こんにちわなのです。
気が向いたので。シルメリアの番外編です。・・それでは(笑)

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           見果てぬ夢・番外編        ~シルメリア~


目に飛び込んできたのは、真っ赤な海。
それが、現実と認識するには、あまりにも、少女は、幼すぎた。
少女が、てくてくとその中心で、眠っている少女の母親に近づいてゆく。
「・・・ママ?ママ?」
まだ、二歳にもならない少女―シルメリアには、なぜ母親が眠っているのかが、理解できるわけもない。
「・・無事だったのね・・・。」
赤い手を娘に手をあてて。
母親は、自分の娘を見つめている。
やがて、ばたばたと足音が聞こえてくる。


ことの起こりは、数時間前。



「っつ!?シルメリア!!隠れて!!!!」
いきなり娘を戸棚の中に隠して。
ひたと一点を見つめている母親―キュリア。
「ほう、結構感がいいな!!」
虚空より、一人の男性が、いきなりキュリアの目の前へと出現している。
歳のころなら、二十歳過ぎのその風貌。
幼いシルメリアの目に、その姿は焼きついてゆく。
がっちりとした体格を象牙色のコートで身を包み。
右手に無造作に握っている大降りの赫い片刃の長剣が一振り。
「くぅ!!!!」
うなっているキュリア。
「ほう、俺がどうして、来たのかが、分かっているようだな。」
にやりとすこぶる楽しそうに笑い。
「―っ!!?私は、理性で抑えてますわ!!なのに!!どうして!!!!」
その人物に語りかけるキュリア。
「家族がいるんです!!!!!魔族には手を貸しません!!!!」
・・・?
シルメリアには理解ができない。
母親にいわれるままに、隠れているシルメリア。
「・・だが、こちらにも、事情ったもんがあるんだよ!!この俺が生きるためにな!!!!」
「何を!?」
『ガーヴ!?』
同時だった。
同時に、母親の口から、母親の言葉とまったくの別人の声が重なって漏れる。
男の長く伸ばしている赤い髪が窓の風に揺れる。
「というわけで!!滅ぼすことは、できねえが!!悪いが死んでもらうぜ!!赤瞳の魔王さんの欠片よ!!!!」

どすっ!!!!!!!!!!!

一瞬の出来事。
「あぅ・・・」
崩れ行くキュリア。
『魔竜王ガーヴ!?その方!?』
倒れ行くキュリアの口から先ほどと同じ声が漏れる。
母親が倒れるのを見て。
「ママ?ママ?」
ぎぃ・・。
扉を開けて母親の方へと歩いてゆくシルメリア。
「来ちゃだめ!!シルメリア!!!」
息も絶え絶えの下から、キュリアが声を出す。
「ちぃ!!子供か!!あまり派手にやるとフィブの陰険やろ~に気がつかれるな・・。」
ちっ・・。
はき捨てるようにいい。
男…魔竜王ガーヴは空間を渡った。

「ママ?ママ?」
娘が自分の近くにきているので、最愛の娘に、手を当てるキュリア。
「・・無事だったのね・・。」
ごぶっ・・。
キュリアの口から血が吹き出る。
と。
『ほぅ・・・。これは、これは・・まさか、娘の方まで、我の・・。』
血まみれの口から声が漏れる。
「-!?シルメリアには、手を出させません!!!!!」
いって、自らの懐に常に忍ばせてある品に手をやって・・・・・。

ばちゃっ!!!!

シルメリアの顔に、そして、体に、冷たいものが飛び散る。

『お・・おのれぇぇ!!そこまで、我を拒むか!!たかが、人間の分際で!!』
「人間だからこそ!あなたの好きにはさせません!!娘は命に換えて守ります!!」

どさぁ・・・・・。

何が起こったのかは、理解できるはずもない。

バタン!!!!!!

「王妃様!!!!!」
「キュリア!!!!!!シルメリア!!!!!!」
複数の兵士とシルメリアの父親でもありアストリア公王でもある人物が、部屋に入って目にしたものは。

ちょうど、キュリアが、深く剣を自らの胸につきたてているときであった。

「・・シル・・メ・・リ・・ア・・。」
か細い声で娘を呼ぶキュリア。
「ここにいるぞ!!しっかりしろ!!何があった!?」
夫の励ましに。
側にいそいで駆けつけた魔法医は首を横にふる。
シルメリアをキュリアの手に握らせるアストリア公。
よかった・・。無事で・・・・。シルメリア・・・赤き炎に気をつけ・・・て・・・・・。」

瞬間、部屋が静まりかえる。

「っつうぅぅぅぅ!!!!キュリアぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

ゴーン・・・ゴーン・・・・・。


静寂な鐘の音。
「パパ?ママは?どこ?」
母親が死んだことすら、理解してない幼い娘を抱きしめて。
「・・・赤き炎に・・気をつけろ・・・とは、なんだったのだ?キュリアよ・・・・。」

そして、年月は、過ぎさってゆく―・・・・・・・・・。


今。
あの時の母親が何を言いたかったのかが、理解できるかもしれない。

―私の中に、何かがいる―。

そう、確信したのは、アメリアを産んでしばらくしてから。
フィリオネルと結婚し、そして、気がついた魔力の上昇。
それは、ただ、セイルーンの結界の増幅に関係あるものと思っていた。
そして、ときどき、幻聴の様に聞こえてくる言葉。
幼き記憶の片隅で聞き覚えのあるその声。
そして、それは、家族で、城下町に出かけてから、よりいっそう強くなっている。
・・そう。
あの少年と出会ってから、思えば、声がだんだんと強くなっているような・・・・。
それに。
ドレイクに、この声と同じ波動が少し感じられるのは・・・・。
おそらく。
彼がひたかくしにしている本名と何らかのかかわりがあるかもしれない。
あの時。
フィオネルは、ドレイクが放った呪文を見て。
諜報員を雇って、彼の身元を確認させたのである。
そして、一つの結論へとたどり着く。
そして、それは、ゼフィーリアのとある家柄からも情報を聞き出しているのだ。

彼―アヴァロン=ドレイクが、ガイルス=パロ=ウル=ガイリアだという事実を・・・・・。

私が、私の中で、語りかけてくる声に気づき。
それを抑える毎日。
もし、これが、表にでると・・と考えると、考えたくない。
愛する人達は、命に代えても守り抜く。
・・きっと、あの時、母親であるキュリアも、こんな気持ちだったのだろうと今さらながら思う。

でも、気になるのは、あの言葉。

あの時、母親―キュリアが息を引き取る寸前。
聞こえてきたあの言葉。
幻聴だと思われたあの言葉。
『おのれぇぇ!!!では、せめて!!我が目覚めるのに、少しの出助けを!!』
言葉と同時に。
私の前に赤い塊が飛んできたように見え。
そして、私は、気を失ったのだ。

父親は、気を失った私をしばらくつきっきりで看病していたらしいが。
余りに幼くて、私には記憶にない。


「・・家族で、イルマートにいかないか?さすれば、シルメリアも、少しは、元気になるであろう?」
心優しき、私の夫―フィリオネル=エル=ディ=セイルーン。
私を気遣ってのその心遣い。
・・・まあ、外見はともかくとしても。

娘ももうすぐ、一歳と五歳になる。

きっと、解決策がみつかるはず―・・・・。

ねぇ?もし、もしもよ?

・・・私が、あれに負けてしまったら・・・・・。

迷わず、殺して・・・・・。
貴方・・・・・・・。

貴方がためらうのなら、私は、自ら、命を絶ちましょう。
そして、あれを道ずれとして。

・・・・でも、できうるならば、娘たちの成長を見守れるとこができますように・・・・・・・。


                               -シルメリア・外伝終了ー



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  あとがき:
    かお:ふふふふふ・・・・。
       実は、シルメリアのあの紅の瞳!!!!
       ダイアナは、あれはルナの赤の竜神の欠片を宿していたからですけど(笑)
       シルメリアは・・・・。
       おおぉ~いぃぃ(汗)
       Sの欠片の一部だったりするのです(汗)
       なんて、とことん不幸なガイルス(爆!)
    エル:・・それはそーと、あんた、シルメリアが毒を受けるシーン・・・・。
       あれ・・・・あたしの本編からパクッてるじゃない・・・・。
     姫:そうねぇ♪なんて単純♪
    かお:あぅあぅぁぅ・・・・。
        まあ、でも、あっちでは、単なる暗殺者だけだったから(汗)
     姫:でも、余り変わらないわよねぇ♪今回も♪
       ヘルに利用された暗殺者というのが違うだけだし♪
    かお:しくしく・・・・。
        まあ、イルマートで死亡・・というか、原因が起こったというのは、変えたくないのです・・(涙)
    エル:まあ、しっかし、フィブリゾも、あーんなSの為に、結構いろいろと頑張るわよねぇ♪
     姫:そーねぇ♪でも、この後が問題だけどね♪
    エル:・・まぁねぇ・・・・。何しろ、リナを利用しよ~とする時点で、失敗よね♪
    かお:だからぁぁぁぁぁぁ!!!!!
        この後の話しのことは、言わないでくださいぃぃ!!(涙)
        あまりに、危なすぎて投稿なんて出来ないですからぁ!!(大涙)
     姫:表現を変えて、チャレンジ♪
    かお:あぅ・・・・。私の文章力では、無理と思う今日この頃・・・・・・。
    エル:あらぁ♪じゃあ、あたしの本編はいい加減に打ち込むのねぇ♪
    かお:言ってませぇぇんん!!!!!(涙)
     姫:私がリナバージョンもよろしく♪
    かお:無茶ですぅぅぅぅ!!!!
    エル&姫:口答えはなしね♪
            ばしゅうう!!!
    エル&姫:あ・・・。何もなくなっちゃった♡ま、いっか♡
          それじゃあね♪


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