ドリーム・ナイトメア  (悪夢の夢)    ~ACT-8~


「うーん♡平和です!!!」
ふわふわふわ。
空を散歩しつつの、視察。
二ヶ月も経過するころには。
大分、外の世界も落ち着いてきた。
というか、肝心な火竜王が姿をくらましたのである。
ルナ達が総出で捜してはいるものの。


「どうやら、サイラーグの次元の歪みを利用して。みごとに隠れているようなのよね・・・・。」
ルナがぽつりと現状を語る。
「とゆーか、疑問に思ってたんだけど・・。
  なんで姉ちゃんが、天竜王や地竜王、そして、アクア婆ちゃん・・水竜王の指揮をとってるわけ??(汗)」
リナ達が外の世界にて。
とりあえず、ただ、上司の命ずるままに虐殺を繰り広げていた火竜王の部下達を。
平和的手段で、説得し。
そして、竜王達の指揮をとっているのは。
リナの姉であるルナである。
中間報告の席で。
リナが、水竜王が復活していたのにはかなり驚いていたが。
それは、ゼルガディス、アメリアもそうだが。
本人曰く。
「滅んでいたわけではないから、根性があればどうにかなる。」
ということらしい。
あたし・・・・本気で心配してたのに・・。
などと、リナがちょっとすねていたりしたのが。
とてもかわいらしかったりしたのであるが。
「あら?ルナ様?言ってないんですか?」
天竜王でもある、スカルテラ=サファイア=エマ=バールウィン。
その空色の目を見開いてルナをみる。
「そういや、いってなかったわねぇ。」
のんびりと、書類にがさがさと目を通しているルナ。
各世界からの報告である。
ちなみに、ルナ。
竜王や、部下達に命じて。
火竜王に対し、捕獲の網を万遍なく張り巡らせている。
「なんだ、リナ殿、知らなかったのか?リナ殿の姉のルナ殿。
  どうやら、赤の竜神、本人らしいぞ?がっはっはっはっ!」
ひげを蓄えた、すでに五十に入っている男性ががはがはと笑う。
「―――――え゛?(汗)」
しばし、リナはその場で硬直。
「あれ?リナ、知らなかったのか?気配からして、神族、しかも、上位の位だってわかるだろ?」
当然のように言っているガウリイ。
「それは、ガウリイさんだけです。」
きっぱり言い切るアメリア。
「・・・が・・・・ガウリイさん・・(汗)本当に貴方・・・人間ですか?(汗)」
ゼロスがその言葉にね少々唖然としていたりするが。
「ま、ガウリイだしな。」
それですませているゼルガディス。
「すばらしいですわ。ガウリイ様♡」
おしとやかな長い黒髪の女性が目をきらきらさせていう。
サイラーグの復興に当たっていたシルフィールもまた。
今回の一件では協力することになっていた。
「まあ、ガウリイ、あれから、・・・・勘、桁外れに、よくなっているからねぇ・・。」
だから、あの御方が何かしている。
って不安があるのよね・・・・。
そんなルナの心境と。
絶対、あの御方は何かしてますね。
サイラーグでの一件を知っている。
竜王、竜神達はみな。
その思いはみな同じ。
「・・・・・・う゛ぞ?」
ばたん・・・・・。
その場でリナはそのまま気絶してしまっていた。

そんなリナを。
付きっ切りで、看病しているガウリイの姿があったりもしたのだが・・・。


そんなこんなで。
二ヵ月後。
さすがに、火竜王が、暴走している。
というのは、世界でも納得し。
それでも、中には。
そんなことはない。
といって、頑固に火竜王に信仰をおく国々もあったりするが。
そーいう国には。
必ずといっていいほどに。
心が入れ替わるまで、国中でデーモンなどの大量発生。
挙句は、百鬼夜行が満ち溢れたりしていたりもする。
百鬼夜行とは、付喪神、年月がたった器物の変化した妖などの類のこと。
様々な妖怪や鬼神などを示す事柄。
王が方針を変えるまで、その状態が。
国中で、いたるところで巻き起こり。
情勢はかなり大混乱となっていたりもする。
竜王達は。
『大事の前の些細なこと。別に害があるわけでもないし。』
と、目をつむっていたりする。
というか、そういう風にして、魔族側も。
今回の件には、裏から積極的に協力しているのである。
アメリア曰く。
「正義の前には、少々の国の混乱など!取るにたしたことはありません!」
などと断言していたりもするが。

そんなこんなで二ヶ月あまり。
世界中で。
さすがに、リナ=インバースを殺せ。
という動きと。
セイルーンなど、大国を滅せよ。
といった火竜王の神託に関して。
ようやく、疑問符を投げかけ始める存在もでてきはじめていたりする。
よく考えれば始めからわかることであると思うのだが・・・。



「でも、本当に、どこに隠れたんでしょうか?
   まったく。こそこそと隠れるなんて、悪人らしくないです!正々堂々と、表から勝負してこその悪人です!」
空中で、一人わめいているアメリア。
とりあえず。
チームを編成して。
 一応、見回りをしているのである。

「まったく。せっかくの年初めだというのに。」
二ヶ月が経過して。
新たなる新年を迎えている。
普段ならば、セイルーンで、大掛かりな新年のお祝いなどが模様されるのであるが。
今回に関しては。
いつ、何時、火竜王が襲ってくるかわからない。
というので、いつもより、そのお祝いセレモニーは、縮小されている。
それは、各国でも同じであるが。
やはり、混乱している。
そんな中でも。
 お祭り気分で、少しでも、民間人の心をなぐさめよう。
というのが国を預かる王たちの配慮であるからして。
セレモニーの中止。
というのは、あまり行われていない。
だからこそ。
何かあってはいけないので。
それぞれ、竜王達・・火竜王以外の配下と魔族まで駆りだされ、警備に当たっていたりするのである。

魔族の王。
赤瞳の魔王曰く。
「このまま、無視していたら、自分がお仕置きうける・・・・・・。」
などと、日々つぶやいて、腹心たちに命じたのであるが・・・・・
その事実はアメリア達というか人間側は知らない……




フォ・・・・・・・。
ザァ・・・・・・・。
「??何でしょうか?」
アメリアが聞きなれない音をその耳に捉える。
フォォォ・・・・
何か、漂うような。
それでいて、水中をさまよっているような。
そして、なぜか聞いていると。
心が落ち着くようなそんな音。
「あの森からです・・か?」
シュ。
ストン。
向きを変えて。
音の招待を見極めるべく。
耳を澄まし。
その方向にと進んでゆく。


がさ。
茂みを掻き分けると。
草むらの中に。
一つの、長方形の、ちょっとした箱のようなものが目にはいる。

フォ・・・。
??
音は、これからですか?
そうおもい。
その箱に近づくと。
―――ぴた。
音は瞬く間に止まる。
ひょい。
「何でしょう?これ?」
アメリアがそれを手に取ると。
それはかぎなりく軽い品であった。


「ええと・・・何々?ドリーム・ナイトメア?」

ひょい。
箱の後ろをみると。
そのように、古代文字で描かれていた。
古代文字。
といっても、文献にものっていない、かなりの古い文字である。


「面白いものをみつけました!リナさん達にみせましょぅ!」
そういって。
その箱をもって。

城にと戻ってゆくアメリアの姿。





「あら♪面白そうね♪」
「くすくすvvまだS、気づいてないし♡」
くすくすと。
その様子を。
たゆたう映像を通し、みている二人の存在。
「きちんと、次元震が起こったときに確認してないのがわるいのよ♡」
にっこりといっているのは。
黒い髪をポニーテールにしている少女。
その頭の赤いレースのようなリボンがかなり似合っている。
「さて。今回は、どんな感じであれ、発動させましょうかね♪」
にっこりと。
楽しんでいるのは、みたことのないような絶世の美女。
金色の光をその全身にまとっていたりする。
それは、もう一人の少女も似たような光を纏っているのであるが。
「あら♪じゃあ、こんなのはどう?」
そっと、何やら耳打ちしている少女の言葉に。
「あ、それ面白そうね♪じゃ、それでいきましょ♪」
そういいつつ。
映像として映し出している。
世界の一つを笑いながらみつつ。
『さって♪楽しませてよね♡』
くすくすくす。
その様子を面白おかしく眺めている二人の女性。





「リナさん、変わったものをみつけました!」
見回りが住んで。
報告もすみ。
全員でくつろいでいたそのとき。
アメリアがにっこりと。
さきほど見回りのときに見つけてきた箱をもってくる。
シルフィールやルナ達は。
いまだに走り回っていたりするので。
この場にいるのは。
リナ、ガウリイ、アメリア、ゼルガディス、そして、ゼロス。
この五人。
「変わったもの?」 
リナが問いかけると。
「はい!これです!」
アメリアがその箱を全員の目の前におく。
「これ、この中から、音がしていたんです。」
アメリアがいうと。
「なあ、リナ、なんかこれ、普通じゃないぞ?」
ガウリイが指摘する。
「何でしょう?これ?」
ゼロスも首をかしげる。
「・・・古代神聖文字・・に近いが・・それよりもっと古い文字だな・・。」
ゼルガディスがその箱の裏をみてつぶやく。
「ふむふむ。ドリーム・ナイトメア?」
ゼロスがその文字を読んで首をかしげる。
?????
どこかで聞いたことのあるような??
そんなことを思っていたりするが。
「とりあえず、確認、してみましょ。」
リナがいい。
「リナ、俺があける。」
リナがその箱を開けようとすると。
ガウリイがリナに代わり。
その箱に手をかける。



かぱっ。


簡単に。
その箱は、横開きに、ぱたぱたと。
開いてゆく。
何枚も重ねるようにして。



開ききると。

「・・・・・・ゲーム?」


それは、一種の。
すごろくゲームのようであった。


「注意書きがあるぞ?」
その、表紙の裏側に。
何か、またまた古代の文字で何かが書かれている。
そして、その下には。
ちよっとした大きさの水晶がはめられている。
そして。
十人分の駒。
「このゲーム、十人まで遊べるらしいな。」
その駒をみつつ。
ゼルガディスがつぶやいていた。


                                            -続くー



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まえがき:

  ?:ちょっといいかしら?
   薫:・・・・ぎくっ!(汗)
  エル:なんで、あんたは、最近こればっかり打ち込んでいるのかなぁ♡
   姫:干渉、神託の行方、闇の行方&エデン、ルシファー、そして、希望の行方・・・・・。
   薫:・・・・・気分です!!(こらまて!)
   姫:へぇ♡私の小説もほっておいてねぇ♡
   薫:(だらだらだら・・・。)
      と・・・とりあえず・・・。
      最近は、二度ね、三度寝が当たり前になっている今日この頃・・。
      小説打ち込む時間がないんです・・・。
  エル:そんな理由が通じるとでもおもってるの!!
   薫:ひぇぇぇ!!!
     それではいくのです!!!

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   あとがき:

      薫:あ゛あ゛!
         よーやく、ゲームに、つまりは本編に入りましたぁぁぁあ!!!!
       姫:・・あのね・・・・。
       薫:さあ。このゲーム。一体何でしょうか?(爆!)
     エル:絶対、皆分かるって♡
       薫:あの映画、知っている人は。
         すぐに分かるでしょう(かなりまて!)
         それでは!!また、次回で♡
     エル:それより、私の小説と長編の続き!
      姫:私の小説♡
      薫:どっひぃぃぃぃ!!!!!!!


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