リナの約束・リナの約束編 ~番外編3~

ゼロスがあたし達を案内したのは、とある惑星だった。
星に上陸しようと、大気圏(とゆーらしい)に、はいってゆくと、
「何者だ!!即刻立ち去れ!!」
目前に、ある物体、おそらく、宇宙船なのだろう。が言ってきた。
あれ?でも、あれ?
・・・・・・宇宙船じゃないじゃん??!!
「やだなー・・。覇王様。僕ですよ。ゼロスです。リナ様にゆかりのある、使える人を連れてきました♡」
とゼロスはその物体と化している魔族に向かって言う。
―やっぱりかい!!
どーりで、気配が覇王グラウシェラーと同じだと思った!!
でも、何で、人間形態ではなく、宇宙船の形態・・してるんだろ?
とゆーよりいったい、いつの間に、
覇王は、物質世界に干渉する力・・戻ったんだ!!??
「ゼロスか!!見つかったか!!あれを打ち破れそ~な人間が!!!」
喜ぶ覇王。
見る間に、覇王は、宇宙船形態から、人間形態へと変わってゆく。
ハッキリ言って、もはや、アメリアもエメラーダも言葉を失っている。
へぇ・・・。
覇王の人間形態って・・・。結構、かっこいいんでないかい!!?
さらりとした、銀の髪。きりりっと引き締まった、顔立ち。
年のころなら、二十代前半といったところだろーか?
・・・ま、魔族に見た目は関係ないけど・・・。
「・・はあ・・まあ。ゆかりとゆーか・・・・。」
そう言って、ちらりとあたしの方を見るゼロス。
やっぱり、ゼロス、あたしのことを様づけでよんでる?!
魔族が・・とくに、こいつが、様づけで呼ぶなんて?????
「その宇宙船ごと、ついてくるがいい。」
そーいって、あたし達を星の一点に案内してくれる。

あたし達が、船から降りると、
(人間形態のエメラーダ、アメリア、ガウリイ、あたし、ゼロスの四人(?))
そこには、
「ゼロス!!みつかったの!!?」
といってくる、淡い金の髪の女性・・・。
「助かりましたわ!!」
と言う、漆黒の長い髪の女性。
「ええ・・。見つかったとゆーか・・。かつての本人とゆーか・・・。」
ゼロスが彼女らにそう言って、あたしの方を見る。
『きゃあああああぁぁ!!!×2』
『うどわわわををぁぁぁぁ!!!×2』
『リリリナ様!!??』
見事にその場にいた、覇王と、獣王と海王と、も~一人、の叫びが一緒になる。
「獣王ゼラス=メタリオム!!それに、海王ダルフィン!!覇王グラウシエラー!!
  あんた達が、なんだってあたしを「様」づけでよぶのよ!!!??」
あたしは、言い返す。
どーなってんだ?一体?
それに、もう一人のこいつは?
よーく、視てみると・・・。長い黒い髪に、ローブ。
おや?餓骨杖(がこつじょう)を手に持っている。以前、ルークがもってたのと同じヤツだ。
それに・・・この気配は・・・。まままさか・・・(汗)
「・・・・ちょっと・・・ゼロス・・・・。
  腹心連中はわかるとして、何だって、『赤瞳の魔王(ルビーアイ)シャブラニグドゥ』まで、いんのよ!!??
  こいつは、カタートで氷付けになってるんじゃなかったの!!?」
あたしが、ゼロスに言うと、
「さすがですねー。リナさん♡一目で、ルビーアイ様だと見抜くとは♡」
にこにこしながら、ゼロスが言ってくる。
「(にっこり)以前に、魔王様の封印は、解けましたので♡」
あいかわらず、ニコニコ顔で言うゼロスである。
そう、もう一人の人物は、ど~視ても、魔王シャブラニグドゥであった。
・・・・何で、魔王まで、?
「リリリナさん?あああの?腹心とか・・魔王とかって?」
アメリアが怖る怖るあたしに聞いてくる。
「聞いたまんまよ。こいつらが、魔族。その上位のやつらね。魔王にその腹心。」
あたしは、彼らをひたと見つめてからアメリアに説明する。
(ゼロス!!なんで、よりによて!!リナ様をお連れしたんだ!!?)
(そうですよ!!?何考えてるんですの!!?)
(ゼロス!!あたし達は、リナ様の血を引く、使えそうな人間を探して来い!といったはずよ!?)
(どーするんだ!!?あれ、リナ様と、あの御方から、お預かりしてる生命とゆーのに!!?)
ゼロスを引っ張ってって、ぼしょぼしょ言って、相談している、魔王、海王、獣王、覇王の四人。
・・・・だからー・・・。ど~ゆ~こっちゃい!!?
「あははは♪大丈夫ですよ♪このリナさん、リナ様ではなく、どうも、千年前のリナさんらしいですから♡」
ゼロスはにこにこと四人に説明している。
「・・・はい?ああっ!!??そーいえば、ガウリイ=ガブリエフまでいる!!??」
驚愕の声を上げる魔王。
どーも、ガウリイがいるのに、今まで、気づいていなかったらしい。
「え・・?あああのー?一つ、お聞きしていいですか?」
ですます口調であたしに聞いてくるダルフィン。
「リナさん・・って・・。いつのリナさんですか?」
分からんことを聞いてくる。
「いつの・・って。あたし達、今、新婚、一ヶ月目だけど?」
あたしが言うと、
『じゃ!!まだ、あの御方と約束・・ととっ!!まだなんですね!!?』
声を重ねて言う四人。
「・・・・だ・か・ら~・・・。ど~ゆ~意味よ・・・。」
あたしが言うと、
「それなら!!これなんですが、早速、お願いします!!」
彼らが、それを指差したときー・・。
「きゃ~♪かわいい~♪」
あたしは思わず叫んでいた。
その水晶の中に入っているのは、見たこともないよーな、動物だった。
透明な羽が生えてて、犬とも猫とも違う生物。しかし、むちゃくちゃかわいい!!
おもわず、抱きしめて、ほお擦りしたくなる動物だった。
「・・・お願いしますよ・・。我らでは、傷をつける恐れが・・・。しくしく・・。」
泣きながら言う魔王。
・・・・魔王のくせに、なさけないぞ??!!
「じゃ♪さっそく♪ラグナブレード♪」
あたしの放った、闇の刃で、その水晶は砕け散る。
『みゅ~♪』
かわいらしい、泣き声をあげて、その動物はあたしに擦り寄ってくる。
「きゃ~♪かっわゆーい♪」
むぎゅ!!
あたしは、思わず抱きしめる。
パタパタと尻尾を振って喜んでいるその動物。
「へぇ・・・。リナになんだか、なついてるな。それ。」
とガウリイ。
『やった!!助かった!!』
飛び上がって、喜んでいる四人とゼロス。
メリアとエメラーダは未だにぼーぜんとしている。
『・・・・・へぇ・・・・。そーかしらね~♪』
ふいに、聞き覚えのあるよーな、声がしてくる。
あり?この声?
ぴしっ!!一気に固まるゼロス達五人。
あたしが、声の方向を見ると―・・・。
「リリリリナが二人!!??」
ガウリイがたまげる。
「・・でも、あっちの方が美人だな・・。」
ぽつりと付け加える。
がすっ!!
あたしは、ガウリイをおもいっきりしばく。
そこにいたのは、どーみても、「あたし」だった。
それも、今のあたしとは、比べ物にはならないくらい、美人で、神秘的な雰囲気をもっている。
『くすくす♪そっかー・・。もう、そんな時期だったのねー・・。』
くすくす笑いながら、彼女―もう一人の「あたし」は言う。
ゼロス達は、凍り付いている。
『久しぶりね・・・。ガウリイ・・。』
そ~言う、彼女には、どことなく、懐かしさがこめられているよーだ。
「?あ・・あの?」
あたしが彼女に聞くと、
『あたしは、貴女。この時代の貴女よ。リナ。』
と言う彼女。
この時代のあたし!!??
って・・あたし、そんなに長生きするわけ!!??
(認めたくない割には、ちゃっかり認めてるリナ)
『あら♪いらっしゃいな♪ミュイ♪』
彼女が呼ぶと、あたしの腕の中で、擦り寄ってきていた、動物は、彼女の方へとちょこちょこと走りよってゆく。
・・・くくぅ!!かわいい♪その動作!!
ミュイと呼ばれた、動物を彼女は抱き上げて、
『さて・・・。リナ。あんた達の世界にもどさなきゃねー。アメリアやゼルが心配してるから。
  あ、そうそう、あの「カオスワーズ」ね。一部違ってただけだから。
  「裁きをうけささんではなくて、裁きを受けさせん」だからね♪あれは♪』
にこにこと説明するもう一人のあたし。
やっぱ・・・。「あたし」に間違いないよーである。あの呪文、しってるとなると・・・。
ふとみると、まだゼロス達は凍り付いている。
『さてと・・・。長話もなんだから・・・。じゃ、送るわね♪』
彼女が言った直後、あたしとガウリイは、またしても例の空間に飲み込まれていった。
「あ・・あの!!?」
あたしが遠くになってゆく、彼女に問いかけるとー・・。
『頑張んなさいねー♪リナ♪とくに、ガウリイ!!しつこいから!!気を緩めずにね~♪』
そーいう、彼女の声が聞こえてきた。
・・・・どーゆー意味だろ?

どがしゃっ!!!

あたし達は、また、ある場所にと落っこちた。
「お・・重いー!!ガウリイ!!のけっ!!人の上から!!」
またしても、ガウリイがあたしの上にかさなるよーにして、落ちてきている。
「じゃ♪このまま♪」
ごそごそごそ・・・。
「うわっ?!やめれー!!なにすんのよ!!?」
「決まってるだろ?何をするのさ♪」
うわー!!あたしがもがいていると、
「リナさーん!!」
「おーい!!リナー!!ガウリイー!!」
ゼルとアメリアの声が聞こえてきた。
どーやら、本人達のよーである。
「ほ・・ほら!!ガウリイ!!戻ってるわよ!!あたし達!!ゼルとアメリアが呼んでるじゃないの!?」
あたしはなんとか、ガウリイの気をそらそうとする。
「じゃ♪戻った記念に♪」
・・・逆効果のようだ・・・・。
「や・・やめっ!!あ゛う゛っ・・・・!!!!!!」

「リナさん!!」
「リナ!!ガウリイ!!」
アメリアとゼルがあたし達をみつけたのは、それから、ちょっとしてからだった。
『え゛っ!!??』
そのまま、固まるアメリアとゼル。
二人は、あわてて、後ろを向く。
「き・・きゃああぁぁぁぁぁ!!!!!ドラグスレイブー!!!!」
どっごごおおぉぉぉぉん!!!!!
あたしが放ったドラグスレイブは・・・アメリアとゼルを吹っ飛ばした。
はー・・。はー・・・。
「何だよー・・。リナ・・・。」
とガウリイ。
「何だ!?じゃないでしょーがー!!」
あたしは、ガウリイをどうにか、突き飛ばして、乱れた服を整える。
・・全く・・・。/////
何考えてんだ!!??ガウリイは!!??

「ううう・・。ひどいですー・・。リナさ~ん・・。」
ぼろぼろになったアメリア(本物)が言ってくる。
「全くだ・・。ガウリイ・・・。せめて、あれをするなとはいわん。お前ら、夫婦なんだから。
   でも、せめて、昼間とかは、宿屋かどこかでやってくれ・・。」
疲れたよーに言うゼル。
・・・たきつけるな!!ゼル!!
「それは、ともかく!!心配しましたよー!!リナさん!!ガウリイさん!!いきなり、消えて!!二時間も!!」
とアメリア。
・・・二時間!!??あんなに、長いことあっちにいたのに!!??
・・・・そーよ。やっぱりあれは、夢だったのよ・・・。!!!
あたしのつぶやきが聞こえたのか、
「じゃ、リナ?これ、なんだ?」
あたしのマントの後ろから、ジャラジャラ、ドサドサと荷物を取り出す。
・・・・・夢じゃなかったわけ?
「リナー・・。お前、めぼしそーな、品物、全部、奪ってただろ・・・。俺にまで、もたせて・・。」
ガウリイは言って、これまた、ドサドサと品物を大地に降ろす。
・・そーいや、重いもんは、ガウリイにもたせてたっけ・・・。
「何です?これ?」
とアメリア。
「始めてみるな?こんな品物?」
とゼル。
いぶかしる、二人を尻目に、
「とにかく、一度、戻りましょ!!」
あたしはアメリアとゼルを説得して、一度、セイルーンへと戻る。
そして、あたしの実家に戻り、あそこで手に入れた品物を姉ちゃんに献上した。

それが、あたしは、そのときは、知る由もなかったのだが・・・。
インバース商会が宇宙に名高い、財閥へと発展するきっかけとなるとは、夢にもおもわずに・・・。

しかし・・・なんだったんだろ?あれ?あの「世界」?
あたしが、それを知るのは、当分、あとのことである。

                                               -終了ー

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おまけ♪

「頑張りなさいねー♪リナ♪ガウリイ、しつこいから、気を緩めずにねー♪」
あたしはそう言って、過去から、やってきていた、過去のあたしとガウリイを元の時代へと送り返した。
なつかしい、思い出である。
うう・・・・。
あのときだったらカウリス・・今ほどじゃなかったのに・・くすん(涙)
覚醒する前だったからなぁ・・・・。
あたしはそんなことを思いつつ。
「さってと♪あんた達♪ミュイを預けてる間に何があったのかなー♪ん♡」
あたしが言うと、完全に顔面蒼白となっているS達五人。
「あら?リナ?もう、過去のあんたは送りかえしたの?」
エルがいきなり現れる。
「エル♪そっ♪」
あたしが言うと、
「昔のリナに挨拶でも・・と思ったんだけどなー・・。」とエル。
「エルー・・。まーた、平行世界(パラレルワールド)創る気!?」
平行世界ー・・。
それは、エルの気まぐれで創りだされている世界。
つまり、世界構成は一緒なのだが・・。少しづつ、どこかが、違っている世界である。
「それも、面白いかなー♪って思ったのよ♪リナ♪」
とエル。
「それはそーと!!部下S!!あんた達、何やってんの!!
  このミュイは新種だから、ちょっと、この世界で遊ばしてたのに!!」
エルがSに向かって、一括する。
「も・・申し訳ございませんー!!!」
泣いて謝るS。
実は、この「ミュイ」エルが新たに創りだした生物で、ちょっと、かわいいので、あたしとエルがペットにしているのである。
―あたしが、エルの側近になってから、はや千年の年月が流れている。
あの時のあたしは、そんなこと、知る由もなかったのだが・・・。
『ってことで♪あんた達、全体責任でお仕置きね♡』
エルとあたしの声が重なる。

うぎゃゃぁぁぁぁぁぁ!!!!

その後、百十数年間、S達は、物質世界面への干渉力を失い、人間達は、急激に文明を発達させていったのだった。



                                        -おまけ♪終了♪ー



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まえがき:

しくしく・・・。こんにちわ。エル様に散々お仕置き受け中のかおです・・・。
今回で、この番外編は一応終了です・・・。
ハッキリ言って、リナの約束の最終回のネタばらしがはいっています・・・。
だって・・エル様を登場させるとすると・・・それしか・・・。しくしく・・・・。
と、ゆーわけで、第一章の番外編の最終回をどーぞ・・・。しくしく・・・。
(赤いものをだくだくと流しつつ、バソにむかってるかおなのです・・・。しくしく・・・。)

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  あとがき:
 ?:なによ!!どこが、たくさんでてくるのよ!!あたしが!!ちょこっとじゃないの!!
かお:そーいーましても・・。
    はっきりいって、最終回のネタばらしになってしまいますので・・・。
    ちっ!!出でよ!!部下S!!・・・・あら?出てこないわねー?
かお:・・・・エル様とリナ様によって、干渉力を失ってるからでしょーに・・・。
エル:はっ!そーいや、そーだっけ?Sのことなんか、気にも留めてないから、忘れてたわ!!
かお:・・・・・・。(・・・・以前にも、S・・・・。エル様にどつかれて、それを忘れられてたよな・・。)
リナ:まーまー♪エル♪よーやく、番外編も終了したんで、よーやく、第二章開始よ!!
エル:そーね!!あたしが存芬にあばれられるわ!!
    それはそーと!!あんた!!「漫遊記・番外編」の打ち込みはどうなってんよ!!?
かお:・・・・・しばらく、お待ちください・・・・。ただ今、入力中なのです・・・・・。
エル:とっとと、うちこみなさいよ!!
かお:・・・しくしく・・。だったら、H2を戻してくださいよ・・・。怖くて、作業がはかどりません・・・・。しくしく・・・・。
エル:あら?あいつ、まだ、いたの?
かお:・・まだって(涙)
エル:ま、いーわ。あいつは、そのまま、あんたの監視に当たらしておくから♪
かお:そんなーー!!!(絶叫!)
エル:と、ゆ~訳で、次回からは、新展開!!このあたしがリナ達と一緒に行動を始めます!!
リナ:そーいうことです♪
エル&リナ:それじゃ♪第二章で会いましょう♪


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