こんにちわv
ようやく、アルス将軍の登場・・・・。
・・・シェーラの登場はいったいいつ?(自分がいうか?汗
何はともあれ、いっきますv
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狭間の選択 ~アルス将軍~
いったい、何がどうなっているのか。
いきなりの、建物から出るな。
という国王命令。
しかも、それに反したものは、問答無用の懲罰。
よくて、牢屋、悪くて処刑。
いくらなんでもひどすぎる。
そう思い、国王に進言しようと出向いたのだが。
ただ一言。
『伝えておく。』
という言葉が返ってきたのみで。
その数時間後。
自分に下されたのは…
『部屋にて謹慎処分。沙汰あるまで出ることは皆無。』
という上からの命令のみ。
当然、抗議もしたが、聞き入れられるはずもなく。
「…私は…間違っていたのかもしれんな…」
腕の立つ、傭兵を一般公募した中から見つけ出した。
しかも、それがかなり美人の女性であればなおさらに。
ちょっとばかり国王にと目通りさせ、彼女が国王のお気に入りにでもなれば。
自らの身の安定を図るべく。
だがしかし…
「…わしは…取り返しのないことをしたのでは…」
動こうにも動けない。
そんなもどかしさが彼を襲う。
そんな中。
窓の外、つまりは外が騒がしくなる。
「魔族だ!?」
などという叫びと。
そして、何やら騒がしい声。
建物の外にでるな。という命令が出ているにもかかわらず。
である。
非常事態が起こったのは…明白。
「…くっ!」
彼は。
しばらく考え込んだのちに。
身支度を整え、そのまま。
監禁、といっても過言でない、その部屋の外にと、足を踏み出す覚悟をきめ。
一歩、その足を進めてゆく。
「…さすが王宮ですわね。」
思わずぼつりともらしているミリーナ。
それもそうであろう。
彼女たちが向かうのは、聞き出した。
というか相手が勝手にと勘違いし暴露した、
『シェーラが居ると思われる北の塔』
だがしかし。
塔、といっても。
はっきりとわかるようにひとつ、独立した塔がぽつん。
とたっているわけではない。
宮殿からまっすぐに伸びた通路は、四角く長い建物にとつながり。
そしてその建物の端からまるで生えるがごとくに、
丸い塔が建っている、というつくりになっているこのディルス王宮。
兵士たちは、おそらくは、命令が出ている。
というのもあって、おそらくは部屋の中にいるのであろう。
実際に、リナ、ガウリイ、そしてミルガズィアなどは。
その気配を感じ取っているのであるが。
「とにかく、北の塔にいそぎましょ!」
リナの言葉に従い。
そのまま、塔にと向けて駆け出すリナたち一行。
進みざま、誰ともすれ違わなかったのは。
おそらくは。
駐在している兵士たちとて、動くに動けないのだ。
何しろ、建物から、理由もなく出たりしたら、反逆、というか謀反。
など、まったく身に覚えのない罪で、牢屋によくて入れられ。
悪くてその場で処刑…である。
人間、恐怖が目の前にあると、どう行動していいものかわからなくなり。
ともかく、じっとしていることを選ぶのが、人間の心理、というもの。
動かなければ何事も起こらない代わりに、自分の身の安全も保障される。
というわけである。
そんな状況の中。
誰一人としてすれ違うことなく。
ほどなく、リナたち一行は、目的の塔の近くにまでとたどり着く。
と。
バタン。
そんなリナたちの横手にあるとある一室より。
ひげを生やしている初老の男性が顔を出す。
そして、リナたちの姿を見るなり。
「何だ!?何がおこった!?」
外出禁止令、が出ている、というのに。
どうやら傭兵であるのであろう。
かなり変わった格好、というか変わった姿をしている人物が。
外、しかも塔の方に向かって走っているなどと。
そんなことを思いつつ。
その男性はリナたちにと語りかける。
ち。
見つかった。
などと思いつつも。
「曲者です。宿泊塔の方に。」
まったく動揺した様子すら見せずに言い放っているミリーナ。
この場で冷静にそう言い放つミリーナの姿は。
いかにも真実味を帯びさせていたりする。
見た目には、動揺して、顔がこわばっているように傍目には見えるであろう。
「曲者だと!?何者だ、それは!?」
先ほど聞こえてきた『魔族』という言葉がいまだに耳にと残り。
思わず叫びつつ問い返してくるそんな男性に。
リナたちが答えるよりも早く。
一気にとスパートをかけたジェイドがその男性にと飛び掛り、
そのまま、その男性を押し倒してゆく。
「うぐわっ!?何を!?」
いきなりのことで動揺の声をあげるそんな男性に。
「…曲者は…こういうものですよ。アルス将軍。」
いいつつ、ジェイドはその顔を覆っていたマスクを剥ぎ取り、
その素顔をその男性の前にとさらしてゆく。
「―ジェイド?!?」
思わず目の前にいる人物に驚愕の声が漏れる。
それもそうであろう。
…自身が、上からの命令であった、という事実はあるにしろ。
ジェイドの追放命令を出したことには変わりはないのであるからして。
初老の男性―アルス。
アルスの驚愕の声を受け止め。
「って、あれがそもそもの原因の将軍さんかよ。」
いきなり、ある意味、黒幕、というか事実にもっとも近いであろう人物の登場に。
思わず驚きの声をあげているルーク。
ある意味、かなり一番の原因。
ともいえる人物。
シェーラを登用し、そしてまた、国王にと引き合わせ。
この町、というか国に魔を引き込んだ…一番の原因を作ったその人物。
そんなルークの言葉は異に解さずに。
「お聞きしたいことがあります。山ほど。」
そう言い放つが、一瞬ジェイドは口をつぐむ。
時間がないのは、彼にもわかっているのだ。
一番聞きたいのは父親のこと。
だが、しかし、彼はいくらその地位を剥奪されたとはいえ。
騎士の誇り、というかその精神はいまだに健在。
国を思ってこそ、ほかの領主などに助けを請いにいったのであるからして。
「しかし、今はひとつだけ…あの女―シェーラは今どこにいますか?」
そう問いかけるジェイドの言葉に。
軽く自嘲の笑みを浮かべる。
自分が間違っていたのは、もはや、この状況から明らか。
城の外ではデーモンが徘徊している、ともいううわさも聞く。
事実、高いところなどから見下ろす町からは。
デーモンが飛び交う様子と、そして町のいたるところより立ち上る煙。
そんなことを思いつつも。
だがしかし。
彼とて将軍。という地位にあるもの。
そうあっさりと、自分の非を認めて、素直に教える。
というのは、彼のプライドが許さない。
…こんな状況になっていて、ブライドも何もあったものではないような気もしなくもないが。
まあ、上に立つもの、というのはそんなものなのであろう。
それらを自分の非を素直に認め、己を反省させるもののみが。
それ以上に自らの魂を向上させてゆく素質をもち、
国を治めたり、または企業などを興したり、人を使ったり。
と、その性質を持ち合わせているのだが。
「…ふっ。」
そんな考えをしているなどと。
表には微塵も出さずに。
小さく疲れたようにと息を吐きつつ。
「…あの女…か…」
あの女を陛下に紹介したのが我が人生の最大の汚点。
ならば。
己のブライドと、そして…
「はっ!」
ジェイドが一瞬油断をした隙に、ジェイドを跳ね除け、そのまま一気にと起き上がる。
「答えを知りたくば―戦ってこの私に勝ってみろ!」
自分に負けるようならば…あの女、シェーラと対等に渡り合えることなどは不可能。
自分が招いた種とはいえ。
自分より、力あるものならば、あるいは…あの女を止められるやもしれん。
そう思いつつ、
そのまま、すらり、と腰に挿している剣を引き抜いて叫んでいるアルス。
「応!皆さんは手を出さないでください!」
アルスの気迫は、ジェイドにも理解はできる。
ならば。
その思いと、すべての決着をつけることが、今私にできることのすべて。
などとおもいつつ、こちらもまた剣を抜き放っているジェイド。
そう言い放つなり、そのまま。
一気に地をけり、そのままアルス将軍にと向かってジェイドは斬りこんでゆく…
剣と剣とがぶつかり合う音がしばし、その場にと響きゆき…
やがて。
「…っ!」
がくりとひざを突いたのは。
ほかならぬ、アルス将軍、その当人。
ジェイドの一撃はアルス将軍の左方からまっすぐしたを浅くではあるが、斬っていたりする。
アルス将軍が弱かった、というわけでも、ましてや、年齢のため、というわけでもない。
ただ、まあ、一般的にいうと、ジェイドはそこそこの腕をもっていて、
まあ、アルスより強かった、という程度。
といっても、その腕は、当然、ガウリイやリナ、そしてルーク、などにはかなうはずもないが。
けほっ。
軽く息を漏らしつつ。
「…さすが、グランシス将軍のご子息…ということか。
わしの腕ではやはり届かぬか…」
「今さら父におべっかですか?父を忙殺しておいて?」
冷徹に言い放つジェイド。
おそらくは。
ここまで、魔族が出てきている、ということは。
信じたくはないが、リナとガウリイがいっていたあのことが真実なのであろう。
そう頭のどこかで理解はしているが。
どこかで、それならば、素直に殺されていたほうがどんなに父としても楽か。
などと思っているジェイド。
ジェイドの言葉にはそんな含みが込められているのだが。
当然、この目の前にいるアルス将軍はそんなことは知るよしもなく。
「それは-。…いや、何を言われたとて、仕方ないことか…
あの女を陛下に紹介し…この国を腐らせたのは間違いなくこのわしなのだから…」
そういいつつ、軽く息をつき。
「貴殿の父…グランシス将軍の死に私が関係している、と思われてもしかたがない…
父上と私は決して仲がよかったとはいえんからな。
-わしは、ヴェルズ陛下を敬愛している。
それは嘘偽りのない事実だ。
敬愛している方に喜んでもらうこと-それを悪いことだとはわしは思わん。」
そんなアルスのつぶやきに。
「いのるですよねぇ。そーやって、国などを破滅に追い込んでゆく人間って。」
ころころと笑いつつそんなことをいっているメフィ。
「メンフィスさん、いくら真実でもそうきっぱりといったら、この人がかわいそうですわ。」
そういいつつ、アルスのそばにより、回復呪文をかけているミリーナ。
そんなミリーナをみつつ。
「さすが、オレのミリーナ、やさしいな。」
無視。
そんなルークの言葉をあっさり無視し。
そのまま回復呪文をかけているミリーナに。
「…確かに。そういわれても仕方ないであろう。
わしの行動は陛下のご機嫌伺い、たいこもちのまね。とそしるものも事実。
グランシス将軍もその一人であったからな。」
「いや、言われるも何も真実なんじゃ…」
そんなアルスのつぶやきに突っ込みをいれているリナ。
いわれて、思わず目を見開き。
みれば、ミリーナのかけた回復術は、アルスの傷をものの見事にとふさいでいる。
「…すまん。…わしがシェーラを陛下にお引き合わせしたのも…
飛び切りの逸材を手にしたことをお喜びしていただきたかったがゆえ…
しかし…それでは終わらなかった…」
ミリーナにお礼の言葉をいい。
さらに言葉を続けるアルス。
「…頼むから、誰か何かいってくれ…」
一人、蚊帳の外のルークがぼつりとつぶやいていたりするのだが。
そんなルークの声には誰一人として耳を傾けることなく。
「シェーラを陛下に引き合わせ…それ以降。
あの女がどうやって陛下に近づいたのか…正直いってわしはしらん。
気がつくと、陛下のそばには常にあの女がいるようになった…
しかし、わしはそれでよいとおもった。それで陛下が満足ならば…
そして、あの日も…『シェーラの要望』で城に貴殿のお父上が呼び出され…
何日もたたぬうちに…お父上の病死の報が流れた…」
そんなアルスのつぶやきともいえる言葉をききつつ。
剣を構えたままじっとそれをきいているジェイド。
「…そのころから、わしは思い始めたのだ…
わしは間違っていたのでは…とな。」
「…つーか、あのシェーラがあんた何者か知ってて国王に紹介したのか?」
とりあえず、ミリーナに、いや、全員に無視され。
まあ、いつものこと、といえばそれまでで。
気を取り直し、とりあえず、その会話に参加しているルーク。
ミリーナはテレやだからなv
そう、自分自身に言い聞かせ…
「?いや?あの女が何か?
ともかく…わしはそのときから後悔しはじめた。
だがしかし、たとえ陛下をご不快な気分にさせたとしても、だめなときにはだめ。
そう申し上げることも必要だったのでは・・・とな。
そうわしが思い始めていたその矢先…
過日、陛下はわしをおよびになってこう申された…
『お前の名前で貴公と兄上の追放命令をだせ。』と。
陛下の傍らにはやはりあの女-シェーラがいた。
そのとき、気づいたのだよ。
今この国を動かしているのはあの女だと。
この国にはもはや腑抜けしか残っておらんと。
そして…わし自身もそのふぬけの一人だった…とな。
遅すぎたがな…気づくのが…」
そういいつつ、剣を杖がわりにと立ち上がり。
「そして、昨日。いきなり城から出るな。入ることも禁止。
そう命令がだされ…わしは意を決して陛下にもうしあげるつもりであった…
だが…戻ってきた返事は…わしの更迭。しばしの監禁処分…であった。
貴公らはあのシェーラを何とかしよう、と思っておそらくこの城の中に入ってきたのであろう。
…虫のいい話とは思うかも知れんが・・・陛下には害をなさんでくれ…」
いいつつ、息を大きく吐くアルス。
「すこしきくが、ジェネラル(覇王将軍)シェーラ以外に、
ここ一年で登用された人物はいるのか?」
そんな話をききつつ、そんなことをいっているミルガズィア。
「?おじ様?」
そんなミルガズィアにと問いかけているメフィ。
「いや、以前、メフィ、おぬしにもいったであろう?
ガーヴ配下、魔竜王ガーヴがカタートの北の魔王を共に倒さないかと。
部下を通してわれらドラゴンズ・ピークに再三使者を立ててきていた、というのは。」
「「おいおい。」」
いともさらりとそこに自分たち以外、つまりはジェイドや、そしてアルスがいる、
あと、そのあたりの事情を知らないミリーナとルークもいる、というのに。
まったくかまわずに話しているミルガズィア。
そんな彼の台詞に思わずハモッテて同時にいっているリナとルーク。
リナは半ばあきれて、ルークは驚愕しつつ、という違いはあれど。
「そういえばいってましたね。確か、水竜王様の術が原因で。
あの魔竜王(カオスドラゴン)が魔族から離反して、生きるために戦いを。
というので、確かそれに選ばれたのが、ここ、ディルスでしたわね。」
「うむ。ガーヴはあの当時、この町というか国にかなりの戦力を投入し。
国王に取り入って、というか、国の中枢に部下、
つまりは竜将軍(ジェネラル)ラーシャートをこの国の大臣とし、
かなり作戦を練っていたみたいだがな。」
「確かうわさでは、ある魔道士がその陰謀を説いて、
というか、彼ら魔族の正体を暴露させて、大騒動になった、とか聞きましたわ。私は。」
そんな会話をしているミルガズィアとメフィ。
「あ゛~、あれか…」
そのときのことを思い出してそんなことをつぶやいているリナ。
「それで、だ。今回、われらには感知できぬが。
まず、リナ殿やガウリイ殿がここに覇王(ダイナスト)当人がいる。
というのであれば、まず間違いはないであろう。
となれば…だ。魔竜王(カオスドラゴン)の時と同じように。
この国にはほかの魔が入り込んでいる、そう捕らえても過言ではあるまい。
となれば。だ、一年前のとある一件により、この国の魔族はすぺて消えた。
われらもその気配はすでに調べてそれは明白。
今は巨大な魔の気がこの町というか国を取り巻いているのでわれらは詳しくは感知できぬが。」
トントン。
まったく表情を崩さずにそんな会話をしているミルガズィアと。
そんなミルガズィアにと答えているメフィ。
そんな二人をみつつ。
かるくリナの肩をたたいているミリーナの姿。
「…あ、あの?リナさん?…それって、本当なんですか?」
どこか声が震えているのはおそらくは気のせいではないであろう。
「あれ?いってなかったっけ?本当よ。」
さらり。
即答しているリナ。
以前、町全体を崩魔陣(フロウ・ブレイク)でリナが包み込み。
この町にいる魔族、すべてをあぶりだしたのは、あまりそれは知られてないが。
『・・・・・・・・・・・・』
そんなリナの即答に、思わず黙り込む、リナとガウリイ以外の全員。
「と、ともかく。」
しばしの静寂を破ったのは。
「ともかく、だ。シェーラを運良く…いや、リナ殿やガウリイ殿がいるんだから。
まずは倒せる、というか撃退はできるだろうが…」
「ちょっと?ミルガズィアさん?それってどーいう意味ですか?」
「言葉どおりの意味だが?」
「それだと、私たちがいかにも敵なしみたいじゃないですか!?」
『自覚ないの(か)(ですか)』
ものの見事に。
ミルガズィア、ルーク、そしてミリーナの台詞が。
完全にと一致してゆく…
「私はそんなに強くないぃぃぃ!」
などと叫んでいるリナであるが。
世の中、説得力、という言葉がこれほど似合わない叫びもないであろう。
「まあ、それはおいとくとして…だ。
シェーラだけでなく、グルゥやノースト、それにディがいたら、結構面倒だからな。」
「つーか、何かかなりその名前…いやな予感がするんだが…
ひょっとして、シェーラ以外、つまり覇王(ダイナスト)直属の部下か?」
冷や汗を流しつつそんなミルガズィアにときいているルーク。
「そうだが?」
『……覇王(ダイナスト)っていったい……』
思わず、同時につぶやいているルークとミリーナ。
シェーラも、安直のネーミングならば。
ほかのものたちもかなり安直ネーミング(だな)(なのですね)。
と、同じことを心の中で思いつつ……
-続くー
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あとがきもどき:
薫:最近またまた打ち込みしてたら猫が邪魔します(笑)←得にルナ(爆!
何はともあれ。
ちらほらと、一部のかけらが(こらこらこら!
ミルガズィアさんたちならさらりと言いそうな気がするんですよね。
しっかし、リナ、自分のことを棚にあげてあきれますか?(笑
次回、サーディアンとかの登場ですv
・・・・シェーラとダイナストの登場はいったい全体何話後になるんだぁ!?
・・・・・・・・・・・あと、あれやって、これやって・・・それから。
肉塊になってる二つやって・・・・・うぎゃぁぁ!?
・・・・・私は死にました(まてぃ!
んではでは・・・・・
2003年12月15日某日