ドリーム・ナイトメア(悪夢の夢) ~ACT-12~
がやがやがや。
会議会場の中には。
今回の、火竜王に感することで。
関りのあった、外の国などの代表者なども参加していたりするが。
高位魔族や高位神族が表にたって。
ようやく、火竜王が治めていた土地の被害も何とか収まっているこのごろ。
流石に。
被害を受けた国々などは。
火竜王の暴走。
というのを信じざるを得ない状況と成り果てている。
「さて。そろそろおもだったものはそろったな。では、会議を始める。ルナ殿。レイ殿。お願いするぞ。」
先を切って。
フィリオネルが会議の始まりを告げ。
ルナとレイに状況の説明をお願いしてゆく。
「とりあえず、今の現状は・・。見て分かるとおり。
元火竜王(フレアドラゴン)ヴラバザードは。次元の狭間に隠れて、なりを潜めています。
このあたりは、私達、神族、魔族。その両方から、探査しているのですが・・。」
とん。
今までの状況が書かれているボードを指差しつつ。
ルナが経緯を説明してゆく。
「まあ、それはともかくとして。このたび、別のことで、ちょっとやっかいなことが起りえた。」
レイが続けて説明を引き継いでゆく。
「貴殿は?」
参加者の一人が、紹介の挨拶もなかったのでいぶかしむ。
「それもそうね。レイ、始めに、各自の自己紹介タイムから。それから本題に入りましょう。」
それでなくても。
これから、何が起こるかわからないのであるからして。
ルナの言葉に。
「それもそうだな。」
そういって、フィルのほうをみる。
「うむ。よかろう。」
フィルのうなづきとともに。
「では、まず始めに。私は、レイ=シャブラニグドゥ。
汝らか、北の魔王と呼んでいる存在だ。別名、赤瞳の魔王(ルビーアイ)ともいうが。」
・・・・ぴし。
数名が凍りつく。
かた。
それに続き。
黒い髪の少女。
シルフィールの横に座っていた少女が立ち上がり。
にっこりと天使の微笑みをしつつ。
「私は、冥姫(ヘルシスト)フィーラ=ラブラドライト。と申します♡以後お見知りおきを♡
リナさんに関ったせいで滅んでしまった、兄。冥王(ヘルマスター)フィブリゾの後任を任されております♡」
ぴししっ。
さらに凍りつく数名。
「へ・・ヘルマスター・・って・・(汗)」
「・・・・リナ=インバースが原因だったのか・・。」
無償に、その言葉に納得している国王たち。
結界が解かれている。
というのは、すでに、分かっている事実だからして。
結界が解かれたと同時に。
外との交流も始まり、それが機動に乗ったその矢先。
デーモン大量発生。
それがすんで、しばらくして。
火竜王の暴走・・と。
なかなか、正常に交流はもてないが。
「・・・まあ、フィブは、あの御方に攻撃しかけた時点で・・。しかたないであろう・・。」
銀髪の髪の男性が。
ぽつりという。
「確かに。グラウのいうとおりよね。」
漆黒の長い髪の女性が言っている。
ゼロスから獣王に報告がいき。
そして、腹心全員に。
一応、大まかの説明はなされている。
まあ、それですんでいない。
というちょっとしたこともあったからなのであるが・・。
― どういう躾を、育て方をしているのか? ―
と。
あの後、しばらく、物質干渉力をなくしていた魔王のことが。
彼らにとっては記憶に新しい。
何があったか、全員、怖くて聞けもしないが。
何となくは想像はつく。
「こんなかわいい冥王なら、何されてもいいかも・・。」
などといっているたわけた国王や王子もいたりするが。
「とりあえず、次は我だな。一応、北の拠点とされている場所を拠点としている。
我の名前は、グラウシェラー。覇王(ダイナスト)グラウシェラー。
リナ=インバースとは、ディルス王国で関りがある・・。」
そのときのことを思い出し、ぶすっとしている覇王、グラウシェラー。
「・・ディルス王国って・・・。」
一人のつぶやきに。
「わが王は、ディルス王国を拠点とし。人の身に封じられし魔王様の欠片を捜しておられたのです。
ヴェルズ=ゼノ=ガイリア国王を、屍肉呪法で、肉の塊にと代えて成り代わっていたのですが・・。
リナ=インバースと、そこの、黄金竜とエルフに邪魔をされましてねぇ。」
ニコニコといっているのは。
覇王神官グルゥ。
『・・・な゛!?』
思わず立ち上がる数名。
「それは、私が証人だ。」
ディルス王国将軍。アルス。
国王が、魔族だったことを知った彼は、将軍職に復帰して。
国を支えていたりする。
「ついでにいえば、その一件で、ようやく見つけた魔王様の欠片。シェーラの滅びと引き換えに分かったというのに。
目覚めた新たなる魔王様、ルーク=シャブラニグドゥ様も。リナ=インバースに滅ぼされてしまいましたからねぇ。」
グルゥにうなづいているのは、覇王将軍ノースト。
『な゛な゛な゛!?』
口をぱくぱくさせている国々の代表者たち。
「それは、我らが証人だ。」
水竜王配下の黄金竜の代表として。
会議に参加しているミルガズィアが表情一つかえずにきっぱりと言い放つ。
「まあ、どうでもいいことは、おいときましてですわ♡私は、ダルフィンと申します♡
魔海とあなた方が呼んでいる場所に。結界拠点を築いていたのですが♡
結構気に入ってますので、そのままそこを別荘として。拠点としていますのよ♡
別名、海王(ディプシー)と申します♡」
にこにこにこ。
扇を口にあてて、にこにこといっているダルフィン。
「我は、ゼラス=メタリオム。群狼の島に別荘をおき。そこを拠点としている。
別名、獣王(グレータービースト)ちなみに、このゼロスは、私の直属の神官だ。」
いって。
ゼロスを目で示す。
「どうもぉ。獣神官(プリースト)ゼロスといーます♡」
にこにこというゼロスに。
「別名、竜を滅する者(ドラゴンスレイヤー)ともいうし。もしくは、パシリ魔族ともいうな。」
ミルガズィアがいい。
「あら、ミルガズィア様、生塵魔族ですわ♡」
その言葉に突っ込みを入れているフィリア。
「フィリアさぁぁぁん、本気で滅ぼしてあげましょうか♡それと・・・ミルガズィアさん!その呼び方は止めてください!」
フィリアに殺気をむけて。
ミルガズィアに対してはいじけているゼロス。
『・・・・魔族がそれでいーのか?』
数名がそのいじけるゼロスをみて。
ぽそりといっていたりするが。
「とりあえず、魔族側の紹介が終わったから、次は我らだな。」
淡々と進めているミルガズィア。
「私は、カタート山脈を望む、竜達の峰(ドラゴンズ・ピーク)にて。皆を束ねる任についている、黄金竜のミルガズィアという。
かつては、水竜王(アクアロード)ラグラディア様に使える神殿の、長老をやっていた。」
降魔戦争によって、水竜王が滅んだとされたとき。
その知識の欠片を守るために。
そこに留まり峰を作った。
「私は、メンフィス=ランソード。ミルガズィア叔父様とは昔から面識があります、エルフ族の長老の娘ですわ。」
メフィの父親は。
北のあたり一体を統べているエルフの長。
エルフは、それぞれに、各自で隠れ里などをつくり、暮らしているのだが。
それらの治安の維持も行っていたりする。
中には、魔族に焼き払われてしまったエルフの村も存在するが。
この二人は、今回の事件の初めから。
活動していたので、あまり自己紹介をしなくても。
全員が知っていたりするのだが。
「では、私が次を。」
いって。
水色の髪の女性が出てくる。
今は、若い女性の形態をとっていたりする。
「私は、アクア。アクア=マリーナ=ラグラディア。今回の一件で、とりあえず、仮に復活とあいなってます。
水竜王(アクアロード)ラグラディア。通称アクア。と呼んでください。」
にこり。
ぴしっ。
「・・・水竜王様は滅んだはずでは・・。」
ぼそぼそぼそ。
数名の人々が小声で話し合っていたりする。
それを無視して。
「次は私ですね。私は、スカラ。スカルテラ=サファイア=エマ=バールウィン。
天竜王(エアロード)バールウィン。通称、スカラ。と呼んでくださいね♡」
ぱちん。
ウィンクをしていたりするスカラ。
その空色の瞳がすべてを物語るように。
「次は我だな。私は、アッシュ。アシュィア=ラズリピス=アース=ランゴード。
地竜王(アースロード)ランゴード。通称、アッシュ。そう呼んでいただきたい。」
ぴしししっ。
アッシュの言葉に。
人々が凍り付いていたりする。
つまりは。
彼らは、族にいう、竜王であるからして。
魔族より、どちらかというと、竜王の名前のほうが。
一般に知れ渡っていたりする。
「じゃあ、私ね。私は、ルナ。ルナ=インバース。
リナ=インバースの姉で、赤の竜神の騎士(スィーフィードナイト)よ。」
ルナの言葉に。
「ルナ、というか、スィーフィード、本人だといったほうがよくないか?」
レイが横から口を挟んでいるが。
「あら、でもいっても、人間達や、存在達は。
私は、あの神魔戦争で、混沌に沈んだ。そう思っているから、それでいいんじゃないの?」
・・・・え゛?
しばし、ルナの言葉に。
そのまま動かなくなっているもの数名。
そして。
ナーガの口から。
各世界の代表者の名前が読み上げられてゆき。
首を縦に振るしかない彼ら。
少しショックを受けているようであるのだが。
何しろ、伝説の中でしかなかった。
魔王や、竜神、あげくは。
その腹心に、竜王達。
目の前で、直に見ているのだからして。
「ふむ。大体の自己紹介はすんだところで。では、会議の続きをお願いしてもよろしいかな?皆の者?」
フィルの問いかけに。
こくこくこく。
言葉もなく、代表者達は。
うなづいていた。
「あー・・こほん。会議を続けます。」
やけに丁寧な魔王だ・・。
全員がそんなことを心で突っ込んでいるのだが。
「実は、このほど、きっぱり言いまして。この太陽系。特殊な空間に捕らわれてしまいました。」
『・・・・・は?』
何を言われたのか分からずに、
情けない声を上げている人々。
「実は、今回。とある品物が原因で。この世界の空間が。切り離されてしまったんです。
このままですと。フィスの・・あ、ヴラバザードのことなんですけど。
次元の狭間に身を隠している彼が。この空間の中に捕らわれている彼らを。利用する可能性がでてきました。」
つつぅ。
ルナの額から一筋の汗。
うなづくようにして。
「その品物は。一度発動させると。その世界が完全に飲み込まれるか。
果ては、死に絶えるか。もしくは、発動を停止させる。それ以外には、それから逃れる方法はない。」
淡々と話すレイの額にもルナと同じく一筋の汗。
「・・・どういう意味ですかな?」
アルスの問いかけに。
「・・・実は、とあるゲームの中に。この世界は今飲み込まれてしまったんです・・。」
「・・ふっ。あれを創ったのが、あの御方達だからな・・。」
遠い目をしているルナとレイ。
『・・・・ゲーム?』
首をかしげる人々。
当然だが。
「詳しくは、恐ろしくていえないのですが。私とレイは。とにかくその発動を止める方法はただ一つ。」
そして。
意を決するかのように。
『そのゲームをクリアするのみ。』
完全に真っ青になっている二人の様子に。
ただならぬものを感じ取っている人々。
「あ・・あの?ひょっとして・・・魔王様?それって・・(汗)」
グラウシェラーの声が震えている。
「ひっ!まさか、今まで、クリア率1ミクロン%未満で、始めたら最後。二度と、戻れないというあの!?」
海神官マリンが震えていたりする。
「・・・いや、だから、ゲーム・・とか。・・クリア・・とか・・一体??」
首をかしげるしかない代表者たち。
ちなみに、魔族、神族の代表者は。
その意味が分かり、全員真っ青になっていたりする。
「だれよぉ!あれを発動させたのはぁ!お父さま!!きちんと保管してなかったんですのぉぉぉ!!!」
きぃぃぃい!
エキサイトしているダルフィン。
こうなっては、誰にも止められない。
「い・・いや、この前の次元震で!!?・・・多分!」
「多分じゃないわよぉぉぉ!!」
どごがごがしゅ。
そのトライデントでレイを滅多ざしにしているダルフィン。
「ま・・まて、おちつけぃ!ダル!」
必死に説得しているレイ。
「え・・ええと。ああなった海王様は、しばらく元に戻りませんので。僕から説明しますね。
そのゲームは何でもありなんですよ。そのゲームに出てきた文字は。現実となります。
それで、今までに、滅んだ世界も多々とありますし。はっはっはっ♡」
しばし、意味がわからずにそのまま沈黙。
「ちなみに、前回あれが発動したとき。ここの世界の文明。隕石によって、すべて滅んじゃいましたけどね。
いやぁ、それだけの被害ですんで、あの時はラッキーでしたねぇ♡」
いや・・隕石って・・・・・。
ゼロスの言葉に。
全員の心の突っ込みが重なっている。
「中には、そのまま、そのゲームに捕らわれてしまった。魔王達や神々もいるらしい。」
・・ぽつり。
追加訂正しているグラウシェラー。
「ふっ。つまりは、一度そのゲームを始めてしまったら。何があっても、クリアしないと。
その世界は、ゲームの中にいるまま。いつ消滅してもおかしくない状況のまま。というわけなのよ・・。」
ひゅるる・・・・。
ルナの言葉が風に吹き抜けてゆく。
え・・・ええと・・・・・。
「ふぅ。実は、僕、知らないで、参加してたんですよねぇ。
まさか、万物の王たるあの御方が創っているゲームだとは。夢にも思わなくて・・はぁ。
あ、ちなみに、フィリオネル王子の娘さんの、アメリアさんと、赤法師レゾの孫のゼルガディスさん。
そして、リナさんとガウリイさん。そのゲームの中に吸い込まれて。どこかに飛ばされてしまってますが。
いやぁ、まいりましたねぇ。貴重な戦力が、はっはっはっ♡」
・・・・・・・・・・・。
ゼロスの言葉に。
『ちょっとまてぃぃぃぃ!!!!』
「すると何か!?今、あのリナ=インバースがいない!?ということなのか!?」
「いや、その前に、万物の王って!?」
ざわざわざわ。
しばしの静寂の後に。
会場は。
大混乱に見舞われていた。
ごくり。
「・・覚悟はいい?」
「・・ああ。貴様のほうこそ・・。」
真っ青にしつつ。
ゲームに向かっているルナとレイ。
とりあえず。
何があるのかわからないので。
何があっても、冷静に対応するように。
会議で言い聞かせ。
そして。
とりあえず、フィスが、ゲーム中に捕らわれている存在と。
手を結ぶ・・・もとい、融合を果たす前に。
何とかゲームをクリアするから。
ということで、話し合い。
そして。
会議の後に。
互いにゲームの前にと座っている赤瞳の魔王と赤の竜神。
ゲームの参加人数は。十人。
すでに、リナ、ガウリイ、アメリア、ゼルガディス、ゼロス。
五人がこのゲームを進行中。
ゼロスは、順番が回ってくるまでは動けない。
かといって。
何があるのかがわからないのに。
部下達を使うわけにも行かず。
ルナとレイが、ゲームクリアにむけて。
ゲームの駒をえらんで、スタート地点にと並べてゆく。
・・・・ごくり。
生がでるか、邪がでるか。
運がよければ。
そう、運がよければ。
これで、リナ達も呼び戻すことができる。
―そう、そのコマにさえ止まれば・・・・。
カラララカン・・・・。
運命のサイコロが今、振られてゆく。
-続くー
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あとがき:
薫:・・次回、このゲームの新の恐怖?(まてぃ!)
それが数回ありまして。
そして・・・・・・。
・・・・・どうなる?(汗)
この世界???
エル:まったく。RもSも情けない・・。
あのくらいのイベント、とっととすましなさい!!
薫:・・いや、あのくらいって・・(汗)
ともかく、残されたのは。
魔王配下と、竜神配下。そして、何の力もない存在達のみ。
姫:・・なっさけないわよねぇ。
力を取り込んだあいつに負けるなんて・・。
薫:・・・・いや、普通・・勝てないでしょう・・(汗)
というわけで。
多分、それは、次の次くらいになって。
そして・・・・。
で、時間が経過します・・はい・・・・。
エル:ま、どうでもいいけどvv
それより、あたしを活躍させなさぃぃぃぃ!!
姫:そうよ!私も!
薫:どっひぃぃい!?
そ・・・それでは!
ひぇぇぇぇ!!!!!!!(ダッシュ・・)
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