あらすじ:

漆黒の竜神と闇を撒く者の世界((ロストユニバース))から、
トラブルコントラクターでもある、ケイン、ミレニアム、キャナル、アニス。
彼らが、リリー(ガウリイ)達の依頼によって。
やってきているのは、エミーリアキャロラインが神魔の王を務めている。この世界。
その夫、クラフトルイスは、この世界の監視者。
監視者とは、神とも魔とも違い。その世界を見守り、導いてゆくものに近い存在。
大概が、その本質に、混沌の力を使える。いわば、金色の王の力を少しもつ一族のようなもの。
そんなクラフトが創りあげている会社が。カモフラージュとしての、クロフト社。
トイレットペーパーから、宇宙船まで。何でもこなす複合大企業。
そこの傘下に、出来ている、トラブルシューティングの会社。シェリフスター・カンパニー。((シェリフスターズ))
そこの機動部隊に所属する、シューティングスターチーム。メニィ、レティシア。モーニングスターチーム。サミィ。イーザー。
彼らもまた、社長より、命令をうけ。とある惑星に出向いてゆく。
その惑星は、装備課主任の自称クイーンが責任者となっている。惑星トリフィル。
実は、監視者としての仕事上の、移動要塞である。
そこで、依頼を聞いたシェリフスターズのメンバー。そこに、ヴォルフィードたちも合流し。
果ては、ヴォルフィード同様に。宇宙船として存在していた赤の竜神(フレアドラゴン)もまた。
そのマスターに、エリを選び。((日帰りクエスト))エリ達をのせて、そして。そこに、リナ達も乗せて。
メンバーが、移動要塞トリフィルで勢ぞろい。
目指すは、オブシディアンに捕らえられた。闇を撒く者と、赤瞳の魔王。
そして、ルナの末娘の救助に。惑星アテナのある銀河の。救助のために。
全員で向かい、そして。そこの銀河を壊滅しているウラノフェンと接触を果たした彼ら。
そしてまた、オブシディアンは、異世界移動をしていて、ウラノフェンと手を結び。かなりの力をつけている。
そんな中で。
オブシディアンが持っていたとある立体映像装置で。元ガウリイ(カウリス)がきれ。リナを連れて、私室の寝室に・・。
一方。
残された、キャナル達。そして、ルナ達。シェリフスターズは。それぞれに、分散して、敵を追いかけてゆく。
ルナ達は、そのまま、宇宙空間で。わらわらと増えてくる操られている存在達の相手と。
それにまじっている世界の理に背くもの。逆者の始末。
シェリフスターズのメンバーは。ウラノフェンを追いかけて。その中心にと入ってゆく。
ルナ達一行は。オブシディアンを追いかけて。
金色の王と宇宙の姫とが。惑星アテナで行っている銀河育成ゲームの部隊となっている。その空間にと入り込み。
そこで、
ルナ達、シェリフスターズの面々は。それぞれに、敵、二人の過去を知る。
そして・・・。


       リナ達の干渉  第32話



「・・・これが?」
目の前にあるのは。
花の形をしている水晶なような物体。
「どうやら、そのようだな。」
サミィのつぶやきに答えているイーザー。
最深部まで、ウランの導きと。
その結界によって、ウラノフェンに気づかれることなくたどり着いている彼ら達。
目の前にあるのは。
ウランの核たる魂の根本たる本体。
水色の琥珀色をした、薔薇の花。
フェーン・ウラン。
「・・とりあえず・・これを壊したらいいらしいけど・・・。」
モニターに映し出されている淡い水色の薔薇型水晶。
ワイバーンの操縦席に座っているレティシアが、船の外にある物体をただただじっと見つめている。
「でも、レティ?これ、壊したら、あの人も死んじゃうんでしょぅ?」
うるうると目を潤ませてメニィがいう。
「・・・・そうらしいわね。」
一人を犠牲にしておいて。
それでいいものか。
いや、いいはずもない。
歯ぎしりするレティシア。
ここまでくれば、何か対策があるかもと思っていたが。

ウラノフェンそのものの〃核〃となっている、
そして、イブの〃核〃でもある今のそれは、完全に融合を果たしている。
元々、ウランの核がこの水色の薔薇水晶であるのに対して、イブの核は存在していない。
そのために、ウラノフェンが作り出した、『全エネルギー転換システム・イブ』そのものが、イブの核のようなもの。
実は、イブの精神は。
使いようによっては、白にも黒にも染まる。
いってみれば、このようなまだ不安定な精神を。
あいつらは好んでいたりもする。
とくにあいつはそれで仲間増やしている。
といっても過言ではない。


イブの最深部にたどり着いているヴァイバーンとドラグゥーン。
水色の薔薇水晶の前で。
ただただ、その場にと佇んでいたりする。

ワイバーンの中で。
レティシアが思案にふけっているその一方。
ドラグゥーン中でも。
「何とかならないのかしら?」
サミィが水晶をみつつつぶやく。
そんな中で。
「サミィ、我々は、すみやかに、業務をこなすべきだと思うが?」
淡々といっているイーザー。
表情一つ変えずに。
見るものが見れば。
少し顔を歪ませている。
というのが分かるが。
イーザーは、あまりその感情を表に表さないがために。
サミィには長い付き合いなので、それが分かるが。
「でも・・見捨てるのって・・後味悪くない?」
イーザーの言葉に、サミィがさらにつぶやく。


自分達ももしかしてら、成りえたかも知れない、多重人格。
ウランの場合は、主人格ともう一つ。

気がついたら、目の前に小さな女の子がいた。
様々に、単なる道具として、研究、実験を繰り返される中で。
その子が普通に接してくれていたからこそ。
自分達は創られた命だというのを自覚しても。
何とか、狂うのは、押し止められた。
いつのころだろう。
あの子がこなくなり、次に出会ったときは。
昔の屈託のないその笑顔が消えていた。
単なる生体兵器として、その実験体として、創り出された、自分達3人。
そんな自分達に・・・かわらず接してくれた彼女。
始め、人違いかとも思ったが。
苦手意識は今ももっているが…分かっている。
彼女が、レティシアが、心優しい女の子であるということは。
はずかしいので口には出せないが。
サミィの脳裏に、ふと、自分達とレティシアの出会いがよみがえる。


クロフトに創られた命。
それは、どうにもならない、どうしようもない事実なのだから。
ちょっと気になるのが。
クイーンが、移動要塞トリフィルの中でいった、あの台詞。
『本当は、クラフト達の部下として、手足として、なんだけど。カモフラージュとして、創ったのよ!おーほっほっほっほっ!』
それ以上は何も言わなかったが。
あの星で、何か今までとは違う、特殊な注射を打たれて。
いつもみたいに、定期的な薬品投与とメンテナンスは必要と、今はしていない。
今のこの現状の自分達。
何がどうしてなのか分からないが。
― 人の手に創られた命と、人の手によって、歪んだ人格が、出来てしまったウランと。
何の代わりがあるのだろう?
―・・・助けたい。
サミィもまた、ウランに対して、同情の心が隠せない。

そんなことをサミィが思っていると。

 
「サミィ、この水晶が核だというなら。これ、ここから抜いてはどうだ?」
イーザーがモニターの外、窓の外をみつつ、ぽつりという。
イーザーもまた。
心の奥では、助けたいのである。
ウランを。

・・・・・・・。

しばし、沈黙。

「そーよ!!その手もあるじゃない!」
ぽん!
サミィが大きく手を打った。


「ねえねえ?レティ?これ、ここから取り外しできないのかなぁ?
   これが、核ってことは、これさえあれば。ウランさん、助かるんじゃない?」
はむはむはむはむはむ。
「メニィ・・あんた、またいつの間に豆腐プリンを・・・って!!メニィ!今、何ていったの!?」
ぐるぐるといいろと思考をめぐらせていたレティシアが。
がばっと席から立ち上がり。
隣の席に座っていたメニィの肩をつかむ。
「?レティ?だから、あの水晶がウランさんなら。こっから、あの水晶、取り出せばいいんじゃないの?」
ハムハムハムハム。
豆腐プリンを食べる手を止めないメニィ。
「メニィ、あんたにしては、いいアイデアよ!やってみる価値はあるわ!」
レティシアがうなづくと同時に。

― プッ。

ドラグゥーンから通信が入る。

「ちょっと!レティシア!あの!」
通信からレティにサミィの声が伝わるより速く。
「あの水晶・・ここから持ち出せれば・・。ウランさんは助かるかも。そうでしょう?サミィ?」
通信として、映し出されている映像に言っているレティシア。
映し出されているワイバーンのコックピット中の様子をみつつ。
「何だ、そっちも気づいたんだ。」
ドラグゥーンから通信していたサミィが少し舌打ちする。
サミィ達のモニターに映っているレティシアの表情は冷静そのもの。
見る人がみれば、少し笑っているのが分かるが。
「それで、どうやって、あの水晶、ここから取り外す?」
ずばりと本筋をいうイーザー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
シィィィィィィン・・・・・・・・。
「・・・・・どうやればいいの?」
サミィが呆然といい。
「もぎ取る♪とか♪」
メニィが楽しそうにいい。
「それは、多分無理ね。」
淡々といっているレティシア。
そして、始めから意見に詰まっているレティシア達の姿が。
互いのコックピット中で、しばらく続いてゆく。
互いのモニターに、互いのコックピットで、考え込む両者の姿が。
ぞれぞれに映し出されたまま。
しばらく時間が過ぎてゆく。
ハムハムハムハム。
ここぞとばかりに、
二十個目の豆腐プリンを平らげているメニィは別として。

サミィ達、レティシア達が手段を考えていると。

ピピピピピっ!

互いの船に強制通信が入ってくる。
そして、それとともに。
互いのコックピットに。
新たに浮かび上がり、映し出される通信モニター。

『おーほっほっほっほっ!!!お困りのようね!おーほっほっほ・・・・・・』

・・・・・ぷち。

サミィ、レティシアが同時に。
高笑いが聞こえてきたとたん。
その通信を切断していたりする。

ブブ。

『ちょっとぉぉぉ!何いきなり、通信を切るのよぉ!今度は切られないように、直に接続したからね!』
彼女達にとっては聞きたくない声が二人の耳にと届く。
「あ、クイーンだぁ。どーしたの?」
二十五個目のプリンに手を伸ばそうとしているメニィ。
ぺち。
「・・・レティ、痛い・・。」
そんなメニィの額を空手チョップで叩いているレティシア。
頭を抑えつつ。
・・そういえば、この前、トリフィ・・何とかっていうところで。
何とかっていうのを投与されてから、これが痛みなのか。
っていうのがわかるけど・・何でだろ?
ふと、今まで痛みなど、微塵も感じたことはなかったのに。
あれから、生まれて初めてともいえる、痛みなどを経験しているメニィ。
メニィの人間としての肉体の遺伝子には、痛覚が削除されていたからして。
今は、それが復活されているのだが。
メニィはそんなことを知るはずもなく。
ふと、頭を抑えながら、そんなことを思っているメニィ。

〃・・・・厄介な奴がでてきた・・・・・。〃

ものの見事に。
サミィとレティシアの深いため息が。
ワイバーンとドラグゥーン内で、見事に一致していたりする。



「・・・姐さん、・・姐さん・・これ・・どうするんですか?」
ルナ達が、夫婦漫才を繰り広げているその最中。
ヴァルキュリーから、無数にランダムに発射されている光線。
近づくものはことごとくに、撃沈されている。
スティッキーの言葉に。
「あら、仕方ないじゃないのよ!おーほっほっほっ!
  敵がいなくなるまで、この光線は尽きることがないのよ!おーほっほっほっ!」
ぱたぱたと。
扇で自分をあおりながら。
口に手をあげて笑っているクイーン。
「・・せめて、あっちに被害がでないように・・。」
トゥーラがつぶやく。
どうにか結界にて防いではいるものの。
ものの見事に、ルナの方にも、当たりまくっていたりする。
「ちっちっちっ。ふっ。まだまだ甘いわね!
  部下そのニ!そんな器用なこと、できるわけないじゃない!
  何もなくなるまで止まることがないように設定しているんだから!おーほっほっほっ!」
そのクイーンの言葉に。
「・・・・もしかして、それって、敵がいなくなっても・・。味方もいなくなって、この船だにけなったら?(汗)」
いやぁぁな予感がしてきているトゥーラ。
「あら、言ったでしょう?何もなくなるまで、止まることがないって!おーほっほっほっ!
   なくなったら、今度はこの船自体に光線が降り注ぐに決まっているじゃないのよ!おーほっほっほっ!」
・・・・・・。
『どひぃぃぃぃぃい!!!!?』
あわてているスティッキーとトゥーラ。
「ちょっとまってください!クイーン!どうして、この船にまで光線が降り注ぐようにしているんですか!」
「ちっちっちっ。甘いわね。コントロールが出来ないからにきまっているでしょうが!!おーほっほっほっほっ!!」
『でぇぇぇぇ!?』
うろたえているスティッキーとトゥーラ。
「あら、これしきでうろたえるなんて。まだまだね!この私の部下は務まらないわよ!おーほっほっほっ!」
「クィィィィイーン!!」
「姐さぁぁぁぁんんんん!」
「おーほっほっほっほっ!」

泣き叫ぶ二人の声と。
クイーンの笑う声が。
ヴァルキュリー内部に響いてゆく。

じぃ・・・・。
外をじっと見ているエリー。
「エリーちゃん?どうしたの?」
そんなエリーに声をかけているラーディ。
「ん?別に。またナーガ、暴走させてるなぁって♪」
戦艦デュールから。
こっちに移動してきているエリーとユーリ。
いまだに両親は、戻ってきてもいないからして。
ま、あの二人は当分寝室から出てきそうもないからねぇ・・。
「・・・・暴走って・・・。」
ラーディのつぶやきに。
「どうやら、あの光線、コントロール、出来ないのに実験兼ねて、発動させてるみたいだから♪」
それに代わって答えているのはユーリ。

・・・・ぴたり。

そんな会話に。
フィライトを着せ替え人形と化して、遊んでいたエリ達の手がとまる。
『な・・・なんですってぇぇぇぇ!!!!?』
宇宙線の形態をとっているルナのコックピット中で、全員の叫びが巻き起こってゆく。

外では。
無数に煌く光の光線。




『おーほっほっほっ!困っているようね!このクイーン様にまかせなさい!』


・・・あ゛う゛・・・。
頭を抱えるサミィとレティシア。
まったく同じ行動を互いの船の中でしていたりする。
追伸モニターから映し出されて聞こえてくる声に、頭を抱えるほかにはない。

「・・・それで?その方法っていうのは?」
イーザーが、かまわずに話しを進めようとする。
『ふっ。ウランの損失は、こちらにもどうやら困ったことになるからって。
  クラフトルイスの方から、ちょっとした装備開発の依頼があってね!おーほっほっほっ!
  二つの機体に取り付けてあるわ!
  ちなみに、鍵は、サミィ、イーザー、メニィ。あんた達の体の中にあるからね!おーほっほっほっほっ!!』
「・・・・ちょっとまてぃ!」
サミィが憤慨し。
レティシアがその台詞に驚く。
「ちょっとまってよ!クイーン!また何かこの子達に何かしたんじゃないでしょうね!」
モニターに食って掛かるレティシア。
『あら、本来持つべき機能にしているだけよ!おーほっほっほっ!』
「あたし達は道具じやなぁぁぁぃぃぃぃい!!」
クイーンの言葉に。
サミィが絶叫を上げていた。




                                      -続くー

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まえがき:

   こんにちわ♪
   ・・・・またまたツリーが落ちた・・・。
エル:というか♪
 姫:リレー小説もどきvvまた一ヶ月、経つんだけど?
 薫:ひやぃぃぃぃぃ!(滝汗)
   そ・・そーいえば・・・(汗)
 姫:ほらほらvvいらないのばっかり打ち込んでないでvv
エル:そうそう♪
 薫:しくしくしく・・・(涙)
   そのうちに(まてこら!)頑張ります・・・・。
   それでは、いくのです・・・。リナ達の干渉・・第32話。
 姫:間があきまくってるので、これまでのは、前回まで(著者ぺつから)参考にしてくださいねvv
エル:それでは♪いってみましょう♪



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あとがき:
エル:ようやく次回。ウランの分離♪
 薫:あ゛あ゛!ばらさないでぇ!!!!
 姫:ちなみに、ようやくゼロス達の方も少し触れるつもりよね♪
 薫:あ゛あ゛あ゛あ゛(汗)
エル:で、分離して、暴走して♪オブジェが融合して♪
 薫:だぁぁぁぁぁぁ!!!と・・・ともかく(これ以上ネタ晴らし・・涙)
   あと、数話・・かかりそうです(汗)
   大元の敵さん登場までは・・(汗)
 姫:で♪オブジェがリナの髪の毛、拾っているのよね♪
 薫:・・・・ま、彼に関しては・・。もう、カウリスが止められないでしょう・・はい・・(汗)
エル:まあねぇ♪サラディナ達も、結界の駆使に尽力を尽くすしかないからねぇ♪
  薫:ですからぁぁぁぁ!!(涙)
     しくしくしく・・・・。
  姫:なぜかいじけはじめたこの人はほっておいて♪
エル:ではでは、また次回でお会いしましょう♪
エル&姫:それじゃあね♪
       ・・・で♡
       全然話しが進んでないじゃないぃぃぃぃぃ!!!

どっがぁぁぁぁんんん!!!

薫:ひ・・・・ひぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!

ぎゃぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・。

シィィィィン・・・・・。


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