こんにちわ♪いくぞ♪
リチェウスィ(リナ)とスティルバイト(ガウリイ)の初デート♪(違っ!!!!)←笑
ではでは♪


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        希望の行方  ~世界の理に背く存在・・・~




白雲の世界。
それは、まだ、できて間もない世界だが。
大自然は、かなり豊かで、とても心やすらぐ世界。
まだ、主だった知的生命体などは、誕生してないが。
といっても、人のような存在がいない。
というだけで。
今は、動物や自然の楽園と化している状態である。
その白雲の世界の中の一つの惑星に、二人は降り立つ。
「きゃああ!!すっごぉぉぉぃぃ!!」
リナは、その壮大な景色に見とれて、キャッキャとはしゃいでいる。
「リナ様!!走っては、危ないですよ!!」
はらはらする金色の髪の男性―スティルバイト。
「だって!!」
リナは、うれしくてしかたない。
こういうふうに、他の星にくるようなことは、今まで、まだ経験したことがなかったから。
何しろ、リナが誕生して、まだ、二ヶ月あまり。
常に、赤の世界の、惑星ブラッドで、エルと過ごしているか、または、エルの宮殿にて生活していたのだから。
たまに、エルが散歩。
と称して、リナを連れてでかけるが、
それは、いつもは、エルと一緒のこと。
エル以外の存在と、こういう風に、二人でというのは、まだ経験していない。
ブラッド星においては、よく、ルナやレイスといった、二人が交互に、リナの面倒を見てたりもするが。
それは、あの星に限ってのこと。
だからこそ、自分の目でみるもの、感じるもの。
全てが新鮮で、とても楽しい。
リナはかなりはしゃいで、走り回っている。
辺りには、木々が、乱れ茂り。
草木や、花々も生い茂っている。
小鳥などの小動物が、ちらほらと、遊んでいる様子がリナの目につく。
「・・あ・・。」
「危ない!!」
すぅっと血のけがひくスティルバイト。 
ひょい。
間一髪、リナを抱える。
リナが、石に躓いて、転げそうになっているのを、かろうじて、受け止める。
じぃ・・・・。
リナがとある一点を見つめている。
「ねえ?スティルバイト?あれ?何?」 
リナが指差した場所には、いがいがのついた物体がついている一つの樹。
どうやら、躓いたのは、それに目を取られていたからであるのだか。
「どれです?」
「あれ。」
リナが指を指した先には、一つの多きな樹。
それに、たわわに実っている茶色のイガイガとした物体。
リナは、こんなの、みたことなかった。
「ああ、これですか。」
もぎ。
一つをスティルバイトがもぎとり、リナにその中身を見せる。
「これはですね。この樹の、実なんですよ。この中に種があるんです。」
もぎゅ。
丸い棘棘のような物体を、手で、二つにわり、その中身をリナに見せている。
「あ!!リナ、これしってる!!確か、栗とかいうやつ!!」
中身には、リナの知識の中にある、とある世界の栗という物体が入っていた。
「そうですよ。この、表の棘で、外的から、種を守ってるんですよ。」
「ふぅぅぅぅん。」
しげしげとそれをみているリナ。
くす。
「食べてみます?」
「食べれるの?」
そのままだと、苦いが。
あくもあるし。
だが、リナに、そんなのを食べさせるわけにはいかない。
「まっててくださいね。」
スティルバイトは、
ふわり。
栗を上空に浮かべる。
そのまま、上空で、水を沸騰させ、浮かばせたまま、栗を湯がいてゆく。
ほんわり。
やがて、ほどよいぐあいに、それが茹で上がる。
「はい♡リナ様♡」
むきむき。
丁寧に、全ての外の皮と、中の薄皮をむいて、リナに差し出すスティルバイト。
「・・・?こんなのなんだ?」
初めてみる栗の中身。
こういうものは、リナは食べたことがない。
当然だが。
エルはリナに対しては、食事なども、関係ないのに、かなり気を使っているのだ。
別に食べなくても関係ないのに。
ぱくり。
リナが、ゆがかれた、それを口に運ぶ。
はじめて感じる触感。
そして、ふんわりと広がる甘み。
「おいしぃ!!」
リナは、無心に、口をもぐもぐさせている。
ここの栗は、少し変わっていて。
かなり、甘みがある。
かといって、濃い甘みではなく、さっぱりとした、
それでいて、しつこくない甘みが。
「くれが・・くゅり・・。」
もぐもぐもぐ・・。
たべつつも、リナの目は、スティルバイトに、もっとちょうだい?
と、おねだりモード。
「くす。はいはい。」
リナにいわれるまま、栗を湯がいてゆくスティルバイト。
時々は、アレンジして、他の料理につかうと、こうなりますよ?
とかいって、ケーキを作り出したりして。
そのたびに、大喜びしているリナ。
子供は、甘いものが、大好きであるがゆえに。

「食べた!!ごちそうさま!!」
ぺこり。
ちゃんと、おじぎをするのが、何ともかわいらしい。
しかも、容姿は、エルの姿のままの、子供バージョン。
くぅぅぅぅ!!!
・・・抱きしめたい!!
その衝動に駆られてしまうスティルバイト。
・・・誰でもなるであろうが。
このリナのかわいらしい、子供の姿を見ていれば。
ふと、リナの視線が、茂みに映る。
リナの視線に映ったのは・・。
「ちょっと、リナ。遊んでくる!!」
ウサギをみつけて、それを追いかけてゆくリナ。
「ああ!!リナ様!!遠くにいかないでくださいよ!」
スティルバイトはあわてるが。
子供は、じっとなどしていない。
すぐに、そのまま、見つけたウサギを追いかけて、
きゃっきゃとはしゃぎながら進んでいってしまう。
森の奥深くへと・・・


この星は。
何を考えているのか。
とある一つの反逆者達の組織の一つが。
・・・・避暑地にしている場所であったりするのだが・・・・。
リナがそんなことを知っているはずもない。
スティルバイトも知らない。
何しろ、ここの神と魔王が知らせてないのだから。
・・・というか、気づいてない。
というのが正しいのだが・・・。
エルは、当然知っている。
そして、リナも。
だが、リナは、そんな知識の応用を・・知る由もない。
知識はあっても・・意味がわからなければ・・・どうしようもないのである・・・・・・。



「んっ・・と?」
リナが首をかしげる。
リナの目の前には、なぜか、倒れている物体一つ。
「生き物??」
つんつんつん。
リナはつつくが反応なし。
追いかけていた、ウサギは、なぜか、遠巻きにリナの方を見ている。
リナは、野うさぎを追いかけて、かなりの森の奥深くにまで入り込んでいた。
「何でねんねしてるの?」
きょん?
「・・そだ♡」
んしょんしょんしょ・・・。
何を考えたのか、近くの泉にそれを運んでゆく。
ずぅる、ずぅる、ずぅる。
力を使って、浮かせて、運べばいいのに、ひこずりながら。
それでも、まだ、起きない、その物体。
身体があちこち傷だらけになろうとも。
近くの泉まで、それを運んで、リナは、みようみまねで、布を作成する。
「・・・あれ?なんか、大きいけど・・いっか。」
たしか、こうするんだったよなぁ・・・。
気絶したときの、介抱の仕方。
ルナから、この前、教えてもらったし。
リナは、そんなことを思いつつ。
びしゃ。
その、顔よりも大きな布・・布というよりは、ふかふかのタオルに近いが。
それを泉にひたし。
・・・・ぺしゃっ!!・・・・・。
そのまま、動かない物体の顔の上にと、のせている。
・・普通の存在・・つまり、肺呼吸の存在とかだったら、まず間違いなく、窒息死である。
「んと・・母様がこうもいってたなぁ・・。」
― 目覚めないときは、何かぶつけなさいなvv ―
って・・・。
ぶつけるって・・。
何だろ?
母様がよくやってるのでいいのかなぁ?
リナはそんなことを思いつつ。
思いつきで、その自分の小さな手に、黒い塊を出現させている。
まだ、不安定なのか、大きくなったり、小さくなったりしているが。
「せの・・・。」
リナが、それを投げると同時に。 
嫌な予感がしてか、それは、いきなり飛び起きた。
・・・・ポビュ・・・。
飛びのいたあとが、見事に、虚無の空間と化している。
「・・・・(汗)いきなり何するんだぁぁ!!!」
あ・・危なかった・・・。 
もし、もう少し、目が覚めるのが遅かったら・・(汗)
それは、冷や汗をながしつつ、いきなり、叫ぶ。
攻撃を仕掛けられたのは、なんとなく想像はついたが。
その、攻撃があたった場所をみて。
思わず、絶句する。
そこは・・・。
まぎれもなく、虚無の空間と、一部だけだが、化していた。
・・・・こんなことが出来るのは?
「あ!!おきた!!おきた!!」
ぱちぱちぱち。
リナが手を叩いている。
・・・・怖いものしらずとは、このこと。
「・・・・・え?」
子供のような声がする。
ふと、横を見れば、まず、始めに、飛び込んできたのは、見覚えのある姿。
当然だが。
彼は、この姿になって、遊んでいた、エルと、もう一人から、さんざん遊ばれた経験を持っているがゆえに。
だから、彼は、反逆した。
・・・・無謀にも。
かなうはずもないのに。
全ての世界から。
金色の王から。
彼は、世界の歪みや、意識の強い念が、作り出した反逆者でなく。
元は、世界をまかされていた・・・魔王。
「・・え・・・・え・・・・エル・・・さ・・・ま?」
一瞬、様付けで呼んでしまう。 
普段は、呼び捨てに無謀にもしているというのに。
「??母様、知ってるの?・・だぁれ?」
きょんとするリナ。
「母・・・って・・・・・・・?!」
よく見れば、リナの雰囲気は、同じようで、全然違う。
金色の王とは。
警戒心も、何もなく、ただ、自分をじっとみつめているリナ。 
「ねえねえ?何で、あそこでねんねしてたの?」
まったく、警戒などしてないリナ。
恐ろしいとか、未だに何も知らないのだ。
これは・・・ひょっと・・して?
自分の創り主である金色の王の性格は、彼は、よく身に染みて分かっていた。
だからこそ。
まさかとは思うが、何となく想像がついた。
この金色の王にそっくりの子供が何なのか・・に。
天は、我の味方なり!
彼は、心の中で叫ぶ。
この子供を人質に、金色の王を脅す。 というのもできるかも!!
無謀なまでの作戦が、彼の中で、進んでゆく。
「リナ様ぁぁぁぁ!!!!」 
森の方から、リナを呼ぶ声。
・・あれは・・・。
その声の主も、彼は知っていた。
「あ!!スティルバイト!!ここ!!!」 
ぶんぶん手を振っているリナ。
「・・・・スティルバイト!?」
がさり。
現れた、スティルバイトに、驚愕している彼。
「あれ?何だ・・・。ウクレック・・・?・・って!?何で、お前がここに!?」
「それは、こっちの台詞だ!!何で、スティルバイト、貴様がここにいる!?」
二人は、互いに顔を見合す。 
「?二人とも、知り合い?」
リナがきょんとしている。
「リナ様!!こっちへ!!」
ぐいっ。
リナを自分の方に引っ張り寄せるスティルバイト。 
「・・・何で、リナ様と、お前が一緒にいるんだ!?」 
スティルバイトがいうと。
くいくい。
リナが、スティルバイトの髪の毛を引っ張る。
「あのね。あのね、リナがね、ねんねしてたのをね、みつけてね、
  水で、ばしゃってやって、だめだったから、ちからでどんってやったらおっきしたの!」
・・・これで、意味がわかれば、すごいものである。 
しばし、考え込むスティルバイト。 
「つまり、こいつが、またどこかの道端ででも寝てて。それをリナ様がみつけて。
  介抱しようとして、水をかけても、駄目だったから。力を叩きこもうとした・・と。」
ウクレックの横の方に出来ている、小さな虚無の漆黒の空間をみつつ、スティルバイトは、ため息一つ。
よくまあ、リナのあの説明で、理解できたものである。
「いきなりだぞ!・・で?その子・・ひょっとして・・。あれの、子供じゃないだろうな!!あれならやりかねん!!」
「おいおい!!エル様をそんな呼び方するなよ!!
  いくら、お前が、気が触れて、反逆者の一味に加わったから・・とかっても。」
そう。
こいつは、エル様のお仕置きに耐えかねて、無謀にも、
そのまま、反逆者の一味の中に、駆け込み入信したという存在であったりする。
スティルバイトは、当然、一応、仕事仲間(?)でもあったので、彼のことは、知っていた。
スティルバイトのことにすれば、はっきりいって。
神々や、魔王達の間からは。
本人は、知らないが、カリスマ的な存在へと勝手に偶像化されていたりするのだが。
それは、スティルバイトは、まったくの預かりしらないこと・・・。

「??ウクレック?ウクレック?って、あの?
  母様が知識でくれた、あの、ユニット姉様と一緒に、ちょっと、遊んだら、ぐれたっていうあの?」
リナはいうが。
実は、リナは、ぐれた。
その言葉の意味を理解してなかったりするのだ・・これがまた。
まだまだ、これから、リナは、成長さかりである。
まだ、自我は・・真っ白な状態。
何色に染まるも。
全ては、本人と、その環境で決まってくる。
「あれがちよっとかぁぁぁあ!!!!って・・やはりか!!金色の王が、娘としてでも作り出したな!その子供を!!」
さすがに、よくお仕置き受けていただけに、エルの性格は、熟知しているようである。
エル達曰く。
ちょっと、遊んだ。 
まあ、彼が治めていた世界の百聞の一だけを覗いて。
そのまま、虚無へと還り行いた。
というだけのことなのだが。
しかも、その波動で。
彼の世界は、消滅してしまった。
些細なことだが。
しかし、叫んでいるウクレックを完全に無視して。
「いいですか?リナ様。知らない人に、ついていったりしちゃ、駄目なんですよ?
  エル様に、無謀にも、さからう人達がいますからねぇ。それとか、リナ様の容姿に引かれて、危ない存在も絶対いますからね?
   一人では、うろうろしない。これ鉄則。守ってくださいね?」
リナにいいきかせているスティルバイト。
「リナ、誰でもしってるよ?」
・・・・・ぽん。
思わず、脱力するスティルバイト。
「いえ・・それは、そうなんですけど!つまり・・何といっていいのか・・ともかく、アブナインです!!!危険なんです!!!
  こいつなんか、これでも、末端でも、エル様に刃向かう組織の一任と、なってたりするんですか・・・・。」
「??母様に対する反逆存在??」
「そうです・・。」
「それって、何?」
どでっ!!
リナの台詞に。
おもいきり、無視されていた、ウクレックと。
ずべしゃ!!
リナの肩に手を置いて、説得していたスティルバイトは。
そのまま、土に、キスをしてしまった。
つまり、こけたのである。
「り・・リナ様ぁぁぁ!!!!!!(涙)」
これは・・。
エル様やルナ達・・・。
一番、面倒なところは・・教えてないな・・・。
はぁ・・。 
内心、ため息をつく。
つまりは、面倒なところは、全て教えろ。
ということか・・。
スティルバイトは、そう確信し、盛大なため息をつく。

「・・・ほぅ・・。すると、まだどうにでもなる存在ってわけだ・・・。その娘は・・・。」
声を座らせて、確信しているウクレック。
つまり。

― このリナを人質(?)にとれば、怖いものはない!!! ―

と。
「???」
リナは首をかしげる。
つんつん。
「ねえねえ。スティルバイト?何、この人、目が怒ってるの?」
理解してないリナ。
「・・・・はぁ・・・。リナ様、俺から絶対に離れないでくださいよ?」
リナを庇うようにして、立ち塞がるスティルバイト。
ウクレックは、すでに、仲間に、金色の王の弱点発見!
と、通信をいれ掛けているが。
それをあっさりと、妨害するスティルバイト。
「そんなこと、許すはず・・ないだろ?」
にっこりというその目は、完全に据わっている。 
「まて!!スティルバイト!!なぜ、貴様がその娘を庇う必要があるんだ!?」
説得にかかっているウクレック。
「まあ、俺は、リナ様を守る。と、そう決めたから♪」
「そんな・・理不尽な!!」
「・・・・五月蝿い・・・・。」
ぼしゅ・・・・。
スティルバイトの一声により、あっけなく消滅するウクレック。
・・あっけなすぎ。
「さて・・。どうやら、この星の反逆者達が・・・・。ちっ。ウクレックの通信・・少し聞いたな・・。」
舌打ちしているスティルバイト。
「ねぇねぇ?カウリイ?何、怒ってるの?」
きょとん。
つぶらな瞳でスティルバイトを見上げているリナ。
「え?あ・・ああ、リナ様は、何も心配しなくてもいいですからね。」
くしゃ。
リナの髪をくしゃっとなでる。
くすぐったいような顔して喜んでるリナ。
「さて・・・。リナ様は、ちょっと、この辺りで、遊んでてくださいね?ちょっと、野暮用がありますので♪」
「りなもいくぅぅ!!」
「・・・・・(汗)」
リナ様には、俺が力を使って、反逆者達を消滅させるの・・見せたくないんだがなぁ・・。
けっこう、リナ様には・・きついと思うし。
まだ。
スティルバイトはそう思っているが。
リナは、この二ヶ月の間に、数十回、金色の王と宇宙の姫と一緒に。
『お仕置きの仕方の勉強会♪』
とかいって、連れて行かれたりするのだが。
だが、ひどい情景(どこが!?)は、二人とも(?)リナにはみせてない。
まだ、自我も確定してないリナだからこそ。
それは、ちょっと、問題がでるかもしれないし♪
という理由で。
まあ、星のひとつや二つ、銀河の十個や二十個の、消滅のさせかた(はあと)なんてのを主に今は教えていたりする。
あと、部下達のしつけ方とか・・・・。
鎌の使い方などを。
「・・・よし。」
ぽん♪
スティルバイトは、自分の宮殿から材料を取り寄せる。
というか、けっこうまめである彼は、暇なときなどは、デザートなんかを作って、部下達に振舞っていたりするのだ。
それをここに取り寄せる。
ポン♪
次に、テーブルと椅子を創りだす。 
スティルバイトの力で。
「はい♪リナ様、これでも食べてて、まっててください♡」
きらきらきらきらきらきらきらきら!!!
リナの目が、おおきく輝く。
リナの好きなケーキや、甘いものがたっくさん。
「うわぁぁぁぃ!!!!うん!!りな、まってるぅぅぅ!!」
すこし、涙を浮かべて。
「・・・これ、リナが一人で食べてもいいの?かうりぃのも・・いるの?」
く・・・くぅぅ!!
思わず、リナを抱きしめているスティルバイト。 
かわいすぎるから、当然だろうが。
がしっ!!
きょん?
「俺はいいですよ♡)全てリナ様のものですから♡」
「ありがとぅぅぅ!!かうりぃぃ!!」

―ちゅ。

――――――――――――――えっ??

一瞬、スティルバイトの思考が停止する。
「あのね!!母様がね!!よくやってくれるの!!だからね!!りなも、うれしかったら、誰かにこれやるって決めてたの!」
・・・・まてぃぃぃぃ!!!!(汗)
リナ様は、絶対に分かってないぃぃぃぃ!!!
無邪気にいうリナ。
つまり、金色の王が、リナをほめるたびに、頬にキスをしているので。
リナも誰かにうれしいことをしてもらったら、当然、するものだ。
と、誤解してたりするのだ。これが(笑)
がしぃぃい!!
「リナ様!!ぜったぃぃぃぃぃぃに、他の人には、これはやってはだめです!!」
リナの肩をつかみ、真剣な目で、リナを諭すスティルバイト。
リナに触れられた頬に残っている小さな唇の感触がかすかにむずがゆい。
「・・・どーして?」
「・・・どうしてもです!!」
こんなことを、ほいほいとしてたら、リナ様の将来がどうなるか・・。
いや、それ以前に。
リナ様の身が、はっきりいって、危険にさらされる。
馬鹿なやつなら、自分に気がある。
と、絶対に思うぞ!!!!(汗)
今のリナ様の姿は、十代より少し前だが。
自分と初めて出会ったときの、あの姿でもし・・やったとしたら・・。
・・・・ずざぁぁぁぁぁぁ・・・・・。
一気に血が引く感覚がつきぬける。
自分達には、血液、といったものはないというのに。
もし、そんなことをしたら・・・。
何も知らないリナ様の身体が・・あ゛・・あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!?
リナにある絶対防御壁で、そんなことは起こりえるはずもないが。
それを知らないスティルバイトは、ただ、頭を抱える。
リナも、全然自覚なし。
だから、よけいにたちがわるい。
つまり。
リナは、男と女。
というものを、はっきりいって、理解してない。
当然だが。 
もし、何も知らないリナをその気をもったやつが、押し倒しても。
リナは、直前まで気づかないこと、請け合いである。
まあ、邪な想いで、リナに触れたとたんに、発動するように、エルがリナの絶対防壁・・実体のときには、発動するようにしているから。
「・・こ・・これは、エル様にも、よぉぉぉく、リナ様に諭してもらおう・・・。(汗)」
理解してないリナは、ただ、首をかしげて、きょとんとしているのみ・・・。
スティルバイトは、後から来る。
と、いっていた、エルに、リナによく言ってもらうように決めていた。
・・まあ、説明するのに、自分がされた・・・。
というのをいうざるを得ないが・・・・。
・・・・・まあ、このたびのお仕置きは・・仕方ない・・よな・・。
リナ様をこれからも守るためにも・・・はぁ・・・・。
リナを溺愛しているエルを思い出し。
確実に、リナに頬にキスされた。
と、正直に告げざるをえないのだ。
リナが誰でも、これをしないように、諭してもらうためには。
ちら。
リナの方をみれば、まだ、不思議そうに、自分を見上げている。
「リナさま?食べてもいいですよ?」
「・・?うん!!!わぁぁぁぁぃぃ!!」 
「いっただきまぁぁぁぁす♡」
十数メートルはあろうかというテーブルに、軒並み並べられているデザートに、リナは、満足そうに、椅子についていた。 


そっ。
リナに触れられた、頬に手をあてる。
何か、とても心が温かくなるような気がした。
「・・・やわらかかったな・・・って、俺は何いってるんだ!?」
そうだ。
そうだ・・リナ様は・・俺は、リナ様を守るって、決めたんだから。
危ういまでの強大な力。
それに伴わない、無邪気すぎる精神。
娘のような存在。
そうだ。
そうだ。
自分を納得させているスティルバイト。
まあ、確かに、その通りなのだが。

彼はまだ気づいてない。
潜在意識の奥底で、リナを意識し始めているというのに・・。
まだ、彼にとっては、リナは、本当に、何を置いても保護する対象に他ならない。
まあ、出会って、間もないのだから、当然といえば、当然だが。
だが、強烈すぎる、その印象は、完全に、彼の潜在意識にしっかりと、浸透しているということを。
まだ、スティルバイトは気づいてない。


無心にデザートを食べているリナをひとまず、確認し。
念のために、リナがここから離れたら分かるように、結界を張り。
「さて・・・と、災いの目は、早くつむに限るよな・・♪」
一人、ここの惑星の仲にある、とある組織に組している反逆者の別荘に向かうスティルバイト。
木々の結界に覆われて、カモフラージュをしているが。
スティルバイトには、関係ない。
「さっそく仲間に連絡だ!!金色の王の弱点発見!!」
『おう!!』
中では、外の様子をしらない無謀な者達が、仲間にむけて、リナの存在を通信しようとしている。

―どごぉぉぉぉぉぉぉぉぉんんんん!

そこにのみ、響く爆発音と、爆音。
ここ以外には、聞こえないように、ちゃっかりとしてあったりする。
「何ごとだ!?」
かろうじて、爆発から逃れた反逆者の一人は。
炎の合間に、金色の髪を見出す。
「・・・ま・・・まさ・・か・・・・・。」
彼らは、はっきりいって、知っている。
彼を怒らせたら、どういう結界になるというのを。
なぜ、あいつがここに!?
混乱が引き寄せるる
「あれ?まだ、生きてたのか?ま、いーか、リナ様に害をなす種は、早く摘んどかないとな♪」
にこにこといいつつも、目が完全に笑ってない。 
『――!!!?碧玉の王(スティファランス)スティルバイト!?』
「ま、リナ様のことを知られるには、いかないからな♪」
いいつつも、彼がつい。
と、前に手を出す。
瞬間。
辺りが、碧い光に包まれて、
『ぐわぁぁぁぁ!?』
あっけないほどに、隠れ別荘は消滅する。
無論、混沌に還りゆいている。
「さぁてと♡」
何でもないふりをして、ここで繋がっている、彼らの本部にも、スティルバイトは、力を送り込む。


ここから、遥かに離れた世界にて。

―どぉぉぉぉぉぉぉぉんんんん!!!!

瞬く間に、反逆者がたむろしていた、反逆者達が創り出していた世界は。
神と魔王を滅ぼして、乗っ取ってた世界であるが。
スティルバイトの、遠く離れた攻撃によって。
あとかたもなく消え去っていた。


「第一段回♪終了♪」
まだ、リナ様を知られるわけにはいかない。
というか、絶対に、リナ様を危険にはさらさない!!!
危険な芽は・・・かたっぱしから叩き潰す!!
目がはっきりいって・・・すざましい殺気を含んで笑っている。


「・・・・?あれ?どこかで、何かがあった?ま、いっかvvわーいvvケーキvvケーキvv」
リナは一応、自分の中でもあるので、その気配に気づくが。
理解してなかったりする。
ただ、リナの頭の中には。
目の前のケーキで占められているのだから・・・・


やがて、白雲の世界のこの惑星が黄昏始める。
・・・ぴたり。
リナのケーキをがむしゃらに食べていた手が止まる。
「・・・・うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
リナは、初めて。 
自分の目で、こういう景色を目の当たりにした。
かさ。
後ろに気配がする。
「ねえねえ!!カウリイ!!これなに!?」
リナが瞳をきらきらさせて、スティルバイトに聞く。
「え?ひょっとして、リナ様、知らないんですか?」
あっさりと、反逆者達を壊滅させてきたとも思えない。
優しい瞳がリナの目に飛び込んでくる。 
そして、母に似ているお気に入りの金髪が。
「りな、初めてみるの!!」  
空が、暁色に染まり、そして、周りの木々が、色とりどりに色づき始める。
これは、この惑星の特徴。 
夜を迎えるその一瞬の夕方に。
全ての木々や草木が紅葉するのである。
空は、暁色や、栗色、そして・・オーロラを映し出し。
幻想的な風景が、リナの目に飛び込んでくる。
「・・・・・・きれぃぃぃぃ・・・・。」
リナはその光景に目を奪われる。
・・・・・・かわいい!!
そんなリナの無邪気な様子が、より一層、スティルバイトの保護欲をかきたてる。
「じゃ、しばらくこれ、見てますか?リナ様、俺を椅子代わりにしてもいいですよ?」
「本当!!じゃ!!」 
とて。
小さな身体がスティルバイトの膝にのる。
リナは、気づいてないが。
光景に目を奪われて、また、子供の姿・・。
つまり、三歳前後になっているのだが(笑)
ちょっとでも、他に気を取られると。
まだまだなのである。リナは。
・・・くす。
まだまだですね。リナ様。
早く、姿を変えるだけでも、完璧に習得しましょうね♡
なでなで。
心でそんなことを思いつつ。
自分の膝の上で、身体を預けて、空をきらきらとした瞳で、見上げているリナの髪をなでているスティルバイト。
――何があっても、絶対に守ってみせますよ・・・。
そう、硬く心に誓いつつ。


「―リナ!!!」
夜と帳が降りるころ。
遅れてやってくる、金色の王。
すく・・ぐらっ!!
「おっとと!!」
リナが立ち上がり、思わずよろけるのを防ぐスティルバイト。
「母さまぁぁぁぁぁ!!!」
「ん~♡リナ、いい子にしてた?」
――ちゅ♪
「うん!!母様!!」 
だきっ!!! 
こっきぃぃぃぃん・・・。
固まりつつも、これか・・これか・・コレが原因か・・・
リナ様のあの行動は・・・・(汗)
リナを抱きしめ、頬に、満面の笑みでリナの頬にキスしている、 我らが絶対主でもある、金色の王をみつつ。
スティルバイトは、内心、汗を流していた。
よくもまあ、滅びないのは。
さすがというしかないが。 

「はは・・・さ・・・ま・・。」
「あらあら♪」
こてん。
安心したのか、リナは、そのまま、エルに身体を預けるように、眠りについている。 
「そういや・・昼ね・・リナ様・・してなかったっけ?」
ふと、微笑むスティルバイト。
無邪気なリナの寝顔が、硬直の解けた体を向けた先に、見え隠れする。
「ありがとね♪スティルバイト♪リナに付き合ってもらって♪」
かきぃぃぃぃん。
またまた凍りつくスティルバイト。
二度目・・・・(汗)
あ・・・あのエル様がお礼ぃぃぃぃ!!!!?
動揺する、心をどうにか、押し殺し。
「あ・・あの、エル様・・話があるのですが・・。」
死ぬのを覚悟で、話を切り出す。 
「ま、それは、戻ってから、聞くわ♪」
ふわ。 
言葉と同時に、金色の光が辺りに、広がる。


きづくと。
そこは、リナの子供部屋。
つまりは、金色の王の宮殿の一室。
「さ、リナは、ねんねしましょうね♪」 
・・だらだらだら・・・。
よく、滅びないよなぁ・・・・俺・・・・。
エルのこんな姿みてて・・・・(汗)
冷や汗ものの、スティルバイト。 
それもそうだろう。
エルは、リナをやさしく、壊れ物を扱うように、そっと、寝かしつけているのである。
まず、彼以外がこれみたら。
間違いなく、永久消滅は決定という、精神ダメージを受けるは、必死。


「かたん。」
リナを寝かしつけて。
子供部屋から、でて、語りかける、エル。 
そこには、金色の王としての、燐とした声。
・・・ええい!!
これも、リナ様を今後、お守りするためだ!!!

「・・・・実はですね・・・・・。」

うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!

静かな宮殿に、哀れともいえる悲鳴がこだまする。

「うぅん・・・。確かに、やばいわね♪リナには、よぉぉく、言い聞かせないとね♪
  でも、リナにキスされたなんて・・・・。ふふふふふ♪覚悟はいいわよね♪」
「うう・・・・覚悟は出来てます・・・・。」
すでにぼろぼろになってるスティルバイト。
「まあ、あたしにも責任あるみたいだから♪簡単なお仕置きですませてあげるわよ♪」
いいつつも、手には、いつのまにか、黒い固まり。
無意識のうちに、
それをかろうじて防いでいるスティルバイトもスティルバイトだが・・。


リナが目覚めたとき。
「??あれ??なんで、スティルバイト、そんなにぼろぼろになってるの?」
きょんとしているリナの姿が・・・・。
そこにはあった。


「う~ん・・・・。やっぱり、あれでも、滅びないとは♪さすがに、ルーの魂が元のだけはあるわよね♪」 
ちょっと、成功♪
とか、内心思っているエル。

私としては、今後が面白くなりそうな展開で、とっても楽しみ♪
エル・・気づいてないし♪
ふふふふふふふ♪


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