今回は、フィルさんの結婚しき♪(お゛ーい!?)

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    見果てぬ夢・第七話        ~もう一つの物語の始まり~



「私としては賛成しかねるな・・・。」
いつもの回答。
しかたがない・・か。
この手だけは使いたくなかったが・・・・。
あれからシルメリア王女は、セイルーンへと殿下に連れられて避難してきている。
おぼろげながら、殿下に笑い顔が戻っているのは、城の中の者全てが知っていることである。
私は、そんな殿下とシルメリア様を結婚させようとして、あれやこれやと手を尽くしているのである。
だが、国王―エルドラン国王の回答は、いつも芳しくない。
理由として、
一つ。アストリアは、完全に滅んだのだから、血縁関係を結んでも仕方がない。
二つ。いつ、なんどきシルメリア王女が父親のように変異するかも知れない。
三つ。他にも利用できる政略の口は、まだまだある。
という理由からだ。
私が何回説明しても、なかなか魔族に対する関心度というのは、完全に理解ができない、国王―。
アーリィ様も魔族に殺されたというのに・・。
アストリア王国は、今や完全に湖の底となっている。
私がアストリア公を助けるために、放った呪文は、地脈を流れる温泉へと突き当たった。
アストリアは、もともとくぼ地にある小国だったために、次々と湧き出る温泉に完全に沈んでしまったのである。
アストリアにすんでいた人々は、近くのルヴィナガルド王国や他の沿岸諸国連合の国々に避難しているようだが。
「では、どうしてもダメだと?国王?」
私の再度の問いかけに、国王は、静かに頭を縦にふる。
「我としても、息子の幸せを願うのは当然だ。だが、我は、父親である前に、国王である。
  ことに外交に関して、有力となる婚姻関係は、見過ごすわけにはいかん。」
ううむ・・・・・・。
息子まで利用するか・・。
まあ、国王というのは、そんなものなのだうが・・・・。
「では、殿下とシルメリア様の結婚にとある条件がついてくるとしたら?」
私の意地の悪い問いかけに、これには、国王は、驚いたようである。
「条件?」
私に聞き返してくる国王―。
よし!!
成功だな!!
「はい。実は、アストリア王国の王室には、代々写本が伝わっておりました。」
ざわっ!!!!!!
私の言葉に、あたりが瞬時にざわめく。
「写本!?写本とは、あの写本か!!?」
「まさか!?あんな小国に!?」
「いや!!あそこの国は、確か、その可能性は十分にある!!
  あの王国の血が混じっているという、もっぱらの噂だったし!!」
ざわざわざわわ。
まわりでざわめく大臣や、上官たち。
「ほう・・・。それは、初耳。だが、その写本もすでにないのであろう?」
国王が私に言ってくる。
「はい。とある人物に燃やされました。」
ざわっ!!
ざわめきが瞬時静まり返る。
「しかし、アーリィ様より私がお聞きしていることには、王室の後継者は、代々、全て暗記をしているそうです。
  写本―すなわち異世界黙示録(クレアバイブル)の写本の内容は。」
ざわっ!!!!!
「何!?まことか!?ドレイク!?」
国王が玉座から身を乗り出していう。
「はい。事実です。もし、フィオネル殿下とシルメリア王女が婚姻を結べば。おのずから、その内容は、この国のものです。
  あと、もし了解していただけるのであれば、このドレイク。
  旅先で知りました―ディルス王室に伝わるとされる、結界増幅の印をお教えいたします。
  ―いかがでしょう?セイルーン国王・エルドラン様。」
私がいうと、
「―しばしまて。明日、返事をいたす!!皆のもの!!会議だ!!主要な人物は、全て集合せよ!!!!」

どたばた!!ばたどた!!!!

城の中があわただしくなる。
実は、あの印は、ディルス王国の主要にしか伝わっていない貴重なものだが。
まあ、このセイルーン自体が魔方陣となって結界の役目をしているので、その増幅には、あの程度が無難であろう。
実は、まだかなりの増幅の印もあるのだが。
さすがに、あれを伝えるには、私の出自が知られかねない。
さて、吉とでるか凶とでるか・・・・・。


「おめでとうございます。シルメリア様。フィリオネル王子との後婚姻、このドレイク、心から歓迎します。」
私の言葉に、
「ドレイク・・。私は、まだ、貴方を許したわけではないのよ?
  たとえ、それが仕方がないことだったとしても。何か、お父さまを助ける方法があったのではと考えると・・・・。」
私の言葉に、涙を潤ませるシルメリア様。
確かに。
あのとき、アストリア国王を止める手立ては、あれしか、なかったのも事実。
あのゼロスが国王を殺した直後、
シルメリア様が部屋に入ってきたとき、私は、『復活(リザレクション)』の呪文を国王に向けて唱えたのだが。
すでに魂がその器にはなかっのである。
当然のことながら、あの呪文で回復しないとなれば、ほかの神聖魔法しかないが、
それは、かなり昔から、威力が落ちていた。
発動はするのだが・・・・。
完全とはいいがたい。
フィリオネル王子との婚姻は、エルドラン国王の決定により確実のものとなった。
決定と同じに。
私は、国王に約束どおり、結界増強の印を伝えた。
なぜ、もっとはやく、教えなかったのか。
という大臣たちの意見もあったが。
外交や取引というものはそんなものである。
シルメリア様の銀の長い髪が窓から入ってくるそよかぜになびく。



アストリア王室に伝わっていた『写本』に書かれていたのは、『魔法道具(マジックアイテム)』の生成のしかた。
まあ、完全とはいえないのだろうが。
精霊の力を駆使して、作り出すその技術、方法。
それがもたらされたとき、国王を始め、ほとんどの人々がかなり驚いていた。
中でも、貴重とされたのが。
数個かのアイテムの創り方。
『氷・風・精神』のこの三つの力でできあがる[セラフィス]
『炎・風・精神』の三つの力で出来上がる[セラフィム]
セラフィスは素早さと器用さがおおまか15辺り上昇し、魔法攻撃力と魔法防御力が20上昇する。
セラフィムは、素早さと器用さがおおまか30辺り上昇し、魔法攻撃力と魔法防御力が90上昇する。
まあ、この数値というのは、大概の身に付けたときの見当値なのであるが。
つまり、アイテムを身に付けるだけで、攻撃呪文などの緩和などができるのである。
この世界の表裏一体にある精神世界(アストラルサイド)―。
まだ、その世界についての研究は、人間の中ではほとんどがつかめていない。
まあ、精神世界に実体を置いている魔族ならば、根本は分かっているのだろうが。
そんな中で、もたらされた、この技術。
・・・さすがは、異世界黙示録(クレアバイブル)の写本のことだけはある。
まあ、確か、あれは、降魔戦争のおりに滅んだ水竜王の知識の欠片だと。
わが王室―ディルス王室には門外不出の情報として、伝わってはいるが。
王家に伝わる伝説だと、あの戦争の折、腹心がカタート山脈に集い始めたとき。
水竜王は、自らの配下に自身の知識を託し、世界に散らばした。
と伝わっている。
あと、確か、不足の事態に備えて、
自身の分身でもある完全な知識の情報をとある神殿へと治めたとか―真意のほどは確かではないが。
ディルス王室に伝わっていたのは、私もひどく驚いた『金色の魔王』の知識。
長い年月の間に、解釈が異なって口頭で伝わってはいたが。
数百年まえ、金の髪の姉妹とおぼしき二人が生成したと思われる石を手にした人間がその力によって闇に飲まれてしまった。
というのは、ある程度の知識を学んだ魔道士なれば、誰でも知っていることである。
伝説では、その石は、『闇のクリスタル』とか呼ばれているらしいが。
・・・おそらく、この金の髪の人物というのは・・・・。
・・・・・いや、いうまい・・・・・。


「でも、仕方がないのよね・・。貴方に愚痴をいってもお父さまはもうねもどってはこない・・。」
遠い目をして空を見上げるシルメリア様。
その姿が一瞬ダイアナの姿にダブル。
ああ、この御方は、どうしてこうまでに、ダイアナと似ているのか・・・。
助けられなかったダイアナ。
目の前で、なすべくこともなく、死なせてしまった命。
そう、シルメリア様の父親に対しても。
王子の前后であるアーリィ様に対しても。
私の前には、後悔と遺恨が胸にずっと残っている。
ならば―。
私は、命をかけて、皆への償いとして。
また自身のために。
シルメリア様のために。フィオネル王子のために。
すべて、全力をもって、今度こそ、守ってみせよう。
たとえ、この身が滅びても。

「―ガイルス=パロ=ウル=ガイリア・・・。この命をかけて、今度こそ、守って見せます・・。」

私のつぶやきは、風にのって掻き消える。


殿下とシルメリア様の婚姻に関しては、反対するものは、余りいなかった。
というのも、お二人の仲のよさは、すでに王国中にしれわたっていたから。
・・殿下・・。
城を抜け出しては、シルメリア様と一緒に行動されていたからなぁ・・・。
反対している者たちといえば、やはり頭の固い連中である。
わざわざ婚姻しなくても、脅して情報を引き出せばいい。
とかむちゃくちゃなことをいうやつもいたが。
しかし、それは、国王の鶴の一言であっさりと却下された。
私が国王に伝えた結界増強の印は、思ったより、国王、そして、大臣といった、この王国の主要な人物に気に入られたのである。
まあ、あの印は、地脈の流れをスムーズに、円滑にすすませる。
といった内容なのだが。
このセイルーンの魔法陣は、地脈エネルギーを利用した結界。
だから、少し地脈の流れを安定させれば、結界の威力は数段に増す。
レッサーデーモンなどは入って来れなかったが、
今までは、少し上位の魔族なんかだと、亜魔族でも、セイルーンに侵入できたのである。
それが結界により侵入ができなくなったというのは、
国王にとっても、セイルーン王国・セイルーンシティにとっても、喜ばしいことであったようだ。
とにかく。
フィリオネル王子とシルメリア様の婚姻は、盛大までの歓迎のもので、執り行われることにあいなった。


町は、いや、セイルーン王国そのものが、祝いでにぎわう。
そして―。
「汝、フィリオネル=エル=ディ=セイルーン。シルメリア=ヴィナス=アストリアを生涯妻として、愛することを誓いますか?」
「誓います。」
「では、シルメリア=ヴィナス=アストリア。汝は、このフィリオネル=エル=ディ=セイルーンを生涯の夫として誓いますか?」
「誓います。」
純白のヴェディングドレスに身をつつみ、殿下は、着ぐるしそうに、白いタキシード姿に身をつつみ。
結婚式は滞りなくすすんでゆく。
私は、その姿を見かねて、セイルーンの外で、婚姻を邪魔しようとしている暗殺者と対峙しているが。
―シルメリア様の花嫁姿は、ダイアナの姿とダブり、冷静さを保てる自身がない。
というのも理由である。
二人が誓いの口付けをしたその刹那。

ぱああぁぁぁぁぁ!!!!!!!

空がまるで暁の太陽のように、輝きをまして、
空全体、そして王国をも飲み込んでゆく。
だが、この光から感じられるのは、神々しいまでの暖かな力。
まるで、あのときのダイアナのような―・・・・。
ま・・まさか・・・。
私はある言葉を思い出す。
一人だけ助かったと知ったあのとき。
助けられた人物より聞いた言葉―。

『私の家では、代々、赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィード様の欠片を守っています。
  ―何代かに一人。スィーフィード樣が欠片を回収すべく、人間として転生されてくるのですよ?
  ・・・・私たちの血筋の中より。』

唐突にその台詞が頭に浮かぶ。
まさか・・・・。
この光は、スィーフィードがこの世界に具現化した証なのか?
私の心を裏付けるかのように。
暗殺者の魔道士が呼び出していたデーモン達がその光の中消えうせる。
それはほんの一瞬の光であったが。

光の祝福をうけ、セイルーン王国は、よりいっそうに、殿下とシルメリア様の婚姻をスィーフィードの祝福された結婚として。
他者ともに認める夫婦となったのである。

・・・。赤の竜神が復活したのなら、あの呪文が使えるのだろうか・・・?
もし、そうであれば・・・・・。
今度こそ、守り通してみせる。
そう、私は心に刻みながら――・・・・・・。


                                       -続くー

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「おぎゃあああ!!!!!」
刹那。
その子が産声を上げたとき、上空が暁のまぶしいほどの光につつまれる。
「あら?私の中にあった、スィーフィード樣の力が全てなくなって、この子に?・・は!!ということは!!!」
今、その子を生んだ母親は、今自分が生んだ娘を見る。
赤ん坊の周りには、確かに。
力が満ち溢れ、何もしてないのに、空気が浄化されていた。
セシルは、いろいろとマクスヴェルズと流れの傭兵として旅をしていたが、
自身が妊娠しているのを知って、この地―ゼフィーリアのゼフィール・シティに戻ってきていた。
夫婦で、実家の商売の手伝いをするためにも。
その場にいた、母親や、父親、そして、彼女の両親は、床にひざまづき―。
『おかえりまさいませ。赤の竜神(フレアドラゴン)ルナ=スィーフィード様。』
今、生まれたばかりの赤ん坊にふかぶかとお辞儀をしている。
(そんなに、硬くならないで・はあと)
彼らの頭に直に声が響く。
(今は、私も、まだ力が回復しきっていないので、人間ですので。)
ルナの声が彼らに届く。
「そうですか?では・・。名前は・・・・・・。」

ルナ。
ルナ=インバース誕生である。

実は、ルナはスィーフィードだけどね♡

ちょうど、ルナが誕生したとき、セイルーンでは、結婚式が執り行われているし・・・・。
ふふふ♪楽しくなりそう♡


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  あとがき:
     姫:ルンルンルン♪
    かお:あ・・あのぉ?スミレちゃん?何やってるのですか?
     姫:見ての通り♪
    エル:あら♪「わんだほ~」のゲームじゃない♡
     姫:面白いから、私の世界の一つで、ゲームにしちゃった♡
    かお:・・・。まさか、それ・・・・。
       とある世界のリナ達の魂を勝手にもぎ取ってキャラを作った・・とか?(汗)
     姫:当然♪性格にいえば、とある作者の話の中のキャラの魂ね♡
    エル:楽しそうね♪こんど、この中に入って遊びましょうよ♪ユニット♡
     姫:あら♪いーわね♪じゃあ、「ロイヤル1&2」にも入り込んで遊びましょ♪
    エル:賛成♪
    かお:あ゛あ゛!!?ゲームが根底からかわってしまうぅぅ!!!(涙)
    エル&姫:いいのよ♪別に♪面白そうだし♪
    かお:しくしくしく・・・・。
     姫:だって、あんたのセーブ゛テータ・・・。なくなってるわよ・・・。
    かお:しくしくしく・・・・。そういわれてもぉ・・・。
       なぜか消えたんですよねぇ・・・・・。しくしくしく・・・。
       安いやづたったからかなぁ・・。しくしくしく・・・。
     姫:まあ、他の業者のやつを買ったからよねぇ♡
       安いから♪という理由で♪
    エル:それで、確か、他のセーブデータも消えたわねぇ♡
    かお:・・・。楽しんでますね?しくしくしく・・。
    エル&姫:当然♪
    かお:しくしく・・。えぇー・・。気を取り直しつつ。
        『わんだほ~』をまだプレイしてない人、ごめんなさい♡
        思いっきり、魔封石の組み合わせをばらしてますね(笑)
        ではでは。私は、苦情がこないうつに、これにて・・・・。
    エル&姫:面白そうだから♪こいつも送り込んじゃえ♡
    かお:え゛!!????うっきゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!???
       (かお、ゲームの世界の中へ―・・・・・。)
    エル&姫:それでは♪また次回で♪じゃあね♪


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