まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら
登場人物:リナ=インバース
           正式名称:リロード=ナファレス=ドナ=ナイトメア
            参考:深淵なる闇 光よりも眩しき存在 闇よりもなお深き存在
               混沌を抱擁する存在 母なる海の妹にして
               この世界の海を創造せし存在
               『深淵なる真の王(ギャラクシーオブナイトメア)』
               金色の王の妹。この世界の混沌そのもの。
          登場人物名前:ガウリイ=ガブリエフ
            正式名称:ガウリイ=ガブリエル
                (ガウリイ=ナファレス=ナイト=ロード)←後々に(笑)
              参考:リナを心配した(孤独をみた)
                 エル様と、ルナが、リナを思ってたら、
                 その思いの反動で、生まれでた魂。
            おまけ?設定:
               エリアンヌ(エリー):リナとガウリイの長女(妹)
                (リナにくりそつ・・爆!)
                  正式名称:エリアンヌ=ドナ=ラビスティア=ナイトメア。
               カウリイ:リナとガウリイの長男(兄)
                (ガウリイにくりそつ・・爆!)二卵性の双子です(笑)
                 正式名称: カウリイ=ウル=ユリティス=ナイトメア。
               リナス:エリーとカウリイの妹
                  (両親を助けるために、未来からやってきてます・笑)
                   リナ譲りの栗色の髪に、瞳の色は、ガウリイ譲り。
                   性格は・・リナそっくりです(笑)
                   正式名称:リナスレイヤー=トゥェル=ウル=ナイトメア。
              登場人物名前:ルナ=インバース
                正式名称:ルナティック=スィーフィード
                  参考:深遠の真の王の補佐官&側近。
                     この世界に命が誕生した際に、
                     金色の母が、リナにお祝いとして、与えた存在
                     (とゆーか、それように、創り出した)
                『深淵の補佐官(アビス・ラズ・ポート)』
            別名、『紫蒼の朱玉(パール・レッド・ラズリ)』
        
         


  何気に。
   今回の転生話の設定です。
     舞台。少し昔の西洋のような感じを連想してください(こらこらこら!)
     場所。スカイピア王国。
    双子の王女&王子。トゥラ&レペス。
     マルス=レーヴェ=フォン=サフィス公爵。(リナ父)
     フローディア=ラナス=ウル=サフィス。(リナ母)
     (旧姓。ラナス=ウル=アスティアラ)
     リナ=ルピス=ドナ=サフィス。

     ガウリイ=ファレス=ラ=ガブリエフ。
     エディス=デ=パロ=ガブリエフ。(ガウリイ父)

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 こんにちわ♪
   あははは(汗)
   ついついつ、早起きしてたにも関らず・・・。
   もう少し、もう少し・・・。
   とうだうだと布団にもぐりこんでたら・・・。(だって眠いし・・)
   いつのまにか十時過ぎた・・(汗)
   ああああ!
   朝の小説一本の打ち込みがぁぁぁあ!
   とゆーわけで、今から、たったの十分では、打ち込み不可能に。
   当然のことながら落ち込んでいる私です・・。
   ま、何はともあれ!いっきます!



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エデンの園  ~第50話~

ざわざわざわ・・。
    起きれば、外が騒がしかった。
    「何だ?」
    外を見れば。
    躍起になっている町の人々。
    「魔女をころせ!」
    口々に何か叫んでいる。
    「・・・・・・・・まさか・・。」
    人々が向かっている先には・・。
    裏通り。
    リナが住んでいる・・・場所。
    バタン!
    あわてて、服を着替えて。
    屋敷を飛び出そうとする。
    「まて!ガウリイ!」
    呼び止める、ガウリイの父。
    「貴様が、気にかけているあの娘は。
      魔女の疑惑が持ち上がった。
       もう、諦めろ。」
    ・・・・・・・・・何だって?
    全身から血の気が引いてゆく。
    「放せ!!リナ!!!!」
    「ガウリイ!家柄のことを考えろ!」
    ・・・・・ぷちり。
    「家柄なんて関係ない!
      俺はリナを助ける!家を飛び出してもな!
       こんな家、全て破棄してやる!」
    着の身、着のまま。
    剣を腰にさして、
    制止する、父親を押しのけて。
    外に飛び出してゆくガウリイ。
 
 

 

    ゜・・・・何!?
    起きたら、周りがすでに町の人達や兵士達で囲まれていた。
    「リナ=ルピス!貴様が魔女であることが、
     判明した!速やかに連行されたし!」
    外から聞こえる、叫び声。
    「・・・・何が・・。」
    混乱しても、どうしようもない。
    だからといって。
    逃げられる道は・・・ない。
    服を着替えて、素直に外にでる。
    「貴様が、リナ=ルピスだな。
      王子より、直々に密告があった。
       貴様が魔女だと・・な!
        魔女の力よって、王子は瀕死の重傷をおっている!
         もはや、言い逃れはできぬぞ!」
    ガシャン!
    槍にて、体を拘束され。
    体に縄が掛けられる。
    「とっとと歩け!」
    兵士がリナをつついて、連行を開始する。

    コン!
    周りから投げられる石の数々。
    『魔女め!今まで俺達を騙していたんだな!』
    昨日まで、優しかった町の人達が。
    手の平を返したように、リナを罵倒してゆく。
    王室、直々の命令。
    それゆえに、人々は、リナを生贄に差し出すことを。
    進んで了解し、リナの住んでいる場所を。
    率先して、教えたのだ。
    ・・・・大丈夫。
    チャンスはあるはずだから・・・。
    連行されつつも。
    逃げるチャンスはきっとある。
    そう思いつつも、人々の手の平を返した態度に、
    悲しみつつ。
    リナは、素直に兵士達にと連行されてゆく。
 

 

 

 

    ガシャン!
    リナがつれてこられたのは。
    町から少し離れたとある牢獄。
    外からは。
    「これで、魔女が一人片付くな。」
    「王子はいつくる?」
    「なぁに、いつものように、王子が味見をしたら。
      我々もしっかりと楽しませてくれるさ。」
    ねちりとした、いやらしい笑いとともに。
    聞こえてくる声。

    この国の王子は。
    気に入った女性が手に入らない場合は。
    ・・・魔女にと祭り上げて。
    その女性を穢して、そのまま、口封じ。
    まあ、気に入れば、城にと閉じ込めて、クスリづけ。
    そして、自分から離れられなくしているのだ。
    兵士達もそのことを知っていながら。
    国王を率先として、そんな王子を保護しているのだから・・。
    この国は、もはや腐りきっている。

    ・・・・どうにかして早く逃げ出さないと!
    その声で、自分があの大馬鹿王子に目を付けられたことをしる。
    表の声には出ないものの。
    王子の行動は、すでに国民の殆どが知るところ。
    「・・・じょーだん。」
    目を付けられたら最後。
    詳しくは知らないが。
    どんな目に遭うのか・・。
    想像に難くない。
    ぱらり。
    兵士が立ち去ったのを確認して。
    するりと縄を抜け出して。
    「・・・・さってと。」
    じゃら、ドサリ。
    服の裏や、隠しポケットに隠していた、荷物の数々を。
    牢屋の中にと広げてゆく。
    どこにそんな華奢の体にそんなに荷物が隠れていたのか。
    というほどに、様々な細かい道具が、そこにはある。
    「ええと・・。とりあえず、これくらいかな?」
    まだ、ズボンの内側などや、羽織っているショールの内側にも。
    まだまだ品物は隠しているが。
    とりあえず、必用なものだけを取り出す。
    「・・・・窓は・・・高いか。
     じゃあ・・やっぱ、こっちよね。」
    そういって。
    カチャリ。
    細い針金を手にして。
    牢屋の鍵穴を気付かれないようにとカチャカチャいじりだす。
    見上げる窓は、どうあがいても、たいそうにないほど高く。
    見受けられるのは、頑丈にはまった鉄格子。
    牢屋の中には、一つのベットのみ。
    この、牢屋で。
    幾人の女性たちが、自殺したであろうか。
    王子に玩具にされたあげくに。
    逃げ出すチャンスは。
    兵士達が交代するその時間帯。
    それを過ぎれば、まず間違いなく。
    王子は、会話からしてやってくるのが目に見えている。
    チャンスを計りつつ。
    鍵をすでに開けているものの。
    そっと、逃げ出すチャンスをうかがうリナ。
 

 

    リナの家につくと。
    すでに、そこは、火が掛けられて。
    燃え上がっていた。
    「おい!ここに住んでた子はどうした!」   
    ダン!
    火をつけていた、村人を壁にたきつけて。
    剣を突きつける。
    「ひぃ!魔女なら、町外れの牢屋に連行された!
     今ごろは、王子直々の取調べが!」
    すぅ・・。
    この言葉に血の気が引いてゆく。
    この国の王子の所業は。
    ガウリイですら知っていたがゆえに。
    「ちっ!」
    「ひぃぃぃぃい!」  
    投げ出され、はいずりながら逃げてゆく村人の男。
    「リナ!」
    脱兎のごとくに。
    今だに魔女騒ぎで熱くなっている町の中を。
    逆方向にガウリイは駆け出して行っていた。
 
 

 

    「何やつ・・・ぎゃぁぁぁぁ!」
    「誰だ!ぐっ!」
    ドササ!
    ギャァァ!
    外から聞こえてくる悲鳴。
    「・・・・何?」
    思わず、耳を澄ますと、何やら言い争う音。
    風に乗って、鉄さびのような匂いがにおってくる。
    「・・・とりあえず、・・・チャンス?」
    どうやら、外で何か騒ぎが起こっているらしい。
    これぞ天の助け!
    リナは、ここぞとばかりに、牢屋を飛び出した。
 
    「リナ!!!」
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?
    「・・・・・・何であんたがここにいるのよ?」
    牢屋を飛び出し、曲がりくねった廊下を走っていると。
    その廊下の先から、間覚えのある姿が。
    「・・・間にあったか!逃げるぞ!」
    ぐいっ!
    リナが何もまだされてないようなので安心する。
    いきなり、リナの手を掴み、
    そのまま、走り出すガウリイに。
    「ちょ!?ガウリイ!?
      どーしてあんたがここにいるのってば!?」 
    手をひっぱられつつも、リナが叫ぶ。
    「話しはあとだ!早くしないとあの馬鹿がくる!」
    「・・・・・・そりゃそーだ。
      ・・でも、ガウリイ!
       あんた、あたしと一緒にいたら駄目よ!
        ガウリイまで魔女の仲間として処刑されちゃう!」
    ガウリイが来てくれたのが、すごくうれしいのに。
    それ以上に。
    魔女として掴まった自分を助けたとなると・・。
    ガウリイにまでその迫害の手は間違いなく及ぶ。
    「あたしは、一人で大丈夫だから!
     ガウリイは、まだ間に合うから家に戻って!」
    手を引っ張られ、走りつつ、いうリナの言葉に。
    「あんな家にもう用はない!
      好きな女を助けられないで何が男だ!」
    「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
    その言葉に一瞬立ち止まる。
    「・・・・えっと・・・・誰が誰を好きだって?」
    本気で理解してないリナに。
    ・・・・・ピタリ。
    はぁ・・。
    溜息一つ。
    「・・・あのな?本気で言ってるのか?リナ?」
    「うん。」
    はて?
    ここには、あたし以外の女っていないわよね?
    そう思いつつ、首をかしげる。
    ・・・その時点で普通、気付くと思うのだが・・。
    「は!こうしたらいられない!
     ともかく!町を出るぞ!」 
    ひょい。
    「・・・ってちょってまてぃ!おろせぃぃぃぃ!!///」
    いうが否や。
    リナをその両腕に抱きかかえて。
    横抱きにとして、そのまま、走り出すガウリイに。
    リナは、恥ずかしさのあまり、腕の中で暴れだす。
    「交代の兵士がくる前に!少しでも町を離れるぞ!」
    すでに、町では。
    リナが魔女だと信じきった人々が。
    暴徒と化して、リナの家を焼き討ちしている。
    すぐに、リナが逃げたことに気付かれるだろう。
    少しでも早く、ここから離れる必用が差し迫っているのだ。
    「だからぁ!あたしを逃がしたらガウリイまでがぁぁ!」
    自分のことよりも。
    ガウリイに迷惑がかかるほうが。
    リナには、とてもつらい。
    「俺のことなら気にするな。」
    「気にするわよ!!!!」
    「あのな、リナがいないと、俺は生きている意味がないんだよ。
     リナが危険な目に遭うのを黙って見てられるか。
      それに・・リナは、俺の花嫁にするって。
       昔から決めてる女だからな。」
     じたばたしていたリナが。
     その言葉で、ビタリと一瞬動きを止める。
     「・・・・・・・・・・・・・・・は?」
     えっと・・。
     今・・こいつ・・何てった・・・。
     確かあたしを・・花嫁にっ・・・・て!
     「・・・・って・・・・ええええええええええええ!?」
     本気で驚きの声を上げるリナに。
     「・・・・・・・・・・・・・・・・・     
       あのな・・・今まで散々プロポーズ・・してただろうが・・。」
     リナを抱きかかえたまま走りつつ。
     あきれた声を出しているガウリイ。
     すでに、町並みは遠のき。
     人里から離れた森の中にと二人は入り込んでいる。
     それでも、まだガウリイの走りは止らない。
     「いや、でも!あんたには、王女との結婚話が持ち上がってるって!
      町のもっぱらの噂があったわよ!?」  
     それは、王女が流したものだが。
     事実。
     ガウリイの両親も、ガウリイを王女に差し出す気だったのだが・・。
     「俺が結婚したいのは、リナだけだ。
      リナでないと駄目なんだよ。」
     ・・・・・・・・ボン!
     まともに、目を見つめられ、そういわれて。
     リナは、抱きかかえられたまま、
     全身を真っ赤にさせて、硬直させていた。
     よくまあ、抱きかかえているリナを見つめつつ。
     全力疾走できるものである。
     勘を頼りに、障害物などを綺麗によけて、全力で走っているガウリイ。
     

 

     「・・・・・・・えと?」
     リナが正気に戻ると。
     いつのまにか、国境に近い山の中。
     その山の中にある小さな小屋にと二人は、とりあえず、
     休憩と称して入っていた。
     あれから、ほぼ、丸二日。
     ガウリイは、休まずに全力疾走を続け。
     とりあえず、リナを守るために。
     隣の国にと入ろうと、スカイピア王国、
     その国境。
     隣の国のセイルーン王国では。
     魔女狩りなどは、すでに撤廃されていて久しい。
     この国に隣接するように存在している、
     セイルーン王国とグレイワス王国。
     この辺りでは、魔女狩りなど。
     そんな昔の習性を行っているのは。
     このスカイピア王国だけに留まっている。
     というのも。
     海を隔てた巨大な大陸を治めている、とある王国。
     アスティアラ王国が。
     率先して、昔の野蛮な習性でもある、
     魔女狩りを禁止したために。
     それに習う国々が続出しているのだ。
     まず、この大国であるアスティアラに睨まれると。
     国が成り立たないがゆえに。
     「あと少しでセイルーン領内だ。
      そっちに入れば、いくらなんでも、もう
       追ってはこれないさ。」
     逃げる最中にも。
     伝令が伝わったのであろう。
     村々から村人などが、魔女を殺せ!
     とばかりに、決起していたのを思い出す。
     それゆえに。
     人通りのない森や山を抜けて。
     国境付近までやってきたのだ。
     ガウリイは。
     山の下の方では。
     暗闇に光る篝火が。
     逃げた二人の行方を探して、かなりの数にのぼりさまよっている。
     いいつつ、扉を厳重に締めて。
     その中央で、暖を取るために、焚き火をしているガウリイ。
     「・・・ねえ?ガウリイ?
      ・・お願いだから・・今からでも遅くないから・・。
       ガウリイは戻って?ね?」
     もし、自分と一緒にガウリイが見つかれば・・。
     ガウリイも同じく殺されるのは目に見えている。
     それだけは・・・
     「・・あのな。どうして好きな女をほっといて。
       一人で逃げられると思うんだ?お前は?」  
     あきれるその口調に。
     「・・・・・えと・・・冗談でいってるんじゃ・・
       あんた、だってかなりもてるし。」
     どういって返事を返していいものか。
     真っ赤になりつつ、リナがしどろもどろにガウリイにと問いかける。
     くすり。
     「かわいいな。リナは。」
     くい。
     「・・・・んっ!!!?///」
     そういうなり。
     いきなり、腕が引っ張られ。
     次の瞬間には。
     リナの顔と、ガウリイの顔が重なり。
     ・・・・・・・・・・・うそ?
     あたし・・・・ガウリイと・・・キスしてる?
     いきなりのことに目を丸くするリナに構わずに。
     そのまま、必用に口付けをしてゆくガウリイ。
     そっと、名残惜しそうにガウリイがリナから離れると。
     「な゛な゛な゛な゛!?///」
     声にならないリナ。
     「本当にかわいいな。リナは。
      あのな、俺、いっとくが、リナ以外の女に目を向けたことなんて、
      一度もないぞ?」
     そういいつつリナの顔をその暖かな両手で包み込む。
     「・・・・・へ?だって・あんた・・その・・
      かなりもててたし・・。」
     ガウリイの言葉に、少し驚き。
     戸惑いの言葉を発するリナに。
     「・・あのな。本命がいるのに。
       他の女に目を向けるわけがないだろ?
        俺には、お前だけだ。昔から。ずっと。
         俺はお前だけを見てきたんだ。
          だから・・・俺は何があってもお前を守る!」  
      そういいつつ、ぎゅっ!
      力いっぱいリナを抱きしめる。
     その胸の温もりが温かくて。
     「・・・・・・あたしも・・・好きだよ?ガウリイ・・。」
     ずっと、いえなかった言葉。    
     いえば、離れていってしまいそうで。
     それなら、妹のままでいいと、自分の中に閉じ込めていた言葉。
     ガウリイが真剣なのがその思いが伝わったから。
     だから。
     危険と分かっていても、自分を逃がすために、
     必死になってくれているガウリイに。
     自分の心を正直に打ち明けよう。
     リナは、ガウリイの背中に手を回して、ぎゅっと服を掴んで。
     胸に顔をうずめたまま、本音を漏らす。
     「・・・リナ。」
     「・・・・ガウリイ・・。」
     とさ。
     「・・・・・って?!ちょ・・ガウリイ!?」
     「んーv」
     「ちょ・・・ま・・・・まってぇぇぇ!?」
     気がつくと。
     リナは、小屋に備え付けられているベットに。
     押し倒されていた。

 

 

 

 

 

     二日後。
     「あんたわ///」
     あるきつつ、真っ赤になって、手をひいている隣の男性を睨む。
     「だってなぁ。俺だって始めてだったんだぞ?
       ずっと我慢してたんだしv」
     「・・・・・・ぼけぇ!//
       ・・・・手加減くらいしてよぉ・・馬鹿ぁぁ!//」
     どう見ても、逃走している二人の会話でないと思うのは。
     気のせいではないであろう。
     「何だ?腰が痛くて動けないんだったら、抱きかかえてやるぞ?
      もうそろそろだしな。国境は。」
     にこにことして言っているそのガウリイの言葉に。
     スッパァァン!
     「反省という言葉をしりなさい!
       結婚してないうちから手をだしてぇぇ!
        あんた!曾お爺様に何て言い訳するつもりぃい!?」
     その手に、はりせんをもって。
     ガウリイを叩くリナ。
     「・・だってなぁ・・。
      早く契りを交わしておかないと・・。
       お前、国に連れ戻されたら・・
        ・・他のやつに嫁がされる危険が・なぁ・・。
         だから、先手必勝v」
     「このくそぼけ!」
     わきあいあいあいと。
     会話をしつつ。
     やがて、山を降りきる二人。
     「・・・・さて。あと、ここの草原を抜けたら・・。」
     あともう少しで国境付近。
     しかし。
     山の上から見るにも。
     「リナ!」  
     「!」
     その草原に、たむろしている村人や、兵士の数々。
     見つからないように、木の陰にと隠れるリナとガウリイ。
     「・・・・夜を待って行動するか・。」
     「・・・・・それしかないわね・・。」
     互いに。
     とりあえず。
     近くの洞窟にて。
     草原を抜けるのを夜にすることを決定して。
     夜まで時間をつぶしてゆく。

 

 

 

     

 

     「いたぞ!魔女だ!」
     「くっ!見つかった!リナ!急げ!」
     闇よにまぎれて、草原を抜けようとしていたリナとガウリイは。
     草原を捜索していた兵士達にと見つかり。
     そのまま、追い立てられてゆく。
     「リナ!ここは、俺に任せて!お前は先にいけ!」
     キンキンキン!
     剣で全ての攻撃をかわしつつ。
     ガウリイが、その背にリナを庇うように道を作る。
     「いやよ!一緒に!」
     一人でなんて、いかれられない。
     リナもまた、あまり得意ではないものの、短剣を手に。
     ガウリイの横にと並び行く。
     「あたしだって戦うわよ!
      ガウリイと一緒でないとあたしはいかないからね!」
     「無理いうな!お前・・スムーズに今動けないだろうが!」
     「・・・・・・・・・・・な゛!?//」
     「だって、あれだけ俺、したし・・。リナ、お前・・腰、
       立たないだろう?ちゃんと?。」
     「このくそクラゲぇぇぇ!
        こんなときに何いってるのよぉぉぉお!//」
     危機感、まるでなし。
     どう考えても、今、攻撃を受けている当人たちの会話とは思えないが。
     さすがに、その会話に。
     目を点にしている兵士や。
     意味を悟った兵士などは。
     そのまま、鼻血を拭いて倒れていたりする。
     確かに。
     リナは、腰が痛くて、スムーズに機敏に動けないのは事実だが。
     隠れていた洞窟で二人が何をしていたのかは・・押して知るべし。
     「ふーむ。どうやら、殺しても、文句は王子からは、
      出ないようだな。それだと。」
     王子が好きなのは、穢れなき乙女。
     それを穢すのが趣味というのだから・・・・性質が悪い。
     今の会話で。
     すでに、リナが正式に式を挙げてないとはいえ、
     妾、もしくは、妻の地位に付いたというのは、明らか。
     まあ、ガウリイはリナを正妻に。
     と昔から思っているが。
     今までは、とりあえず、リナを生け捕りにするのが目的だったが。
     もはや、人の手に渡っているとなると。
     話しは別である。
     この部隊を率いていた、王子の趣味のおこぼれをよく貰っている、
     部隊長は、一人ほくそえみ。
     「皆の者!作戦変更!魔女を生かして捕らえなくても、
      殺してもいい!心してかかれ!」
     『了解!』
     穢れなき乙女の次に・・王子が好きなのは。
     抵抗をしない、乙女。
     よくまあ、そんな王子の正体を知っていて。
     家臣が付いていっているものである。
     今までの動きは。
     あくまでもリナを生かして捉えるため。
     それで、攻撃の手も鈍くなっていた。
     だが。
 
 

     「・・・きゃ!」
     足がもつれて倒れこむ。
     そこに、すかさず振り下ろされる、剣。
     「・・・・リナ!!」
     ブン!!
 

     無我夢中だった。
     倒れたリナに切りかかろうとする、兵士に。
     ガウリイは、手にもっていた剣を投げつける。
     「ぎゃ!」
     まともに、喉笛を貫かれて、倒れるリナに切りかかろうとしていた兵士。
     ザン!
     「ぐっ!」
     「ガウリイ!」
     リナの悲鳴が巻き起こる。
     リナに剣を投げつけたその直後。
     別な位置から、ガウリイに別の兵士が切りかかったのである。
     「くそ!」
     すらり。
     ザシュ!
     横に倒れている兵士の剣を拾い上げ。
     切りかかってきた兵士にガウリイはそのまま、突き上げるようにして、
     切りかかる。
     

 

     「ガウリイ!大丈夫!?」
     顔面蒼白になりつつ、リナがあわてて、
     ガウリイの元にと走り寄って来る。
     「大丈夫だ・・今のうちに行くぞ!」
     辺りがほのかに明るくなってきている。
     そのために。
     一晩中、リナとガウリイを狙っていた兵士達や、村人達などは。
     動きが少し鈍くなり、差し込んでくる朝日のまぶしさに。
     思わず動きが鈍くなっている。
     それを見越して。
     そのまま。
     ふわりとリナを抱きかかえ。
     ひるんだその隙に、国境に向かって駆け出すガウリイ。
 

     

 

     「逃がすな!!!」
     ヒュンヒュンヒュン!
 

     飛んでくる弓や槍。
     それらを何とかしのぎつつ。
 

 

     

 

    やがて、完全に辺りが、夜の闇から、朝のその明るさに戻るころ。
    ふたりは。
    ようやく、国境を抜けていた。

 

 

 

    「ガウリイ、国境抜けたよ?」
    「・・・そーだな。」
    きのせいか、ガウリイの顔色が悪い。
    「・・・・ガウリイ?」
    思わず、背中に手を回すと。
    ねちゃりとした感触が。
    「・・・・・・ガウリイ!!!!」
    目の前に持ってきたそのガウリイの背中に回した、その手には。
    べっとりと、血がこびりついていた。
 

 

    ガウリイは、その背に。
    完全にはよけきれずに。
    弓の攻撃を受けていたのである。
    

    あわてて。
    ガウリイの腕の中から逃れて。
    ガウリイの怪我の具合を見ようとする。
    と。
 

 

 

    「リナ!!」
    「魔女め!覚悟!!」

    ドシュ!!!!!!!!!!!

 

 

 

     鈍い音が、辺りに響き渡る。
     国境を越えても、二人を追ってきていたとある村人。
     その殺意に気付いて、ガウリイがリナを庇うように。
     リナを押し倒したその直後。
     その、村人の手にした長剣は。
     ・・・・ガウリイの胸を完全にと貫いていた。
     

 

 

     「がうり・・・・ガウリイぃぃ!」
     崩れ落ちる、金色の髪。
     「そこで何をしている!」
     彼方から響いてくる、この国の兵士らしき声。
     「・・・まずい!」
     あわてて、剣をそのままに。
     駆け出す村人。
     異なる国で殺人を犯せば。
     どうなるか。
     この国では、殺人などの罪は・・かなり重い。
     「逃がすな!」
     視野に映るのは、その男が男女の二人連れの男を刺したところ。
     叫んでいる女性の様子から。
     ただ事でないのが見てとれる。
     そのまま、村人を追いかける数名の見回りの兵士達。
     「・・リ・・ナ・・無事か?」
     「ガウリイ!駄目!しゃべったら!」
     ガウリイをのけようとするその手に。
     べっとりとしたねっとりした紅いものがこびりつく。
     「・・・や・・・・いや・・・いやよぉぉぉぉぉ!
       あたしを一人にしないでよぉぉぉぉ!!!」
     髪を振り乱し、泣き叫ぶリナに。
     「ああ・・・側にいる・・さ・・・・・。
      リナ・・。」
     血にぬれた手をリナにと差し伸べ。
     優しく、リナを抱き寄せる。
     唇に触れたその感触は、すでに冷たくなりかけていて。
     口に広がる鉄の味。
     「・・・・・・ガウ・・リ・・・イ?」
     自分を引き寄せる手が。
     音もなく、まるでスローモーションのように。
     そのまま、ぱたりと地面に落ちてゆく。
     「い・・・・・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」
     リナの絶叫が響き渡る。
 

     

     隣の国で魔女騒ぎがあった。
     そう報告を受けて。
     いてもたってもいられなくなった、この国の王女は。
     隣国の王子とともに。
     大切な幼馴染である友人を助けるために。
     スカイピアにと向かっていた。
     その矢先に。
     

 

     「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

     聞き覚えのある、叫び声。
     『リナ(さん)!?』
     その声は、よく知っている声。
     それゆえに。
     一緒に行動していた黒い髪の端整な顔立ちの男性と。
     大きなくりっとした瞳をした、
     黒い髪を肩の辺りで切りそろえている女性と。
     ストレートの長い髪をしいる女性は。
     その叫び声の方に向けて。
     顔を見合わせて走り出してゆく。

 

 

 

 

     「・・・ね?嘘?・・・嘘よね・・・・。
      ・・・・いや・・・いやぁぁぁぁぁ!」
     一緒にいてくれるって・・いったのに・・・。
     ・・・・何で?
     一番怖れていたこと。
     ・・・・・・ガウリイが、自分のせいで・・死んでしまうこと。
     その危惧が、今。
     現実となって、リナにと襲い掛かってゆく。
     昨日。
     一緒に暮らしていこうと誓ったばかりだったというのに・・。
     昨日、そのことを伝書鳩に託して。
     曽祖父に手紙を送ったばかりだというのに・・・。
     だんだん冷たくなってゆく体。
     「・・・・・・・・・・・・・・・ガウリイ・・・。」
     懐から、短剣を取り出し。
     虚ろな目に涙を称えたまま。
     短剣を引き抜き。

     

     ・・・・・・・・・・ザシュ!!!!

 

 

     その首をかききるリナの姿が。
     幼馴染たち、三人の視界の先で。
     まるでスローモーションのように。
     その栗色の髪が赤く染まり。
     倒れている金色の髪の男性の上に。
     大量に血を噴出しつつ。

 

 

     ・・・・・・とさり。

     重なるようにして、倒れ付していた・・・・。

 

 

 

                    -続くー
 

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  あとがきもどき:
      薫:・・・・どーしてうちの子(猫)達は・・。
        人がパソを打ち込んでると邪魔をするのでしょう・・・。
        ・・・育て方・・間違ったか?(汗)
        ここまで甘えん坊になるとは・・。
        うーん・・・。
        怒るときには怒って、かわいがるときにはかわいがる。
        ・・そーしてたんですけどねぇ・・。
        それとも、平日、誰も家にいないから・・
        こんなに甘えん坊なのかなぁ?

        

     

        あと・・それと、母親!
        何で石版がないない!
        といってて、やったイベント・・・やってないじゃないのよ!
        人を頼るなぁ!イベントすんだらセーブしとけぇ!
        ぜいぜいぜい・・・。
        ああ・・いらない時間を使ってしまった・・・。
        ・・・・うう・・十二時過ぎたし・・・うわぁぁぁぁん!
 
        んでは・・・・・。
    
   


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