「心配は無用!、材料は何処にいるかは分かっている!」
にんまりと笑うアシュフォードの姿が。
厨房の中見受けられてゆく。
「…で?わざわざドラゴンをしとめにいくってか?」
その話を聞いてほとんどあきれた口調でいっているルーク。
「そ。ルークたちもいく?」
にっこりとルークにと笑いかけるリナ。
「あ゛~。オレはパスするわ。」
ひらひらと手を横にと振っているルークに。
「あら、そんなこといっていいのかしら?
確かこっちの世界もあたしたちの世界も時間率は同じはずだから。あちらの世界でこの出来事、
つまりはこの町でちょっとした騒ぎがあったとき、あんたたちどこにいたのかしらねぇ♡」
にっこりとそんなルークにと笑いながら問いかけるあたし。
その言葉にぴたりと口にコップをつけていたミリーナの手がとまり。
「?それってどういう…」
首をかしげてなぜかあたしに聞いてくるけど。
「ああ、そういえば♡このとき、あっちの世界でエルたちが、ドラゴン捕獲してるとき。
確かミリーナさんとルークさん。この町に滞在してたっけ」
ぽん。
かるく手をたたいて今思い出したかのようにいっているユニット。
まあ、もともとユニットはそれ知ってたけど。
ちなみにまさに今思い出したかのように振舞うのがちょっとしたポイントだったり♡
「このままここにいても別にいいけど。もしこの町にいるかもしれないこの世界のあんたたちに出会ったら。
問答無用でルークもミリーナも溶け消えるだけだしね」
にっこりと微笑むあたしのその言葉に。
なぜか絶句しているミリーナとルークのこの二人。
ちなみに、あたしがあっちの世界、つまりはリナとして遊んでいる世界で、
この一件にかかわったとき、ルークもミリーナも実はこの同じ町にと滞在しており。
かかわってはいなかったものの、話などは近くで聞いている。
という事実があったりする。
まあ幾度かこの店の前を通りかかったり。
あたしたちがドラゴン捕まえにいっているときにこの店に食事に入ったり。
などともしてたけどね。
「な゛!?どうしてリナさんは私たちがあの騒ぎのときにこの町にいたのをしってるんですか!?」
なぜか目を見開いて言ってくるミリーナ。
「あら、結構有名になってたわよ。
確かミリーナを口説こうとしたごろつきをルークが数名のして、ちょっとした役人騒ぎになってたっけね♡」
『・・・・・・・・・』
だから、どうしてこのリナさんはそんなことまで詳しいんですの(汗)
などと思っているミリーナに。
「…あんた、絶対に何かあるだろ…」
なぜかじと目であたしをみてくるルーク。
「あら、別にあたしは何もないわよ♡」
「そうそう、私も♡」
…嘘ですよね…はぁ…
などとそんなあたしとユニットの言葉になぜかため息ついているダブルゼロスがいたりするけど。
とりあえず無視。
「それで?どうするの?一緒にリナ達とくるの?こないの?ちなみにあたしたちはリナ達と一緒にいくわよ♡」
にっこりと微笑むあたしのその言葉に。
「いきますわ」
「…もし万が一この世界の俺に出会って、
あんたの言うとおりに、俺自身が溶け消えたらしゃれにもなんないからな…」
なぜか二人して冷や汗ながしつつあたしの言葉に答えてくるルークとミリーナ。
「狙うはレイクドラゴン!この湖に住む最高の食材!まずはこの対ドラゴン用のネットで勝負!」
そういいつつ。
帆の代わりにしていたネットを指差して言っているアシュフォード。
町の近くに存在する湖。
そこに船を繰り出しているあたしたち。
ちなみに乗組員は。
あたしとユニット。
それとリナとガウリイ。
アメリアとゼルガディス。
ルークとミリーナ。
それとおまけに二人のゼロス。
それとアシュフォード。
この十一名。
ちなみにこの船はゼロスを使ってさっき作らせたばかりの品物。
「……ドラゴン用って……何かあるのか?」
上を見上げていっているゼルガディス。
その言葉に。
「もちろん!対ドラゴン用にでっかくなっておる!」
『・・・・・・。』
大きいだけでは(無理なんですけど)(無理なんだが)・・。
同時に同じことを思っているアメリアとゼルガディス。
「なあ、こんなことしないでこの湖に呪文をぶちこんで。
浮かんできたドラゴンを材料にする、でいいんじゃないか?」
ため息つきつつそんなことをいうルークに。
ちなみにルークは舵を取っていたりするけど。
「何をいっておる!呪文なんかつかってはそれこそ邪道!
わが先代の名前に傷がつく!ドラゴンにはドラゴン専用の術がある!」
などといいつつ懐の包丁を握り締めるアシュフォード。
絶対に天国にいる家族のためにも。
そしてまた。
まるで生まれ変わりみたいなこの人たちのためにも。
ぜひとも新鮮なドラゴンの料理を!
などと心に誓っているアシュフォードだし。
そんな会話をしつつもやがて船は湖の中央付近にと滑り出す。
「ここいらに網を仕掛ける!碇をおろせ~!」
そんなアシュフォードの言葉に。
「そんなものはありませ~ん」
すかさず突っ込みをいれているアメリア。
「…あの?エル様?」
なぜか恐る恐るあたしにと聞いてくるゼロス一号。
「あら、わかってるじゃない♡あ、アメリア。ここに碇は二つあるから問題ないわよ♡」
にっこりとそう言い放ちゼロスをちらりと具間みる。
「またですかぁ!?やっぱりぃぃぃぃぃ!?」
などとなぜか悲鳴をあげてるゼロス一号。
「あ、あの?もう一人の僕?『また』って……」
何か聞くのも怖いですけど聞かないと気になりますし…
そんなことをおもいつつ、一号に問いかけている二号。
そんな一号の台詞に。
「ガウリイ、『また』ってことはもしかしてあんたこれ。同じようなこと経験してるの?」
それだけの台詞ですかさず先を読み、ガウリイにと質問しているリナの姿があったりするし。
「うん?お~あるぞ。あのときは確かゼロスとゼルが碇になって。
それでゼルがおぼれて人工呼吸されてたな。そこのおっさんに」
のほほんとさらっと言い放つガウリイのその言葉に。
「げほっ!げほほほほほほほほっ!」
その言葉に面白いまでにむせこんでいるゼルガディスだったりするけど。
「ふぅぅぅん。それであんたはもう実はドラゴン料理、食べてるんだぁ…」
などといっているリナの目が少し据わっていたりするし。
「ん~。まあそういうことになるかな」
あっさりとしたそんなガウリイの台詞に。
「…黄昏よりも暗きもの、血の流れよりも赤きもの…」
などとぶつぶつとすかさずに呪文を唱え始めているリナの姿が。
「よ、よかった。俺、こっちの世界の住人で…」
「ですね。ゼルガディスさんの可憐な唇があの人にあっちのゼルガディスさんは奪われたんですね。」
などとこちらはこちらでしみじみと語り合っていたりするゼルガディスとアメリア。
「まあ、あのときにはエルが時間を厨房だけ早めて、完全に食事できたけどな」
まあ、あのときにはエルの正体、知らなかったが。
などとさらっというガウリイのその言葉に。
「「…は!?」」
なぜか突っ込みを入れているリナ、アメリア、ゼルガディスの姿が。
その言葉にしばらく考え込みつつ。
「そういえば、確か究極の宮廷料理。今では出されない理由。
…以前父さんたちから時間がかかりすぎる究極の浪費だからとか聞かされたような記憶が」
ふといまさらながらに思い出しそんなことをつぶやいていたりするアメリア。
「まあ、リナ達は話に夢中になってるようだけど。
はい♡あんたたちは碇ね♡ついでにえさもかねてね♡」
にっこり微笑み。
ダブルゼロスの体に一瞬のうちに縄を巻きつけ。
そのまま一号、二号を湖の中にと放り込むあたしとユニット。
「「うどわぁぁぁ!?」」
なぜかダブルゼロスの叫び声があたりにこだましていたりするけど。
「あのねぇぇ!この程度でいちいち叫ばない!」
叱咤するあたしのその声に。
「…普通叫ぶよな」
「ですわね」
などと。
ドボン!
そのまま湖にと沈んでゆく二人のゼロスをみつつ、そんなことをつぶやいているルークとミリーナだけど。
「ううう。また碇代わりですか…」
などといいつつ湖の底でいじけているゼロス一号に。
「…そちらの世界の僕も苦労してるんですねぇ…」
「よければ立場変わりませんか?」
さりげに提案していたりする一号だし。
「え……それは遠慮させていただきますです。あはははは」
一号の言葉になぜかから笑いをあげているゼロス二号。
しみじみとなぜかそんな会話をしつつ湖の底で語り合っていたりするこの二人。
まったく、どういう意味かしらぁ?ん?
そんな二人が会話をしていると頭上に揺らめく影ひとつ。
「で、これどうすればいいんでしょうか?」
「…下手に動いたらあの御方のお仕置きうけますよ?」
「そ、それは…」
頭上にやってきた生物の姿を見咎めて。
そんな会話をしているダブルゼロスの姿がそこにあったりするけど。
まったく。
何もそんなに、どうしてあたしを怖がる必要があるのかしら?
後でこのあたりのことはじっくり二人にはなしてきかせないとねぇ。
ふふふふ♡
「よしゃぁぁぁぁ!でやがったな!」
嬉々として叫んでいるアシュフォード。
「あのぉ?ドラゴンさん?そんなもの食べたらおなかこわしますよ~」
などと口に入れているゼロスをみてそんなことをいっているユニット。
バシャンと水しぶきをあげ船の横にと影が横切り。
水面にと浮かび上がるその生物は、いわずもがな、この湖に生息しているレイクドラゴン。
ちなみにまだこのドラゴンはまだ人間でいうならば成人になっていない若いドラゴンだけど。
「ネットをなげろぉ!」
アシュフォードのその言葉よりも早く。
バシャァァン!!!
「あ~あ。だからいったのに」
くすくすと笑っているユニットに。
「確かに、今度はゼロスたちに味つけましょうか♡」
あたしもそれをみて思わず苦笑する。
みれば、せっかく口にといれた二つのそれが味もなく、
それで少しばかり怒って暴れだしているドラゴンの姿がそこにあったりするけども。
ちなみにそのために、あたしたちがのっている船をドラゴンの尾が直撃し。
そのまま勢いもよく船が反転していたりする。
『うきゃぁぁぁぁあ!?』
『うどわぁぁぁぁあ!?』
なぜか呪文が間に合わなかったリナ達は、そのまま湖の中にと投げ出されていたりするし。
そんな彼らが湖の中に投げ出される様子を。
水面の上にたたずみくすくすわらいつつ見ているあたしたち。
そのまま味のないゼロスをはき捨てて。
湖底にと再び移動しているレイクドラゴンがいたりするけど。
う~ん。
これはこれで結構面白いわね♡
「み、みんな、無事?」
どうにか岸にと泳ぎ着き、そんなことをいっているリナのその言葉に。
「まったく、いきなりひどい目にあったな」
そういいつつ湖から上がってくるゼルガディス。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
その姿をみて思わず絶句しているリナとアメリア、そしてルークとミリーナ、この四人。
次の瞬間には。
「いやぁぁぁぁぁぁあ!」
どめぎゃ!
アメリアの顔面直撃パンチがゼルガディスの顔にとヒットする。
湖から上がったゼルガディスの顔にはぴっしりとこびりついた藤壺たちが。
「いやぁぁぁぁあ!きもちわるい!」
どごがぁぁぁん!
こちらはこちらでいきおいよく火炎球をお茶目にもゼルガディスに向けて放っているリナ。
「あら。フジツボはどれにでも寄生して繁殖するから気をつけないと♡」
そんな彼らの様子をみつつ。
水の上を歩いて岸にとたどり着いているあたしとユニット。
「あの?何にでも寄生って?」
あたしの言葉にふと質問してくるミリーナに。
「あれってね、たとえば傷口とかからも骨とかに寄生するのよねぇ♡」
「そうそう。別にゼルガディスさんが岩の肌をしてるからくっついた。
っていうわけじゃないから、気にしないでいいわよ♡」
にっこりと説明するあたしに続いて。
にこにこと微笑んで丁寧にと追加説明をしているユニット。
その言葉に。
「つまりは<これはやっぱり完全に消滅させたほうがいいってことよね!ゼル、覚悟なさい!」
「だぁぁぁあ!まて、リナぁぁぁぁぁ!」
ドゴガァァァァン!
完全に笑っていない笑みを浮かべ。
ゼルガディスにむけて竜破斬を放っているリナがいたりするけど。
「あら、よく飛んだわねぇ」
「そ~ね」
そんな何ともほほえましい光景をみつつ、わきあいあいと騒いでいるリナ達をみつめるあたしたち。
そんなほのぼのとした光景の中。
やがて周りが暗くなってきていたりする。
結局。
夜はレイクドラゴンも眠るから、という理由で再度明日の朝挑戦することになり。
本日あたしたちはここで野宿をすることに。
夜空に月がぽっかりと浮かび雲ひとつのない夜空。
一人離れて湖を見渡せる場所に移動しているアシュフォードに気づき。
「あら?」
「?」
その様子気づいたアメリアとミリーナが二人してそんな彼の後ろをついてゆく。
「……何だ、じょうちゃん達か。座るかい?」
「「あ・・はい」」
やがてアシュフォードが湖を眺めて座っている様子を二人して眺めていると。
アメリアたちに気づいて声をかけているアシュフォードの姿。
その言葉に促され彼の横にと座るアメリアとミリーナ。
「あの?アシュフォードさんはドラゴン料理に何か特別な思い入れでも?」
ふとした疑問を聞いているミリーナ。
「確かにそうですね。普通呪文を使わないドラゴン捕獲なんて。
命がいくらあっても足りないので無償でやってくださるなんて、何かあるんですか?」
アメリアもまた気になっていたために同じことを問いただしていたりする。
そんな二人をみてふっと微笑み。
「昔、わしにも家族がいたんじゃよ。娘夫婦とその一人娘、そして…年の離れた妹が、な」
そういって夜空を見上げぽつりぽつりと語り始めるアシュフォード。
「儂には昔家族がいた。早くに妻をなくしてな。そして年の離れた妹が一人ほど。
そんな儂の一人娘、その娘婿との間にできたのが孫娘じゃ。
じゃが、幸せは長くはつづかなかった、娘夫婦は事故で他界。
残された孫娘はしばらくして病気にかかってな。
その孫娘がいうんじゃよ。一度でいいからドラゴン料理を食べたい。とな。
そして、妹は生まれつき心臓が弱かったせいもあり、時を同じくして寝込んでな。
儂は孫娘の願いをかなえるために旅にでた。妹にせいのつくものをくわしてやりたい。その思いもあった。
じゃがドラゴン料理はわしらには手の届かぬ金額。
それゆえに儂はさるドラゴン料理の鉄人に弟子入りし。特訓にあけくれついに秘儀を手に入れた…」
思いをはぜつつ言葉をつむぎだす彼の言葉に聞き入っているアメリアとミリーナ。
「じゃが、国に戻るとすでに孫娘はこの世にはいなかった。――そして、妹も…な」
最後までおじいちゃんがきっと戻ってくる。
お兄ちゃんがきっと戻ってくる、料理をもって。
当時、死ぬ間際までそういっていた二人のことを医者からきき。
その場でがっくりとひざをついたアシュフォード。
「儂はそれ以後、このドラゴン料理の技を封印したのじゃ」
そういうアシュフォードの瞳にきらりと光る涙が。
その言葉に黙りこんでいるミリーナに。
「…じゃあ、なぜ、私たちに…」
そんな理由があって封印していた技をどうして……
などと思い問いかけるアメリアのその言葉に。
「それはな。嬢ちゃん、あんたが儂の死んだ孫娘に。
――そして、そっちの嬢ちゃんが死んだミーナ。つまりは妹にそっくりなんじゃよ」
その言葉に完全にショックをうけているアメリアに。
「……そんな」
言葉を失っているミリーナ。
そんな二人に背をむけ。
「さ、明日も早い。ゆっくりと休んでおくんだぞ。柄にもなく昔話なんかをして…すこしつかれたわい」
などといいつつ森の奥にとはいってゆくアシュフォード。
その姿を見送りつつ。
「うう。ミリーナさん、絶対にドラゴンを捕まえて料理を食べましょうね!」
「そんな理由があったなんて…」
などとその場で涙を流しているアメリアとつぶやいているミリーナの姿。
「リ……リナさぁぁぁん!絶対にドラゴンを捕まえてドラゴン料理を食べましょうね!」
うるうるうると、涙をためて言ってかけってくるアメリア。
いきなり森から出てくるなり、リナにとむかって何やら叫んでいたりするし。
「……で?アメリアは誰に似てるっていわれたの?」
ため息つきつついっているリナ。
「……はい、死んだ孫娘に……って……」
どうしてまだ私話してもないのにわかるんでしょうか?
などとアメリアが思わず驚くが。
「あの?リナさん?」
こちらもまたミリーナも少しばかり驚いていたりするけども。
「オレ、死んだ娘婿ににてるって♡」
にこやかにいっているガウリイに。
「…あたしは死んだ娘よ……」
こめかみを抑えていっているリナ。
火のそばでは、いじけつつ。
「俺なんか…俺なんかなぁ…。華奢なところが…死んだ女房にそっくりだっていわれたぞ……」
いじいじいじ。
いじけて地面にのの字をかいているゼル。
そんなゼルの言葉をさえぎるように。
「…それくらいならまだましさ。俺なんか…。
妹が飼ってた犬に目つきの悪いところとか人相とかがそっくりだっていわれたぞ!」
などといって叫んでいたりするルーク。
その言葉に思わずこめかみに手をあてて。
「…アメリアさん、どうやら私たち…担がれたようですわね。」
思わず信じてしまった自分にあきれているミリーナに。
「……あはは……」
全員のその言葉にから笑いをあげているアメリア。
「あら、ミリーナさん。担いでなんか彼はいませんよ♡これ、さっき拾ったんですけど」
にっこりといいつつその手にもっているロケットペンダントを取り出しているユニット。
ちなみにもうすぐ寝る、というのでポニーテールにしていた髪を下ろしており。
その髪が腰よりも長く少しばかりウェーブがはいり滑らかに腰から下にと滑り降りている。
夜だというのにその透き通るまでの青い瞳がさらに目立つけど。
そんなユニットが差し出したロケットを思わずミリーナがのぞくと。
そこには。
数名の人物の人物画がはめられており。
リナにそっくりな若い女性。
ガウリイにそっくりな男性に、そしてまた。
年のころは三歳程度のアメリアそっくりの女の子。
そしてその横には年のころならば十二、三歳くらいであろうミリーナそっくりの女の子。
ちなみにこの女の子が抱きかかえているのは…
目つきの悪い、はっきりいってルークそっくり、としかいいようのない…犬の姿が。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
それをみてなぜか全員無言になり。
ほう、ほぅ、ほぅ………
静寂につつまれたその場を。
ただただふくろうの鳴き声だけが支配してゆく。
「さあ、今日こそは!」
などと一人元気なアシュフォード。
ちなみに、ルークは昨日の自分そっくりの犬、あれにいまだにダメージうけていたりする。
ミリーナなどは。
世の中に似た人は三人いるといいますけど。
などと一人しみじみしていたり。
ゼルガディスはゼルガディスで。
…あの写真の人物…オレの祖母の妹じゃないか…
などとそんなことをおもいつつ、かなり冷や汗ながしていたり。
つまりはゼルとは実は親戚なのよねぇ。
このアシュフォードって♡
「それで?今日はどうするんですか?」
目を輝かせてアシュフォードにと問いかけているアメリア。
「うむ。今日はこれを使う」
そういって取り出したのはどこにでるあるようなちょっとしたつりの仕掛け。
「このひらひらが魚をおびき寄せるんだ。」
そういうその言葉に。
「あ、だったらここにいい餌もどきがあるじゃない!」
などといいつつガウリイにむかってにっこりと微笑んでいるリナ。
「…やっばしそ~くるか。」
などとどこかなぜか悟ったような言葉を言っていたりするガウリイだけど。
「まあ、前回もガウリイできちんとドラゴンはつれたから。
餌…もとい集魚版にするのには問題ないわよ♡リナ♡」
そんなあたしのその言葉に。
「よっしゃぁ!ガウリイちゃん、気合いれてがんばってねぇ!」
そういいつつ、ひゅるり。
ガウリイにと縄をかけていたりするリナの姿が。
ドボン!
そんな何ともほほえましい光景をみつつ。
とりあえずゼロス二つを湖の中にと投げ込み碇代わりにし船を固定させるあたしたち。
「さて、後はドラゴンがかかるだけね」
そうリナがいったその刹那。
湖の底にいるそれの目にはいったのは、水の中にたなびく金色の髪。
ご馳走かな?
そう思いつつルンルン気分でそのままガウリイめがけて口を開き突進しているレイクドラゴン。
ガクン!
それと同時に。
ガウリイを結んでいた釣竿ががくんと揺れる。
「おっしゃぁぁぁぁ!かかったぁぁぁぁ!」
その叫びと同時に。
パッシャァァァァン!
水しぶきを上げてレイクドラゴンが水面にと出現する。
「こんな方法でもつかまるのですわね。」
違う意味で関心しているミリーナに。
「おい!そこのやつ!楔を打ち込め!」
ちょうど楔のところにいるルークに叫んでいるアシュフォード。
「まったく、何でおれが、えええい!もうこうなったらやけだ!」
などといいつつのた打ち回るドラゴンめがけ楔を打ち込んでいるルーク。
ちなみに、湖底では。
「お互いに大変ですねぇ」
「ですね」
かきかきかき…
なぜか提出する書類を二人して湖底で書いているゼロス一号と二号の姿が見られてるし。
ま、まあ確かに書類とかも仕事のひとつではあるにはあるけど…
だぁぁ!もう!
ちょっとは魔族らしく滅びを振りまきなさいよね!
まったく、上司である部下Sがああだからか配下までどこかのんびりしてるのよねぇ。
もうちょっとこっちの世界のSにも後からしっかりと説教にでもいっておきましょう……
ドシュ。
ルークの打ち込んだ楔はそのままドラゴンの体にと打ち込まれ。
この船とそしてレイクドラゴンの体がロープひとつでつなげられる。
それに驚きあわてて逃げようとしているドラゴンだけど。
それにめげずにそのままそのローブの上を渡りつつ。
片手に包丁を握り締め。
暴れるドラゴンの背中にのぼり、そして首筋にむかってその体を、
湖に幾度かつかりながらも急所をつくために、その場所をめがけてのぼってゆくアシュフォード。
「神よ!料理の力を!我に力を!」
やがて急所の場所にたどり着き、祈るように叫びつつ。
ドラゴンの首にとのしあがりつつ。
「秘儀!!!出刃流星斬!!!」
叫びつつそのもっている包丁でドラゴンの急所を一突き。
「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
ズン!
すでにドラゴンにひこずられ、船は完全に陸に上げられたときに大破しており。
今までは陸に上がりかけて暴れていたレイクドラゴン。
一声なきつつそのままその場にと崩れ落ちる。
ちなみに、一般的にドラゴンの急所は首筋にあったりする。
まあ人間でも首に神経があつまっている場所、あるけど。
あたりにドラゴンが倒れた衝撃でちょっとした大地の揺れが感じられていたりする。
「やった!」
それをみて思わず声を上げているアメリアに。
「しっかし、下手よね…も~ちょっととっとと早くやらないと…」
などどいっているリナ。
まあ、リナはルナから訓練の一環でドラゴンくらいは、しとめられるように特訓うけてるからねぇ。
この世界のリナは♡
暴れるさなかに口にくわえていたガウリイを離していたりするのはまあお約束。
「よっしゃぁぁぁ!材料ゲット!」
そういいつつ空を見上げて包丁を高々と空にと掲げているアシュフォード。
「それじゃ、これ運ばないとね」
にこにことドラゴンの横でそれを指差しつついっているユニット。
その黒い髪が太陽の光にと反射してまぶしく光っていたりする。
「…なあ、ミリーナ?あんなでっかいものどうやってあいつら運ぶつもりだ?」
ふとした疑問をつぶやくルークに。
「…確か、町が騒ぎになったあのときには。
いきなり店の後ろにドラゴンが出現した。とかで大騒ぎになってましたわよね……」
などといいつつなぜか冷や汗ながしていたりするミリーナ。
まああのとき、なぜかあたしが一瞬のうちにこれもって店の後ろに瞬間移動させたときに。
騒ぎになって、そしてなぜか周りにできる人だかり。
その中にこの二人いたからねぇ。
そんな二人の会話をききつつ首をかしげているゼルガディス。
「よっし。ドラゴンは新鮮さが命。まっておれ、今すぐにこれを裁いてやるからな」
いいつつ包丁片手に倒れているドラゴンの死体に向かってゆくアシュフォードに。
「あ、あたしも手伝う!また野宿するのいやだし。」
などといってその横にすらりと剣を抜き放っているリナ。
「ほら、アメリアたちも呆然としてないで。さばくの手伝いなさいよね!」
リナの叱咤する声が、うららかな午前の日差しの中。
湖のほとりで見受けられてゆく。
「さて、これをどうやって運ぶんだ?」
すでにドラゴンの肉体は一抱えくらいあるほどの肉にとさばかれており。
その山をみていっているゼルガディス。
「う~ん、何か運ものが必要ですよね。」
確かに、このまま持って帰るには重すぎますし。
などと思いつついっているアメリア。
「あら、それならちょうどいい台車があるじゃない♡」
にっこりと微笑みつつ後ろにいるゼロスたちをちらりと見る。
そんなあたしの言葉に。
ポン!
リナとアメリアがぽんと手をたたき。
「あ、そっか!ゼロスだったらどんなものにも変化可能か」
一人しみじみなっとくしているリナに。
「ゼロスさんたち!正義のためです!おねがいしま~す!」
などと元気にいっているアメリア。
「はい♡ゼロスさんたち、これ運ぶのに形態、変化させてね」
にっこりとそんな二人になぜかロープを手渡しているユニット。
「「ううう。わかりました、わかりましたよ………」」
逆らえませんね。
などとなぜか二人して同じことをおもいつつ。
一号が馬車にとなり、そして二号が馬の姿にと変化する。
「ほ~。最近の神官は姿とかまで変えることができるのか」
それをみてしみじみつぶやいているアシュフォードに。
「…違うって。おっさん………」
あきれつつつぶやきの声を出しているルークの姿が。
まあ何はともあれ、ゼロスが変化した馬車にとドラゴンの肉の塊を積み込み。
まあ、馬車だけをゼロスが走らせてもいいのだけど。
それだと人目があるから、とかいう理由で、一応形だけはゼロス二号の馬が引いている形をとり。
ガラガラガラ。
肉を積み込んだ馬車は。
そのまま町にとあたしたちといっしょにと戻ってゆくことに。
ざわざわざわ。
あたしたちが町に戻るとちょっとしたざわめきが立ち上がる。
店の中にと運び込む肉の塊。
それがドラゴンの肉だとわかり、野次馬が面白いまでに店の周りにできていたりする。
ダン!
厨房にて包丁の音が響き渡る。
「まっておれ、今すぐに究極のドラゴン料理を食わせてやるからな!」
まさか本当にとってくるとは思わなかったほかの従業員たちは。
そんな包丁を振るうアシュフォードを遠目にみていたりするけど。
「わくわく♡ついに幻のドラゴン料理が食べられるのね。」
目をきらきらさせていうリナに。
「それで、まずはじめに何を食べさせてくれるんですか!?」
こちらもまた目をきらきらさせていっているアメリア。
「それはそうと。確かドラゴン料理は、かなり時間がかかるはずなのでは?」
今まで何度もいおうとしてそのたびに言いそびれていたミリーナが。
ふとそんな言葉を漏らしていたりするけど。
「うむ。確かにな。何しろ究極のドラゴン料理だからな。全部の肯定をひっくるめて半年かかる。
食べるほうも作るほうも根気のいる料理だからな。じゃからこそ、幻の料理、といわれておるんじゃ」
そういいつつ包丁をふるうアシュフォードに。
「えええええええええええ!?そんなにちょっとまてないわよ!?」
などと叫ぶリナに。
「あ。そ~いえば思い出しました。父さんが確かそういっていたような記憶が…」
ふと今思い出してそんなことをつぶやいているアメリア。
くるりと向きをかえ。
「ちょっと!ガウリイ!あんた前に食べたことあるっていってたわよね?
そのときにはどうしたのよ!?まさか半年もまったの!?」
などといいつつ横にいるガウリイの胸元をつかんでがくがくとゆすっているリナだし。
「まあ、一番早いものでワイン蒸し。普通でいったら三ヶ月かかるからねぇ。
ついでにお刺身は土の中に埋めて毒を三ヶ月抜かないと死ぬし。情けないことに」
「そうよね。なぜかこんなたかがドラゴンのもってる肉で死ぬのよね。人間は」
あたしのことばにうんうんうなづいているユニット。
「…だから、まるであんたら人間じゃないみたいな言い方をときどきするな…」
などといいつつあたしたちをじとりと見ているルーク。
「あら、そう思わない?」
「そうそう、もうちょっと根性いれないと♡生き物すべては。それくらいで根をあげないように精進、精進♪」
『・・・・・・・・・・・』
しごく当然なまでのあたしたちの言葉に。
なぜか沈黙しているアメリア、ゼルガディス、ミリーナ、ルーク。この四人。
がくがくとリナにゆすぶられつつ。
「いや、あのときはエルが時間を確かここだけ進めたから」
そういうガウリイの言葉にぱっと手を離し。
「エル、ユニットちゃん、またそれおねがい♡」
にっこり微笑みつつも、とうるうると瞳に涙をためつつあたしたちにといってくるリナの姿が。
その言葉におもわずくすりと笑みを浮かべ。
「あら♡わざわざそんなことしなくても」
「そうそう。つまりは用はすぐに材料が使える状態にすればいいんだしね♡」
同時に言い放ち。
そのまますっと手を前にとかざすあたしとユニット。
その直後。
テーブルの上に並べられた材料がすべてやわらかな光に覆われ。
次の瞬間には。
「さ、これでもうこれすぐに全部使えるわよ♡」
にっこりと微笑むあたしになぜか絶句しているアメリアたちだし。
「な゛!?いったいどうやって!?」
肉の状態を調べ、
すぐさまに料理ができる体制になっていることに驚きの声をあげているアシュフォード。
「さ、ということで♡あたしたちは店の中でまちましょ♡
あ、この厨房、ちょっと外と違う時間率で進めるから、がんばってね♡」
それだけいって、あたしたちは厨房を後にしてゆく。
「…いや、あの、時間率を進めるって…いったい…」
あたしの言葉になぜかしばらくして呆然とつぶやいているほかの従業員その一。
ドラゴン料理は根気と根性。
絶えず普通ならば不眠不休でたれやだしなどをとらなければならないのに。
「なぜか疲れないな。ま、それは幸運!」
などといいつつそのまま作業をすすめているアシュフォードたち。
ちなみにこの場所。
時を早めている、というか一時彼らの時間帯だけを止めおいて、
そして時間の流れは普通より速く設定したので、疲れを知らずにそのまま料理ができるという優れもの。
そんなことをおもいつつ。
スープのだしをとるためにひれを煮込みつつ、肉を焼き。
ワイン蒸しなどを同時進行して作っているアシュフォードの姿が厨房にてみうけられていたりするけど。
「今日はなぜかはやいですわね。料理が出来上がるまでの時間が」
そんな会話をしているほかの客。
ちなみに厨房と店とは行き来自由。
それゆえに彼らが、といってもアシュフォードはドラゴン料理にかかりっきりになっているので、
ほかの料理人が普通の一般客の注文をうけて作っている状態だったりするけども。
注文をしてから一時、否、数分もしないうちにと運ばれてくる料理に驚きの表情をしつつ。
そんな会話をしていたりするほかの一般客の姿がちらほらと見えるそんな食堂の中。
「とりあえず、これを食べたらとっととセイルーンに今度こそ向かうんだろうな?」
などといってきていたりするルーク。
「まあ、大丈夫ですよ。セイルーンは逃げません」
「そうそう、セイルーンにいけばあんたたちが元の世界に戻る方法わかるかもしんないしね。
どうやらエルの話だと前回の方法では戻れないらしいし」
などといいつつ別に頼んでいたデザートを先にと食べているリナ。
ちなみにアメリアがストロベリーパフェ。
リナがスペシャルミックスパフェを頼んでいたりするんだけど。
「…その前回っていうのがかなり俺としては気になるんだが…」
つぶやくルークのその言葉に。
「ルーク、絶対に聞いたら後悔するとおもいますわ。勘ですが」
さらりとそんなことをいっているミリーナ。
そんなことないとおもうけどねぇ。
あれはあれで面白かったし♡
そんなほのぼのとした会話をしているルークとミリーナとは打って変わり。
「…だから、どうして人間に時間とかが進められるんだ……」
などとぶつぶついっているゼルガディス。
「エルさんたちがルナさんのお知り合いだからじゃないですか?」
それで済ませているアメリア。
「…アメリア、もう少し疑問に思え…」
「ゼルガディスさん、世の中、深く考えてもどうにもならないことはあるんです!
あ、それより、ほら、食事がきましたよ!」
ふとがらがらと音がしそちらを振り向くアメリア。
みれば、あたしたちがいるテーブルにむかって運ばれてくる料理の台が。
「おまたせしました」
普通半年以上かかるはず、といわれていた料理。
確かに自分たちはあそこでそれくらいの長い時間を経験したような気もしなくもないが。
実際には時間はたっておらずに首をかしげつつも。
とりあえず料理人のプロ根性で、できた食事を運んでいる従業員たち。
その食事の上にとかけられている銀色のふたがとられ。
あたりに香ばしい料理のにおいが立ち込める。
「きゃぁぁぁ!夢にまでみたドラゴン料理!本物よ!」
「こ、これが」
「…はじめてみたな。こんな料理」
などとそれをみて目を輝かせていっているリナに。
目を見開いているゼルガディス。
それをみて思わずぽつりとつぶやいているルークに。
「というかあれから約一時間もたってませんが…」
冷静につっこみをいれているミリーナ。
そんなあたしたちの固まっているテーブルにほかの客たちの視線があつまっていたりするし。
「「それでは、いっただきまぁぁす!」」
テーブルに並べられた食事にと手をつけ始めるリナ達。
「う~ん、おいしい!!!」
「すごいです!いつも宮廷で食べてたのとはまた味が格別違います!」
「う~ん。これはまた。スープが絶品だな。」
「おお、これうまいぜ。ミリーナ!」
「ルーク、もうすこし落ち着いて食べてください。恥ずかしいです」
などとそんな会話をほのぼのとしつつ。
運ばれてきたドラゴン料理に手をつけているリナたちの姿が。
「…りなぁ。オレのは?」
情けない声をあげているガウリイに。
「あんたは前、たべたことあるんでしょうが!というわけでガウリイにはそのサラダで十分♡」
「…あ、あのなぁ…」
ガウリイ分の食事はリナにちゃっかりと奪い取られ、
ガウリイはちびちびと、サラダを口にしていたりするし。
「まだまだおかわりはありますので」
そうまるで戦争のような食事風景にひきつつも、おずおずといってくるウェイターのその言葉に。
「「おかわり!」」
ものの見事に。
リナ、アメリア、ゼルガディス、そしてルークの声が一致してゆく。
しばらくの間、リナたちの何ともほほえましい食事風景が、ここの店の中にて見受けられ。
リナたちが食事が終わったのは、すでにもう完全に夜も更けたころだったり。
「う~ん、食べた、食べた!」
「あ、もう夜ですね。今日はじゃあ近くに宿でもとりますか」
「そね。」
おなかを押さえつつそんなことを空を見上げて会話しているリナとアメリア。
「しっかしうまかったな。あれは。
でもミリーナが俺のためにつくってくれる料理とは比べ物にはならないがな」
そういって横にいるミリーナにウィンクをしているルークに。
「誰が今までにあなたのためにつくったことがあるっていうんですか」
ぴしゃりと畳み掛けているミリーナ。
「よくつくってくれるだろ。野宿のときとか」
「あれは私のためであってあなたのためではありません。ルーク」
そんな会話をしているこの二人、ミリーナとルークだし。
ま、相変わらずよねぇ。本当に。
「…おい、ゼロス。前にも聞いたがいったいあのリナ…いや、エルさんはいったい?」
つんつんとゼロスたちをつついて聞いているゼルガディスに。
『いえません。いえるわけがないじゃないですか』
なぜかだくだくと涙を流して同時に答えている二人のゼロス。
「ま、それより♡はやく宿にいきましょ。私お風呂に入りたいし。」
そんな会話をしている彼らにむかってにっこりと微笑みかけているユニット。
「それもそ~ね。いきましょ。みんな」
あたしの言葉に。
「それもそうですね」
「そうね。あ、宿みっけ♡」
などとほのぼのとした会話をしつつ。
あたしたちはとりあえず今日を過ごすためにと宿をみつけそこにと部屋をとることに。
翌日。
「さあ!次はセイルーンですね!」
はしゃぐアメリアに。
「…うう、気が重い。あのドワーフにあうのはなぁ……」
などといっているリナ。
「?ドワーフ?…確かに適切な表現だな。あの王子は」
リナの言葉にふとフィルの姿を思い浮かべて苦笑をもらすルークの言葉に。
「イヤァァァ!ルーク、あの人を王子だなんてよばないでくださいぃぃい!」
珍しくミリーナが叫び声をあげていたりするけども。
「そういえば、以前ルークとミリーナ。二人で旅をしているときにフィリオネルと出会ってるんだったわね」
「あのとき確かミリーナさん、気絶してたわよね」
そんな会話をしているあたしたちに。
「…それ、すっごく気持ちわかるわ」
しみじみうなづいているリナ。
「ひどい!みなさん!父さんのことをそんなにいうなんて!父さんは見た目はああかもしれないですけど!」
そんな会話に割って入ってくるアメリアのその言葉に。
「つまりはお前も認めている。ということか。外見云々は」
「う゛!」
ゼルガディスに図星をいわれて口ごもっているアメリア。
「そ、そういえば。もうサイラーグの人々は壊滅した町並みにかなりの数がもどって。
すでにセイルーンに残っているサイラーグの人々は残り少ないですよ」
そんな会話にふと思い出しわってはいってくるゼロス二号。
「…そういえばリナさんがもってたとあるオーブの力で、
壊滅したとはいえ町の人々は無事だったんですよねぇ。あのサイラーグの人々は」
などとしみじみいっているゼロス一号。
「まああのときにいたのは、あたしたちの世界のリナとアメリア、そしてゼルガディス。
あとはシルフィールだったからね。ついでにガウリイも」
その言葉に。
「まあ人々が無事で何よりでしたよ。あのときは」
目の前で壊滅したサイラーグ・シティ。
その当時のことを思い出してどこか遠い目をしていっているアメリア。
「ま、とりあえず、元の世界に戻るためにセイルーンに急ぎましょ♡」
にっこりと笑みをうかべ前を歩いていたユニットがくるりと振り向く。
振り向きざまにその黒いポニーテールがふわりとなびくけど。
「ま、確かにここでうだうだいってもしょうがないし。とにかくエルたちが元の世界に戻れる方法、
セイルーンにならその関連の書物があるかもしれないしね」
ま、あるはずもないけど♡
ちなみに当然あたしとユニットはそのことはわかってるし。
「ま、確かにな。とにかく、いくしかないぜ。ミリーナ」
「…ですわね。」
その言葉に顔色も悪くうなづいているミリーナ。
何はともあれ。
あたしたちが向かうのは、アメリアの実家。
セイルーン・シティ。
あっちはあっちでまたまたこっちでも面白いことがおこってるのよね♡
ふふふふふ♡
「今回はどうするの?エル?」
リナたちに聞こえないようにあたしに聞いてくるユニットに。
「そうねぇ。でもマゼンダごときの力でリナの魔力、一時的には封じられても。完全には無理だしね。」
「それじゃあ、とりあえず面白そうだったら手を加えて後は傍観しておく?」
「そね。そ~しますか♡」
今後の行動をあたしたちは話しつつ。
リナたちとともに向かうは、セイルーン。
この世界でもガーヴのやつ、馬鹿やってるのよねぇ。
まったく、どこの世界の部下たちも…。部下の管理がなってないわよ!
やっぱり昨晩だけのお説教だけでなくて今晩もお説教にいくとしますかね♡
-続くー
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あとがきもどき:
薫:えっと。こちらは漫遊記、ネクスト、つまりはセイルーン編。
あれの第2話のさらにパロディみたいなものです。
気になる人は見てやってください。
書きなぐりさんには本編、投稿してません(きっぱり)←こらまて。
どこが違っているのか探すのもまた面白い(面白くはないです・汗)かも?(まてまて)
ちなみに。前回の一件。
それはスレイヤーズフォーエバーを参考にしてください(かなりまて)
結局ガウリイ君、
ドラゴン料理、数きれしか食べさせてもらえなかったことを述べておきます(笑)
エル:それはそうと、あんた、最近本気で打ち込み、遅いわよ?
姫:私たちも活躍してないしねぇ?
薫:あ゛あ゛!すいません!すいません!
ですからそのにこやかに手にもたれている物質をしまってくださいぃぃぃ!
エル&姫:いvやv
薫:ひぎゃぁぁぁぁぁぁ!
-ペチ。(何かがつぶれる音)
エル:さて、何はともあれ、次回、セイルーン編でまたお会いしましょうv
姫:それでは、まったねv
後には平べったい何かが横たわるのみ・・・・・・
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