リナ達の干渉・第五話
「ここ、何処だ?」
ふと、ケインが目を覚ますと、どこか見知らぬ場所であった。
「あら?ケイン、目が覚めました?」
ケインは、かなりふかふかのベットの中で眠っていたようである。
そして、やってきたのは、青い髪の羽飾りのついてるドレスを着た女性。
「―キャナル!?」
ケインは叫ぶ。
そう、それは、ルビー=ヴォルフィード。
一応ケインたちの世界の漆黒の竜神(ナイトドラゴン)ヴォルフィード。
これでも、あたしの部下の一人で、この世界の神をまかせている存在。
今は、なぜか宇宙船形態になって、Dとともに、お仕事をこなしていたのだが。
ケインが寝ていたのは、けっこう、なぜか明るい場所。
両壁にここの宇宙の地図が浮かんでいたりするけども。
ケインは、起き上がろうとするが、なぜか、体の様子がいつもと違う。
「あ゛!?ケイン!!無理をしては、だめですよ!!ここは、精神世界(アストラルサイド)なんですから!!」
「へ?」
ルビの言葉に、意味が分からずに、しばし呆然としているケイン。
「精神・・世界?(アストラル・・サイド?)」
思わず聞き返していたりする。
と。
「ヴォルフィード様、ケインさんが、目覚めたのですか?」
ごっつい男性が入ってくるが。
ケインの目には・・。
「おのれ!!異形な化け物!!俺は、おいしくないぞ!!」
こらこら。
食べられるかとおもってアルメイスに向かって叫んでいるケイン。
面白い♡
どーも、ケインは、一応、今回のルビのマスターでもあり、
ルビの血縁者だからという理由から、呼び捨てにはしてないらしいアルメイス。
なぜ、生きている?かというと、リナが生き返らしたから♡
ついでに言えば、エルゴロスには、かなりリナは頭にきてたらしくて、
リナの仕事なんかの後始末や、一人で、反逆者の相手をさせたり。
などと、やっていたりする。
まあ、消滅させたんでは、しめしがつかないしねぇ・・・・。
やぱり、生かさず、殺さずに♡
というのが、あたしとリナスの意見でもあるし♪
でも、たったの反逆者一人に負けてるから、何回、半死の状態で、もどしたことか・・。
まったく・・。使えないにも、ほどがあるってば・・・・。
シーリウスはルビと同じく宇宙船になっているのだが、今回は、まだ目覚めてはいないのである。
強いて言えば、アルメイスも宇宙船になっているのだが。
この二人は、物質世界に具現化してないだけで、精神世界で、ルビの神殿の管理と、お掃除なんかをしているのである。
けっこう、部下達よりも役に立つかも・・
ケインが眠っていたのは、ルビの神殿。
一応、彼らには、精神世界にそれぞれに拠点となるべき神殿や宮殿があるのである。
今、ケインがいるのは、ルビの神殿。
神殿といっても、ルビの神殿は、宮殿とセットとなっているのだが。
ちなみに、ここから、あたしの宮殿なんかへの出入りができるのである。
「アルメイス。ケインに、ここの案内を頼みます。私は、用事をしてきますので。」
アルメイスにそう伝言し、ルビは、ケインの元から去ってゆく。
「・・で?ここ、何処だって?」
ケインがアルメイスに聞き返す。
「ここは、本来、人間が入ってはこれない場所。
人間達が異空間と呼んでいる場所に他ならない。全ての生命の本質がここにある。」
あっさりと説明して、ケインに宮殿の中を案内しているアルメイス。
ケインはただ黙って後についていっている。
やがて―。
「・・・・・・・・な゛!?俺が!?」
ケインはとあるカプセルの前で硬直する。
ケインの前には、カプセルの中で浮かんでいるケインの身体―。
自分の身体を触り、交互に呆然としてそれをみている。
「ダークスターとの戦いで、ヴォルフィード様も具現化する力を大半失い。
そして、ケインさん、貴方も、肉体的にかなりダメージを受けました。
だから、ヴォルフィード様は、貴方の精神・・つまり、魂と肉体とを分離して。
肉体の方は、このように、回復カプセルに入れているのです。」
淡々と説明するアルメイス。
ぷすぷすぷす・・・・。
ケインの思考力は、なぜか、スプラックと化した。
「さて・・・・。私も、大分、ダメージを受けましたわね。
・・キャナルパーソナル保持システムを人間達の機械に頼っていたのが、そもそもの失敗ですわね・・。」
なぜかそんなことをつぶやきつつ。
ルビは、自分の宮殿の一室で。
壊れてしまった自分の身体の一部にもしていた機械類を目の前にし。
再度、物質変換なんかを行っている。
「・・・ケインのダメージと、私の回復・・と。どちらが早いでしょうか?」
ルビはそんなことをつぶやいているけど。
別に、全てルビの力で具現化すれば、すむのに。
それだと、自分がただの宇宙船でないことが、ばれるとかいって、
なぜか、カモフラージュをしているのである。
・・別にいーでしょうに・・・。
とりあえず、しばらく、ケインとルビは、ルビの宮殿に留まるよーである。
○● ○● ○● ○● ○●
「レティ!?どういうつもりだ!?」
兄と父の言葉に。
「その台詞、二人に返しますわ。」
ひたと二人の瞳を見つめて言い返すレティシア。
クロフト社では、会長の指示のもと、あらたなる会社を設立することになったのだが。
そこのメンバーにレティシアが加わる!!と言い始めて。
勝手に、面接うけて、合格していたのである。
まあ、かなり上層部の人でないと、レティが社長令嬢だとは判らないのだから、面白い♡
レティシアが、なぜ?
という理由は、それは、レティシアが、あの三人に強い友達意識を持っているからである。
といっても、レティは、表現が苦手なので、相手には伝わっていないのだが。
だから、周りは、レティのことをクールだと呼んでいるが。
実際は、とても繊細な心の持ち主である。
実は、彼ら三人が三人のみ、自我を持った。
というのにも、理由があるのだ。
レティが幼い時。
彼らの培養カプセルを見つけ。
一人でさみしかったレティは、両親や研究者の目を盗んでは、三人のカプセルのところにいき。
いろいろと話しかけたり、本を読んだり。
なんてやっていたのである。
レティは、本人自覚はないけど、実は、かなり監視者としての実力もあるのだ。
まあ、レティには、このあたりのことは、誰も説明してないから、分からないだろうけど。
ともかく、そんなレティの再度の教育などを受け。
三人に自我・・魂が宿ったのは、当たり前のこと。
それまでは、なかなか自我をもたないマリオネット(操り人形)なんかは、誕生できてるけど。
まったく・・。
さっさと、力を使って、誕生させれば、いーものを・・・。
レティの父親と母親は、彼らの祖父と祖母の意見により、強制的に結婚させらた者達。
まあ、そんな中で、互いに信頼しあって、愛し合っているのだから、別にいーけどねぇ・・。
レティは幼い時には、父親がやっていることを理解は出来なかったが。
年をとるにつれ、自分の家でもある会社がどんなことをやっているか。
というのは、おのずと分かってくるもの。
「・・・生命を・・・。」
まず、レティが父親に反感をもったのは、そこ。
あたしは別にかまわないとおもうけど・・。
死刑が確定している死刑囚なんかをお金で譲り受け、人体実験をやったり。
優秀な人材から、細胞を分離させて、それを増殖させて、移植させたり。
あとは、遺伝子をいじくったりとか。
新たなる生命を誕生させたりとか。
表向きは、幅広い分野にわたって活躍の場を広げているクロフト社。
実質的には、監視者である彼らが自身の為に設立した会社。
当然のことながら、人間では計れない分野なんかも扱うのは辺り前。
そして、レティが参加する一番の理由は―。
三人しかいないので、二組に分ける。
だから、一人は、一人のみで、仕事をしてもらう。
この一言を研究所で聞いてしまったから。
実働部隊の一つのチームを『MS(モーニング・スター)』
一つを『SS(シューディングスター)』
そして、一人だけ、余ったその子は、とってもレティになついている子でもあった。
「ともかく!!私は、決めましたから!!」
きっぱりと、父親でもあるランドルフの意見を無視して。
レティは、新設したばかりの『シェリフスターカンパニー』に入社したのである。
新たなる事件処理業(トラブルシューター)の会社という肩書きのそれは。
実は、自我をもった彼ら―クロフト社が生み出した生体兵器でもあり、
本来は、反逆者対策にしよーとしているらしい三人の能力の確かめでもあるらしいが。
「きゃあ♪レティだぁ♡」
無邪気な声が響く。
レティの相棒ともなるのは、彼女。『メニィ=マリオン』
つい先日、自我が覚醒したばかりの少女。
時同じくして、自我が覚醒した『サミィ=マリオン』と『イーザー=マリオン』
とりあえず、レティは、この三人とともに、仕事をすることを選んだのである。
メニィ・イーザー・サミィ・の三人は、当然のことながら、人間じゃないけど♡
本質的には、実は、反逆者対抗策として作り出されているからね♡
でも、外見や中身なんかは人間と一緒♡
なぜか、人間形態にしたのよねぇ・・・・・。
「おーほっほっほっほっ!!」
「げ・・・・。グレイシア・・・。」
レティが心底いやそーな声を出す。
「ちっちっちっ♪クイーンとお呼び♪おーほっほっほっ!!」
「あ゛~・・・。はいはい・・・・。」
ナーガは、その頭脳を生かして、装備課を仕切っていたりするが。
でも、ナーガだから、失敗も多いけどね♡
とりあえず、会社設立キャンペーンとし、無料キャンペーンが実地された。
○● ○● ○● ○●
「何でしたか?エリ?」
ルナが戻ってきた、エリに聞く。
エリは、なぜか疲れたように、
「まったく・・。どうやって、雲をつかむような仕事・・依頼してくるかなぁ・・。メグは・・。」
ぶつくさといっているけど。
「まったく・・。いえね。人探しの依頼なのよ・・。これが、また、雲をつかむような話で・・。」
エリがとすっと操縦席に座りながらルナに説明している。
「・・?それって?」
「はぁ・・・・。インバース財閥会長、『セシル=ドナ=インバース』の依頼なんですって。」
ごぶごぶ゛こぶぶっっ!!!!!
「ちょ・・ちょっと?ルナ?」
いきなりむせ込むルナに驚いているエリ。
「あ゛あ゛あ゛・・・。セシル母さん!?・・いえ、偶然よね・・、偶然・・でも、あの御方のことだから・・。」
なぜか隅っこの方でぶつぶつ言い始めているルナ。
「まったく・・・。孫である『リナ=インバース』の本当の肉親探しなんてねぇ・・。」
ど・・どええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!
船体を完全に震わせて、なぜか驚愕の叫びを上げているルナ。
「ま゛ま゛ま゛ま゛ま゛ざが・・・(汗)・・いや、偶然、偶然、偶然・・・・(エンドレス)」
かなり驚いているそんなルナの様子に、
『ルナ(さん)?』
エリ・ラーディ・クルーガー・
アレクサンドラ(クルーガーとエリのお目付け役となってる)ゾムド・メイの声が一致した。
「ん?エリさん!!ルナさん!!前方に攻撃の音を感知!!」
ラーディがいち早く、その事実に気がつく。
ちゅどぉぉぉぉぉぉんんんんん!!!!!
闇夜ともいえる、漆黒の宇宙の中に、とある攻撃の嵐が吹き荒れている。
「こちらからの、通信に、相手が応じました!!」
そして、ラーディは有無を言わさずに、回線を開く。
なぜかルナはまだ混乱しているよーだが。
やがて―。
「通信!!入ります!!」
ガーガー・・。
ザザァ・・・・・・。
「あれぇぇ?やっほー!!!!ルナ姉ちゃあん!!!!!久しぶりぃぃぃぃ!!!!!!」
元気な声が通信から聞こえてくる。
「う・・・・・うそぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!どーして、リナス様がこんなことにいるのよぉぉぉぉ!!!!!」
聞きなれた声に、なぜかルナの絶叫が響き渡る。
「ちょっと・・。ルナ♡それ、どういう意味?」
「あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!エル様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!??????」
「あ!!お久しぶりです!!ルナさん!!」
「久しぶりだな。ルナさんよ。」
「え゛え゛!?アメリアにゼルガディスまでぇぇ!!??」
『ルナ(さん)?』
モニターに現れたリナ達の姿をみて、パニックになっているルナを跡目に。
なぜか、エリ達は、首をかしげている。
モニターに映りだしているのは、今は、十四歳となっているリナの姿とアメリアとゼルの姿。
あたしは、声だけで、モニターには映ってはいない。
そして、あたしがモニタ―に姿を現すと。
『うそっおお!!!!!すっごい美人!!!!!!』
エリ達の声が完全に一致した。
あら♪
分かっているじゃないのよ♡
「あ・・懐かしいから、そっちにいくね♡」
リナの言葉に、
「い・・いやぁぁぁ!!??」
かなり動揺しているルナ。
リナはここぞとばかりに、以前、覚醒してる前のお返しとばかりにルナに面白半分で言っているけど。
「・・ルナ・・それは、いいけど・・。生命保持システムが・・。」
エリの台詞に。
気がつけば、ルナはなぜかパニックになって、生命保持システムをかなり低下させているのだ。
「あ゛あ゛あ゛・・・すいませぇん!!」
あ゛あ゛・・私って・・・(不幸)
ちょっと・・。
ルナ・・・。
心で思っていることなんか、お見通しなんだけど?
「?ルナさんのお知り合いですか?」
ラーディが首をかしげる。
でも、ルナは答えない。
「じゃあ、ドッキングを開始します!!」
メイの言葉に。
「い・・・いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!許してくださいぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」
なぜか泣きながら謝っているルナ。
・・・何謝っているのかしらねぇ?
「やっほー♪久しぶりぃぃ♪ルナ姉ちゃあん♪」
リナの明るい声が響く。
「ああ゛!!?そんな、恐れ多いですぅぅ!!って、どうして、また、リナス様とエル様がぁぁ!!
この世界に具現かして降臨されているんですかぁぁ!!!!」
まったく・・。
どうして、当たり前のことを聞いてくるのかしら・・ねぇ・・・・。
『暇だし、楽しいから♪』
はっきりとあたしとリナの声が一致した。
(あ゛う゛・・・・・・・・・・・・・・・・)
なぜかルナの声にもならない悲鳴がもれる。
まったく・・。
度胸が小さい!!
-続くー
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あとがき:
かお:さーてと・・・。この度は、ちょっと、まとめて、投稿しよっと・・。というわけで、保存のみ・・と。
姫:・・・私の出番は?
かお:ぎっくぅぅ!!!もう少し、先・・です(汗)
エル:あたしも活躍してない・・・・。
かお:ぎくぎくぎくっ!!!!
え・・ええと(汗)そだ!!番外編を今から打ち込むので(汗)
エル:何当たり前のことを言っているのよ?
姫:そうそう♪そもそも休みの日に、一本しか、打ち込まないというのがおかしいし♪
エル:そうよねぇ♡あんたが、遊んでなければ、もうこの話、打ち込み終了してたはず♡
姫:それに、打ち込まないで、早く寝てたし♪
かお:あ゛・・・あ゛う゛・・・・・。
エル:何、図星をつかれて、固まっているのかしらねぇ?
姫:そうね♪
(いいつつ、お二人は、黒い針でかおをプスプス♪と突き刺している)
かお:うう・・だってぇ・・・・。最近、寒さでなかなか打ち込みが(涙)
エル&姫:関係ない♪えい♪
かお:い・・いやぁぁぁぁぁ!!!!!
エル:あら・・。物足りないわ・・。そだ♡出でよ!!部下H達!!とその他大勢!!
部下達:はい!!お呼びですか!!
エル:物足りないから、暴れさせてね♡
部下達:え゛!!??(滝汗)
姫:あ・・私もぉぉ♪
部下達:ど・・どっひぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!????
エル:なっさけないわねぇ・・・・・・。コレぐらいで、死ぬなんて・・・・・。それに、消滅するなんてねぇ・・。
姫:そうね♪ってことで、スペシャルお仕置きコース♪
エル:当然♪
部下達:○×△!!!!??????←言葉になってない悲鳴。
かお:うう・・・。ともかく、よーやく、次回は、ロスユニの最終回にダブルのです・・。
では・・・・。
(後ろの方では、まだ、エル様とすみちゃんが暴れ中・・・汗)
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