降魔への旅立ち
いったい、何が起こったのか。
その一瞬。
全てのものが凍りついた。
いや、空気そのものが。
覇気をなくしていた、エルフや竜などは。
それをきき。
なぜか、元気を取り戻し。
逆に。
竜の言葉が分かるものたちは。
こぞってそのまま失神・・・ならまだしも、精神錯乱などに陥りだし。
そんな彼らと対峙していた、魔などといった、存在は。
それを聞くと同時に。
こぞって一瞬のうちにと消滅し・・・・。
何が何だかわからないまま。
今まで、不利であった、生きる者達と闇に生きる者達の争いは。
形勢逆転にまでにと成り果てる。
ふと、どうにか、その力の大きさで難を逃れたものの。
さすがにダメージを受けており。
茫然自失となっている、水竜王と魔竜王。
そして・・・・また。
ふと、回りをみると。
完全に気絶し。
「・・・・そういえば、この人達・・・全員・・・言葉・・・。理解できるのでしたねぇ・・・。」
どこか脂汗すら浮かべつつ。
そんなことをつぶやいているレイ。
「・・・・・どうする?お兄ちゃん?」
「・・・・いや、どうするといわれましても・・・ねぇ・・。」
気絶した彼らは。
結界を維持できるはずもなく。
そのまま、倒れころむように。
足元に広がる、溶けたマグマの大地にと崩れ落ち。
完全に跡形もなくなくなっていたりする。
こころなしかというか、完全に顔色が悪いそんなサファイアのその言葉に。
「と・・・とりあえず、今のうちに・・。ガーヴを止めるとしますか・・・。」
完全にはっきりいって回りの空気が凍り付いている。
そのまま。
今は沈着しているアクアとガーヴの方に向かってゆくレイ。
ふと。
互いに向き合ったまま。
完全に色を無くして、つったったまま硬直しているそんな二人を見つけたのは。
しばらく後のこと。
「・・・ガーヴ?大丈夫ですか?」
ふと、声をかけるその耳に。
『あら、ずいぶんと面白そうなことになってるじゃないv』
――ぴしり。
今度は完全に。
全てのものが、凍り付いてゆく。
刹那。
あたりに、金色の光が満ち溢れ。
そこに、金色の光に包まれた、絶世の美女としか言い表しようのない女性が。
その光の中にと浮かび上がる。
『さて・・っと。で?目覚めたわりに?何もしないき?S?それに、アクア?あんたも?』
くすくすと。
どこか笑みを浮かべつつ。
にっこりと。
その手にもっている大鎌を振り仰ぐその姿。
その言葉に言葉をうしないつつも。
互いにまちがいではない冷や汗が流れ落ちる。
その言葉にはっとなりつつ。
その場に膝まづき。
あわてて、頭を下げる二人の姿。
出会ったことはないが。
纏う雰囲気から、目の前の女性が崇高なる存在だと理解はできる。
『え・・・・エル・・・さ・・ま・・・(汗)』
震える声でそういっている二人の様子に。
目の前にいるこの御方が、金色の母なのだとようやく理解して。
あわてて、その場にひざまづき。
ちらりと兄でもあり、そして・・・今では魔王でもある、レイを見上げるサファイア。
そんな二人の様子をくすりと眺めつつ。
『とりあえず、何かしっかりやってないからvお仕置きついでにしておきますかv』
その言葉に。
ずざぁぁぁ!
一気に、血の気がひいてゆくのを二人は身をもって感じ取り。
刹那。
辺りに何ともいえない悲鳴が、響き渡ってゆく・・・・・。
「・・・・・・・ラグラディアさん・・すいません。とりあえず、力・・・開放して、互いに力・・・拮抗させませんか?(汗)」
だくだくと。
なぜか。
額をぱっくりと割り。
そこになぜかスコップを突き立てているレイに。
「・・・そ・・そうね・・・・・。」
なぜかこちらは。
背中に、なぜか、棘のついたパットらしきものを突き立てているアクア。
別に、互いに戦おう。
という目的だったわけではない。
だがしかし。
あの御方から、直接に。
何かしなさい。
というようなことを遠まわしに言われては・・・・・・行動するより他にはない。
そのまま。
しかたないにしろ。
互いに力を解放している水竜王と魔王。
その瞬間。
今まで、完全に凍り付いていた、世界の空気が。
別の意味で緊張に包まれてゆく・・・・・。
一瞬のうちに。
世界は瘴気と神気にと包まれ。
そんな、カタート山脈で。
互いが半分ほとんどやけになりかけているころ。
ふと。
空を振り仰ぐ一人の女性。
「・・・・だぁ!」
その胸には、一人の赤ん坊。
金色の髪に紅い瞳。
父親譲りのその髪に、母親譲りの紅い瞳。
ようやく生まれて首が据わってきたばかり。
あの二人の忘れ形見。
いや、まあ・・・・父親はまだ生きてはいるが・・・。
未だに、戦争をしようとしている国々などを破壊してまわっていたりする。
常に、愛するものがずっと側にいるのにも気付かずに。
ただただ、悲しみに捉われて・・・。
「・・・・あ・・・・ルナ様・・・・あの御方の気配が・・。」
「・・・・とゆーか・・・アクア・・・あんたもかなりダメージを・・・(汗)」
つぅ。
互いに顔を見合わせて冷や汗を流す。
「た・・・たしかに・・ま・・・まあ。何もしてないといえばしてないけど・・・・。」
「・・・・ええ、まあ・・このままだと・・・。あちらの力・・分断せざるをえませんわね・・・。」
こちらにもってきてるのは力の一部。
「・・・・・ま・・・まあ・・・しかたないんじゃない?あ・・・あはは・・・・。」
まさか、あの御方に直接に言われて。
何もしないでいるなどと。
それははっきりいって、自殺行為以外の何ものでもなく。
「・・・・とりあえず、やるからには本気でいかせてもらいますよ?ラグラディアさん?」
「ええ、私も手加減などはしないわ。」
その声を合図に。
ドォォォン!!!!!
その瞬間。
世界と、その全てが。
大音響とともに。
光と闇に包まれてゆくのであった・・・・・。
力は互いに拮抗し・・・。
いや、そうともいえないか。
互いに先ほどのダメージなどものこっている。
そしてまた。
「うらうらうらぁ!これが戦いだぁ!」
などといいつつ。
完全に戦いになったのを喜んでいるのが約一名。
「こら!ガーヴ!」
何も考えずに。
アクアの張っている水の結界の中に突入してゆく彼をみつつ。
溜息一つ。
「まったく・・・・いい加減にしなさぁぁぁぁぃ!」
ドン!!
何も考えてない、ガーヴの行動に。
さすがに少しキレ気味になっているレイ。
まあ、それもそのはず。
ガーヴは少しばかり混乱してる様子が見てとれるのであるからして。
そして。
また。
それは、レイにおいても同じことで・・・・。
グゥン・・。
どこをどう間違えたのか。
今放った力は、ガーヴを媒体として。
そのまま、その水の結界を伝わり。
それを解して。
その力はアクア・・・つまりは、水竜王の方にと向かってゆく。
同じ竜の属性を利用した、媒体による攻撃。
さすがに、それは。
ダメージをかなり受けてゆくアクア。
それにもまけずに。
さらに攻撃を繰り出してゆく。
惑星上に。
闇と光のぶつかり合いで生じた、力が満ち溢れ。
まあ、さすがに。
竜神と魔王ほどの必要な力ではないにしろ。
その力によって、活気を蓄えてゆくこの惑星。
あまり知られてないことであるが。
光と闇のぶつかり合いによって出来た、ある種の『力』は。
この惑星における進化などにかなり貴重なものと化しているのが現実。
しばらく。
拮抗する激しい争いが
・・・・見受けられてゆくのであった・・・・。
「・・・・・・さて、最後に何かいいたいこと・・ある?」
にっこりと。
もはや、半分やけに近い。
何しろ、このたびの戦いにおいて彼の部下はことごとく滅び去った。
・・・といっても。
完全に滅びたというよりは眠りについたほうがいい。
というような状態。
それに生きとしいける者達は気付いてないが。
それでも。
完全に動けるようになるにはかなりの力のたくわえが必要。
・・・今、動けるのは。
かなり上位の存在達のみだけ・・・。
部下である、神官や将軍、それに連なる者達が使い物になったこともあり。
そしてまた。
― とりあえず、ラグラディアと決着つけますのでv後のことはよろしくおねがいしますね♡ ―
と、レイ・・いや、赤瞳の魔王より。
そう、精神を通じて連絡があったのは・・・・何があったのかはわからない。
だけども。
何となくは想像はできる。
その前に・・カタートに金色の光が・・・覆い尽くしていたのだから・・・。
使い物にならない部下はどうでもいい。
それより。
自分が動いたほうが・・。
それは、どうやら。
殆ど同じ意見らしく。
もはや、今。
この地で動いているのは。
完全なる人とみわけのつかない魔族のみ。
そういいつつ、その手に。
小さな金色の粒を取り出し。
「これ、壊したら、君の死だよ?何か伝言あればきくよ?」
にっこりと天使の微笑みでそんなことをいっているフィブリゾのその台詞に。
「・・・・・・・・・・・・最後に・・・・ひとつだけ・・・。」
「ん?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
――ぴしり。
その瞬間。
完全にフィブリゾの思考は停止するとともに。
勢いあまり、その手に出現させていた、金色の粒を握り締め。
パキィン・・。
澄んだ音をたてて、それがはぜわれ。
そこにいた、数千という、生きとしいけるものたちの混合部隊は。
一瞬のうちに、闇へと還り行いてゆく・・・・。
「・・・・・・・・最後の・・・最後まで・・・抵抗・・してくれる・・・よね・・・。」
直前に。
精神の一部を切り離してなければ。
いや、結界の維持のために、切り離していなければ。
さすがに、直接、目の前で。
あの精神破壊兵器を聞かされては・・・たまったものではない・・・・。
そうつぶやきつつ。
サァ・・・・。
その場から、その少年・・・フィブリゾの姿は、塵と化すようにと消え去ってゆく・・・・。
さすがに。
続けてのダメージは・・・ちょっとしか力をこちらにもってきていなったためか。
それとも、こちらはただの人形のようなものであったがためか。
そこから掻き消えてゆくフィブリゾの姿・・・。
「さて、どうなさいます?」
にこにこと。
累々たる屍の上に。
不釣合いな笑みを浮かべている一人の男性。
みれば。
もはや、完全に、戦う威力を失っている仲間たち。
― くっ!
このままでは・・・。
そうおもいつつ。
ふと。
このものが、初めて彼らに戦いを仕掛けてきたときのことを思い出す。
確か、あのとき・・・・。
あれを聞いて・・・指揮が高まったのは・・・・また事実。
かすれる意識の中で。
再び、すでに敗北が決定しかけているそんな中で。
意識と根性を振り絞り。
「聞け!!!そして、生気をとりもどせ!!!」
るぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
人間・・・というか、生きているもの、全てにいえることなのかもしれないが。
死に掛けて・・・いや、かなりの大怪我を負っているときの思考は・・。
何をしでかすのか・・・わかったものでは・・・・ない・・・・。
「・・・うわっ!?」
「きゃぁぁぁ!?」
ばきっ!
バシュ!
いきなり、戦っていると。
何の前触れもなく。
空気から、何かの声がひびいてきた。
力をどうにか保ちつつ、戦っていたアクアとレイ。
だがしかし。
それを聞いたダメージで・・・二人とも手元が狂い。
「・・・・って、うわっと!」
「きゃぁぁぁぁ!?何するのよ!ガーヴ!!」
どがっ!
そのあまりのいきなりの衝撃に。
アクアに向かっていっていたガーヴが彼女の方にと倒れ掛かり。
それを弾き飛ばしていたりするアクア。
だがしかし。
混乱した思考と・・・・そして、力とでは・・・・。
パキパキパキィィィィン・・・・・・。
「し・・・しまっ!」
「あ・・・・ああ!?まちがえ・・・・も・・だめぇぇぇぇ!?」
きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
互いに自滅とはこういうこと。
互いに放った力は。
それが偶然なのかはたまた、何かの意思がゆえか。
一つは、その力を氷にへと変換し。
レイの元に集中してゆき、その体を氷で閉じ込め始め。
そしてまた。
アクアが弾き飛ばしたガーヴへのその力は。
混乱する思考の中で。
・・・・・その奥底で思っていたことを現実と化す力となして。
それはガーヴにと襲いかかる。
そしてまた・・・・。
自らの力と、そして、魔王の力。
それを方壁もなく、受けてしまった水竜王は・・。
悲鳴とともに。
そこから、姿をかき消してゆくのであった・・・・・・・・。
-第38話へv-
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まえがき:
そろそろ、これも終りが見えてきましたねv
んではでは、いくのですv
・・・・・・しかし、本当に猫なのか・うちの猫・・・・・・(汗)
姿が見えないとおもったら二階から落ちて一階で呆然としている・・・(汗)
んでそのまま遊びに脱走(・・・ま・・・まあ、ちゃんと受身をとったからいいけど・・)
ベランダをあけてたからなぁ・・・・・。
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あとがきもどき:
薫:・・・・・・・パソコンゲーム・・・。
ある程度まデ進んで、やめよーと、終えたら・・・。
・・・・・・セーブができてませんでした・・・・。
だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!(汗)
また始めからぁぁぁ!?(これで二度目・・いや、三度目?)
・・・・・なぜ?(汗)あうあうあう・・・・。
ま、のんびりといくさ・・・のんびりと・・・・・・。
ちなみに。戦いの描写。
上手にかけないので省きましたv(かなりまて!)
それではv次回・・・残されたもの・・たち?
・・・・・ふう、よーやくカウの出番だよ・・・おい・・(こらまて!)
ではでは・・・・・。
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