・・・・さて、今月も残りわずか・・・
ファイトですね・・・・。
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狭間の選択 ~円満解決?~
「とりあえず食べられたらしいあの雑魚二つは無視するとして。」
あっさりとした口調でいっているリナに。
「だな。」
こちらもまたさらっと言っているガウリイ。
「やれやれ・・・・しかし・・・・」
などとその白いひげを片手でなでつつぶつぶつといっているのは。
この家の執事を表向きではしていたらしいラルターク。
ちらりとアベルとそして、セイグラムを眺めて小さくつぶやき。
「・・・ガーヴ様に手出し無用と話しておいたほうがいいかもじゃな。」
などとぶつぶついっているその老人。
どこか背中を少しまげてぶつぶついっている姿に哀愁が漂っているが。
「・・・・でもやっぱりリナと一緒にいたら厄介ごとは向こうからやってきますね。
ゼルガディスさん。」
「だな。もう怖いことに慣れてきたがな・・・・」
それはまあ、いきなり目が覚めたら・・・・食卓に。
今まででもいきなり絶世の美女が二人。
いきなりそこにいた。
という経験を・・・幾度かしていれば、この反応も当然なのであろうが。
そんな会話をしているアメリアとゼルガディス。
一方で。
「・・・はっ!?ど・・・どうしてリナ様がここに!?」
がばっとそこに何か聞き覚えのあるような声がして。
あわてて、体から赤い液体をだくだくと流しつつ、
起き上がっている底に転がっていたボロい布切れ物体。
そしてあわててそのすでに・・・・どうやら黒い布。
と思ったのはよくよく明かりの元で見てみればどす黒い何か。
血が固まってそんな色あいになっているらしいが。
その血で変色しまくっている布を取り去り。
驚愕の声をあげつつ顔を布のしたから現してくるその物体。
「父さん?」
そんな父親の言葉に首をかしげているアベル。
どうして父親がこのリナさんのことを知っているんだ?
という疑問が頭を掠めるが。
「父さん?将来の僕の伴侶をしってるの?」
などととんでもない発言をしつつ父親に聞いているアベルだが。
「な゛!?アベル!?何恐ろしいことをいってるんだ!?」
どうやらどうしてここにいるのかわからないが。
ともかくいえることは、息子のアベルが・・・あの、リナに好意を寄せているらしい。
というのをその言葉で感じ取る。
「?ねえ?ガウリイ?何アベルさん、伴侶とかいってるんだろ?
誰かこの屋敷の中にアベルさんの婚約者でもいるの?」
その言葉を耳に挟みきょとんとしているリナ。
(まったく意味を理解してない。)
そんなリナの様子に思わず脱力しかけているアメリアとゼルガディス。
そしてそんな台詞をいっているアベルに殺気をかなりと向けているガウリイ。
『あら?婚約者というか契約者なら、そこにいるけど?』
そんな会話をしていると凛とした澄んだ声が部屋にと響き渡る。
そして。
次の瞬間には、部屋の中を金色の光が多いつくし。
それはやがて実体のない金色の一人の女性の姿にと変化する。
「あれ?エルさん?」
それをみて動揺することもなくさらっといっているリナ。
「あれ?エルさん、どうかしたのか?」
こちらもまたのほほんといっているガウリイ。
『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・・』
そんな二人とはまったく対照的に、こちらでは頭を抱えているアメリアとゼルガディス。
そしてその場にと膝まづき、固まっているゼロス。
一方では。
雰囲気からそれが誰だか理解したラルタークもまた。
立ったままの姿勢で硬直していたりする。
『いえね、何か面白いことになってそうだから。見に来たのv』
そこにふよふよと漂う金色の人影がそんなことをいっているが。
「?ところで?エルさん?契約者って?」
意味がわからずにさきほどの言葉を問い返しているリナ。
『あら、それはガウリイが知ってるわよ。』
くすくすと部屋の空気全体が笑う気配が充満してゆく。
「?」
首をかしげつつガウリイの方をむき。
「ガウリイ?エルさん、こーいってるけど?何かあるの?」
きょとんとした顔でガウリイにと質問しているリナ。
「ん?ああ、そこのアベルのやつがそいつと契約してるのいってるんじゃないのか?」
さらっと何でもないようにと言い放つガウリイ。
「・・・・・・・・・・・」
しばし無言で沈黙するリナ、アメリア、ゼルガディスこの三人。
しばらくして。
『なぁぁぁんですってぇぇ!?』
「何だとぉぉぉぉ!?」
アメリアとリナの叫びと。
ゼルガディスの叫びが部屋にと行き届いてゆく。
とりあえず話しが違うというので契約料の百倍を奪い取り。
その後にとりあえずアベルにと制裁を加え。
セイグラムは何というか、出現した女性が誰であるのか。
・・・ゼロスの言葉によって、そのまま完全にと無と化した。
「・・・・で?アベルさん?どうしてまた、リナさんを?」
ずたぼろになってとりあえず手足がもげかけ、骨が見えたりしていた状態から。
今はまだ骨と赤身は見えたままだが、それでも血だけは止まっているそんな姿の彼に。
問いかけているゼロス。
ただ、覗いただけだから、というあの金色の光をまとった女性は。
さきほど出現したときと同様にと掻き消えた。
「私がどうかしたの?」
その言葉に首をかしげているリナであるが。
いろいろとアプローチを受けていたのにまったく気づいてないリナ。
まあ、いつもガウリイさんのアプローチにすら気づいてませんから。
当然なんでしょうけどね・・・リナ、鈍すぎよ・・・・。
そんなことを思いつあきれてリナをみているアメリア。
「いや、何でもないさ。」
そういってリナの頭をぽんぽんとたたいているガウリイ。
「うう。だって、その気が強いところとか、お金にこだわるところとか。
いきなり呪文が飛んでくるとことか。母さんによく似てて・・・」
などとうじうじいっているアベル。
その言葉に。
「・・・・確かに、リナ殿は妻、マリーンに似てるな。」
どこか遠い目をしていっているズーマこと、この家の本来の主であるラドック。
「うん、でしょ?」
「・・・・つかぬことをお伺いしますが?いったいそのマリーンさんって・・・?」
じと汗ながしつつ聞いているゼロス。
「ああ、それはわが妻だ。何しろ道端に落ちている銅貨一枚ですら、
見逃すこともなく、常にお金を欲求しててな。
それでいて金目になりそうなことは率先してやって。
後はよくこのあたりの盗賊とかをのして自分の支配化において。
更正させたり、よくちょっとしたことで起こったら呪文の嵐が飛び交ってた。
そんな我が妻だ。」
おもいだしたのかその目に涙をためていうラドックのその言葉に。
『・・・・・・・・・・・・・』
その言葉を聴き、ゼロス、アメリア、ゼルガディス、この三人が。
リナにと視線を向ける。
お金にうるさいことといい、まあ、多少の誤差はあるものの。
・・・・どことなくリナを連想させる人柄であることは間違いはない。
アベルとしてはそんなリナの中に母親の雰囲気を感じ取り。
どこか惹かれていたらしいのだが。
だがそれが利用になるはずもなく。
リナの知らないところでかなりの攻撃をガウリイから受けて、
今では血の気もなく真っ青になりつつ説明しているこのアベル。
「・・・・と・・・とりあえず儂はリナ殿達に恨みをもっている、
ラウルとかいう人間とマゼンダに紹介されておってしっておったのでな。
で、その帰り道にセイグラムに出会ってな。
どうしても決着をつけたいとかほざいておったので。
ラウルと掛け合わせて見たんじゃが。しかし・・いやはや。」
などといいつつ、どこから取り出したのか白いハンカチで額の汗をぬぐうラルターク。
まあ、いくら下っ端といえどもあっさりと敗れるような魔にはラルタークとて、
もはや関心はない。
彼とて、いくら何でも。
【あのお方】にかかわりがあるような人間にちょっかいかけるほど。
はっきりいってそんなことは恐ろしくてできはしない。
まあ、主が魔王から離反しているのはとりあえず別にどうでもいいと思うとしても。
さすがに、すべてなる母の・・・彼らがその事実をすべて把握してないにしても、
すべての魔の母。そう理解しているやからもいる。
そんな存在にかかわりがあるらしい人間をどうにかしようなど。
それははっきりいって自殺行為以上の何者でもない。
「ほぉう、で?アベルにリナを呼ばせた理由は?
それによっては、未来永劫に・・・わかってるよな?」
絶対零度の微笑みを浮かべていっているガウリイ。
ひっ!
相手は人間のはず・・・まあ、人・・・には多分違いはないが。
・・・・その半分は人でないにしろ。
そんなガウリイが放つ殺気に押されて小さく悲鳴を上げているラルターク。
その言葉に。
「何!?アベル!?お前!?」
目を見開いているラドック。
「だって!父さん、いきなり暗殺者から足を洗ったみたいだし!
それにどうやら噂でズーマがリナ=インバースに敗れた。
と聞いて!」
などと叫んでいるアベル。
「何!?おま・・いつから知ってたんだ!?」
などとそんな息子の言葉に驚愕の声をあげているが。
「・・・・普通気づくとおもいますけど?親子なんですし・・・・」
そんな言葉にあきれていっているアメリア。
「ま、そのあたりの親子の会話は二人にしっかりとしてもらうとして。
とりあえず依頼料はもらったんだし。
もうここには用もないから、次いきましょ、次。」
さらっとそんなことをいっているリナ。
そして。
にっこりと微笑み。
「あ、ズーマ?今回の一件、ねーちゃんたちに知られたくなかったらv
しっかりと口止め料も頂戴ねv」
にこやかににっこりとまるで天女の微笑みを浮かべてそんなことをいっているリナ。
「は・・・・はぃぃ!わ・・・わかりました、わかりましたから!
ルナ様たちには何もいわないでください!
家族がリナ様に迷惑かけたと知れたら!それこそ殺されます!」
などと本気で震えつつ声をかすれさせつつも叫ぶラドック。
「・・・・いったい、リナのねーちゃんって・・・・いったい・・・・」
そのおびえようをみてどこか遠くをみてぽつりとつぶやくゼルガディス。
「ま、スィーフィード・ナイトですし。」
「だな。」
あっさりとその言葉で納得しているアメリアとゼルガディス。
「と・・・とりあえず、まあ、今後のことはこの人たちに任せるとして。
で?このラルタークさんの処遇はどうするんですか?」
そう問いかけるゼロスのその言葉に。
「うーん、とりあえず最近ねーちゃんが何か実験体がほしいとかいってたから。
とりあえず送る。」
などといいつつ、懐からとあるオーブを取り出しているリナ。
「あ、リナ、確かそれって!」
そのオーブに見覚えがあるアメリアがふと声を上げるが。
それは以前、リナがズーマを実家にと送ったオーブと同じもの。
「そvってことで、ま、しっかりと私の家族のおこなういろんなことの実験体、よろしくねv」
にっこりと微笑み、すっとオーブに手を置くリナ。
「何を!?」
言いかけたその直後。
リナの持っている球から光があふれ出て。
次の瞬間には光の帯がラルタークを縛り上げ。
やがて光にと飲み込まれるようにと消えてゆく。
「よっし、これでよしっと。」
何でもないように言い放ち手を軽くたたき。
「さって、とりあえずしっかりと言い訳でもきくとしましょ。」
「そうですね。状況説明ほしいですし。」
「あ、じゃ、ゼロスは給仕係な?変なもの作ったら、殺すぞ?」
さらりとにこやかに本気で宣言しているガウリイのそんな言葉に。
「わ・・・わかりました、わかりましたから!殺気をむけないでください!」
のんびりとした会話がしばし、繰り広げられてゆくのであった。
数日後。
とりあえず父親に説得もとい、どちらかというと見えない場所でガウリイの、
かなりの制裁を受けた、という事実があるのだが。
迷惑料として、金貨一万枚、リナたちにと手渡され。
次なる目的地にと向かうことにしたリナたち一行。
「まったく、いいか?アベル?あのリナ様にかかわったら・・・」
などと廃人に近くなっている息子にくどくどと説明している父親でもあるラドック。
彼はまだ知らないがラルタークの言葉からアベルがかかわったことが、
インバース一族に知れ渡り、親子ともども、彼らの一族にと使われる羽目になるのは。
彼ーラドックはまだ知らない。
「うーん、まったく、ちょっと道草くったわね。」
「まったくだわ。さ!いきましょう!目指すはディルス王国よ!」
などいいつつ、びしりと木の頂上から空を指差しているアメリア。
てくてくてく。
「そーね、ミルガズィアさんたち元気かなぁ?」
そんなことをいっているリナ。
「?リナ?誰だ?それ?」
そんなリナの言葉に首をかしげるゼルガディス。
「ああ、竜達の峰の長老やってる人。
私ね物心ついた直後に竜を素手で殺さずに倒してみろ。
そーいわれていきなり叩き込まれたのよ、竜達の峰に。
いや、あの時は本気で死ぬかとおもったけどねぇ。」
当時を思い出し思わず身震いしているリナ。
まあ、二歳にもならない一切程度の幼子を。
竜達の群生地に送り込むインバース一族。
さすがというか何というのか。
そんな思いがふと脳裏をよぎるが。
「・・・・・・・・・・・・」
ただただ、それは口には出さずに無言で返事を返すしかすべのないゼルガディス。
「ま、とりあえず姉ちゃんからの通信でもあったんだけど。
今のディルスで進んでいる計画、とりあえずつぶさないと・・・
私今度こそ命・・・ないかも・・・・」
旅たちの前にルナからいきなり通信が入り。
【ディルスで起こってること解決しときなさい。姉より】
水晶球に浮かんだ完結な言葉。
それを思い出し身震いするリナ。
リナ、ガウリイ、アメリア、ゼルガディス、そしてゼロス。
この四人と一匹が向かう先は・・・伝説の国、ディルス王国。
-続くvー
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あとがきもどき:
薫:どうでもいいけど。
今日は部屋の大掃除。
ついでにもう読まない本をいい加減に分けようと思ったら。
・・・・かなりあります。四こま漫画。
ドラクエ四こまなんか全種類、そろえてたからなぁ。
うーん。
などと打ち込んでるのはまだ小説打ち込んでなかったとき。
で、ただいまの日付は30日。
何三日もかかってるんでしょう?(汗)
さてさて、次回でよーやくディルス編v
アベル君・・・・実はリナに母親の面影を見出して。
言い寄っていた・・・という設定にしてみました。
ちなみに、アベルの母親、ナーガ+イリーズの母親。
そのイメージでv(笑)
見た目はもろにお嬢様タイプを連想してくださいなv
ではではv