・・・・・なかなかに打ち込みがはかどりません・・・・。
  何はともあれ、こんにちわv
  最近こればっかり打ち込みしてるなぁ。
  ラグナは?ほかのは?もしもし?
  とまあ自分自身に突っ込みいれつつ。
  とりあえずいくのですv

 #####################################

        狭間の選択     ~いざゆかん、黒幕はいづこ?~
   

   
     ガウリイが切り取った床下に伸びるはちょっとした階段。
   その先からもれているかすかな光。
   「うーん、ビンゴv」
   にっこり微笑むリナに。
   「というかどうしてこんなところに隠し階段が…」
   などとぶつぶつつぶやいているルーク。
   「問題はこの下ね。いきましょ。」
   「だな。」
   それだけいいつつ、そのまますたすたと階段を下りてゆくリナとガウリイ。
   「ルーク、私たちもいきましょう。」
   「あ、まってくれよ。ミリーナ!」
   すたすたと歩き始めるミリーナの後をあわてて追いかけているルークではあるが。


   「ここね。」
   ただの長い廊下が続いているそんな道。
   だがしかし、その横にあるのは明らかにただの土ではないというのは気配でわかる。
   独特の感覚、というべきか。
   「だな。」
   そういいつつ互いに顔を見渡し。
   そしておもむろに。
   「振動弾(ダム・プラス)!!」
   だごがぁ!
   リナの放った術によりそこにある廊下の壁があっさりと穴をあけてゆく。
   壁にぽっかりと開くちょっとした穴。
   その先にあるのは当然というかお約束というべきか。
   ぽっかりと開いたかなり広い空間が広がっていたりする。
   そして。
   その中にと入ってゆくリナとガウリイに続いて。
   ミリーナとルーク、そしてワイザーもそれに続いてゆく。
   

   「「な゛…な゛!?」」
   地下室であるというのに一応は設備の整っているその部屋には。
   あきらかに、冷暖房の術が施してあり気温は少し肌寒い程度に保たれている。
   いきなり横より入ってきたリナたちにうろたえているのは。
   その部屋にいた魔道士姿の人間たちが約五人。
   魔道士といってもそのタイプはいろいろで。
   リナのように攻撃呪文を操るのを主体とした実践的なタイプもいれば。
   逆に閉じこもって研究などに没頭するタイプなど。
   その範囲は様々。
   そして、リナたちの目の前でうろたえている彼ら五人は。
   明らかに様子的に研究一筋タイプ。といったところの人物達。
   そして部屋に入るなりミリーナたちの視線が一箇所にと集まり。
   そしてしばらく絶句する。
   そこにいたのは彼ら五人だけではない。
   いや、そういう表現すら適切であるのかどうかすらも怪しいが。
   ミリーナたちが視線を向けているのはその部屋にとある十数本の合成獣(キメラ)
   製造用のクリスタルの筒。
   そしてそのすべてに満たされている『生命の水』。
   そしてその中にあるのは。
   
   あきらかに元、人であったと思われる物体が水の中に浮かんでいたりする。
   半分は人で半分はレッサーデーモンの姿をしている女性。
   首から下があきらかに溶けて何ともいえない要望になっている男性。
   そして数名が固まったような形で顔がいくつもある-無数の顔をもつ獣。
   それらはすべて明らかに彼らの意思で実験に参加したのではない。
   と見た目にもあきらか。

   そんな光景が部屋の中では見受けられているのである。

   「っ!-てめえらぁ!」
   怒りにまかせて近くにいた魔道士の襟首を引っつかんでいるルーク。
   「…わ。わわわわわ。」
   そんなことをわめきつつも部屋から逃げようとしているとある魔道士もいたりするが。
   どすっ!
   逃げようとするその男性に問答無用で投げたルークの剣がその背中に突き刺さり。
   そのままずるりとドアにもたれかかり倒れ付す魔道士一人。
   「-うーん。この人たち、まだ意識というか魂残ってる人…あまりいないわね。」
   そういいつつため息ついているリナに。
   「うーん、だったらエルさんに聞いてみようか?
    もしかしたらこの人たちの魂戻してくれるかもしれないぞ?」
   などといった会話をしているリナとガウリイ。
   「??ガウリイ殿?リナ殿?」
   そんな二人の会話に首をかしげているワイザー。
   「それもそうね。このままっていうのも後味というか気分悪いし。」
   などといいつつ天井に向かい。
   「というわけで、エルさぁぁん。聞いてるんでしょ!?
     この材料というか実験にされた人たちの魂、今どうなってるの!?」
   などといいつつ何もない天井に向かっていきなり話しかけていたりするリナ。
   「リナさん?いったい何を?」
   そういいかけるミリーナの言葉よりも早く。
   『-あら、リナ。よくわかったわね。このあたしが見てるの。
    そうね。そこにいる三分の一の人間の魂はまだここにいるわよ。
     輪廻の輪にははいってるけどまだ転生の輪にははいってないから。』
   何ともいえない澄んだ、それでいて神秘に満ちた声が、
   何もない天井の辺りといわずいずこともしらずに部屋全体にと響き行く。
   「?エルさん?三分の一ってほかは?」
   そう問いかけるガウリイの言葉に。
   『-後は昆虫とか鳥とか動植物に転生してるものもいるし。
     最近生まれたばかりの子供の命を終わらせてそっちに戻すっていう方法もあるわよv』
   そんな声が部屋にと響き行くが。
   「…な、なあ、ミリーナ?この声っていったい、誰の声だと思う?」
   「…ルーク、それは追求しないほうが多分絶対にいいとおもいますわ。私は。」
   いきなり聞こえてくるその声に。
   そんな会話をしているルークとミリーナ。
   「???いったいこの声の主は?…ま、まあとりあえず。
    お前たち、いったいここで何をしているんだ?
     話しだいによってはそこにいる凶悪な魔道士たちがだまってないぞ?」
   そういいつつちらりとリナたちをみつめてそこにいる魔道士たちにといっているワイザー。
   「ちょっとまてぃ!誰が凶悪な魔道士よ!」
   それにすかさずに突っ込みをいれているリナではあるが。
   『-それで?どうするの?こっちに戻ってきてる魂、そっちに送り返しましょうか?』
   くすくすくす。
   どこかくすくすと笑いを含んだ声が部屋にと響き聞こえていたりするのだが。
   「あ、お願い。このままだったら何か寝覚め悪いし。」
   そういうリナのその言葉に。
   『-わかったわ。じゃ、送り返すわねv』
   パッ!
   その言葉と同時に。
   一瞬、クリスタルケースのすべてが金色の光にと包まれる。
   そして、次の瞬間には。

   ドバザァァァァ!!!

   さすがにその衝撃に耐えられなかったのであろう。
   そこにあったすべてのケースがはぜわれ。
   中にいた人の原型をとどめていないものたちが床にと転がり落ちてゆく。
   だがしかし。
   「「…う…ん。」」
   その転がった中に普通の人の姿もちらほらと見受けられ。
   そしてまた。
   転がっている中には完全に精神生命体のみの魔の姿。
   ちなみに自力で具現化しているのではっきりいって形にすらなってない、
   そんな不可思議な物体が部屋のあちこちで見受けられていたりする。
   「「な゛に゛!?」」
   ありえない。
   というか自分たちが行ったのは…。
   そんなことを思いつつ思わず人にもどった数名の人々を目の当たりにし。
   思わず叫び声をあげている魔道士たちだが。
   「…いや、というか普通合成されているものたちを。
    しかもすでに魂のないものたちを元に戻すなど不可能だろうに…」
   その光景をみて思わず絶句しつつ唖然といっているワイザー。
   まあそれが当然の一般人の反応であろう。
   「と。とりあえずあまり深く考えないことにして。
    ―てめえら、ここでいったい何をしてやがった?」
   とりあえず怖いので深く考えないことにしよう。
   それで自分自身を納得させ。
   いまだに絶句状態にある魔道士たちにと問いかけているルーク。
   ちなみにその横では。
   てきぱきと
   とりあえず片付けをリナと一緒にしているミリーナの姿が見受けられていたりするのだが。
   散らばった破片などを一瞬で一箇所にまとめていたりするそのリナの技は。
   リナが母親より特訓を受けた成果ではある。
   まあそれがどのような特訓であったのかは、まあ聞かぬが花。というところであろう。
   そんなルークの質問に。
   いまだに目の前で起こっている光景に目をまるくしつつも。
   ―まあ、いきなり目の前で粉々になったクリスタルケースを一瞬のうちに、
   再生、というか元通りにしていたり、挙句はすでに異形と化していた人間が。
   元の姿、しかも意識のある形で、などといった光景を目の当たりにすれば。
   普通の人間ならば間違いなく混乱するのはしごく当然の反応ではあろうが。
   「わ、われわれはここでラーヴァス様に命令されて。
    アストラル・サイドより召還したデーモンと人間を掛け合わせ、
     人間にデーモンを憑依させる、という実験をさせられていただけです。」
   なぜかデスマス口調になっているのは、まあそれも当然ではあろう。
   一人のその言葉に続き。
   「まだ自我の確立していない子供に憑依させたらどうなるか。
    男と女、大人と子供では能力、適正、外見変化はどうなるか。
     そしてもっとも効率のいい憑依はそれぞれにどのバターンなのか。」
   そういいつつその目におびえの色を含みつつ、震えながらルーク、そしてリナたちを見つめる魔道士のうちの一人。
   「それで?偽者というかこの城をのっとったロード代行の命令で。
     お前たちは罪もない人々をこんな実験体にとした、というわけだ。
      ―これはきちんと裁きを受けさせないといけないな。」
   などといっているワイザー。
   そのことばに。
   「め、命令だったんだ!私が!私がわるいわけじゃない!」
   まったくもって反省の色はまるでなし。
   そんな言葉をほざいていたりする魔道士。
   「ほう、それはそれは。まずは誘拐、そして人権侵害。
    それだけではなく不当な実験、まあ死罪は免れぬな。」
   そんな台詞をほざく彼らに。
   「ほぉぉう。どうみてもここに浮かんでいた女子供、そしてほかの者たち。
     彼らは自分から実験台に志願した、わけじゃないだろう?
     命令なら誰に何をしてもおめーたちは悪くないわけだ。
     ならもし俺が誰かの命令でお前らをぶちころしても俺は悪くないわけだな。」
   -彼らの行動がかつての自分に重なる。
   とある組織で暗殺者として育てられていたルーク。
   命令のままに人殺しなどは当たり前。
   そんな中から救い出してくれたのは-。
   忘れようにも忘れられない過去。
   そのかつての自分の姿と彼らの姿が重なる。
   ―消したい、なかったことにしたい、かつての自分。
   そう言い放ち。
   「…まっ!」
   どぐっ!
   鈍い音と同時に魔道士の体が小さく震える。
   片方の開いていた手に握られた短剣が、ルークが胸ぐらをつかんでいる魔道士の胸を。
   一揆に貫いていたりする。
   「ま、まあ気持ちはわかるけどやりすぎだって。」
   いまだにびくびくとしている横たわった魔道士に近づき。
   何やら唱えているリナ。
   「やりすぎよ。ルーク。」
   そんなルークに静かにたしなめるように注意しているミリーナ。
   すでにリナとミリーナの手によって部屋に散らばっていたクリスタルの破片はどこにもなく。
   そして。
   そこにいた魔もどきたちもまたすでにもはや無にと還されていたりする。
   「これみて何ともおもわねえのかよ!?ミリーナ!」
   珍しく強い口調ではき捨て。
   「命令だ。とかいってよ。こいつら、自分らのやったこと、
    悪いとも何ともおもってやがらねぇ!こんな連中!」
   かつて自分が所属していたあの組織と重なる。
   あのときも何もしらなければ彼らのようになっていたのであろう。
   ―間違いに気づかせてくれたのはほかならぬ、ミリーナとの出会いがあったからこそ。
   ―物心ついたときから刺客として、暗殺者として育てられ、
   闇にと生きることが決定付けられていたルーク。
   彼の両親は彼のその髪の色とそして通りすがりの神官に。
   この子は闇を抱えている。そういわれ。
   そのまま子供を手放し-手放すだけではなく売り払った彼の両親。
   その直後。
   彼の両親はデーモンにと襲われて死亡したのだが。
   そういうルークはそんな彼ら魔道士たちがかつての自分と重なって。
   嫌悪すらも感じているのが今の現状。
   「そいつらをどうにかする前に何とかしないといけない連中がいるでしょう?」
   「っ!」
   静かに言い放つミリーナのその言葉に歯をかみ締めつつ。
   「…こういうのを見ると…人間が嫌いになっちまいそうだぜ…」
   「私も人間よ。そしてルーク、あなたも。」
   そう言い放つミリーナの言葉にルークから力が抜ける。
   「ま、そういうことね。私やガウリイも人間だし。
    とりあえず別に助ける義理もないけど裁きはきちんと受けさせないとね。」
   その言葉とともに。
   倒れてびくびくしている魔道士の体がほのかな光にと包まれる。
   「リナさん?それは?」
   問いかけるミリーナのその言葉に。
   「あ、スィーフィード力を使った回復呪文。」
   『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
   さらりとミリーナの言葉に返事を返しているリナ。
   見る間に胸にある傷がふさがってゆき。
   やがて完全にと血もとまり。
   ぴくびくしていた痙攣も治まっていたりする魔道士の姿がそこにはあったりするが。
   あっさりとしたリナのその言葉に。
   思わず一瞬顔を見渡して無言になっているワイザー、ミリーナ、ルーク。
   この三人。
   「…リナ殿。前々から思っていたが。貴殿は本当に普通の人間か?」
   そう問いかけるワイザーに。
   「ワイザーさん。ともかく今はそれどころではありませんわ。
    とっととラーヴァス代行を名乗っている黒幕の元にいきませんこと?」
   冷静にあっさりとそんなことをいっていたりするミリーナ。
   リナさんのことはあまり深く突っ込みしたらさっきの声といい。
   何かとんでもないことが出てきそうですから。
   などとそんなことをミリーナが心で思っているなどとは当然リナもガウリイも、
   そしてルークも知るはずもなく。
   「それもそーね。」
   そういいつつくるりときびすを返しその部屋を後にしてゆくリナたち。
   後には。
   リナによって城の外にと移動させられた助かった人々が。
   助けを求め町の中にある別の国の大使館に助けを求めていき。
   外では大騒動になっていたりする。
   というかそんな現実巻き起こっていたりするのだが。


  
   「どうやら兵士たちがロード本人を発見して。
     そしてロードの口から今回の一件が語られているみたいだし。
      そろそろラーヴァス、いえベルギス元国王に決着つけにいきましょ!」
   リナたちがいろいろとやっているさなか。
   リナ達によって助け出され、しかも解毒とそして体力まで復活させられたロード・ラングマイヤーは。
   恥をしのんでこの町にとある別の国の大使館に保護とそして。
   今回の一件の後始末の協力を依頼していたりする。
   「だからどうしてそこまでわかるのかわかりませんけど。
    確かに決着はつけなければいけませんわね。」
   そういいつつ城の中を歩いてゆくミリーナ。
   「そういえば確かベイサムっていうやつはどうしたんだろう?」
   代行は確か兄がいる。とかいってたが。
   そんなことを思っていたりするルーク。
   以前リナがちょっと説明していたりするのだが、きれいさっぱりルークは忘れていたりするこの事実。
   「ま、すぐにわかるわよ。ガウリイ、あいつがどこにいるか、わかる?」
   そういうリナの言葉に。
   「おう。えっとどうやら謁見室、みたいだな。」
   あっさりとすぐさまに返事をしていたりするガウリイではあるが。
   「それじゃ、話は決まりね。カウリイ、いつものようにお願いねv」
   にっこりと微笑むリナの言葉に。
   「はいはい。リナの仰せのとおりに。」
   そういって何やらつぶやくガウリイのその言葉に。
   「げっ!おまえそれは!?」
   「ガウリイさん!?またですか!?」
   「お、おい!?いったい!?」
   ルーク、ミリーナ、ワイザーの抗議の声が上がるよりも早く。

   ―カッ!


   ガウリイの術が完成し、そのまま彼ら五人の姿は。
   またまたその場よりと掻き消えてゆく。




   無意味やたらと大きな扉。
   そして扉から伸びるのは細長い広間とそして石柱。
   そして無意味やたらとなぜか足がうまってしまうほどのふかふかの赤いじゅうたん。
   そして。
   その絨毯の先にある二つの玉座。
   そしてそのひとつの玉座に腰かけているのは明らかにラーヴァスと名乗っている、
   元ベルギス国王。
   そして。
   その周りを取り囲んでいる二十人以上の黒づくめたち。
   「な゛!?まさか、合成されているでもなく移動ができる人間がいたとはな。」
   これは逆に彼らを生け捕りにして研究の材料にする価値もあるかもしれませんね。
   などとおもいつついきなり目の前にと出現したリナとガウリイをしみじみと見ていってくるラーヴァス。
   「元ルヴィナガルド国王、ベルギス=ルクサリム=ルヴィナガルド。
    ルヴィナガルド共和国憲法第246条により、
     この特別捜査官(インスペクター)ワイザー=フレオン。
      貴殿をここに捕らえるべく書類もきちんとそろっておる。神妙にいたすがよい。」
   そういいつつばっと。
   懐から何やら巻物らしきものを取り出して。
   ラーヴァスに見せているワイザー。
   それは共和国より発行されている彼の捕獲礼状。
   「…それはそーと、あんた、何もってるんだ…」
   じと目であきれた口調でリナにと問いかけていたりするルーク。
   「いやぁ、ちょうどいい品物あったし。手数料vということでv」


   瞬間移動する際に。
   その途中でとある部屋を見つけたリナは。
   そこにちょっとばかりよっていたりする。
   魔法の明かりに照らし出されていたその部屋には。
   部屋を埋め尽くす小金と銀の輝き。
   そしてと殺せまして部屋にと並んでいる宝石をあしらった鎧に装飾品。
   「おお!これなんかすごいぞ!ミリーナがつけたらきれいだろうなぁ。」
   などといいつつジャラリとネックレスを手にしていっているルークに。
   「おおお!これは全部売り飛ばしたら国ひとつくらいまるまる買えるわよ!」
   などといいつつその部屋にある品物を物色していたりするリナとルーク。
   「…どうでもいいがお前ら、私の前でどうどうと犯罪の話をするなよ…」
   あきれ口調のワイザー。
   「…ガウリイさん、一気にラーヴァスのところに飛ぶんじゃなかったんですの?」
   などとガウリイに聞いているミリーナ。
   「いや、リナに頼まれたから。この部屋に気づいて。」
   それはほんの一秒にも満たないコンマ何秒、という一瞬のことではあるが。
   「ミリーナ、何事もただ働き。というのはだめにきまってるでしょう?
    あ、いいもんみっけv」
   そういいつつその部屋にとあるとある剣を見つけてにっこりと微笑んでいるリナに。
   「うん?面白いことしてるなぁ。これ。」
   などといいつつ鞘に収めたままのそれをみていっているガウリイ。
   「おい゛。お前ら、とにかくとっととラーヴァスのところに向かうぞ…」
   苦笑しつつもいうワイザーの言葉に。
   ある程度その部屋を物色し。
   「それもそーね。」
   「だな。」
   などといいつつ互いにある程度の持てる品物を懐にと入れていたりするリナとルーク。
   この二人。
   「…ルーク、あのですね…。リナさんも。」
   はぁ。
   ため息まじりのミリーナに。
   「んじゃ、そろそろいくか?」
   部屋にいたのはほんの数分にも満たない間。
   当然、物音に気づいてその部屋に兵士たちがやってきたときには。
   ものの見事にリナたちの姿は、そこには見えているはずもなく―。


 
   「ほう、案外早かったな。ここにたどり着くのは。」
   彼らを捕らえ研究すればまた一歩。
   野望に近づきますね。
   などと思いつつ玉座に座ってリナたちを見つめるラーヴァスの言葉に。
   「まね。ここにいるのはわかりきってたし。」
   あっさりといっていたりするリナ。
   その言葉に目を細め。
   「あら、決まってるじゃない!あんたのような子悪党ってこういう演出が好きだからよ!」
   きっぱりはっきり言い放つ。
   その言葉に周りにいた黒づくめの殺気が一揆にと膨れ上がるが。
   「…子悪党、か。まあどう呼んでくれてもいいだろう。
    何をどういったところでお前たちに私のことは理解できんだろうからね。」
   そういって怪しく笑みを浮かべていたりするラーヴァス代行、否ベルギス元国王。
   「まあいい。君たちの顔も拝んだことだし。私がここで無駄な時間をつぶす理由もないな。
     私は地下で研究の続きをする。後は頼むぞ。」
   そういいつつふいとその場からきびすを返そうとするベルギス元国王に。
   「にがすか!」
   そういいつつつっかかってゆくワイザーの姿が。
   

   それと同時に戦闘が開始されてゆく。



   「氷の矢(フリーズ・アロー)!」
   ミリーナの放った氷の矢が黒尽くめたちにと直撃してゆく。
   ざすっ!
   抜き放った剣にて黒づくめたちをなぎ倒しつつラーヴァスを追っているワイザー。
   しばしそのような戦闘風景が進んでゆく。
   ワイザーはといえばすでにラーヴァスを追っていきその場に姿は見えない。
   ルークとミリーナは剣と魔法で黒尽くめたちを相手に戦っており。
   ガウリイの剣にてこれまたあっさりと倒れていっている黒尽くめたちの姿もちらほらみえる。
   だが倒しても、倒しても奥の部屋よりわらわらと湧き出てくる黒づくめたち。
   「だぁぁぁぁ!きりがない!いっちょ、一気にいくわよ!ガウリイ!」
   「ということはこの部屋だけでいいのか?リナ?」
   ?
   第三者が聞けば意味不明の会話をしているこの二人。
   「とりあえずこの半径一キロ。」
   「わかった。」
   「おい!てめえら、いったい何の話を!」
   そう問いかけるルークの言葉を無視し。
   「母なる命の根源よ 金色の海を抱擁せし すべてなる母なる海よ
     夜よりも深き 暗闇よりもまぶしき存在 すべてなる命の母よ
      闇よりもまぶしき 暗闇よりも昏き 金色の母よ
       我が問いかけに その力 我が意思のもとに 汝の力を借り受けたまわん。」
   聞いたこともないカオスワーズ。
   その言葉とともにリナの周りに金色にと輝くなぜか黒い力の渦が出現し。
   そして。
   次の瞬間には。
   「カルティマ・カァスィム!」
   
   ドォォォン!!!!


   それはほんの一瞬の出来事。
   その言葉とともにリナの周りに出現したなぜか金色にと光る無数の黒き塊が。
   そのあたりいったいめがけて降り注ぐ。
   いわくこれは、俗にいうプラスト・ボム。
   それの力の源がすべてなる母である金色の王の力を借りている術。
   「うーん、ビクトリーv」
   そういいつつVサインをしているリナの回りには。
   ただただそこにはそこにあった城の内部の装飾品があるのみで。
   「おーい。リナ、とりあえずは壊れないように物質を覆っておいたけど。
     これでいいのか?」
   などとのほほんというガウリイのその言葉に。
   「…お゛い゛。」
   「・・・・・・・・・・・・」
   思わず無言になっているミリーナにつっこみをいれているルーク。
   それもそのはず。
   あたりにはすでに。
   彼ら以外の人の気配は瞬く間に見受けられなくなっているのであった。
   「とりあえず何もしらない兵士にも結界張ったみたいね。
    ガウリイにしてはいい判断じゃない。」
   にっこりと微笑むリナに。
   「オレにしては…って。しかしリナ、いきなりエルさんの術はないとおもうぞー?」
   などといった始終にこやかに会話をしていたりするリナとガウリイではあるが。
   「…と、ともかく。ラーヴァスを追いかけましょう。」

   とりあえず気にしないことにし、ミリーナが乾いた声で、
   そうつぶやく姿が後には見受けられているのみ。
   
                             -続くー

#####################################

    あとがきもどき:
     薫:ちなみに。参考。
        スレイヤーズ本編10巻。ですv
        大部分、そのままのところがあるのはま、話的に見逃してくださいなv
        何しろあれが元のバロディ(?)だしv
        しかし・・・・・。
        この調子でいったらまた何話になるんだろ・・・これ。
        ま、いっか。
        とりあえず(多分)次回でソラリア編は終了ですv
    エル:・・・・で?あたしの威厳はいったいどこに?
     薫:ぎ、ぎくっ!
        そ、それでは!!!!!(ダッシュ!)
    エル:ふっ。逃げられるとおもってるのかしら?

   
   ―きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!


   悲鳴のみがしずかに響き渡ってゆく―・・・・・。


    エル:まったく、完全にあたしが遊んでいるのりになってるし。
        あたしはもっとこう威厳あふれた存在なのにねぇ。
        ま、もう少し根性をたたきなおしておくとしますかねv
        それでは、皆様、また次回でv