さてと・・・・。よーやく、グレイシアことナーガの誕生です(汗)
ではでは♪
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見果てぬ夢・第八話 ~セイルーンの王女様~
「ほぎゃあああああああああああああ!!!!!!」
元気な声が部屋の中から、聞こえてくる。
生まれたか!?
さきぼとから、殿下は、落ち着きがなく、とゆ~か、前日から一睡もしてないフィリオネル王子。
まあ、気持ちは、分かるが・・・・・。
たまげて、思いっきり、部屋に入ろうとして、
ごん!!!!!
あ゛・・。
ドアも開けずに・・・・・。
「うう・・・。失敗、失敗・・・。」
頭をかきつつ、ドアを今度こそ開け放つ。
・・殿下ぁ・・。
今の衝撃で、ドアにひびが入っているんですが・・・・。
「でかした!!シルメリア!!」
殿下が馬鹿でかい声を張り上げる。
「くすくす・・。殿下、そんな大声をおだしになっては、お子様が驚いてしまいますわ。」
女官の一人が言っている。
・・どうも、女性たちは、王子のことをほとんどが殿下と呼んでいるのだが・・・。
なんでも、王子のイメージとは、かけ離れているとか、なんとか・・・・。
「リオ・・。」
シルメリア様がフィルオネル様に向かって、床の上からてを伸ばす。
シルメリア様は、王子のことを『リオ』と愛称で呼んでいるのである。
・・まあ、その愛称を聞くたびに、私が『ガイ』と呼ばれていたときが思い出されるのだが・・・・。
「とっても、かわいらしい女の子ですよ。」
産着につつまれた赤ん坊が王子に手渡される。
「―!!?」
一瞬、その赤ん坊をみて、言葉を詰まらせているフィリオネル様。
「・・ね?アーリィお姉様によく、似ているでしょう?」
優しく微笑むシルメリア様。
その赤ん坊は、ほとんどといっていいぼと、アーリィ様によく似ていた。
・・ま・・まあ、シルメリア様とアーリィ様は、血縁関係に当たるのだから、それもありだとは思うが・・。
・・こうも、偶然とは・・・・。
「ね?だから、この子の名前、アーリィお姉様から、一文字を貰って、『ナーガ』というのは、どうかしら?」
シルメリア様が提案する。
―アーリィ=ルイサス=ナーガ=レテディウス。
それが、アーリィ様の結婚前の名前である。
「そうだな・・。ミドルネームは、それでいくか・・。名前は・・。」
『グレイシアはどうでしょう(どうだ)?』
王子とシルメリア様の声が重なる。
神話の言葉でいくと、『心優しき麗人』という意味をもつその言葉。
王子は、今生まれた娘によりよい世界が訪れることを信じて。
シルメリア様は、二度と、悲劇が起こらないように、心を込めて―。
かくして、フィリオネル=エル=ディ=セイルーン第一王女。
『グレイシア=ウル=ナーガ=セイルーン』とそのお子は、名づけられた。
「え?」
姫がとある方向をいきなり向く。
今、私は、姫が暴走させてしまった、術の後始末をしているのだが。
あれから、すこやかに姫は成長し。
何を思われたのか、少しでも、父親らしくするために。
とかいって、フィルオネル様は、ひげを生やしていたりする。
グレイシア姫、ただ今三歳。
私は、すでに五十を超えているのだが・・。
私が以前もたらした印の結界増強により、以前にも増して、ここ、セイルーンの結界は、より頑丈になっている。
もはや、下級魔族程度だと、入ることすらままならないであろう。
「?どうかなさいましたか?」
兵士の一人がグレイシア姫に聞くと。
「・・なんか、あっちの方で、覚えがある気配がしたよーな気がして・・・・。」
?グレイシア様が向いているのは、確か。
ゼフィーリアの方角である。
・・・そーいえば、このたびは、スィーフィード様が転生されてたっけ・・・・。
まがりなりにも、口にはだせないが・・・・。
・・もしかして、何か関係があるのか?
「じゃあ、これなら大丈夫かなぁ?」
姫がなにやら唱え始める。
・・・・げげっ!!??(滝汗)
『グレイシア様ぁぁ!!!!やめて下さいぃぃぃぃ!!!』
私と兵士達の声をよそに。
グレイシア様の呪文が完成する。
どうも、姫は、呪文を試してみたくて、しかたがないらしいのだが・・・・。
「魔竜吠(グルドゥーガ)!!」
きしょぎゃああああぁぁぁぁぁ!!!!!!
『うどわぁぁぁぁ!!??』
当然のことながら、またまた制御ができずに・・・・。
暴れだす魔王竜(ディモス・ドラゴン)。
こんな存在を召喚する姫の力量には、驚かされるが・・・・。
・・・・しかし、こう毎回、毎回、暴走するのでは・・・・・。
今日も今日とて、グレイシア様は絶好調のようである。
王子たちは、そんな姫をほほえましく見ているのだが・・・・。
・・・・・・・。
・・・・セイルーンの経済状況・・・・。
こうも、姫が派手に度々何かを壊していて・・・・。
・・・・大丈夫なのだろうか?
ふと、私の心に不安がよぎってしまった。
「あのね!!今の呪文、妹か弟が生まれたら!!見せてあげるの!!」
姫がうれしそうにいう。
今、シルメリア様は、後懐妊中である。
魔法医のみたてでは、来年の出産らしい。
「おお!!それは、いいな!!喜ぶであろう!!」
『フィリオネル様ぁぁぁぁ!!!!!!!!』
王子のその言葉に。
その場にいた全ての兵士や側近、そして私の声が涙ながらに響いていったのだった・・・・・。
-続くー
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「・・ぎゃあ・・ほぎゃあ・・ほぎゃあ・・。」
元気な赤ん坊の声が響く。
「キャ~♪やった♡私の初めての妹♪」
今、その瞬間に姉となった、青い髪を肩まで伸ばした紅の瞳をした四歳の少女が飛び上がって喜んでいる。
「・・まさか、ルナに続いて、子供を授かるとは・・。意外だったわね。」
くすりと笑っているその母親。
今までは、ルナが―赤の竜神でもあるルナが誕生した時点で、しばらく、第二子は誕生しなかったのである。
ルナがある程度、成長して、年月がたってから、血筋を守るという点で、子供を授かっていたのだが。
ルナは、このたびの自分の両親に当たる、セシルとマクスヴェルズに対して。
普通と変わらずに接して欲しい。
とお願いをしている。
ゆえに、普通の子供と変わりなく、育てていたのだが・・・。
ルナは、まだ、自分が転生していることを誰にも伝えてはいないのである。
「じゃあ・・。名前は、何にしましょうか?」
ルナの母親でもあり、今出産したばかりのセシルが父親に聞いている。
「そーだなぁ・・。姉がルナだから、リナはどうだ?」
「あ・・いーわね♪それ♪」
その言葉に、一瞬、なぜかルナの顔色が変わるが。
どうも、リナという言葉からとある人物を連想したようである。
・・真実を知ったら・・ルナの反応が面白いかも♡
「と・・ともかく。始めまして。私の妹のリナ♡私が姉のルナ。貴方がリナよ。リナ=インバース。」
リナに向かって語りかけているルナである。
「さてと・・・。落ち着いたら、出かけるぞ?」
父親であるマクスヴェルズが出かける用意をしている。
「そうね。無事に生まれたことと。顔見みせにね♡」
セシルも出かける用意を始めている。
さすがは、ルナの魂を守っている一族だけのことはあり、回復なんかが、異常に早いが。
「あ♪セシル母さん!!リナ!私がだっこしていく!!」
幼い体だというのに、リナをだっこしているルナ。
・・傍目からみると、危なっかしいのだが・・。
そこは、ルナ、うまく力を調節して、どうにかしているようである。
一方、その頃。
「ん?」
金の髪の少年が、剣の稽古の最中に、とある方面を向く。
「どうした?ガウリイ?」
剣の指導をしていた父親の言葉に。
「・・な~んか、とっても大切な気配を感じて・・・。あっちの方から・・。」
といって、ミプロス島からリナがいるゼフィーリアの方面を指差す。
「大切な気配・・か♪もしかして、それは、ガウリイの運命の相手かもな♡」
父親が笑いながらいう。
「・・運命の相手?」
金の髪の少年・・傍から見ると毎回、女の子に間違われているのだが。
そのガウリイが聞き返している。
「ああ。俺と母さんがいい例だろ?」
「ま♡あなたったら♡」
いちゃいちゃいちゃ・・・・。
紅茶を運んできていたガウリイの母親といちゃつき始める父親。
「・・・あ゛~・・・・。まただよ・・・・。」
ガウリイはいつものことで、あきらめている。
実は、ガウリイの母親は、エルフであるのだが。
またまた、このガブリエフ家は、エルフと結婚しているのだ。
・・まあ、種族を超えた愛♡とかいうやつね♪
あたしとしては、全然オッケーだけど♪
だって、いろいろと面白い存在が誕生するし♪
「運命の相手・・か。・・・リナ・・ス?あれ?僕何か今いった?」
ガウリイが今自分がいった言葉に対して覚えてはいないらしい。
・・・ま・・まあ、さすがというか・・。
・・・なんとゆ~か・・・・。
まあ、本来、カウリイとリナスは、ついの存在だからねぇ・・・・。
・・リナス、頑張りなさいねぇ♡
ガウリイが感じた気配。
それはまさしくリナが誕生したその瞬間の出来事である。
それと・・。
あ・・。
あらら♪
そ~いえば、アーリィもリナスにあったことがあるからねぇ♪
なんとなく、あたしのとこに一回戻って、そのまま下界に戻っていたので、
混沌の力との関わりが、すこしできているアーリィ。
だから、今、リナが誕生したことを魂で感じ取ったみたいだけど・・・・。
アーリィは、今はかつての夫であるフィリオネルの第一子として誕生しているのだ。
「おめでとう。セシル。今度も、女の子ですか?」
ゼフィーリアの女王がセシルに対して祝福の言葉を投げかける。
「はい。女王陛下。リナと申します。」
謁見の間にて。
セシルとマクスヴェルズは、リナの顔見せを行っていた。
「あ♪ルナちゃんだぁ♪遊ぼう♪」
ちょこちょこと三歳程度の女の子がルナに向かってかけてくる。
「こら!!ヴィーナス!!」
女王が叱咤するが。
「まあまあ、いいじゃないですか、子供は、子供同士で。」
兵士が笑って女王に対して進言している。
「じゃあ、私、リナを連れて、ヴィーナスと一緒に遊んできます!!いこう!!ヴィーナス!!」
ルナが元気に言って、リナを連れて、謁見の間から出てゆく。
「まったく・・。あの子にも、困ったものだわ・・。いずれ、この国を継がなくてはならないのに・・。」
そういう女王の顔は笑っている。
ヴィーナスは、ゼフィーリア女王の一人娘である。
「まあ、ルナ殿が一緒ですから・・。」
側近が言っている。
この王家は、インバース家が代々ルナの魂と力を守っていることを知っている。
そして、それが、子供に代々受け継がれるということも。
そして、何代かに、一人。
赤の竜神本人である転生した子供が誕生することも。
だが、まだ、セシルたちは、ルナから口止めされているので、ルナがその本人だとは教えてはいない。
「じゃあ、何しよっか?」
リナを草の上に寝かして。
ルナとヴィーナスは、いろいろと話しこむ。
と。
空のほうが、にわかに曇り始める。
「・・・ちっ・・・。いらんやつが・・。」
ルナのつぶやきは、ヴィーナスには理解が出来なかった。
「大変です!!女王!!魔族の群れがやってきます!!」
息をきらして一人の女性兵士がかけこんでくる。
「なんですって!!?」
あわてて、謁見の間から、テラスにでて、空を見てみると。
確かに。
数百匹のデーモンの群れがこちらに向かっている。
・・まったく・・・。
ほ~んと、部下のしつけがなってないわよねぇ・・・。
「なんだって・・突然・・。はっ!!急ぎ!!魔道士たちを呼び集めなさい!!!!」
女王の命令が下るとき。
ちょうど、それは、始まろうとしていた。
「貴様が、ルナだな?」
どうみても、ウサギの姿にしか見えないそれが、ルナに向かっていう。
「はぅ・・・。あのねぇ・・・・。魔竜王(カオスドラゴン)ガーヴは何考えてんの?」
ルナが冷静に突っ込むと、
「な゛!!?」
あきらかにうろたえまくる魔族ラビィ。
「どーせ、インバース家の血筋を利用して、自分の配下にしようとか、そんなばかげたとこどしょうけど?」
ルナの冷め切った言葉に。
「な゛な゛な゛な゛ぜ!!?はっ!!さては、きさまは、竜神の力を引き継いでいるのだな!!?」
とことん勘違いしまくっているラビィ。
「まあ、確かに。インバース家の血筋は、私の魂の欠片と力を守るのが役目だけどねぇ・。」
いいつつ、ルナは、
「面倒だし♡・・・・一気にいこっと♪」
こらこら♡
「我の血脈よ 我命ずる 我相対するその存在に 我暁の裁きを与えん!!!!!」
ルナがカオスワードを丁寧に人間の言葉でつむぎだす。
なぜ、人間の言葉でやっているかというと、
本気でやれば、あっさりと他の竜王や北の魔王であるSに気がつかれるとかいう、ふざけた理由のようだが・・。
「な゛・・に゛!!?」
ラビィが驚愕の声を上げたときには。
ラビィの精神身体そのものが、ルナの力によって、消滅していっていた。
ルナの言葉と、同時に。
あたりが一瞬、まばゆいばかりの光につつまれて。
0,1秒もしないうちにその光は消え去っていた。
あとには、いつもと変わらない青空。
女王が対策を講じているとき。
刹那。
あたりが光につつまれ、そして、消え去る。
「う・・うそ・・。あれだけの・・魔族の数・・が?(汗)」
呆然と空を見上げて言っている兵士たち。
空には、あれほどいた無数ともいえるデーモンの姿が一切なくなっていた。
「あ゛~あ゛・・。ルナ様・・やっちゃったわねぇ・・・・。」
セシルの声を聞きとがめ。
「セシル!?それって、どういう意味!?」
まずい!!
セシルが思ったときには、すでに遅く。
しかたなく、セシルは、事実を少したがえて、
『ルナが竜神の力をかなり受け継いでいる。』
とだけ報告した。
「・・ねぇ?ルナ?リナちゃんが、やけにおとなしくない?」
ヴィーナスの言葉に。
ルナがリナのとこまでいくと。
・・・・・・・・。
ぽぽぽぃ!!!!
ルナは、あわてて、リナの顔の上にいたそれを遠くに投げ捨てた。
ルナがリナのとこに戻ると。
リナは、顔をとある物体に覆われて、もがいていた。
・・まあ、力を使えば、関係ないと思うけど・・・。
リナス・・・。
完全に記憶を封印してて、しかもカウリイに気がつかれないよ~に!!
とおもいっきり気配までなくしているからねぇ・・・。
そんなこんなで、ルナが魔族と遊んでいる間に。
リナは、それに顔の上に乗っかられて。
息ができずに苦しんでいたのである。
・・・ルナがのけたそれ・・・・。
巨大なナメクジ・・・・・・。
まさか、そのことが、原因で、リナがナメクジ苦手になるなんて・・・。
ああ・・♪
人生って・・・面白いわ♡
-続くー
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あとがき:
かお:さてさて♪次回は、すでにアメリアが誕生してます♪
前置きで、アメリア誕生をやって♪
そーして、イルマートでの出来事にいくのです♪
エル:・・あたしの出番は?
かお:・・ぎくぅ!!
・・ここからは、ほとんどが、リナとルナの関わりのエピソードかなぁ?(汗汗汗)
エル:ふぅんん・・・。(無言で大鎌を握る)
かお:・・!?で・・でも、リナ達サイドはエル様の一人称です!!
エル:登場してるのと、そうでないのは、すっごい差があるのよ!!!!
ってことで♡覚悟はいいわねぇ♪
かお:・・い・・・いやぁぁぁ!!(涙)
エル:さってと・・・・。
あと、イルマートでのイベントと♪
リナがルナと一緒にディルスに行くイベントと♪
そして、ガイルスが死ぬイベントでおしまいのよーよ♪
かお:・・・う・・うぐ・・。
この話は、あくまでも、昔のお話。
でも、リナ達がたくみに絡んでますのです(滝汗)
エル:あ!!まだ息がある!!?
かお:ち・・ちよっとまって下さいぃぃ!!
エル:えい♪
(プチ・・・)
エル:それでは、次回で♪
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