こんにちわ。
  さって、ようやくゼフィーリア。
  んでもって、前半部分にはお約束(こらこらこら!)のギャクをもってきたりしてv
  結婚式は次回ですね。
  ふふふふふv
  さって、エルさまたちの遊び…もとい、祝福風景、うまく表現できるかな?

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        狭間の選択     ~ついにきたぞ、ゼフィーリア~
   

  
  「まったく、あれは何だったのよ!?」
  思わず、怒りがふつふつとこみ上げてくる。
  「そうだなぁ。」
  いいつつも、こちらはなぜか始終にこやかなガウリイ。
  「そもそも!何あんたはにこにこしてるのよ!」
  理不尽な怒りはいつもそばにいるガウリイにと向けられる。
  「そもそも!だぁぁぁぁ!いらない時間をとったじゃないのよぉぉぉお!
    というか、お金になる、とおもったのにぃぃぃぃぃ!」
  などと、頭を抱えんばかりに絶叫をあげているそんなリナに。
  「だけど、あの依頼、うけたの、そもそもリナだぞ?」
  そういうガウリイの言葉に。
  「だって!男児禁制!千年前から続いている修道院の宝物蔵となっている洞窟に。
   最近何か得たいの知れないものが住み着いたから退治してくれって。
    あんな依頼、おいしい、以外の何ものでもないじゃないのよ!
    お礼として中にあるもの、何でも好きなだけ持ち出してもいい。なんていわれたら!」
  いいつつ、ガッツポーズをとっているリナ。
  「でも、宝物蔵になってる洞窟の中にあったのは、それなんだろ?」
  いいつつ。
  ついと、指をさしているガウリイ。
  「ううっ。だから、それをいわないでよぉぉぉお!」
  再びリナの泣き声が響き渡る。

  先日のこと。
  いつものようにゼフィーリアにと向かう道を急いでいたリナとガウリイの前に。
  ちょっとした人里はなれた村でのこと。
  当然、リナは宿代を安くするために、いつものごとくにガウリイには女性体となってもらい。
  二人して病気の母のために実家に戻るところだ。
  とお涙頂戴の世間一般の人ならば、まず同情するだろう。
  そんな作り話をでっちあげ。
  目的のごとくに宿代を半額にまでしてもらい。
  そして、美女二人して宿にとまっていたその夜のこと。
  村の横にある森の中。
  とある爆発の音を聞きつけて。
  二人してその現場に駆けつけたところ。
  そこにいたのは、いわゆる、まあ野良デーモンが数匹。
  当然、二人の敵ではなく。
  あっさりとそのデーモンは無にと還ったのだが。
  その力を見込まれて、二人は、その村から少しはなれた山間の麓にある、
  女修道院の依頼を頼まれたのである。
  襲われていたのが、そこの修道女であったがゆえに。
  何でも、力ある女魔道士、もしくは戦士を探しに修道院からでたやさき。
  野良デーモンにと襲われた。
  ということらしいが。
  で、ちょうどリナとガウリイ。
  そのときには、当然のことごとく。
  リナはいつものスタイルのいい女性体。
  そしてまた、ガウリイもガウリイでかなりの美女、としかいいようのないララァの姿。
  そんな二人に助けられ。
  二人にその依頼をその修道女はしたのだが。
  その依頼の付属というか、
  『そこにある品物の好きなものを依頼料代わりにいくらでもさし上げます。』
  という言葉に惹かれ、リナはその依頼を受けたのだが。
  

  「・・・・だからって、どうして宝が『子育てに関する大辞典』とか。
   または『男性のハートをゲットする千の方法』とか。
   挙句は、『子孫を残すためにしなくてはいけないこと。』
   とかいった書物ばかりなのよぉぉぉぉ!」
  リナのむなしいまでの叫びが響き渡る。
  しかも、ちなみに
  最後のやつなどは挿絵つき。
  しばし、リナなどは固まってしまったが。
  「そうか?これなんか結構…」
  「読むなぁぁぁぁ!とゆーか、見るなぁぁぁぁ!そんなものぉぉぉぉ!」
  真っ赤になりつつ、リナが叫ぶが。
  はっきりいって。
  捨てたいのは山々だが。
  だからといって、さすがに売るのもまたはばかれる。
  かといって、捨てたりしようものならば。
  もし、それを捨てたのが自分だとわかったりでもしたら・・・
  そう思うとどうにもならない。
  まあ、選んだ時点でアウト、のような気もするが。
  いかんせん。
  いつのまにか持っていた本の中にソレが混じっていたのだからどうにもならない。
  ガウリイがわざとそれを忍ばせていたのにはリナは気づいていないが。
  間違えて手にとったんだろう。
  くらいで済ませているリナ。
  まあ、何しろ。
  さすがに女性ばかりの修道院。
  リナは気づいていなかったがリナに迫ろうとしていた修道女たちも少なからずいたりしたのだが。
  そんな彼女たちはガウリイの一瞥で何事もなくちょっかいしてくることもなく。
  無事にその依頼を遂げ終えたのだが。
  そして。
  めぼしいお金になりそうな、または役に立ちそうな書物を数十点ほどもらい。
  無駄にした時間を稼ぐためにと二人して、全力で空を飛びつつ。
  ゼフィーリアの方角にと向かっているリナとガウリイ。
  「まあまあ、それより、リナ、雲行きが怪しいぞ?そろそろ降りないか?」
  「って、そーいうことは早くいぇぇぇぇ!」
  ポッ。
  ポッポッポッポッ。
  ポツポツポツポツ。
  ドザァァァァァ!!!!!!!!!!!

  ガウリイがそういうが早いか。
  空からぽつりと水滴が落ち始めたかと思うと。
  すぐさまに大量の水が空より降り注いでくる。
  リナが思わず叫んだのはいうまでもなく。
  二人してあわてて、とりあえず、飛行の術を解き放ち。
  大地にと降り立ち、近くの洞窟にと避難する。
  山の天気はここまでに変わりやすい。
  ましてや、今、リナたちがいる少し数キロ先に。
  かの王が降臨しているならばなおさらに。
  どこかにゆがみが発生してもおかしくはない現実がそこにはある。
  「ああああ!あんたが早くいわないから、大雨になったじゃないのよぉぉ!」
  いいつつも。
  ぬれた体を術でと乾かし。
  そして、これまた、風の結界呪文の応用で。
  簡単な自分たちの頭上に空気の膜をつくりだし。
  簡易的な傘を発生させるリナ。
  この術、かなり便利ではあるが。
  見た目とは異なり、かなりの魔力容量を要する術でもある。
  まあ、ただ、空気を頭上に固形化させて固定させ。
  そのまま、歩くたびにと移動するようにしている。
  という術なのだが。
  この術。
  見た目とは異なり、最低でも、四つの術の同時進行が必要。
  だが、それらの動力を考えても、両手が使え、そのまま雨を気にすることなく歩くことができる。
  というこの術の利点はかなり多く。
  結構、ある程度の実力をもっている魔道士などはこの術はよく使っている。
  とはいえ、この術を使おうとして逆に魔力のコントロールが聞かなくなり。
  ズブヌレになる魔道士も続出しているものまた事実ではあるが。
  「まあまあ、ぼやいてないで、先を急ごうぜ。」
  にこやかにいうガウリイのそんな言葉に。
  「?ガウリイ?あんた、何かやけに戻るの楽しそうにしてない?」
  ゼフィーリアに戻る。
  という言葉をいうたびになぜかガウリイがにこにこいつもよりしていることにようやく気づき。
  そんなことを問いかけているリナではあるが。
  「うん?だって、リナの故郷だろ。それに今ゼフィーリアは葡萄の季節だしな。
   それにv」
  それに。
  戻ったら、何といっても、リナとの!結婚式が準備されてるらしいもんなぁぁぁ。
  ふふふふふv
  などと、ガウリイは内心にやけているのだが。
  そんなことはリナは知るはずもなく。
  「…ま、まあ、確かに葡萄の収穫時ではあるけどさぁ…
    なぁぁぁぁんか、姉ちゃんが『戻ってきなさい』って、
    あぁぁぁんなににこやかにいったのが、私としては気にかかるのよねぇ…」
  ルナがあのような微笑みをするときには。
  絶対に何かがある。
  それは、長年、ルナと暮らしていてリナが学んでいる最低限の命の死守。
  そんなことをつぶやきつつも。
  「ま、いってもしかたないか。とにかく、急ぐわよ!ガウリイ!
   あと、この山を越えたらそこはもうゼフィーリア領内よ!」
  いいつつ、ガッツポーズをとりつつ。
  そしてまた。
  術でぬれた体を一瞬のうちにと乾かして。
  そしてまた。
  頭上からの雨には対策として魔力で作った空気の傘。
  それをかざしているものの。
  地上がぬれて、足などがぬれる対策は。
  足元などを薄い空気の結界で覆うことにより。
  水はねなどを防いでいるリナ。
  ある意味、生活に根付いた魔術。といえるであろう。
  
  互いにそんな和やかなまでの会話などをしつつ。
  二人はゼフィーリアの国境である山道を。
  ただひたすらにと進んでゆく。





  ゼフィーリア。
  それは、海と、そして、連なるカタート山脈地帯。
  そしてまた、カルマート公国、セイルーン王国、エルメキア帝国。そして滅びの砂漠。
  そんなそれらの国にと面している、ちょっとした大国。
  まず、大国の名前を挙げよ。
  といわれれば、まず、第一に。
  セイルーンが筆頭にくるであろうが。
  その次にはエルメキア帝国、が無難であろう。
  そして、ちょっとした別の意味で有名なのがディルス王国。
  逆にゼフィーリア王国は。
  確かに、セイルーンなどと比べると領地的には小さいのではあるが。
  ここの名物は何といっても葡萄。
  そしてまた、なぜか温泉なども有名であるのは、あるマニアたちの間では周知的なまでの事実。
  この地を収めるのは代々女性、そう決まっている。
  ゆえに、女王に対してついている別の名称が。
  『永遠の女王(エターナル・クイーン)』ともいうが。
  あと、うわさでは、この地では、代々。
  数十年に一人は、赤の竜神の騎士(スィーフィード・ナイト)が誕生する。
  というのも、ある筋ではかなり有名。
  そしてまた。
  この地からは、なぜか伝説級、といっても過言でない、
  剣士、魔道士、などなどがよく誕生するのもまた事実。
  また、この地の人々は。
  そのあたりの普通の一般市民でも【手加減一発岩をも砕く。】
  という言葉のとおりに。
  普通のどこにでもいるような近所の奥様ですら。
  ・・・・普通では考えられないほどの力をもっていたりする。
  それは、この地の特有の霊気や地質に関係しているのかもしれないが。
  ある、裏の情報雑誌で、まず絶対に行きたくない場所NO1にずっと、
  創刊以来、一位をキープしている土地でもある。
  ここの名物は何といっても葡萄と。
  そして、葡萄の収穫時の収穫祭。
  そしてまた、スィーフィードを祭った、誕生祭り。
  それらが有名。
  ここ数年では、とあるゼフィーリアの首都の中にあるレストランに。
  かなりの美人のウェイトレスがいる。
  というのでも評判になっているが。
  ・・・・また、別の意味でもそのレストランは有名になっていたりする。
  よもや、誰が想像しようか。
  現役の、しかも、赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィードの。
  力と能力のその一部を受け継いでいる、といわれている。
  伝説の【赤の竜神の騎士(スィーフィード・ナイト)】が、ウェイトレスをしているなどと…
  まあ、そんな理由から、その彼女が勤めている、レストラン・リアンラサーは。
  毎回満員御礼。
  しかも、彼女が子気味いいほどにいつも勝つのは当たり前で。
  対戦相手はそこでまず金貨五十枚以上の飲食と。
  そしてまた、彼女の実家であるインバース商会にて。
  金貨百枚分ほどの買い物をして。
  そしてようやく彼女、つまりはスィーフィード・ナイトであるルナにと挑戦権が得られる。
  という仕組みとなっていたりする。
  ・・・・・まあ、一回につき、それが最低源の決め事。
  としているがゆえに。
  何度も納得いくまで挑戦し、財産を使い果たしたどこかの町の戦士や騎士。
  そういった人物が途方にくれて町の中をうろついているのを目にすることもしばしば。
  そして、そんな彼らは。
  どうにか一角千金を狙い。
  ゼフィーリアから少し離れた場所にと位置する。
  滅びの砂漠に入ってしばらくいった場所にあるとある遺跡を求め。
  そこに出かけていき。
  そして、いまだに誰一人として戻ってきたもののためしはなく。
  ちまたのうわさでは、何でもその遺跡にはとんでもないお宝が眠っている。
  とささやかれているがゆえに。
  全財産をなくした挑戦者たちは。
  そんな繭つばもののうわさでも藁をもつかむつもりで。
  挑戦し。
  そして…ものの見事に誰一人としてもどってこない。
  という現実がそこにあったりするのだが。
  まあ、いろいろな面において。
  何かと、ゼフィーリア。
  という土地は有名なのである。

  一説には、ここに入り込んだ刺客などは、二度とほかの土地を拝めない。
  とすら悪人たちに恐れられている土地でもあるのだが…


  事実。
  この地に何度かとある裏家業の組織などが、刺客などを送り込み。
  そして…誰一人として戻ってくることもなく。
  挙句にはその組織までもが壊滅した。
  といううわさは、裏世界では有名な事実。


  
  山を越えると、先ほどまでの雨はうそのようにとやみ。
  そして、空にかかるは薄い七色の虹の橋。
  それらが三重にと重なり。
  山間を照らしている。
  そして、そんな虹の下にと見えるのは。
  ゼフィーリアの国境にある、検問所。
  といっても。
  簡単な検問所なのであるが。
  「うーん、久しぶりねー。」
  いいつつ、大きく伸びをしつつ、そして操っていた術をすべて解除する。
  空気が懐かしい。
  何か当分戻ってきてないような錯覚にすら陥るが。
  「そういや、確かに当分戻ってきてないのは事実か。」
  自分でそういいつつ、一人納得して、思わず苦笑する。
  「おー、ずいぶんとにぎやかだなぁ。」
  いいつつ、そうガウリイが目の前に手をやり、遠くを見通すような動作をしつつ。
  道の先にある検問所を見つめていたりする。
  そこには。
  ずらりと並んだ観光客やそして一般の人々の列が、四箇所にある検問所にと並んでおり。
  軽くみつもっても数メートルほど列ができていたりする。
  「まあね。でもこれくらいなら、少ないほうよ。あ、ガウリイ、私たちはこっちね。」
  いいつつ。
  人の少ない門の方にすたすたと歩みを進めてゆくリナではあるが。

  そこは、ゼフィーリアにすむ人々専用。
  そしてまた。
  リナはリナで当然のことながら、フリーバスの通行証を持っている。
  「身分証明書を…」
  言いかけた、事務的に執務というか業務をこなしていた役人の目が。
  その目の前にやってきた人物の姿に目をとめ、思わず目を見開く。
  「って!!!!!!?イイイイイイ!?」
  なぜかおびえているように見えるのは。
  おそらくリナは気のせいよね。
  それで済ませていたりするが。
  「うん?何だ?リナ?知り合いか?」
  「さあ?」
  そんなガウリイの言葉に首をかしげているリナに。
  「おおおおおとーりくださいますです!リルナ=インバースさま!
    ごごごごごきかん、ごぶじにもどりましてなによりでございますです。」
  いいつつ、なぜかガタガタと震えつつ。
  そんなことをいっている兵士であるが。
  リナは覚えてないが。
  この兵士。
  兵士見習いとして城にと仕えたその当時。
  女王に頼まれて、兵士の特訓に当たったリナを見知っているのだ。
  当然、そんな彼らの相手は、リナにとってはストレス解消。
  何しろ、殺さなければいい。
  というそんな女王の言葉のままに。
  毎日のように受けていたルナの特訓におけるストレスを。
  彼ら、見習い兵士で発散していたがゆえに。
  ・・・・・まあ、おびえるのも仕方がないことなのかもしれないが。
  「ま、多分人違いじゃない?」
  いいつつ、差し出した通行証を懐にとしまい。
  そんなことをいいつつ、なぜかがたがたと震えている兵士を横目に。
  そのまま門を通り抜けているリナとガウリイ。


  そして。
  二人を震えつつ、見送っている兵士数名。
  彼らは、身をもって、リナの実力…をその身にしみこませているがゆえに。
  ここで、もし。
  通行税とかでも払ってください。
  とでもいおうものならば、どのような目にあうのか。
  それはもう、暗黙の了解でわかっている。
  そして。
  「?先輩?今の人たち、きちんと通行証を確認して身元照合してませんけど、
    いいんですか?」
  まったくそんなことを知らない、新人らしき別の兵士が。
  震えている先輩兵士たちにと問いかけていたりするが。
  「ば、馬鹿!貴様!死にたいのか!?
    あれは、インバース家の次女のリナ殿だぞ!?」
  「ええええ!?あの、ドラマタの!?」
  「そう、あのドラマタこと、しかも、あのスィーフィード・ナイトの妹のリナ殿だ…」
  そんな会話が。
  リナたちがいなくなってしばらくしてからその検問所にて見受けられてゆく。
  
  彼らがそんな会話をしたのは。
  当然、リナとガウリイの姿が道の先に見えなくなってからの出来事。
  彼らはわかっているのだ。
  下手にそんなことをいったら、間違いなく命がない。
  ということを-……

  

  「うーん、さっきの兵士たち、何だったんだろ?ま、いっか。
   面倒な身元確認手続きなかったし。」
  首をかしげつつもそれで済ませているリナ。
  「で?リナ?ゼフィール・シティはこっちでいいのか?
    それはそうと…何かやけにこのあたり、クレーターが多くないか?」
  そんなことをいいつつ。
  周りにある、なぜか無数にある、大小のクレーターを目で指し示し。
  リナにと問いかけているガウリイ。
  そんなガウリイの言葉に。
  「え?ああ、あれ?気にしない、気にしない。
    ちょっと、このあたり、何もさえぎるものとかないし。
    あっても、あーいった岩山だかんね。
    剣士とか、戦士とか、または見習い魔道士のいい練習場になってんのよ。」
  このあたり。
  何もないような草原地帯なのであるが。
  ところどころに岩がむき出しとなっている岩山が具間見える。
  そして。
  なぜか、無数にその地面にクレーターができて、ちょっとした小さな湖らしかものなどまで。
  簡易的ながらできていたりするのが見て取れる。
  「…練習場って…」
  思わずガウリイがつぶやくが。
  「ああ、あーいうやつね。」
  ふと。
  ちょうどいいことに、とある戦士らしき人物が練習している光景を目に捉え。
  指で指し示しているリナ。
  指の先には。
  まだ若い、というか、はっきりいって子供。
  年のころならば七歳かそこら。
  そんな子供が簡易的な鎧を身につけ。
  そして。
  自らの剣に魔法を上乗せして、それを剣圧として解き放つ。
  といった実験をしている様子が見受けられてたりするのだが。
  「あとは、ここで新しい魔法の実験とか。剣の技とかの実験とか。
    ある程度基礎をはじめにここで磨いてから、迷いの森に全員いくらしいけど。
    でも最近はここも岩山がなくなってきたから、直接に迷いの森で練習してるらしいけどね。」

  迷いの森。
  それは、国外にまで名が広まっている。
  まず、生きては出られない、といわれている、かなり危険な森。
  それは、ゼフイール・シティのつまりは首都から少し離れた位置にとあり、
  そして、その先は、カタート山脈地帯のふもとまで続いていたりする。
  という世間一般でのうわさ。
  だが、うわさはうわさ。
  どこまでが事実で、どこまでがうそなのか。
  それは、外部の者にはわからない。
  …実はすべてが事実なのだが。
  
  そんな会話をしつつ。
  やがて。
  二人の視界にと入ってくるのは。
  首都を取り囲む真っ白い城壁。
  ここで、もし、少しでも魔力を凝らして町の城壁をみるならば。
  特殊な結界魔法が町を取り囲む壁にとめぐらさせているのが見て取れる。
  これは、失われた、といわれているらしい、神聖呪文のひとつの応用なのであるが。
  ここ、ゼフィーリアでは、神聖魔法は。
  今でも、その効果というか、それが神聖魔法だとは気づかぬままに。
  使われているのもまた事実なのであるが…
  「あ、ガウリイ、あれが、首都、ゼフィール・シティよ。」
  いいつつ。小高い丘の上から。
  町並みを見下ろしてそう説明するリナ。
  小高い丘の上からでも、町を取り囲む平原に豊かな葡萄畑が広がっているのが見て取れる。
  町の北側に見える緑の森は。
  地平線のかなたまで、その緑の筋は続いていたりするが。
  「さ、それじゃ、いきましょ!」
  ?
  何かいつもと違う違和感感じるんだけど?
  何でだろ?
  何か、見える町並みが自分の見知っているそれとは違うように見えて。
  首をかしげているリナ。


  リナの目には映ってはいないが。
  この町全体にとある目くらましの術がただいまかけられていたりするのは。
  ガウリイは知らされているが、当然リナは知るはずもない。

  町そのものが。
  実は、リナの知らないところで。
  もはや、二人の結婚式のためにと。
  お祭り騒ぎ状態にとなっているなどと。
  リナは、まだ知らない事実……
  
                             -続くー

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    あとがきもどき:
       薫:なぜか終わりはそこまで見えてるのに。
         まだ終わらないこれっていったい・・・・・
         ・・・・・・うーみゅ・・・・・・・・?
         ま、とりあえず。
         ようやくゼフィーリアにたどり着きました。
         次回で、いきなり結婚式ですねぇ(笑
         さあ、リナの反応やいかに!?(まて!
         その前にアメリア達の登場ですなぁ。あはははは。
         まあ、何はともあれ。
         あと少しです。もう少しこんな意味のない駄文きわまりのないやつですが。
         もう少しのほど、お付き合いおねがいしますv
         んではではv

      2004年1月26日某日