気付いたら・・・ついにこの狭間も・・・30話・・・。
     それなのに・・・。
     まだ・・・・三巻目のセイルーン偏・・・(涙)
     あはははは・・・・(もはや笑うしかない?)
     ・・・・・何話になるんですかねぇ?いや、ほんとーに(まて!)



 #####################################

        狭間の選択     〜アルフレッドの誤算?〜

 
    しぃん。
    一瞬その場が静まり返る。
    昨日の夜。
    リナの部屋に。
    暗殺者ズーマが出現したのは。
    はっきりいって知られていないはず。
    それを知っているのは・・・・。
    今朝の朝食の場にいた人々は。
    あまりのあのフィルのインパクトに押されて。
    すっかりと忘れ去っているのは決定的。
    では・・。
    あと残る可能性は・・・。
    はぁ。
    思わず溜息一つ。
    「あのねぇ。アメリアの手前・・面と向かっていうの。
     かわいそうだから言わなかったのに・・・。
     自分で墓穴ほってどうするのよ・・・。」
    そういいつつ、溜息つきつつ。
    残ったコップに注がれている飲み物を全て飲み干し。
    ちらりとアメリアを気遣いながら。
    やってきたアルフレッドを見やるリナ。
    「まあ、あのカン何とかって魔族と契約してるのも。
     こいつなんだし。あのズーマと契約してるのも。
      こいつみたいだし。言っても無駄じゃないのか?リナ?」
    のほほーん。
    さらりといきなり図星をあっさりと言い切っているガウリイに。
    『―な゛!?』
    流石にゼルガディスとアメリアの声が漏れる。
    
    すっぱぁぁん!


    そんなガウリイの台詞に。
    リナが懐から取り出したスリッパが炸裂し。
    「あのねぇ!ガウリイ!そーいうことは。
     もったいぶっていいなさい!さらりというな!さらりと!」
    思いっきりガウリイの頭をスリッパで叩いていたりするリナ。
    そんなリナとガウリイの会話に。
   
    ギギィ・・・。
    
    思わずゆっくりと、アルフレッドとリナとガウリイを見渡して。
    そして、小さく。
    「・・・・・まぢですか?(汗)」
    アメリアの声が多少震えているのは気のせいではない。
    「な・・・・何を馬鹿なことを・・。
     僕は昨夜、何か王宮で騒ぎがあったと聞いたから・・。」
    完全に墓穴である。
    というか、昨夜、王宮で騒ぎなど。
    ひとかけらも起こってはいない。
    「少し聞くが・・その騒ぎというのは・・・何処から聞いた?」
    ゼルガディスがイブかしりつつ、警戒しつつ、問いかける。
    「え?だって・・あれだけ・・。」
    言いかけて。
    そういえば。
    ズーマが襲ったという割りに。
    ・・・・・・その話題は一つもこの王宮にやってきて。
    何もなされていなかったことにようやく気付く。
    「ま、確かに襲ってはきたけど。
      あのズーマ=ラドックは、ゼフィーリアの実家に。
       更正のために送りつけたし。」
    嘘ではない。
    実際、リナはとある品物を用いて。
    彼をゼフィーリアのゼフィール・シティに送りつけたのであるからして。
    
    ・・・・ちっ。
    ズーマのやつ・・・失敗したな・・・。

    そう心でつぶやくアルフレットだが。


    『ちっ、ズーマのやつ・・失敗したな。』
    リナがなぜか嬉々として。
    そんな会話の最中、袋から取り出した、小さな何か。
    それは、卵状の水晶のようなもの。
    それから、アルフレッドの声が。
    漏れ出していたりする。
    「・・・・・な゛!?」
    思わず自分が口に出していったのかと思い。
    あわてて、口を押さえていたりする。
    「・・・・リナ、それは何だ?」
    ゼルガディスが、ちらりと。
    リナが手にしたそれから。
    アルフレッドの声が漏れ出したのに気付いて。
    目で指し示すが。
    「ああ、これ?これ、心の声を聞く道具v便利よぉ?(はあと)」
    にっこりと。
    満面の笑みを浮かべてにっこりと微笑むリナ。
    がたん!
    そんなリナの言葉に立ち上がり。
    「アルフレッド!?あなたが今回の黒幕だったの!?
     どうして!?あんなに私と一緒に正義の道をひろめようと!
      約束したのに!」
    「してない!」
    椅子から立ち上がり、そのまま、片足をテーブルにのせ。
    ぴしりとアルフレッドを指差して。
    抗議の声を上げているアメリアに。
    即座の否定の言葉を発しているアルフレッド。
    そして。
    そのまま。
    
    「んしょんしよんしょ・・・・。」
    近くにあった柱を登り。
    テラスの屋根に向けて、呪文を使えばいいのに。
    手作業で昇ってゆくアメリア。

    すぅ。
    大きくいきを吸い込んで。
    「たとえ、身内といえども!魔族と契約し、あまつさえ!
     暗殺者を雇って人をあやめようとするなどとは、言語道断!
      この、アメリアが誠意を持って、正義の道を説いて見せるわ!」
    そういいつつ、腰に手をあてて。
    もう片方の手をぴしっと下にいるアルフレッドに突き刺して。
    きっちりとポーズを決めて言い放ち。
    そして。

    「とう!」
 

    ・・・・・・・・・・ベシャ。

    バコン・・・・。

   『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』


    アメリアが落ちたのは、大理石のテーブルの上。
    しかし、アメリアは傷一つなく、
    大理石のテーブルが。
    ものの見事にぱっかりと。
    アメリアの頭からの着地によって。
    その場に綺麗にはぜ割れていたりする。

    ヒュゥ・・・・。
    
    どこからかむなしい風がふき。
    しばし、その場に沈黙が訪れる・・・・。




    「と・・・とりあえず、フィルさんに連絡するか・・・。」
    「・・・そね・・・・。」
    何ごとも無かったかのように飛び起きるアメリアをみつつ。
    いつものことというか、もはやなれたもので。
    そんな会話をしているリナとゼルガディスであった。



    「何と!?アルフレッドが今回の黒幕だともうのすか!?」
    「・・・そんな!?アル!?」
    さすがに動揺を隠し切れないフィルとクリストファー。
    ちなみに。
    一応証人として。
    別の部屋で取り調べを受けていたカンヅェルもまた。
    その部屋に連れ出されているものの。
    
    とりあえず、心の声が表にでて、動揺しまくっているアルフレッドを連れて。
    その場からいきなり空間移動して。

    王宮の中にと戻っているリナ達一行。
    いきなり目の前に出現したリナ達に。
    兵士達は腰を抜かしていたりするが。
    まったく以前の免疫があるせいか。
    ・・・フィルはリナと以前面識を得たときに・・。
    リナが空間移動できることを知っている・・・。
    何でもないようにさらりと交わして。
    どうかしたのか?
    とフィルが問いかけ。
    そして、先ほどまでの会話と。
    リナが手にもっていた、心の声を聞く物体。
    それは今では。
    アルフレッドのなぜか頭に突き刺さり。
    そこから、なぜか花が開いていたりする。
    一応、この品物。
    ・・・・・生物といわず、生きているものや無機質な物体にも。
    ・・・・寄生するのである・・・。
    それは、使い手の意思のままに。
    

    知らない人が見たら。
    何事かと思うであろう。
    おそろいで、頭に花を生やしている・・・アルフレッドとカンヅェル・・・。
    しかも、なぜかカンヅェルは原色バリバリのピンクの大きな花弁の花。
    アルフレッドはといえば、こちらは原色バリバリの、
    橙色の花・・しかも、花の数は・・・三つ・・・。
    間違いなく。
    知らない人がみたら、魔物と思われる姿には違いがない。
    

    彼等の意思とは関係なく。
    心で思ったことをすらすらとそれが寄生している存在は。
    隠し事などできることもなく。
    完全に全てを話してしまう。
    という代物。
    ・・・・リナが以前、面白がって。
    ルナにつけたときは・・・かなり怒られたりしたのは。
    当然といえば当然の記憶。




    「んっふふふ。さって、カンヅェル、
     一体あんた達魔族が何をたくらんでいるのか。
      全部暴露してもらうわよv」
    「なあ?リナ?ついでにエルさんとかも呼ぶか?」
    「あ、それいーわねぇ。」
    「・・・・・・・・・まて。」
    「・・・・・まってください・・・」
    にこやかに何でもないように会話しているリナとガウリイの台詞に。
    思わず待ったをかけているゼルガディスとアメリア。
    ・・・まあ、当然の反応であろうが。

    「うん?誰じゃな?そのエルさんとかいうのは?」


    そんな二人の言葉に。
    首をかしげるフィルに。



    『あら、呼んだぁ?』




    ・・・・・・・・・・・ぴしり。



    その言葉に、アメアリとゼルガディスは、まともに凍りつき。
    リナはリナで。
    「あ、そーいや、全てが分かってる存在なんだから・・。
      噂してたら当然か。」
    変な風に納得していたりする。
    
    言葉と同時に。
    辺りに凄烈なる・・それでいて、心が落ち着くような。
    そんな暖かい金色の光が。
    部屋中を満たしてゆくのであった・・・。




    一体何が起こっているのか。
    だが、一つだけいえることは。
    その気配というか威圧感。
    ・・・・はっきりいって、彼程度では、太刀打ちというか。
    実体を保つのもまかりならない。
    だがしかし。
    何らかの束縛のせいか。
    姿をかき消すことも不可能。
    金色の光の中で。
    視界に映るのは。
    はっきりいって、見た事もないような絶世の美女。

    視ただけで、消滅してしまいそうなまでの・・・。
    その威圧感。

    ・・・・まちがいなく。
    今出現した『二人』の干渉がなければ。
    彼・・・・カンヅェルは間違いなく、完全に。
    滅ぶどころか消滅していることは請負である。


    「・・・・・リナ殿?こちら方々は・・いったい?」
    いきなり、その場に。
    出現したというのに。
    どうやらリナ殿の知り合いらしいし。
    そういうもんなのであろう。
    それで納得しているフィル。
    

    光と共に出現したのは。
    凄烈なる、それでいて暖かい金色の光に包まれた。
    床に届くがまでの長い金髪に金色の瞳をしている、
    そのスタイルなど、そして容姿も。
    申し分のない絶世の美女。
    そういって過言でない一人の女性と。
    そしてもう一人は。
    こちらは。
    長い髪なのであろうが。
    その艶やかなまでの長い黒髪をポニーテールに結わえ。
    その結んでいる箇所を紅いリポンで結んでいる、
    見た目、十代より少し下程度か?
    といった女の子の姿。


    「・・・・え・・・・ええと・・・ゼルガディスさん・・・。
     何か・・・・とんでもないことが起こりそうな気がしませんか?」
    呆然と、声をかすれさせて言っているアメリアのその言葉に。
    「・・・奇遇だな・・アメリア・・・俺もそう思う・・・。」
    頭をその場に抱えて。
    うづくまるアメリアとゼルガディスの姿が。
    そこにあったりするのだが。



    「あら、ガウリイ、まだリナと進展してないのねv」
    くすりと笑っていうその言葉に。
    「???????????何のこと?エルさん??」
    首をかしげるばかりで。
    まったくその意味すら理解してないリナであるが。
    そんなリナの様子をみつつ。
    『・・・・・・・・ま、リナ(さん)だし。』
    そういって軽く溜息みたいな苦笑を漏らしているその二人。



    ・・・・金色の王と宇宙の姫・・と呼ばれている存在・・二名・・・・。

                                     −続くvー

#####################################

    あとがきもどき:
           薫:・・・・・・・・今日は後書きは・・簡便してください・・・・。
             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
             2003年4月30日。

             ・・・・・・・・・・起きたら夢だったらいいなぁ・・・・・(無理な願い・・・)