いくのですv最終回ですv
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狭間の選択 ~二人の家と、新たな家族と・・・~
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つうか、何これ?」
波乱万丈、といっても過言でない披露宴もどうにか無事・・・・にと終わり。
各自、それぞれにと帰路につき。
そして、リナがガウリイにとつれられていったその先は。
ゼフィール・シティから少し離れた丘の上にある一軒屋。
つうか、こんな家、あったっけ?
などと一瞬リナは思うが、だがしかし。
その家の前に、なぜだか、ポストらしきものが設置されており。
しかも、家を取り囲むあまり高くない塀の入り口らしき場所にかかっている表札。
そこには。
-ルシフェル=ララァ=ガブリエフ&リルナ=ガブリエフ
と書かれている表札が。
「って、何よ!?これはぁぁぁ!?」
思わずそれをみて叫んでいるリナ。
まあ、叫ぶのも当然、といえば当然であろうが。
何しろ披露宴がおわり、家に帰らずにどこにいくんだ?
などと思っていたら、二人ののった馬車がついたのがこの家の前。
「何って、オレとリナとの新居vここが今日からオレたちの家だぞ。リナv」
そんなリナににっこりと微笑んで、説明しているガウリイに。
「あたしがいいたいのは、そうでなくて!?
何ですでに家まであるのよぉぉぉぉ!?」
つうことは、何!?
かなり前からあたしとガウリイの結婚は計画されてたってこと!?
今さらに至り、ようやくその事実に気づいているリナがそこにいたりするのだが・・・
「そりゃ、新居は必要だしな。さっ、リナ、家の中にはいろうなv」
いいつつも。
ひょい。
そのままリナを抱きかかえ家の中にむかって入ってゆくガウリイに。
「つうか、おろせぇぇぇぇぇぇ!
って、何横抱きにしてるのよぉぉおお!?」
これっていわゆるお姫様だっこじゃないのよぉぉぉぉぉぉぉお!?
リナの抗議の声は何のその。
そのままリナを横に抱きかかえたまま、すたすたと、ちょっとした広さのある庭をぬけ、
その奥にと立っている、真っ白い家にと向かってゆくガウリイ。
ガウリイが意識を向けるだけで、かちゃり、と手も触れずに開く扉。
この扉、ちょっとした細工が施されており、特定の魔力バターン以外では、
絶対に開くことはない。
ゆえに、防犯対策てはには万全なのであるが。
そのまま、家の中にと入り。
リナのはいている靴を玄関先でリナを抱きかかえたままにと脱がし。
自らもまた、リナを抱いたまま靴を履き捨てて。
そのまま、部屋の中にと入ってゆく彼らの姿。
一応この家は、靴は玄関先で脱ぐ、という形式をとっている。
まあ、靴を履いたままでは床が早くいたむし、また汚れるから、
家としては痛むのが早くなる、という理由からなのであるが。
「何いってるんだ?このままのほうが都合がいいじゃないか♡」
「にゃ!?」
にっこりと微笑むガウリイの言葉の意味はまったくリナは理解していない。
そのまま、どんどんと部屋の奥にと進んでゆくガウリイ。
何やら、廊下をはさんで、いくつかの部屋があるようだが。
広いリビングに、それに台所。
何かしらの書庫らしき場所までちらりと見えるが。
そんな場所には目もくれず。
ただ一箇所にと向かっていっているガウリイ。
「あ・・・・あのぉ?ガウリイ?どこにいってるのかなぁ?」
とりあえず気になるので問いかけるそんなリナの言葉に。
「そりゃ、リナ、オレたち結婚したんだぞ?夫婦がやること、といったらきまってるだろ♡」
にっこり微笑み。
「???」
ただひたすらに首をかしげるリナをいとしく眺めつつ。
そのまま。
バタン。
とある部屋の扉からその中にと入ってゆくガウリイ。
そこには。
部屋の中にはいくつかのクローゼットや、そしてまた、タンスなどが並んでおり。
ちょっとした鏡台なども置かれている。
・・・・・・が。
それよりも先に、リナの目に入ったのは。
かなり大きめのとあるベット。
「んきゃ!?」
ぼすっ。
それに気づくと同時、そのままベットの中にと投げ出されているリナ。
「さ♡リナ♡」
「『さ♡』って、何よ!?何なのよぉぉぉお!?」
いまだに理解していないリナに苦笑しつつ。
「何って、だから夫婦の儀式♡」
「・・・・・・・・・・・・・・・・儀式って・・・・・・え・・・・・え・・・ええぇ!?
ちょっとま!」
「まったなし♡」
「どぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
しばし、二人の新居のリナの悲鳴とも叫びともいえない声が響き渡ってゆく…
「しかし、ガウリイさん・・・・」
思わずあきれてガウリイをみる。
二人が結婚して十日目の朝。
二人の様子を見に来たルナが開口一番あきれて口を開く。
ちなみに、この家。
さすがに様々な技術などが応用されており、地下から地下水をくみ上げて、
普通にちょっと蛇口をひねれば水がでる、という家の構造をしていたりする。
そのあたりの技術など、というものは、何しろガウリイの母や関係者が、
関係者であるがゆえに、そんなに問題、ということははっきりいってない。
まあこの世界でははっきりいって普及していない技術などではあるにしろ・・・・
基本は精霊の力を借りた道具として作られているがゆえに。
この世界でもそれらの装置を作り出すことはいたって簡単。
「いやぁ、さすがにこれだとリナも今さらイヤ、とはいえないですしね♡」
にこにこにこ。
にこやかにそんなことをいっているガウリイ。
「??ガウリイ?姉ちゃん?何の話を?」
ルナが来た、というので寝室で爆睡していたリナはあわてて服を着替え。
リビングにとようやく出てきて、そんな二人の会話をききつつも首をかしげつつ問いかける。
「ああ、リナ、ようやく出てきたわね。いえね。・・・・やっぱり・・・・
気配が増えたからまさか・・・・とは思ったのよね・・・・」
ふぅ。
いいつつもリナをちらり、とみてため息ひとつ。
「??」
リナは意味がわからない。
「まあいいけど・・・・あんたたちもう夫婦なんだから・・・
あ、リナ、とりあえず体は大切にしなさいよ?
あんた、すでに妊娠してるみたいだから。」
「に・・・・・・って・・・・・でぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
さらり。
といったルナのせりふに。
数日前とはまた違うリナの叫びが、またまた家の中にと響き渡ってゆくのであった。
ガウリイがリナに新婚初夜にて、自らの子供をはらませたのは・・・・
・・・・それは、絶対にリナに逃げられないように、との意図の上・・・・
二人の生活は・・・今、始まったばかり。
「はい。とりあえず、二人の馴れ初めはおしまい!」
パタン。
その手にしている分厚い本をバタン。
と閉じている一人の少女。
「ええ?もっと知りたい・・・・」
栗色の髪に碧い瞳の少女が不満げに声を漏らすが。
そう。
今まで自分たちがみていたのは。
自分たちの両親の過去。
それを、本の中に過去の映像、として映し出し。
見せてくれていたのは・・・・・
「というか、さすが父さん・・・というか・・・・」
自分たちが誕生するきっかけとなったのが。
まさか、母であるリナを絶対に逃がさないため。
という意図がありありとわかり。
思わず頭をかかえている栗色の髪に碧い瞳の少年。
少年と少女、ともに見た目の年齢は七歳程度。
実際は、彼らは今六歳なのであるが。
そんな二人に今まで本を開き、二人の両親の過去話を語り・・・というか、
『視せて』いたのは。
黒い髪に青い瞳のポニーテールを結んでいる赤い蝶々結びのリボンが印象的な、
かなりの美少女。
こちらは見た目の年齢は十歳程度であろうか。
「まあまあ、リルナ。そういわないで。
それに、ほら。もう昼近いわよ?」
朝早くからおきて、すぐさまに昨夜、というか昨日の話の続きをねだったこの子供たち。
そんな彼らに過去の出来事を本の中に過去の映像を投影し、視せていたのは。
彼らにとっては、育ての親、とも言える人物。
いや、実際は人ではないのだが。
「あ、本当だ。とりあえず、ユーリ。ご飯たべにいこ!」
「そだね。お爺ちゃんたちもまってるだろうし!」
今、彼らは祖父の家であり、母の実家である、ここ、インバース家にと滞在している。
それは、まあ、家にいたら何というか・・・
ただいま彼らの母親であるリナは、身ごもっているのである。
「ま、母さんも、自分ばっかりが子供産むのに痛い思いをするのは不公平!
とかいってるわりに、必ず毎年、僕たちの兄弟姉妹、できてるよね・・・・」
ユーリ、と呼ばれた少年がぽつりとつぶやく。
彼らと一歳違い、というか、ほとんど年子的に彼らの兄弟、姉妹は存在する。
「まあ、万が一ガウリイさんが妊娠しても、彼、一応は半精霊だから。
妊娠期間が三年半あるんだけどね。あれでも彼、フェアリーの息子だし。
まさかフェアリーの子供にあのガウリイさんの魂もってくるとは・・・エルにやられた!
という感じだけど・・・・・でもフェアリーの子供には違いないし・・・」
そんなユーリの言葉に何やら横でぶつぶつとつぶやいている先ほどまで、
二人の両親の話をしていたその少女。
「?ユニット様?父さんがどうかしたの?」
きょん、と首をかしげ問いかけてくる、リルナ、と呼ばれていたその少女の言葉に。
「あ、別に何でもないのよ。さっ。
とりあえず、ルナさんたちもまってるだろうし。いきましょ。
セシルさんたちも待ってることだろうからね。」
にこやかに、さらり、と話題を変えて、食事に行くようにと促している、ユニット、と呼ばれたその少女。
二人の子供の名前を。
ユリウス=ディ=シャル=ガブリエフ。
リルティーナ=トゥ=ウェイ=ガブリエフ。
通称、ユーリとリルナ。
二人の両親である、リナとガウリイが新婚、というか新婚初夜にて。
授かった子供たち。
ただいま六歳。
彼らが誕生し、ほぼほとんど毎日、といっても過言でないほどに。
彼ら子供たちの面倒を交互、または同時に見に来ているのは。
彼らが『ユニット』と呼んでいた、彼らの父親の母親。
何でもその正体は石の精霊だという、ファーナ=ドナ=ガブリエフ。
本名をフェアリー。
この『ユニット』に仕えている、といって差し支えのない、彼女の分身のような、
それでいて家族のようなその存在。
本来ならばこの『世界』にいるはずのない存在なのではあるが。
この世界そのものを作り出している『金色の母』と呼ばれている、彼らが『エル様』と、
呼び親しんでいる彼女の許可を得。
こうして、この子供たちもまた、今ここにいる、というのは、物心ついたころから、
いや、その前から知らされていた事実。
生まれたばかりの無垢なる魂にそういった情報をとりあえず与えたのは。
他ならない、彼らにとっては祖母にと当るフェアリーの仕業。
彼らもまた、その意思のそれで、性別を変えることは、両親同様にできるにしろ。
だがしかし、それはあまり意味を成さない、と自分たちなりにと理解して。
それなりに自分たちは自分たちなりにと成長していっているこの子供たち。
六歳、という幼いながらに、どこかかなりしっかりしたように見えるのは。
彼らが母たちにと代わり、子育て経験などをしたりしなければならなかったり、
家事をしなければならなかったり・・・・ということが、今ので多々とあるからにほかならず。
また、彼らを指導しているような育ての親、ともいえる立場の存在が。
一般的な視点からみればとんでもないがゆえに。
まあ、この世界のすべてなる母である、金色の王と、別世界のすべてなる母、ともいえる、
宇宙の姫。
この二人に育てられているも同然の二人の子供が。
大人びて成長してしまうのは、仕方がない、といえばそれまでなのではあるが・・・・
「さっ。二人とも。とりあえず、セシルさんたちが待ってるし。
昼食を食べにリビングに行きましょうね。」
『はーい!!』
ユニット、と彼らが呼んでいる、その正体は、別世界のすべてなる母。
通称、【宇宙の姫】と呼ばれている少女にと促され。
そのまま、子供部屋をでて階段を下りてゆく二人の少年少女・・・・ユーリとリルナ。
ただいま、彼ら以外に子供はすでに。
たいてい一歳違いおきに。
ほかに六人、存在している。
そして・・今また。
彼らの母親は妊娠しているのであるが。
二人が部屋からでて階段を下りてゆくのを確認し。
「さって、それじゃ、私は私でフェアリーが面倒をみているミナの様子でも見に行きましょ♡」
にっこり微笑み。
その場からそのまま瞬時に掻き消えて行く少女の姿が。
ここ、インバース家の中にとある、元、リナの私室にて。
しばし、見受けられてゆく。
これは、彼らにとっては日常的な光景。
そしてまた・・・・・・・
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!ゆがみの訂正がおわらないぃぃぃぃぃぃぃい!」
「泣き言をいうな・・・・・・・・するしかないんだ・・・・」
なぜか、とある場所では。
いるはずのない存在がそこにいるがゆえに。
生じるゆがみの訂正に追われている数名の存在がいることは・・・・
一部のものしか知らない事実・・・・
「魔王さまはまたエル様のお仕置きうけてしばらく再起不能だしぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
「・・・・・・・・・・・ま、フェアリー様があの惑星に降りられた、というのが運のつきだな・・・・」
とある精神世界面において。
そんな会話を繰り広げているのは・・・・
この世界を任されている、魔族と・・・・そして。
神族の上層部の一部ものものたち・・・・・
リナとガウリイの出会いは、彼らにとっても、ある意味、【災悪】といってもいいのかもしれない・・・・・
-エビローグへー
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あとがきもどき:
薫:さって。
何人がわかるかな?この最終回。
一部のエピローグと重なってる、というかその次の日のことなんですよね(まて
次回、エビローグでは、年月突破!
出てくるのはスミレちゃんたちだけ!といっても過言でないです!(こらまて!
さって、がんばって一気に書き上げよう・・・・
気分がのってるときでないとなかなかにすすまないからね・・・・
だから、今までほかの違う小説ばかりにいってたんだし(実話・・・
何はともあれ、こんなながぁぁぁぁぁく続いた話についてきてくれている奇特な人はいないだろうけど。
初めているからには完結させるのです!
しっかし・・・・・
まじで、白石さんのリクエスト。
『リナ達の干渉を読んで、男なリナが見てみたい』
これにあってないかも・・・・あはははは・・・・
とりあえず、これはこれでおいといて。
本当の男リナと女ガウリイ・・・・打ち込みするかな?
みゅぅ(ストックある人・・・・・
何はともあれ、それでは、次回、エビローグです!
んではでは。
2004年6月11&12日某日