こんにちわ♪よーやく、イルマート編なのです(汗)

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「もし、成功したら、直属の部下にしてあげるよ♡」
天使の微笑みで。
「はい!!頑張ります!!冥王様!!」
緑の髪をなびかせて、彼女―ヘルは、作戦へと移った。
・・まあ、ヘルは、僕が降魔戦争で失っちゃった部下の代わりに創ったやつだから、すこしは期待・・できるかな?

とある神殿の中で。
冥王フィブリゾはあいつを覚醒させる作戦を実行し始めた。

・・ま、いっか♡
楽しくなりそうだし♪




    見果てぬ夢・第十話    ~イルマートにて~





―私の中で、声がする。でも、私は・・・・・・。―


夏にさしかかろうかという日。
フィリオネル様とシルメリア様、そしてグレイシア姫にアメリア姫。
家族でイルマートに避暑旅行へと出かけることになった。

「殿下・・アメリア様を抱かれるの、代りましょうか?」
私が殿下に聞くと、
「いや、儂が抱いておく。シルメリアも休まないといけないからな。」
にっと笑っていうフィリオネル様。
・・一体、なんの関係が?
「私なら大丈夫ですわ。」
にっこりと笑うシルメリア様だが、どことなく顔色が悪い。
お忍びの非公式旅行だというので、あまりおともの者をつけていない今回の旅。
始めは、殿下は、家族だけでと言い張ったのだが。
そんな危ないことを了解できるはずもく。
影から数名の兵士達がついてきてたりする。
私は、一応、白魔法最高峰とされている『回復(リザレクション)』が扱えるというのもあり、
道すがらの魔法医として同行しているのだ。

しかし・・・殿下・・・アメリア様は全然殿下に似ておられないのですから(汗)
道行く人々が何かひそひそと話しているのですが・・・(笑)
まあ、フィリオネル様とシルメリア様が、並んで歩いておられても夫婦・・にはみえないか(汗)
しかも、側に私のような風貌の男がいれば。

・・・うぅ~ん・・・・。
もしかして、もしかしなくても、盗賊団の首領と子分が、女性と子供を人質に進んでいるように見えているかも(汗)
しっかし・・・殿下はまだ二十五になる手前なんですけどねぇ~・・・・。
だんだん風貌が(汗)
・・深く考えまい・・(汗)

そうこうしているうちに。
フィリオネル様の一向は、セイルーンの別荘へとたどり着いた。
ここは、沿岸諸国連合に組しているイルマート公国。
避暑地としても有名であるここに、当然のことながら、セイルーンの別荘もある。


「きゃぁぁいい♪」
「グレイシア!!あまり走って遠くにいってはダメよぉ!!!!」
「は~い♡」
駈けずり回って遊んでいるグレイシア姫。
「ああ!!姫様!!そっちは、深くなってます!!」
だだだっ!!
思わず私は駆け出す。
「姫ぇぇ!!そっちは危ないですぅ!!」
「捕まえてごらん♪ドレイクぅ♪」
あ゛あ゛!!
遊ばないで下さいぃぃ!!!!
・・まあ、周りに遊べる同い年の子供がいないから(汗)
グレイシア様のはしゃぐこと・・はしゃぐこと・・・。
そんなグレイシア様をパラソルの中で、微笑みながら。
シルメリア様とフィリオネル様は、アメリア様と一緒に見ておられるのだが・・・。

しかし、油断は、禁物。
先ほどから、特有の気配がしてるし・・・・。

私は、そっとそこから離れ、気配がするほうに向かってゆく。

「烈閃咆(エルメキア・フレイム)!!」
ばしゅぅぅ!!!
私が放った一撃で消え去るブラスデーモンとレッサーデーモンの小型版。
あと、一緒くたに術者と思われる人物にも術は命中したが、別にかまわない。
どうやら、フィリオネル様達を狙った暗殺者たちであるみたいだが・・・。
はぅ・・・。
まったく・・。
家族団らんぐらい、楽しませてあげてほしいものである。
しかたない・・・・。
自分達でなんとかするか・・・・。
隠れてい兵士達とも打ち合わせつつ。
私はとりあえず、数十名いるとおぼしき暗殺者たちの駆逐に取り掛かった。


「・・・・・つかえないわねぇ♡そんなんじゃ、付き合ってあげない♡」
狭い路地で、緑の髪の少女が男達になにか話している。
「本当に!!それだけで!!俺に付き合ってくれるんだな!!」
・・男の目は、もはや少女の肉体にのみ集中されている。
少女の服装は、動きやすく肌もあらわな結構体にフィットしたワンピース。
そんな格好をしているたった一人の少女に、ごろつきどもが声をかけるのは、当然のこと。
・・ごくり。
一人の男性のつばを飲み込む音がする。
「よし!!俺がやろう!!そのかわり、成功したら・・へっへっへっ♡」
「ふっ・・。分かっているわよ。成功したらね♡」
『お゛お゛お゛お゛~!!!!!』
少女の台詞に俄然やる気になっている男達。
そして、各自、少女から手渡された箱を持って散らばってゆく。
「ふふ・・・。人間を操るなんてなんてちょろいのかしら♪冥王様♡
  これで、あの人間の精神は、こちらの手の内にあると同じですわ♡」
緑の髪を掻き分けながら。
少女―ヘルの姿は、男達が見えなくなるのと同時に・・・掻き消えた。


ぱしゃぱしゃ・・。
熱いので、アメリア様にシルメリア様は、
浅瀬で、海の水をかけて暑さを紛らわせているようである。
「キャ♪キャ♪キャ♪」
今年一歳になるアメリア様は、声を上げて喜んでいる。
なんともほほえましい風景である。

シュルシュルシュル・・・・。

シルメリア様の耳に、聞きなれない音が聞こえたのは、まさにそんな時。
シルメリア様がアメリア様の足元を見ると・・・。
「――っ!!!!!アメリア!!!!危ない!!!」
とっさにアメリア様を抱きかかえるシルメリア様。

ちくぅぅ!!!!

同時に、シルメリア様の足を何かが突き刺した。
「あ・・うぅ・・・・。」
ばしゃ!!!
『シルメリア(様)!!??』
いきなり海の中に倒れるシルメリア様。
しっかりとアメリア様を抱きかかえながら。
だだだっ!!!!
私と殿下が駆け寄ると、シルメリア様の背より、はいでる一匹の虫が!!!!?
こ・・これは!!?
「氷の槍(アイシクルランス)!!」
かっきぃぃんん!!
私が放った呪文によって、氷に閉ざされるその虫―。
・・・・ここでは、絶対にいるはずのない・・。
そして、死の砂漠にしか存在しないはずの・・・・。
・・・・毒サソリである。
しかも、色の種類からみて猛毒の!!(汗)
な・・なんで、こんなものがこんなところに!?
「麗和浄(ディクリアリイ)!!」
私は急いで呪文を唱える。
―が。
毒の周りが早いか!?

・・・治癒・・・・・・。
どかこらか、くぐもった声が聞こえたような気がした・・・・。

「シルメリア!?」
シルメリア様の瞳が開かれる。
が、どこか様子がおかしい。
紅い瞳がいつになく紅いような感じがする。
間髪いれずに。
「・・・・させません!!」
苦しそうに自分の胸を押さえるシルメリア様。
そして、
「うきゃぁ!?ファイアーボール!!!!」
足元に魔法を連発し始めているグレイシア姫。
ふと、足元を見ると。

ぞろぞろぞろ・・う・・ぞろぞろぞろ・・・。

む・・無数の数十匹・・いや、もしかして、五十匹以上の毒サソリが(汗)

ま・・まずい!!!
アメリア様!!グレイシア様!!殿下!!シルメリア様!!
それに他の一般人も!!


「暁晄極光(トライデント・フレイム)!!!!!!!!」

どこからか聞きなれない言葉が聞こえてきた。
言葉と同じに。
淡い光が浜辺を覆いつくし。
瞬時に掻き消えている毒サソリたち。

・・い・・いったい?

「はぁ・・・はぁ・・はぁ・・・・。」
っ!!!!
しまった!!
アメリア様が刺されている!?
顔を紫色にして、アメリア様が苦しんでいる。
いつの間に!?
「アメリアっ!?・・って・・。」
がくぅ!!!
シルメリア様が起き上がろうとして、そのまま崩れている。
何か、小さな音が今したような気がしたのだが・・・・。

「私に任せて!!」
紫がかった青い髪の少女・・年のころなら六歳であろう。
どこかしら懐かしいような感じのする少女が私と殿下たちの側に駆け寄ってきた。
そして、その瞳は、まるで燃えるように、暁の太陽のばかり紅く輝いている。
「・・あら?おひさしぶりね。ガイルスさん?」
ふと、本名を呼ばれ、はっとなる私。
そして、振り向いた視線の先には、かつて出会ったことがある彼女によく似た面影の女性・・・。
「・・な゛っ!?もしかして・・もしかしなくても!?セシルちゃんか!?」
思わず、私は声に出していた。
彼女は、紛れもなく。
あの時、まだ幼子であったセシル=ドナ=インバース。
すでに年月がたっているのをおもわせ、完全に彼女は、歳は二十代後半へと差し掛かっているが。
・・では、私の前にいるこの少女・・いや・・もしや!?この御方は!?
「ここは、私にまかせて!!それより!!他の人達や、これを放った人間を!!」
少女が私を現実へと引き戻す。
・・何!?
では、これを放った人物がいるというのか!?
辺りを見回すと。
逃げてゆく人影が数名。

「・・・・逃がすか!!!!!!!!!」
私は、彼らを追って、その場を後にしていた。


・・どこにいった?
・・ん?
ずざぁぁ!!!
私は気配を感じて、後ろを振り向く。
「おやぁぁぁ?これは、これはガイルスさんじゃあありませんかぁ♡」
暑い日ざしの中だというのに。
真っ黒の神官服に身を包み。
どこにでもあるような錫杖を持って。
なんとも緊張感のない声がその後ろの存在より聞こえてくる。
「・・・貴様が、まさか裏で糸を引いていたのか?」
汗が流れているのが、自分でも分かった。
こいつには、私では絶対に勝てない。
「いぇいえぇぇ♪違いますよぉぉ♡」
ぺろぺろ・・・・。
・・・・どうでもいいが、なぜ魔族がアイスなんかを食べているんだ?
目の前にいるこいつは、なんとも緊張感なくアイスをぺろぺろと食べていたりする。
「・・では、なぜ。貴様がこんなところにいる?―獣神官ゼロス―。」
私が構えながらいうと。
「それはー♡」
・・秘密です・・か。
「遊びにきているんです♡」
お゛い゛・・・・・。
ま・・魔族が遊びぃぃ!!??
思わず頭の中がこんがらがる。
「おやおや。それはそーと、ガイルスさん?あの人間達を追っていたのではないんですか?」
ゼロスが錫杖でとある方向を指す。
そこには、私が追っていた人間達の姿が―。
ちっ・・・。
ひとまず、この場は、あいつたちが先だな(汗)
「くぅ!!ひとまず!!後で、必ず!!聞いてみせるからな!!」
言っても無駄だとは知りつつも、とりあえず、ゼロスに一言いってから、私は駆け出す。

とたとたとた♪

・・・・ま゛で・・・・。
「お゛い゛・・・。どうして、貴様まで、一緒にあいつらを追いかけているんだ?(汗)」
私と一緒にゼロスまでもが走っているのである。
「決まってるじゃないですか♪―面白そうだからですよ♡」
・・・・・・・・・・・・。
私は思わず一瞬思考回路が停止してしまった・・・・・。
・・・こいつって・・・・確か、高位・・魔族だよなぁ・・(汗)
・・深く考えまい(汗)

「捕まえた!!なんで、殿下たちを狙った!!偶然か!!?」
私が放った『氷魔轟(ヴァイス・フリーズ)』に恐れをなして、立ち止まる男達数名。
なんでか、瞳に怯えの色が見え隠れしている。
「で・・殿下?!知らない!!知るわけがない!!俺達は、ただ、ちょっと、いい体してる女がいたから!!
 それに声をかけたら、箱の中身を浜辺にばら撒いたら付き合ってあげる♡
 と!!言われて!!女目当てにやっただけだ!!
  まさか、箱の中にあんな、危ない虫がいるなんて!!知らなかったんだ!!」
怯えて命乞いをしつつ、理由を言っている男達。
・・・・お゛い・・・。
な・・・なんつぅ~理由だ・・・・・
「それに!!知ってたら、俺達、何人か死んでいるわけがない!!!」
「あれを離したと同時に何人かが、あれに刺されたんだからな!?」
口々に自らの潔白を主張している男達。
「どうやら本当のようですねぇ♡見てましたが、彼らは、本当に箱を浜辺で開けただけでしたよ?♡
  ま・・まあ、刺されて死んじゃった人間もいましたけどねぇ♡はっはっはっ♡」
なんとも明るいゼロスの声・・・。
・・・見てたのか・・・。
ま・・まあ、魔族だから、干渉せず・・なんだろうが・・・・・・・
それにしては胸糞悪い・・・・・・・・・
「では、お前達にその箱とやらを渡した女性というのは?何者だ?」
私が聞くと。
『ああ・・それは、名前をヘル・・といって・・・・・ぐがぁぁぁぁ!!!!』
いきなり泡を吹いて倒れる男達。
・・何!!?
見れば、彼らかの懐から、毒サソリが!?

パシュ♪

何が起こったのか、理解するよりも早く。
ふと見れば、ゼロスが、一瞬のうちに、今懐から出てきたサソリを消滅させていた。
振り向くその刹那。
ゼロスの紫水晶の瞳が見開かれていたような気がするのが気になるが・・・。
「おやおやぁ♡死んじゃいましたねぇ♡じゃあ、この死体は用無しですね♡」
つい、と。
ゼロスが錫仗を彼らに向けると同時に。
ざらぁぁぁぁ・・・・・・・・。
彼らが一瞬にして砂となり果て、風に飛ばされてゆく。
「・・・・・・・ナ゛っ!!?」
しまった!!物的証拠となるものを!?
くぅ!?
何を考えている!?こいつは!!?
私の考えなどをよそに。
「ガイルスさぁぁん・・。そ~いえば、早く戻った方がよくありませんか?
   確か・・・シルメリアさん・・でしたっけ?どうやら体調が芳しくないようで、別荘の中に運ばれてますよ♡」
のんびりといってくるゼロス。
・・・何!?
「僕は、嘘はつきませんよ♡」
・・・食えないやつだが・・・。
本当だとすると・・・・!?
・・シルメリア様!!

私は、その場にゼロスを残して。
急いで、シルメリア様たちのもとへと戻ってゆく。


「・・・・嘘はつきませんが、真実もいいませんけどね♡さて・・。僕は、高みの見物させてもらいますか♡
  そうですねぇ・・。一回、獣王様に報告しておきますか♡・・冥王様の作戦が、うまくいくといいですけどねぇ♡」
つぶやくようにいって、ガイルスの姿が見えなくなってから、ゼロスは、瞬時に空間に解け消えた。

「まあ、第一段階は、成功ね♡うふふふ♪赤瞳の魔王様に魂を食い尽くされてしまいなさいな♡」
シルメリアが苦しんでいる様子を精神世界からみつつ、ヘルは薄く笑っていた。


ばたん!!!!
「シルメリア様!!フィリオネル殿下!!!!!」
私が血相を変えて部屋へと入ってゆくと。
そこには、シルメリア様がベットで横になっていた。
「ドレイク!!首謀者はどうした?!」
横で、大臣が聞き返してくる。
「懐の毒サソリに刺され死にました!!それより!!大丈夫なのですか!!
アメリア様・グレイシア様の姫様がたは!?」
私が殿下に聞くと。

「大丈夫だ。なんとか・・・な。」
「まあ、偶然に『赤の竜神の騎士(スィーフィードナイト)』が、手当てをしてくれたからな・・。」
そう言って、隣の部屋を目で指す殿下。
・・・・スィーフィード・ナイト?
とりあえず、眠っているシルメリア様を安静にさせよう。
というので、私達は、部屋からでて、隣の部屋へと移動する。

「落ち着きましたか?」
彼女・・セシルがフィリオネル様に向かって話しかけている。
どうもあの幼子が一気に大人になっているというのが・・・・・
・・年月の流れるのがなんと早いことか・・・・。
「ああ・・・・。すまんな。お手数をおかけした。娘さんに、よろしく言っておいてくれ。」
深く頭を下げているフィリオネル様。
どうやらあの子供・・いや、あの御方によって、シルメリア様方は助かったらしい。
「・・殿下、では、私が、彼女を呼んできましょう。」
話が長くなりそうな気配を読み取って。
私は、少女がいる部屋へと足を伸ばした。


「あの?赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィード様?
  ・・いや、ルナ=スィーフィード様とお呼びした方が、よろしいでしょうか?」
ディルス王室にのみ伝わっている、いや、おそらく、真実の名前は、他の国にも伝わっているであろう。
赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィード様の真実の御名・・・ルナ=スィーフィード。
「え?」
私の方を触れ向いて。
なんか驚いているルナ様。
やはり、ご本人のようである。
「・・・・深く追求しないわ(汗)」
なぜかちょっと視せてと言われて、つむぎだした言葉。
「・・もしかして、『金色の魔王(ロードオブナイトメア)』様のことに関してですか?」
私の言葉に。
「き・・・きゃぁぁぁ!!!!みだりにエル様の通り名を呼ばないでぇぇ!!!!」
なんでか絶叫しているルナ様。
・・そ・・そーいえば、夢で、ルシオもそ~いう風に呼んでたっけ?

とりあえず、自分が復活しているのは内緒にしてくれ。
というので、スィーフィード様のことは、あくまでも『赤の竜神の騎士』として通すことにした。

そして、しばらくの滞在の後。
家に残っている妹が心配だからと、ゼフィーリアに戻られてゆく。


とりあえず、体調が、歩ける程度に順調なとき。
殿下は、シルメリア様を籠に乗せて。
セイルーンへと戻られていった。

                                ー続くー


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「さて、じゃあ、ここでの商談はおしまい♡」
セシルの言葉。
今商談をまとめたセシルとマクスヴェルズ。
ある屋敷の一室で、商談を行っていたセシルとマクスヴェルズ。
とんとんとん・・・・。
書類をたたんで、そして、ルナに言付ける。
「ルナ?ごめんだけど、これ、送っておいてくれる♡」
娘でもあるルナに頼んでいる。
「・・・・・?」
ルナの正体を知らない商談相手は戸惑っているよ~だが。
「オッケー♪」
ルナが明るくいい、そして。
「空間物質転送♪」
しゅん!!!!
ルナの言葉に応じて、一瞬で、書類は、インバース商会に送られている。
『な゛な゛な゛な゛な゛な゛なな!!!??』
なぜかなの字を連発している人間がいるけど。
「な゛な゛!!?六歳にもならない子供が一体ぃぃぃぃ!!??」
混乱してるし・・・・・。
ルナは、ただ今、六歳。
・・・人間としては♡
「あ。別に気にしないで。あんなのたいしたことじゃないから。」
さらっというルナ。
「そうですわよ。ルナにとっては、たいしたことじゃないですわ。それに、少々のことなら、私達一族も出来ますし♡」
セシルの説明。
「何だ?もしかして、上司から聞いてないのか?インバース一族は、大小なりともスィーフィード様の力が使えるということを?」
マクスヴェルズの説明。

ごぶごぶごぶぅぅぅぅ!!!!!!!!!

なぜかむせ込んでいる商談の相手。
セイルーン王国お抱えでもあるシャーク商会の人々。
・・そんなことで、むせ込んで・・・・。
ルナなんか本人なのにねぇ♡

『では!!ぜひ!!セイルーンの別荘にお見えになってください!!』
商談を取りまとめていたセイルーンの駐留役人が、セシル達に懇願しているが。

「どーする?」
「暇だし・・・・。いいのでは?」
「私、泳ぎたい!!」
話し合うセシル・マクスヴェルズ・ルナの三人。
『じゃあ、お世話になります♡』

ルナ達三人が別荘へと招かれたとき。
ちょうど、フィリオネル達が、浜辺で騒動へと巻き込まれていたが。


「何!!!??いけない!!!!」
浜辺が大騒動になっているのを見て取って。
セシル達三人は、そちらへとかけて行く。

「暁晄極光(トライデント・フレイム)!!!!!!!!」

ルナが放った呪文は、浜辺に無造作に放たれた毒サソリを駆逐するのには、十分すぎるほど。
そして、手際よく、アメリアとグレイシアを回復させているようだ。

「大丈夫?」
ルナが呪文を唱えようとすると。
「ダメ!!!!彼方の呪文だと反発が大きい!!!!」
・・・・あ!!!
ルナは目の前にいるシルメリアが今、肉体の中で、戦っているのに気がつく。
下手に手助けをすると、間違いなく。
シルメリアの魂は、傷つくであろう。
もし、力を全快にすれば、彼女は助けられる。
だが、力が半端な今の状態では。
この辺り一体が、かつての戦いと同じく蒸発してしまうであろうことは、ルナはよく分かっていた。
結界を張ったとしても、神と魔。
二つの属性の混合魔法の余波は。
結界すらもやすやすと打ち破るであろうことも。
ルナが完全力ならまだ策はあったのだが。
だが、ルナの目の前のシルメリアは、すでに半分近く、魂を乗っ取られかけているのだ。
それを母親の想いの強さで押し止めているシルメリア。
母親の子を想う気持ちは、強いというのが、見て取れる。
・・・そ~いえば、彼女の母親のときも、母親の想いの強さで負けてたわねぇ・・・。
あいつは・・・・。
「・・と・・とにかく!!!休ませないと!!!!」
ルナはとりあえず、シルメリアの中に残っていた毒を全て浄化させ。
そして、うろたえている兵士達に言付けて。
シルメリアを別荘の寝室へと運ぶように指示をした。

「・・あとは、彼女・・しだいね・・・。しっかし・・・・。レイスも考えたわねぇ・・・・・。」
ルナの言葉は、誰にも届いてないであろう。
「・・確かに。そろそろ本格的に、行動しないと、ヤバイのは事実だけど・・ねぇ(汗)
   でも、そこまで、必死にならなくても(汗)・・・・いや・・・。なるわね・・・・(滝汗)」
ぶつぶつとつぶやくルナに。
「あの?赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィード様?
  ・・いや、ルナ=スィーフィード様とお呼びした方が、よろしいでしょうか?」
いきなり本名を呼ばれるルナ。
「・・え?・・あ・・ああ。彼方か・・・・。そ~いえば、私のこと、気配で読み取っているのねぇ・・・・。
  まあ、レイスの魔力の波動が体に残っているんだから、仕方ない・・けど。
  ・・けど、ど~して、普通、そこまで、レイスの呪法がかかりかけていれば、気が狂うはずだけど?」
ルナは不思議そうな表情をして。
そして、おもむろに。
「ちょっと、視せてね♡」
言って精神世界からガイルスの姿を見極めている。

「・・・・・・・・・・深く、追求はしないわ・・・・・(汗)」
こら!!ルナ!!どういう意味よ!!
あたしが関っているのを察して、なんでか顔色が悪いし・・・。

イルマートよりの帰り道すがら。
「なんか、いや~な予感がするわぁ(涙)エル様が関っておられる人間がいるなんて(汗)
  そ~いえば、この前のカタート侵攻もエル様が降臨されてたようだし(汗)」
ぶつぶつとルナは言ってるし・・・・。

・・・・ルナ・・・。
別にあたしが関っているから♪ってどうってことないでしょうに♪
なんたって、ルナの妹にリナスが転生してるのにねぇ♡


ちょうどその頃。
リナはというと。

「つまんない!!!!つまんない!!!!つまんないぃぃぃぃ!!!!」

どっごぉぉぉぉぉんんんん!!!!!!

・・・・山の中で、ドラグスレイブを連発しているが♡
そして、リナは、盗賊達のお宝を全て没収しつつ、
そして、またリナの呪文が炸裂していたりする。

・・ま、頑張りなさいな♡リナ♪


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  あとがき:
    かお:はぅ・・・・。
        よ~やく、ここまでこぎつけた(汗)
    エル:あとは♪リナとルナがディルスにいく回と♪そして、そこで、シルメリアが♪
       Sは情けないけどねぇ・・・・・・。
    かお:はい。
       そして、シルメリアの死因の原因を知ったガイルスの奔走・・・・・。
       そして、悲劇(!?)となりますのです(汗)
    エル:ふぅ~ん・・・。それはそーと♪
        リナが旅に出るあの話は行くの?♡
    かお:あれは、今度は、完全にリナさんの立場ですからねぇ(汗)
        それに・・・・(涙)
    エル:まあ、あの話は、表現は問題ないし♪
       考えなさいね♪
    かお:・・・そ~します(汗)
    エル:それはそ~と、あんたは、あたしの話の続き♡
    かお:あ゛あ゛!!!大鎌は止めてくださいぃぃぃぃ!!!(涙)
    エル:あんたが遅いのが悪いから♪無視♪

    ざすどしゃ!!!!!!

    エル:ふぅ♪さって♪まだ汗をかきにいきましょっと♪じゃ~ね♪

    ・・あとには、ただ、原型を止めていない数百ともいえる肉片が・・・・・・。


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