まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら
登場人物:リナ=インバース
           正式名称:リロード=ナファレス=ドナ=ナイトメア
            参考:深淵なる闇 光よりも眩しき存在 闇よりもなお深き存在
               混沌を抱擁する存在 母なる海の妹にして
               この世界の海を創造せし存在
               『深淵なる真の王(ギャラクシーオブナイトメア)』
               金色の王の妹。この世界の混沌そのもの。
          登場人物名前:ガウリイ=ガブリエフ
            正式名称:ガウリイ=ガブリエル
                (ガウリイ=ナファレス=ナイト=ロード)←後々に(笑)
              参考:リナを心配した(孤独をみた)
                 エル様と、ルナが、リナを思ってたら、
                 その思いの反動で、生まれでた魂。
            おまけ?設定:
               エリアンヌ(エリー):リナとガウリイの長女(妹)
                (リナにくりそつ・・爆!)
                  正式名称:エリアンヌ=ドナ=ラビスティア=ナイトメア。
               カウリイ:リナとガウリイの長男(兄)
                (ガウリイにくりそつ・・爆!)二卵性の双子です(笑)
                 正式名称: カウリイ=ウル=ユリティス=ナイトメア。
               リナス:エリーとカウリイの妹
                  (両親を助けるために、未来からやってきてます・笑)
                   リナ譲りの栗色の髪に、瞳の色は、ガウリイ譲り。
                   性格は・・リナそっくりです(笑)
                   正式名称:リナスレイヤー=トゥェル=ウル=ナイトメア。
              登場人物名前:ルナ=インバース
                正式名称:ルナティック=スィーフィード
                  参考:深遠の真の王の補佐官&側近。
                     この世界に命が誕生した際に、
                     金色の母が、リナにお祝いとして、与えた存在
                     (とゆーか、それように、創り出した)
                『深淵の補佐官(アビス・ラズ・ポート)』
            別名、『紫蒼の朱玉(パール・レッド・ラズリ)』
        
         

 何気に。
   今回の転生話の設定です。
   ガウリイ=ガブリエフ=ウル=デ=アウストリア。十八歳。
   リナ=スィティル=ドナ=マクスヴェルズ。八歳。

   ラウディスル=クリステ=ウル=アウストリア。
   メリル=セイレーン。
   ・・・・・・ガウリイの両親の名前です・・・・・。

   エディフィス=ディミット=ウル=マクスヴェルズ
   リナの祖父の名前です。


   神秘王国、マクスヴェルズ。
   かつての、古代王国の血をよりよく受け継いでいるとか。
   精霊の血筋であるとか言われていた国。
   数十年以上昔に。
   その正統なる皇太子が王国を飛び出し・・実際は、駆け落ちし。
   その後、分家筋に辺る血筋が位を継いでいたが・・。
   近年、アウストリア王国に滅ぼされた。


    聖王国アウストリア。
    以前は、聖王国として名高かったのだが。
    正統なる、王家の継承者。
    ラウディスル=クリステ=ウル=アウストリア
    彼が死亡した、約十数年前から。
    軍備王国と成り果てている。
    今、王位を継いでいるのは。
    その、異母妹であるライナの、夫。
    その二人の子供に。
    長男にラグール=パロ=ソリアテ=アウストリア。
    次男にメネシス=ダーク=パロ=アウストリア。
    三男に、ネヘレスト=グリュー=ラド=アウストリア。
    三人とも、金色の髪です。
    瞳の色はまちまち・・・・。
    今は、世界制覇を目指して・・・暗躍中・・・・・・・・。
    噂では、その正統なる皇太子を殺したのは。
    今王位についている彼というもっぱらの噂。
    彼には、身分違いというか種族違いの恋人がいたらしいが・・・。
    不確実な噂では、その恋人との間に子供がいるらしい・・・・・。


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   今回、またまたリナちゃん!ピンチ!?
   ・・・・・といいつつ、今回は、この一話しでピンチは脱出vv
   あ・・・・眠い・・。
   結局・・きのーは・・・三時間しかねてないからなぁ・・(実話)
   ・・・・・ねよーかな・・・(お゛い゛!)



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エデンの園  ~第41話~

「リィナさんv寂しいですか?」
    「ば・・・・馬鹿!何いってるのよ!!!!」
    くすくすくす。
    ガウリイが少し町を離れているので少しすねているリナ。

    リナとガウリイが共に暮らし始めてから・・。
    あれから、約二年が経過し。
    その間、リナとガウリイの仲のよさは。
    町の人達公認とまで成り果てている。
    いつもの通りに、王宮に預けられていたリナを。
    かなり不機嫌になっているので、気分転換にと外に連れ出しているアメリア。
    暖かな人達にと囲まれて。
    リナは平和に時を過ごしている。
    リナが時折放つ、力は。
    リナがはめているブレスレットの力だと。
    町の人達は勘違いしているのだが・・。
    リナの力を隠すために。
    ガウリイは、オーディル王室にと協力し。
    ・・・古の、技術によって、作り出される。
    いわゆる魔道具。
    なるものの開発に手を貸した。
    そして、実験を兼ねて、リナにその一つを手渡している。
    ・・・・そう説明されれば、まず疑うものなどいるはずもなく。
    事実、ガウリイの協力によって。
    ここ、オーディル大陸では。
    少しずつではあるが、魔道具が浸透してきている。
    日常生活にも。
    たとえば、今までだとすると。
    蝋燭かランプの明かりだけだったものが。
    その魔道具の一つである小さな石を入れた置物に。
    少し何らかの解放の鍵なる言葉などを掛けると。
    灯りが苦労なくつく―魔ランプや。
    あるいは、石一つで、瞬時にお湯が沸くものなど。
    そういった、日常的なものを。
    まず国民の幾人かを選んでシュミレーターとし。
    今では、殆ど、それが恒例のように使われ始めている。
    ガウリイの脳には―その知識の全てが。
    人為的にと記憶されているがゆえに。
    ガウリイも今までは、誰にもいったことなどないのだが・・。
    リナは、力を当然のように使うので。
    その対策。
    似たような力が蔓延すれば。
    まずリナには疑いの目はかからない。
    

    少し顔を赤くして否定の言葉を発するリナ。
    リナは・・十歳にとなっていた。
    ガウリイがいつものように仕事で少し町を明けているので。
    自分でもわからないが、むかむかして。
    完全に不機嫌となったリナは。
    いつも、ガウリイが指南役をしていた兵士達の指導を無理やりにと、
    請け負って。
    まあ・・それだけならいいのだが。
    手加減なしで、王宮の敷地内部で攻撃呪文を炸裂させられては・・・。
    ガウリイの指導もあり、リナは。
    まず普通の剣士達などでは太刀打ちできないほどに。
    剣の腕も上達している。
    読み書きなどもガウリイにと習い。
    そして、アメリアやシルフィールに教養。
    まったく、世間の常識を知らないリナに。
    少しづつ、少しづつ、常識を教えていき。
    そんなこんなで年月は経過している。
    「まあまあ、そんなにむくれなくても。
     ガウリイ様なら、リナさんに会いたくて、すぐに戻ってきますわよ。」
    くすくすくす。
    かなりいらいらしているリナをみて。
    くすくす笑っているのはシルフィール。
    ガウリイとゼル達が。
    町から離れているので。
    天気もいいので、町の少し離れた場所にある。
    とある小さな草原に。
    ピクニックにと来ている三人。
    あのまま、リナをほうっておくと。
    まず間違いなく、城そのものを破壊しかねない様子だったので。
    そんなリナをアメリアとシルフィールが外に連れ出したのである。
    「・・・・なぁんかそうみたいだけどさぁ・・・・。??」
    リナは・・・今だに。
    よくわかっていない。
    ―どうして、ガウリイが、自分に会いたくて。
    ダッシュのごとくに仕事を片付けて。
    戻ってくるかなどというのを。
    ・・・・・・・・それは、『保護者』を名乗っているあいつだからなんだろーけど?
    そんなことを思いつつ、少し首を傾ける。

    そんな少し不機嫌になってるリナをシルフィールとアメリアがからかっていると。
    「―!!?アメリア!?シルフィール!?危ない!!」
    ドン!
    リナが二人をあわてて、突き飛ばす。
    始めのころは、お姉ちゃんと呼んでいたリナだが。
    ここ、一年ばかりは、二人のことを呼び捨てにしている。
    同年代の友達がいないリナにとって。
    二人は、姉的存在でもあり、そしてまた―大切な友達でもあるのだ。
    ドゥ!
    リナが突き飛ばしたその直後。
    リナ達がいたその場所に。
    何かの光が貫いてゆく。

    「・・・・・誰よ!」
    「何ものです!?」
    「名前を名乗りなさい!」
    リナが気丈にある一点を見つめ。
    アメリアが高らかに言い放ち。
    シルフィールが問いかける。
    「―ほう、オーディルの王女に魔法医か・・・。
      どちらもかなり貴重だな。」
    くすくすくす。
    草原の横にある森の中から声がする。
    すっ。
    周りに出現する無数の気配。
    ざっ!
    アメリアとシルフィールは身構える。
    リナは。
    呪文の詠唱にと取り掛かる・・・が。
    「―いけ。」
    
    ドン!
    『きゃぁぁぁぁ!?』
    森の中から掛けられた男の声に。
    数名の男達が飛び出して。
    臨戦態勢に入る間もなく、アメリア達を一撃で、
    その場にと崩れ落とす。
    「アメリア!?シルフィー・・・・・・・・・あっ!」
    どすっ!
    リナがそんな二人に気を取られたその刹那。
    リナのお腹に鋭い一撃・・。
    「・・・・・ガウ・・・・・・・・イ・・・・・。」
    くた。
    そのまま、
    お腹を抱えるようにと。
    リナはその場にと崩れ落ちる。
    「・・・・・間違いないな。あれと共に暮らしている少女に。」
    森の中から出てくる、一つの影。
    それは。
    淡い金色の髪をしていた。
    「ふふふ・・・・・。兄はまだ知らないからな。この子のことを。
     ―悪いけど、この子を利用して・・・・・あいつをおびき出させてもらうよ。
       そう伝えといてくれ。命拾いしたね。ふふふ・・・。」
    その黒い瞳がうめいているアメリア達にと視線を落とす。
    アメリアとシルフィールは。
    先ほどの一撃で、少しばかり、動けない程度の怪我を。
    負わされているのだ。
    うごけないアメリアとシルフィールの視線の先で。
    倒れているリナを。
    ひょいと抱えるその男性。
    「―へえ、結構かわいいね。・・・まだ子供だけど。
     ・・・その筋に売ったら・・・よさそうだよね。
      それとも、今から調教して・・僕の妾にするってのも悪くない・・。」
    くすくすくすくす。
    ぐったりと気絶しているリナを抱き上げつつ。
    そんなことをいっている。
    「・・・・な・・に・・・者・・・ですか!?
     リナさんを放してください!」
    よろ。
    力が入らない胸と足に力を込めて。
    少し口から血を流しつつも。
    アメアリがどうにか起き上がる。
    だが、かなりのダメージなのは見てとれる。
    ぽたり。
    その脇胸から、にじんでいた血が、
    雫となって大地にとこぼれて音を出す。
    「おやおや、噂に違わぬ正義心だねぇ。
     アメリア王女?
      そうそう、あいつにいうのに・・名前が必要だろうね。
       僕の名前は、ネヘレス。
        ネヘレスト=グリュー=ラド=アウストリア。
         そう言ってもらえれば・・・あいつ・・『ガウリイ』には、
          通じるはずだよ?
           じゃ、伝言よろしくねぇvこの子を預かって、待ってるからってv」
    そういって、リナを抱きかかえたまま。
    立ち去ろうとするネヘレス。
    「ま・・・待ちなさい!くっ!!ファイアー・ボール!」
    ドォン!
    「おっと・・・・。へぇ・・。君・・古の力というか、精霊の力・・。
     使えるんだねぇ・・・。
      けど・・まだまだだねvライヴォルト!」
    パチパチパチパチィ!!
    ネヘレスと名乗った男性がはめている銀色の腕輪が光ったかと思うと。
    「き・・きゃぁぁぁぁぁ!」
    アメリアの体を電撃が襲ってゆく。
    どさ・・・。
    地面に倒れたアメリアに目をやって。
    くすくすと笑い。
    「―さあ、ガブリエフ皇太子?・・・・ようやく見つけたよ?」
    くすくすくすくす。
    くすくす笑いつつ、淡い金色の髪に、黒い瞳の男性は。
    気絶しているリナを抱きかかえたまま。
    そのまま、辺りにいる、黒い服を着ている兵士達と共に。
    その場から立ち去ってゆく―。


    ひらり・・・・。
    完全に気を失った、アメリア達のその体の上に。
    一枚の紙が、その男性の手から落とされ。
    
    あとには。
    そこに倒れる女性たち二人の姿のみ・・・・。





    『・・・・・う・・・・・。』
    目を開けると、どこか見覚えのある天井。
    「おお!アメリア!気がついたか!」
    がしい!
    力強い手がアメリアを抱きしめてくる。
    「と・・・父さん?!」
    一瞬、何が何だか分からなかった。
    ふと、横を見れば。
    頭を振りかぶりつつ起きているシルフィールの姿。
    「・・・アメリア、苦しくないか?」
    「・・・・・リナは!?リナはどうしたんだ!?」
    顔面蒼白になっているガウリイ。
    胸騒ぎがして、あわてて、戻ってみると。
    リナは、アメリア達と町の外にとピクニックに出かけたとか。
    ゼルガディスとともに、その場所に行くと・・・。
    そこに倒れているアメリアしシルフィール。
    二人ともかなりの怪我をして。
    そして・・何かの攻撃が炸裂したであろう跡に・・・・。
    ・・・・・・・・リナの姿は何処にもなかった。
    「・・・はっ!そうです!リナさん!」
    起き上がり、くぁぁ!
    思わず痛みに苦痛の声を出す。
    「アメリア!まだ無理は駄目だ!かなり怪我は深いんだからな!」
    真っ青になっていっているゼル。
    かさり。
    ふと、身じろぐアメリアのポケットから、一枚の紙がはらりと落ちる。
    その・・・・後ろに押されている刻印をみて。
    ガウリイの顔色が真剣なものにと変化したのは。
    誰一人として気づくことなどなかった。
    「・・・まさか!?」
    カサリ。
    その紙というか手紙を開く。
    

    『拝啓。ガウリイ=ガブリエフ=ウル=デ=アウストリア皇太子殿下。
      久しぶりだね。ガブリエフ・・くす。
       君が大切にしているという少女は預からしてもらったよ。
        分かってるよね?僕の望みは?くすくすくす。
         大人しく・・・叔父さまから貰ったものを僕達にと渡してよね?
          ああ、安心して。ラグール兄様は、まだこのことしらないから。
           僕だけの独断だよ。くすくすくす。
            敬具: ネヘレスト=グリュー=ラド=アウストリア
             追伸: 国のはずれの古城でまってるよ。じゃあね。』


     そう書かれている文面一つ。
     「・・・・・・・・・・・ちっ!ネヘルのやつか!」
     ぐしゃり。
     そうと書かれている文面を握りつぶす。
     ぞくりとするまでの殺気をその身に宿して。
     そのまま。
     くるり。
     向きを変えて、そのまま走り出す。
     ・・・・長居をここにはしすぎたかもしれない。
     さすがに、五年も一箇所にと留まっていたのは。
     初めてだった。
     


     「・・・・・・くっ!もう・・・・ネヘルのやつは・・・許さん!」
     ぞくっ。
     辺りの空気共々に凍りつく。
     そのまま、あまりの鬼気迫るガウリイの様子に。
     門番も素直に道を開け―。
     そのまま、一気に馬にとまたがって、リナが捕らえられているという、
     古城にと向かって走り出すガウリイの姿。


     
     ガウリイがいなくなってしばらくして。
     「・・・・一体、ガウリイどのは・・何を・・・捨てて?」
     ガウリイが投げ捨てた紙の切れ端を拾うオーディル国王。
     そこには、ガウリイがズタボロに・・・剣で切り刻んだ。
     一このの手鏡だったらしきもの手紙・・が床一杯にと散らばっている。
     ようやく、全員の硬直が溶け出し始める。
     




     「確かに、あと少ししたら、かなり美人になりそうですけどねぇ。
      この子は。ふふ・・。
        この子を穢したら・・どういう反応するでしょうかねぇ?ふふふふ・・・。」
     ベットの上にと横たえている十歳の子供の体。
     その体を包んでいる服を・・・・一気にと引き裂いてゆく。
     ・・・・・・ビリ。
     大人の力によって。
     リナの子供の服はいともたやすく引き裂かれてゆく。
     「・・・・ふむ。まだ胸はあまりでてきてないようですねぇ・・・。
      では・・・こちらは?」
     そういいつつ、リナの下半身にと手を持ってゆき。
     ・・・・・・ビリ。
     それも何なく、破りさってゆく。
     とりあえず、部下達に指示を出して。
     作戦を練り。
     一番奥の部屋の隠し部屋。
     その中にリナをつれて閉じこもっているネヘレスト。
     あろうことか。
     まだ子供であるリナを・・・・犯そうとしていた。
     そのまま、手をリナの下半身にと滑らしてゆこうとしたその直後。
     ピクン!
     リナが小さく痙攣し。
     「や・・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
     記憶の端に。
     かつての出来事がよみがえる。
     目の前に・・知らない男が。
     自分の上にと覆いかぶさっている。
     「まあ、子供といえども、楽しめるでしょうしねv
       ふふ・・・・。あのガウリイがきっと大切にしているんでしょうねぇ?
        貴方は?」
     ガウリイの噂を。
     この国にと侵入して、別のことで調べていた時に。
     耳にした。
     独自で調べて。
     そして、ガウリイがリナ・・つまりは、この目の前の少女を引き取り。
     一緒に暮らしていると。
     そして、かなり溺愛している・・と。
     彼の調査では裏づけが取れている。
     「ガッウ・・・・・・・・・・・・・ガウリイぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!!!!!!」
     リナの瞳から大粒の涙が零れ落ちると同時に。
     バタァァァァン!!!
     勢いよく開かれる扉。
     怒りに燃えた・・・・碧い瞳・・。
     「な゛!?馬鹿な!?部下達は!?」
     思わず振り向くと。
     そこには。
     全身からかなりすごすぎる殺気を放っているガウリイの姿が。
     

     ガウリイにとって、リナの気配を掴むのは。
     すぐに手にとるように明らかであった。
     途中、妨害であろう、刺客達や、暗殺者。
     中には、訓練されている特殊兵士なども出てきたが。
     リナを取り戻そうとするガウリイの前の・・敵ではない。
     それら全てを切り殺して。
     ・・・一撃のもとに。
     ガウリイは、ほんの数時間もかからないうちに。
     リナが監禁されているこの部屋にとたどり着いたのだ。


     ふと、振り向いた、見覚えのある男性の後ろのベットに。
     ・・・・・・服を破かれ、その紅の瞳に涙を流している最も大切な、
     少女の姿。
     振り向いた男の手が・・・・リナの下半身にと伸びているのに気付き。
     まあ、その直前で止っているのだが。
     「き・・・・貴様ぁぁぁぁぁぁ!!!!ネヘル!!」
     「ぎ・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
     次の瞬間には。
     ガウリイは、たったの、一閃させた一撃の攻撃で。
     ・・・・・そのネヘレストの右手を・・・斬りおとしていた。


     「リナ!!」
     「・・・・・・・・・・ふぇぇぇぇぇ!!!!!」
     ガウリイの姿を見たとたんに。
     涙がこぼれてくる。
     少し自分にかかった血が嫌というわけではなく。
     束縛から退かれたようにと泣き出すリナをみて。

     「・・・・・・・・生きては戻さん・・・貴様は・・・。」
     低くガウリイが唸る。
     ひくっ。
     あまりの殺気に、たじろぐ。
     「や・・・やだなぁ。ガウリイ叔父さん?
        ・・・お茶目な冗談ですよ(はあと)」
     そういいつつ、逃げようとするが・・・。
     「逃がすか!」
     ザシュ!
     「ぎゃぁぁぁ!」
     そのまま、今度は耳が削ぎとられてゆく。
     返り血も浴びずに攻撃するガウリイは、どこか・・・神秘的ですらにも感じ。
     その死神というあだ名がやけにしっくりくる光景。
     そして、そのまま、喉をつぶす。
     

     「・・・・大丈夫か?」
     手を差し伸べるガウリイに抱きつくリナ。
     「・・・・すまん、遅くなって。」
     「ひくっ・・本当よぉ!馬鹿ぁぁぁぁ!
      こわかっ・・・・うわぁぁぁぁぁぁんんんんん!」
     そんなガウリイに抱きついたまま、リナは泣き始める。
     ガウリイと暮らし始める前に・・経験した、あの出来事。
     それと・・・・今の男がしようとしていたことは・・・。
     同じであろう・・と。
     何となくそう感じて、嫌悪感が先にたったから。
     あのときも。
     ガウリイがいないときに襲撃を受けた。
     ・・・・そして・・今も。
     「・・ひくっ・・・ひくっ・・・。」
     泣きやまないリナの服が、完全にと破かれているのを見てとり。
     そのまま、ガウリイの来ている上着をリナにと掛ける。
     「さ・・・帰ろう?」
     「・・・・・・ひくっ・・・・・うん・・・・。こわかっ・・た・・・。」
     「すまん・・・・。」
     とりあえずは、今は。
     リナをこんな死体の匂いが立ち込める場所に要らせたくはない。
     喉を欠き切った時点で。
     完全にコト切れたネヘレスト。

     ガウリイの父―前アウストリア国王ラウディスルの。
     その妹の夫の間に出来た―ネヘレスト。
     いわゆる、親族同士なのである。
     ガウリイとネヘレストは。
     

     リナに手を出せば。
     まず問答無用で斬られる。
     という調査を・・・・怠っていたのが、彼の敗因であろうが・・・・・。

     「・・・・・リナ?」
     ガウリイにしがみつくように、泣きつかれて、寝てしまったリナをみて。
     後悔の念にと駆られるガウリイ。
     ・・・・・また、怖い思いをさせてしまった・・・。
     それも・・・・自分の出生がらみで・・・。
     古城から出て。
     そのまま、古城にとある小瓶を投げつける。
     ―と。
     ドグワァァァァァン!!
     その小瓶が割れて空気に触れたとたんに。
     大爆発が巻き起こり。
     そのまま、古城は跡形もなく消え去ってゆく。
     これは、ガウリイのオリジナル。
     ―かつて、父が研究していた事柄の成果。
     とある物質を掛け合わせて、ある比率で混ぜ合わせると。
     空気に触れるだけで大爆発を起こすという・・物質。
     その加減では、国一つすら、簡単に滅ぼせるほどの威力を持ち合わせる品物。
     


     リナの顔が青ざめているのを見てとり。
     そのまま、急いで馬を走らせ。
     家にと戻ってゆく。
     破かれた服を脱がして。
     他の服・・寝巻に着替えさせ。
     そのまま、ベットにとつれていき。
     その白いまでの肌に。
     何の痕跡もないのに安心する。
     少し膨らみ始めた女としての部分。
     リナがまだ子供である証。
     つまりは、成長過程であるということに。
     「・・・・俺も・・・・あいつらと・・・変わらない・・・のかもな・・・。」
     保護者を名乗っているが。
     いずれは、リナと男女の関係になり。
     一生の伴侶となることを望んでいる自分。
     まだ・・リナは子供なのだ。
     それまで、リナに他の男性や同い年に近い異性に目を向けさせないようにと。
     している自分の・・浅ましさ。
     リナがもし、自分を拒絶したら・・・。
     まず、間違いなくリナを壊してしまうのを自覚しているから性質が悪い。
     何も知らないその時期に、自分を刻み込んでおけば。
     ・・・・いずれは完全に自分のものになるのでは・・。
     と、思ってしまう自分からいるから、なおさらに。
     それを、理性を総動員して押さえ込み。
     ―リナが大人になるまでは・・。
     と、それまでは、リナの保護者でいようと決めているガウリイ。
     それまで―リナは、誰にも渡さない。
     触れさせない。
     ―リナは、俺の全てなんだから・・・。
     自分を信頼して、すがってくるリナ。
     だからこそ。
     その信頼を壊すことは・・・したくない。
     『男』としての自分をリナの前では見せずに。
     『保護者』の仮面をかぶり。
     リナを全てから守っているガウリイ。
     リナの服を着替えさせて。
     ベットにと横たえて。
     それでも。
     ガウリイが触れると、安心したようになるリナの顔をみて。
     「・・・・・ゴメンな。・・・・長居を・・・ここにはしすぎたか・・・。
       ・・・・・なあ・・・・リナ?俺と一緒に・・・・・ついてきてくれるか?」
     寝ているリナにと語りかけてゆく。
     ・・・・・・放れたくない。
     放したくない。
     もし、また少しの間自分がいないときに何かあったら・・。
     と思うと、心が凍りつく。
     それでなくても。
     あいつ・・・・ネヘレストが出てきたのだ。
     ・・・・・・リナのことをラグールに気付かれないとも限らない。
     ・・・いや、自分がここにいることは。
     まずラグールも知っているだろうから。
     『ラグール』
     ラグール=パロ=ソリアテ=アウストリア。
     ガウリイの親戚にあたるその人物。
     今、かの国が世界に向けて侵略をしているのは、一重に彼の行動である。
     事実上、今のアウストリアの国王は。
     長男にいいように使われているのに過ぎないのだから・・・。
     もし、ラグールが、リナのことを知ったら。
     まず手にしようとするであろう。
     ・・・それでなくても、彼が今。
     この国に入り込んでいたのを。
     ガウリイは知っている。
     ようやく少し前に、探索を諦めて。
     国に戻った気配がしたが・・。
     リナの噂・・つまりは、古の力をもつ存在を諦めていないのは・・明らか。
     今、ラグールが必死に求めているのは・・純粋なる古の『魔力』という力。
     しかも・・リナは、あの彼が滅ぼした、伝説の国でもある。
     マクスヴェルズの正統なる血筋。
     ・・・そんなリナのことが知られたら。
     まず、リナを狙ってくるのは明らかであろう。
     いや・・・・彼の性格からして・・。
     まず、リナを手にいれて。
     その血筋を自分に取り入れるべく。
     ―何をするか。
     想像には難くない。
     そんなことを考えているガウリイの目の前で。
     「ガウリイ・・・・いなく・・・・ならないで・・・側に・・・いてよぉ・・・・。」
     ぽたりと。
     夢を見ているのか。
     リナがその瞳から涙を流す。
     「・・・・・ああ。側にいるさ・・・・。たとえ・・・お前がいやだって・・・いっても・・な。」
     ちゅ。
     そんなリナの涙をそっと口付けして拭い取る。
     ガウリイの言葉が聞こえたのか。
     笑みを浮かべて眠るリナをみて。
     「・・・・・そろそろ、潮時・・かな?」
     一人、外を見つめるガウリイの姿がそこにはあった。




     「あああああ!心配ですぅぅぅぅ!!」
     「うう・・・・。わたくしも心配ですわ!捜しに行きます!」
     「だぁ!落ち着けぃ!」
     まだ傷も治りきっていないのに。
     その怪我を押して、リナを捜しにいこうとしているアメリアとシルフィール。
     そんな二人を必死に留めているゼルガディス。
     ・・・・・・ガウリイは、リナを救出した。
     ・・という報告をリナに気をとられて、これっぽっちもしていなかったのである。




      ガウリイがそのことに気付くのは。
      次の日。
      リナが目覚めて・・・アメリア達のことを口にしたとき。



      「こ・・・の!クラゲぇぇぇ!!!
        何で早くに報告にいかなかったのよぉぉぉ!
          はっ!アメアリ達・・大丈夫なの!?」
     スッパァァァァン!
     その日の朝。
     元気よく、リナの恒例のごとくの。
     スリッパ攻撃が。
     いつものようにと見受けられ。


     その日の昼過ぎに。
     元気よく、王宮を訪ねたリナをみて。
     アメリア達が喜んだのは・・・・いうまでもない。



                                         -続くー


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   よっし!
   ようやく次回でリナの旅立ちだぁぁ!
   くぅぅぅぅぅ!
   長いぞ!?まじで!?
   今回の一度目の転生・・・何話になるんだ!?
   というか、何、チャットをしつつ打ち込んでいるんだ!?
   打ち込み始めたのは、八時で十時に打ち込み終わるとは何事!?
   昨夜、ある程度打ち込んでいただろうが!?
   ・・・・・すいません。
   全て私がわるいんです・・・。
   それでは・・・・・・・・・・・・・・・。


   ・・・とゆーか・・・まだ風呂にも・・ご飯も・・食べてない(こらまてぃぃぃぃ!)
   んではではvv

 


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