まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
こんにちわ♪
CANARUさんからのリクエスト♪
ようやくのうちこみです♪
ではでは♪
ふふふふ(まて!)
さて・・・・。
この私、宇宙のごみ箱・管理人・薫のどの設定の話のエピソードでしょう?(爆!)
ではでは♪
ちなみに。
表現は一切ないものの(まて!)結構・・アダルト?(まてぃ!)
深読み可♪何が起っているのかな?(笑)
#####################################ミッドナイト・ホーン? ~始まり?~
がらがらぴっしゃぁぁぁぁん!!!
「あ~あ、こりゃ、やみそうにないわねぇ」
思わずそんな声がもれてしまうのは仕方ないとおもう。
絶対に。
窓から差し込む青白い光をみつつ、そんなことをつぶやく栗色の髪の女性。
「そうですね」
そんな彼女の隣では、黒い髪を肩までのばした黒い瞳の女性がそんなことをいっているが。
年齢的にはその二人は同い年か、はたまた栗色の髪の女性のほうが多少年上にみえるが。
窓をみながらそんな会話をしている二人に対し、
「というか、リナさんが盗賊いじめをしにこの辺りにきたのが、そもそもの原因なのでは?」
「何よ?シルフィール?じゃああんたは、この勝手の分からない土地で。
お金もなしにどうやって依頼をこなすっていうのよ?他に方法があるわけ?」
少し斜め後ろにある椅子にとこしかけながらそんな二人にと話しかけているのは、
腰のあたりまで黒い髪を伸ばしている見た目お嬢様っぽい女性。
そんな彼女に負けずと言い放つ、リナ、とよばれた女性の姿がみてとれる。
「まあ、リナの盗賊いじめは今にはじまったことではないし。
それに、リナのいうことにも一理ある。お金がなければ何もできないからな」
そんな女性三人の会話をききながらも、
白いフードにマント、といった姿形をしている男性が同意の言葉をつぶやくと同時、
「オレは、リナと一緒ならどうでもいいけどな♪」
ひょいっと窓の外を眺めていたリナの横にと移動しその髪の毛を一房掴んでいる金髪の男性。
「な゛//何するのよ!!!!」
「リナ…かわいい♡」
「だぁぁ!!やめぇぇぃ!!!!//」
すっぱぁぁぁぁぁぁん!!
みごとに何処から出したのか、リナのスリッパ攻撃が男性にヒットする。
なぜか喜んで男性がたたかれているように映るのは何も気のせいではない。
そんな二人の様子をみつつ、
「……ガウリイさん、どんどんエスカレートしてますね……」
「まあ今まで我慢してたぶん、一気に噴出……というところだろうな……」
あきれた口調で、それでいてもはやなれた。
という感じの口調でリナと呼ばれた女性の横にいる黒い髪の女性のつぶやきに、先ほどの男性の台詞が一致する。
伊達に彼等と長い付き合いではないがゆえに、この二人のやり取りはもはや日常茶飯事。
くすっ。
「……ガウリイ様……」
そんな金髪の男性…ガウリイの様子をみて笑っている髪の長い女性。
彼女もまた、二人をよく知っている。
知っているからこそ思わず苦笑してしまう。
「アメリア!ゼル!!シルフィール!!笑ってないで、何とかしろぉぉぉお!!!」
そんな仲間たちの反応に思わず絶叫しているリナ。
そんなリナの反応とはまったくもって関係なく、
「リィナ♡照れるなよvvオレ達、婚約者同士なんだしvv」
「や…やめてぇぇ……ん…あ…や…め……耳かむな……って……あ……」
何やらそのまま二人の世界に入りかけているリナとガウリイの二人の姿。
『・・・・・・・・・・・』
二人の様子をしばし眺め、無言で三人が三人とも顔を見合わせ。
そして。
「さあさあ。お邪魔虫の私達は、これからどうするか作戦会議でもしましょう」
「そうですわね。ガウリイ様、ほどほどに」
「ガウリイ、手加減してやれよ?」
口々に言って、その場を離れてゆく三人。
「ああ!!タスケテェェェ!!!アメリアぁぁ!ゼルぅぅう!!!シルフィールぅぅぅぅ!」
「だって……リナ、三日も一緒に寝てないし……」
「や…やめ……やだぁぁぁぁぁ!!」
リナの懇願もむなしくひこずられるように、
割り当てられたガウリイの部屋に連れ込まれていくリナの姿がそこにはあった……
「まったく。ガウリイさん、リナさんにラブラブですよね♪」
「まあ、私は知ってましたけど……」
「まあ……俺もだがな……」
リナとガウリイがいなくなり、三人になったところでそんな会話をしている三人。
アメリア、シルフィール、そしてゼルガディス。
彼等はいるのは、ここちょっとした古い洋館の中にとある広間のような場所。
知らなかったのはリナばかりなり。
彼等は、ガウリイがリナに対してどういう目でみていたか身をもって知っていたのだからして……
リナとガウリイがゼフィーリアに戻ったと同時、ガウリイがリナにプロポーズをし。
リナはいきなり両親の前で言われて真っ赤になってたもののとりあえずそのまま二人は婚約した。
結婚は……
セイルーンから直々に依頼が入ったために、この件が終わってから…ということに相成ったのであるが。
何しろガウリイは今までこの三年間、我慢してたがためか……言うまでもなく…
それゆえに、リナはいつも毎日と言わず泣いていたのだが……
アメリア達と再会したときなどは。
「よかったですね!リナさん!!ガウリイさんと恋人同士になれて!」
などと、アメリアは祝福し。
「とうとう手をだしたか……ガウリイの旦那は……」
などと、あきれていたゼルガディス。
「ガウリイ様。リナさん、おめでとうございます」
シルフィールも心から祝福した。
好きだったのは確かにガウリイ。
だけどリナと一緒にいるときのガウリイの方が好きだった。
以前の彼に対して恋焦がれたのは……
強い力に潜む、その力と、そして…非道なまでの、その輝き。
人間、自分にないものを求める。
というのをガウリイと再会したときに、漠然と思い知らされ。
そして、直、ガウリイがリナと一緒にいるときの表情。
それはシルフィールは見たこともない安らいだ表情であったがゆえに。
勝ち目はない。
分かっていた。
分かっていたけどあきらめ切れなかった。
だからきちんと自分の心をガウリイに伝えた。
だけどきっぱりとガウリイは応えたのだ。
― オレは、リナ以外を愛することはしない。
世界よりもリナを選ぶ
と。
リナがガウリイのために、自らの全てを引き換えてあの金色の王を召喚したときにもうわかっていたのだ。
だから区切りをつけるためにあの後、きちんとガウリイに告白した。
「ガウリイ様、リナさんと幸せになってくださいね?」
いつの間にか、リナと一緒にいるときのガウリイを好きになっていた自分に。
そして。
そのガウリイを作るのもリナしか出来ない。
ということも。
だから。
リナとガウリイが婚約した。
と聞いたときにも何も悔しくはなかった。
むしろ、とてもうれしいことだった。
ガウリイを闇から救い出した、リナさんがいつも、ガウリイ様の側にいてくれるから。
と。
リナとガウリイがゼフィーリアに戻って、リナとガウリイが正式に婚約したとき。
ガウリイが、リナの両親に挨拶して。
まあ、散々リナの父親はごねたのだが。
ルナとリナ母の一言により、あっけなく承諾。
リナの姉であるルナなどは。
「これで、あの御方が何もしなければいいけど……」
と、なぜか、冷や汗ながしまくっていたのがリナには気にはなるところだが。
ある意味、その危惧は当たっている。
というのも。
『面白そうだし♪あの二人の子供、この二つの属性と狭間の属性♪与えてみましょ♪』
と、計画しているのは誰もあずかり知らぬこと……
十日後、そのまま、ガウリイに捕まっていたリナを開放したのは一つの伝令。
― 至急、セイルーンにこられたし、依頼したいことがあるから ―
当然、渋るガウリイをどうにか制して、リナはガウリイと共にセイルーンへとやってきたのだが。
「ゼル!!アメリア!!シルフィール!?」
そこで待っていたのは、かつての仲間。
まあ、散々にリナは仲間たちにからかわれまくったのは、いうまでもないが。
そして。
問題なのがもう一人……
「リナさん♡ガウリイさん♡お久しぶりです♪皆さんも♡」
再会を喜んでいるところに、突如として虚空から出現した黒い神官。
『崩霊裂!!』
同時に。
リナ、アメリア、シルフィール、ゼルガディスの呪文が炸裂したが。
リナは故郷に戻り、姉から呪文を叩き込まれていたがために呪文を所得している。
「ひでぶっ!ひどいですぅぅぅ!!」
なぜか、そのままリナ達と一緒に行動しているニコメの怪しい神官が一人。
「まあまあ、知り合い同士、じゃれあうのは、ほどほどにして」
何処がじゃれてる!?
全員が思わず心の中でつっこんだが。
リナ達を呼び出した張本人は、いたってノンビリと。
「実はな。外の世界が、ちょっと、困っているらしいんじゃ。
この前の、デーモン大量発生は、こちら側は、すでに、駆逐してはいるが。
あちらでは使える魔道士がいないがためか。竜達やエルフが頑張るだけで何も進展がないらしい。
そ・こ・で!!貴殿たちには、あちらの世界の救助をしてもらいたい!!」
「……う゛!!!?」
その、デーモン発生の原因を知っているリナとガウリイは、一瞬唸るが。
「あ、そうそう。ついでにいうと、実は、あちらでは。
混乱に乗じて、赤の龍神の騎士と名乗る、無謀な存在がいるんですよ。
これがまた。多数に。多分、身の程知らずの人間だと本人に喧嘩吹っかけるでしょうね♪」
にこにこと追加説明している黒い神官。
「……で?何しにきたわけ?ゼロス?」
イブかしるリナに。
「それは…」
『秘密です(ってか)(ですか)』
見事に、リナ、ガウリイ、アメリア、ゼルの言葉が一致する。
「ひ…ひどいですぅぅぅ!皆さん!!」
そんな彼らの台詞に思わずいじけているのはいうまでもなく獣神官ゼロス。
「……リナさん……」
シルフィールが何やら言っていたりするけども。
「まあ、僕はとりあえず命令をこなすだけですので♪」
そういってガウリイを見たりするゼロスであるが。
そんなゼロスの様子に、すっと血の気が引くリナ。
「ん~…じゃあ、オレの中にある、金色の闇、使うぞ?」
「……やめてくだはひ……(涙)」
ガウリイの台詞にゼロスは即座に観念する。
『おい……』
当然、アメリア達の疑問視する言葉が投げかけられたが。
「あ、気にしないで。あのときの、冥王倒したときの後遺症のようなものだから」
事実ではないが、一応、あれも原因がある。
そんなリナの言葉に。
「まあ、あのとき、リナを追いかけて黒い塊に入ったときに強くなってるからなぁ。金色の闇の力」
さらりと言っているガウリイ。
ルナしか知らない事実だが。
ガウリイとリナの中には金色の闇の力が誕生ときに含まれている。
それというのも、とある御方の気まぐれによって……
「まあ、何が何だかわからないが。とりあえず、リナ殿たちなら簡単であろう?問題解決は?」
あっさりとしたセイルーン第一王位継承者フィリオネル。
「ちなみに、依頼料は……」
「のったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
リナが即座に返事を返したのは当然のこと。
その後。
セイルーンが用意した船にのって魔海の外に出たものの……
資金不足。
それに悩まされるリナ達。
何しろ魔海を通るときに、リナ達と一緒に旅する予定だった兵士達は。
純魔族…ともいえないピクシーをみて、なぜか全員気絶したりしていたものだから。
結局。
この土地には、リナ、ガウリイ、アメリア、ゼルガディス、シルフィール。
そして…お役所仕事の、中間管理職のゼロス。
この六人で旅することと成り果てているのである。
そして……冒頭に至る。
資金を集めるために、リナは、盗賊いじめ・・もとい壊滅にせいをだし。
アメリアは、悪が一つ滅びることで正義が広まる!
といいつつ。
ゼロスはゼロスで、リナさん達といるとおもしろいですしvv盗賊の感情もおいしいですしvv
とかいう最も彼らしい理由でリナ達についてきている。
シルフィールは、とりあえず、外の世界を見てみたいのと、困っている人をほっとけないから。
という理由で、リナ達と一緒に行動していたりする。
ゼルガディスは、リナ同様に依頼を受けているのだが。
彼の目的は。
自分の身体を元にもどす知識が結界の外にはあるかもしれないから。
という理由が優先されている。
まあ、それを差し置いても最も優先事項が彼にはあるのはリナ達は知っているが、
当の本人は恥ずかしがりやで、その肝心な人物には教えてないが。
ガウリイにいたっては簡単。
リナと離れたくないから。リナのいくところにならどこにでもvv
である。
いつものように、並み居る、レッサーデーモンをしばき倒しつつ。
魔族のゼロスまで、駆除しているのは、いいのだろうか?
という疑問視が浮かぶが。
ゼロス曰く。
死んじゃうだけですから♪
とかいって笑っていたりする。
そして、旅の資金を回収すべく盗賊を退治しつつ進んでいくことしばし。
森の奥深く。
山もかなり奥深い場所にやってきていたリナ達。
そこに突然の雷雨。
「どうやら、暴風雨がやってきたようですねぇ」
『だ…だぁぁぁぁ!!!』
かろうじて雨を防ぐ呪文をかけてから近くを探査したところ。
ガウリイが。
「ん?あそこに館が見えるぞ?」
「……どこに?」
「あの木々の向こう」
そう指摘したガウリイの台詞によって、そちらに向かっていき。
彼らは今、その場所にたどりついていたりする。
「……本当にあるわね……」
「だからいったろ?」
「…とゆ~か、よくまあ、あんなに遠くに離れているのに…見えますよね。
あいかわらず人間離れしてますね。ガウリイさんは」
「というか、あそこからだと、ここ…死角になってないか?(汗)」
多少冷や汗流しながら言っているアメリアとゼルガディス。
彼らの目の前にはただっぴろい館が。
でん。
と聳え立っていたりする。
人の気配はなし。
はっきりいってその雰囲気は【おばけやしき】です。
といった感じの建物。
とりあえずゼロスにリナが頼み(脅したともいう)住めるようにしてから、
リナ達はその屋敷の中にそれぞれ暴風雨をやり過ごすためにと入ってゆく。
「よっしゃぁ!!らっきぃぃい!!」
「すごいです!ここ!!」
「まるで、王宮のようですわね。」
女性陣がはしゃいでいる横で。
ガウリイが怪しい笑みを浮かべているのには。
リナはまったくといっていいほどに気づいてなかったが。
「うっうっ……リナさん、人使いが荒いですぅ……」
この屋敷と全ての部屋そのものを物質構造転換により、
新品同様にさせられたゼロスは泣き言いっていたりする。
「何よ?仮にも、高位魔族の獣神官のあんただから、できるんでしよ?」
リナがつめたく言い放つ。
「…だからって、断ったら重破斬をカタートに叩き込む。…って言われたら…しくしくしく……」
それでなくても、リナが二つも欠片を滅ぼしてくれたので魔族の力が弱体化しているのだ。
まあ欠片といっても、本体は、実はカタートにいるやつで。
他のやつはその力の一部でもある分身なのだが。
それでも力がそがれたことには変わりない。
しかも分断された、力の七つ…正確には六つ。
二つはリナが混沌にもどし。
そのうち、みっつの位置は…つかめたものの、手出しが出来ない状態にあるのも事実。
その結果。
残りの一つを探し出し、その経過の最中で、失われた二つの力分の力を取りもどす。
というのが魔族……赤瞳の魔王の作戦。
しばらく硬直状態である竜王達が、いつ何とき動き出すかもわからないこの現状。
というか、すでに動いてゼフィーリアに進言を求めにいっている竜王も至りするのは。
リナたちの預かりしらぬこと。
実は、赤の龍神も赤瞳の魔王と同じく、七つ…正確には、六つに力を分断されている。
かつての力の限り戦った、いわゆる神魔戦争において。
誰もしらない事実。
かの御方のみが知っている事実。
まあ、本人たちや数名の存在は知って入るが。
リナの姉たる、ルナ=インバースが。
実は、この世界の神、赤の竜神スィーフィード本体(完全版)だというのと。
北で実は水竜王だけの力ではなく、ルナの力もあって氷づいているレイ=マグナスが。
赤瞳の魔王本体(完全版)だということを。
光と闇は表裏一体。
どちらかがかければ世界は滅ぶ。
いとも簡単に。
そして。
ぶつかり合いがなければ。
また、世界は進化もせずに発展もなく、そのまま消滅するのも……また事実。
それを理解してない、一人の竜王もいたりするのは、またお約束なのだが……
「何よ?じゃあ、ね~ちゃんにやってもらう?」
「それこそ簡便してください……」
リナのさらっとした意見にかすれるような声をだすゼロス。
リナ=インバースの身元調査をおそばせながら実地した魔族たち。
それははっきりいって魔族全般…特に上層部には衝撃を与えた。
腹心と魔王ルナが一体『何』なのかすぐに理解できたがゆえに。
まあ調査の最中で。
ルナがとりあえず説明する。
といってカタートに赴き。
リナに含まれている力とガウリイに含まれている力の説明をしたという裏話がそこにはあるのだが。
それゆえに、魔王は口を閉ざすしかなかったのだが……
ちなみに、ガウリイのほうはガウリイのほうで、
自分の中にとある意識をリナに嫌われるのが嫌というのと、面倒だ。
ということもあり魔族側に戻そうとしたりしたのだが。
だがしかし、リナ曰く。
― それ逆手にとって、魔族、こき使いましょ♪ ―
というリナの至極最もな意見により、その意識をとあるオーブにと封印している事実がある。
それもあり、魔族側はリナとガウリイには手をだせない。
というのが今の現状。
最も、アメリア達はそんな事実は知る由もないが……
「しかし、よく降りますわよね」
屋敷の一角にとある広間。
その広間にとあるソファーにと座り、その目の前にある大理石のテーブルに地図をおき、
アメリア・ゼルガディス・ゼロスと話しながらぽつりとつぶやくシルフィール。
「まあ、ここは低気圧の通り道ですし」
にこにこというゼロス。
まだこの世界においては、その呼び方は定着していない。
いずれ『台風』と呼ばれるものの通り道なのである。
「結界が解かれたことによって、空気の流れ、大気の流れが変化したんですよ♡本来の姿に♡」
「??どういうことだ?」
にこやかに説明しているゼロスに対し、ゼルガディスが問い返す。
「それはですね。大気の気圧と……」
そんなゼルガディスの問いかけに丁寧に自然の摂理から説明しているゼロスであるが。
丁寧に説明しているゼロスをみつつ、
「ゼロスさん。魔族やめて、気象士にでもなったらいいんじゃないですか?」
真顔でそんなゼロスに提言しているアメリアの姿。
「アメリアさん…いつも無理いわないでください……」
そんなアメリアの言葉にゼロスが額に手をあてて何やらつぶやいていたりするのは、
まあいつもの光景なのですでに他の存在達にとっては見慣れたもの。
「まあ、それはともかく。これからのことなんだが……今が、この辺りだろう?」
そんなアメリアやゼロスをあっさり無視し、話題をさらっと変えて、
目の前の机の上に広げている地図の右下のほうを指差しながら問いかける。
「私たちが進んできたのが、ここからここですから……」
そんなゼルガディスに答えるかのごとくに、地図をなぞっているシルフィール。
「ちなみに、例の大量発せいで、まだ残ってるのは、ここと、ここと。ついでにここくらいですよ」
とりあえず、そんな彼らにとゼロスが答えるかのごとくに親切に地図を指さす。
「やけに親切だな?」
そんなゼロスの行動に、いぶかしるゼルガディス。
「いやぁ。とりあえず、魔王様の命令で静まるように。と、命令をだしているのに。
未だに興奮しているのか、鎮まらない輩なんて。
一回殺してでも、大人しくさせとかないといけないですから♡はっはっはっ♡」
「……ゼロスさん、それ正義じゃないです……」
にこやかに笑いながらいうゼロスに思わず突っ込みをいれているアメリア。
そんな和やかな会話が四人の間でしばし広げられてゆく。
一方で、そんな彼らのやり取りは何のその、
ガウリイにいいようにされているリナの姿がしばし見受けられていたりするのであった……
とりあえず、気象の影響を受けないゼロスが食糧の調達係となりながら、
悪天候をやりすごすためにとこの屋敷にとどまってはや三日。
まだ、外では暴雨風が吹き荒れている。
ばたん。
「ふぅ……この風……すごいぞ……」
扉が開く音とともに、ゼルガディスが外の見回りから戻ってくる。
「どうやら、今回のやつは連続して上陸してきているようですし♡
大気の影響で、しばらくこの場に留まっているようですね♡自然災害♡楽しみです♡」
さすがは魔族というところ。
こんな状況でも楽しんでいる。
実際、この三日の間にかなり洪水などが起こっている地域も多々とあるのだが……
それはアメリア達は知らないこと。
つまり、アメリア達はこの屋敷にて足止めを喰らっている今現在。
大型台風、と後々呼ばれ、そしてまたとある世界ではハリケーン。
ともいわれるそれらの暴風雨、雷雨がはげしすぎ、
人であるアメリア達は外にでるのもままならない。
ゆえに、ゼロスが代表して別の場所にと食糧の買出しなどにいっているのである。
そんな会話をしている最中。
とんとんとん♪
かろやかな足取りで降りてくる気配が一つ。
「あ、ガウリイさん」
ふと階段の方をみると、リナを横だきに抱きかかえ降りてくるガウリイとリナの姿。
「ほい、リナ、ついたぞ」
そのまま、まるで壊れ物を扱うかのようにソファーに座らせるガウリイ。
「……んっ……」
そんなガウリイに対していつもの元気はどこにやら。
そのまま顔を真っ赤にしながら素直にソファーにと腰掛ける。
「リナさん?どうかされたんですか?」
シルフィールが、そんなリナの様子をみて心配になり声をかけるが。
「いやぁ、リナのやつ、足腰がたたないっていうから……」
「ガウリイっ!!!!/////」
とんでもない事実をさらりというガウリイにリナが真っ赤になって抗議する。
「//あ…そ…そうなんですか……」
そんなガウリイの台詞に顔を真っ赤にしながらも言葉が続かないシルフィール。
「……ガウリイさん…やりますね」
逆にそんなリナをみてにこやかに笑いながらいっているゼロスに、
「リナさん……ご愁傷さまです」
心底ご愁傷様です。
という表情をしながらもリナに同情の視線をむけていっているアメリア。
「……ガウリイ。貴様は手加減というものを知らないのか?」
そしてまた、そんなガウリイに対してあきれつついっているゼルガディス。
ここに来るまでの三日間。
宿代が足りない。
というので、
女性人と男性人に分かれて宿の部屋を二部屋しか取れなかったのがそもそもの原因なのだが。
リナは完全に疲れきり、そして心なしか顔色も悪い。
対照的に満足そうなすがすがしいガウリイ顔。
その二人の様子からこの三日間足止めをくらっている間。
何があったのかは想像に難くない……
「と…ともかく!!//」
ともかく話題を変えようと、リナが真っ赤になりながらひとまず叫ぶ。
が。
「リナさん。首すじ…跡がのこってます……」
顔を多少あからめつついうシルフィールのぽそりとした指摘に、
「……え゛!?」
あわてて首筋を押さえて隠すリナ。
「♪ちゃんとしるしはつけとかないとな♪」
首筋を押さえてうろたえるリナをにこやかにみながら、しれっと言い放つガウリイ。
そんなガウリイをきっとにらみ、
「がぁぁうぅぅりぃぃぃぃい!!爆裂陣」
ちゅどぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!
広間にリナの呪文が炸裂する……
「まあ、この屋敷が、魔法に対し、耐久性があってよかったですね♡」
にこやかに、当たり前ながら傷ひとつなく言い放つゼロス。
だがしかし、リナの呪文の影響で部屋の中はものすごい状態になっていたりする。
先ほどまであったはずのソファーもこげている…というような生易しいものではなく。
おもいっきり原型をとどめないほどに壊れているこの現状。
僕はこのままでもかまいませんけど、一応はこのままってわけにもいきませんかね?
そんなことを思いながら、ふいっとかるく手にした錫杖を一振りする。
ゼロスの杖の一振りと同時。
今、リナの呪文でかなり傷ついた部屋の様子が一瞬のうちにと再生される。
「リナさぁぁぁぁん、外はこんなに嵐のまっただ中なのにっ!!」
「もし、屋敷が半壊でもしたらどうする気だったんですか!?」
「リナに何を言っても無駄だろ……」
黒こげになりながら、アメリア、シルフィール、ゼルの抗議の声が。
「あ・・・・あはははは♡めんご♡」
『はぁ・・・・・』
いつも、とばっちりをくうのは、自分達だ・・と。
半ば、あきれる三人であった。
数日後。
「・・・・・やまないわね・・・。」
未だに吹き荒れている暴風雨。
「いやあ、結構、停滞してますよね♪この低気圧♡」
ゼロスは上機嫌。
というのも、この自然災害によって魔族にとっては、かなりおいしい負の感情が集まっていたりするがために。
「何日たってるっけ?」
リナが窓辺に立ちながら、どんよりと雲り。
いや、空すらも見えないほどに、叩きつけている、雨を見ながら、ぽつりという。
「それにしても、この屋敷、お風呂なども完備されていて助かりしたわ」
シルフィールが、風呂から出てきていう。
「それに、地下では、食料も見つけましたし♡」
アメリアが、ワインやハムを手に取っている。
「というか、どうして、こんなぼろ屋敷にそんなものがあったのよ・・・」
リナが突っ込んでいるが。
ここは、実は、リナ達が壊滅させた、とある一つの盗賊の別荘みたいなものだったのである。
まあ、あるものは、ラッキィ♪
というわけで。
結構、外の天気とは裏腹に。
リナ達は、しごく快適に過ごしていた。
「多分、すでに、一週間は経過してるな・・」
昼とも、夜とも取れない毎日。
ゼルガディスの言葉に。
「しっかし・・・暇よねぇ」
リナが言ってはならないことをいってしまう。
きらん♪
ガウリイの目が怪しくひかり。
「リナ♡暇なのか?俺はいつでもいいぞ♡」
だき。
リナを後ろから抱きしめる。
し・・しまった!?
「や・・やぁぁぁぁ!!」
ガウリイにしっかりとしがみつかれ、じたばたしているリナ。
「そうだ!リナさん!シルフィールさん!ゼルガディスさん!ガウリイさん!ゼロスさん!怪談やりませんか!怪談!!」
アメリアが、ふと暇つぶしに、結構気温が蒸すということもあって提案してくる。
ばっ。
「それいいわね!」
ガウリイを振りほどき、本当は怪談話は嫌いだがガウリイから逃れるために、即座に返事を返すリナ「ちっ。」
心底残念そうに何やらしたうちしているガウリイのことはリナはあっさりと無視。
「おや、それは、面白そうですね。」
ゼロスがいい。
「そうですわね。結構、蒸し暑いですし」
シルフィールがいう。
というか、蒸すから、という理由で。
冷気の呪文をこの屋敷全体にかけているのは、他ならぬ、リナ達なのでは?
と、第三者がいれば、突っ込むところだろうが。
「そうだな。いいかもしれんな。」
明りの元となる、部屋の中央に輝いている『明り(ライティング)』を、消しさえすれば、結構の雰囲気になる。
結局。
そのままアメリアの提案に基づき。
怖い話大会が、実地されることと相成った。
がらがら・・・ぴつしゃぁぁぁぁん!!!!
暗い部屋は、雷の明りで、ほのかに、紫色に光るばかり。
「雰囲気は、出てるじゃない♡」
リナがにっこりといい。
テーブルにろうそくを一本突き立てる。
いつのまにか、ガウリイがリナの隣に、ちゃっかりと、陣取っているのが。
リナは一抹の不安を感じているが。
「じゃぁ、じゃんけんで順番を決めましょう!!」
『最初は、ぐう。じゃぁぁん、けん・・・・。』
『・・・・ぽん。』
-さて、話の行方は?(笑)-
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#####################################
あとがき:
薫:とりあえず♪長いから一区切り♪(まて!)
ちなみに、怪談・・というか、シルフィールは、思い出話?
アメリアは、姉の話?ゼルは昔の話?ガウリイ・・は?リナは??ゼロスは??
といった順番です♪
落ちは、冒頭と、同じにしてあたりして・・・(まてぃ!!)
んではでは♪
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