前回までのあらすじ:
リナとガウリイがめでたく結婚した。リナ達は二人で旅を続けている。
そんな状態が続いています。



  リナの約束・其の2 ~リナの約束編~



あたしとガウリイが結婚してから、はや数ヶ月。
あたし達は、時々、ゼフィーリアに戻ってはいるものの、まだ旅をつづけている。
そんな中で、ここ最近のあたしの楽しみといえば、元結界の外の世界にいくこと。
いや~♪外の世界も面白い!!下手に魔法が使える人間がいないので、盗賊いじめはしほ~だい♪
・・・いや、訂正。
実はセイルーン王国から時々、直々に協力要請があるのだ。
外との、交流が始まってから、そんなに年月は経っていない。
しかも、交流始めたその矢先にデーモン大量発生・・である。
セイルーンとしては、ここぞとばかりに各国に協力を仰ぎ、結界外の世界への協力討伐隊を編成して、
外の国々に送り出し、それで、国交開放を望んでいるらしい。
ここの中では、すでに大分デーモンは駆逐されたが、外では、まだまだ大量にいるらしいのだ。
・・・・とくに、火竜王の地域がひどいらしい・・・。
他では、黄金竜達が『ほってはおけないから』という理由で討伐をしているらしいのだが。
あそこの地域は・・・全滅しちゃってるから・・・。フィリアを除いて・・・。
フィリアとヴァルだけでは、さすがに多すぎる数らしい。
しかも、一箇所にいるわけでないし・・デーモン達は・・・・。
セイルーンとしては、さまざまなトラブルが起こらぬように、気を配っているのだ。
デーモンや盗賊などの被害をあたし達に止めて欲しいと依頼してきたりするのだ。
さすがに、それはガウリイ、依頼なもんで、文句は言わないし♪
んでも・・・行くまでに時間がかかるけど・・・いや・・・宿を出発するまでに・・・・。(汗)
「とーぶん、できないんだったらまとめて♪」
・・・である。
ガウリイ・・・。
いや・・あのね・・・。
それでも、野宿でも、やってくるでしょーが!!ガウリイは!!??
ちくしょー・・・。
ガウリイの・・馬鹿・・・。
ちょっと、変わったことといえば、何と!!あたしの胸が大きくなったということ!!
今や姉ちゃんより大きいかもしんない。ナーガと互角近くまでになっている。
姉ちゃん曰く、『そりゃ、毎日もまれてたら大きくなるわよ』といってたが。
ま、そこはそれ。うれしいかぎりである。これで、胸なしだのといわれなくてすむ!!
んで、もう一個。実はあたし、あのルークの一件から、魔力が高まっている。
どーも、デモンブラッドの欠片を飲み込んでいたらしい。
で、彼女の力を借りた他の術も試してみてるのだが。
― ラッキ~♪
ほとんど、使いこなせるし♪
いや~、ギガスレ使えないんで、(本当は使えるけど危ないので)ラグナブレードのみだったのだが。
これで、大助かりである。
・・・実は、まだ試してない術もあるのだが・・・。
ま、これはどこかで迷ったりしない限り使うことはないであろう。
術の実験で、デーモンに憑依されてた動物を生き返らせたりもしてるのだが。



― リナ殿ガウリイ殿至急セイルーンへ来ていただきたい ―

ある日、魔道士協会に寄るとあたし達へのメッセージが届いていた。
セイルーン王室からの直々のメッセージである。
ついでに、その魔道士協会の『ヴィジョンルーム』を借りて、セイルーンへと連絡をとったのだが。
「今、ゼルガディスさんにも連絡とってるんです。」
というのが、アメリアの返事だった。
どーやら、また何かの依頼があるようである。
というのも、依頼の時は、たいてい、あたしとガウリイ、アメリアとゼルの四人で行動してるのだ。
ま、一応、お供の兵士は何人かはいるけれど。それは、船の中のみ。
はっきりいって、邪魔なのだ。
彼らがいると。
下手にいくと兵士を巻き込みかねないし。
一度など、下級とはいえ、純魔族がからんでた事件もあったし・・。
それに、中級魔族が絡んでた事件もあった。
意気揚々と、あたし達の忠告を無視して、ついてきた兵士は・・・・ノイローゼになったけど。
なぜかというと、彼らは、魔族を見たことがなかったのが一つ。
・・・普通はそうなのかもしんないけど・・・・。
二つ。
その魔族が面白半分で人間に術をかけてたこと
― 例の魔族しか扱えないという、あの呪法である。
それの解決の依頼だったのだ。その時は。
あっさり、あたしがその魔族滅ぼして、その人間も消滅したけど・・・。
元の人間の姿に戻ってから・・・・。
それを目の辺りにして、気が狂ったらしいのだ。
だから・・・船で待ってろって・・・忠告・・・したあげてたのに。
何があるかわからないからって・・。
昔(?といっても、ついこの間)の話は、置いといてと。
とにかく、フィルさんからの連絡を受けて、あたしとガウリイはセイルーンへと出発を開始した。



あたし達が、ある程度、セイルーンへ向けて進んだときー・・・。
「お久しぶりです♡リナさん♡ガウリイさん♡」
何やら、聞き覚えのある、のほほーんとした声が後ろから聞こえてきた。
なんか。
後ろ振り向きたくないかも・・・。
『ゼロス!?』あたしとガウリイの声がダブる。
そう。そこにいたのは、のほほーんと突っ立っている、黒の法衣に身をまとった神官。
一見、人畜無害なようだけど、ところがどっこい。
くえないやつである。
こーみえても、れっきとした魔族。
しかも、魔王腹心の部下以外では、一番の実力の持ち主。
獣神官ゼロスである。
こいつが、現れるとろくなことがないのは分かりきっている!!
「ちょっと!!こんどは何の用よ!!?ゼロス!!!」
あたしは、ゼロスに向かって叫ぶ。
もしこいつが、戦いにきたのであれば・・・・。
・・・・・・まずいかもしんない・・・・・。
何でか今あたし魔力が不安定なんだよなー・・・。ここ最近・・・。
あの日でもないのに・・・・。
今、ここで、実力を出し切るのは、今のあたしにはなぜだかできないだろーし。
かといって、ゼロスは手加減して勝てる相手でもない。
・・・戦いではなく、つまらない用事できたってのなら・・・心底ありがたいんだけど・・・。
ゼロスはあたしの言葉に相変わらず、にこにことして、
「いやだなー♡リナさん達に会いにきちゃ、いけませんか♡」
と言ってくる。
あいかわらずのやつ・・・・。
「それだけじゃ、なさそうだがな・・・。ゼロス・・。」
ガウリイがいつになく真剣に言う。
「おや♡さすが、ガウリイさん、わかっちゃいました?♡」
とゼロス。
ゼロスはいままでとはうってかわった表情で、
「いやー♡それがですねー♪
  ・・・赤瞳の魔王様と獣王様を含む腹心の方々に、リナさんを連れて来い・・・といわれまして。」
ゼロスはアメジストの目を見開き、こちらを見て言う。
その瞳には、魔族の表情ー・・。
冷たい、氷のまなざし・・。虚無の瞳・・・。
ー・・やばい!!!こいつ本気だ!!!
こいつが、こーいった表情するときは、本気の表れ!!
普段、とぼけてはいるけれど、こいつも魔族なのである。しかもとびっきりの!!
「・・・・・それで、リナを渡す・・・とでも?」
とガウリイ。
ガウリイあたしをかばうようにして、すでに剣を抜き放っている。
ゼロスはまたいつものにこにこ顔にもどり、
「ガウリイさんにはとりあえず、用はありません♡ですから、ちょっと、遊んでてくださいね♡」
言って、
「Ц∑」
人間には聞き取れない、
しかし、精神世界面を通して言葉を視ると聞き取れる言葉を紡ぐ。
そして、レッサーデーモン、ブラスデーモン、
はては下級魔族まで数十単位で出してくるゼロス。
『くっ!!?』
あたしとガウリイは身構える。
戦闘開始!!
「ラティルト・レインシャワー!!」
あたしの言葉と同時に複数の青い光のシャワーがデーモン達に降り注ぐ。
あたしのアレンジ呪文である。
「ラティルト」の効力を維持して、なおかつ、複数に発生させるとゆ~。
キャパシティが上がっているからできるわざではあるのだが。
しかし・・・いつもよりはやっぱり効果が少ないし・・。
せいぜい、一ダース分を消滅させるのがやっとである。
ガウリイは斬妖剣で応戦してるけど。
くそっ・・。
やっぱりあたしの魔力は不安定のままだ!!
ふいにあたしの視界がゆらぐ。
まずい!!今、ここでこんな症状は!!!
「おやおや♡リナさん、調子が悪いようですね~♡」
ふいにゼロスがあたしの後ろに立つ。
―しまった!!
あたしとしたことが!!
「リナ!!!」
ガウリイが叫ぶ。
あたしがあわてて後ろを振り向く暇もなく・・・
「じゃ、しばらく、眠っててくださいね♡リナさん♡」
ゼロスの声を最後に聞いて、あたしは意識を失った。

遠のく意識のかなたで、ガウリイの叫びがきこえたような気がした・・・。



ここは、どこだろー?まっくらである。
あるのは、ベットとテーブル。
あと、あ♡トイレとオフロもある。
ちょっとした、小さな部屋のよーである。
あたしは目を覚ます。
はて?
一体、ここ、どこ?
あれ?ガウリイは?
・・・・・って、ああああああぁぁぁぁ!!!思い出したー!!!
あたしは、あの時、何でか知らないけれど、
ふと視界がぐらついて、不覚にもゼロスのヤツに捕まってしまったのだ。
・・・・無事だろーか?ガウリイ・・・。
とにかく!!ここから出るのが先決である!!
よっし!!入り口は一切ないよーなので、壁をぶち壊してやる!!
「ダグハウト!!」-しーん・・・。
「ファイアーボール!!」
- しーん・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・ならば!!
「ブラストボム!!」
- しーん・・・。
「ううー!!じゃ!!ドラグスレイブ!!」-しーん・・。
一体なんで出来ているんだ!?この壁は!?
びくとも、傷一つさえ付かないぞ!!?
よっし、ならば、一点集中、ドラグスレイブ!!
これまた、しーん・・・。
びくとも、傷一つ付かない壁である。
・・・・ぜー・・ぜー・・・。
つ・・疲れてきた・・・。
約、こ一時間ぐらいはいろいろ試してみてるのだが。
「無駄ですよ。リナ=インバース殿」
いきなり声がする。
声のした後ろをみると、淡い、金髪の髪を短くまとめてる女性とゼロスが立っていた。
・・・ゼロスの上司の獣王ゼラス=メタリオムである・・・。
「獣王ゼラス=メタリオム!!とゼロス!!」
あたしは叫ぶ。
「ガウリイは無事なんでしょーね!!」
あたしが言うと、
「ええ。大丈夫ですよ。リナさんを捕まえましてから、デーモン達は消し去りましたから♡」
しれっと言うゼロス。
なるほど。
ならば、ガウリイは大丈夫だろー・・。
んじゃ、もう一つの質問を・・・。
「じゃ、ここって、何?どこ?このあたしをどうする気?!」
あたしは彼らに聞く。さて、素直に答えてもらえるかー・・。
「ここは、我らが腹心全てと赤瞳の魔王様が張った結界の中ですわ。
  リナ=インバース殿。しばらく、ここにいてもらいますので。」
とゼラス=メタリオム。
・・・・ってことは、普通の呪文じゃダメってコトか・・・。
おっし!!
「じゃ!!ラグナブレード!!」
あたしは闇の刃で壁を切りつけける。
おっし!!
・・あ゛・・。壁は無くなったが、そこにはまた壁。
「・・・無駄ですよ。リナさん、この壁、何百、何千って重ねてありますから・・。」
とゼロス。にこにこと笑いながら言う。
くっそー!!!
・・・・っと・・・あれ?
― ぐらっ・・―
あたしは、また目眩がして視界がゆらぎ倒れそうになる。
「っと。」あたしを抱きとめたのは、ゼラス。
「・・・ん?・・・なるほど。そういうことか。」
一人、ほくそえむゼラス。
・・・何だってのよ!?
くっそー、あたしとしたコトが、魔族に支えられるなんて~!!!
そして、ゼロスの方に行き、何やら、言付けているゼラス。
「ああ・・・なるほど。・・・そういうことでしたか。」
ゼロスまでもが笑っている。
・・・こいつはいつもそうだけど。
やがて、二人はその場を立ち去り。
― そして。
「どうぞ。リナ=インバースさん♡食べてくださいな♡」
山ほど食事を持って現れたのは、ゼラスとゼロスともう一人・・。
髪は流れるような漆黒で高価なドレスに身をまとっている女性。
― 海王ダルフィンである。
どがっ!!
テーブルに料理を彼らは置く。
「・・・何か、入ってるんじゃ・・ないでしょーねー・・。」
あたしは一応聞く。下手に食べて分かるより、始めに分かったほうがいい。
「別に。ただ、食べていただかないと、困ります。死んでもらわれても、困りますので。」
とゼラス。
・・・何で、困るのかは、しんないが・・。
ま、言葉に甘えよう♡
実はさっきから、すごくお腹がすいているのだ。
?魔力、使い過ぎたかな?ハテハテ?
ま、いっや♪
「じゃ♪いっただーきまーす♪♪」
ばくばくむしゃむしゃがつがつごっくん!!
あたしはそれを綺麗さっぱり、ものの数分でたいらげた。
「!!!??」
「・・・(汗)」
「・・・・次を持ってきましょう・・・。(汗)」
驚くゼラスとダルフィンを残して、ゼロスが次の食事を持ってくる。
ばくばくっ!!(以後続行・・)

うん!!どーにか、元気出てきた!!

「・・・相変わらず・・・すごい食欲ですねー(汗)」ゼロスが言う。
そーだろーか?
たかが、ゼロスが持ってきた、約五人前分くらいの量の料理を、百五十回ぐらい、食べたくらいなんだけど・・・。
・・・そういや、いつもより、ちょっと多かったかな?
いや、何しろ、なんでか、最近、異様にお腹がすいてるもので・・・。
「とりあえず、安静にしててくださいね。母子ともに何かあってはいけませんから。」
と言うダルフィン。
「・・・・・は????」
あたしは目が点になる。
「気づいてなかっのか?」
あきれるゼラス。
「リナさん、あなた、妊娠してらっしゃいますよ♡」
と言うゼロス。

に・・・・て・・・・で・・・・でええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!?????

                                              -続くー


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まえがき:

ふふふ♪
やった!!
今回は初めから、あたしの独断前書きよ!!
と言うわけで、かおの代理のエルです♪
かおはただ今、物言わぬ物体となって、ベットにころがっていますので。
前回、あれだけ、注意しておけば、あたしは今回登場できるでしょう♪
・・・そーでなかったら・・・暴れてやる・・・・。
さてさて、では、下手な小説なのですが、第二話を読んでやってくださいな♪

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あとがき:
 ?:こらー!!おきなさ~い!!あっ!?こいつ、死んだふりしてるわ!?生意気に!!?
ルナ:いえ・・・ほんとに死んでますよ・・コイツ・・エル様・・・。
エル:あら、スィーフィード。どうしたの?
ルナ:いえ、今、リナが行方不明なもので、リナの代理です。
エル:あっそ。
ルナ:それは、そーとして、なんでこのかお、死んでるんですか?
エル:知らないわよ。しかし・・・腹たつわねー・・・。よしっ!!

―かっ!!―(かおが光に包まれる)

かお:う・・ううん・・・。
ルナ:あ、生き返った。こいつ。
エル:んふふふ♪あんたねー・・・。今回もあたしは出てないじゃないのよー!!!!
かお:うん・・って・・はっ!!??エル様ー!!??

(よーやく、正気になるかお)

エル:んふふふ♪覚悟はできてるんでしょーねー♪
かお:覚悟って・・前回からの記憶・・ないんですけど!?私!??
ルナ:(・・・なるほど。前回から死んでたのね・・・。)
エル:問答無用!!!
かお:ひえぇぇー??!!

ぐふざすごふぐしゃ!!!!

エル:ふー♪すっきりした♪あ゛ーでも、まだなんか、むかむかするわねー。そっだ♪あいつらいじめにでもいこっと♪

(エル様去ってゆく)

ルナ:・・・あいつらって・・・隣接する四界の世界のことみたいね・・・(汗)
   エル様・・・あまり、無茶は・・ととっ!!もとい!!指導はほどほどにしておいていただきたいのだけど・・・。
   あっ。でも、私達でなくて、よかったのかしら??(←本音?)
   さて、次は三話ですね。私はまた、リナをさがしてますので。それでは。


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