希望の行方・第1話
惑星、アスィアの中の、眠れる竜の大陸。
その中にある、魔道都市、ジール。
その首都たる、ジール・シティの中心地帯に、【魔法道具屋(マジックショップ)エル】と呼ばれる一つの、小さな道具屋。
カララン・・。
「いらっしゃい♪」
「いらっしゃい、何を捜してるの?ああ、それね♡」
何も言わずとも。
欲しいものがすぐに相手に伝わる不思議なお店。
そして。
売っているものも。
また。
「こ・・・これは!!」
魔力を高めるものや、簡単に、何かを創造する品物。
そして、防御や、忍耐力を極限まで高める品物。
知られざる、品物ばかり。
魔法がかかった、様々な武器や防具、アクセサリーも。
見たことないものばかり。
まず、目移りすること、間違いなし。
・・・その分、値段も高いのだが・・・。
―ご自由にどうぞ♡―
と、書かれている棚には、生の感情と、負の感情。
それらを利用して、作っているゼリーや、プリン、クッキーなどが、飾られて。
―魔族対抗には、こちら♪襲ってきたら、餌をまいて、逃げましょう♪―
―神族対抗には、こちら♪生なる気が込められてます♪―
などと。
ぜったいに、分からない。
というか、具現化できるはずのない、感情などを材料にした撒餌が。
無造作に、誰でも、ただで、もって行かれるようになっていたりする。
今。
この、世界の中の一つ。
惑星、アスィア。
ここは今。
神々と、魔族達の、戦いが、所かしこで長いこと、戦いの状態が続いていた。
完全に、世界そのものが、動乱になっているわけではないが。
それでも。
一般の人達は、そんなことは関係なく。
ただ、ひたすらに、のんびりと生活を行っているのも、また現状。
「これ、くださいね♡」
金色の凄烈なまでの髪が、光に反射して。
道行く人々も、そして、その辺りにいる全ての存在は彼女に見とれている。
凄烈なまでの、金の長いストレートの髪。
そして、同じく、金色に凄烈なまでに輝く瞳。
「エルvvこっちも、おいしそうよ♡」
対して。
その、この世の人とは思えないほどの絶世の美女の隣には。
これまた、かわいい、女の子。
こちらも、雰囲気が、彼女ににている。
姿は、黒く長いウェーブのかかったような髪を後ろの上の部分で。
ポニーテールに一つにまとめ、鮮やかなまでの黒い髪には、
大きな、まるで、レースとも、何ともいえない、素材で作られている、紅いリボンを蝶々結びにして。
瞳の色は、青。
吸い込まれそうなほどに、青い瞳。
その瞳の中の黒い眼は、よくよくみると、奥に金色の光も見え隠れしているのだが
だが、それに気づくような存在は、一人足りとているはずもなく。
「あら、本当♪ユニット、それもいいわね♡じゃあ、これもね♡」
「は・・はい。今回は、これだけでいいよ。エルさん。ユニットちゃん。」
店のおかみさんが、思わず二人に見とれていたのを。
エルと呼ばれた女性の声によって、我に戻る。
何しろ、エルとユニットの声。
聞いているだけでも、何ともいいがたい、すばらしい声なのである。
姿をみずとも。
声だけで虜になってしまうかのごとくに、この世のものとは思えないほどの、凛とした声・・・。
最近、引っ越してきたこの二人。
長いこと、空き地になっていた場所に。
お店を開いていたりする。
そう、周りの人々は、信じ込んでいる。
その場は、本当は、空き地などなかったというのにもかかわらず・・・。
記憶をいじるなど、二人にとっては、造作もないこと。
というか、世界すらもどうにかするのは、彼女達にとっては、造作もなく、些細なことであるのだから。
金色の髪の女性の方をエル。
黒い髪のポニーテールの方の少女をユニット。
歳のころは、18・9の姿に、10歳前後。
姿は似てもにてつかないが、何しろ、金と黒。
だが、雰囲気からして、二人の気配はまったくといっていいほどに似ている。
だから。
人々は、仲のいい、少し年の離れた姉妹。
で、お店をきりもりしている。
そう、捕らえているのだか・・・・・・。
「今日も、まけてもらえたわねvv」
ユニットがにこにこという。
帰り道。
「まあね。別に、何も買わなくても、創れば早いけどね。」
「というか、何も食べなくても、あたし達には、関係ないんだけどね。」
人が聞いたら、疑問符だらけのその会話。
だが、このお二方にとっては、それが事実。
全ての真実。
二人が並んで歩いていると。
ぜったいに目立つのは、仕方のないこと・・・・。
二人があるく道すがら。
全ての存在達は。
一斉に、エルとユニットにみとれて。
しばし、その場にたたずんでしまうのも。
また、いつものこと・・・・。
主要都市・ジールの中心部。
そこの、表通りの一角に。
彼女達が経営している、お店はあった。
「あ・・あの!!これ!!!」
歩いていると、少なからず。
あっという間に人だかり。
花束を差し出してくるものも、
プレゼントを差し出してくるものも。
いろいろ。
「はぁ・・・・・。暇な人間達ねぇ・・・。」
ため息つく、金色の髪の女性・・・エル。
「まあ、いちいち、相手にするのも、確かに、面倒よね・・。」
黒い髪の女の子もまた、行く手を数十メートルに阻むように、取り囲んでいる、ごろつき&勘違いやろう。
もしくは、彼女達のファンを前に。
「それもそうよね。毎度のことだしね♪」
にっこり♪
二人は、顔を見合わせて。
シュン♪
瞬時にその場から掻き消えていた。
「ああ!また逃げられたぁぁ!!」
叫んでいる存在達。
というか、無駄な努力・・というか、身の程知らず。
「ねえ、エル、こう、毎回、毎回外にでるたびに、これじゃあ、何かこう・・面白いことないかしらねぇ・・・。」
「そうねぇ。たとえば、言い寄ってくる連中の中からランダムで、どこかに飛ばして遊ぶとか・・・・。」
「それか、新しい道具の材料にするとか・・。」
にこにこと。
とんでもない会話をしている二人。
テーブルを挟み。
彼女達は、瞬時に、数キロ離れていた場所から。
彼女達が経営している店の中に戻って来ていた。
瞬間移動。
彼女達にとっては、造作もないことなのだが。
それでも。
一般の俗物の人達からみると。
やはり、それは、格別で。
しかも、この二人がやっている店には。
そういうことが、簡単に、誰でもできる品なども扱っているのである。
彼女達が、ここに店を開いて。
一ヶ月もしないうちに、このお店のことは。
まことしやかに、噂にのぼり。
この店を目指してやってくる輩は、多々と増え始めていた。
しかし。
簡単には、あるはずなのに、見つからない。
近所の人達でも。
あれ?確か、そこら辺にあったはずなんだけど?
といった感じで。
あるはずなのに、見つからない。
それがまた、気を引いてゆく。
なぜかというと。
多少の『力』がある存在にしか、その場所は見えないのである。
扱っている品物の中には。
力のないものが触れただけで。
完全消滅する品も、多々とあるがために。
中には、使い方一つで、簡単に、星を創ったり、銀河を創生したり、消滅させたり。
誰でも、簡単♪
をフレーズに、とんでもない品物まで、扱っているのである。
この店・・魔法道具屋(マジックショップ)エルでは・・・
そして。
この店に一度でも来れた存在達は。
こぞって。
この店に通い詰める結果と成り果てている。
というのも。
何しろ、店を切り盛りしているのが、はっきりいって。
見たこともないような、絶世の美女!
しかも、独身のようだし!アタックあるのみ!
といった、とことん、知らないというのは、恐ろしい。
ということを実感する存在達がいたりするのも。
また、彼女達にとっては。
面白いから、いっか♪
で、済ませているのである。
カラララン・・・。
今日もまた。
いつものように、店に客が入ってくる・・・・・。
見たこともない、水晶のような物体の中に浮かぶがごとくに。
売り物であろう。
品物が、一つ、一つに、ほのかに光かがやき、中で漂っている。
それが、不思議な光の中に浮かび上がり。
とても、店全体が、幻想的なほどに。
棚に凄烈して、整頓されている、オーブの数々が。
光に照らされて。
独特の雰囲気をかもし出している。
まるで、ここの空間は別世界のように感じられる。
まず、初めて、この店に訪れた人々は。
その幻想的なまでの雰囲気に感嘆のため息を漏らす。
そして、それより強烈なまでの、凄烈なまでの、絶世の美女がその次に目に入ってくる。
ここまで、印象深い店は。
そうはない。
しかも、外から見ると、小さな店のようなのに。
中に入ると、結構広い。
ずらっと並んだ、色とりどりのオーブが。
これまた、まるで、異世界に入り込んだかのごとくに。
幻想に捕らわれる。
ここは、そんな、不思議なお店。
―魔法道具屋(マジックショップ)エル―。
「しっかし・・・・・。こうも、しつこいと・・・・。ある意味、感心するわね・・。」
エルがぽつりと。
店を捜して、外をうろうろしている連中をみながらいう。
「というか、エル、魅力、完全に抑えてないからじゃないの?私は、完全に、ただの子供♪の雰囲気にしているし♪」
ユニットがいうと。
「ちょっと、面白そうだから、少しばかり、抑えるの、やってなかったのよねぇ。
でも、それでも、まさか、このあたしに言い寄ろうとする存在がいるとわね♡」
くすり。
笑うエルに。
「今からでもいいんじゃない?こう、いきなり、有名になったら、さすがに、ルナやレイスにばれるの・・・時間の問題よ?」
ユニットの言葉に。
こくん。
ローズティーを飲み干しながら。
優雅にも、そのコップもまた。
みたことのない素材から出来ている、虹色に輝く食器類。
それが、彼女達、二人のもつ雰囲気に、見事にマッチしている。
「そうねぇ。すぐにばれるってのも、面白くないわよねぇ。部下達には。」
ここで店をやっているのは。
あくまでも、暇つぶしの一環。
まあ、それでも。
自分がここにいるのにも、気配を遮断している。
というのもあるのだが、気づかないあいつたちもあいつたちよねぇ・・・。
そんなことをエルは思いつつ。
「ま、それより♪散歩にいきましょっか♪エル♪」
「そうね♪いつもの時間だしね♪」
店の宣伝も兼ねて。
いつもの日課。
彼女達は。いつものように。
売っている品物とは、格段に威力の低い効力をもっている。
彼女達にとっては、些細な品物をもって。
今日もまた、町に繰り出してゆく。
なぜか。
その品物を手にした存在が。
原因不明の奇病や、精神を病んだりすることが、多々とあっても。
それは、彼女達には、預かりしらぬこと・・・・。
ふと。
「・・・・・かぁぁぁぁわいいvv」
ぷにぷにぷに。
一人の女性が。
生まれて間もない赤ん坊を抱いてあやしていた。
ちょうど、彼女達が休憩しようと、立ち寄ったドームの中で。
花が咲き乱れ、心地よい臭いの立ちこめたその空間は。
世界各地の花々を集めて開放している場所。
ここ、眠れる竜の大陸は。
この惑星の中心地帯に位置している土地柄。
世界各国の、技術や、そのほかのことを、積極的に取り入れているのである。
「・・・・・あら。」
ふと。
エルがにっこりと笑う。
ユニットの方はというと。
「いいなぁ、赤ちゃん、私もまた産もうかなぁ・・。」
と。
姿は、十歳前後のその姿なのに。
そんなことを言っていたりする。
ぷにぷにと、その赤ん坊のほっぺと手を触りながら。
「・・・・?弟か妹さんのことですか?」
目の前にいる少女が。
まさか、自分達よりも、とてつもなく、年長だとは知るはずもなく。
「・・・そうだ♪いいこと思いついちゃった♪」
その日。
これから、物語は、始まる・・・・・・・。
「ね♪ユニット♪あたしの一部を赤ん坊にするから♪当然♪真っ白なままでね♪」
「あら♪それ、面白そうね♪」
店と、家を兼用している、自宅のリビングルームで。
にこやかに。
とある、思いつきが、実行されようとしていた・・・・。
・・・・ぎゃぁ・・・!!ほぎゃぁ!!!ほぎゃあ!!
「あら?う~ん・・。新たな命になっちゃった・・。ま、いっかvvあたしの娘にしましょっとvv」
赤ん坊を覗き込んでいるエル。
「ついでだしvvこの世界のあたしの一部・・この子と交換しましょvv――貴女は、この世界となるのよvv
貴女の名前は、リナよ。リチェウスィ=ナファレス=ネオ=ロード♡
このあたしに代わり、この世界の核となる存在vvよろしくね♡リナvv」
エルが、自らの一部を別に切り取り。
実体化させると。
それは、エルとは違う。
新たな命へと誕生していた・・・・。
物語は。
今、始まった・・・・・・・・。
-続くー
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まえがき:
こんにちわ♪
さぁて♪心のオアシス♪
だけど!!!まだ、リナが誕生してない!!!!!(まて!)
というわけで、のりは、作者公認♪(といってもあとがきでいってたやつです)
スレイヤーズの前に作者が考えてたという、マジックショップエルののり♪
というわけで、希望の行方♪第、一話です♪
ふっふふふふふふふ♡
ちなみに。
リチェウスィサイド(幼女、リナサイド)は、別なので(笑)
あしからず(爆!)
んではでは♪
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あとがき:
リナ:・・・・ねぇ?あたしの誕生エピソード。何、割愛してるの?
薫:・・・・眠いからです!!(実話!)
リナ:・・・(無言で鎌をだしている・・)
薫:ああ!!次回で、この辺りは、きちん。と、書く予定ですからぁぁぁぁぁあ!!!!(涙)
リナ:・・・ま。いーけど・・・・。
スティルバイト:リィナ♪(以下ST)
リナ:・・・・・何?カウリイ?(分かってない・・笑)
ST:♪かわいいvv
ひょいvv
リナ:っ!!////////
薫:・・・・よーやく気づいた・・(汗)
リナ:ちょ・・や・・まっ・・・やぁぁぁぁぁぁんん//
薫:・・・そんなに色っぽい声だしたら・・・・・(汗)。
余計に・・・・・(笑)。
ST:じゃ♪ベットにいこうな♪リナ♪
薫:(あ、やっぱり・・・笑)
リナ:や・・・//ちょ・・・まっ・・・かう・・・・・あ・・・・////。
(横だきにリナを抱きかかえつつ、リナ、スティルバイト、退場・・・)
薫:・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ええー。リナことリチェウスィ、スティルバイトに連れていかれてしまいました。
では、私はこれにて・・・・・。ではではぁ♪
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