こんにちわ♪
エル様漫遊記、番外編の次のアップなのです♪
スペシャル十一巻の『全ては、真実のために』♪です♪
それでは♪
 
####################################

    エル様漫遊記・番外編・第十九話      ~全ては真実の為に編~



ラルティーグ王国。
ドライアドシティ。
あたしは今、そこに来ている。
結構歩いて旅するという無駄も面白いものである♡
四方を山に囲まれて、温暖な気候と豊かな水源がここにはある。
・・どうも、ここで、かつて水竜王に活を入れたのが、今もって、この土地に響いているのよねぇ♡
ま、楽しいからいいけど♪
そんなこんなで
交通の拠点になっているこの町。
結構大きな街道があるので、人通りが少ないが、人間でいうと結構あるようで。
・・せめて、一兆とか、二兆とかだと、多いと思うけど・・・・。
・・まあ、人間だし・・・・。
そんなぽかぽかとしている昼下がりのこと。

ちゅどぉぉぉぉんんん!!!!!
まあ、楽しい♡
いきなり街中で呪文が一発。
「うどわぁぁぁぁ!!?」
「ひええぇぇぇぇぇ!!?」
あたしはわかっていたので、なんともないけど、
まともにパニックになっている周りの人間達。
今の術は、むちゃくちゃ蚊の刺すよりも威力が小さい『爆炎舞(バーストロンド)』
どうせやるなら、大技をやればいいのにね♪
「お~ほっほっほっ!!よ~やく、見つけたわよぉ!!リナ!!!!」
どがめぎゃ!!!!!
「なんてことするんだ!!あぶないじゃないか!!!!」
「子供にあたっら、どうするのよ!!!!」
どがぎすぼごっ!!!!
通行人にぼこぼこにけられ、叩かれているナーガ。
どさくさにまぎれ、面白いとこを触っている男共もいたりするが。
「い・・いちゃいの・・。助けて・・リナちゃあぁん・・。」
あたしに救いを求めてくるナーガ。
今呪文を放ったのは、ナーガなんだけど。
「こほん・・ま、まあ、今回は、この私の顔を免じて大目に見てくれんか?」
ナーガの後ろを歩いていた男性の言葉に。
「・・・げっ!?メディオのおっさんだ!!!!」
面白いことに、このメディオに関わるとろくなことがないのが、分かっている町の人間は。
『メディオ=グランシップ』の姿を見て、蜘蛛の子を散らすように逃げている。
「仕事の依頼をしている人物だからな・・・・」
メディオの台詞に、まともに同情の表情を送っている町の人々。
・・当然よね♪
面白いけど♡
「おーほっほっほっほっ!!」
『げっ!?復活してるし!?』
いきなりナーガがむくりと起き上がり、高笑いを始めたので、驚いている町の人々。
まあ、なんて、素敵な負の感情が♡
人間にしては、けっこう極上にちかい感情があふれてるし♪

やがて、関わりになりたくない!!というので、町の人々は逃げてゆく。
関わったほうが、楽しいのに♡(はあと)
楽しいから、参加しましょうっと♪
「ちなみに、私が依頼主の、魔道士協会広報部部長メディオ=グランシップだ。」
歳は、三十過ぎのメディオの容姿は、ブラウンの髪を後ろで束ね、右目に片めがね(モノクル)。
とりあえず、近くにこれといった食堂がない、
というので、少し離れた場所で話しをしよう。
というメディオの意見で、隣村までいき、話しを始めているメディオ。
ナーガの放った呪文のせいで、騒動が大きくなりかけるとか、なんとかで。
・・まあ、ナーガは捕まっても、全然問題はないけどね♪
身元が身元だし♪
食堂の奥のテーブルでコニャックの入ったコップを傾けながら、メディオがいきなり話しを始めていたりする。
「魔道士というものは、一旦研究に入ると、視野がせまくなる。それだとどうもいかんと思うのだ。
   世間で、どんな事件が起ころうと。他人がどんなことに巻き込まれようと。関係なし。
   様々な事件に魔道士協会の対応が遅れるのは、こういったことが、私は原因と踏んでいる。」
まあ、なんでか、研究熱心な研究馬鹿(はあと)が、魔道士協会の運営を行っているからねぇ♪
そういえば、あたしが前に、誕生させた、入り江についても♡なんの対策も、対応もしてないし♪
なぜか、あそこにいった人間って、気が狂っているらしいのよね♡
些細なことだけど♪
「とはいえ!!魔道の研究にのみ没頭し、世間でのことを『俗事』と一言で片付けている連中に、もっと世間に目をむけろ!!
  と言っても無駄なこと。そこで!!我が『ドライアド・スポーツ』では。
  この町近郊で、発見・観察された、魔道的見地から調べてみる価値ありと判断したものを、
  さまざまに追跡・調査して、考察を加えて機関誌として発行する。という形をとっているのだ。
  それで、世間に目を向けてもらおうという目的で、創立されているのだが。
  だが、調査事項の中には、決して安全とはいいきれない物もある。
  そこで!!あなた方には、この次の特集の護衛と調査を、手伝いをしてほしいのだよ!!」
いっきにまくし立てているメディオ。
・・でも、その内容があれじゃあねぇ♪
この前、メディオが、発表したやつなんて、面白いことに、閲覧禁止♪になってたし♪
まあ、あのミルガズィアが千年前に、開いてた会議の様子をエルフがレリーフにしてたんだけど♪
それの解読をして、発表したのよねぇ♪
あのときは、誰も、また嘘だといって、取り合ってなかったし♪
・・まあ、内容が、あれじゃあね♡
でも、さすがに、竜族の文字をそのまま掲載してたのは、ナイスよね♪
竜族の文字を知っているやつは、ほとんどが、寝込んでたようだし♪
今回は、まあ、またまた本当のことだけど♡
・・そーいえば、彼女達、結構生き残っているのよね♪
あたしが彼女達に教えてあげましょうかね♡
「どう?リナ?悪くない依頼でしょう?」
ナーガは、金貨につられてこの依頼受けているんだけど・・。
「この依頼うけた♪」
スフレをぱくぱくと食べながら、あたしはとりあえず、返答をしておく。
だって面白そうだしね♪

「そのとき!!私はみた!!森を抜けた我々の目の前に!!ついに!!幻の湖を!!」
叫びながらペンを走らせているメディオ。
このドラスポって、面白いのよねぇ♪
最近は、はっきりいって、やらせ♪というか、嘘の記事で、娯楽記事になってるから♪
中には、今回のように、真実もあるけどね♪
たとえば、『人と仲良くしよう!!キャンペーン!!貴方の隣に吸血鬼(はあと)』といった記事とか♪
つい最近まで、この辺りに拠点を置いてた彼らは、別のとこに移動してるけどね♪
まあ、ナーガが受けてくる依頼って、楽しいったら♪
退屈はしなくていいわよね♡
でも、まさか、メディオも自分が振りまいた噂が真実をついているとは、思ってないようだけどね♪
「・・さて・・と。では、そろそろ協力してもらおうか。魔法を使わずにちょっと湖にもぐって湖の景色でもを見てきてくれ。」
辺りの風景のスケッチを終えたメディオがいう。
「・・はい?」
間の抜けた声を出しているナーガ。
さすがに、これは予想外だったようだけど♡
「・・なんで、魔法を使ってはいけないのかしら?」
目が点になっているナーガ。
「ふっ!!報道というものが、よく分かっていないらしいな!!その方がうけるからに決まっているからだろうが!!
  怪魚がいると噂されているという湖に挑む無防備なうら若き乙女!!
  そういうのが、はらはら♡どきどき♡なのだよ!!分かったかね!!」
ピシィとナーガにペンを向けるメディオ。
そんなメディオに。
「ふっ・・!!おーほっほっほっ!!このナーガ様がそんなことを分からないと思って!!
   今のは、その場の乗りでいってみただけに決まっているじゃないのよ!!」
「むぅ!!負けたぁ!!!!」
「お~ほっほっほっほっ!!」
・・どうでもいいけど、あんた達って、本当に面白いわ♡
「でも、その怪魚って噂も、メディオが流している噂だし♪」
あたしの台詞に。
「・・・・・へ?」
完全にあっけにとられているナーガ。
「・・それ、本当?リナ?」
あたしにじゃなくメディオに聞きなさいって♡
「ふっ!!噂と真実とは、報道機関がつくるもの!!それこそ真実!!」
・・それって、でっち上げじゃない・・
なんてなぜかまともに思っているナーガが面白い♪
「まあ、そんな些細なことは、ともかくだ!!湖に行ってくれ!!金貨十枚!!」
ばっしゃあぁぁぁぁぁあんんん!!!!
メディオの言葉をきくなり湖に飛び込んでいるナーガ。
ごちぃ♪
なんか、すっごくコミカルな音が聞こえてるけど♪
「こらぁぁ!!もぐれといっているだろうが!!それではレポートにもならんぞ!!」
頭にたんこぶを作って。
ピクリとも動かないナーガに向かって、メディオがひたすらに罵声をあびせていたりするが。
ナーガが飛び込んだとき、ちょうど、蚊がナーガの血をすっていたのよねぇ♪
それを叩いたナーガは、血をみて気を失って♡
それで、とどめに湖の崖にある石で頭をぶつけて♪
それをほんの数秒でやっているナーガ。
ほんと、このナーガは、楽しいし♪
暇つぶしには、もってこいよね♪

「ふっ・・。もう少し、日ごろの行いが悪かったら死んでたわね・・・」
全然自覚してないことを言っていたりするナーガ。
まあ、死んでも、あたしが追い返すけどね♪
ナーガ、面白いから♪当分は、あたしの暇つぶしの対策にね♪
ナーガがマントを乾かしていると。
「それでは、今度は、二人にもぐってもらう!!」
「いってこぉぃぃぃぃぃ!!!!!!ボムディウィン!!!!」
いきなり呪文をかましているメディオ。
あたしは分かっているし、というかあたしには、呪文なんて関係がないので、すんなり、自力で移動してるけど♪
ナーガの方は、まともに湖に顔面直撃してるし♪

「おお~い♪ナーガ♡」
あたしの台詞に、湖の中で目を覚ましているナーガ。
「・・何?ここ、かなり暗いけど・・・」
ナーガの台詞に。
「湖の中♡」
親切にも答えてあげているあたし♡
「湖の中っ・・・て!!息ぃぃ!!!!」
ばたばたと、今さら気づいてもがいているナーガ。
・・・・面白いから、もうすこし、見て楽しみましょうっと♪

結局、ナーガが、空気の気泡が自分にまとわりついているというのに気がつくのに、一時間かかってたけどね♪
普通、気がつくのにねぇ♪
あたしは、別になんにもしてないけど♪
ナーガの周りで、くらげが一生懸命、ナーガに気泡を送っていたりする♡
「お~ほっほっほっ!!これも私の人徳ね!!お~ほっほっほっ!!
    ・・って、リナ?あんた、何にもしてないじゃない?」
今更ながら、ひとしきり高笑いをあげていたナーガが、あたしが何にも結界も何もやってないことに気がつき、
そんなことをいってくるけど。
でも、あたしには当然のことながら一切水はかかってはいなかったりv
「・・ま、いっか♡それより、リナ、とりあえず、探検ね!!金貨五十枚!!!!」
話しをあっさりと切り替えて、報酬の金貨に目をくらませているナーガ。
そんなナーガの目の前に、小振りの竜くらいの大きな魚が泳いでくるが。
ばしゃぁぁ!!!!
ナーガは、すぐさま、湖の外に、くらげにのって、とりあえず、浮上して。
「ちょっと!!メディオさん!!怪魚がいましたわよ!!あれを捕まえたら!!金貨追加ね!!」
いうなり湖の中に戻っている。
「・・何?そんなもの、実際にいるわけがないじゃないか!!」
自分で、噂をばら撒いておきながらねぇ♡
ばっちゃぁぁんん!!!!
そんなメディオの前で、ナーガに捕まえられそうになって、逃げている大きな魚が跳ねている。
おおおおおお!!!!!!!
「これぞスクープだぁぁぁぁぁ!!!!!!」
嘘も方便とはよく言ったもの。
などと思いながら、メディオは喜びの絶叫を霧がふかい森深く響かせていたりする。

「うっひぃぃぃぃ!!!!いくのよ!!!!!」
ナーガが、自分を運んでいるくらげ軍団に命令し。
ナーガに向かって、五・六匹の魚の群れともいえない少数が、向かってきていたり♡
・・ナーガの動揺ぶりが、何て楽しいのかしら♡
「うきゃぁぁぁぁ!!風魔咆裂弾(ボムディウィン)!!!!!!!!」
ここが湖の中だとは完全に忘れているナーガの呪文♡
『うっきゃああぁぁぁぁ!!!!』
あ♪ナーガも、自分の呪文で、くらげと一緒に吹き飛んでいるし♪
「あ゛あ゛!!!クレミアぁぁ!!?」
後ろで声がしているけど。
そういえば、今ナーガと一緒にクレミアも吹き飛んでいたわね♡
「あら♪カリア♪」
あたしが声の方を向いて、話しかけると。
「・・なんで、私の名前を・・・・・。・・・・・・・・ってええぇぇぇぇぇ!!!!!??」
あらあら♪
ちょっと、あたしが今使っている気配を読み取るとは、さすがねぇ♡
というか、勝手にあたしの周りの水があたしを避けている事実を見抜いてるし♪
水の様な姿をし、翡翠の色をしているこの種族。
人間達は、彼女達種族のことを『水霊族(ニルファ)』と呼んでいる。
彼女達は、水の精霊に使えている種族なのだが。
彼女達の根本が、命の水から存在しているので、
彼らがもつ内臓などは、人間にとっては、とても興味がある確実な延命効果があったりする。
それに、体が、命の水から創られているこの種族は、魔道士たちのいい研究材料にされて。
人間の間では、絶滅といった表現が使われていたりする。
・・事実は、水の精霊が彼ら種族を保護しつつ、
そして、この湖の彼女達のように、隠れ住んでいる存在がかなりいたりするけど。
「そーいえば、この湖には、カリアとクレミアだけみたいねぇ♪ニルファラナスには、会いに行かないの♪」
あたしの言葉に、なぜか完全に言葉を失っているカリア。
「・・・・なんで、私たちの、長老様の名前を?」
どうにか言葉を搾り出しているようだが。
「あら♪会ったことがあるからよ♡」
あたしのその言葉に。
「ええ!?やっぱり、生き残っていた仲間がいるんですか!!?
  私たち二人は、この湖を隠れ場所にしてひっそとり時をすごしてたんですが!!」
なぜか目を見開いて驚いていたりする。
「・・何いってんの?あたしんことに、戻ってきてるあんた達の種族って、一パーセントにもならないわよ♡」
事実。そうなのよね。
人間は、【絶滅】といっているようだけど、実際は、彼らが、狩りつくしたのは、ほんの一部にすぎなかったりする。
ただ、その事実があるので、あまり人前に姿を見せないというだけなのだが。
なにやらぶつぶついっているカリア。
「まあ、そんなに気になるんなら、彼女♪呼びましょ♪」
ぱちん♪
あたしが指を鳴らすと同時に。
あたしとカリアの前に、一人のニルファ・・ニルファナレスが現れる。
「長老様ぁぁ!!?」
なんでか驚いていたりするカリア。
「一体、ここは?私、どうして、こんな場所に?」
きょろきょろとして、カリアに気がつき。
「あ゛あ゛!!カリア!!貴方!!生きていたの!?あなたの妹のクレミアは!?」
カリアに気がついて話しかけているニルファナレス。
「ああ!!そうです!!今、人間の呪文で、外に地上に流されてしまったんです!!
   魚を操って、進入してきた人間を脅すだけのはずだったのに!!」
血相を変えているカリア。
「ナーガには、常識は、通用しないって♪」
「・・・・・・・・・・・。誰ですか?なんか、懐かしいような?そうでないような?」
首をかしげているニルファナレス。
「ふふふふ♪さて、あたしは誰でしょう♪正解者には、もれなく品物を進呈♪
   ついでに、品物は、反物質利用空間移動ゲートでどう♡」
「・・・・・・・・・・・・・。」
なぜか考え込み始めているニルファナレス。
「あの?あの理解が通じそうにない人間って、貴方の仲間ですよね?これで、なんとか、クレミアは、助けられませんか?」
いってカリアが取り出したのは、純粋まじりっけのないエメラルドの原石。
「それ、ナーガに見せた方が早いって♪」
あたしの言葉に。
「でも・・。私が、湖の外に出るのは、得策とは・・。」
考え込んでいるカリア。
「あらぁ♡でも、このあたしにお願いなんて♡
  ものすっご~く高くつくわよ♪そうねぇ♪向こう一億年のあたしの庭の掃除とか♪
  あと、あ♪カリア、あんたは、結構頭がいいから、どこかの世界、やってみない♡」
あたしの勧誘に。
「・・どこかの世界?」
首をかしげているカリア。
「そう♪ここの部下S達より、カリア、結構役にたつし♪あ、ニルファナレスでもいいわよ♪どう♡」
ずざぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!!!!!!
なぜか顔色を一気に悪くしているニルファナレス。
「ままままままさかさまかまさまかまさまかまさかまさかぁぁぁぁ!!!!」
なぜか混乱しているようだけど。
「正解♪やっぱ、ニルファナレス♪あんたは、Sより優秀よ♪っことで、やってみない♡」
「ええええ遠慮しますのです!!!!!」
即答してきているニルファナレス。
「えぇ~・・・。遠慮なんて、しなくていいわよ♡」
「なんで、貴方様がこんなところにぃぃ!!!
  しかも、なんで、そのようなお姿で、人間のフリなんて、されてらっしゃるんですかぁぁぁぁ!!!!!??」
なんでか涙を流しているニルファナレス。
「暇だから♪結構面白いし♪」
そんな・・・。
しくしく・・・。
なぜか、心で泣き始めるニルファナレス。
どうして、泣くのかしら?
このニルファナレスは、あたしとは何回かあったことがある。
カリア姉妹は、ニルファナレスのお側役をやってたので、何度かあたしをみたことがあるけど。
・・まあ、この姿じゃあ、ないけどね♪
「あのぉ?ニルファナレス様?」
カリアの言葉に。
「・・カリア・・。私達が外にでて、クレミア、取り戻しましょう・・・・」
しくしくと、何やら泣きながらいっているし。
「・・・・・?まあ、そういわれるのでしたら?」
首をかしげつつ。
カリアは、クレミア奪還のために湖の外にでることにしたようだけど。
だからぁ。
そんなにあたしのことを畏れることないじゃいなのよね♡


「お~ほっほっほっ!!まさか、絶滅したとされる、水霊族(ニルファ)がおまけでついてくるとは!!」
ナーガは上機嫌。
メディオが、【クレミアを町まで運べば、金貨百枚を出す。】といったがゆえに。
がらがらがら・・・
うきゅうう・・・。
まだ、気絶したままのクレミアを押し車の荷台にくくりつけ、町へと移動しているメディオとナーガ。

「フリーズ・ブリッド!!」
そこに呪文が到着する。
『誰(だ)!?』
ナーガとメディオが、振り向くが、辺りは、さらに濃い霧の海。
「・・その子を放して、もらえませんか?」
霧の中からメディオに声が届く。
「ふっ!!笑わせるな!!これこそ!!あの幻の!!絶滅したと言われている『水霊族(ニルファ)』!!!
  もはや伝説の中でしか、登場しないとされている種族が、この湖に生息しているという、紛れもない事実!!
  こんなスクープを逃すか!!!
  真実が報道されて、一つの種族が滅びようと、私には関係ないから今はスクープをものにするだけだ!!」
きっぱしと言い切っているメディオ。
「・・そんな・・・。」
悲鳴に近い声が霧の中から響く。
関係ないっていうんなら、今度、人間、滅ぼしてみましょうかねぇ・・・・
そして、反応をみて、ひときしり楽しんでから、また別の存在を創るか♪
再生させればいいだけだし♪
まあ、それで、歪みができても、部下達に対処させればいーし♪
「・・これで、何とか、なりませんか?あなた方人間の間では、かなり貴重とされている品と聞いているのですが・・・・。」
霧の中に浮かんでいるようにそれはナーガには見えたらしいけど。
ナーガの目がきらり♪と光っているのがまた楽しい♪
「お・・おーほっほっほっほっ!!」
くるり。
と向きを変え、そして。
「火炎球(ファイアーボール)!!!!!」
きゅばごおおぉんん!!!!
うどわえあわえわ!?」
ナーガの呪文でとりあえず吹っ飛んでいるメディオ。
「ふっ!!悪は滅びたわ!!お~ほっほっほっ!!」
高笑いをしているナーガ。
やっぱり、エメラルドの原石に目がくらんでいるし♪
「・・・あの人間、私達の味方なんでしょうか?」
おずおずと傍のニルファナレスに聞いているカリア。
「・・ど~やら、そのエメラルドに目がくらんでいるみたいに見えますけどね・・・・」
的を突きまくっているニルファナレス。
「お~ほっほっほっ!!」
ぶつっ♪
高笑いしつつも、クレミアの縄を切っているナーガ。
「さて。その原石は私の物よね♡ってことで、ちょうだい♡」
完全に目的が変わっているし♡
「ま・・まてぇぇ!!!!!」
「き・・きゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
戻ってきたメディオが、荷台のクレミアを羽交い絞めにし。
「話しが、違うじゃないか!!契約違反だ!!」
ナーガに対してわめいているメディオ。
「あら!!誰も、貴方に、呪文を使ってはいけないとは、契約にはなかったじゃない!!お~ほっほっほっ!!」
「それは、屁理屈というものだ!!!!」
「あら!!素直に、自分の批を認めなさい!!!!」
「何を!?それはそうと、貴様はあれを怪しいとは思わないのか!!!相手の声だけで姿は見えてないんだぞ!?」
話しが脱線してるし♡
言い争っているナーガとメディオ。
「お~ほっほっほっ!!このナーガ様がそんなことを気にすると思って!!!!!」
「・・いや、気にしてくれ・・・・。」
ハイ♪
メディオの負け♡
「クレミア!!!!フリほどきなさい!!」
カリアの声が飛ぶ。
「はい!!カリア姉さん!!!!」
ぱちこん♪
べしゃ、ばきばきっ♪
どががずぅぅぅんん♪
まともにクレミアが振りほどいた反動で後ろの楠木にぶつかって。
面白いことにメディオの上にめきめきと倒れている楠木。
「・・・はい?」
なんでか目を丸くしているナーガ。
「あら♪ナーガ、知らなかったの?水霊族(ニルファ)って、人間に比べて約三倍程度の力があるのよ♪
  まあ、さっきは、気絶してたから、すんなりと捕まったんでしょうけどね♪」
あたしの声がナーガに届く。
「リナ!?あんた、生きてたの!?」
勝手に殺さないでよ♡
と、いうか、あたしって、絶対に死なないのよね♡
ほ~んと、永遠ともいえる時間が退屈なのよねぇ・・・・
だから、たまには息抜きしないとね♪

「お・・おのれぇ!!」
『あ・・。生きてる・・・・』
ナーガ、クレミア、カリア、ニルファナレスの言葉が重なる。
木の下より這い出していきなり呪文を唱え始めるメディオ。
・・あら♪覇王氷河烈(ダイナストブレス)じゃない♪
すでに、クレミアは、カリアの横に避難しているが。
「覇王氷河烈(ダイナストブレス)!!!!!」
メディオが、周りの状況が霧でよく見えないにも関らず、いきなり放つ。
ぱっきぃぃんん♪
すがすがしいほどに、魔力の氷がメディオの目前で消滅していっているけど♡

「んなぁぁぁぁ!!何、この御方に向かって、んな呪文、唱えているんですかぁぁ!!??」
なんでかパニクっているニルファナレス。
「そうねぇ♪このあたしに呪文なんてねぇ♡まあ、それなりにお仕置きはしなくちゃ♪」
あたしの言葉に応じて。
辺りに漂っていた霧が虚無の霧と化していたりするけど。
『うどきゃぁぁぁぁぁ!!!!!!』
なぜか、霧に触れただけで、体が蝕まれているナーガやメディオ、
そして、クレミア、カリア、ニルファナレスの悲鳴が、森に響きわたってゆく。


ぜ~ぜ~は~は~・・・・。
なぜか息があらいメディオ。
ナーガも顔色が悪いが。
「あら♪このあたしに呪文をぶつけようとして、あの程度なんだから、感謝してよね♡」
「・・まあ、ドラスレよりは、ましなんでしょうけど・・・・」
ナーガがいった台詞に、なんでかメディオは気絶寸前になっていたりする。

とりあえず、あたしに涙ながらに、許しを言ってきたニルファナレス。
そんなニルファナレスの様子をみて、なんとなく、思うことがあるカリア。
「正解vv♪」
あたしが言うと、
「嘘ぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!」
なんか泣き始めていたけど。
気絶したメディオはほっといて、まるで、逃げるように、あたしに挨拶してから湖に戻ったクレミア達。
まあ、これからが、面白いけど♪
どこかしらも関係なく、空間つなげたゲートを湖の中にある洞窟に作ってみたから♪
さ~て、どんな反応をするかしらねぇ♡
「と・・ともかく!!!!真実は、すでに私の頭に刻まれている!!!!」
などといいながら、メディオは足がもつれながらドライアドシティへと戻ってゆく。

数日後。
みごとに発行されたドライアドシティ魔道士協会広報部機関誌『ドライアド・スポークス』
その一面を飾っているのは、ニルファのことと、霧のこと。
『生きていたニルファ!!生き物が死滅する霧の向こうに真実を見た!!』
と大きく書かれているが。
『おー♪また、でっちあげ書いてるなぁ♪このどらすぽ♪』
『いっつも、笑わせてくれるよなぁ♪このでっちあげ記事!!』
いつもの反応。
当然のことだけど♡
「今度のは、本当なんだぁぁ!!!!!」
リザレクションを使えないメディオが、魔法医のとこで、虚無に蝕まれた体を直そうとしてたけど。
人間なんかの回復呪文で、直るものでもないしね♪
とりあえず、百数億年は、そのまま、傷をもってなさいな♪
傷が治らないとわかったことに対して、町の人々がなぜか彼に対して恐怖を抱いていたりするし♡
そして、なぜか涙で抗議しているメディオの泣き叫びの声が、町を駆け抜けてゆく。
常日頃の態度って、大切なのよ♡

ナーガは、カリアから貰った数個のエメラルドと、そのほかの宝石の原石でほくほくしてるし。
さてと♪次はどこにいきましょうかねぇ♪


                           ―全ては真実の為に編終了―

     TOP   BACK   NEXT 




####################################

  あとがき:
    かお:うどわぁ!!!嘘ぉぉぉ!!!!十二時過ぎたぁぁぁぁ!!!!!!
       一本しか、打ち上げてないのにぃぃぃぃ!!!!!
    エル:あんたが、遅いからよ・・・・。
     姫:これって、昨日、打ち上げなさいっていったやつよねぇ(はあと)
    かお:うう・・・。しくしく・・・・。
       少し、体調がおかしくて・・・。早く寝たのです・・・・。
    エル:別に、熱がでよーが、風邪をひこーが、関係ないのよ♪
       打ち込まないと♪あたしの活躍♪
     姫:それに、これは、あたしは出てないしぃ・・(はあと)
    かお:・・って(汗)言いながら、その手になさっている数々の武器は?
       エル様?すみれちゃん?(汗)
    エル:別にぃ(はあと)
     姫:そうそう♪ただ、ちょっと、試してみたいだけ♪
    エル:そうそう♪
    エル&姫:威力のね♪
    かお:―――!!!!!!?????
    エル:あ・・・・。風解してるし・・・・・。
     姫:じゃあ、次は、もっと使えるように、組み立て直しましょ♪
    エル:それもそーね♪
    エル&姫:それじゃあね♪



   TOP   BACK   NEXT