ドリーム・ナイトメア  (悪夢の夢)    ~ACT-7~


「リナ=インバース!!覚悟!」
「だぁぁぁぁぁ~!!あんたら、もっと自分で考えんかいぃ!」
「そうです!どちらが悪かその心の目で、判断するのです!」
「リナに手を出したら。切り刻むからな♡」
「・・・・・ガウリイ、殺気を飛ばすな・・(汗)」
「まあ、僕としては、リナさん達には関わらないほうが。長生きできるとおもうんですがねぇ♡」
「そうですわ。たとえ、その行いが、問題あるとしても。
  この火竜王の暴挙とくらべ、どちらが正しいのか。赤ん坊でも理解できますわよ?」

セイルーンから出て。
外の世界にいくために。
船に乗り込もうとすると。
火竜王の神託を真に受けている人々が。
リナ達一行に喧嘩をふっかけていたりする。
すでに、この辺りにも。
外の世界の村などにて、原因不明な消滅が続いている。
ということは伝わっているのだが。
口々に説得しているのは。
何も考えてない、自称勇者に対して。
リナは自分で考えろといい。
アメリアは、その火竜王の行いから、どちらが正しいか。
正義の口上を始め。
ガウリイは、リナには気づかれないように、本気で殺気を飛ばして、相手をその殺気だけで、殺しかねないまでになっている。
そんなガウリイを無理だとわかっていても、
止めようとしているゼルガディス。
ゼルガディスは、ガウリイの傭兵時代の通り名を知っている。
閃光の悪魔。金の閃光。など、このガウリイ。
昔は、そんな裏の世界でも、そのとおり名で有名すぎるほど。
リナの前では、くらげを演じているから、リナは気づいてないが。
そんな自称勇者たちの集団を相手にしつつ。
的確なことをいっているゼロスに。
さらりとこれまた的確な表現でたしなめているフィリア。
「こらまて!ゼロス!フィリア!どういう意味よ!」
リナがその台詞にすかさずつっこんでいるが。
「そ・・それより、リナさん♡いそぎましょ♡」
「魔族がハートマーク飛ばしてにっこりというなぁぁぁあ!!!!」
「竜破斬(ドラグスレイブ)!!」

どぉぉぉぉぉぉんんんん!!!!!

切れたリナは。
そのまま、ドラグスレイブを問答無用で放っていたりするのだが。

「・・・これは、ひどいわねえ。おのれ!火竜王は何考えてるのよ!」
リナの視界に入るのは。
大きなクレーターと化している地面のみ。
その余波で、津波が押し寄せていたりして。
町に多大なダメージを施していたりする。
「いや・・これやったの・・・リナさん・・・。」
ぽつりとつぶやくアメリア。
「んっんっんっ?何かいったかなぁ?」
リナ、そういう目が完全に据わっている。
「何でもないですぅ。(汗)」
「アメリア、こーいうときのリナには逆らうな・・(汗)」
ゼルガディスがアメリアをなだめ。
「そんなことより、早くいきましょうか♪」
「そーよ!ゼロス!!あんた、空間移動で全員を連れて行きなさい!」
にこにこというゼロスの言葉に。
「ええええ!?何で・・・・。」
何で僕がそんなことを!?
といいかけた耳に。
ぶつぶつぶつ。
「悪夢の王のひとかけよ・・・」
リナの呪文が耳に届く。
「分かりましたから、ラグナブレードはやめてくださぃぃぃぃ!!!!(涙)」
ちっ。
「わかればよろしい♡」
にっこりとリナがいうと。
「・・・・リナさん、今、ちって舌打ち・・しませんでした?」
「気にするな。したらまけだ。」
「それもそうですね・・あ・・・あははははは・・・・」
乾いた笑い声を上げているアメリア。

「では、いきますよ。」
どうせ、僕は、アイテム扱いのパシリ神官ですし・・・。
しくしくしく・・。
なぜかいじけつつ。
ゼロスが錫杖をかざす。

―――――かっ。

リナ、ガウリイ、アメリア、ゼルガディス、フィリア、ゼロス。
この六人を。
一瞬光が包み込んでゆく―。




「・・・・ひどぃ・・・。」
かさり。
地面ももはや炭と化している。
周りには、何もなく。
巨大なクレーターと。
そして、炭と化した地面のいたるところに、黒い塊が転がっていたりする。
それはまあ、いいほうであろう。
まだ固まりでも残っているのだからして。
「これはこれは・・・・すばらしく、負の感情が充満してますねぇ♡」
この辺りに蔓延している負の感情をにこにことしながら満喫しているゼロス。
「・・・これほどまでとは・・・。」
リナもしばし、言葉が出てこない。
ゼルガディスがその現状をみてうなる。
「・・・・もはや、竜王というよりは、魔王だな。」
「かなり被害は広いな・・。この辺り、無事な町・・・もうないようだぞ?半径十キロ以内にも。」
きょろきょろと周りをみてさらりと言い放つガウリイ。
『いや・・・。半径十キロ以内って・・・(汗)』
思わず突っ込んでいるリナ、アメリア、ゼルガディス。
「え?文字通り、この辺りの町や村。全然見当たらないんだが?」
当然のように言っいるガウリイ。
ぺたん。
その場に座り込んでいるフィリア。
「こ・・・・これほどまでとは・・・。」
かつて、映像で見せられたものとは違う。
目の前で起きている、大量虐殺。
しかも、それは、かつてのように。
相手が力ある古代竜とかではない。
無力な人の村や町。
そして、エルフの集落など。
「火竜王様・・いえ、ヴラバザード。私はもう、あなたを竜王とは認めません。」
空を見上げて断言するフィリア。
「おやおや、フィリアさん、元火竜王の神殿の巫女頭たる、征夷一位の巫女さんがそんなこといっていいんですか?」
ゼロスがそんなフィリアに話しかけている。
「今はもう、巫女ではありませんわ。」
この惨状の様子に。
言い返す気力も今はなくなっているフィリア。
「まあ、ルナさんもいってましたけど。ヴラバザードは、すでに、神族の位を剥奪されるのは。時間の問題だっていってましたし。」
「そーいえば、スカラ・・・いや、天竜王もそんなことをいっていたな。」
ゼルガディスがふと思い出す。
「それで?どうしますか?リナさん♡」
にこにこと聞いてくるゼロス。
「どうするって・・・。」
「あの人達、ほっておきますか?♡」
つっ。
ゼロスが錫杖を向けた先には。
上空に数匹たむろしている竜達の姿。
「どうやら、生き残っている人間やエルフ達を♡追い回して、虐殺しているようですよ♡」
にこにこにこ。
「なぁぁぁぁぁんですってぇぇぇぇぇぇ!!!!」
見る間にアメリアの顔が真っ赤になってゆく。
「なんたること!本来は、光と正義に属する火竜王が!何の罪もない生き物をいたぶって、滅ぼし行くなんて!!」
そのまま、拳を握りしめ、わなわなと震えていたりする。
「止めましょう。何としてでも。」
フィリアが強い決心を込めていい。
「そーね。何とかしないと、姉ちゃんが怖いし・・・・・。」
リナはともかく、どうにかしないと。
何よりも怖いのは姉のお仕置きである。
「とりあえず、下っ端なんだろうから。何かいい手はないか?」
ゼルガディスがまともなことを唯一いっているが。
相手が魔族だったら、ミルガズィアさんのギャグ・・が効くんだが・・・・。
などと。
リナ達がセイルーンにくるまでに。
聞かされていたミルガズィアのギャグを思い出し。
すこし現実逃避が入ってきていたりするる。
「だったら、僕が一瞬で♡」
ゼロスがつい。
と、杖を持ち直す。
「あんたはしなくていい!」
すかさず止めるリナ。
「何でですか!」
「あんたは、ものの一瞬で、あいつら消滅させる気でしょうが!」
リナの指摘に。
「いやだなぁ♡リナさん♡一瞬だなんて♡
   しばらく、魂から体から抜けないようにしておいて、嬲り殺していくにきまっているじゃないですか♡」
にこにことさらりと言い返すゼロス。
「生塵はとりあえず、無視するとして。ともかく、彼らは、私から説得してみます。」
フィリアは、一応。
本殿ともいうべき火竜王の宮殿に何どか足を運んだことがある。
父親と一緒に。
だから、火竜王に仕えていた人材(竜材?)もほとんどが顔見知り。
「無視するとして…って。それに・・・説得するって・・・・。まあ、無駄だとおもいますがね。」
「世の中、やって無駄なことはないんです。」


アメリア、フィリアの熱心な説得にも関らず。
心を入れ替えようとしない若い竜達。
「じゃ、仕方ないわね♡闇よりも暗きもの、夜よりもなお深きもの 光と影を司りし 数多の輝きを統治するもの ・・・・。」
リナがオリジナルで組み立てている呪文の詠唱を始めていたりする。
「ちょ!?リナさん!?それはぁ!」

「ギャラクシア・フェイク!!!」

銀河すべての光がここに集いて。
大爆発を起こしてゆく。

ズドドドドドドォォォォォォォォォンンンンン・・・・・・・・。

「改心しないんだったら♪改心するまで、呪文の実験台になってもらう♡」
にっこりと。
言い放ったその直後。
今度は、虚無の雨を降らせるリナに。
なぜかそのまま。
命令のまま、惨殺を繰り返していた竜達は。
すんなりと土下座をし。
リナに対して、あやまっている彼らの姿がそこにはあったりする・・・・・。



「さて、の調子で、どんどん改心させましょう♪」
「・・・これって改心・・か?」
「悪の言いなりになってはいけないのです!」
「これ以上何の罪もない人々を惨殺するのは許せません!」
「うーん♡これは、しかも、僕たちのせいになってるのようですし・・・。」
火竜王がやっているのに。
いつのまにか。
魔族がやったのでは。
という噂が広まっていたりする。
ゼロスはかなり不機嫌モード。



「・・・・全然会話がかみ合ってないな・・・・。」

ぽつりと。

ガウリイがもらした声が。
風にとけ流されていた。



そんなこんなで。
命令のまま、残虐を繰り返していた下っ端たちは。
リナ達の誠意ある説得の成果によって。
少しずつではあるが、被害は食い止められてゆく・・・・・。


                                       -続くー


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あとがきもどき:
         薫:・・・・・本編・・・次回からだな・・・(汗)
           よーやく、時間跳びvv
           そして、この話、夢が何を意味するのか♪
           たぶん、皆さん、わかるでしょう(笑)
           この次から参考の元があるという本編もどき。
           何を参考にしているか(笑)
           それでは♪
           次回で♪


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