こんにちわ。
    ようやくシェーラの最後ですv
    んで次回でようやく覇王登場ですね。
    それでこの12&13巻のハザマのバロは終わりますぅ。
    後残すは14巻のみ。
    うっうっう。ファイトだ!私!(まて!
    何はともあれ、最近、リナが女性のまま!?ガウリイが女性になってない!?
    という突っ込みが入らないのは寂しいけど(かなりまて!)
    ちょっとしたアイデアを漫画からもってきてたりとか(だからまて!
    何はともあれ、もうしばらくお付き合いくださいなv
    それでは、いっきますv

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        狭間の選択     ~覇王将軍の最後~
   


  かつて人であったそれは。
  その面影すら残すことを許されずに。
  そのまま液体と化し、それはやがて空気にと溶け消える。
  「どうでもいいけど、とりあえず、メフィ。彼女をどうにかしない?」
  いまだにゼナファの完全装甲で攻撃をあたりかまわずに仕掛けているメフィをみつつ。
  そんなつぶやきをいうリナに。
  「ほっといてもいいんじゃないのか?」
  これまたのんびりとそんなリナにいっているガウリイ。
  この二人にとっては、別にどうってことのない攻撃であるがゆえに。
  「まあ、破壊魔メフィさんはとりあえずおいとくとして。
    さて、シェーラさん、詳しく話していただけますわね?」
  そういいつつ、さり気にさらりときついことをいいつつ。
  目の前にいるシェーラにと問いかけているミリーナ。
  「ふっ。そういわれて素直に答えるとでも!?」
  いいつつ、そのまま、ばっと身を翻し。
  再び手にしたドゥールゴーファを構えるシェーラ。
  彼女からすればもう後がないのだ。
  ならば、彼女ができる手段はただ一つ。
  とにかく、最後まで主のために戦って、そしてその役目を果たすのみ。
  まだ見つかっていないのだから。
  『欠片』を宿している人間は。
  まあ、目の前にいるリナとガウリイがその欠片を持っているか。
  それは否。
  間違いなくそういいきれる。
  少しでも主の役に立つ、それが自分が存在している理由であるがゆえに。
  勝てない、とわかっていても。
  そのまま、臨戦態勢にと入ってゆく覇王将軍シェーラ。
  ある意味、こんな有能ともいえる部下を使い捨てにするのはどうかとも思えるが。
  まあ、今の覇王はそんなことにまでは頭は回っていないのもまた事実。
  何しろ、北の魔王がかの御方にと制裁を加えられるとき常にそばにいるのが、彼であるがゆえに。
  はふ。
  そんなシェーラをみつつ思わずため息ひとつ。
  「あのねー。忠誠心は認めるけど。でも無駄。とわかってて、挑んでくる?普通?」
  ほとんどあきれた声に近いリナの声。

  そう。
  たかが、覇王将軍程度ではガウリイはもといリナにすらかなわないであろう。
  しかも、今リナは【かの御方】に気に入られ…というか、
  【ガウリイの将来の伴侶になる相手だしv】という理由で。
  リナは理由はそれとは気づいてないが、とある力を使った術もまた、リナは使いこなせるのである。
  当然、そんな力をもっている相手にたかだか将軍(ジェネラル)程度の実力を誇っている、
  シェーラがかなうはずもなく。

  そんなリナの言葉に。
  「無駄だ。魔族は創造主の命令には絶対、と聞いたことがある。
   おそらくは覇王はこの覇王将軍にわれらの足止めを命令しているのであろう。」
  そんなリナの言葉に淡々と表情ひとつかえずにいっているミルガズィア。
  周りで何か爆発の音と破壊音が鳴り響いていたりするのはとりあえず無視しつつ。
  「そんなもんなのか?ともかく、早いところどうにかしないと。
   あの破壊魔エルフに逆に俺らが全滅させられないか?」
  などといいつつ、結界を何重にも張り巡らし、どうにかその攻撃から逃れて。
  そんなことをいっているルーク。
  「そのとおりですわね。それにぽこぽこと周りから再び魔が出現してますし。」
  そんなミリーナの声のとおりに。
  確かに、どんどんと精神世界面から魔が召喚され、レッサーデーモンなど。
  といった生き物が右往左往していたりするこの現場。
  といっても、出てくるごとにことごとく完全にあたりかまわずに光線を出現させているメフィに。
  出現するごとにものの見事に消滅させられていたりするのだが。
  「ま、確かにね。このシェーラをどうにかしないと。覇王のところにいけないし。
    んじゃ、ま、とっとといきますか。」
  いいつつ、一歩前にと歩み出るリナと同じく。
  こちらがどうやら優勢らしい、と見て取り、気力を奮い立たせて、シェーラに向き直っているルーク。
  そして、ちらりとミリーナにと視線を走らせ。
  目配せにてそのこれからの行動の有無を語り合う。
  彼らには言葉は要らない。
  伊達に長くパートナーを組んでいるわけではない。
  こういうときの連携はまあ、相手が魔族ではなかったにしろ、彼らはなれているがゆえに。
  「いくぜ!」
  いいつつ、ルークが呪文を唱え。
  「魔王剣(ルビーアイ・ブレード)!」
  その手に魔王の力を借りた紅い刃を出現させる。
  「ふっ。赤瞳の魔王(ルビーアイ)様の力の剣ね。
    でも、この私にそんなものが通用するとでも!?」
  ほとんどシェーラとしては半ばやけ。
  人間でもそうだが、追い詰められたものは、それ以上の能力を発揮する。
  そして、このシェーラもまた例外ではなく…
  キッン!
  あたりにルークの魔法剣とシェーラのドゥールゴーファが重なる音が鳴り響く。
  ルークが仕掛けたのをうけて、シェーラがその剣をうけとめたのである。
  ―いける。
  今まではこんなことは考え付いたことはなかった。
  だがしかし、追い詰められたシェーラは土壇場で。
  新たなことを思いつき。
  その顔の口元が笑みの形にとつりあがり。
  ぞわっ。
  重なり合う剣と剣の隙間から、ドゥールゴーファより黒い触手らしきものが湧き出て。
  そしてそれはそのままルークの剣を絡み取ろうとする。
  「な゛っ!?」
  あわてて、魔力剣をかき消そうとするが、それができずあせった声を上げるルーク。
  -ルーク!
  ミリーナの心の悲鳴とともに。
  「ラティルト!」
  ミリーナが唱えていた術が完成し、それはそのままシェーラを…というよりは、
  シェーラがその剣を手にしている右手の手のうち。
  そこをミリーナの呪文が直撃する。
  「―な゛!?」
  いきなりのことで思わずその体制を崩し。
  思わずその剣を持っている手にと衝撃が加わり。
  ふと剣を持つ手が緩むシェーラ。
  そこを。
  キッィィン!
  腰にさしていた自らの剣にて、その隙を逃さず、シェーラの剣をシェーラから振りほどいているルーク。
  すでにその手に出現させている魔法剣は霧散させ。
  そして。
  「―な゛!?」
  今度こそ、シェーラの瞳が驚愕にと見開かれる。
  シェーラの手より零れ落ちるその剣-ドゥールゴーファをルークがその手で受け止めたのである。
  そして。
  そのまま。
  ドスッ!
  ルークの手にしたドゥールゴーファがシェーラを貫く。
  「…はっ…」
  シェーラの口から小さな息が漏れるが。
  そのまま、ぱっとシェーラの腹にドゥールゴーファをつきたてたまま、
  その場を飛びのくルーク。
  「カオテック・ディスティングレイド!」
  よろけたシェーラにここぞとばかりに術を解き放っているミルガズィア。
  そして、ミルガズィアが放つ光の本流と同時に。
  メフィの放っていたレーザーブレスが共に混ざり合い。
  まるで光の螺旋を描きつつ、それはそのままシェーラに向かって突き進み。
  ドシュ!
  それはドゥールゴーファを突き刺しているシェーラの腹部を直撃する。
  「…ぐっ…」
  たまらずにその場によろけるシェーラ。
  だがしかし、これで滅びない、というのは伊達に高位魔族を名乗っているわけではない。
  だがしかし、シェーラの口元には笑みが浮かんでいる。
  そして視線はとある方向をむきつつ。
  わかったのだ。
  シェーラには。
  捜し求めていたものの持ち主が。
  「―悪いけど、エルさんのところででもお手伝いでもしてきてね♡」
  にこやかに微笑み。
  そしてそんなよろめいているシェーラの目前には、いつのまにかリナの姿が。
  そしてその手にもたれている黒い刃は。
  そのまま、シェーラの体をものの見事にと真っ二つにと断ち割ってゆく。

   ……キッ…ン…


  滅んでゆく。
  小さく澄んだ音を立てつつ、ドゥールゴーファが。
  主の消滅とともに。
  そして、それはまるで乾いた土のようにと砕けてそのまま空気中にと散ってゆく。
  力の源でもあったシェーラの滅びと同様に、ドゥールゴーファもまた。
  リナの虚無の刃を受けたがゆえに。
  後には。
  完全にとその場に形も何も残さない、そこに誰かがいた。
  という痕跡すら残さない部屋と、そしてリナたちのみが残される。
  「…やった…のか?」
  つぶやくミルガズィア。
  まさか本当に覇王将軍を倒せる、否、滅ぼせるなどとは思ってはいなかった。
  まあ、いくらリナとガウリイがいるにしろ。
  そんなミルガズィアのつぶやきと同時に。
  やがてその姿を揺らめかせ、そして巨大な白い巨人となっていたメフィの姿も。
  再び元のエルフの少女の姿にと戻り行く。
  「…まさか、本当に倒したんですの?覇王将軍を?」
  信じられない。
  という面持ちでリナとガウリイ、そしてルークやミリーナをみているメフィではあるが。
  「やった…みてぇだな。どうにか。」
  そういいつつ、つぶやくルークに。
  「『どうにか』じゃありませんわ。ルーク。」
  そんなルークに冷静にビシャリと言い放つミリーナ。
  「あの剣をいきなりつかむなんて無茶もいいところよ。」
  言葉とは裏腹に心配しているのだが。
  「ふっ。ミリーナ、何のかんのといって、やっぱり俺のこと心配してくれるんだな♡」
  そんなミリーナの言葉に笑みを浮かべるルークのその台詞に。
  「あなたがあの剣に体をのっとられていたら、敵が一人増えるところだったわ。」
  ぴしゃりと冷たい一言でそんなルークの言葉に返事を返しているミリーナ。
  …ま、まあ、あの程度の魔族、というかこの世界の魔では、ルークの魂に。
  干渉はできないわよね…
  そんなことを思っているリナではあるのだが。
  リナはルークの中に何がいるのか、ある理由によってそれは知っている。
  まあ、例の本にかかれていた、というのがさらにそれを裏づけしているようなものなのだが。
  そんなミリーナの言葉に。
  「・・・あぅ。ミリーナ、冷たい…」
  などと多少いじけているルーク。
  「確かに。その人間のいうとおりだな。だがしかし。
   よくまあ人間の身で高位魔族である覇王将軍を倒せたものだな。」
  しみじみと関心した声をだしているミルガズィアに。
  「でも一人、実際に欠けてますわ。おじ様。」
  さりげにそんなことをいっているメフィ。
  そんなメフィのその言葉に。
  「あ、そうだった。えっと、あ、ちょうどアルス将軍戻ってきたみたいだし。」
  ふと扉の向こうに気配を感じ。
  振り向くリナ。
  そしてそんなリナにつられて全員がそちらを振り向くと。
  「…リナ殿。こんなものでいいでしょうか…って、シェーラは?!」
  その場にいるべきシェーラの姿が見えないことに驚きつつ。
  小さな袋を持ってそんなことをいっているのは。
  シェーラのとの戦いの最中、リナたちにととあることを頼まれて。
  前戦を退いていたアルス。
  「あ、ありがと。ガウリイ、こんなもので大丈夫よね?」
  手渡された袋の中には数本の黒い髪の毛が。
  そしてそれをみつつ。
  「だな。これだけあれば問題ないな。」
  髪、というものは、あまり知られていないが、はっきりいって遺伝情報の宝庫。
  髪の毛一本でもあればその当人とまったく同じ肉体を作り出すことが、
  この世界の今の技術でもある程度の能力とそして資金があれば可能。
  ―が、しかし。  
  当然、ガウリイにそんなものは必要はない。
  「んじゃ、これでジェイドの肉体再生して。」
  いって、ふわりと受け取ったジェイドの髪を空中にと浮かべるガウリイ。
  何やらガウリイがつぶやくと同時に。
  ユラッ。
  それは一瞬のうちに肉の塊にと変形し。
  それはやがて完全なる人の形となり。
  「で、今ドゥールゴーファの中にあった、ジェイドの魂こっちに移動させてv」
  こちらもこちらで。
  先ほどシェーラとドゥールゴーファをたたききったときに、
  ドゥールゴーファの中にとのこっていた『ジェイドの魂』その欠片をあの一瞬のうちにと、
  取り出して保管していたリナ。
  そして今ガウリイが作り出したばかりの肉体に。
  その先ほど取り戻したばかりの『ジェイドの魂』を導入してゆく。
  「―とりあえず、服はサービスな。」
  普通、そのままで肉体を生成すれば裸体なのであるが。
  ガウリイは起用にも周りの空気などから必要な成分のみを取り出し。
  元着ていたような服をジェイドのその今作り出したばかりの肉体にと着せ。
  そして、次の瞬間には。

  ドサッ。


  「「…な゛な゛な゛な゛な゛な゛な゛な゛な゛!?」

  「「え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!?」」

  ものの見事に、ルークとアルス、そしてミルガズィア。
  そしてミリーナとメフィの声が一致する。
  そしてその声は何か重たいものが床にと倒れた音と同時に発せられていたりするのだが。
  「よっし。完成っと。」
  「うーん、やっぱりそのまま肉体から作り直したほうが早かったわね。ガウリイ。」
  「だな。」
  驚き、ただただ目をばちくりさせ、口をあんぐりあけている彼ら五人とは裏腹に。
  にこやかにそんな会話をしているリナとガウリイ。
  
  彼らのそして視線の先には。

  確かにさきほどドゥールゴーファによって、死んだはずの『ジェイド』の姿が。
  寸分たがわずに目の前の床にと転がっていたりするのである。
  当然、死んでなどはおらず、生きている。
  「な゛な゛な゛な゛!?」
  目をばくちりさせているそんな彼らをそのままに。
  「?何こんな程度でおどろいてんの?それより、シェーラがいなくなったんだし。
    次は覇王にいってみよう!」
  いいつつ、にっこりと微笑んでいるリナ。
  「そうそう。リナにちょっかいかけようとした御礼はきっちりとしておかないとなぁ。」
  そんなリナの言葉に同意しているガウリイ。
  「…いやあの、というか…」
  そんなリナの言葉にどう対応していいものか、困った声をあげているミリーナに。
  「…ま、まあこいつらだしなぁ…」
  そうどこか悟ったような声をだしているルーク。
  まあ、何しろ男性にも女性にも簡単になれるような二人である。
  このくらいも簡単なのだろうなぁ。
  などと思い、自らを納得させつつ。
  「…おじ様?この人たち…本当に人間ですの?」
  「…いうな、メフィ…」
  そんなあっさりと死んだはずの人間をしかも一瞬のうちに、肉体を再生させ、
  復活させているリナとガウリイをみて目を丸くしつつ、驚いた表情で、
  横にいるミルガズィアにと問いかけているメフィ。
  そして、そんなメフィの問いかけに疲れた声をだしているミルガズィアの姿が。
  しばしその場にて見受けられてゆくのであった。


  とりあえず。
  これ以後は普通の人間にははっきりいって対処ができない。
  ということもあり。
  ことのしだいを説明してもらう。
  という名目のもと。
  アルス将軍には兵士たちやほかの重臣などに連絡をとってもらい。
  そして、ジェイドは。
  とりあえず気づくまで近くにある来客用の寝室にと寝かせ。
  いまだに驚愕の表情さめやらない、ルーク、ミリーナ、ミルガズィア、メンフィス。
  そんな彼らとともに。
  リナとガウリイはそのまま、結界によってとある場所にと誘導されているはずの、
  ガイリア国王ヴェルズ陛下。
  そんな彼にと成りすましている覇王の元にと向かってゆく。


  覇王将軍シェーラとの戦いはほんの幕開け。
  本番は、これから…なのであろう、リナとガウリイ以外にとっては…



  やがて彼らは『彼』がいるはずの場所にとむかって。
  歩きはじめてゆく-。
  
  

                             -続くー

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    あとがきもどき:
     薫:誰からもリクエスト、というか回答がないよー・・・・くすん。
       エル様が実際に登場するか、はたまた名前だけ、となるか・・・後は声だけ・・
       名前の場合は声だけなんだよなー・・・(まてぃ!
       でも、登場したらそれこそ冥王のときと似たり寄ったり・・・・(かなりまて!
       あとは一部のレゾのときとにたりよったりかなぁ(だからまてってば!
       何はともあれ、あとたぶん1話でこの12&13も完結!(のはず・・・・
       んではでは、もうしばらくお付き合いくださいなv
       しっかし本気で一年越しになりしまたねー・・・・・これ・・・・あはははは・・・・(謝罪…
 
      2004年1月2日某日