ミッションズ・オブ・リング 〜プロローグ〜
ごぅ。
辺りの空気が振動する。
まるでおびえるかのごとくに。
「…くっ。まさかこのようなことになるとはっ!?」
手当たりしだいにすべての力を結集して。
ついでにいろいろと遺跡などをも巡り歩き。
そしてそこから手に入れた『材料』を元に、完成したのはいいものの。
だがしかし。
「…まさか、このような結果になるとは…」
確かにこれは完成品には違いない。
先ほど作り出した鏡とは雲泥の差があるのも自分でわかる。
だが、しかし。
「…まさか通常の…でどうにもできなくなるとは…」
すでに実験に同意のもとで雇った人物などは。
その力に耐え切れずに、そのまま目の前で肉体ごと破裂した。
―人には強すぎるのである。それは。
いくら、無造作に魔力を高める、といっても、その仕組みはいたって簡単。
周囲の魔力をその品を通して、肉体にと送り込み、見た限りでは無尽蔵に魔力が高まる、というようにしたもの。
それのコンパクト化に確かに成功したものの。
だがしかし。
「…ブラストソードの原理を応用したんだが…うーむ……」
思わずうなる。
はっきりいって、目の前に作り出されたこれは実用性に向かない。
というのは数十回にも及ぶ実験にてすべて証明された。
だが、問題なのは。
「…これをつけたものは、どのような存在にもかかわらずに高めてしまう。というのが難点か…」
特定のたとえば種族に対しての何らかの措置をとればどうにかなるような気もしなくもないが。
それはそれで時間がかかりすぎる。
「―ふぅ。これもまた、あの『鏡』同様に使えるけどそのまま封印処置だな。」
こんなものが世の中に出回れば。
それこそ世界は終わりである。
いくらなんでも自分が作り出したものが原因で世界が滅びるのはみたくはない。
そんなことを思いつつ。
思わずとある特殊な物質の中にと収めているそれを眺めて盛大にとため息をついている、一人の青年。
いや、青年、といってもいいのであろうか。
彼はすでにもう軽く実は40は超えている。
だがしかし、その整った顔立ちとそしてその特異の血筋により、年をとっているように見た目にはわからないのである。
その銀色の髪がさらりと揺れる。
「だが、まさかここまで耐久性がすごくなっているとはなぁ…」
確かにちょっとやそっとでは壊れないようにとしたつもり。
とあるたびの最中に出会ったかなりの美少女に、どうやら何でも旅の行商人だったらしいが。
その女性が見たこともない様々な魔法の薬やアイテムなどを持っており。
それが今行っている実験にふさわしいかもしれないと、かなり格安であったことからも購入した。
それを元にして作られたのが。
数年前にとある場所にと封印した、対となす四つの鏡。
互いに互いに異なる性質を持たせることによりより性能アップを目指したのであるが。
だがしかし。
成功したものの、その『鏡』から生み出されるその存在が、少しばかり問題があり。
ある場所に厳重にと封印して保管しているのであるが。
何しろあれは下手に割ろうものならば永久的にそれで映し出したものは存在してしまう。
という副作用がついてきてしまっているがゆえに。
「…とりあえず、でもせっかくここまで精巧にできたものを破棄するのも何だしな。…とりあえず、あれと同じように封印するか。」
そう思いつつ。
それを手に取り、厳重に魔力が入り込まないようにと特殊な結界を入れ物にと施し。
ある場所にとそれを保管することに決めているその青年。
その視線の先には。
彼が今作り出したばかりのとある品物が。
ランプの明かりに照らされて、きらりと輝きを見せているのであった。
さらさらさら。
これまで、様々なものを発明した。
それらの内容を時代にとつなげるためにと書物に記す。
魔道は奥が深い。
きっとこれからも。
自分の発明の上をゆく後輩が自分の後を引き継いでゆくであろう。
そんなことを思いつつ。
自らが生涯において発明、または研究してきた内容を。
自分の死期を悟った彼は、つらつらと書物にとしたためてゆく。
― 『私の意志を受け継ぎし、魔道士達へ… シャザード=グランディ』
その書物は。
彼の手により、とある協会にと寄贈され。
そして…
時は−。
時代を移り変わってゆく。
「リナをお嫁にください!」
ぷぷぅぅぅぅぅぅぅぅ!
思わず口に含んでいたお茶を噴出している栗色の髪の少女。
「な゛な゛な゛な゛な゛な゛!?」
言葉にならずむせつつも。
そのまま『な゛』の言葉のみを連発してゆく。
「まさか貴様がみつけた運命がオレの娘とはなぁ。世の中狭いなぁ。うんうん。」
などといいつつ、そんな今爆弾発言した男性の肩をぽんとたたいている、かなり整った顔立ちの男性。
その黒い髪が印象深い。
「まあまあまあまあ。こんな娘でよければ喜んで。」
にこやかに。
そんなことを口元にと手をあててころころと笑いつつそんなことをいっている、栗色の髪に紅い瞳の女性。
こちらもまた男性と同じく見た目では年齢はわからないが。
「まったく、この姉の私より妹が先に相手を見つけるなんて…まあそのつもりで旅に出させたんだけど、私も。
でも、鍛えがい、というか手合わせが手加減なくできる義弟ができて、姉の私としてもうれしいわv」
にこやかに、…目が笑っていないが。
そんなことをいっている黒い髪を肩よりも少し伸ばした程度の紅い瞳の女性が。
そんな爆弾発言した男性の横にと座っている彼女にとっては妹であり。
そして、二年と少しぶりに久しぶりにと里帰りしてきた、その人物に視線をむけ。
「それじゃ、とっとと結婚式の準備でもしましょうかv」
「な゛な゛な゛!ねーちゃんっ!?とゆーか、かーさん、とーさぁぁん!?」
抗議の声を上げている栗色の髪に紅い瞳のリナと呼ばれた少女の声は。
あっさりと無視される。
「まあ、それもそうね。できたら今年中がいいわよねぇ。」
にこやかにそんなことをいいつつも。
「うれしいわvわたし男の子もほしかったのよね。ガウリイさん、孫をたくさんお願いいたしますわねv」
「つーか、かーさん!何いっるてのよぉ!?」
「これで天然、いや、おめーもオレの息子か。いやぁ。この家で男はオレだけだったからなぁ。今夜は飲み明かそうぜ!」
などとそんなガウリイ、と呼ばれている先ほど爆弾発言をした男性の肩をさらにバンバンとたたいている黒い髪の男性。
「まあまあ、あなた。今夜はガウリイさんはリナとは一緒にねるんですのよ。でも、ガウリイさん?手加減はなさってくださいね?」
「ガウリイ、リナ、まさかあんたたち、やるな、とはいわないけど。せめてあまり声が響かないようにするのよ?」
そういうそんな姉であるその女性の言葉に。
「つーか!?何よ!?ねーちゃん!?それって!?というか、何でいきなりそーいうことになるのよ!?
それにそもそも、どうしてあたしがガウリイと一緒に寝ないといけないのよぉ!」
思わず叫んでいるリナに。
「…天然、まさかまだ手を出してないのか?」
「いやぁ。きちんと挨拶してから、と思いまして。でないとリナ、逃げますから。」
その言葉にしばし顔を見合わせ。
『−納得。』
異口同音、きっちりと一言も間違えずに動じに言っている三人の姿がそこにあったりするが。
「というか、ガウリイ!何いきなりとーちゃんたちにとんでもないことをいってるのよぉ!?」
こちらはこちらでかなりバニック。
まあ今まで相棒であり、自分の自称ではあるが保護者を名乗っていた男性に。
いきなりそんなことを言われたらその反応が普通なのであろうが。
だがしかし。
今までかなりアピールしていたそんな彼の想いにまったく気づいていないのは。
彼女−リナらしいといえばリナらしいのであるが。
「まあまあ、それじゃ、式場を準備しないとねv」
「あ、ガウリイ、あんた、どれくらい資金はあるわけ?」
「これでようやくオレにも息子ができるのかぁ。ガウリイ、今度は孫を早くたのむな!」
ばくばくばく。
「とゆーか!どーしてそんないきなりそんなことになってるのよぉ!
とゆーか!すんなり承諾何してるのよぉぉ!とーちゃんもかーちゃんも、ねーちゃんもぉぉぉぉ!」
ここは、ゼフィーリア。
ゼフィーリアの首都であるゼフィール・シティ。
そしてその町並みから少し離れた位置にある、ここ、インバース家。
といってもこの辺りいったいの土地はインバース家の私有地なのであるが。
そんなインバース家の中。
リナの叫びは。
夜の闇にと響き渡ってゆくのであった…
「リナ。まさかいや、とはいわないわよねぇ?」
にこやかに笑っている母親の目は笑っていない。
そしてまた。
「リナ、まさか私が許可したのにイヤ、というわけ?あんたは?」
「…うぐっ。」
母と姉、二人にそういわれては。
―もはや。
リナにはどこにも逃げ道は…ない。
数週間後。
ゼフィーリアにて二人。
リナ=インバースとガウリイ=ガブリエフの結婚式が行われたのは。
…いうまでもない……
ゼフィーリアの職人は。
並み居る凄腕としても有名。
それゆえに。
リナとガウリイ。
二人は結婚式の後。
町から少しはなれた小高い丘の上にと家を購入し。
というかすでに結婚式のときには新居は出来上がっていたのであるが。
そこで二人の生活は。
今新たな始まりを迎えてゆくのであった。
「あんた、そんなそぶりぜんぜんみせなかったじゃないのよぉぉお!」
「うーん、リナには絶対に逃げられたくなかったからなvリナが恐れてる義姉さんの許可もらえば逃げられないだろ?」
「お…おにぃぃぃぃい!」
そんな会話が。
二人の間で繰り広げられたことを知っているのは。
すべてを見つめている『母』のみ……
−続くー
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まえがき:
こんにちわ。
何と久方ぶりに最近考えているやつの打ち込み始めたり・・・・。
とりあえずこれ、原作。
ドラゴンオールスターズのあのスレイヤーズの話ですよ?あしからず(こらまて)
何はともあれ、いくのですv
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あとがきもどき:
薫:・・・・・あ・・・・あせりました・・・・。
いや、保存してなくてそのままつきすすんでいたら・・・・。
フリーズ・・・・ギャァァァァ!
とりあえず、このクリエイター(ホームページクリエイターJを利用している人)のみの停止だったので
あわてて動くスタートポタンよりぷれびゅー画面だして。
そこにあった文字をそのままコピー・・・。
うんともすんともいわないのでとりあえず強制終了・・・・。
それからまた開いて、貼り付けしました・・・あはははは(汗)
何はともあれ、よ・・・よかった・・・・あれがうごいて(汗)
まあ、近況報告はこれくらいにして。
こちらは。ドラゴンオールスターズ。あれの漫画。
あのロードオブザリングを間違いなく元にしているのであろう漫画を読んで思いついた話となっております(笑)
でも知らない人にも楽しめるようにしてゆくつもりです。
いやぁ、あの何といってもゼロスファンクラブと、それと獣王様の。
ゼロスを掃除がまだだといってひきづってゆくあのシーン。面白いから好きです。
・・・・でもあのリナ、かなり色っぽすぎる、と思うのは私だけだろうか?(まて)
なので結婚してからの話、私はそう解釈してます、あしからず。
何はともあれ、多分これ、そんなに長くは・・・・ならない・・・・と思います。
・・・・・・・・・多分(こらこらこら)
とりあえず、これからもよろしくなのですv
ではではv
2003年11月15&16日某日
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