まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら

こんにちわ。最近、というかディスクパソが完全におかしくなってて。
ないている薫です・・・というか、
確かにADSLにやりかえる前からおかしいのはおかしかったけど・・・・・
だからって、どうしてというかどしてぇ!!!!?
・・・・・・た・・・タブレットまで起動しなくなっていたとは(涙)
やっぱ買い替え決定ですな・・・しくしく・・・
とりあえずの問題はこれにて落としてるゲームの関係ですな。うん。
 それさえクリアしたら、はっきりいってこれに落としてるのほとんどないし(笑)
資料とかも一応は保存してあるしね。FFDとかCDに。
まあ、そんなぼやきをいいつつも。
とりあえずは、祝!21万ヒットです!(2004年8月8日にてヒット)
というか20万ヒット小説すらも打ち込み終わってない状態なのに、
こっちを優先してもいいのかしらん?(笑)
何はともあれ、いくのですv

尚、この小説は、リナとガウリイの性別が入れ替わっております(まて)
あ、でもチェンジシリーズとはまた違いますよ?こちらは。ええ。
それを了解の人のみどうぞなのです。

2004年8月14日某日

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 If  〜もしも…〜  何か違うぞ?この出会い?

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
夜空に何ともいえない叫びが。
人通りのない山の中、静かに響き渡ってゆく…

「ちっ。しけてるなぁ。」
思わず本音が漏れる。
なぜか周りには累々とごろつきたちが横たわっているけど、それはこちらには関係ないし。
そりゃ、確かに私は小柄で華奢なこの体系。
それゆえに女の子に間違われてもおかしくない。
何しろうちの父さんなんかは、私が母さんのおなかにいるとき。
『初めが女の子だったから次も女の子!今度は母さん似の!』
とかいって、女の子の名前しか考えてなかったようなうちの親。
母さんですら名前を考えてなかった、という何とものんき、といえばそれまでだけど。
とにかく、生まれたのはこの私。
たしかに母さん譲りの栗色の髪に茶色の瞳。
これはまあ、ほとんど姉ちゃんと同じではあるにしろ…考えまい、怖いから…
と、とにかく、確かに産まれた私は確かに母さんによく似ていて、父さんも喜んだらしいけど。
だけど問題は…私にはつくべきものがついていた、というこの事実。
しかも、名前も女の子のしか考えてなかったから、という理由で。
すぐには思いつかないから、といって。
その考えていた女の子の名前に一文字追加して、この私につけている、というこの事実。
まあ、そんなどうでもいいことは…ってあまりよくないけど。
とにかく、この私の外見をみて判断して言い寄ってくるごろつきなどは後をたたない。
見た目は確かに美少女、といっても過言でないこの私。
リナン=インバース。
ただいまもうすぐ18歳。
なぜかこの外見の容姿から、リナ=インバース、という名前世の中にうわさが広まっていたりするけども。
まあ、私は私。
男性にしろ女性にしろ、リナン=インバース、という私そのものには変わりがないし。
「さって、まったくいらない時間をつかったなぁ……」
無意識にデスマス口調になるのは、幼いころからのトラウマ、というものであるがゆえに、
今さらどうにもできるものではないのであまり気にはしないようにはしているが。
この言葉遣いからもきっとこの私が女性、という根の葉もないうわさが広まってるんだろうけど…
「とにかく!目的はこんなごろつきなんかじゃないんだし!」
まったく、いらない時間をくったったらありはしない。
私の目的はこの村の近くにあるといわれている、ちょっとした盗賊たちのアジト。
別に盗賊をイジメ…もとい、退治してストレス解消…というわけではなく。
あくまでも、困った村人を助けるためである。
うん。
うわさではこのあたりいったいのちょっとした大きな町とかにまで被害がでている。
というので、間違いなくかなり溜め込んでいるはずである。
そのせいか、魔道士協会からも微々たるものだけど賞金などもかけられていたりする。
盗賊をイジメて…もとい、退治してストレス発散…でなくて治安に役立ち、
なおかつ、彼らが二度と悪さをできないように資金を没収。
旅の魔道士なんてやっているとかなりのお金が必要になってくることでもあるし。
それゆえに、こうした盗賊退治は結構な収入源になるがゆえに。
昔、姉ちゃんから教えられたのをきっかけに。
ちょっとした趣味のひとつになっている今現在。
とにかく、そのあたりにいまだになぜかちょこっと体を焦げさせて。
転がっているごろつきたちの懐より、金目のものはすべて迷惑料、として没収し。
予定が少しばかり狂ったものの、盗賊のアジトがある、とうわさされているとある山にと。
そのまま足をむけてゆく。



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何だ?これ?」
思わずそれをみてつぶやきがもれる。
ここは確かにうわさの盗賊のアジト…のはず。
だがしかし、なぜかすでにそのアジトは壊滅状態。
そ…そういえば、近くの村の辺りでこのあたりの山の方から。
何かの叫び声のようなものが二日前に聞こえてたようだけど…
目の前に広がっているのは。
焼け落ちているおそらくは盗賊たちの小屋か何かがあったのであろう。
元小屋らしき墨の柱と。
そしてまた、あたりにいまだに転がっている盗賊たちであろう物体が少々。
「切れ口…ものすごいあざやかだし…」
そのあたりに転がっている一人を転がして。
よくよく検分してみると。
おそらく剣か何かで斬られたのであろう。
だがしかし、血もあまり出すことはなく、きれいに一撃で完全にしとめられている。
傷から血が流れ出ない、というのは、それだけ傷口が無駄に斬られていない。
という証拠。
中には、何やら腕の一本、または足のひとつや二つを失い。
ぶつぶつと意味不明なことをいいつつ、叫んでいる男たちの姿も多少見えるが。
「って、だれだぁぁぁぁぁ!?人の獲物をぉぉぉぉぉぉぉ!」
冗談!
こいつらは、私が目をつけていた盗賊団なのに、つまりは!
誰かが先回りというか先駆けてつぶしてるし!
しかも!
私のものになるはずであった盗賊たちのお宝すべてそのものが。
きれいさっぱりなくなっていたりするし…
おのれ!ゆるすまじ!
とにかく、そのあたりにまだ息があるやつら捕まえて、何が何でもききだしてやる!
人の獲物を横取りした人物の情報を得るために。
ちょっぴりお茶目にもちょっとした呪文を使い。
なぜかその結果、その場所にちょっとした小さなクレーターができたりもしたけども。
それはそれ。
私のせいではない。うん。
クレーターに埋もれてしまった元盗賊たちのアジトを後にして。
私はとりあえず、襲ってきた人物を追っていった。
という盗賊団の生き残りが向かった方向にと向かってゆくことに。
ふふふふふふふ。
人の獲物というかお宝を横取りした罪は万事に値する!
ふふふふふふ……


気配をたどるなど簡単なこと。
…というか、昔から、物心つく前から姉ちゃんにいろいろと仕込まれてるしな…
何でも。
『男の子たるもの、女の子でもこれくらいは身につけてないとダメ!』
とかいって…
そりゃまあ、私が産まれ育ったあの町は。
小さな子供が遊びなどでなぜかナイフとかを投げて遊んでいたり。
また、ちょっとした呪文などは護身術として知れ渡っているがゆえに。
そこらあたりに威力は小さいけども、もっともポビュラーな術のひとつ。
火炎球(ファイアーボール)がそこらいったいにとよく飛び交っていたような土地柄である。
ほかの町とかを知る前まではそれが当たり前、と信じていたものまた事実だし…
どうやら盗賊のアジトを襲ったと見られる人物を追って。
追いかけている盗賊たちはおよそたったの数名たらず。
先刻、生きていた盗賊たちから無理やりに聞きだしたところによると。
何でも盗賊の頭は殺されたらしい。
何でも見えない一瞬のうちの出来事だったとかどうとか…
んな馬鹿な。姉ちゃんじゃあるまいし。
なぜかどうやら、人気のない森の街道に向かっていっているらしいその人物。
やがて。
まったく回りに人気のない場所にと差し掛かると。
前方の方から何やら話し声が。
伊達に私の耳はエルフ並に聞こえるわけではない。
多少離れていても相手が何を話しているのかくらいは聞き取れる。


「なあ、いいじゃんか。
「ですから困りますってば。」
「なぁに。俺たちに任せとけばいい目をみせてやるよ。へっへっへっ。」
何やら言い合っている声が聞こえてきていたり。
よくよく見れば、少しさきに道をふさぐようにして何やら女性らしき人を取り囲んでいる盗賊たち。
おそらくは彼らが生き残りの盗賊がいっていたやつらなのだろうけど。
まあ、多勢に無勢、というのも何だし。
私のお宝を返してもらわないとけないことでもあるからして。
とりあえず助けてお宝とついでに礼金でももらうとしてv
そんなことを思いつつ。
「ちょっとまったぁぁぁぁ!」
そんな彼らにむけて声をかける。
そんな声と同時に。
「何だ?」
「関係ないやつはひっこんでろ……って、何だ、女か。
   ちょうどいい、小頭、この女もいっしょにかわいがって……へっへっへっ。」
などとこちらをみていやらしく笑っている男たち。
…おいこらまて!
こいつらの目は節穴か!?
「誰が女だ!誰が!!!!!」
そりゃ、確かに普通より多少声のトーンは高いかもしれないけども。
こんなに美男子を捕まえて女とは何事か!
はっきりいって私に対しての禁句以外の何者でもない。
「おじょうちゃん。いけないなぁ。正義かぶれは焼けどをするよ?」
にやにやと笑いつつもこちらにと向かってきている数名の男たち。
むかむかむか!
こういうやつらには制裁が何事も必要である。
ブツブツブツ…
そのまま顔を引きつらせつつも小さくとある言葉をつぶやく私の行動を。
なぜか怖がっている、と勘違いしたのか、下卑た笑いを含めつつも。
こちらに向かってきている先ほどまで女性を取り囲んでいた男たち。
「へっへっへっ。運がわるかったなぁ。お嬢ちゃん。」
ぷっちり。
にやにやと笑いつつこちらにと手を伸ばしてくる盗賊その一。
だがしかし、そうは問屋がおろさない、というか、誰が女だ!誰がぁぁぁ!
こいつらにはこれで十分!
「我と汝のちからもて 等しく滅びを与えんことを!竜滅斬ドラグ・スレイブ!!!」
ちゅどどごぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!
う〜ん、いい音♪
力ある言葉と同時に、あたりにちょっとした爆発ば巻きおこる。
これぞ必殺、盗賊イジメの竜破斬ドラグスレイブ
この世界の闇をつかさどる、といわれている魔王、シャブラニグドゥの力を借りて放つ攻撃魔法で。
一応は、この世界においては最高の攻撃魔法、とされている術ではある。
というか、これ以上の術も実はあったりするんだけど。
あれ使うとこっちの力すべてを使い切るし…
「「うどわぁぁぁぁぁ!?」」
なぜかあたりにと男たちの悲鳴が巻き上がっているけど関係ないし。
人気のない森の中、ちょっとした爆発があたりにと巻き起こる。
「ふっ。人を女よばわりした罪は万事にあたいするんだぞ。」
術と同時になぜか吹き飛んでゆく男たちをみて。
思わずほくそえむ。
さって、あとは襲われてたと思われる女性に……
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・
って、しまったぁぁぁぁ!?
ひょっとして、もしかして私、あの女性までいっしょくたに吹き飛ばしたんじゃ!?
視界に見えるのは、もくもくと立ち上る煙と粉塵。
あああ!自分のお宝がぁぁぁぁ!
思わず頭を抱えそうになるあたしの目にやがて、何やら青白い光が飛び込んでくる。
ヴッン…
煙の中、なぜか一箇所青白い光が立ち込めているんだけど。
ちょっとした音と同時に。
やがて、風に煙がかき消され、その正体があからさまにとされてゆく。
みれば。
おそらく襲われていた女性なのであろう。
しっかし、この人…きれいだな。
さらさらの長い金髪に青い瞳。
スタイルなどもきまっていて、一目見て、美人さんの部類にはいるのは一目瞭然。
ま、まあそんな容姿にちょっぴし不釣合いなショルターガードなどをつけてはいるけど。
格好からしてどうやら傭兵家業でもしているのか?
というような人物ではある。
年は…私より少ししたくらいかな?
が、しかし。
今の私はそんなことはどうでもいい。
彼女がもっている一振りの剣である!
彼女が手にしている剣の柄からは。
何やら青白い光が出現し、彼女の周りを取り囲むように…
そう、いわゆる光の結界みたいなものを作り出しているのである。
…光る剣、といえば、それはもちろん…
思わず目を見開く私の目の前で。
「ふぅ。ご苦労さま。」
何やらいいつつも。
そのまま。
チッン。
その剣を腰にと挿している鞘にと収めてゆく彼女。
そして、私のほうにと向き直り。
「あ、えっと、とりあえず、危ないところを助けていただきありがとうございました。
  でも、術を放つときには一言いってくださいね。巻き込まれますし。」
にっこりとこちらにむかって何やらいってきているその女性。
見た目の年齢は私より少しした、十六か七程度。
「って!?あんた、それ!?光の剣じゃないの!?」
思わず叫ぶ私の言葉に。
「ええ。そうですけど、それが何か?」
いともあっさりと肯定してるし…この人は……
「助けたお礼にそれ、頂戴!」
ずべっ!
……あ、転げた。
私の言葉になぜかそのまま地面にと突っ伏しているその女性。
「か…開口一番それですか。ですけどこれはあげられません。私の商売道具みたいなものですし。」
「ただとはいわないから!な!銅貨10枚で!う〜ん、我ながら太っ腹!」
ずざざざざっ!
あ、こんどは滑った…
私の至極もっともな意見というか交渉値段に今度はなぜか思いっきり地面の上を滑ってるし…
「あ、あのですねぇ。どこの世界に剣を銅貨10枚で引き渡す人がいると?
  とにかくこれは差し上げられませんわ。私もこれがないと困りますし。」
いいつつつ、なぜか苦笑しつつ私にいってきているこの人。
う〜ん、何とかこの伝説の光の剣を手にいれることは…
光の剣。
その名前を知らないものはいないほどに伝説の剣。
百年ばかり前、死霊都市サイラーグの町を一夜にして壊滅させた伝説の魔獣。
ザナッファーを一撃で倒した、といわれている伝説の剣である。
そんな剣を目の前にしてあきらめるなど、それこそ商売人の息子の名がすたる!
う〜ん…
あ、そうだ。
「う〜ん。あ、そだ。それじゃ、こういうのはどう?どうやら貴女、一人旅のようだし。
  女性の一人旅は何かと危険じゃないか?
  だから、この私が一緒についていって、気がむいたら譲ってくれる、というのは?
  剣の腕はなかなかのようだけど、魔道のほうはどうやらできないみたいだし。」
ならば、必殺。
とりあえず一緒に旅をして隙をみて奪う!これに限る!
といっても、女性からものを盗むな!
と姉ちゃんから散々にいわれているから、彼女の方からくれるように仕向ければいいだけだし。
そんな私の提案にしばし考えつつも。
「え、でもそれは…」
何やら困ったようにといっている彼女。
「さっきみたいな輩がまたきても困るだろ?」
さらなる私のたたみかけに。
ぽそりと。
「・・・・・・・・ブリッコずっとする…というのはなぁ…」
なぜかぽ゛そり、とその容姿からは考えられないような言葉が小さく漏れていたりする。
…は?
「はい。それじゃ、決まりね。あ、私はリナンよ。リナン=インバース。」
こういう場合は相手の意見を聞かずにとにかく話を進めるのが何よりも決めて。
そんな私の言葉に。
ようやく観念したのか、深くため息をつきつつも。
「わかりました。わかりましたよ。それじゃ、これからよろしくお願いしますね。
  えっと…リナさん?」
「…その名前で呼んだら即ドラスレものだけど?」
まったく、どうして父さんたちもこんな名前をつけたのやら…
「リナンよ。リナン!…で、あんたの名前は?」
「あ、オ…じゃなかった、わたしはララといいます。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・オレ?
…もしかして、この人…私と同じで他人の前ではかなり猫かぶってるんじゃ……
ま、それはおいおいわかるだろうからおいといて。
「あっそ。それじゃ、これからよろしくね。ララ。」
「あ、はい。こちらこそ。」

奇妙な縁で、これより後。
私とララは二人で旅をすることに。
ま、旅は道連れ、というしな。


ふふふふ。
いつかは絶対に手に入れてみせるぞ!光の剣!!!


                  −終わり(または続く?)−


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まえがき:



あとがきもどき:
   薫:こちらの感想、そうですねぇ。
     打ち込みしてどこかに隠してみてて。
     アップしてから一週間以内に続き!という声が10人超えたら、連載しますかね?
     こちらは、見てわかるとおり。
     リナが男性。ガウリイが女性となっております。
     基本は原作と同じです。
     前書きにもいってますが、こちらは性別転換&変換するようなことはできません。
     しっかし・・・・。
     男性の一人称は難しい・・・・あははは。
     男性とのかかわりがまったくないからかもしれませんけどねぇ。
     言い回しとかも気づいたらなぜか女性口調になっている・・・あはははは(汗)
     まだまだ精進が必要ですね。うん。


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ふふふ。
ここに気づいた人は、さすがですv

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   IF〜もしも…〜    すべての始まりなのか!?


ばくばくばく!
「う〜ん、あんたもいけるなぁ。」
「あ、お代わりおねがいしま〜す!」
ララと旅を始めてとりあえず。
互いの簡単な自己紹介などをすべく。
近くの村の食堂にと入っている私とララ。
「そういうあんた…とと、リナンさんもね。」
「どうもあんた、さっきから猫かぶってない?」
ぎくっ!
私の言葉に何やら手をとめて、固まっているララ。
隙あり!
「そのウィンナー、も〜らい!」
「ああああああああ!ズルイ!リナン!なら、オレも!」
…やっぱし。
どうもこの人…かなり猫かぶってたみたいだし。
こういう食事争奪のときって、たいてい人間って地がでるし。
しばし、そんな相手のことを観察しつつ、私たちは食事を続けてゆく。

「…で?何だって、そんな猫かぶってるんだ?」
私の至極もっともな問いかけに。
「ま、バレたら仕方ないか。というか、実はオレの家。次こそは男の子がほしかったらしくて。
  父さんが生まれたオレが何でも男!といいはって、結局男として育てられたからなぁ…」
・・・・・・・・・・・・・な、何かものすっごく親近感感じるんだが…
結局のところ、食事争奪戦の最中。
やはり、このララという女性が猫をかぶっていたことが判明し。
そのあたりのとこを問いただしている私。
「名前も男のような名前つけられてるし。本名はガウリイっていうんだけど…
  ララは母さんが気の毒がって、つけてくれた名前なんだ。」
……うわっ。
何か名前に関しては、他人のような気がしないなぁ…
「……どこの家も同じようなことがあるんだな…」
そんなララの言葉に思わず同情し。
こちらの事情もかいつまんで話しつつ。
食後のデザートにと手をかけてゆく私たち。
なぜか店の人がもう材料がない、とか嘆いていたけど、関係ないし。
しばらくたわいのない会話をしてゆく中で。
なぜか完全にと意気投合してゆく私たち。
どうやらこのララという人、一人で傭兵、という稼業をしていく中で。
他人に対しては猫をかぶることを武器として行動していたらしく。
ま、それは私も同じなのでとやかくはいえないが。
「で?何だって光の剣なんかもってるわけ?」
「一応はオレの家に代々伝わってる剣なんだけど。このゴルが家にいくたない、といってなぁ。
  何でも家にいたら社会勉強ができないとか何とか…」
ずずっ。
食事の締めを飾るホットレモンティーをのみつつも。
何やら意味不明なことをいってくるララ。
「…は?ゴル?社会勉強?」
そんな素朴な疑問の問いかけに。
「あれ?リナンは知らないのか?この光の剣、とかよばれてるやつ。
  何でも異世界の魔らしくて、たしか、ゴル何とかっていってたっけ?
  ダークスターとか何とかいうやつの元にいるらしいんだけど。
  上司命令でほかの世界の社会勉強にきてるとか何とか…」
「って、ダークスター!!?」
がたっ!
思わずそんなララの言葉に立ち上がる。
ちょっとまて!
ダークスターといえば!?
「も、もしかして、それって、異世界の魔王、闇を撒くものダークスターデュグラディグドゥのことか!?」
闇を撒くもの。ダークスター。
この世界の闇をすべる赤瞳の魔王ルビーアイシャブラニグドゥ同様に。
同じく魔王の地位にいる存在。
本来このあたりの知識などは一般には知られているはずもない。
何しろ、魔王の存在すらただの伝説、と思っている輩がほとんどなこの世界。
私に関しては、姉ちゃんのものすごすぎる特訓や勉強などによって。
そのあたりの知識はもってはいるが…
「そんな名前だっけ?なあ?ゴル?」
何やら剣にむかって話しかけてるララだし…
『…マスター…できたら人のいるところでは…』
何やらちょっとした少年のような声がどこからともなく聞こえてくるけど。
というか、まてぃ!
いま、剣から声がしなかったか!?
『それはそうと、どうするんですか?神像の中にはいってる石は?』
…神像?
あまりといえばあまりの出来事に目を丸くしている私の前で。
何やら剣とララが話し合ってるし…
「お〜、そういえば、ゴル、何かあの女神像の中に、
  たしかケンジャのイシとかよばれてるものが、はいってるとか何とかいってたなぁ。」
けけけけけけけけけけけけ!?
「ケンジャの石ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!!!!!?ちょっと!ララ!それ本当なのか!?」
がたたぁぁぁぁん!
思わず私が椅子をひっくり返したのは絶対に仕方のないことだとおもう。
賢者の石。
それは無限に魔力を高める、といわれているとある魔法道具マジックアイテムの一つ。
昔、見習い魔道士がそれをつかい、国ひとつ滅ぼした、と公式記録に残っているほどの代物。
「らしいぞ?ゴルがいってたし?」
いや、さらっというな!さらっと!
って…はっ!?
気づけば私たちにとほかの客の視線が集まっていたりする。
い、いかん!このままでは!
「と、とにかく、詳しい話は店を出てからに!」
そのまま、ララをひっばるようにして店を出てゆくあたしたち。
どうやら、私たちの会話は彼らには昼間からのよっぱらい。
ということで片付けられていたりしたようだけど。

「で!?それ、本当なわけ!?賢者の石がどうとか!?」
私のそんな疑問に。
『どうやらあなたはある程度私の上司のことも知ってるようですし。そうですね。詳しくお話しましょう…』
ララの手にした剣より、少年のような声がしばし。
私に説明をするためにと漏れ出してゆく。

しっかし…もしかして、私って……何かとんでもない人とかかわったのかな?
……前までなぜかついてきていた金魚の糞よりはましだけど…な。



           −おまけ完了ー

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   リナちゃ・・・・(ぽぐっ!←リナンに殴られた)
   リナンは昔から姉であるルナにかなり知識とかも叩き込まれているがゆえに。
   異世界の存在も知ってます。ま、エルさまこと金色の王のことも知ってるくらいですしね…
   しっかし・・・・男性一人称・・・・って、かなり難しいのね・・・・・。
   いや、リナは絶対にガウリイのような口調じゃないし・・・ね。うん。

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