降魔への旅立ち



・・・・・さて。
このまま、こちらでは力を蓄えるのに・・。
眠っているまま・・・というのも何ですしね・・・・。
ふと、そこに意識を向けていたのを別の場所にと向ける。

ここより少し横にある太陽を中心とした別の世界。
だが・・。
「・・・・一応、ここも私達の管理する世界なんですよねぇ・・・。」
一つの銀河に多々とある、生命が存在しているこの世界。
まだ世界を任されて。
あまりたっていないこともあり。
彼らが治めているのは・・・数個・・いや、一つの大銀河。
数多の銀河が一つになり、それが一つの星雲となし。
形を作っているこの世界。
そして・・。
この辺りの空間では、そんな場所は・・・四つほど存在している。
俗にいう、四界の世界。
と簡単には呼び称しているが。
そうおもいつつ、溜息一つ。
確かに。
あまりこちらには干渉してない・・・というわけでもないが。
直接的には干渉してないのはまた事実。
光と闇のぶつかり合いで生じた力を。
世界に振り分けているがために。
完全に干渉してない世界というか惑星もできるのも、またお約束。

ではあるのだが・・・・。

「・・・・・どうします?これ?姉上?」
いつのまにか同じように、あちらの世界からこちらの世界にと意識を向けてやってきているルナ・・いや。
赤の竜神にと話しかけている赤瞳の魔王。
「・・・・すくいようがないわね・・・・。」
そういいつつ、竜神・・ルナもまた溜息一つ。


あまり干渉せずに。
その世界に生きる者達の意思で、未来を築くはずにしていたこの惑星。
だが・・しかし。
何を考えたのか、その歴史にまで干渉し。
そしてまた。


この地にて決められている歴史まで手を加え。
我が物顔で修正しようとしている・・・この地に住む人間達。
「・・このままだったら、ここからも飛び出して。他にも影響与えかねないわよね・・・。」
このままでは。
それでなくても。
何を考えているのか。
この太陽を巡っていた全ての惑星は、とある惑星に住む人間の手によって。
・・・・すでに消滅されていたりする。

その星の力を自分達の利益のみに利用するために。

「・・・・では、やりますか?」
「・・・・・そーね・・・・。」

世界を発展させつつ、向上させ。
見守ってゆくには、奇麗事だけでは勤まらない。
時には・・・非常に為りきらなくては。

利益と有益と豊かさを求め。
回りを気にしなくなっていた人類がその目に最後に見たものは・・・。

空を貫く一瞬の・・・・・紅い・・紅い・・どこまでも紅い・・・光。

一瞬の光とともに・・・・。

そこにあったはずの、銀河は。
瞬くまに消滅を果たしてゆくのであった・・・・・・。





レイやルナが別の空間にて。
そんな行動をしているそんな中。

結界に覆われた二人が一応、封印されているこの世界でもまた。

時は関係なく流れてゆく。




「・・・・・ねえ?これ・・・何?セレーネ?」
ゼフィーリアを望む、山間の麓。
そこにある洞窟の最深部で。
なぜか。
水を湛えた水晶の中に、眠っているような形で膝を抱えて眠っている女性。
「・・・・本当?何?」
そういいつつ、それに手を触れた刹那・・・・・・・・。

― 我が名は・・・・・・・・・スィーフィード・・・・。この世界の赤の竜神(フレアドラゴン)・・・・ ―

『え?』
そこには二人しかいないはずであるのに。
二人に同時に聞こえてくるその声。
思わず顔を見合わせる。

 ― インバースの血を引くものよ・・・。そして・・・ゼフィーリアの血筋を受け継ぐものよ・・・。
   今こそ・・我・・・人の血の中に・・再びよみがえらん・・・。―



凛とした声が、洞窟の中に入った二人の脳裏にと響いてゆく。
それは。
あの地を創る時に、ルナが定めた約束。

・・・・今まで、何もできなかった・・・もとい、しなかったのは。
・・・・ちょっとした力を失っていたからに他ならない。
・・・・そう、北で眠っている赤瞳の魔王と同様な理由にて。



それは・・・・。

人として・・・・。
この世界を・・・・見守り・・向上させるために。
よりよい新化を・・・進めてゆくこと・・・・。


その声を聞くとともに・・・・。


バァン!!


彼女達が触れたその水を湛えた水晶は音を立ててはぜ割れ。

そして。

後には。


キラキラキラ・・・。
青く・・・そして、暁色の光の粒が・・洞窟の中を漂い・・・。
・・・そして。
まるで、彼女達の体内に吸い込まれてゆくように・・。
それは始めから何もなかったかのようにと掻き消えてゆく・・・。


真実は・・・あまりに不可解ではあり。
・・・そして・・・また。
「・・・・ねえ?お母様?この・・・・悪夢を統べる王(ロードオブナイトメア)・・・って?」
水竜王の知識より・・・得た情報の中で、それがいやに心に残る。

「・・・・そうね。セレーネ。貴女も・・そろそろ。全てを・・・知るころね。」


「ねえ?お父さん?お母さん?・・・金色の母って・・・一体?」
その言葉に。
顔を見合わせ。
「・・・そろそろ、真実を語るときのようね・・。いい?シルナ?これから話すことをよく聞いて?」

世界の真実。
この土地の・・役割。
そして・・・・一族の役目。

ゼフィーリアを継ぐものとして、その知識を受け継いだセレーネ。
そして・・・。
竜神の欠片・・というか、その力そのもの・・つまりは。
竜神をその血の中によみがえらせることを仰せつかっている一族のその役目・・・・。
それを両親から継承したシルナ。



それは。
彼らが・・・・18の誕生日を迎える日のことの出来事であった。




「ほんと、よくやるよねぇ。」
思わず敵・・というか、敵対する間柄でも惚れ惚れしてしまうほどの徹底振りというか、何というか。
数年、旅をしていただけでも見てとれる。
だが・・・。
「腑に落ません!!!」
ダン!
思わずテーブルを叩いているみつあみをしている一人の少女。
「まあまあ、シェーラ?そう熱くならないの。」
そう諭しつつ、なぜかオレンジジュースを飲んでいるのは。
つややかな黒髪を肩の辺りまで伸ばしている少年。
互いに互いとも、年齢は、15前後というところか。
「だって・・・くやしくないんですか!?全てこちらのせいにされてるなんて!?」
「・・・まあ、やってもないのに、悪者呼ばわりされてるのは・・癪だけどねぇ・・・。」
旅をしていて彼らが見聞きしたことは・・・・。
なぜか。
火竜王がやったはずの・・大量無差別虐殺のその全てが。
彼ら・・魔族の仕業として、伝えられていたりするのである。
「でも、シェーラ?僕達がいくらそういっても、人々は聞かないよ?逆に僕達が異端視扱いされるだけだよ?」
「・・・それは・・・・そうですけど!フィブリゾ様!でも・・・くやしいです!どうせなら、嘘を真実にしちゃいたいです!私は!」
だん!
そういいつつ、そこにあるローストビーフにフォークを突き立てているのは。
「あ、それも面白いかもねvじゃあ、ちょっと・・やってみる?シェーラv」
くすり。
軽く笑いシェーラをみるフィブリゾ。
その言葉に。
「はい?」
「あ、耳かして♡」
ぽそぽそぽそ。
その言葉にぱっと目を輝かせ。
「確かに・・それはいいですね!やりましょう!」
きらきらと目を輝かせる・・・覇王将軍シェーラの姿が。
そこ、ノスタークの町で見受けられているのであった。



竜王が行ったのは・・無差別な大量虐殺。
だが・・。
それ以上に。
人を操りそれを行わせれば、どうなるか。
くすくすくす。
えさを撒くのは簡単なこと。


それらしき古文書を作り出し・・・。
ちょっとした国などの近くの遺跡に隠し通路などを創り。
そこにおいておくだけで、それは十分。

そして。
それに書かれている文字を解読しようとするのは人間の心理。

そして・・また。
解読さえすれば。


くすくすくす。
人間というものはかくももろく・・そしてはかない。


だからなのか。
誰もがあこがれるのは・・・不老不死。
この二文字。
かつて・・。
この地にて栄えた王国が、それを求めて自ら滅んだように。


見た目はかなり古い書物。
歴史などを研究している人間達が目をつけないはずもなく・・・・。

フィブリゾが仕掛けた罠ともしらず。
それを各国々が独自に解読し・・・。


そこにかかれているのは・・・不老不死になる方法や。
そして・・また。
姿をたもったままに長く生きながらえる方法など。

少し考えたらおかしい。
と気付く内容ではある。

うら若き純粋たる乙女や子供の血がいいとか。
もしくは。
人の生き血がいいとか。
あげくは。
人間の肝などが延命の力がある・・などと。

・・・まあ、事実。
これらの部類のことは。
昔・・・伝わった・・・間違っている知識ではあるものの。

まさか、それを信じて・・・実行する人間がいるなど・・・。

少し考えれば不自然だと気付く内容である・・というのに。

時を同じくして・・。

やがて。
後の世にいう・・・体裁を整えるための・・魔女狩り・・・などという人間狩りが・・公正に行われることになるのに・・。
それほど時間は・・・かからない。


人はかくももろく・・そして弱い。
その目先の欲にかられ・・。
何が真実なのか見失い。
後々まで語られる・・・大量虐殺が。
この地にて。
冥王のちょっとした細工にも満たない。
ただ、少しばかり。
れらしき古文書を。
・・・遺跡にと置いただけ・・・・。


完全に手の平で踊らされるように・・。

人間の世界は。
血と怨嗟と・・・そして、悲鳴などで一瞬のうちに・・。
数年間覆われていき。
血と臭気とで。
大地は・・・・穢れに覆われてゆくのは、そう遠くない未来の出来事―。



「うーんv結構みつかったねv」
「そうですね!冥王様!」
人間狩りが行われている中。
その中に残留していた魔王の力。
そんな人々の力を見つけ出すのは・・。
彼らにとっては造作もないこと。
そして・・。
彼らの手の中には。
数百に及ぶ人間が、小さな水晶の球の中に封じられ。
これらは全て。
欠片・・ではないものの。
その身に多少の魔王の力を偶然ながらも受け継いでいる者達。
「これだけあれば、魔王様の力も少しは回復するよねv」
「私も魔王様のお役にたててうれしいです!」
彼らの思惑通り・・・。

戦いに明け暮れる人間達の中から・・・・。
力を宿している人間を見つけたのは・・。
魔王と竜神の戦いから・・。
数十年も年月は経過していない日のことであった・・・。


フィブリゾとシェーラが持ち帰った人間達の中より力を取り出し・・・。
間接的ながらも力を蓄えたレイ。



「あ、ガーヴ?何かいるものはありませんか?」
いそいそいそ。
「あ・・・あのな・・・。」
魔王がとりあえず、今までどおりに。
少しばかり力を削げば物質化できるようになったことは聞いてはいたが・・・。
「いやぁ、やっぱり、動けるというのはいいものですねぇ♡」
かわいい我が子の世話をやけるんですしv
などと思っているレイ。
それとは裏腹に・・。
「何をかんがえてるんだぁぁ!?あんたはぁぁ!!!?」
・・・毎日のようにそれ以後。
・・・・彼の宮殿に入り浸ってくる魔王に思わず絶叫を上げるガーヴの姿が。

数年以上・・・見受けられているのであった・・・・。


                             -エピローグへv-



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あとがきもどき:

 薫:はいvやっぱし短いですねぇ♡
 姫:・・・とゆーか、確か、一番初めは。
    これ、全てS視点で書いてなかった?あなた?
 薫:そーですよ?
    でもそれだと回りが分からないので。
     視点を客観的に切り替えたら・・。
 姫:・・・・いつのまにかガーヴが主人公扱いになってるわ。
    リナとガウリイは出てくるわ・・。
 薫:あ・・・・あはは・・・(汗)
   何がいいたかったって。
   ガウリイが、実は、その血・・というか魂からですけど。
   黄竜とそして、カノン=ガルヴェイラの力を受け継いでいる。
   とゆーことを裏設定であったりするんですよね・・これがまた。
   あははは(汗)
   だからそれをいれちゃいましたv(こらまて!)
 姫:だったら。ついでにリナとガウリイの出会いとかもいれれば。いいのに・・。
 薫:それはそれ!(こらまて!)
    まあ、つまりは。ガウリイがあそこまで人間離れしている原因は。
    そーいうことがあって。ということをいいたいわけですね(こらこらまてまてぃ!)
 姫:・・・・私としてはS視点のほうがよかったような気がするけど?(はあと)
 薫:・・・只今客観的な視線で小説を書くのを練習中v(こらまて!)
   なのでそれは・・いわなひでくだはひ(おーい!汗)
 姫:・・・・ま、いいけど。
    これ、私・・まったく活躍してないしねぇ。
エル:・・あたしもね・・・・。
 薫:・・・・・って・・・・でぇぇ!?
    うして菫ちゃんだけでなくエル様までぇぇぇ!?
 姫:あらvエルv一緒に少しお灸をすえましょv
エル:そうねv
薫:・・まっ・・・・!

うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

シィィィン・・・・。

 姫:はいv何か原子の塵と化した薫はおいといてv
エル:それでは、次回で意味のないこれも終わりだそうですv

エル&姫:それでは、まったねvv


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