まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
こんにちわ♪
・・・・またまた以前に打ち込んだ。
あのアニメ版!設定は、無論のこと、エル様漫遊記!(こらまて!)
(つまりは、とある世界の一つであの金色の王が、リナ=インバースとして生活しているという話しです。)
そーして、以前のスレイヤーズ・フォーエバー。
あの続編です。・・これは。
以前の話しを知りたい人は。書き殴り様からでは、著者別から。
私のところのホムペ(宇宙のごみ箱)からはこちらからおはいりください。(説明はしません!←まて!)
というわけで、前回はv無印アニメのそのパロディでしたがv
今回は、前回もリクエストを貰って。
ついこの前、メッセ(チャット?)でも、意見を貰ったのでv
そのアニメ、第二段!スレイヤーズNEXT!!!
ちなみに。・・・この話は。
あくまでも、人の振りして遊んでいる金色の母(エル様)が。その自らが遊んでいる世界とは、別世界。
つまりは、平行世界の一つに行く話となってます・・。
(その世界には、リナはいるけどガウリイはいなかった・・
↑ま、今では、エル様がいたところのガウリイが、残ってますけどね・笑)
さあ、前回巻き込まれたのは、アメリア&ゼル&シルフィールv
今回はvvv
ま、ゼロスがいつもいるのは、上からの命令だから仕方ないから無視してくださいなv
(というか、エル様相手に断れないってば・・爆!)
#########################################スレイヤーズ・フォーエバーinNEXT ☆プロローグ☆
「は……?あ、あの?外交…護衛…ですか?」
思わず聞き返しているのは、どこにでもある錫杖をもち、笑顔をにこにこと絶やさない黒い神官。
ここ数年、このあたしに付き合っているためか。
かなりその行動にも余裕が出来ていたりする。
曰く、『魔族も人生を満喫しなくちゃ損ですし♡』
などと、きっぱり言い切っているこいつは、
これでも一応この世界の中では、高位魔族に当たる獣神官ゼロス。
あたしにとっては、別に高位でも何でもないけど。
ゼロスの言葉を受けて。
「ええ。私どもとしましては。その…何といいますか……
あなた方のような力を持っている人は、まずいませんし……」
そういいつつ、ぺこぺこと頭を下げてきているのは今回の依頼主。
どうせこの前。
Sもちょっとしたことで復活して、封印解かれて自由になっているから。
まあやればできるのに、今までやらなかった理由で、それなりに制裁は加えておいたけど。
この惑星の大陸の一部に、
ここの世界の魔族が張っていた神の力を封じる結界は、今はもう完全に解かれていたりする。
ついこの間、ちょっとしたハプニング…まあ、表向きはそうしたけど。
面白そうだから出向いていったとある平行世界にて。
今まで一緒に旅をしていたガウリイ=ガブリエフは、あっちの世界に残っていたりする。
そのために。
今、あたしと旅をしているのは。
部下Sと獣王から勅命を受けている、このゼロスと。
そして、このあたしの親友でもあるユニット。
この二人と一緒にのんびりとこの惑星の中を旅して回っている。
どうでもいいことだけど、部下SとRの復活の影響で。
神族、魔族とも、その下っ端が力をつけて、はしゃいでいたりするけど。
そこはそれ。
かつて、結界の内部にあった国々との交流は。
他の大地というか国々などにも徐々に影響を与え。
新たな道を歩みだしているこの世界というかこの惑星。
結界の内部では、『滅びの砂漠』と呼ばれていた、別名『死の砂漠』。
そこに街道を作ろうという動きが、最近になって活性化し。
今回はその話し合いも兼ねて、この国。
砂漠に隣接しているこのミラルカ帝国。
その国の外れに位置している、このミューティス・シティ。
この先にしばらくいくと砂漠が広がっている。
その砂漠に入った少し先にとその街道を作るために設けられている、即席の村。
その村で今回のその話し合いという外交は行われるのである。
その護衛という仕事の話しが。
ちょうどこの町に立ち寄っていたあたし達に、その話がまいこんできたのであるけども。
先日。
この辺りを荒らしていた盗賊などを数百ほどつぶした功績から、あたし達にと白羽の矢が立った。
というわけである。
今だにどうにか人がかろうじて通れるまでにはなっているものの。
それでもやはり。
砂漠にうろついている、デーモンとか下級魔族。
いわゆる、『純魔族』と一般では呼ばれている存在達。
他には砂漠に生きる生き物などを恐れて、進んで砂漠に足を踏み入れたがる人間はいない。
そんな理由から、この国の上層部が思案していたところに。
あたし達の話しを小耳に挟んだ。
というわけであたし達に依頼がやってきたという事実があったりする。
「あ、他にもメンバーはもちろんいますよ。
何でも、王国が管理していたとある遺跡に忍び込んだ人間達らしいんですけど。
その人達もあなた方と同じく、かつての結界の中からやってきたらしく。
その辺りの事情を知らなかったようでして。で、今回の依頼で、その不法侵入は不問に伏す。
という条件で加わっていただいた宝探し屋の二人組みの方々が。」
そういいつつも、詳細が書かれている紙をあたしの横にいるゼロスにと手渡すミラルド。
この町の責任者でもあり、今回の些細なことなのに。
彼らのうちでは、大事と大任と称されているそれを任されている人間でもある。
名前とその容姿、黒い髪にパッチリとした瞳。
少し小柄で気持ちほど高い声。
目鼻の筋も人の中では整っているほうの顔立ち。
その容姿からまず大概、この人間は女性に見られるのがほぼ確実なのだが、
これでも一応男性だったりする。
「……トレジャー…ハンター…さん…ですか?」
そう、つぶやきつつ。
ぱらり。
差し出された今回の依頼書の説明書き。
それらの説明がまとめられている紙の資料ををめくっているゼロス。
「……う゛っ!?」
それをみて何やらうめいて、そのまま固まっていたりするし。
「そういえば、あの二人も『未知のお宝を探す!』とかいってたわね♡リナ♡」
にこにこにこ。
あたしの横でにこにこしているのは、歳のころならば十歳前後。
艶やかな長い黒髪を後ろでポニーテールにし、赤いレース状のリボンで少し大きめの喋々結びにしている少女。
一応、あたしと同じ存在である、ユニット。
ちなみに、ここでは、ミリアム=ユニットと名乗っていたりするけど。
場所によっては、『スミレ』という名前で自己紹介してたりするけどね♡
「そうね♡世間は狭いのよ♡」
……エル様方が仕向けたんで…しょうねぇ~……
そう思いつつ、なぜか内心溜息をついているゼロスだけど。
ま、確かに。
あの二人を無意識下でそこに向かわすように仕向けたのは、当然、あたしだけどね♡
その方が面白くなりそうだし♡
というか、あそこってあれがあるのよねぇ♡
あたしとユニットが以前暇つぶしで創ったあれが♡
「……ルークさんとミリーナさん…ですか。縁がありますねぇ…はっはっはっ」
その資料をみて、しみじみつぶやいているゼロス。
そんなゼロスの言葉に。
「おや、ゼロス殿はご存知なんですか?ルーク殿とミリーナ殿を?」
そう問いかけているミラルド。
そして。
「リナ殿たちもどうやら、知っておられるようですし。いや、それなら話しが早いです。
ええ、宝探し屋のルーク殿とミリーナ殿です。
その他にも数名、我が国からメンバーが派遣されてきますが」
ゼロスの言葉に目を見開きそういっているミラルド。
「それで?出発はいつ?」
分かっているでしょうに。
くす。
思わず笑みがこぼれる。
分かっているけど一応確認をとっているユニット。
「それは…明後日」
燦々と太陽が輝く。
少し道から離れた所などには、白く風にさらされているものが見受けられ。
視界に映り込むのは、地平線の彼方まで続く広がる砂漠の大地。
足を踏み入れたその直後は、サボテンなど、砂漠独特の植物なども、見受けられていたが。
今ではもうそんなものすら見当たらない。
各自、ミラルカ帝国より派遣されて来ている人々は。
かつての結界の内部との交易品の一つ。
浄結水の精霊呪文が封じられている、
魔法道具の一つの、水筒を各自持参していたりする。
ここ、砂漠に最も近い地域では、水がかなり重要視されているがために。
魔術などが発展しなかったこの地では。
深く穴を掘り、地下水などを取り出すのもなぜか困難なこと。
あんなに簡単なことなのに。
この砂漠の中ほどに設置されている陣営のテント。
その陣営の中で、他のメンバーなどと落ち合うことが決まっている。
「う~…暑い……」
一人が愚痴をこぼす。
「いうなよ、余計に暑くなる……」
そういった溜息ついているほかの使節団のメンバー。
「まあまあ。そういっていると、ますます暑くなりますよ?」
そんな彼らにミラルドが話しかけていたりするけど。
砂地に太陽が照りつけ、辺りの気温は四十度を軽く越えている程度。
「あら?じゃ、涼しくしてあげましょうか?」
くす。
あたしの含みのある言葉に。
『……は?』
思わず、前を歩くあたし達をみて立ち止まっている人々。
くす♡
「えい♪」
パチン♪
軽く指を鳴らしたその刹那。
それと同時に。
もくもくもく……
彼らの頭上より少しほど上に、黒い雲が巻き起こり。
次の瞬間。
どざぁぁぁぁぁぁぁ!!
その雲より、多少の雨が降り注ぐ。
その雨の影響で、ちょっとした川なども出来ていたりするけど。
あぷあぷあぷあぷっ!!
「…何、おぼれているのかしらね?」
「そうよねぇ?」
あたし達が歩いていた道は水深約二十メートルほどの、ちょっとした浅い川にと変化している。
情けないことに、水面に立つことができずに、おぼれている人々の姿がみうけられてるし。
なぜ二十メートルくらいしか深さがないのかという理由はしごく簡単。
この辺りの地質においては、砂地が二十メートルしか形勢されていないから。
その下は、岩のプレートがこの辺りを覆っている。
それゆえに、軽い砂は多少の水で流されて、ちょっとした浅い川にとなっているのだけど。
「…魔法を使えない人々にとっては、水面上に立つことなど……不可能でしょうに♡」
にこにこしながら、そんな人間達をふよふよ浮かんで見ているゼロス。
なぜか、その額には一筋の汗を流しつつ。
巻き込まれないように、ちゃっかり避難しているのが彼らしいけど。
「あら?根性出せばできるわよ♡」
「そうそう♡」
ユニットの言葉にうなづくあたし。
どざぁぁぁぁぁぁ!!
その間にも、雨は多少降り注いでいるけど、それはそれ。
……ピシャン……
「涼しくなった?」
『ぜいぜい……。い…いきなり、何するんですかぁ!?』
なぜかしばらくのち。
全員がずぶぬれと成り果て…まあ、中にはおぼれて気絶している人間なんかもいるけど。
水を滴らせながら、その場の人間達の全員の声が、ものの見事に一致していたりする。
そう叫びつつ、息を整えている彼らの姿。
「あのですね?一応、忠告しといて上げますけど。
下手に何か言わないほう…いえ、思わないほうがいいですよ?
それ…解決するの、この方々達にとってはいとも簡単なことですから……」
しみじみとミラルドの肩にぽんと手を置いて、諭すように忠告しているゼロスだし。
あのね……
「ね。リナ♡今度、寒いって言ったら、風速一億っていうのはどう?」
「あら♡十億じゃない?」
そんな彼らの横で会話をしているユニットとあたしをみつつ。
「よ…よくわかりました……」
なぜか、この隊の隊長を任されているミラルドは、
ゼロスの忠告と、あたし達の会話にて内心冷や汗を流していたりする。
まったく、この程度で…根性がたりないわよ♡
あたし達が護衛をしている一行は、燦々と照りつける太陽の中。
しばらく全員ずぶぬれで、進んでゆく。
―――…歩き続けること、数時間と少し。
『やったぁぁ!生きてたどり着けたぁぁぁ~~!』
目的の陣営が敷かれているテントをみつけ、なぜか涙を流して喜んでいる人々。
途中、この地に生息している、野良デーモンや、砂漠ムカデなどが出てきたりしたけど。
あたし達の手によって、あっさりと無に還っていたりする。
陣営が敷かれているここのテントの数は、およそ数十組。
大概、十個単位で一つづつにまとまり、ぐるりとある建物を囲んで円形状をなしている。
その中央にあるのは、埋もれた遺跡。
砂地に埋もれたその遺跡は、調査の結果。
千年以上前のものと、人間達の間では判明している。
その調査を兼ねて、ここ、遺跡の中にある一室で、会議が行われるのである。
この遺跡の中は、彼らにとってはどういうわけか。
魔の侵入を拒む何かがあるのか、この中には、瘴気などが感じられないがために。
ここを拠点とし、この砂漠に街道を作っている人間達。
そういえばSとRが、下手に誰かが侵入しないように。
協力して、ここに侵入を阻む結界とかかけてたけど。
あれは、フィブを封印したときに、あたしが解除したしね♡
ふふふ♡
このあたしを『あたし』と知らないで、利用しようとした、Sの部下の冥王フィブリゾ。
今は一応、その反省を兼ねて、ちょっとした封印を施していたりする今の現状。
砂に埋もれた遺跡を囲むようにして、各国の代表者達のテントの陣営が敷かれている。
ここ滅びの砂漠にの街道の設置は、各国々などにとってもなぜか重要視されていたりするがためだけど。
「あら、リナさん、ミリーさん。それに…まだいたんですか?ゼロスさん?リナさん達と一緒に?」
冷めた目であたし達が、陣営の中にと入ると。
ゼロスの姿を見咎めて、そんなことをいっている、銀髪をポニーテールにしている女性。
「ひ…ひどいです…ミリーナさん……」
いじいじいじ。
そんな女性の言葉にいじけているゼロス。
「…何だ、お前らか。…って?おい、あのガウリイとかいう奴はどうした?」
きょろきょろと、あたし達の周りをみて。
かつて、一緒に旅をしていた金髪碧眼の男性の姿が見えないことに気付いていっている、
その紅い髪を黒くそめている少しばかりきつい目をしている男性。
軽く挨拶が澄んだ後に、聞き返してきていたりする。
この二人の名前は、ミリーナとルーク。
一応、ちょっとばかり、些細な事件で関りがあった、人間の二人連れ。
真剣に、あたしの方を振り向いて。
「リナさん。もしかして、ガウリイさん、売り飛ばしましたか?」
本気で言ってくる銀髪の女性、ミリーナ。
「それか、消滅させられたか……」
うんうんうなづいて、しみじみ言っているのはルーク。
そんな二人の台詞に。
「あら♡ガウリイは、ちょっと違うところにいるのよ♡ちょっとした異世界にね♡」
にっこりとそんな二人に答えているユニット。
『……異世界?』
ユニットの言葉に疑問の色を浮かべているルークとミリーナ。
「……ま…まあ深くは追求しませんわ。…それより、こんな所で出会うなんて奇遇ですわね」
ま……まあ。
あの、ディルスの覇王ですら……怖がっていたし…このリナさんのことを……
などと心で突っ込みをいれているミリーナだけど。
そんな感情は表に出さずに言ってくる。
「おや、それは僕達の台詞ですよ。ルークさん。ミリーナさん、お久しぶりです♡」
にっこりとどうにか立ち直ってそう挨拶するゼロスに。
「……何だ、まだ一緒にいたのか。パシリ魔族」
「ひ…ひどい!ルークさんってば!」
口に手を当てて、よろめくように。
そのまま、よよよ。
と、泣き崩れていたりするゼロスに。
「あ~もうっ!うっとうしい!」
どごっ!
何もない空間より、黒い塊がそんなゼロスを押しつぶす。
―――ぐぇっ!?
なんか、声が聞こえたような気もするけど。
気のせいでしょう♡
なぜか、ひくひくしているゼロスをそのままに。
「でも本当に久しぶりね。ルークさん、ミリーナさん♡今回の一件でまた一緒に行動することになるなんて♡」
そういって、にっこりと微笑むユニットに。
「……そうね。世の中、出会いの偶然って怖いわよね」
しみじみいっているミリーナ。
「まあ、俺とミリーナは、いつも……」
「ラブラブカップルじゃありませんからね。ルーク」
「ミリーナぁ……」
いじいじいじ。
運命の糸で繋がっている同士。
ラブラブカップルだから、偶然なんか関係ないけどな。
そういおうとして、あっさりとさえぎられたルークは。
ミリーナの言葉に情けない表情をしていたりする、このルーク。
ことあるゴトに、ミリーナに求愛しているんだけど。
いつも軽くあしらわれているのよね♡
ちなみに、面白いから、このルークの中にある、あいつの欠片はそのままにしてあるけどね♡
ふふふ♡
「とりあえず、今回の護衛の依頼。この遺跡の調査も含まれてることだし?
調査隊と話し合いを兼ねた面々より先に。この遺跡の中を調査するのが当然じゃない?」
そんな二人の会話にそれとなく入り込んでいるユニット。
「そうよねぇ。今回は、奥まで調査する予定みたいだしv」
「……え゛?……あ…あの奥って……誰も入れない…はず……まさか……」
だらだらだら。
どうにか復活したゼロスがあたしの言葉に、
そのままその地面をぬらして汗をかきながら、あたしとユニットを見てくるけど。
まぁ器用よねぇ。
汗まで実体化させたりして♡
「あら♡当然でしょ♡」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!魔王様ぁぁぁ!獣王様ぁぁぁあ!!!!」
なぜか、頭を抱えて、その場にしゃがみこみ叫んでいるゼロスの姿。
「五月蝿いぞ。パシリ神官」
ぴたり。
そんなゼロスに紅い刃を突きつけているルーク。
「ルーク。とりあえず、遺跡の調査、隊員たちの安全確保。それが私達の務めでもあります。
確かに、ミリーさん達の言うとおり。遺跡の調査が優先です。そんなゴキブリはいつでもかまえますわ」
さらりと、当たり前のことを言っているミリーナ。
「み…ミリーナさんまで…どうせ…どうせ……僕なんか……」
しくしくしく……
ミリーナの言葉に、人魂オプションつけて、その場の砂地にのの字かき始めていじけるゼロス。
「そうと決まれば、先に遺跡の中に入りましょ♡」
「一応、俺達がある程度は調べたが。まだかなり奥が深いから、完全じゃねえけどな。
……ま、またしばらくあんたらと一緒に行動することになるのか」
……未だに、こいつというか……リナの正体……俺にもつかめかねないんだけどな……
などと、あたしをみてそんなことを思っているルークに。
まあ、あのスィーフィードナイトの妹さんですし、リナさんは。
そんなことを思っているミリーナ。
とりあえず、正式に各国の代表者が。
この遺跡の調査&話し合いをここの一角で行うまえに恒例的な安全確認を。
というのが、あたし達のような雇われている護衛者達にと化せられた仕事の一つ。
そのためにあたし達は、彼らより先に遺跡の中にと入ってゆく。
ぼそり。
「ルークさん……ミリーナさん……
何か変わったものを見つけても……絶対!に!手出しはしないでくださいよ?」
本気で目を開き、震えていっているゼロスの言葉に。
「ほぉう、一応、それでも獣神官のパシリ魔族の貴様が。そんなことをいうなんてな?
この奥には、いったい、全体、『何』があるんだ?」
一応、こいつ……かなり実力ある魔族らしいし……
それがこんなに怯えているとは……
などと、思うが。
それ以上にトレジャーハンターの血が騒いでいるルーク。
「……僕はまだ消滅したくありません……。……簡単に言いますと……
下手をすれば、『この世界なんて、かるく消滅してしまう何かがあってもおかしくない』
……ということしか僕はいえません……」
何しろ……ここ……
エル様とユニット様が……かつて面白半分で創られた神殿ですからねぇ……
…お二人が作られたいろいろなものが、この遺跡の中にはごろごろしているんですよね……
……はぁ……
そういってなぜか溜息をついているゼロス。
少し前の5千年くらいちょっと前。
実験を兼ねて、いろいろ、創ってみた試作品達を、このS達の世界に押し付けたのよね♡
あたしは♡
『……いや、世界が消滅って……大げさ……』
そういいかける、ルークとミリーナに。
「……そう思いますか?」
涙を潤ませてその紫の目を見開いて、うるうると見上げるその表情に。
『……う゛っ!?』
……まさか…本当に……?
互いに顔を見合わせて、内心冷や汗かいているルークとミリーナだけど。
「ほらほら、こっちに隠し通路発見したわよ♡」
いかにも今見つけたように、振舞っているユニット。
「あら。本当♡どうやら奥に道が続いているわね♡どうする?ルーク?ミリーナ?いってみる?」
くるりと向き直り、にっこりと微笑むあたしに。
い…今……エル様方…結界…解かれました…ね……
ああああああああああああああああ!
魔王様ぁぁぁぁ!獣王様ぁぁ!僕にはどうすることもできませぇぇぇぇん!
思いっきり、Sやゼラスに助けを求めているゼロスだけど。
『――頑張れ、ゼロス』
あっさりとした、Sとゼラスからの返事が、直接、ゼロスのみにと届いていたりする。
そ……そんな……
しくしくしくしく……
なぜか、その本体たる黒い精神体の涙を流しつつ、しくしくいじけているゼロスを完全に無視し。
「そりゃ、こ~いうのにいかないと。トレジャーハンターの名前が廃るっていうもんだよな!ミリーナ!」
「そうですわね。でもルーク、くれぐれも足をひっぱらないでくださいね」
「みりぃなぁ、そりゃないぜ……」
いつもの掛け合い漫才をしているこの二人。
ミリーナも本気でルークを嫌っているわけじゃなく。
どうやって、対応していいか分からないだけなんだけどね♡
それに未だに気付いていないルークもルークだけど♡
「じゃ、話しは決まりね♡ほら、ゼロス。何いじけてるのよ♡いくわよ♡」
「…は……はひ……」
……確か…この奥には……エル様方が創った……異世界への扉があったはずでは……
…目の前に立つだけで発動するという…あの……
この奥にあると上司たちから聞かされているゼロスは、なぜかかなり狼狽していたりするけど。
関係ないし♡
一度それに巻き込まれると、
その場にあるのと同じ場所のその品からしか、元に戻ることがでいないという物。
ちなみに、すぐに完全な元の場所に戻るとは限らなかったり♡
一応、彼ら曰く、異世界と称している、別の世界や。
ここと平行して存在している、平行世界などにも移動は可能♡
なぜか、それに巻き込まれて、戻ってきた存在って。
未だに数を数えるくらいしかいないのよね♡
ちょっとぱかり、虚無の道を通ったりするところがあるからって♡
長い廊下を進んでゆくその先に。
その地下にと続く階段のその先に数十個以上の扉が、目の前にと出現する。
各扉にはそれぞれ異なる文様が刻まれている。
その形はまったく同じであるが。
「「…で?何処に入る(の)♡」」
それを目で指し。
にっこりと。
同時に、ミリーナとルークの意見を求めるあたし達。
そんなあたし達の後ろでは。
なぜか本気で腕を組み、祈りを捧げているゼロス。
……あのねぇ……
どうかルークさん達が、エル様達の正体を知るような場所には飛ばされませんように……お願いいたします……
などと、本気でこのあたしに祈りを捧げているゼロスだったりするし。
……楽しい♡
「ルーク、あなたが選んでください」
「よっしゃぁ!任せろ!一発でお宝の部屋を当ててやるぜ!」
ルークの扱いに慣れているミリーナのその言葉で、俄然張り切り。
その視界の先まで並び続いている扉の一つを仕掛けなどがないか確かめつつ。
カチャリ。
その鍵を外し勢いよく。
――ばったぁん!
一つの扉を開けてゆく。
『……鏡?』
「あ゛あ゛!その言葉は!」
つぶやくミリーナとルークの言葉に。
あわてて、待ったをかけるゼロス。
かつん。
部屋に一歩入ると。
そこは、四面が、鏡にと覆われた部屋。
「……ルーク……」
「あ…あはは……。失敗は……誰でも……」
そういいかけたその直後。
カッ!!!!
とある発動のキーワードにて。
鏡の力が発動する。
「な…ななななな!?」
「あ゛あ゛あ゛!ルークさん!今、鏡っていったでしょう!それいったらだめですよぉぉ!」
光に包み込まれながら、必死で叫ぶゼロスの言葉に。
「どういう意味だ!パシリ魔族!」
「あら♡あの言葉がキーワードになってるのよ♡」
「そうそう、違う世界に飛ぶための…ね♡」
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・
あたしとユニットの当然な台詞に対し、しばらくミリーナとルークは黙り込み。
そして。
「ななななななんですってぇぇぇぇ!?」
「何だとぉぉ!?」
あ、面白い♡
あのミリーナまでもが狼狽しているし♡
「あ゛あ゛あ゛!!!!!!!やっぱりこうなるんですかぁぁぁぁぁ!」
泣き叫ぶゼロスの声などをその部屋にと響かせて。
「さってと♡やっぱ、行く場所は…あそこよね♡」
「そうよねぇ♡ガウリイさんとリナさん、元気かしらね♡」
にこにこと、そんな会話をしているあたし達。
シュン……
やがて、四面からあふれ出した光が退いたその後には。
すでにそこには、あたし達の姿は完全にと掻き消えていたりする。
さぁぁぁて♡
あれから、少したった、あっちの世界。
つまりは、以前あたしと一緒に旅していた、あの人間。
ガウリイ=ガブリエフがリナ=インバースのために残った世界に遊びにいくとしますかね♡
『くす♡』
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?』
くすくすと笑っているあたしとユニット。
後のルークやミリーナ、ゼロスなどは、本気で驚愕しつつ、叫んでいたりするし。
この程度であまり驚かないのよ♡
さって♡
目的の時間率は…っと♡
やっぱり、あの時間帯が一番よね♡
ふふふふ♡
「ふふふ。父さん、このアメリア、立派に!名代としての役目を果たしてみせます!」
びし!
空に書状の筒を突きつけて言い放つ、一人の少女。
「……姫様、時間です」
「はい。行きましょうっ!目指すはゾアナ王国です!」
そういいつつ出発しているとある一行。
「……というわけで、ガウリイ。今度はここ、ゾアナ王国にいくわよ」
にっこりと微笑む栗色の髪に紅の瞳の少女の言葉に。
……ぐぅ。
少女が目の前にいる男性に目を向けると……
腕を組んでその金髪の男性は眠りこけていたりする。
そして。
「……人の話しをちゃんときけぇぇ!」
すっぱぁぁぁぁぁぁん!
いつものどこく、少女の懐から取り出したスリッパが、その男性の頭をはたく。
「…はっ!」
その衝撃で目を開くその男性。
その瞳の色は…碧。
「ま、オレは、リナが行くところだったらどこでもいくさv
それに聞いても、忘れるし。リナの後ろにくっついていけばいいんだろ?」
「あんたねぇ!その人が話しているときに、寝る癖!どうにかなさいよ!」
「いゃぁ、オレ、長い話とか聞くと眠くなるし……」
「あ…あのねぇぇぇぇ!」
いつものごとくに。
ほのぼのと繰り広げられている宿屋の一階での食堂の風景。
「……何?」
「だから、護衛を引き受けてもらえれば。この国に伝わる書物を差し上げよう」
しばらく考え込み。
「…わかった。引き受ける」
この国に伝わるという書物を目当てに、この国の城にとやってきている全身白尽くめの男性。
「お~ほっほっほっ。お父様。ゾアメルグスター様のご加護で、どうにでもなりますわ。お~ほっほっほっ!」
その傍らで、高笑いを挙げている盾ロールを巻いている女性が一人。
ふふ。
面白くなりそうよね♡
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?』
叫び声だけを残して。
後には。
ただ、鏡張りの部屋だけが。
そのまま誰もいなくなったその場所に、しばらくそこに残っていたりする。
「さぁて!乱入して遊ぶわよ!」
「面白そう♡」
移動する際。
そんなことをいいつつ、移動しているあたし達。
さって。
少しあっちで楽しみますか♡
あっちは、今から面白いことが起こるからねぇ。
ふふふふふ♡
あたし達が移動してゆく先は。
こことほぼ、同じ世界。
違うことは、多少の誤差のみ。
平行世界の一つ。
平行世界。
それは少し、たとえば靴下の色が違うだけで、まったく同じ世界。
などといった平行上に存在する、まったく別の世界。
ひとまず、そこに旅立つあたし達。
さぁぁぁて♡
またまた楽しむわよ♡
ー第1話へー
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##################################
あとがきもどき:
薫:・・・・ちなみに。これ、スレイヤーズNEXT。あの、アニメ、第二段のパロディです。
この前の、フォーエバーでは。アニメ第一弾。無印スレイヤーズが舞台となっております。
前回の話しは、『書き殴り』さんにては、著者別から。
また、私のホムペからは。漫遊部屋よりどうぞ(まてこら!)
・・・あっちを見ている人は。
あの、名場面!(と思う・一応クライマックスだし・・)どうなるの!?
という突っ込みが入るでしょうけど(笑)
・・・何しろ、フォーエバーでは。サイラーグは確かに崩壊はしましたけど・・。
人々は無事でしたし(爆!)
あ、ちなみに、この、平行世界。ガウリイは元々存在しません。(まて!)
ちなみに、リナとシルフィールが幼馴染という設定で。
リナのことをリナちゃんと呼んでいる中ですvはいv
あとは、セイルーンで、ゼロスと面識がある、リナ達だったりするという(かなりまて!)
しかも、ルナの影響で。時間を戻したり進ませたりする力。
ルナに叩き込まれてそーいった力をもってるという設定ですv
さぁってv次回は、ようやくNEXT一話!
始めのころは、エル様達は出てきません!
というか、毎回哀れなゼロスに笑いの手を(爆!)
んではではvv
姫:・・なぁに、他の小説放っておいて・・。
これを打ち込んでいるのかしらねぇ?♡
エル:そうよねぇ?♡
薫:・・ひ・・・ひぎゃぁぁぁぁあ!?
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