まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
こんにちわ。なぜか半年振り以上経過しての続きの打ち込みだったり。
以前までのは書きなぐりさんにては、著者別を参考にしてください(おい)
何となく気分的にねぇ(だからまて)
ちなみに、これは私が書いてる小説、エル様漫遊記、そののりです。
というかあの続き?
ちなみにこれにはリナが二人(うち一人はエル様…笑)
だったりして。ちなみに私の持ちキャラ。
エル様と同等のスミレちゃんがでてます(通称・宇宙の姫)
ではでは、上記をなっとくの人はどうぞなのですv
ちなみに当然、エル様の一人称v
#####################################スレイヤーズ・フォーエバーinNEXT ~執念のマルチナ再び?~
「ついにみつけたわね!アメリア!」
「はい!」
目の前にある家をみて二人意気投合しているリナとアメリア。
「まったく。行きたい場所があるからというから…」
などとあきれてみているのは目つきの少しばかり悪い男性。
「まあ、確かに銀貨一枚食べ放題。というのは魅力的かもしれませんけど」
などと困ったようにいっている銀色の髪をポニーテールにしている女性。
うららかな日差しの下。
木々が立ち並び整備されている町並みの中。
その中にある一軒の家。
その入り口の前で立ち止まっているリナとアメリア。
そんな二人にあきれたようにいっているのはルークとミリーナ。
「おいこら。おまえら…。セイルーンにいくんじゃなかったのか!?」
そんな二人にわなわなと肩を震わせていっているゼルガディス。
ちなみにいつもは目深くかぶっているフードをはずしていたりするけども。
そんな会話を完全に無視して。
「おなかの調子は準備いい?」
「ばっち、オッケーです!」
などといいつつにっこり笑って店に入ろうとしているこの二人。
「でも人間って不便よねぇ。食べないと体もたないなんて♡」
「あら、でもそれも結構面白いわよ♡」
「ま、確かに♡」
そんな二人をみつつそんな会話をしているあたしとユニット。
ちなみに周りには人影はたった一人を除いてはない。
というかこちらの様子を伺っている影がひとつあったりするけども。
「?まるで人でないような言い方ですわね。」
そんなことをいっているミリーナに。
「というか、元の世界に戻るためにセイルーンにその方法を探しにいくんじゃなかったのか!?
大食いのどこにその必要性があるっていうんだぁ!?」
などとなぜか怒鳴っているルーク。
「まあまあ、いいじゃないですか。セイルーンは逃げませんし♡」
などとにこやかにいっているこちらの世界のゼロスその2。
「そうですよねぇ。というか…すんなりと戻れるとはおもいませんし」
「それは同感です」
などとなぜかそんな会話をしみじみいっている二人の黒い神官の姿が二つ。
「ふぅん。どういう意味かしらねぇ?ゼロスちゃん?」
にっこりと笑いかけるあたしのその言葉に。
『あ…あはは(汗)』
なぜか二人してから笑いをあげていたりするし、こいつらは…。
「というかそもそも大体。まあこっちのやつは仕方ないにしろ。何で貴様までついてきてるんだ…」
などとこの世界のゼロスその2をじと目でみつついっているゼルガディス。
「いやぁ、僕もセイルーンに用事が。野暮用でセイルーンに用事がありまして。」
にこやかにそれで済ませていたりするこちらの世界のゼロス。
ちなみに今あたしたちはといえば、
あたしが遊んで…もとい降臨している世界の、ゼロスとそしてミリーナとルーク。
ついでに暇つぶしに一緒してきているあたしの親友ユニットと。
そしてこちらの世界のリナとそしてリナに一目ぼれしてこっちの世界に定住したガウリイと。
そして面白いことにこちらでも一緒に行動することとなっているこちらの世界のアメリアとゼルガディス。
ちなみにあたしはあちらの世界でもリナ=インバースとして行動していたりするけど。
そんなこんなであたしの姿もまったくリナと同じもの。
それゆえにあたしとリナが歩いていると大抵姉妹に見られているこの現状。
ま、あたしの正体に気づいてるの人ではガウリイだけだからねぇ。
今のところ♡
「どうせセイルーンにある異界黙示録の写本とかに用事があるんじゃないの?」
そんなことをいっているリナだけど。
「でもあれはゼフィーリアに寄贈しましたけど?」
「というか姉ちゃんがかなり混乱してたからねぇ。あれには」
などとしみじみ会話しつつ。
「さて、何はともあれ。気を取り直して!」
などといいつつ店にと向かいなおしているアメリアに。
「そうそう。悔しいけど今はどうしようもないしね。チャンスは向こうからやってくるでしょうし」
それにエルがいるし。
姉ちゃんが怖がっているような人物なんだから絶対に何かあるし。
エルの正体、まさか…とはあたしは思うのよねぇ…。
などと何でかリナはそんなことを心で思っていたりしてたりするし。
「そうそう、リナがいるところには騒動が転がってくるしね♡」
「そうそう♡」
にこやかに笑うあたしにそれに同意しているユニット。
そのポニーテールにしている黒い髪がそよそよと風にたなびいているけれど。
なぜかあたしたちの一行はかなり目立っていたりするけど。
いうまでもなくスタイル抜群でもあるあたしとそして、
そのかわいらしさでははっきりいって誰にもまけないユニット。
ちなみになぜかユニットはフリルつきの上下の服を今は聞いてたりするけど。
結構似合うのよね。
これがまた♡
「というか絶対にエル様が何かしてらっしゃいますよね」
「ですよね」
などとぼそぼそと会話をしているダブルゼロスだし。
ドスッ!
「あれ?リナさん。ゼロスさんたち、何かつぶされてますけど?」
「あ、ほんとだ。でも生ごみなんだから気にしちゃだめよ」
「そうですね」
などと後ろの方でなぜかつぶされているゼロス二つをみてそんなことをいいつつ。
それですませて食堂にと入りかけているこの二人、アメリアとリナ。
「おう!まってください!」
会話がひと段落したところをまち。
そんな声をかけてくる人影一つ。
これで変装しているつもりなんだからこれが面白いのよねぇ。
赤いドレスに黄色いリボン。
ちなみにどうみてもかつらとわかる黄色の長い髪に。
なぜかまんまるのめがねとそして口元を覆うマスク。
「怪しいという言葉が歩いているようなものですね」
「だな」
「まあ敵意とかはないけど。あったら即殺す!」
「…ガウリイさん、それは止めてください…」
リナに話しかけているその女性の姿をみて、
そんな会話をしていたりするアメリア、ゼルガディス、そしてガウリイの三人が。
「おう!わたくしあなたきにいった。わたくしの宝ほしくはないか?」
などといいつつその手に持っている一つの金貨。
「ああああ!それは幻のラーガ金貨じゃない!おう、わたしそれほしいですのこころぉ!」
などといいつつその女性に手を合わせていたりするリナがいたりするし。
持っているのは羽の生えた獅子に角が生えている、少し前に栄えたとある王国の公務用金貨。
ちなみにこの世界での流通は一枚で大まかなところ、金貨一万枚程度の価値があったりするけども。
そんな話をしている二人をみて。
「しっかりと話を進めてますわね」
などと冷静にいっているミリーナ。
「ま、リナは光物を出されると頭の中がそれだけになっちまうからなぁ」
などといっているガウリイに。
「どうみても怪しさ爆発だろうが…」
などと頭をなぜか抑えているルーク。
「ま、リナさんですし。」
「だな。」
などとそれですませているアメリアとゼル。
「う~ん、何かと交換ねぇ」
何があったっけ?などと思っているリナの心とは裏腹に。
「おう。これでいいです。それじゃ。ばぁぃ」
そういいつつリナのショルターガードにはめられている宝石を取り外し。
リナに金貨を私その場をいきなりきびすを返して立ち去るその女性。
「あ、ちょっと!」
リナが言葉を発すると同時に。
「え゛?ちょっとまってください!」
なぜかつぶれていたゼロスが復活し追いかけていたりする。
ちなみにこちらの世界のゼロスはいまだになぜかつぶれているけど。
エル様のお気に入りのリナさんの品物を盗むなんて世界が滅びます!
などと思いつつの行動であったりするんだけど。
ほぉぉぉぅ、どういう意味かしらねぇ?
んっふっふっふっ♡
あわてて飛び起き追いかけるゼロスをみつつ。
「ああ。伏せて!」
リナの声が同時にアメリアたちにと発せられる。
その直後。
ドガァァン!
女性が駆け込んだ場所から巻き起こる煙と爆音。
「どういうことだ?」
などといいつつミリーナをとっさにかばい、
全身すすだらけになっているルークがリナに聞いていたりするけども。
「あら、気づかなかったの?リナの肩の宝石はダミーだってこと?」
「普通見ただけでわかるけど?あれが偽者だっていうことは?」
あたしとユニットの交互のその言葉に。
「…何でそんなものにしてるんですか…」
じと目でリナをみているアメリア。
「あら、盗人とかに盗まれてもいいように、
はずしたら爆発するダミーにしてあるのよ。 目には目を。ってね」
そういいつつウィンクひとつしているリナ。
「う~ん、ま、ゼロスさんですし大丈夫でしょうけど」
「そうそう。ゼロス一号だしね」
それで済ませていたりするアメリアとリナ。
「…何か俺。魔族って知ってはいてもあいつに同情するな…」
などとしみじみいっているルークに。
「ルーク、たまには気があいますわね。わたしもですわ」
などといいつつ冷や汗ながしていたりするミリーナ。
一方、あたし達がほのぼのと会話をしているそんな中。
「おやおや、大丈夫ですか?」
横で今の爆発で倒れている女性をみてのほほんとたったままでにこにこと笑っているゼロスの姿が。
ちなみにその女性の目にはかなりのハンサム好青年の姿にゼロスが映っていたりするけど。
思わず頬を染めていたりするし。
「お~い。大丈夫かぁ?」
ほとんど棒読み。
そんな声をかけつつ路地にと入ってゆくルーク。
「ええ。まあ。…あれ?」
面白いのでとりあえずゼロスの元からその女性を違う場所に飛ばしておいたり。
「…な゛、何か絶対にエル様…企んでおられますね…あ…あはははは……」
なぜかそれをみて本気で心からそんなことを思っていたりするゼロス一号。
ちなみにもともといたゼロスが一号でこの世界のゼロスが二号。
両方ともゼロスだから面倒だしね。
「あれ?あのドロボウは?」
きょろきょろとあたりを見回して探すアメリアに。
「いやぁ、逃げられちゃいました。あはははは♡」
などと笑ってごまかしている一号に。
「おまえそれでも魔族か?」
つっこみをいれていたりするゼルガディス。
「ま、いいじゃない。でもリナ。面白いことになってるわよ♡マルチナがリナを狙ってきているから♡」
にこやかに路地の入り口からみつついうあたしのその言葉に。
「?マルチナ…って、誰だっけ?」
「そういえば誰でしたっけ?」
首をかしげているリナとアメリア。
ごげっ!
その言葉に思わずこけているゼルガディスたち。
う~ん。面白い。
「あ、あのなぁ!あのゾアナ王国の皇女の名前だろうが!」
思わずどなるルークに。
「まったく。ルーク?冗談も通じないようだとミリーナに嫌われるわよ?」
けらけらわらいつつ手をふりつつそんなことをいっているリナ。
「あのなぁ。俺とミリーナはそんなことではこの絆は切れないほどにラブラブなんだぜ!」
「ルーク、何度もいいますけど私とあなたはただの仲間です。お忘れなく。」
ぴしゃりとそういいたたむミリーナ。
「うう、ミリィナァ…」
その言葉に涙を浮かべて多少いじけていたりするルークだし。
「さ、気を取り直していきましょ♡」
「そうそう、食べ放題のお店にね♡」
そんなあたしとユニットの会話に。
「それもそうね」
「ですね」
「まあ、腹が減っては戦はできないからな。」
「ええええ!?ガウリイさんがまともなことをいってます!」
「うん?天変地異が起こるな…」
うんうん。
アメリアが驚愕の声をあげ。
しみじみいっているゼルガディス。
その言葉にその場にいる全員が。
といってもあたしとユニットを除く全員がうなづいていたりするけど。
「あ…あのなぁ…」
そんな彼らをじと目でみているガウリイ。
とりあえず。
あたし達は当初の目的どおり、銀貨一枚食べ放題のお店にと入ることに。
「くそ。作戦は失敗よ。」
ほとんどなぜかこげて服の様子をなさない布は歩いている最中にすでにもう形もなく。
森の中を歩く一人の女性。
「でもこの手であきらめはしないわ。必ずリナの持ち物を手にいれるわ」
などとつぶやきつつはだしで森を歩いていたりする姿がひとつ。
「ゾアナ城を破壊されてからというもの。わたくしは財産も住む家さえも失い。
路頭をさまよい、空腹、詐欺。元王族の私を襲う地獄のような苦しみ。
その中でわたくしは誓ったのよ。おまえを呪い殺し復習を成し遂げようと」
そういいつつ思い出に浸っていたりするし。
リナがゾアナ城を破壊したのはこいつらが暴走させたゴーレムを壊すためでしょうに。
でも面白いからいいけどね♡
そして更に面白いことに根性とそしてその意識と怨念だけで、
自力で呪いをくみ上げていたりするこの女性、ゾアナ皇女マルチナ。
ちなみに本人いわく魔人ゾアメルグスターの呪いらしいけど。
「これで。この剣であいつの持ち物を貫けば呪いは完成する。
なのに、何のあいつの持ち物ひとつ奪えないなんてぇぇ!」
などといいつつ森の中で騒いでいるマルチナ。
くすっ♡
「そもそも、あいつの仲間たちが」
そういいかけ。
脳裏に浮かぶゼロスの姿が。
その姿がこれがまた面白い。
きらりと白い歯を浮かべ。
紳士的な笑みを浮かべそして涼しい眼を開き熱のこもった熱い視線で。
―大丈夫ですか?お嬢さん?―
とかいっていたりする姿が想像されていたりする。
もしもし?いったいそれは誰なのかしら?(笑)
「確か、ゼロス様っていったかしら」
などといいつつ夢見がち。
「はっ。何を考えてるの!やつはリナの仲間じゃない!
まっていなさい、リナ=インバース!あなたを殺すのは。この、マルチナよ!」
そういいつつぼろと化した服を取り除く。
その下から出てくる彼女が愛用しているとある服。
ちなみにこの服装、ナーガといい勝負よねぇ。どうでもいいけど。
こっちはこっちで何やら面白いことを計画しているし。
う~ん。
少しばかり気を紛らわしがてらに楽しみますか♡
町から離れた場所にあるとある宿屋。
ちなみになぜ町から離れているかという理由はいたって簡単。
ここには自然の天然の露天風呂が地下より湧き出て。
それを目玉にしている宿屋だからに他ならない。
「ふんふん」
そういいつつぱさぱさと服を脱ぎ捨てる。
床に落ちる今まで身につけていた衣服の数々。
「うう。いいなぁ。エルは」
横にいるあたしにそんなことをいってくるリナ。
「あら、リナさんもすぐに大きくなりますよ」
そうにっこり笑っていっていたりするユニット。
ちなみにここ脱衣場にいるのはあたしとリナ、そしてユニット、この三人。
「…そういうユニットちゃんも…年齢の割りに大きいのよね…」
じと目でそんなタオルを巻いているユニットをみているリナがそんなことをいっていたりするけど。
「う~ん。でも女同士で風呂に入るのもまた楽しくていいわね」
などといいつつちなみにあたしもリナたちと一緒に風呂に入ることにしていたりするので。
すでにもう風呂に入る形態を整えているけども。
「でもエルは何でわざわざ水着?」
「あら、気にしない、気にしない♡」
そんな会話をしているあたし達に。
「リナさぁん!エルさぁん!ユニットちゃぁぁん!早く、早く!お風呂大きいですよ!早く早く!」
などといいつつ女湯の方から聞こえてくるアメリアの声が。
「あのぉ?お風呂ってここですかねぇ?」
そこにうろうろしている女性が一人。
というかここの警備状況、もう少し気をつけないとねぇ♡
赤く敷き詰められている絨毯の廊下。
そこを歩いていたマルチナに。
といっても顔の変装はメガネにマスクと代わり映えはないが。
その服装はメイドの姿。
廊下をあるくマルチナにと話しかけているゼロス一号。
その言葉にはっと振り向き。
「あ、あなたは?」
思わず頬を染めていたりするマルチナ。
「え、あ、いや、そのわたくしはその決して怪しいものではなく。
この宿のメイドでして。その洗濯ものとかないかと」
あたふたしつつそんなことをゼロスにいっているマルチナ。
「あ、それじゃ、これお願いします」
どささささっ!
そういえばゼロス一号のやつ、面白いことにリナとアメリアから洗濯物押し付けられていたっけ。
ついでにといってミリーナとかルーク、そしてゼルとガウリイも押し付けてたけど。
そのまま洗濯ものに押しつぶされてゆくマルチナの姿がそこにあったりするけど。
「すいませんね。じゃあお願いしますね」
にこやかに笑みを浮かべてそのまま風呂場の中にと向かってゆくゼロス一号。
その姿に見とれつつ。
「ああ、何て素敵な笑顔」
かなりマルチナの中でゼロスが美化されていったりする。
ほんと、このマルチナって楽しいわよね♡
「ああ、あの美丈夫なあの笑顔。彼こそがこのわたくしの子供をもうけるにふさわしいかた。
ゾアメルグスターの後継者を設けられるお人。
ああ、あなたがリナの仲間でなかったら。そうよ!リナの仲間でなくなればいいんだわ!」
勝手に一人の世界に入り浸っているし。
コンパクト手鏡を取り出し一人でそのまま一人の世界に浸り始め。
「うむ。そのとおりだ。マルチナ」
「そうですわね。このわたくしがリナを殺せばあのゼロス様は、リナの仲間ではなくなる」
「うむ。さすがはわがマルチナ。そのとおりじゃ」
などと一人で一人二役しているマルチナだし。
ちなみにこのコンパクトにもマルチナお手製、ゾアメルグスターが彫り込まれていたりするけど。
「おや、ガウリイさんにゼルガディスさんも入っていたんですか?」
ゼロス一号が風呂にと入ると、すでにそこには先客が。
岩を主体にした露天風呂。
「何だ、ゼロスも来たのか。というかお前ら…魔族なのに風呂にはいるのか?」
などといいつつ風呂の隅を指差しつついっているゼルガディス。
そこにはすでに先に入っているこの世界のゼロスの姿が。
ちなみにゼルガディスは金属たわしで体をこすっていたりするけど。
「やはり金属たわしはいまいちだな」
などとつぶやいてたりするし。
「お、ゼル。枝毛があるぞ?」
風呂に使ったままゼルガディスの髪にある枝毛を発見しているガウリイ。
「いやですねぇ。ゼルガディスさん。僕らもきれい好きなんですよ」
にこやかにいいつつなぜか頭にタオルをまいて風呂にとかけ湯をして風呂に入る一号。
「というか綺麗にしとかないと。
それこそそれ利用に何されるかわかりませんよ。ねえこちらの世界の僕?」
そういいつつ隅っこにいるもう一人の自分、つまりはゼロス二号にと話しかけている一号だけど。
「た…確かに。同感ですけどね。」
それに同意している二人のゼロス。
あんたたち……後でお仕置き決定ね♡
「でもユニットちゃんの肌…ものすごいまでに透き通ってますよね」
まるで透けて見えるかのようです。
などと思いつつなぜか背中の流しっこをしているアメリアとユニット。
「あら、それはリナ…じゃなかった、エルにもいえることよ?」
ちなみにあたしの肌もかなり白い。
そしてちらりとリナの方をむき。
「それにリナの肌も綺麗よ。当然アメリアの肌もね」
湯船の中からそういうあたしのその言葉に。
「ま、できが違うからね。出来が。いくら野宿とかしてても」
美肌を維持するのも女の使命だって姉ちゃんに散々いわれてるしね。
などと思いつついっているリナ。
「でも、エルさん。これ、やりすぎじゃないですか?」
あたしが風呂に一時的に結界を張っているのに気づいて、そんなことをいってくるアメリアに。
「あら、備えあれば憂いなしってね♡」
気を開放したらここの世界の部下Sに気づかれてそれはそれで面白くないし。
ま、やっぱり風呂に入るからには気分というものは大切で。
ちなみに結界でこの風呂を多い周りに星を幻影と称して映し出し、雰囲気を出していたりする。
「あ、エル!せっかくだからお湯のかけっこしましょ!かけっこ!」
「あ…あのねぇ。ユニット…」
「えい!」
パシャリ。
あたしにかかってくるお湯の感じ。
「あ、やったわね!」
「あ、面白そうです!私も、私も!」
「ああ!アメリア、やったわね!」
などとほのぼのしつつ。
なぜか女四人による露天風呂でのお湯賭けごっこがしばらく開始されてゆく。
「う~ん。いいお湯でした」
「ですね」
「まあまあだったわね」
「だからといって、エルさん…。いきなり温泉の質を変えないでよね…」
もう少し温泉の成分が滑らかのほうが肌の感じ的にいいので、
あたしは一瞬にして成分を変えたりしたりしたんだけど。
そのことについてあたしにいってくるリナ。
「ま、いいじゃない」
そんな会話をしつつあたし達は今日とっている宿の部屋にと向かうことに。
ちなみに今だに一人の世界に入り込んでいるマルチナの姿が。
リナやアメリアは気づいてないけど左の廊下で見受けられていたりする。
しばらくのちにようやく行動を起こし始めるマルチナ。
「さあ、いざ!一刻も早くリナの持ち物を奪い呪いを完成させるのよ!」
などと意気揚々とし。
がらり。
扉をあけたマルチナが見たものは。
すでにガウリイたちも風呂から出た後の、誰も入っていない脱衣所がそこにあるのみ。
「まったく、リナたちはどこに…」
などといいつつ、がしゃがしゃと。
別にしなくてもいいのにゼロスに頼まれた洗濯物をしていたりするマルチナ。
誰もいなくなっている露天風呂にてがしゃがしゃと洗っていたりするけど。
そして。
ふと。
「うん?こ…これは!」
その中にある九つの小さい布をみつけ。
彼女の目がきらりと光る。
す~。
す~。
す~。
熟睡しているリナとアメリア。
別に殺気もないので二人とも目を覚ましてないし。
二人が寝ている部屋にと入り込むが。
リナに近づいたその直後。
「そこの悪党、観念しなさい!」
アメリアが寝ぼけてリナの方を指差していたりする。
そしてそのアメリアの言葉に答え。
「なぁにが悪党よ!そんなのぽぼいのぽいよ!」
その声とともに部屋に入り込んでいたマルチナを投げ飛ばしているリナ。
二人とも、寝ぼけているわりにきちんと対応してるのよねぇ。
う~ん。
面白いったら♡
ちなみにアメリアとリナとが同じ部屋。
あたしとユニットが同じ部屋。
んでもってガウリイとゼルガディスが同じ部屋で。
で、ゼロスは別に部屋はもったいないのでそのあたりの精神世界で休ませていたりする。
「でも片手で窓の外に投げ飛ばしてるわよ?エルv」
などと隣の部屋の窓から飛んでゆくマルチナをみてにこにこと笑っているユニット。
「ま、リナだし♡」
「確かに♡」
くすくすくす。
そんな会話をしつつくすくすと二人して笑っているあたしたち。
そのまま二階の窓から、
宿屋の後ろにある森にと投げ飛ばされてゆくマルチナの姿がそこにあたりするし。
う~ん、本当にあきないわ♡
一方では夢の中でアメリアは悪人を相手に。
リナはリナでこちらはまた夢の中で盗賊いじめをしていたり。
そんな理由から現実的にも面白いことに寝たままで動き回っていたりするリナとアメリア。
う~ん、見ててあきないわよね♡
「おのれ!リナ=インバース!こうなったらもう!まとめてのろいをかけてやる!」
などといいつつ先ほど洗濯物の中にあったハンカチを取り出して、
それを一まとめにして手にもちつつ。
「魔人ゾアメルグスターよ。その呪いの力をリナ=インバースに晴らしたまえ!」
そういいつつ手にもった九枚のハンカチを短剣にて突き刺すマルチナ。
その剣の先から黒い煙が立ち昇る。
ちなみに呪いとかいうものはそもそもがその精神の強さによるもの。
その思いなどが強ければそれはそれで威力を発する。
いい例などが生霊、とか呼ばれている存在などがそれに当てはまるけど。
夜の闇が降りる森の中。
「リナ=インバース。わたくしの呪いにもがき苦しむがいい。
お前が死んだあかつきには、わたくしとゼロス様が結ばれるのよ。ほほほほっ。おーほほほほほほ!」
夜の闇にとマルチナの笑い声が響き渡る。
ちちちち。
小鳥のさえずりが響き渡る。
澄み切った青空。
「う~ん、おはよう」
目覚めて顔を洗うべく共同の洗い場にと向かっているリナ。
すでにそこにはまだ着替えてないものの、
宿屋備え付けの青いパジャマを着ているガウリイとゼルガディスと。
そして女性用のパジャマはこの宿ではビンクの上下の服。
その格好のまま洗い場にて歯を磨き顔を洗っているこの三人。
そしてその横にはルークとミリーナがすでに着替え終え、身支度を整えていたりするけども。
ちなみにいまだにこの世界には水道などといったものは普及していない。
結構あの仕組みは簡単なのにねぇ。
そんな理由で水はカメにと汲み置きがしてあり、それからそれぞれに水を汲み取り利用する。
という仕組みをとっていたりする。
ガウリイはタオルで顔をふき。
ゼルガディスは下を向いていまだに歯を磨いていたりする。
アメリアはといえばすでに顔を洗い終え、
そしてコップを片手に、のれんを掻き分けて入ってきたリナをみつつ。
「あら?どしたの?アメリア?その顔?」
振り向いたアメリアの右目にくっきりと浮かぶ青あざが。
「やっぱし覚えてないんですね」
そういいつつため息つくアメリアに。
「おまえなぁ。アメリアさんがかわいそうだろ?」
あきれた声をあげているルーク。
「物には限度というものがあるだろうが。」
同時にうなづきつついっているゼルガディス。
「ちょっとちょっと何なのよ。みんなして?」
リナは何が何だかわかっていないけど。
「リナさん、寝相が悪すぎます!」
そんなことを叫んでいるアメリア。
「あら、でもそれはアメリアさんにも原因があるじゃない?」
くすくすと笑いつつ部屋にと入ってゆくユニットのその言葉に。
「う、まあそうかもしれませんけど」
面白いことにマルチナの呪い。
あれが面白く作用して二人の夢にと入り込み。
ベットの上でしばらく格闘劇が行われていたりしたのよねぇ。
リナとアメリアは。
ちなみにガウリイは何かかけられたような気がして、
自力でその力を精神力で断ち切っていたりしたけど。
ゼルガディスにもそれはかかっているのだけど、
レゾがかけた術の影響でこちらにはあまり影響はでていなかったり。
「それはそうと、思ってたんだが?何でお前ら同じ何かの気配まとってるんだ?」
ふと思い出したように問いかけているガウリイ。
「う~ん。さすがはガウリイよねぇ♡」
くすくす入り口で笑うあたしに。
「ま、ガウリイさんだし♡」
同じく、くすくすと笑っていたりするユニット。
ちなみにユニットの今の服装は薄いフリルのついたネグリジェ。
ちなみにその手にはなぜか熊のぬいぐるみをもってたり♡
結構こういった格好が似合うのよねぇ。ユニット。
ま、だからか姫なんて呼ばれてるんだけどね。
彼女の世界では。
あたしなんか母とか王とかだし。
もうちょっとこう、威厳のあるというかかわいらしい呼びかたというかあってもいいでしょうに。
まったく……
そんなあたしたちの言葉に。
「どういうことですの?」
あたしとユニットに聞いてくるミリーナ。
どうやらミリーナも何かしらの違和感を感じているみたいだけども。
「あ、それは簡単よ。リナたち全員にちょっとした面白い術というか呪いがかかってるのよ♡」
にっこりと微笑みさらりと説明するあたし。
『・・・・・・・・・・・』
なぜかあたしの言葉にユニット以外の全員が無言になっているけど。
しばらく無言になり顔を見渡し。
なぜか。
『ええええええええええ!?』
なぜかその場にいるガウリイとあたし、そしてユニット以外の叫び声が。
とりあえずなぜか口をぱくばくさせている全員をそのままに。
「ま、食事の時間だし。食堂にいきましょ♡」
「だな。お~い?リナ?どうかしたのか?」
口をぱくぱくさせているリナをみて。
こつん。
いきなりおでこをくっつけて。
「う~ん。熱はないようだなぁ?」
「な゛!?いきなり何をするのよぉ!」
スパパバァン!
いきなりおでことおでこをくっつけられて顔を真っ赤にしつつ。
懐から取り出したスリッパでガウリイをどつくリナ。
それと時をおかずとして。
ずききっ!
ガウリイをはたいた場所と同じ頭の場所がリナ自身にも痛みが走る。
「いたぁぁっ!」
思わず頭を抑えうづくまるリナに対して。
「あ、リナ。あんたたちがかかっている術。
それ『他人に与えた痛みが自分に戻ってくる。』という代物よ。ま、一種の呪いみたいなものね♡」
くすくす笑いつつ説明するあたしの台詞に。
「あ、ちなみに♡その痛みが倍になって戻ってくる効果つきよ♡」
追加説明しているユニット。
その言葉になぜかさらに沈黙しているリナたち。
そして、その言葉をうけ、一瞬の沈黙のうちに。
『何ですってぇぇぇ!?』
『何だとぉぉぉお!?』
あ、面白い。
いつも冷静なミリーナまでもが叫んでるし。
「ま、それより食事にしましょ♡食事♡」
なぜかいまだにわめく彼らをそのままに、先に食堂にと向かうことに。
「おや、皆さん変わった変な術をかけられてますねぇ。
というかガウリイさん。あなた自力でその術……破壊しましたね(汗)」
先に食堂にてあたしたちの食事の準備を、なぜか宿のウェイトレスのかわりをしつつ。
テーブルに並べているゼロスが食堂にとやってきたリナ達をみてそんなことをいっていたりするけど。
「うん?何か変な精神波動がきたから根性でたたききったが?」
さらりと何でもないようにいっているガウリイ。
「…さすがにこのお方と二年以上も旅をしていらっしゃっただけのことはありますね(汗)」
なぜかガウリイに対してじと汗ながしているゼロス一号。
「あれ?そういえばゼロスさん?一号さんですよね?二号さんは?」
ふとそこに一号しかいないのに気づきそんなことを聞いているアメリアに。
「ああ。彼なら定時報告に戻られましたよ?」
でもエル様に関しては口止めされていることもあり。
…報告はできないでしょうけどね。
などと心でつぶやきつつアメリアに返事をしているゼロス。
「ま、とりあえず。説明すると」
そういいつつそばにいるルークをつかみリナの方にととんと押す。
「おわっ!?何するんだ!?」
ふらけてルークがリナの体に倒れそうになるが。
それより早く。
「何するのよぉお!」
どごっ!
体術にも長けているがゆえにその直前にルークにとび蹴りをかましているリナ。
「おい!ルーク!リナに何をする!」
「こらまて!どこをどうみたらそう見えるんだ!オレは被害者だ!」
などといいつつ顔色も悪くリナがけった足の付け根を押さえて叫んでいるルーク。
と。
「うげ!?」
何か声をあげそのままその場にうづくまるリナ。
「ルーク。きさまぁぁ!」
いまだに顔色の悪いルークに剣を宿の中だというのにつきたてているガウリイ。
「こらまて!どうしてオレがお前に怒られるんだ!?」
などといった和気藹々とした光景がその場で見受けられていたりする。
「とまあ、こういうことです」
などといって、うづくまっているリナとルークを指差して説明しているゼロスに。
「なるほど」
などと納得しているアメリアに。
「と…とんでもないことを(汗)」
同じ男性であるがゆえにその痛みは半端でないとわかるがゆえに。
その場にて顔を赤らめ脂汗を流していたりするゼルガディス。
そんな光景を窓の外からのぞいている人影がひとつ。
「く、口で説明しなさいよぉ!」
うづくまり叫ぶリナのその言葉に。
「いやぁ、行動で示したほうがわかりやすいでしょ?効力は?」
にこやかにそんなことをいっているゼロスだし。
いまだに痛みを抑えてうづくまりつつガウリイの剣を座ったままで受け止めているルークの姿。
う~ん。
この光景、かなり面白いわね♡
「ちなみにこれ全員にかかってるやつだからね♡」
にっこりと微笑み説明するあたしの言葉につづき。
「お~ほほほ!ほほほほほっ!」
食堂の中、宿屋の一室に笑い声が響き渡る。
そしてその笑い声とともに扉から入ってくる一つの人影。
ちなみに頭にはターバンを巻きつけ。
ついでに顔は大きめのめがねとマスクで覆っており、服装はメイド服。
「ああ、あんたは昨日の怪しすぎる女!」
その姿をみて叫ぶリナに。
「なあ、あんなやついたか?」
とりあえず気絶寸前くらいまでルークを叩きのめし。
ガウリイって、リナが絡んだら容赦ないから面白いのよねぇ。
リナの後ろにちゃっかりと立ちリナの言葉に突っ込みをいれているガウリイ。
そんなガウリイのぼけを軽くかわし。
「何者!?」
その女性にと問いかけているリナ。
どうやら頭に血が上ってて自分で判断できなくなっているようだけど。
「あるときは謎の外国美女。あるときは親切なメイドさん。そして、その実態は!」
などといいつつ本人いわく変装しているそれらを剥ぎ取ってゆく。
そして格好をつけてばさりと服装を剥ぎ取ったその後にあるのは。
アメリアの姉を思い浮かべるようなほとんど肌を覆っていない服。
違うのはその色程度。
あとはその長いまでのブーツとタイツ。
あのナーガと比べるとまあ格好は似たり寄ったり。
ま、マルチナの母親とナーガとアメリアの母親。
…実は親戚だからねぇ。
「久しぶりね。リナ=インバース。」
マルチナとしては城を破壊したリナ一人に恨みを持っているようだけど。
まったくあの程度のことで。
そういいつつ内職していたあまりものの造花を手にポーズを決めているマルチナに。
ぽんと手をうち。
「あ~。あ~あ~あ~……」
そこまでいって。
「…誰だっけ?」
どげしゃ!
あ、面白い。
その言葉に扉から入ってきていたマルチナは思いっきりこけてたりする。
「私たちがこの世界にやってきたときにリナさんが破壊された、元ゾアナ王国の皇女ですわ」
そういいつつ横たわっているルークに回復呪文をかけているミリーナ。
まあ誰がルークに怪我を負わせたのかはいうまでもないけど。
「マルチナよ!マルチナ!忘れたとは言わさないわよ!」
そう叫び起き上がるマルチナのその言葉に。
「ああ、そういえばそんなこともあったわねぇ。久しぶりぃ。元気だった?」
にこやかに挨拶していたりするリナだけど。
「…親しげに挨拶なんてしないでよ…」
そんなリナの様子にため息まじりにいっているマルチナ。
どうでもいいけどその縦ロールどうせなら全部すればいいのにね。
後ろ髪も伸ばして。
ま、個人の自由といえばそれまでなんだけど。
「でもリナは。あれって城しか壊してないけどね」
「そうよね。エルが結界張って城以外には被害及ばないようにしてるしね」
面白いので完全に傍観を決め込んでいるあたしとユニット。
本当に面白いし♡
「それに確か。あの空間。町の人たち新しい観光名所として売り出してますよ?」
そんなあたしたちの会話に。
「どうぞ」
そういいつつ飲み物が入ったコップを差し出していってきているゼロス一号。
そんな会話をしているあたしたちの前では。
「まあ、いいわ。我がゾアメルグスターの呪いがかかっている以上。
お前はわたくしの手の中にいるのも同然なのだから!」
「というかここにいる全員よねぇ。あたしやユニットガウリイはともかくとして。」
「そうね。ゼロスさんはそもそも人間じゃないし。」
そんなほのぼのとした会話をしているあたしたち。
「でもゾアメルグスターって、確かあの人が創造で作った魔人じゃなかったんですか?」
マルチナのその言葉にふと突っ込みをいれているアメリア。
「よっぽどリナがにくかったんだろう。
怨念だけで呪いを完成させたんだろうさ。たいしたオリジナリティーだが」
そういいつつあきれた汗を流しつつ後ろを向いてため息まじりにいっているゼルガディス。
というかどうしてリナと行動してたらこーいうようなことが起こりえるんだ?
そもそも異世界からリナとまったく同じ姿格好のもう一人のリナがくる。
しかもこれで二度目。
ということだけですでにもう信じられないことだというのに。
などとぶつぶつつぶやいていたりするゼルガディス。
「あら、ゼル♡そんなことはないわよ。これってよくあることよ」
「そうそう。」
そんなつぶやきをしているゼルガディスにとにっこりと微笑みかけるあたしとユニット。
……いや、絶対にそれは違うと思うぞ?(汗)
なぜか同時にあたしたちの言葉に、心で突っ込みをいれているゼルガディスとルークだったりするし。
この程度何かで驚いててどうするのかしら?
まったく…
「ふふ。痛みが帰ってくる体でどれだけ戦えるかしら?モンスターの皆さん。出番です」
そういいつつマルチナが指を鳴らすと同時に。
十数名の獣人が出現する。
どうでもいいけどその中にはバーサーカーもどきとかいたりするし。
「うげっ!?こんなに手下がいるのかよ!?。」
それをみて目を見開いているルーク。
その言葉に。
ぱさりと横髪の縦ロールを手でかきあげ。
「ふっ。お金で雇ったにきまってるじゃない!」
自慢減にあっさりと言い放つマルチナ。
ごけっ!
その言葉に全員がずっこけてたりする。
あ、一号までこけてる♡
「えらそうにいうこと!?」
おもわずリナがつっこみをいれているが。
「いうわよ。このわたくしが血と汗と涙で稼いだお金だもの。」
「稼いだって何やったんですか。マルチナさん?」
起き上がりつつ問いかけるアメリアの言葉に。
「造花のバイト」
『・・・・・・・・・・』
即答するマルチナのその言葉に、
なぜか無言になっているリナ、アメリア、ゼルガディス、ルーク。そしてミリーナ。
「か…かわった人間ですね…」
どこかでそんなことをいっているゼロスに。
「いやぁ、ゼロス。お前も十分に変わってるとおもうぞ?」
にこやかに笑いつつゼロスの肩にと手を置いているガウリイ。
「まあいいわ。とにかくモンスターの皆さん。やっちゃってください!」
その言葉を合図に。
彼らがあたしたちにと向かってくる。
「ちっ。仕方ないか!」
そういいつつ剣を構え近くの獣人にと切りかかる。
まあやられる前にやる。
というのがこういう場合のセオリーだし。
が。
ザシュ!
一人の獣人に切りかかるとその痛みが同時に切りかかったルーク&ゼルガディスにも襲い掛かり。
ゼルガディスは腕。
ルークはわき腹から少しばかり血を流していたりするし。
「あ、いい忘れてたけど。怪我とかも同じように返ってくるみたいよ♡その術♡」
のんびりと完全に傍観を決め込んで。
天井近くに椅子を作り出し、ふわふわと浮かびつつその様子を眺めていうあたしの言葉に。
「あ、そこの紫の髪の人には手を出さないでくださいね。」
などと注意しているマルチナ。
「エルさん!ユニットちゃん!手伝ってくださいぃい!」
などと叫んでいるアメリアに。
「あら、こういうことは面白いから見物するに限るわよ♡」
「そうそう♡」
あたしと同じくこちらもまた天井近くに椅子をユニットの場合は椅子を浮かべているんだけど。
椅子に座りホットミルクを飲んでいたりするし。
「おまえ、まさかこいつとグルなのか!?」
剣を交えつつそこにいるゼロス一号に言い放つルークのその言葉に。
「いやぁ、そんなことはないんですけど」
などとぽりぽりと頬をかいているゼロス。
「とにかく、皆さん。ここでは十分に戦えませんし?外にでませんこと?」
冷静にその場の混乱を分析しそんなことをいっているミリーナに。
「それもそ~ね。ということで、みんな!いくわよ!」
そういいつつ近くにいるガウリイの服をつかんでそのまま宿の外にと駆け出すリナに。
「ちっ。確かにそのとおりだな」
「おお!さすがはオレのミリーナ!」
などといいつつ外に出てゆくルークに。
「ルーク、何度もいいますけど私はあなたのものなんかじゃありません。寝言は寝ててもいわないでください」
きっぱりと切り捨てているミリーナ。
「う~ん。照れちゃって、かわいいなぁ」
そういうルークに。
「…どうみても今の完全にあしらわれてますけど……」
あきれた目でそんなルークをみているアメリア。
「ふふ。逃がさないわよ!」
外に駆け出してゆくリナたちから少し遅れ。
こちらもまた宿から出てゆくマルチナたち。
「いゃぁ、何かのイベントかい?サーカスを開くときにはぜひに教えてくれよな」
リナたちがいなくなり床にと降り立ったあたしとユニットにといってくる宿屋の主人。
どうやらサーカスの街頭サービスと勘違いしているし。
周りの客からは。
「いやぁ、結構いいところでおわりましたなぁ」
「いや、本当に。いいぞぉ!」
ヒューヒュー!
などといった声援が飛び交い。
中にはかなり少しばかりだけどもおひねりが飛んできていたりする。
「あら、どうも♡」
その飛んできたおひねりを、ふいと手をかざして浮かび上がらせ収集しているユニット。
「では、最後のイベント、いっきます!」
元気よくユニットが手を上げ。
先に会計を済ましておいて。
「それではみなさまごきげんよう♡」
にっこり微笑むあたしとユニット。
次の瞬間には。
宿屋の食堂からあたしたちの姿は。
一瞬の光にと包まれ、金色と虹色の残像を残してその場から掻き消える。
その後では。
ざわざわざわ。
「いやぁ、今のまったくトリックがわかりませんでしたなぁ」
「これは近いうちが楽しみですな」
などと後に残された客たちはそんなことを話し合っていたりする。
「ちっ!痛みとかがこっちに戻ってくるんだったら面倒だぞ!?」
走りつつ状況分析しているゼルガディスの言葉に。
「やはりここはマルチナさんの術を解いてもらうのが先決なんでは?」
走りつつ冷静にいっているミリーナ。
「おお!さすがはオレの」
「ルーク、今はあなたにかまっている暇はありません」
いじいじいじ。
言いかけたその言葉をぴしゃりと中断されて。
走りつついじけているルークの姿があったりする。
う~ん。面白い♡
やがてちょっとした丘の上にとリナたちはたどり着く。
「おほほほほ!」
その直後にリナたちの行く手の前から聞こえてくる笑い声。
みれば木の上に立っているマルチナの姿が。
「くっ!待ち伏せか!」
そういうゼルガディスの言葉に。
「どうやら計算されていたようですねぇ」
にこやかにすぐ後ろからそんなことをいっているゼロス。
「一号さん!どうにかしてください!」
などとゼロスに詰め寄るアメリアに。
「いやぁ。下手なことをしたらあの御方に僕怒られちゃいますし♡」
にこやかに笑って交わしているゼロス。
「おほほほほ。攻撃できないでどこまでがんばれるかしら?」
木の上から高笑いをあげているマルチナに。
「けっ!こなくそ!」
いいつつ襲ってくるミノタウルスにケリを入れているルーク。
と。
どごっ!
その痛みと衝撃はそのままルークに倍となって返りゆく。
「おほほほ。無駄なことを。まあリナ以外の人にも呪いかかっているけど。
リナの仲間なんだから関係ないわ。ふふ。最後よ!リナっ!
そしてわたくしはゼロスさまと一緒に。ゾアメルグスター王国を作り上げるのよ!」
そういいつつマルチナの頭の中にはゼロスとの子供。
なぜかゼロスそっくりのにこにこ目の子供が十数人いる光景が。
ついでに女の子と男の子。
全員が同じ顔だったり♡
『ええええええええええええ!?』
その言葉にリナたちの叫びが一致する。
「一号さん。おめでとうございます!ついに改心して真人間になるんですね!」
目をうるうるさせて目の前で手を組んでいるアメリア。
「どうしてそうなるんですか!」
アメリアの言葉にすかさずに突っ込みを入れているゼロス一号。
「しかし、いったい誰がそんなことを決めたんだ?物好きなやつだなぁ~」
そういいつつにやにや笑ってこちらは完全にからかいモードのルーク。
「ふっ。何を言うかと思えば。決まってるじゃないのよ。昨日、このわたくしが決めたのよ。おほほほほっ!」
どてっ!
あ、楽しい♪
「あらら、ものの見事に全員がひっくり返ってるわねぇ♡エル♪」
うきうきといっているユニット。
ちなみにあたしとユニットはリナたちの後ろから面白おかしく見学しており。
六人が同時に地面とキスしてるし。
ひくひくひく。
「あ…あのですねぇ~…人を婚約者に勝手にしないでくださいぃぃ!」
錫杖で体を起こしつつ叫び抗議の声をあげるゼロスに。
「ゼロス、観念して結婚したらどうだ?」
そんなゼロスの肩にぽんと手を置きつついっているゼル。
「そうですよ。ゼロスさん。所帯でももてば、おのずから真人間になれますし!」
などといいつつ瞳をきらきらさせているアメリア。
「なあ?リナ?」
横にいるリナにと振り向き。
「何よ?ガウリイ?」
さて、どうしたものか。
と思案をめぐらせているリナにと問いかけるガウリイのその言葉に。
とりあえず返事を返しているリナ。
「ゼロス。いつの間にか人になったのか?気配まるでかわってないのに?」
ずべべっ!
ガウリイの言葉にそのばにずりこけそうになっているリナ。
「あ…あのねぇ~!言葉の勢い!に決まってるでしょうが!…いや、でもエルの手にかかったらできるのかも……」
あら。
よくわかってるじゃない♡リナ♡
何となくだけどこのエルって、あの姉ちゃんが恐れるくらいの人物だから、
あたしとしてはひしひしとあれの関係者の用なきがするのよねぇ。
などと思っているリナ。
そんなことをおもいつつも気を取り直してガウリイの襟首をつかみ、
がくがくとガウリイをゆすっているリナの姿が。
「ひ…ひどい!皆さん!この僕がどうなってもいいんですか!?」
などと涙をだくだくとなぜか流して抗議の声を上げるゼロスに。
「お前(もう一人も含むが)ならかまわん」
きっぱりと断言しているゼルガディス。
「ゼロスさん!真人間になるチャンスです!」
きっぱりはっきり言い切っているアメリア。
「ひゅぅ。玉の輿だぜ?ゼロスさんよぉ?」
口笛をふきつつにやにやと笑いながらいっているルーク。
そんな三人の声が同時に重なる。
「…あの、今はそんなどうでもいいことで、ゴキブリ一号さんをからかっいるときではないと思うんですけど…
確かにその方がいいかもしれませんが」
さらりと何気に同意しているミリーナ。
「ううっ。ひ…ひどい!ミリーナさんまでぇぇ!」
などと叫びよろよろと体系を崩し。
そのままそこにうづくまり、地面に人魂オプション引き連れて、のの字を書き始めているゼロス一号。
「おほほ!ついに観念するときよ!リナたち!」
ぴしっとあたしたちにと指を突き刺し言い放ち。
「とうっ!」
そのまま木の上から着地するマルチナ。
――どでっ。
「…ねえ?ルーク?お姫様って…高いところが好きなのかしら?…(汗)」
「…さあな…(汗)」
そんな頭から着地に失敗し地面にのめりこんでもがいているマルチナをみて。
そんな会話をしているミリーナとルークがいたりする。
この旅を始めてから、というかこっちの世界にやってきてから。
ルーク達アメリアが木の上から落ちるの何回か目撃しているからねぇ。
などといいつつそんなマルチナをみて少し頭を抑えているルークとあきれているミリーナ。
「さあ!わたくしとの愛に満ちたすばらしい世界のために!
邪魔ものは排除させていただきますわ!ゼロス様!」
ひききっ。
「あ、ゼロスさん、顔、ひきつってる♪」
くすくすと笑っていっているユニット。
顔に風がかかり黒いポニーテールがふわりと風になびいているけど。
「というか口元もひきつってるわよvユニットv」
ひくひくと顔を痙攣させた表情をしているゼロスをみて。
そんな会話をしているあたしたち。
どうでもいいけどそんな細かいところに気を配るからゼロスは面白いのよねぇ。
飽きないし♡
やっぱりS首にしてゼロスをつけようかしら?
断言しているマルチナの手には剣にと突き刺さったままの、数枚の布が。
「あ…あのですね?えっと、マルチナさんといいましたっけ?
この僕とあなたとは結婚なんてできませんよ?」
ひくひくと顔を痙攣させつつそれでいて面白いことをしようとしているゼロス。
そういいつつ立ち上がり。
「なぜなら、この僕は」
そういいつつ羽織っていたローブをばさりと脱ぎ捨てる。
パサリ。
ローブが空に舞う音。
「この僕…いえ、わたくし、女ですもの♡おほほほほ♡」
ローブを剥ぎ取ったときに生まれる一瞬の死角をつき。
瞬時に女性形態にと姿を変えているゼロス。
……ちなみになぜかビキニタイプの水着…おひ……
ガァァン!
マルチナの瞳に映ったゼロスの姿はスタイルがそこそこにいい女性の体をしているゼロス。
間違えようのない胸と引き締まっているウェスト。
顔はそのままのゼロス。
それに思いっきりショックをうけよろめいているマルチナ。
「ひ…ひどい!このわたくしをだましたのねぇ!乙女の純情を待て遊ぶなんて、馬鹿ぁぁぁ~!」
などといいつつふらふらとよろけてるし。
ぽとり。
――あら♡
そのショックで手にもっていた短剣を落としているマルチナ♡
「…ずいぶんと勝手なやつだな」
その言葉に何気に突っ込みをいれているルーク。
ボワン!
落としたマルチナの剣はそのままマルチナの足元に突き刺さっていたりする。
そこから立ち上る黒い煙。
「あれ?ひょっとして。」
それにいち早くミリーナが気づき声を上げているけども。
ぐぎっ!
「リ…りなさ…(汗)」
そんな水着姿―ちなみに色は当然黒。
水着を着ているゼロスの背後から首を絞めているリナ。
「あんたわぁ~!ゴキブリ一号のくせに生意気よ!」
あたしよりも大きい胸してぇぇ~!!
などと心で思いつつリナは怒り心頭♪
そういいつつその手に魔力を込めてゼロスの首を両手で締め上げていたりする。
面白いったら♡
首を絞められているゼロスはその口から泡を吹いていたりするけど。
ま、関係ないし♡
「うう。乙女の純情。恋心を踏みにじった罰はあなたたち全員で償ってもらうわ!」
そう朗々と言い放ち。
「さ、モンスターさんたち!心おきなくお願いいたしますわ!」
そういって待機させておいた獣人などを呼び寄せるマルチナ。
「…ちっ。面倒だな」
わらわらと出てきて臨戦態勢をとるそれらをみて舌打ちしているゼルガディス。
「というかマルチナさんのあれ、取り返して術を解かないと危険ですぅ!」
などと叫んでいるアメリア。
あら、痛みを転移させれば簡単なのに。それとか痛覚なくしたり♡
完全にあたしとユニットは高みの見物。
ちなみに当然といえば当然ながら昨夜ゼロスがマルチナに渡した洗濯物の中には。
あたしとユニットのハンカチも入っていたり♡
あとルーク、ミリーナ、ゼルガディス、アメリア、リナ、
そしてがガウリイのハンカチもはいっていたのよねぇ。
ついでにダブルゼロスのもあったし。
何でもハンカチくらいは自分の一部でないほうが形になっているとか何とかいって。
わざわざ作ってるのよね。ハンカチ。
各自で自分たちで布を切ってしかも刺繍まで施して、あいつらは…
マルチナは当然どれが誰のかがわからないままそのままハンカチを重ねて、
術をかけているもので当然のことながらアメリアたち全員にもマルチナの術は発動中♡
ま、当然ながらあたしとユニットにそんなものが通じるはずもなく。
ダブルゼロスにしても然り。
マルチナがかけた術の内容は『相手の痛みが自分に返ってくる』
という何とも明快単純なもの。
ま、赤ん坊でもできる簡単な術ではあるけど。
ガウリイは、まあ…自力であの術干渉、切り捨てたのよね…
自らの精神力の刃で。
伊達にこのあたしと二年以上一緒に旅をしていただけのことはあって、
その程度の芸当は身に着けてるのよね。
ガウリイは。
ま、暇だからしばらくガウリイで遊んでいた期間も少しばかりあったしね。
「…というかあのぉ~?皆さん?さきほどマルチナさん。
自分自身にも術をかけておられるので勝負は互角なのでは?」
表情ひとつ変えずにさらりと指摘し突っ込んでいるミリーナ。
その言葉に。
「はっ!しまった!そういえばこのわたくしにものろいが今のでかかったのでしたわ!
おのれぇ!リナ=インバースとその仲間たち!よっくもやってくれたわねぇ!」
いまだに足のブーツに剣を突き刺したままこちらに向かって叫んでるマルチナ。
一方ではいまだにゼロスを締め上げているリナに。
「ああ!ゼロス!リナに密着するな!」
などといいつつゴルンノヴァの光の剣モードを突きつけているガウリイ。
「リナさん。まあゼロスさんへのお仕置きは後から全員でするとしても気がつきませんか?
リナさんの力なら、それ呪い返しできますけど?」
にこやかにそんなリナの後ろに回りこみ…いつのまに。
そんなことをいっているユニット。
「あら、ユニット。先にネタバレしたらつまらなくなるじゃないのよ」
腕を組みつつそんなことをいっているユニットの横にと移動する。
「あら。そのほうが面白いじゃない?ちょっとあれをああしてみたし♪」
にっこりと微笑んで答えてくるユニット。
「あら、確かにこれなら楽しめるわねぇ~♪」
「でしょ?♪」
マルチナの術をちょっといじって面白い効果が出るようにしてるし。
そんなユニットの言葉にゼロスを締め上げたままぴたりと手をとめ。
やがて。
どさり。
そのままゼロスを離すリナ。
それでゼロスがその場に倒れていたりするけども。
倒れたゼロスはなぜか痙攣起こしてぴくぴくしてたりするし。
…ま、リナがゼロスの首を絞めている間、
ガウリイがゼロスの精神体を切り刻んでいたからねぇ。
あたしと旅をしてたときにガウリイ、この技身に着けたのよね♡
「あ、そっか!その手があった!」
ぽんと手をうちそしてある言葉をつむぎ始めるリナ。
この世界、いまだに情けないことにほとんど気づいていないけど。
この結解が張られている中でも神聖呪文、使えるからねぇ。
特定のものに関しては。
「黒き光と闇を纏いし、漆黒の竜、黒き翼を五つに広げし、闇の翼。
黒き光と闇よ、わが手に集い、我が意思の元、我が望みに応じるべし!」
リナのその言葉にただただ首をかしげているルークとミリーナ。
ちなみに面白いことにいまだにゼルたちやルークたちはといえば。
向かってくるやつを倒しては自分たちもまたその痛みを倍にして返され、吹き飛び倒れる。
といったことが繰り返されていたりする。
特に派手に蹴りなどいれて吹き飛んでいるのはルーク。
う~ん。
ルーク、とある世界のスタントマンとかでもやっていけそうよね♡
「な゛!?リナさん!呪文は危険です!」
そう叫ぶアメリアの声よりも早く。
「無闇舞!!」
リナの術が完成し、リナの手よりそれほど黒くはない。
まあ夜の闇程度の心なしか光る球と光すら発しない黒い球が出現し。
その二つは絡まりあうようにマルチナに向かって突き進む。
「あとはっと。リフレイン!」
その直後にルークやミリーナが聞いたことのない言葉を発しているリナ。
ちなみにこれはアメリアたちも聞いたことはないようだけど。
リナの言葉によりリナの周りに特殊な壁が出現する、いってみれば反射鏡のようなもの。
これは大概のものならば弾き返すことは可能。
「ちょっ!?何よぉ!?これはぁぁぁ~!!!!!?」
「きゃぁぁぁぁぁ~!!!」
叫びとともに黒い爆発が巻き起こり。
その爆風にと吹き飛ばされてゆくマルチナの姿が。
雇い主がふきとばされたのをみてぴたりと攻撃をやめ。
「う~ん。雇い主がいないんじゃ、も。いっか」
「だな。とりあえずは報酬分は働いたし」
「うごうご」
「そうそう、それにそろそろ時間だし」
などと口々に言い放ち、くるりと向きを変えて立ち去ってゆく獣人達の姿。
「…どうなってるんだ?」
とにかく相手を斬ったりしたら自分も怪我をするので、打ち身だけで戦っていたゼルガディスがつぶやく。
「ああ、それなら理由は簡単よ。あのマルチナ。あいつらを二時間だけ雇っていたのよ」
「そうそう。一人当たり銅貨八枚で」
立ち去る獣人達をみてつぶやくゼルガディスたちの疑問に答えるあたしとユニット。
「…それって少なすぎるんじゃ…」
その言葉をきき突っ込みをいれてくるアメリア。
そんなアメリアのつっこみに、うんうんうなづいているゼルガディスやルーク達。
「おい、それより。ちびのほうのリナ!いったい今のは何なんだ!?」
ふと疑問におもったことをそのままストレートに口に出しているルーク。
ぷちり。
その言葉に。
「爆煙舞!」
ドッガァァン!
ルークの何気ない一言にリナの額に青筋が浮かびルークをそのまま吹き飛ばす。
「……学習が足りませんわね。ルーク」
冷ややかに吹き飛ばされているルークをみてそんなことをつぶやいているミリーナ。
「でもミリーナさん、竜破斬じゃないだけましですよ」
「だな」
そうしみじみといっているアメリアとゼルガディスのその言葉に。
「んっんっんつ?二人ともぉ~?どういう意味よぉぉ~!」
などとそんな二人につめよっているリナ。
「言葉どおりの意味です!」
きっぱりと断言しているアメリア。
「あのねぇぇぇぇ~!」
きゃあきゃあきゃぁ。
すでに頭の上まできている太陽の日差しの下。
追いかけごっこを開始しているリナとアメリア、この二人。
「…リナさん、でもそれはともかく術はやめてほしかったですわ…」
ふとどこか少しばかりこげているミリーナがつぶやいていたりする。
ちなみにマルチナにかかった力などがそのまま彼女が術をかけている相手に、
直接的に伝わるように少しばかりあの術ユニットがいじくっていたがために。
リナの放った術の影響は当然のことごとくに、ルーク、ミリーナ、アメリア、ゼルにと降りかかっていたりする。
まあゼルガディスはその岩の肌のためにあまり見た目にはさしたる変化はないけど。
アメリアもルークも気持ち程度ちょっとぱかり焦げていたりするのよね。
そう言い放ちふとそこにクレーターと化している先ほどリナが唱えた術の後。
そのクレータの底にキラリと光るものを目に留め。
クレーターにと入って行き、それを拾い上げているミリーナ。
そしてそこから手にして戻ったものは、短剣に何枚かの布がつきたてられていたりする。
「うん?ミリーナ?それ何だ?」
少し先ほどよりも頭を焦がしつつ。
というかルークの頭は今は天然バーマ状態になっているので。
思わずその格好をみて笑いをこらえているゼルガディス。
確かにこれは面白いわ♡
ミリーナに問いかけるルークの言葉に。
「多分これで私たちに呪いをかけていたんでしょうね。
でも、どうしてあのマルチナさんがこれを持っていたんでしょうか?」
剣に突き刺されている数枚の布。
それは確か先日洗濯しようとしていた荷物の中のひとつ。
見覚えのある文様の布が目に留まる。
「ああ、それは簡単よ。昨日彼女にゼロスに押しつけた洗濯物。その中にあったからよ。」
あたしの言葉に追加し。
「昨夜ゼロスさんが一人で洗おうと風呂に行こうとしたときに、
宿屋のメイドさんが『洗濯物を洗います。』とかいってきたらしく。
で偽者のメイドさんだというのにゼロスさん、そのまま洗濯物。手渡したのよね」
にっこりと微笑んで追加説明をしているユニット。
ちなみに。
マルチナが洗った洗濯もののすべては、
そのあまりの下手さに朝方ゼロスが洗いなおしていたのはいうまでもないけど。
「その中に全員分のハンカチがはいってたのよねぇ♡
あ、そういえばい忘れてたけど。マルチナがかけている術。
マルチナが怪我とかいろいろと何かを経験したりしたら、
その分の痛みが彼女がただいま術をかけている全員に降りかかるから。がんばってね♪」
『ええええええええええ~!?そんなぁぁ~!!!!!?』
なぜかにっこりと微笑んで説明するあたしの言葉に。
全員の叫び声が晴れ渡る空の中にと響きわたる。
「うううっ…うううっ…」
とりあえず大元の原因はゼロス一号であったということから全員でたこ殴り大会をえて。
罰としてガシャガシャと洗濯板にて全員の服を洗っているゼロス一号の姿。
あれから吹き飛んでどこかにいったマルチナはそのままに。
原因を作った一号に対してお仕置きタイムを全員で行い。
そして今。
定期連絡から戻ったゼロス二号と共に洗濯物にとあけくれているこの二人。
ちなみに術は動けない一号に変わって二号が解除したりしたんだけど。
なぜか宿屋の裏庭に。
二人のゼロスの鳴き声が響き渡る。
「でもリナさん、あれ、いったい何なんですか?」
先ほどリナが使った呪文、すなわちあの術のことを聞いているミリーナ。
「ああ、あれ?何となく気分的に異世界の竜神と魔王の力を束ねた神魔融合呪文よ。
ちなみに威力は見た目は爆煙舞と同じ威力だし」
さらりと説明しているリナ。
まあ使い方によっては星ひとつくらい吹き飛ぶ威力になるけども。
それは普通のバースト・ロンドでも言えることだしね。
とりあえず汗をかいたので昨日までとまっていた宿屋にと戻り。
もう一晩泊まることに決め。
そして露天風呂にと入っている、リナ、アメリア、ミリーナ、この三人。
「ま、死んではないでしょ。あははは」
笑い声を上げるリナに。
「そ~ですね」
それで済ませているアメリア。
「あ…あの、そういう問題ではないような気が……」
そんな二人の会話につっこみをいれているミリーナ。
一方、こちらの男湯の露天風呂では。
「しっかし、どっちのリナもとんでもないなぁ。」
などといいつつなぜかお湯の中にボンを浮かべ、ワインを飲んでいる、
ルーク、ガウリイ、ゼルガディスのこの三人。
「オレとしてはそっちのリナ。というかエルとかいう人のほうがすごいと思うが?」
何しろあの、赤の竜神の騎士ですらがおびえていたような人物だしな。
そんなことを思いながら。
ルークの言葉に突っ込みをすかさずいれているゼルガディス。
「そうそう。こっちのリナはか弱くて、それでいてとっても純情で。
むちゃくちゃにかわいくて。それでいてやっぱりかわいいもんなぁ♡」
さりげにのろけるガウリイに。
「何を!ミリーナの方がかわいいぞ!」
「いや!リナだ!」
などとなぜか白熱バトルを繰り広げ始めるルークとガウリイの姿が。
「……好きにしろ。……はぁ…」
想像はしていたが。
今度の旅もすんなりすみそうにないな…
いまだに言い合っている二人をみてため息つきつつ何か物思いにふけっているゼルガディス。
あら、面白ければいいのよ♡ふふ♡
ちょうどそのころ。
「うう。みてなさいよぉ!リナ=インバース!とその仲間たち!必ず復習してやるぅぅぅ!」
リナの術で吹き飛ばされ、
よろよろと歩きつつ夜空に誓いを立てているマルチナの姿が、山の中で見受けられているし。
う~ん、面白いったらないわ♡
何はともあれ。
ゆっくりと温泉にとつかり疲れを取り去り。
あたしたちの向かう先はセイルーン。
ちょっと引っ掻き回す程度でこっちは傍観して楽しみますか♪
-続くー
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あとがきもどき:
薫:ふわぁぁ~。久しぶりの打ち込みですぅぅ!(こらまて)
というか約一年ぶり?(汗)あ・・あはは・・・・。
エル:・・・・あたしの活躍は?
姫:私の活躍も・・・
薫:ぎくっ!・・・と、とりあえず、これはスレイヤ―ズアニメ第二段。
スレイヤーズNEXT。第6話のパロディです。
ちなみに設定は私が書いている『エル様漫遊記』あの話のその後。
覇王との戦いもすでにエル様のところでは済んでます。
つまりは恐ろしいことに、ここ、平行世界に遊びに・・・もとい。
ちょっとした事故(?)で飛ばされているリナ(エル様)ルーク、ミリーナ。そして・・・スミレちゃん。
とにかくそんな彼らのお話です。
姫:薫さんが余りに打ち込みしてないから間違いなく初めての人が多いでしょうv
というわけで自己紹介♪私はユニット。ユニット=ユニバース。
何故か私の世界では私のことは【宇宙の姫】とか呼ばれてるけどね♪
エル:ユニットはあたしの親友でもあり、そしてこのあたしと同じ存在なのよねぇ~♪
こっちにはユニットは面白そうだから遊びにきてるのよv
姫:あら、違うわよ。エルの世界では私は少なくとも、【絶対者】でなくなるから。
気が楽だから息抜きにきてるのよ♪
薫:(…嘘だ、嘘だ。絶対に嘘だ。面白いからという理由だけに決まってる…)
エル&姫:あら?何かいったかしら?
薫:い…いえ。何でもありません……はひ…
ちなみにすみれちゃん。何でこう呼んでいるかというと。
彼女、よく偽名(?)宇空スミレ。と名乗っていろんな星とかにいっているからです。
エル:ユニットの外見はこのあたしが絶世の美女vの姿を好んで形成(なす)のとは違い。
子供の姿。あたしはたいてい人の形態とるときには二十歳前後の絶世の超金髪美人v
薫:すみれちゃんの特徴は。ぱっちりとした大きな目と。
その瞳は漆黒の闇のごとくに黒く、そしてその回りは澄み切った深く飲み込まれそうなまでの青。
そんな目をしています。
そしてまるで絵のごとくに整った顔立ちに漆黒よりもつややかな長い黒髪を、後ろでボニーテールにひとつにまとめ。
そしてその髪をふわふわのレース状のリボンで蝶々結びに大きく結んでいます。
そのリボンの色は赤。彼女のチャームボイントのひとつだったりしますけど。
エル:ユニットは子供の姿を主にとるから、【姫】って呼ばれてるのよねぇ~。
あたし何か【悪夢の王】とか【混沌の主】とか【天より堕とされし金色の王】とか。
もうちょっとかわいく、もしくは威厳あふれる呼び方つけてもいいでしょうに……
薫:……万物、すべてを含む。【創造主】でいーのでは?(汗)
ま、まあ何はともあれこのフォーエバー。
つまりは実はエル様(金色の母)のリナと赤の竜神の力を使えるとされている一族のリナ=インバース。
元気爆発正義娘のプリンセス・アメリアに。
またまた腐れ縁か巻き込まれている合成獣のゼルガディス。
実はリナ(エル様)のところにいた人間だったのに、こっちの世界のリナに一目ぼれして。
前回こっちの世界に飛ばされた(笑)ときからこっちの世界に残っているガウリイ。
…気の毒にも巻き込まれたエル様が遊ばれ・・もとい、降臨されている世界のルーク&ミリーナ。
この二人に関しては気の毒以外の何者でもないかも(笑)
そして上司に命令され、かつエル様によって力を向上させてもらっている、ゼロス一号(こちらの世界のリナ命名)に。
エル様がいるということは口止めされているがゆえに上司にも報告すらできない、
哀れこちらの世界のお役所仕事のゼロス二号(これもまたリナ命名)
リナ2,ガウリイ、ゼロス2.ルーク,ミリーナ.アメリア.ゼルガディス。このメンバーでお送りします。
スレイヤーズフォーエバーinNEXT。
アニメとかエル様世界の漫遊記とかと比べたら面白い…かも?(笑)(そーか?)
姫:ま、何はともあれ♪
エル:それでは、またv
薫:・・・あの?お二方?その巨大なもたれているミキサーは・・・いったい?(汗)
(いやな予感がひしひしと・・・・汗)
姫:打ち込みが遅いあなたにブレゼントv
エル:ささ♪遠慮なく受け取りなさいな♪
薫:い・・・・いやぁぁぁぁ!スイッチいれないでくださいぃぃ!!
エル&姫:スイッチオン♪
(いやぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!)
―ガガ・・・・・ザシュ・・・・ビシャ・・・・ジュルル・・・・。
姫:さってと、トマトジュース(果肉入り)が出来上がり。
薫さんがどこかにいったところで。
エル:それではまた次回にお会いしましょう♪
エル&姫:それでは、まったねv
ミーミーミー。
後には薫を探して鳴いている猫が二匹・・・・・。
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