うーん。
  エル様がいきなりしろに出現したところ・・かいたほーがよかったか?(汗)
  ま、いっか。
  何はともあれ、残すところ、このハザマもあと一巻分、ブラス里帰りぃv
  ルークとの対決は・・・ないですよ?(まて!
  ま、ミリーナが死なないですからねぇ・・・
  つーか、ルークの中の魔王…恐れて目覚めること拒否してますからねぇ・・・
  んで、精神世界面から、あの御方たちにさらにお説教などをされてたり・・・(滝汗…
  何はともあれ、いっきますv
  今回の、こちらのセレンティア編は。
  ギャグ?に近いかもしれません・・・あしからず・・・
  んではではv


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        狭間の選択     ~新たなる動乱の予感?~
   

 
  「黄昏どきには魔が現れる…そんな話ってきいたことある?」
  つぶやくようにして、空をみあげつつ、そんなことをいってくるリナに。
  「魔、というか、エルさんたちなら、いつも大体、暁どきか、黄昏時にきてたぞ…」
  ふと、当時…つまりはまだ自らが幼かったときのことを思い出し。
  少し顔色もわるくそんなことをいっているガウリイ。
  彼らの目の前にあるのは。
  光が残すオレンジの残像と、夜が遣わす闇色とが混じる町並み。
  そして、二人のそんな姿をその光は照らし出し。
  ガウリイの伸びている金色の髪は夕日と風とをうけて、
  揺らめく炎のようにと照り映えている。
  そしてまた、その傍らにいるリナの髪の色もまた。
  その栗色の髪が、夕日を浴びて、さらにその色を濃く、
  それでいて、少し太陽に透けているのか、淡く金色のようにと輝いているようにと見て取れる。
  「しっかし、リナ?こんな路地裏に何があるんだ?」
  ガウリイとしては、こんな時間に。
  人気のない路地裏にリナを歩かせるようなことはしたくない。
  それでなくても。
  町にと入ったときにリナにと向けられる視線は。
  出会ったときと比べ、格段にと増している。
  もっとも、リナはそれらをことごとく、男性女性を問わず、ガウリイにの視線だ。
  と思っていたりするのだが。
  「そうはいうけどねぇ?ガウリイ?
    あんたがなぜか最近、町中でも女性になんないから。カモがよってこないから。
    すこしばかりカモを探しに♡」
  にこやかにきっぱりと言い放つリナ。
  リナにとっては、ストレス発散。
  というか、いつものお約束のことが。
  最近、というか、ガウリイと旅をするようになってしばらく。
  はっきりいって、よく前はちょっとした町などに入ったときには。
  ガウリイもリナもまた、女性の姿をとっていたがゆえに。
  よく絡まれていたりしたのだが。
  当然のことながら、そんなやからは。
  リナとガウリイが叩きのめし。
  というか、リナは身包みというか、迷惑料、というか絡んできた精神的苦痛の慰謝料。
  とかいっていたりするのだが。
  まあ、リナに気づかれないように本当にアバラボネとか、その体の内部の骨などを。
  外見からはわからないようにと折っていたりしたガウリイ。
  何はともあれ。
  とりあえず、いつのころからだったであろう。
  ガウリイが町の中でも女性の姿をとらずに男性のままでいるようになったのは。
  ―最も。
  部屋はひとつのほうが効率がいいので、いまだにこの二人。
  女性のままで、ひとつの部屋をとって、寝ていたりするのだが…
  ガウリイとしては理性の戦いが、今もずっと続いているこの現状。
  まあ、ほかに旅の連れなどがいた場合は。
  リナもガウリイもあまり性別転化はしないのであるが。
  「あのなぁ。必要になったら、オリハルコンとかでもオレが作り出してやるって。」
  そうつぶやくガウリイに。
  「それはそれ。これはこれ♡」
  きっぱり言い放つリナ。
  事実。
  この二人はかなりリ一食の量的に。
  かなり食べる、とはいいながら。
  それでも、いまだに路銀が尽きないのは。
  旅の途中にリナの趣味と実益をかねた、盗賊退治をし、それらの戦利品、
  もとい、盗賊などから没収した品物の数々を。
  お金に換えていることと、あとはガウリイが作り出した宝石-こちらは、
  そのまま売っても芸がないので、リナが少し魔術的な細工を施していたりするが。
  あとは、麻袋ひとつ分くらいのオリハルコン。
  まず、これくらいで。
  軽く見積もって大体一週間かそこらは、彼らの路銀は賄えられる。
  

  ―ラルティーグ王国領。
  セレンティア・シティ。
  このラルティーグには、それぞれの主要たる国々。
  セイルーン王国。ライゼール帝国。ディルス王国。カルマート公国。
  沿岸諸国連合。
  そんな国々にと通じている主要街道がいくつかあり。
  ゆえに、旅人や、その他、宗教的なこと。
  などでこの地はいつもにぎわいを見せている。
  この地は、寺院都市の別名でも呼ばれることのある、赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィードの、
  信仰が盛んな地。
  ゆえに、ちょっとした名物は。
  それぞれ、赤の竜神を祭る寺院を拠点に。
  残り四つの寺院が存在する。
  さらにそれに伴う、いわく出張所のような役割を果たす寺院など。
  とにかく、この町の特徴としては寺院が多い。
  信心深い人の中にはわざわざこの町にと巡礼にとくるものもいたりする。
  もっとも、そんな人たちは、セイルーン、そして…ゼフィーリア。
  そちらにも巡礼をしているのであるが。


  「でも、なかなかにあちらから絡んでくる金づる、いないわねー。
   ちっ。悪人には人権ないから、もおいっきり遊べるのに。」
  そんなことをいっていたりするリナに。
  「うーん。でも、似たようなのなら…あるみたいだぜ?」
  ふと。
  ガウリイがとある方向をみつつ。
  そんなつぶやきをリナの耳元にてささき、それをうけ。
  「ラッキー!いくわよ!ガウリイ!お食事さんの種のために!」
  いいつつ、その気配のほうにと走り出してゆくリナ。
  そんなリナをみつつ。
  「うーん、リナは相変わらずにかわいいなぁ♡」
  などと顔をほころばせ、そんなリナの後ろから。
  「あ、おい!リナ!まてよ!」
  あわてて、走り出すリナの後ろを追いかけてゆくガウリイ。

  とおりの先から風にのり、聞こえてくるのはかすかな金属が交じり合う音。
  それは、すなわち。
  剣戟の響き。
  二人が駆け出してほんの数秒もしないうちに。
  「やんだ?」
  その音がやみ、リナが首をかしげたせつな。
  「リナ!」
  叫び、ばっとリナを庇うようにしてリナをその胸の中にと抱きしめ、押し込むガウリイ。
  「ちょっ!?」
  リナが抗議の声をあげるよりも早くに。
  どがぁぁぁぁ!
  リナとガウリイのすぐ真横の民家の壁が轟音ととももにと砕け散る。
  飛び散る破片と土煙。
  だがしかし、それらはことごとく、リナとガウリイをさけてゆく。
  目には見えないが、風の結界が二人を取り巻いているがゆえに。
  あからさまな攻撃呪文。
  そして、夕日を浴びて、オレンジ色にとたゆたう土煙のそんな中。
  そこにたたずむ気配がひとつ。
  「―何者だ?貴様ら!?」
  そんな声がしてきたのは、いまだにもくもくと土煙をあげているそんな中から。
  出現している影は二つ。片方はロング・ソードを片手に、簡易鎧(ライト・メール)をその身にまとい。
  そして、もう片方は。
  全身を真っ黒い服で包み込み、その顔も目の部分を除いてすっぽりと黒いぬねきれで覆っている。
  どこからどうみても、暗殺者(アサシン)以外の何ものでもない、そのスタイル。
  黒い服に全身を包んだ男性の手には、大降りな短剣(タガー)がにぎられており。
  さきほどの、剣戟はこの二人のものだとすぐさまに赤ん坊でも理解ができる。
  「魔道士と戦士か・・・どこの手のものだ!?」
  そう、二人にと問いかけてきているのは戦士の格好をしている男性。
  「ただの旅のものよ。」
  そんな二人をみてとり、お金にならない。
  と判断し、ぱたぱたといまだにガウリイに抱きしめられている格好ではあるにしろ。
  しかし、どうにかもがき、向きをかえ。
  そんな彼らにパタパタと手をふりつつも答えているリナ。
  そんなリナの言葉に、しばし沈黙し。
  「…なるほど。正直にいうほど、馬鹿ではない…ということか。」
  一人勝手に勘違いしてつぶやく戦士。  
  そんな会話をリナたちがしている様子をしばし無言でたたずみみつめつつ。
  「…ちっ。」
  小さくはき捨て、そのまま、何の前触れもなく、大地をけって大きく飛びのく暗殺者。
  「なあ?リナ?あれ、ほっておいていいのか?」
  そんなそれをみていまだにリナをぎゅっと抱きしめたままの格好のガウリイが。
  そんなことをリナの頭上からいっていたりするが。
  「いいのよ。別に、だってあいつ、お金もってなさそうなんだもん。」
  「それもそーだな。」
  そんな会話をしている二人の目前にて。
  やがて、退いた暗殺者は、あっという間にと物陰にと姿を隠し、すぐにその気配も消え去ってゆく。
  そう、戦士には感じられるが。
  リナもガウリイもいまだにその気配は捉えているまま。
  「…ふ…ん。」
  この私にかなわぬ、とおもって退いたか。
  などと、一人勝手に自分の都合のいいようにとおもいつつ。
  一人、消えた暗殺者にと嘲笑をおくりつつ。
  「どうやらこの俺にはかなわないと悟って逃げたようだな…残るは…」
  そういいつつ、ぎっと。
  リナとガウリイの方をにらみつけ。
  「貴様らか!」
  いいつつ、すちゃりと剣を構えなおし。
  「誰に雇われたか、おとなしく話して今すぐにこの町を出てゆくのなら。
   みのがしていってもいいぞ!ああん!?」
  むかっ。
  そんな戦士の口調にリナの体がびくりと震える。
  「ふっ。二対一だと自分たちが有利と思っているかもしれないが、だがしかぁぁし!」
  完全に勘違い街道まっしぐらのそんな戦士の言葉に。
  「だぁぁぁあ!うっさい!!霊氷陣(デモナ・クリスタル)!」
  カッキィン。
  リナの言葉と同時に、戦士の足元から濃い霧が吹き上げ。
  そして、その霧は瞬時にその中心にいる戦士を一瞬のうちにと氷の彫像と化してゆく。
  そのまま、身構えたままの姿勢で氷の彫像と化している戦士の男性。
  「…とゆーか、この術…普通は子供でもよけられるぞ…」
  そんな男性をみて、ぽつりとつぶやくガウリイであるが。
  「まったく。そのままあんたはそこで彫像になってなさい。
   ―ところで、ガウリイ?」
  「ん?」
  ばんばんと手をたたきつつ、それでいて、一息つき。
  ガウリイを見上げて微笑みつつも話しかけているリナ
  「何だ?リナ?」
  実は、いまだにガウリイの手は、しっかりと。
  リナのその華奢な体に回されたまま。
  「あんたは、いつまで人の体を抱きしめてるのよぉぉぉぉぉぉお!」
  
  スパパァァン!

  狭い、裏路地に。
  リナがガウリイをスリッパではたく音が、響き渡ってゆく。



  

  「…そうか、ごらんになりなさったのか…」
  そんなリナの言葉にため息をつきつつ、ぽつりとつぶやいているのは。
  ここ、セレンティア・シティ。魔道士協会評議長。
  その年齢のせいか、はたまた、その立場上の気苦労のせいか。
  かなり、見た目の年齢よりもかなり老けて見えるのは、何も気のせいではないであろう。
  一夜あけた、セレンティア・魔道士協会での出来事。
  いつものように、挨拶がてらに魔道士協会にと立ち寄り。
  とりあえず、挨拶を。
  という考えから評議長にの挨拶がてらに、昨日目にした戦いのことを話した結果。
  リナたちにと戻ってきた返答が今のこの言葉。
  「しってるんだったら、あーいうやからをどうして放っているんですか?」
  少しあきれつつ、そんな評議長にとリナが言葉にて畳み掛けるが。
  そんなリナの言葉に苦い表情を浮かべ、再び今度は深い、深い、ため息をつきつつ。
  「…そもそも、この街が寺院都市。の別名で呼ばれていることはご存知じゃな?」
  その声には深い苦労の色が具間みえている。
  そんな評議長の言葉に。
  「それは誰でも、というか、常識でしょ?」
  何当たり前をこの評議長さんはいってるんだろ?
  などとそんな評議長の言葉にリナは思うが。
  「ふむ。では…その中心となる寺院が二月ほど前に火事でやけおちた。という話は?」
  そんな彼の言葉に。
  「それは…今はじめてききましたけど?そうなんですか?」
  二月ほど前といえば。
  たしか自分たちがガイリア・シティ、というか、覇王がらみの一件に携わっていたときである。
  そして、今、評議長がいった、その中心の寺院・・・って確か…
  などと。
  そんなことを思い出しつつ、問いかけるリナに。
  「…そもそもは…それがすべてのはじまりじゃったのじゃ…」
  いいつつ、淡々と今この街が置かれている現状を語り始める評議長。
  

  セレンティア・シティ。
  いくつもの寺院があるものの、その本質はひとつの寺院が分かれているのみ。
  簡単にいうならば。
  その中心となるべき寺院に、赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィードを祀る本院があり。
  その東西南北にそれぞれ四人の竜王を祀る分院がある。
  そして、さらにそれらを主とし、それからさらに小さなちょっとした寺院などにと分かれている。
  そして、その四つの寺院と本院たる寺院は。
  代々、神官長が本院である中央の寺院と全寺院をつかさどり。
  そして、選ばれた四人の大神官が、四つの分院の細かな運営を任される。
  それが、この街の寺院の基本的な構造。

  
  「実は…その二月ほどの前で、神官長と同じく本院につめていた何人もの神官たちが、
    帰らぬ人となりもうしてな。というよりは、神の元にと還りゆいたんじゃが…」
  淡々と、今この街が置かれている現状をリナとガウリイにと説明してゆくセレンティア魔道士協会評議長。
  

  そんな彼の説明を要約すると、こうである。
  そもそもは。
  リナたちがディルス王国で、覇王と遊んで…もとい、相対していた、今をさること二月前。
  原因不明の火事が本院にて起こり、そのまま本院は消失。
  そして、そのために、神官長とつめていた何人のも神官たちがこぞって、焼死。
  すなわち、帰らぬ人となったのである。
  その結果。
  当然、といえば当然のことながら。
  その後に続くは…決まった跡目をめぐる争い。
  すなわち-次代、神官長をめぐる後継者争い。
  そんな争いが、今ここ、セレンティア・シティでは神官たちの間で起こっている。
  そして、さらに細かくいえば、それまで、四つの寺院を任されていた大神官たちは。
  決して中がいい、とは言いがたく。
  その結果。
  それまでは、彼らを抑えていたはずの神官長がいなくなり、彼らはおおいにモメている。
  最初に設置というか、設定された、いわゆる、『会議』の場。もとい、『話し合いの場』。
  にては、自慢と相手の悪口大会が続いた挙句に。
  『お前が火をつけたんじゃないか?』
  などという言葉が別の大神官などからとびだして、そのまま、大いにその場はモメ…
  もし、その場に死亡した、神官長の旧友でもある、―すなわち、魔道士協会の表議長。
  つまり、今リナとガウリイにと説明をしているこの人物が居合わせなかったら。
  まず間違いなく、血を見るまでにその場はなっていたであろうが。
  当然のことながら、平行線、というかものわかれに終わったその場は。
  互いに不和の種だけをのこしつつ。
  ―そして…
  ほどなく、ごろつきや傭兵などを雇って、ほかの分院への嫌がらせ-挙句は、
  今の現状、すなわち、抗争にと発展している今現在。
  
  「…つーか、エルさんの部下でもそこまではしないぞ…」
  思わずぼつりとつぶやくガウリイ。
  ちなみに、リナとガウリイは一緒にこの場。
  すなわち、魔道士協会評議長、執務室にと出向いてきていたりする。
  「というか、まあ、ある意味、あっちの方が純粋だからねぇ。
   人間の欲望ってキリがないからね。…しっかし…腐ってるわね…」
  はっきりいってそのとおり。
  というそんなリナのつぶやきに。
  少しばかり首を傾げつつも。
  …あっち?純粋?はて?
  などと、評議長はおもうが。
  「…それはいわんでくれ。」
  そういいつつ、再びため息をついてゆく評議長。
  彼とて、旧友の死亡によってこのようなことになるなどとは。
  夢にも思っていなかったのだ。
  「でも、昨日のあれって本物の暗殺者(アサシン)ですよ。
   まがりなりにも聖職者がそんなことしてもいいと思ってるのかしら?」
  「おーい?リナ?ある意味神族とかのほうがどうにもならないぞ?」
  彼らは自分たちが正しい。
  と思い込んでいるがゆえに。
  ゆえに、…一部では、疑わしきは消せ。という考えのもとに動いている神族もいるのもまた事実。
  そんなガウリイの言葉に。
  「今は人間の話してるの。ガウリイ。」
  ピシャリとそんなガウリイの台詞に突っ込みをいれているリナ。
  「???よく貴殿らの会話は意味がわからんが…
    ともあれ、彼らがそうは思っておらん。というのは事実じゃな。
    ひとつの原因に本院の火災の原因がいまだにはっきりしていない。
    というのが大きな要因の一つとして問題になっておるのじゃが…
    あるものなどは。
    『神官長の座を手にいれるために誰かが火をつけて神官長を焼き殺したんじゃあないか?』
    そう思っているものもいるのもまた事実じゃ。
    そして、そう信じ込んでいるものからすれば、次に狙われるのは自分。
    そう思い、この際手段を選ばずに先に相手を倒すしかない…
    という考えをもっている連中もいる、ということじゃ…」
  「…あ゛~。つまり、ねずみ講…」
  思わずリナがあきれつつもつぶやく。
  つまりは簡単なこと。  
  誰かが、一人。
  傭兵か誰かを雇えばいい。
  そして、それをみた、同じく評議長の座をめぐっている神官たちなどは。
  それに対抗するために傭兵などを雇い。
  また、あるものは、それらは自分を今度は殺しにくるために彼らが雇い入れた。
  と勝手に思い込み、さらに身を守るためにと戦力を雇い入れ…そして…
  というように、どんどん歯止めが利かなくなっていった結果。
  戦士や傭兵、はては暗殺者、といったやからを雇うまでになっている、
  ここ、セレンティア・シティの寺院全体の実情。
  それで、巻き込まれる市民はたまったものではないが…
  
  「…ところで?リルナ=インバース殿?」
  ふと、あきれたつぶやきをしていたリナをみて。
  そして、真剣な表情で、リナとガウリイをひたりと見据える評議長。
  …こりは…
  「ヤ♡です♡」
  一言も彼がいうよりも早くに、すぐさまに否定の言葉を発しているリナ。
  「・・・・・・・・・」
  そんなリナの言葉にしばし無言になりつつ。
  「まだ何もいっておらんが…」
  そうつぶやくそんな彼の言葉に。
  「だって、この話の流れでしかも、本名で改まってなんて。
    どう考えてもややこしいことを頼む以外の何ものでもないし。
    というわけで、イヤ♡です♡」
  リナとしては、別にお金にならないようなことはしたくない。
  というのがそもそもの本音。
  そんなリナの言葉にとにっこりと微笑んで。
  「…あなた方のご高名は常々聞き及んでおります。
    リルナ=インバース殿。ルシフェル=ララァ=ガウリイ=ガブリエフ殿。」
  そういって、リナをガウリイをみつつ、にっこりと微笑む評議長。
  …おひ。
  この爺さん…聞こえないフリできたかぁ!?
  そんなことをリナは思うが。
  じじつ、リナの否定の言葉を聞かなかった、聞こえなかった、ということにして。
  「だから、イヤですってば♡」
  にこやかにさらに言い切るリナ。
  「―わしも何とかコトを治めようと、あちらこちらに手を回して…ようやく。
   十日ほどあとに、再び四人の大神官が集まり、話し合いをして、
   そこで新たに神官長を決める。という話に落ち着いた。」
  「だから、イヤ♡ですってば♡」
  こ…こりは…まさか…
  にこやかに、リナは否定を繰り返すものの。
  相手はさすがに年の甲、というべきか。
  そのまま、リナの否定の言葉は聞こえていないフリを通しつつ。
  「しかし…おそらくはその10日以内にことを起こそう。というものも多いはず。
   何とかそれは防がなければならん。」
  さらにそんなリナの言葉を無視して、話を勝手にと進めている評議長。
  「わしは君ならそれができると確信しておる。」
  「…んじゃ、そろそろ私、帰りますんで。」
  そういって身を翻そうとするリナに。
  「頼むぅぅぅぅ!そこを何とかぁぁぁぁ!」
  がしぃぃ!
  そんなリナの後ろから、しがみついてくる評議長。
  「どわぁぁぁぁ!しがみつくなぁあ!」
  「あああ!オレのリナに何てことをするんだ!?貴様は!?」
  「ガウリイ!?誰があんたの私なのよ!?」
  

  …意味不明なそんな会話が。
  しばし、セレンティア・シティ。
  魔道士協会、評議長の執務室にて見受けられてゆく…



 
                             -続くー

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    あとがきもどき:
       薫:・・・・・・さってとv
         ケレスさんのところは、やっぱり平等が彼らしいけど。
         あとの人物は、面白いことに巫女のみ、とか神官のみ。
         とかにしてるからねぇ・・・・・ふふふふふ(まてやこら!
         ルークの女装・・・・うっまく表現でっきるかなv(お゛い゛!
         んではでは、また、次回にてv

        2004年1月13日某日