まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
こんにちわ♪
エル:・・・で?何またこれ・・打ち込んでいるの?
薫:・・・ひぎゃ!?(汗)
エル:それより早く! いい加減にリレー!もう七ヶ月過ぎるわよ!?
薫:あ゛あ゛あ゛!(多分)お休みの日には打ち込めるかと!(かなり不安定)
・・・バトンタッチする場所が・・なかなか決まらなくて・・(お゛い゛・)
エル:とりあえず、あたしが活躍するのは絶対条件ねv
薫:え゛・あ・・あのそれは・・(汗)
エル:んっ?♡
薫:・・ぜ・・善処します・・(汗)
エル:まあ、何はともあれvNEXT編のパロディv
第三話v薫は今からいくそーですvでも、時間的には・・あと五分しかないわよねぇv
今(本日24日)から仕事に行くまでにはv
薫:ああああああああ!!!!・・・・戻ってから(夜の十一時過ぎてから)打ち込めたら打ち込みますから・・。
・・・・あ、でも25日も五時おきだな・・できるかな?(汗)
エル:根性いれなさい!
薫:・・・はひ(汗)
何はともあれ・・・いくのです・・・・。
・・本気で何処にしまったんだ・・(汗)
フィルムブックの一巻・・(滝汗)
そんなことを言ってたら・・・・今日はもう・・31日・・(お゛い゛!)
#####################################スレイヤーズフォーエバーinNEXT ~アトラスの陰謀~
「何だ?何だ?」
あっという間に人だかり。
その中心では。
「どうして、そうあんたは聞き分けのないことばかりいってるのよ!」
わめくリナ。
「リナさんが勝っ手過ぎるんです!」
わなわなと震えているアメリア。
ここ、アトラスシティ。
その町並みの一角で二人が言い争いをしているもので。
人は面白いことに野次馬根性をだして。
そんな二人を何ごとかと、あたし達の周りに輪を作り、この言い争いを遠巻きに見物していたりする。
「少しは私達の意見を聞いてください!」
そういって、リナに詰め寄っているアメリア。
「くすくすくす♡」
くすくすそんな二人をみて笑っている黒い髪の少女。
「ここのリナ達も面白いわよねぇ♡」
くすくす笑っているあたしの前で。
「分からないことをいっているのは、あんた達でしょうがぁ!こっちはちゃんと事前調査してるんだからね!」
「オレとしては、リナの意見が正しいと思うぞ?」
のほほんといっているガウリイ。
「ガウリイはいつもそうだろうが。それに、調査ならこっちも済んでいる」
淡々と腕を組みいっている鋼の髪を持っている男性。
「そんなことはないわよ!この、アトラスシティの名物料理といえば!」
そういいつつ、手をふりかざし。
びしっとある一点を指差して。
「ニョヘロンの焼肉よ!」
「ニャラニャラの鍋です!」
同時に言い放つ栗色の髪の女性に短い黒い髪の少女。
『・・・・・・・・・』
周りにいる人だかりを作っている人々が、そんな二人の会話を聞いて。
……なんだ。
そう心で心底残念そうに全員がつぶやき。
あっという間に、あたし達の周りを囲んでいた、人だかりという名前の野次馬たちはすぐさまに解散してゆく。
「エルはどっちにする?」
くすくすと笑っていってくる少女。
その愛らしい笑顔に、通行人などが数名見とれていたりするけど。
「そうねぇ。あたしはリナと一緒で焼肉かしら♡」
「じゃ、私はアメリアさん達と一緒でニョヘロンの鍋ね♡」
くすくすと互いに笑いつつ。
未だに言い争っている二人を。
建物の片隅と、その天窓の上から眺めている人影二人を認めて。
そんな会話をしているあたしとユニット。
「あ…あいかわらずですねぇ……こちらのリナさんも……」
そういいつつ、にこにこと笑っている黒い服を着ている神官姿の男性。
「だから面白いのよ♡」
「ですね♡」
どうせ、すぐには戻れないでしょうし……
ここはやっぱり楽しまないと損ですよね♡
などとそう割り切って楽しんでいるのは。
上の命令から、このあたしに付き従っている獣神官ゼロス。
ちなみに。
この世界は、今まであたしがいた世界…つまりは、遊んでいた世界とは違い。
平行世界の一つ。
ここの世界はあっちと、殆ど一緒なんだけど。
リナ達などは同じように存在している。
ちょっとしたことで、この世界に入り込んだあたし達。
とりあえず、元の世界に戻るために、ここの世界のリナ達と一緒に行動しているんだけど。
嘘じゃないしね♡
事実全てでもないけど♡
「……というか、おい……そういう問題じゃないだろうが……」
そんなリナとガウリイ。
アメリアとゼルガディスの会話をききつつ。
こめかみを押さえてつぶやいている黒髪の男性、ルーク。
「…一刻も早く、元の世界に戻る方法を捜さないといけないのでは?」
そういいつつ、淡々といいつつも額に汗を一筋流している、
銀髪をポニーテールにしている女性、ミリーナ。
あたしとユニットと一緒に、ここに巻き込まれてやってきている人間達。
「まあまあ、いいじゃないですか。ルークさん、ミリーナさん。面白ければそれで♡」
にこにこというゼロスの言葉に。
「ゼロスさんは、どっちがいいですか!?」
平行線の言い争いに。
ふと、ゼロスの意見を求めているアメリア。
「ニョヘロンよね!」
「ニャラニャラですよね!」
「あ…あの……」
たじっ。
アメリアとリナ。
二人に言い寄られて、少し引いているゼロス。
「……とゆ~か、どっちでもいいだろうが……」
そういいつつ、溜息一つついているルーク。
「いや、ルーク。やっばりここは鍋がいいぞ?」
そんなルークにいっているゼルガディス。
「ルーク、何をいっても無駄ですよ。多分。
それより、私達はここの魔道士協会で例の遺跡のことが何かわからないか調べて見ましょう」
軽く溜息つきつつそういうミリーナの言葉に。
「お!さすが俺のミリーナ!食べ物なんかで言い争っているこいつらとは天と地ほどの差があるな!」
『どういう意味(よ)(ですか)!!』
どがっ!
叫ぶと同時にアメリアの拳とリナの足蹴りが、ものの見事にルークの顔とみぞおちをヒットしていたりする。
「……はぁ。えっと。リナさん、私達は魔道士協会で調べ物をしてますので。また宿屋ででも合流しましょう」
そういってあたしに言ってくるミリーナ。
「えええ!?ミリーナさんは一緒に食事しないんですか!?」
そんなミリーナにうるうるとした瞳で懇願しているアメリアの言葉に。
「私は別に焼肉も鍋も食べたくありません」
きっぱり言い切り。
「さ、いきましょ。ルーク」
そういいつつ。
ずるずると先ほどのリナとアメリアの些細なじゃれあいを受けて。
未だにうめいているルークをひきずり。
そのまま、その場から立ち去るミリーナとルーク。
「エル達はどうするの?」
あたしに聞いてるリナの言葉に。
「あら。あたしは焼肉にするわ♡」
「あ、私は、鍋♡」
交互に答えるあたしとユニット。
「これ以上話し合っても解決しそうにないな」
軽く溜息つくゼルに。
「そうね。じゃあ、別々に食事しましょ。この、わからずや!」
「リナさんこそ!頑固者!」
そういいつつ。
リナとガウリイは、焼肉屋。
そして、アメリアとゼルは鍋料理屋にと。
逆方向にと進んでゆく。
そんな、リナ達と、アメリア達を見つめている二つの影。
う~ん♡
楽しくなりそうよね♡
看板にとある世界の牛に似た、ニョヘロンの動物が描かれている食堂。
周りには、他にはあまり客がいなくて、殆どあたし達の貸しきり状態。
「うまぁぃ!」
「おいしい!まったく、ゼルもアメリアもしょうがないわよね!こんなおいしいものを食べないなんて!」
そういいつつ、両手に肉をしっかり掴み。
目の前に運ばれてきている焼肉料理を食べているリナ。
「おれもそう思う」
そういいつつも、リナの食事している姿もかわいいな♡
などと心で思っていたりするガウリイ。
ちなみに、ここのニョヘロンの肉は。
臭みを省いているので、新鮮なまま、生でも結構いける口。
「あ、エル?食べないの?じゃ、あたし、貰い!」
のんびりとワインを片手に飲んでいるあたしの前の料理を手を伸ばして食べているリナ。
「ああ!リナ、それオレのだぞ!?」
もう片方の手で、ガウリイの前の料理を手にしているリナに、抗議の声を上げているガウリイ。
そういいつつも、目が優しく笑っていたりするけども。
「五月蝿いわねぇ!あんたのものはあたしのもの!」
ぱくぱくと。
「あああ!オレの蛸ウィンナーがぁ!」
そういう前で、ガウリイの前のお皿から、蛸ウインナーを取っているリナに。
「じゃ、オレも!」
リナの前のお皿から代わりにウィンナーを取り返しているガウリイ。
「ああ!ガウリイ!」
ぱくり。
ガウリイがフォークにはさみ、ウィンナーをもっていこうとするのを見てとり。
その手が移動する前に、ばくりとそのガウリイのフォークを。
口にくわえて、取られないようにしているリナ。
……お、ラッキー♡
ガウリイがそんなことを思っているのは、リナは気づいてないし。
リナ…今自分が何したのか気づいてないわねぇ。
ふふ。
そのフォーク、ガウリイが使っているものなんだから、間接キッスになるということに♡
そんなじゃれあいをしつつ。
食事をしているリナとガウリイ。
あたしは、そんな二人をのんびりとみつつ。
優雅に食事をしているけど。
この二人の食事の風景に、店の他の客などから。
少し面白い感情が湧き出ているのも結構いけるし♡
カタン。
そんな食事をしている最中。
店の入り口から。
一人の男性が入ってきて、あたし達の方にと歩いてきガウリイの後ろにゆっくりと立つ。
「旅の傭兵と魔道士達と見受けるが。仕事を引き受ける気はないか?」
そういっているのは。
軽い鎧を身にまとった茶色い髪を少しばかり伸ばし、その先が少しばかりはねている男性。
「……誰?」
肉を片手に聞き返すリナ。
「このアトラスシティの魔道士協会の理事。ミスター・タリムの用心棒だ。悪い話ではないぞ?」
そう説明する間にも。
「食べ終わるまで待ってくれない?ああ!ガウリイ!だから、それはあたしが狙ってた肉ぅ!」
「……あ…あの……」
完全に彼を目に入れてなくて、肉の争奪戦に夢中になっているリナとガウリイ。
くすくすくす。
「この二人は、食事が済むまで、何を言っても聞いてないわよ♡」
くすりと笑って軽くワインを飲み干すあたし。
う~ん。
やっぱり、ゼフィーリア産のロマネコンチは結構いけるわよね♡
看板に生き物のような、ニャラニャラの茸。
その模様が描かれているニャラニャラの専門店。
その店の中の一角で。
ぐつぐつぐつ。
テーブルの中心に。
ぐつぐつと煮えている土鍋が一つ。
「おいしぃ!リナさんもガウリイさんもしょうがないですよね。こんなおいしいものを食べようとしないんですから」
「まったくだ」
いって、汁をひとすすり。
そういいつつ、鍋をつついているアメリアとゼル。
「このニャラニャラって、とある世界のニョロニ○ロに似ているのよね♡」
そういいつつ、くすくすと笑いつつ。
ピギャっっ!
小さく声を上げているニャラニャラを口に含んでいるユニット。
「旅の傭兵と魔道士とみたが、仕事を引き受ける気はないか?」
そんなユニットたちの席の横に。
一人の人物が横に立つ。
「だひぇですか?(誰ですか?)」
ニャラニャラを口に含みつつ、聞き返しているアメリア。
「この町の魔道士協会理事。ミスターデイミアの用心棒だ。悪い話ではないと思うが?」
そういっている、肩に二匹の竜を背負っているマントを着ている、暗い表情の男性。
「食べてからお話を伺いますわ。あ、ゼルガディスさん、こっち煮えてますよ」
「こっちの魚もそろそろよさそうだぞ?」
「こっちもよさそうですよ?」
完全に無視して食事に専念しているアメリアとゼル。
「まあまあ、食べるまでちょっと待つくらいいいでしょ?ね♡カルアスさん♡」
「……は?」
私は名前……名乗ってないが?
ユニットにいきなり名前を言われて、目を点にしているデイミアの用心棒カルアス。
あたし達とユニット達。
同じように、タリムとデイミアの用心棒が互いに接触してきていたりするし。
ふふ。
これから楽しくなりそうよね♡
「う~ん。何かここ……セイグラムさんの気配がしているんですけど……」
とてとてと。
ここに知っている気配を感じるので少しばかり調査をしているゼロス。
ちなみに。
あたしはゼロスは気づいてないけど♡
あいつにはゼロスの姿が見えないようにちょっと細工していたりするのよね。
だって、気付かれたら面白くないしね♡
食事をすまし、ひとまず話をきくだけきく、というので先ほどの男性と共に移動してきているあたし達。
紫のタリムと呼ばれている男性は少しばかり体格が楽しい男性。
「いやぁ、正直なことを言ってしまえば。魔道士協会の理事長を決める選挙が近いうちにあるんじゃよ」
そういいつつ、葉巻をふかす。
紫のマントとローブがはっきりいって似合ってない。
「はあ」
軽く相槌をうつリナ。
「ちょっとしたことで、前の理事長ハルシフォムが。いなくなってね♡
近々、ここアトラスで、代わりの評議長の選出があるみたいよ♡リナ♡」
あたしの言葉に。
「……何か聞いたことがあるような……」
そんなことをいいつつ、つぶやいているガウリイ。
あら♡
今ネタを先に言われたら面白くないから♡
「……??!」
その先を言おうと口を開こうとしたガウリイは。
いきなり、なぜか口が開けなくなって口を押さえてもがいていたりするけど。
あら♡
どうしたのかしらね♡
「まあ、相手のデイミアが傭兵や刺客などを雇って。この儂に差し向けてくるからな。
だか、あくまで儂は、自衛というわけで」
そういいつつ、ぶかぷかと葉巻をふかす。
「今回の選出は、どうやらタリムとデイミアの一騎打ちだからね」
そう説明するあたしの言葉に。
「よく知ってるわね。エル」
あたしを見てくるリナ。
「ほう、ご存知か?いやぁ、デイミアのやつが評議長になることはまずあるまいて。
性格に問題があいつにはあるから。
いくらあやつが貴族の次男坊だといっても。なることはないであろうし。
とりあえず、デイミアが雇っている用心棒を蹴散らしてくれさえすればいい。
やる気が起こらなくなる程度に。派手に行わない程度に」
そういうタリムの言葉に。
「ミスタータリムはあくまで護衛のために、用心棒を必用としているのだ」
淡々とタリムの横で語っている男性。
「ま、そんなことはどうでもいいんですけど?それで報酬は?」
リナの言葉に。
「ああ、それは成功報酬で。金貨千枚」
「やります!」
二つ返事でリナはタリムの申し出を受け入れているし。
「タリム、タリム、タリムぅぅぅぅ!!!」
そう叫んでいる尖った耳に、ぎょろりとした大きな目。
始終落ち着きなく、部屋をぐるぐると回っている。
「あいつにあいつに、評議長なんて務まるわけなんてない!」
そういいつつ、うろうろしている彼―デイミアに変わって。
「ミスターデイミアは魔道士協会のために。ミスタータリムをどうにかしないとと。お考えなのだ」
淡々と表情一つ変えずにいっているカルアス。
こちらもこちらで食事を済ませて先ほどの男性とともに移動してきているアメリアたち。
「どっちもどっちよね♡」
くすくすと笑っていっているユニット。
ちなみに。
同じ黒髪なので、ユニットはアメリアの親戚か何かといった関係者と見られていたりする。
そんな部屋をうろうろしているデイミアを唖然としてみつつ。
「次の魔道士協会の評議長は、私私、私ぃぃ!」
それだけいって息を切らせていたりするデイミアに。
思わず目を点にしているアメリア、ゼル、カルアスの三人。
「タリムにまともに選挙をする気はない。
傭兵を雇い、この儂を力で脅し選挙に出させないように仕向けている」
そういいつつ、爪を噛んでいるデイミア。
「ミスターデイミアはあくまで自衛のために、用心棒を必用としているのだ。
タリムにつく用心棒たちにいかに損なことか思い知らせてやってくれ」
「……で?報酬は?」
どうでもいいように言い切るゼルの言葉に。
「それは、金貨千枚で」
「……わかった」
そういいつつ、カタンと席を立つゼル。
どちらが評議長になっても関係ないが。
などと思っているゼルに。
それぞれに、互いの用心棒を懲らしめてくれと依頼をうけ。
あたし達はデイミアの屋敷。
ユニット達は、タリムの屋敷にと。
同時に屋敷を出るあたし達。
「……ここの魔道士協会……いい人材いないんですの?」
あきれたようにつぶやくミリーナに。
「……他にはいい人材がいませんで……」
そういいつつ、ハンカチで汗をぬぐっている選抜委員の協会員。
「まったくくだらねぇ。権力争いか……」
そういいつつ、眉をひそめるルーク。
以前のセレンティアでの一件を少し思い出しているようだけど。
「……何処の世界でも一緒なのですね」
あのときはすでに死人が出ていましたけど。
そんなことを思っているミリーナ。
ミリーナとルーク。
この二人、魔道士協会で、調べ物をするのに。
旅の宝探し屋というのを名簿に記載したところ。
それぞれにこの世界でも多少は名前が知られているこの二人。
まあ、知られているのは、ここの世界のミリーナとルークなんだけど。
その名前から、今回行われる魔道士協会評議長の選抜による。
権力争いの解決を依頼されていたりするこの二人。
「とりあえず、どっちもどっちのようですし。互いを失脚させたほうが世のためじゃないですか?」
一番正論なことを言っているミリーナに。
「それも考えたんですけど…何せ一応。あの二人は、ここの魔道士協会の理事なのもので…」
「……つまり、理事二人を理由もなしに更迭はできない。ということですのね?」
「は…はぁ……」
的確な意見を言っているミリーナに、ただただ汗を流すだけの協会員。
「まったく、許せません!タリムというひとは。暴力によって選挙を無効とさせようとしているなんて!」
そう言い放っているアメリア。
「あら♡アメリアさん、それはちょっと違うわよ♡
デイミアさんの方も、タリムさんに先に刺客などを差し向けてるし♡
まあ、彼曰く、刺客とはいわないんでしょうけどね♡
何しろ彼が創りあげた戦闘用の人造人間を刺客に差し向けたりしてるからね♡」
そんなユニットの言葉に。
「……どうしてミリーさんはそんなことを知っているんですか?」
首をかしげるアメリアに。
「ほら♡面白いから、成長途中のをもってきちゃった♡」
ごそごそごそ。
袋から、成長途中の人間もどきと狼もどきの入った水晶を取り出すユニット。
バキン。
済んだ音が響き。
ユニットが閉じ込めていた水晶がはぜ割れる。
次の瞬間。
その水晶の中から。
上腕が、普通の数倍以上ある腕をしている筋肉質の表情のない男性に、
紫の毛に覆われた狼のような生物が水晶の中から出現する。
「面白いから、もってきちゃった♡」
『・・・・・・・・・』
デイミアの屋敷の中にあった研究所から、数個のそれらを持ち出しているユニット。
「ちょっとまてぃ!」
「かなりまってください!」
「あ、暴走してる♡」
キシャァァァ!!
『うわぁぁぁぁぁ!?』
まだ成長途中で制御不能な存在を選んで連れて出ているユニット。
当然のことながら。
そのまま辺り構わずにそれらは暴れ始め、なぜかアメリアとゼルの叫びが通路にこだまする。
「何か騒がしいわねぇ」
叫びを遠くにききつつ、つぶやくリナ。
目の前には、すでにデイミアの屋敷。
「あら♡デイミアの作った合成獣が暴走してるのよ♡」
「いやその……暴走って……」
あたしの言葉に、なぜか突っ込みを入れてくるリナ。
「……ま…まあ。ユニットちゃんもいるから……大丈夫だろうが。それより、リナ?」
「わかってる」
ぼりぼりと頭をかきつつ。
ふと、真剣な表情で上空を見つめているガウリイ。
そこに浮かぶは、一人の魔道士。
「なあリナ?何であいつ、肩に生き物乗せてるんだ?」
「……へ?」
ガウリイの言葉に目を点にするリナに。
「タリムに雇われた傭兵か?そちらからやってくるとは計算が違ったが。まあよい。
デイミア様にたてつくものはこの魔道士カルアスが、片付けてくれるわ」
そういって、ガウリイの台詞を無視しているカルアス。
「あ♡リナ♡カルアスが肩に乗せてるあれ♡
デイミアが作った、邪妖精の合成獣だからv一つだけそれぞれ呪文使えるわよ♡」
にっこりと説明するあたしの言葉に。
「な゛!?どうしてそれを!?ふっ。まあ、そういうことだ!
これを身に着けている私は、三つの呪文を同時に操れるというわけだ!ははは!恐れ入ったか!」
完全に自分の実力と勘違いして、勝利を確信して叫んでいるカルアス。
「……実力で出来なさいよ……それくらい……」
あきれてつぶやいているリナ。
「普通、十個くらいなら。赤ん坊でも同時にできるわよね♡」
あたしの言葉に。
「…いや。エル、流石にそれは無理でしょう。このあたしは……まあ、五つまでだけど」
……姉ちゃんに、ものすっごぉく、鍛えられたからねぇ。
そう思いつつ、遠い目をしているリナ。
「とりあえず、同士に呪文を放つというのは。こういうとこをいうのよ♡」
「あ、リナ。これ使うか?」
そういいつつ。
キン。
軽く柄を叩き、腰に挿した剣の柄と刀身を外しているガウリイ。
「あ、そうね。サンキュ♡」
光の剣で呪文を増幅させてつかおうっと♡
そう思い立ち、ガウリイの好意を受けているリナ。
「あ、リナ♡この辺りに結界張っとくから♡思う存分やりなさい♡」
あたしの台詞に
「きゃぁ♡話しがわかるわvエル♡」
そういいつつ、にっこりと笑うリナ。
「デイミアに雇われた傭兵か。そちらからやってくるとは計算が違ったが。まあいい。
タリムさまにたてつくとはこの私が成敗してくれるわ」
タリム邸の前でアメリアとゼル、ユニットと対面しているタリムの用心棒。
「あ、アメリアさん、ゼルガディスさん♡彼がもっているあの剣。
タリムさんが作った暗黒魔法剣だから。気をつけてね♡」
完全に傍観を決め込んでいるユニット。
ま、あたしもそうなんだけど。
だって、視ているほうが面白そうだしね。
少しは面白くなったら干渉するけど。
「……つまり、このひと。弱いというわけですか?」
ずばりと本当のことを言い当てているアメリアに。
「う…うるさぃぃぃ!」
そう顔を真っ赤にして、アメリア達にと向かってくる。
「……ふぅ。とりあえず、とっとと片をつけさせてもらおう」
そんな彼を軽くあしらい剣を構えているゼル。
ドッゴォォォン!!!!
町の二箇所で、同時に爆音が鳴り響いてゆく。
なぜか、周りを闇の空間にしただけで少しばかり混乱しているカルアスに。
虹色のブーメランに直撃を受けて、なぜか傷だらけになっているタリムの用心棒ハラン。
ちょっとあたしとユニットが少しばかり手を出しただけで。
なぜか、それぞれ戦闘不能にと成り果てていたりするし。
まったく…情けない……
「え…えっと。とりあえず、戻って報酬を受け取りましょ。傭兵も懲りたでしょうし……」
きずだらけのハランをみてあさってをみつつ。つぶやいているアメリアに。
「……というか。一体このミリーちゃんって……」
などと何やらつぶやいているゼルガディス。
「さって。戻って報酬を貰いましょ」
そこに転がっているなぜか意識のないカルアスを前にしながらもあっさり無視していっているリナ。
「ま…まあ、死んではないようだから。まっいっか」
リナの言葉をうけ、あっさりとこれまたそれで済ませているガウリイ。
それぞれ、タリムとデイミア。
互いの屋敷にとあたし達はそれぞれ別々にと向かってゆく。
『馬鹿ものがぁ!何が用心棒を倒しただぁ!』
同時にタリム邸と、デイミア邸で。
タリムとデイミアの叫びが同時にこだまする。
「うう……姉妹のとんでもない魔道士とよくわからない剣士が……」
「うう…残酷な魔法剣士といかれた小娘と…見た目と違ってとんでもない女の子がぁ……」
意識を失いつつ、同時に。
全身を包帯でぐるぐる巻きにしている二人の傭兵、カルアスとハランが。
それぞれ、デイミア邸とタリム邸でうめくように、うわごとをいっていたりする。
『……姉妹の魔道士?』
『……見た目とは違う女の子?』
その言葉に。
顔を見合わせているアメリアとゼルにリナとガウリイ。
『……えっと』
そういいつつ、リナとガウリイはあたしをみて。
アメリアとゼルはユニットを見てるけど。
「ああ、タリムが雇ったのは、リナさんとガウリイさん。それとエルだから♡」
「ああ、デイミアが雇ったのは、アメリアとゼル♡それにユニットよ♡」
同時に違う館にて。
あたしの声とユニットの声が同時刻に重なる。
『え……えええええええええ!?』
『な……何ぃい!?』
「……やっぱり……」
あ、面白い。
その言葉に。
なぜか叫びを上げている、アメリアとリナ。
そしてゼル。
ガウリイに関しては、さすがにあたしと数年旅をしていだけのことはあり。
何となく予感していたようだけど。
『とにかく!(タリム)(デイミア)の用心棒を何とかしろぉ!でなければ報酬はなしだ!』
驚愕の声をなぜか上げているリナ達やアメリア達を前に。
同時刻に異なる屋敷の内部にて、タリムとデイミアの声が重なる。
「やっほ~♡エル♡」
「はぁぃ♡ユニット♡」
にこやかに手を振るあたし達に。
「……エルさん、知ってましたね?始めから……」
唸るようにいってくるアメリア。
「というか、ミリーちゃんも知ってたようだぞ?」
憮然と言い放つゼル。
「まあ、エルにユニットちゃんだしなぁ。何かあるとは思ったぞ?互いに別に行動するといった時点で。オレは」
のんびりといっているガウリイに。
「……ガウリイ、わかってたんなら早く言え……」
疲れたようにつぶやいているゼル。
「とりあえず、あたしの報酬のために。あんた達、やられた振りしてくれない♡」
「ふざけるな!」
「そうです!悪いタリムの悪の手先となったもの、それ即ちあく!
ゆえに正義は我にあり!天に代わって成敗するのが私の使命です!」
叫ぶゼルに。
木の上に上ってポーズを決めているアメリア。
「んふふ。そういうつもりなら!やってやるわよ!闇よりも暗きもの……」
そんなアメリアの台詞に。
呪文を唱え始めるリナ。
「ちょっとまてぃ!リナ!それは、重破斬だろうがぁ!いくら、エルがここにいるとはいえ!」
「……ちょっとまて。ガウリイ。何だ?その『ここにいる』という台詞は?」
……まずい……
……いらないことを……
ガウリイの言葉の端を捉えて首をかしげているゼルガディス。
「……余計なことを」
小さくつぶやき。
『ガウリイ。いらないこといったら。無理やりに連れて戻るわよ♡』
ガウリイの精神に直接語りかけるあたし。
『……げっ!それは困る!気をつける、つけるから!リナの側から放さないでくれぇ!』
思いっきり心で叫んでいるガウリイだし。
面白い♡
「…そ~よ?何でエルがここにいるという表現になるのよ?
まあ、何かこのエル、金色の王に関りがあるんだろうけど」
さらりと的確なことをいっているリナ。
関りというか、そのものなんだけどね。
それは、教えたら面白くないからね♡
町から少し離れた廃墟と化した、かつての魔道士協会。
そこに互いに呼び出され集まっているあたし達。
そんな会話をしていると。
ドォォォン・・・・。
町の方から、小刻みに響く爆音が響いてくる。
『何?!』
『何だ!?』
「何ですか!?」
同時に叫ぶリナ、ゼルにガウリイに、アメリア。
「あら♡町に魔獣が召喚されたみたいよ♡」
「あら本当♡町が魔獣で覆われているわね♡」
町の方をみつつ、くすくす笑うあたしとユニット。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・』
なぜか、あたしとユニットの言葉に。
しばらく黙り込むリナ達とアメリア達。
しばらくの沈黙の後に。
『何ですってぇぇぇえ(何だとぉ)』
なぜか、同時に叫んでいるゼルにアメリアにリナの三人。
そのまま叫びつつも、町の方にと走ってゆく彼らの姿。
「・・・・・・・・・・・。」
書類を片手に顔色の悪いミリーナ。
「ミリーナ?大丈夫か?」
「……ルーク……これ……」
この町での行方不明者リスト。
それと。
姿を消したという、前評議長。
ふと遺跡を調べるまえに、それらを調べていたこの二人。
「……まさか……」
「……まさかとは私も思います……」
二人の脳裏に浮かんでいるのは、禁呪。
つまりは。
死者をよみがえらせる術。
丁度、時期が一致している。
行方不明者が発生し始めたのと、前評議長の家で事故があった時期とが。
「……詳しく調べてみるか?ミリーナ?」
「そうですわね。放っておくのは出来ませんしね……」
そういいつつ、なぜか顔色の悪いミリーナ。
「どうやらここでは。今権力争いとセイグラムさん達が暗躍しているようですねぇ。さて…どうしますか……」
一応調べて、今ここで何が行われているのか確証しているゼロス。
「…ま、僕としては。下手に動いて、あの御方の怒りを買うわけにはいきませんしねぇ。かといって…
もし、この世界のセイグラムさんが、あの御方にちょっかいかけられたらと思うと……はぁ……」
なぜかそんなことをつぶやいて、焼きイカを片手にもちつつ道を歩いているゼロス。
そして。
「……おや?」
ふと、空を見上げるのと同時に。
ドォォン……
町に轟音が響きわたる。
「どうやら、セイグラムさんが魔獣を召喚したようですねぇ。しかもかなり下級の♡」
そういいつつ。
ばくり。
手にしたイカをかじっているゼロスの姿。
「だぁぁあ!これは、何処からわいて出てきているのよぉ!?」
叫んでいるリナに。
「かなり低級の部類ですが、魔獣ですね。本当に。」
「しかし、この数は問題だぞ!?」
そういいつつ、剣を片手にしているゼルガディス。
町の至るところから紫のスライムもどきがうぞうぞと町の道を塞ぎ人々を飲み込んでいたりする。
匂いは、夏場のどぶのような匂い。
まあ、かなりの低級魔獣なので。
普通の剣の一撃で倒されるような代物だけど。
どうせだったら、剣できりつけられたら分裂する奴等を呼び出しなさいよね……
こんなに弱いものを呼び出さないで。
「あああああ!」
ふと見れば。
アメリアがスライムもどきに掴まって叫んでいたりするけど。
「……ふぅ。」
その姿をみて腰から剣を抜き、ずばっときっているリナ。
「ああもう!アメリア!何処からかか突き止めるわよ!大元を叩かないと無限にわいて出てくるし!」
叫ぶリナに。
「あら♡デイミアとタリムの屋敷からよ♡」
「これは、かなり弱いのを召喚してるわねぇ。たかが剣の一撃で倒される魔獣なんて」
のんびりと歩いてリナ達と合流しているあたしとユニット。
「大変です!デイミア邸とタリム邸から!低級魔獣が出現して!町を覆いつくしてますぅ!」
爆音と共に魔道士協会に伝わってくる報告。
「……え?」
ふと窓を見れば、その窓が完全にスライムの状態の物体で紫色に成り果てていたりする。
「……ちっ。何だっていうんだよ!」
「ルーク!文句をいっている暇があったら!とりあえず、これを先に片付けてください!」
窓から建物の中にとに入り込もうとしているそれらを倒しているミリーナ。
「おやおや。とりあえず……エル様の意見を聞いて僕は動くとしますかね♡」
う~ん。
でも、町から、かなりの負の感情がこのために撒き散らされてますねぇ。
結構おいしいですね♡これは♡
などと思いつつ。
その場から掻き消えているゼロス。
周りでは魔獣の出現でゼロスがいきなり姿をかき消したのに気付いている人間はいなかったりする。
まったく。
この程度で混乱しないのよ♡
このアトラスの人々ってば……精神力が弱いわねぇ。
「ああもう!あたしは、タリムの屋敷をいくから!アメリアはデイミアの屋敷に烈閃槍を!」
放っておいたら、どんどん二つの屋敷から湧き出てくるスライム状の魔獣。
すでにこの町全体の道という道や家の中などにまで入り込んでいたりする。
この程度のことで混乱を極めているこの町、アトラスシティ。
「分かりました!」
「行くわよ!」
そういいつつ。
互いに同時に飛び立ち。
リナがタリムの屋敷に、精霊呪文の一つ、烈閃槍を叩き込み。
アメリアが、リナと同じく上空から、デイミアの屋敷に、烈閃槍を叩き込む。
「……リナが見てないうちに。やっとくか」
道を塞ぐアメーバ状のスライムもどきの魔獣をみて。
すっと。
「……さて。ゴルンノヴァ?本気ださないと、後でエルに引き渡すぞ?」
…びくり。
ガウリイの言葉にガウリイが手にした剣が、一瞬なぜか震える。
そんなに震えることでもないでしょうに♪
その様子を満足そうに眺め。
「行くぞ。はぁぁぁあ!」
ザン!!!!
気合を込めて辺りの魔力を剣に乗せ、そのまま剣圧を一気に押し出してゆくガウリイ。
その一撃で、一瞬のうちに消滅してゆく辺りの魔獣たち。
「……あいかわらずというか。すごい腕をしているよな。旦那は……」
そんなガウリイをあきれてみているゼルガディスに。
「でもエルとかユニットちゃんとかには、まだまだかなわないぞ?」
さらりといっているガウリイ。
ま、あたし達に勝てる剣士というか……いないわよねぇ。
情けないことに。
一方では、
「…き……きゃぁぁぁぁ!」
叫びつつ、きゃあきゃあと楽しみながら逃げ回っているユニット。
思いっきり楽しんでるし♡
「ああもう!烈閃牙条!!!」
ボシュ!
数十本の光の槍が辺りに拡散してゆく。
ザン!
「……やっぱり、お前らが関ってるのか……」
あきれた声を出しているルーク。
「あら♡ミリーナ♡戻ったのね♡」
今呪文を放った女性に話しかけるあたしの言葉に。
「……というか、リナさん。これは一体何なんですかぁ!?」
なぜか叫んでいるミリーナ。
「あら、面白いでしょ♡」
あたしのしごくもっともな意見に。
『何処が(だ)(ですか)!?』
なぜか、ルークとミリーナ、そしてゼルガディスの声が重なるけども。
「……ああもう!とりあえず、一気にいくわよ!アメリアは、崩魔陣を!」
リナの言葉に。
「ええ!あれ、疲れるんですよぉ!」
「ごたごたいわないっ!」
アメリアを説得し、リナもまた呪文を唱え始めているけど。
「暁の光より、彼方に望むべし、歪みの果てに、夢おいし暁の保護のあらざらんことを!
聖光暁魔!」
「……え…リナさん?その呪文って!?」
思わず叫んでいるアメリア。
リナが今唱えたのは、赤の竜神の力を借りた、神聖魔法の一つ。
この世界。
あまり知られてないけど。
竜神の呪文、使えるのよね。
ただ、その魔力の容量に関係してそれが発動しないというだけ。
カッ!!!
リナの言葉に応じて町全体を暁の光が覆いつくしてゆき。
次の瞬間。
その光にかき消されるように町を覆いつくしている魔獣が一瞬のうちに、
その光の中で消滅していっていたりするけど。
いくら弱い魔獣だとはいえ!少しは根性みせなさいよ!
まったく……
「い……今の光……まさか……」
「……神聖……魔法……(汗)」
リナの放った術をみて、なぜか脂汗流しているミリーナとルーク。
魔獣が片付き、町全体がほっと一息ついたその一時後。
「儂がやったんじゃなぁぃ!儂は魔獣なんかしらん!」
「私ではなぁぃ!やったのはあいつだぁ!」
がらがらがら……
オリに入れられて、荷馬車にて連行されてゆくタリムとデイミア。
「自分の敷地から、魔獣がでてきたら。普通は犯人扱いされるわな」
連行されてゆく、タリムとデイミアをみつつ。
つぶやくルーク。
「普通はな。だが……」
そんなルークに答えているゼル。
「ええ。でも二人が同じ魔獣を同時に呼び出したりするかしら?」
そういいつつ、手を顎に持っていって考え込んでいるミリーナ。
「二人は魔道士協会に監禁されるそうです」
兵士に連行されている二人をみてつぶやくアメリアに。
「ねえ?それはそうと、報酬はどうなるの?」
わざと気付かせるようにいっているユニット。
「……ああああ!あたしまだ報酬もらってないぃ!」
その言葉にはたと気付き、絶叫を上げているリナに。
「ああああ!私達もまだ貰ってません!」
同じように叫んでいるアメリア。
「だが、雇い主は二人ともあの中だぞ?」
淡々といっているゼル。
「ああ!タリムだけでもだしてぇ!」
「ああ!デイミアさんだけでも!」
そう叫びつつ、連行されてゆく二人を追いかけてゆくリナとアメリア。
「あ!リナ!まて!お前まで犯人とみなされるぞ!?」
そんなリナをあわてて追いかけるガウリイ。
「こらまて!そ~いう問題でもないだろうが!」
「……ルーク、放っておくわけにもいきませんわ……」
いいつつ溜息をついて、そんなリナ達を追いかけているミリーナ。
「ああ!ミリーナ!まってくれ!」
そんなミリーナの後ろをあわててついてゆくルーク。
「……やれやれ……」
そう首を横に振りつつ、手にした錫杖を持ち直し。
「それで?エル様?ユニット様?どうなされるのですか?」
あたしの顔をみて、軽く会釈をして聞いてくるゼロス。
「ゼロス、干渉不能ね♡」
「そうそう。今、ここでは面白いことが始まっているからね♡」
そんなゼロスに答えるあたし達。
「はあ。分かりました。じゃあ、僕はともかく。傍観者ということでいいですか?
面白くなるように引っ掻き回す程度で♡」
あら♡
よくわかってるじゃない♡
「とりあえず、セイグラムに気付かれないようにね♡気付かれたら面白くないからね♡」
あたしの言葉に。
「分かりました。まあ、ここは、僕がいた世界ではないですから。
ここのことは、ここの僕が何とかしますよ。はっはっはっ♡」
だって、ここで何が起ころうが、僕には関係ないですしね♡
そう思っているゼロス。
この辺り、さすがは、お役所仕事のゼロスだけはあるわよね♡
「とりあえず。リナ達に追いつきましょ」
「分かりました」
そんな会話をしつつ、タリムたちを追いかけていったリナ達を少し遅れて追いかけるあたし達。
さって。
楽しくなってきたわね♡
-続くー
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あとがきもどき:
薫:・・・・うーん。やっぱ、DVDみつつ、打ち込んでたら。時間がかかりますねぇ(笑)
というか、DVDに見入ってしまうからでしょうけど(笑)
姫:・・・私が活躍してない・・。
エル:・・・・あたしも・・・・。
薫:・・・ぎくっ!だって、二人が本気になったら!?
星どころか、銀河そのものまでもが!一瞬で消滅するじゃないですか!?(汗)
姫:ま、とりあえず。次回でここのゼロス登場ねv
エル:あとは、ハルシフォムとセイグラムv
姫:でも、ここのゼラスもゼロスから報告受けてないからねぇ。
薫:・・・口止めしてるのは・何処の誰?(汗)
しかし・・ルークとミリーナも。違う世界に来てまで・・魔族の攻防に巻き込まれるのね・・。
姫:そういえば、ルークとミリーナはvここで初めてフィブリゾとガーヴに会うんじゃない?(はあと)
薫:・・・・まあ、普通に生活してたら会いませんって・・。まあ、何はともあれ。
アニメのルビア・・何となく、リナに雰囲気が似てますよね(まて!)
リナが大人の女性になったら、あんなに綺麗になるんでしょうね(かなりまて!)
エル:それはそうと。あんた。あれはどっちにするつもり?最後の方、二つ作ってるじゃない?これ(はあと)
薫:・・・・う・・(汗)
その辺りになったら考えようかなぁ・・と(お゛い゛!)
どっちを打ち込むか・・・。(クライマックス部分近くに関して)
エル:・・・早くねv
薫:・・・・はひ(-_-;)
姫:何はともあれv
エル:また次回でv
エル&姫&薫:それでは、また♡
巨大ナメクジ・・・どう表現するかな(笑)
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