永遠の邂逅  ~未成年は賭け事禁止(笑)~

「これとこれとこれねv」
こういう場所にくるのははっきりいってリナは楽しくて仕方がない。
何しろカモとなる人物はそこらあたりに転がっているし。
こういう場所、つまりは大人の遊び場であるカジノといった場所には少なからず光と闇の部分が存在する。
つまりは、勝ちまくりその喜びに浸る人々に対して負けがこみ、やけになっている人々。
そしてまた、お酒などにおぼれやけになりかけている人々など。
その人間模様はさまざま。
子供がうろうろしていても、あまりとがめられない、というのがこういった社交場の特徴。
何しろ子連れで楽しみに来ているお金持ちなどは少なくない。
しかも、リナにとって、ここ、【カジノ】における認識は、金のなる木がごろごろしているそんな場所。
まあ、ここにおいてはお金が直接入ってくるわけではないが。
金貨二十枚につきコイン一枚。
それがこのカジノにおける金額の定義。
それは各世界におけるカジノ場、すべてにおいて共通している理。
まあ、各カジノごとにおいてある品物は異なるものの。
先ほど換金したお金の一部をつかい。
ある程度のカジノ専用のコインを手にいれているリナたち三人。
リナたちが主に利用するのは主だってスロットマシーン。
何しろこの三人、リナ、ガウリイ、ゼルガディスにおいては。
一般、つまりは通常の人間よりその動体視力が並大抵ではない。
つまるところは、つまり……
簡単にスロットマシーンの模様や文字を並べることが可能……ということ。
「しっかしここまでぽんぽん当たりがでたら楽しいわよね♪」
ほくほくと、ご機嫌で商品を選んでいるリナ。
それもそのはず。
彼らは、というかゼルガディスに関してはすぐさまには大当たりを当てられなかったものの。
リナにしろガウリイにしろ、すべてにおいて大当たりを出しているのであるからして。
コイン数百枚があっという間に一万枚以上になっているのはいうまでもなく。
それゆえに、選べる品物も数は豊富。
「とりあえず、姉ちゃんのお土産にキラーピアスに・・・・。とりあえず、メタルキングの剣に・・・・っと」
彼ら三人あわせ、メダルは百万枚。
数時間もたたないうちにそこまでためるリナたちはさすが、というべきか。
キラーピアスにおける換金率はコイン一万枚。
メタルキングの剣は五万枚。
そしてまた、クリムガンの鞭においては二十五万枚。
それがコインにおける換金率。
この場所においてはまずもっともよく出ているのはキラーピアスのみ。

キラーピアス。
それは防具のひとつであり装飾品でありながら、すばやさがアップし、そしてまた。
それゆえに、一度の攻撃において二回連続攻撃が可能になる、という代物。
人に害をなす魔物が俳諧する世の中である。
そういった便利な品物はかなり重宝される。
リナの実家でもあるフレアナの町の宿屋。
だがしかし、宿だけでなくちょっとした品物なども扱っていたりする。
また、宿カードというかポイントカードなどといった代物を作っており、そのポイントに応じて品物と交換。
というシステムを使っていたする。
ゆえに、ちょっとした首都から離れているものの、客の入りは悪くない。
大概レアな品物はリナがこうしてカジノなどで取ってくるものや、またはレイスがどこかで仕入れてくるもの。
そしてまた、彼らが作り出したものなど。
扱っている品物はさまざま。

「う~ん。こんなものかな?」
「毎度どうも!」
はっきりいってこの家族に買い占められるようなものだな。
そんなことを思いつつもだがしかし、お客はお客。
めったと出ない品物を交換しつつも換金所を出てゆくリナ達を見送りつつ。
彼らに声をかけている店の人々。

カジノ場。
そこにあるのは何もスロットマシンだけではない。
中にはモンスター競技場や一番人気のスゴロク場など。
そしてまたポーカーにまたは札あわせ等、エトセトラ。
それゆえに、こんな未来がわからない不安だらけの世の中にかかわらず。
絶えず人の出入りが耐えないのは、娯楽を求めるそれだけ人が多い、ということ。

「あら?リナちゃん?カジノは終わったの?」
カジノから出てとりあえず、ここオラクルベリーにと戻ってきているリナ達。
いつものことというものの。
その手にもたれている品物の数々をみて、くすり、と笑っているフィリアの姿。
彼らがカジノより品物をゲットしてくるのはこれが何も初めてではない。
幾度か、つまりはガウリイが旅に出る前までにはよくよく見られていた光景。
・・・・最も、二歳にも満たないリナがカジノに出入りしていた、という事実は驚愕に値するが。
それを許可している大人も大人、といえるのであろうが……
すでに時刻は日が沈みかけ、夜の帳が下りてきている。
「とあえずね」
そんなフィリアにとにこやかに微笑みかけているリナ。
「で?あまり遅くなったらルナさんたちに怒られんじゃないのか?お前は?」
ひょっこりと部屋の奥から出てそんなことをいっているヴァル。
「とりあえず…って、まだコインを稼ぐ気か?お前は……」
そんなリナの言葉に思わずウンザリしそんなことをつぶやいているゼルガディス。
「まあ、とりあえずは戻らないとあまり遅くなったら姉ちゃんが怖いし…
  それにコレ、とりあえず届けないといけないしね」
ゼルガディスの祖父であり、そしてまた、ここレテディウス王国の現国王であるレゾ。
レゾ=シャトニック=グレイワーズ=パル=レテディウス。
彼が今リナ達が手にしている古の伝説の鏡。
【ラーの鏡】を必要としているのは。
ここ最近の話からそれは知っている。
何を調べようとしているのかはリナは知らないが。
そういいつつも、手にしている【ラーの鏡】を少し掲げるリナ。
四歳児の女の子にはちょっぴしかなり大きすぎる代物ではあるが。
「それじゃ、とりあえず帰るか?リナ?」
にこやかに微笑むガウリイに。
「フィリアvお願いしてもいいかしら?」
にっこりと。
フィリアに微笑みかけているリナの姿がみうけられ。
そんなリナの行動に少し苦笑しつつも。
「まったく、リナちゃんにはかなわないわね。わかったわ。少しまっててね」
リナをこのままここに留め置いていれば間違いなく、自分にもルナによるとばっちりが回ってくるのは明白。
それゆえに、いつも彼女を送り届ける役目を彼女-フィリアは担っていたりする。

リナの言葉というか懇願をうけ。
出かける用意を始めてゆくフィリアの姿が。
ここ、オラクルショップにてしばし見受けられてゆく。

しばらく後。
すでに夜の帳が下りている空の一角を。
金色の影が空を覆ってゆく。
それは、リナ達を乗せた黄金竜のフィリアなのであるが。
そのことを知るものは…一般の存在たちは誰もいないのであった………


                             -続くー

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あとがきもどき:
薫:とりあえず容量を10KB前後にしてみようかと・・・・。
  どの長さがちょうどいいのかな?
  何はともあれ、それではまた次回にて。

2004年8月20日某日

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