ただいまルナにじゃまされつつの打ち込みです(笑)
  さいきん異様にモモもルナも甘えてきます、なぜに?(まて)
  はてさて、ま、とりあえず。
  というか七時前にもどっても、夕飯つくって風呂いって・・・・。
  としてたらいつものとおりの時間です・・・・。
  はてさて、今日中に打ち込み完了するかなぁ・・・・。
  間に合わなかったら短くてもいーから今日の更新にするか(かなりまて)

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        狭間の選択     ~ソラリアの闇~
   

    「-逃がすか!」
   などといいつつ長椅子の陰からでてく黒尽くめの男性。
   「うーん、この場にいるのは五人ね。」
   「だな。」
   すでにこの場は明るくまるで昼間よりも明るく照らし出されている。
   「「何だ?!何だ!?くせもの!?」」
   などとさすがに明るいので外の警備兵などもこちらに気づき。
   騒ぎ始めていたりするが。
   「とりあえず、この場はどうするんだ?リナ?」
   人が集まりだしている扉の外の気配。
   それにのんびりと問いかけているガウリイのその言葉に。
   「とりあえず、ここから出ることにしない?」
   まあこのまま調べてもいいにはいいのだが。
   それだと…かなりおもしろいかもしんない。
   などといった感情がリナの心の中に芽生え始めていたりするが。
   「それもそうだな。…で?地下にいくのか?外にいくのか?」
   のんびりというガウリイのその言葉に。
   にっこり。
   にっこりと満面の笑みを浮かべて。
   「あら、決まってるじゃない。―地下にいくのよv」
   きっぱりはっきり断言し。
   そのまま、ばっと身を翻して地下への扉を出現させる。
   「それじゃ、これ壊しておくな。」
   「オッケーv」
   にどと入り口が閉じられないようにその仕掛けを壊しているガウリイ。
   ―と。
   何やらリナがあけた入り口のあたりが何か特殊な力で固められていたりする。
   「…えっと…あ。あははは…気にしないにーにしよっと…」
   おもわずつうっと額に流れる一筋の汗。
   リナが地下への隠し階段を開き、その鍵をガウリイが壊し。
   そのせつな。
   なぜかそのあたりのものがどうやっても壊されないような特殊な力が働いていたりする。
   「…エルさん…楽しんでるな…これって…」
   などとつぶやくガウリイの声が、リナの考えを肯定してゆく。
   「ま、まぁ。深くは考えないようにして…っと。とりあえずいきましょ。」
   「だな。」
   彼女が手を貸した。ということはかなりこの光景をみて楽しんでいる。
   ということを位置づけているのに他ならない。
   そのままだっと二人して一気に地下にと続く階段を下りてゆくリナとガウリイ。
   「逃がすか!おえ!」
   「その前にこの入り口を!」
   などといった数名の声が飛び交うが。
   リナとガウリイが地下室への隠し階段を駆け下りているそんな中。
   地上の礼拝堂ではそんな声が響き行く。
   「な゛!?入り口がどうやっても隠しきれません!」
   「何!?」
   そう叫ぶと、ほぼ同時。
   「「曲者め!覚悟!」」
   ダン!!!
   礼拝堂に、十数名以上の警備兵などがいっきになだれ込んでくる。
   彼ら、黒ずくめのことは警備兵たちも知らない。
   あわててそのままきびすを返し-与えられた能力を使い、
   そのまま空間を移動しその場を立ち去る黒尽くめたち。
   「体長!ここに階段が!どうやら賊はこの中に逃げ込んだ模様です!」
   リナの目論見どおり。
   礼拝堂にとなだれ込んできた警備兵たちは。
   隠された階段。
   それをみつけて礼拝堂の中に人影が見当たらないのをみてとり、
   地下に曲者は向かったのだと確信する
   「第二班と三班は私に続け!一斑と五班。それと六班は神殿周りの警備の確認と。
    不振人物の確認をいそげ!」
   「「了解!」」
   おそらくはこの警備の一番最高責任者なのであろう。
   服装もほかの警備兵とはかなり異なり少し立派なものを身につけている。
   そんな男性の言葉に従い。
   各自、言われたままにと配置にとついてゆき。
   「私につづけ!」
   そのまま、彼らは彼らですら知らなかった階段を降り、地下にと向かってゆく。

   「うーん、ビンゴ。しっかし…趣味悪いわよね…」
   ばんばんと手をたたきつつそんなことをいっているリナ。
   「おーい。リナ、こっちはおわったぞぉ?」
   などといいつつ頭にでっかいこぶをつくっている男たちや、
   白目をむいて気絶している男たち。
   または口から泡吹いて失神している女性など。
   そこにいたのは男女問わず。
   リナとガウリイの目の前には。
   累々と横たわるなぜか白い研究服のようなものを身にまとっている人々や。
   そして魔道士姿の人物が。
   そんな彼ら全員がすでに意識を失っていたりする。
   そして。
   「「えーん。えーん。」」
   「ひっく、ひっく。」
   その奥にある扉から聞こえてくる子供の泣き声が多数。
   「とりあえず、ガウリイ、この子たち、助けられないかなぁ?」
   などといいつつそこにある、クリスタルのケースにおそらくは生命の水。
   と呼ばれている水が満たされ。
   その中に浮かぶは。
   元人であったものたちの姿。
   「可能は可能だけど。でもそれやったらこいつら下手に合成してるから。
    魂とか体に傷つくぞ?」
   さすがにガウリイもしかめっつらをしてそんなことをいっていたりするが。
   「でも少なくとも助けられるには違いないんでしょ?」
   そう問いかけるリナの言葉にぽりぽりと頭の上をかきつつ。
   「まあ、できるにはできるが。母さんから教えてもらってるし。」
   などといっているガウリイ。
   リナとガウリイがたっているその前には。
   数十ともいえるクリスタルのケースが並び。
   その中に。
   湛えられている水の中に浮かんでいるのは無数の子供。
   いや、元子供たち。というべきか。
   中には数名の子供などを掛け合わしたものもあるのか。
   頭が五個以上あり、手が無数に生え、足のない肉の塊。
   のような元人間の子供たちの姿もみえていたりする。
   「―とりあえず、まだ意識というか自我があって生きている子たちだけでも。助けましょ。」
   同じ人間同士、というか無防備な何の力もない子供。
   よくもまあこんな子供相手にこんな非道なまねができるわよね。
   などとリナはかなり嫌悪感をあらわにしているが。
   「ま、リナがいうんだったら。―でも本当に精神面までは保障できないぞ?
    それにあまり時間もないし。」
   すでにもう追っては階段を降りて自分たちの方にと近づいてきている。
   「くだぐたいわないでやる!」
   「わ、わかった!」
   びしゃりと怒鳴るリナの言葉に気おされ。
   ガウリイは何やらと胸の前で印を結ぶ。
   と。
  
   カァァ…


   あたりにほのかな淡い光の洪水のような光が部屋を満たしてゆく。

   「地下にこんな場所があったなんて。」
   警備の人々は自分たちが配置されていた神殿に。
   こんな地下室があるなどとは聞かされてはいない。
   つくりは地下に、地下にと続いており。
   「まるで何かを隠すために地下深くにつくってる魔道士とかの研究室みたいですね。」
   一人が何気なくぽつりとつぶやくが。
   「めったなことをいうんじゃない。ラーヴァス代行はきっと何かの考えがあって、
    この施設を作られたにきまってるんだからな。」
   この施設ができたのは、国王が病弱となり、代わりに領主を勤めている、
   ラーヴァス=ネクサリア=ラングマイヤー。
   彼が城主代行となってからのこと。
   そんな会話をしていると。
   とうねうねと続く階段の先、その先の方から漏れてくる光を感じ取る。
   「みなのもの!やはり曲者はこの中にいるぞ!心してかかれ!」
   『了解!』
   その言葉に気を引き締め。
   全員でいっ気に今まで以上に早く階段を駆け下りてゆく。


  
   タタタタタ。
   「やればできるじゃない。ガウリイ。」
   そういってウィンクひとつ。
   「でも、リナ。あの子たち、あのままほうってきたけどいいのか?」
   「後は彼らの仕事よ。いくらなんでもあれをみて。
    行動しないような人間はいないでしょ。」
   それがいくら国に雇われている兵士、だとしても。
   闇夜にかけてゆく足音が二つ。
   「まあな。あれで何も行動起こさないようなら、もうこの町、だめだしな。」
   そんなリナの言葉に相槌をうつ。
   ガウリイが放った何かしらの力により。
   その力はリナには不明だが。
   ま、まああのミリーさん、とかいう人の力…らしいから。
   深くは考えないようにしてっと。
   などと自分自身にリナは言い聞かせているのだが。
   ともかく先ほどガウリイが放った光により、まだ意識のある、というか、
   息のある、魂が存在している子供たちは、光に包まれ本来の肉体を取り戻し。
   その反動でクリスタルがわれ、周りに彼らが合成されていた何かしらの動物、
   魔、様々な生き物が当たりに散乱し。
   そして、その奥の扉では、鍵は壊したものの。
   それすらも気づかずにないている、誘拐されていた子供たちの姿。
   そんな会話をしつつ。
   まだ助かる可能性のある子供たちを元の姿にと戻した直後。
   数名の足音を聞きつけ。
   その場から瞬間移動で瞬くまに外にと移動しているこの二人。
   「それはそうと、リナ?」  
   走りつつのんびりとそれでいて罰の悪そうにいうガウリイの言葉に。
   当然のことごとくに聞き返しているリナ。
   「いってもいいか?」
   「だから何よ!?」
   「さっきから、オレたち、つけられてるんだが。」
   …びたり。
   その言葉におもわず走る足をとめ。
   「そーいうことははやくいぇぇぇぇ!」
   リナの怒鳴り声が辺りにと響き行く。
   その声と同時に、ふとリナもその気配にと気づき。
   「ちっ!まさか、アストラルサイドから追ってかける!?ふつー!?」
   すでに夜道を歩いていても怪しまれないように。
   というかまあ忍び込むときには姿を見られる可能性はないというにもかかわらずに。
   のりで黒い布で口元などを覆っていたのだが。
   それはもう取り外している。
   万が一、誰かにみつかっても旅の人物が夜中にジョギングしている。
   くらいにしか思われないであろう。
   …真夜中にジョギングするものがいるかどうかはまあおいておくにしても。
   そんなことを思っていたリナではあるが。
   そんなリナの声にゆらり。
   とリナとガウリイの後ろの道すじの空間が揺らめき。
   そこから出現するさきほどの黒ずくめの男たちの姿が。
   そして、月明かりに照らされているリナの顔をみて。
   思わず。
   ほぅ。
   約二名ほどが目を見開いてそんな小さな声を漏らしていたりする。
   「で?リナ?どうすんだ?」
   いきなり出現したというのにもまったく動じずにそんなことをいっているガウリイに。
   「どうするも何も。このままこいつら捕まえて拷問してすべてを聞き出す。
    っていう手もいいわよねv」
   にっこりとにこやかに宣言するリナに。
   「―何を馬鹿なことを。お前たち、逃げられると思うなよ。」
   そんなリナとガウリイに向かってくぐもった男の声が発せられる。
   と。
   

   「―何やら夜の夜中に取り込み中のようだな。」
   リナとガウリイのいる場所はちょうど町をいくつにも区画にわけているブロック塀の前。
   後ろにはにげられるが前に逃げるにはブロックを飛び越えるかまたは塀沿いに進むしかない。
   そんな場所。
   声は、リナとガウリイ、その真上、つまりは塀の上から聞こえてくる。
   さきほどからその気配をすでに捉えていたリナとガウリイは別に驚いてはいないが。
   その声にまともに動揺している黒尽くめたち。
   みれば夜空に散らばる星を背に塀の上になぜか腕を組んでたたずむ人影ひとつ。
   そして特質すべきはその顔を布で覆って隠している。ということ。
   一見するなればまあ怪しい、といっても過言ではないであろうが。
   「何だ!?貴様は!?」
   いきなりふってわいたその乱入者に声を荒げる黒尽くめの男性。
   「夜中に何やら騒がぐな。近所迷惑だ。まあ何やら取り込み中らしいが。」
   そういってちらりとリナとガウリイの方にと視線を泳がせる。
   「貴様もそいつらの仲間か!?」
   一人が息をまいて叫んでいたりするが。
   「そういうわけでもないのだがな。」
   のんびりとどこか静かな口調で答えている塀の上にいる男性。
   「なら余計なことに首を突っ込むな!われわれは施設に忍び込んだ曲者を捕らえようとしているだけだ!」
   あせった口調で怒鳴り返していたりする黒尽くめ。
   「曲者?お前たちのほうがよほど曲者ではないのか?その姿からして。
    ―まあ私も他人のことを言える姿ではないが。」
   のほほんというその言葉に。
   「相変わらずのおっちゃんよね…」
   思わずこめかみを押さえているリナではあるが。
   リナは気配からこの人物が誰なのか即座にもう把握しているのだが。
   「それより、リナ、どうやらあっちは始まったようだぜ。」
   ふとガウリイがリナたちが先ほど忍び込んだ施設の方を振り向いて。
   にやりとした笑みを浮かべる。

   それと同時に。

   ヒュルルル!
   バン!

   緊急集合の合図が-先ほどリナとガウリイの忍び込んだ施設内部から。
   打ち上げられてゆく。
   「しまった!?」
   「まさか!?あれを見られたのか!?」
   「馬鹿な!?侵入者は外に!?」
   などと口々にいっている黒尽くめたち。
   「ま、下っ端兵士は知らないわよねぇ。
    まさか、この町で町ぐるみのデーモン作成計画、なんてものが行われてるなんて。」
   そんな彼らにむかってにっこりと笑っていない笑みを浮かべているリナ。
   「おー。騒ぎ今から大きくなるぞぉ。面白いまでに。」
   などといってざわざわと騒ぎ始める雰囲気を感じ取り。
   完全に人事のようにといっているガウリイ。
   「さて、どうする?―あの施設の地下にあった、実験施設。
    子供たちを媒体にした合成獣作成施設、見つかっちゃったわよ?兵士たちに?」
   にこっ。
   にっこりと微笑み。
   完全に動揺しパニックになっている黒尽くめたちにそんなことをいっているリナ。
   「ちっ!引くぞ!ともかくあれの事実は防がねばならぬ!
    あのお方の怒りに触れるまえにあの場所を破壊するぞ!」
   『了解!』
   「まだこいつらの始末が!?」
   「そんなのは後でかまわん!あれが表ざたになればそれこそまた二の舞だぞ!」
   その叱咤の声にびくりとし。
   そのまま。
   「次こそは必ず!」
   などとどこにでもあるような捨て言葉を吐き捨て、その場から掻き消えてゆく黒尽くめたち。
   「―やはりとうとう手足まで…したか。」
   などというつぶやきをのこし。
   ひらりと塀の反対側にと降りている先ほどまで壁の上にたっていた男性。
   「なあ、リナ?結局、何だったんだ?」
   「あんたはぁぁぁぁ!すこしは自分でかんがえなさいぃぃぃい!」
   スパコォォン!
   誰もいなくなってしばらくし。
   困ったようにリナにと聞いているガウリイ。
   そんなガウリイをはたくリナのスリッパの音がここちよく夜の闇にと響いてゆく。



   曲者がいる。
   そう思われたその先にあったものは。
   かなり頑丈につくられている扉。
   しかもその扉はひとつや二つではなく。
   そのまま明るいほうにとリナたちをただの曲者。
   と信じ込んで追ってきた兵士たちがそこでみたものは。
   累々と並ぶクリスタル・ケース。
   部屋の奥の方からは聞こえてくる子供の泣き声。
   そして。
   入ったその部屋に累々と横たわる子供たちと。
   割れたクリスタル・ケース。
   無事なクリスタル・ケースの中にあるものは。
   「「うぐっ!」」
   それをみて思わず口を押さえるもの。
   目を見開くもの。
   我慢しきれずにはいているもの。
   などと反応は様々。
   そこには。
   あきらかに-おそらくは子供を媒体としたと思われる異形の姿が。
   無事なクリスタル・ケースの中に累々と浮かんでいる光景。
   「-隊長!行方不明の子供たちが!」
   一人が泣き声を不振に思い、頑丈な鍵のかかった。
   …なぜか壊されているが。その鍵は。
   しかもその状態からつい先ほど。
   そんな扉をあけたその先には。
   旅の途中や、そして町、近隣の町や村などから。
   行方不明の捜索願。その願い届けがでていた子供たちの姿ー。

   「まさか、隊長。これって、人体実験施設では…」
   『-な゛!?』
   脳裏に浮かんだ言葉を信じたくはなかったが。
   一人のその言葉にどうしても現実を直視せざるを得ない。
   「ともかく!子供たちを全員保護!それからこの場所の調査!」
   とにかく、無事な子供たちを助けるのが先決である。
   そのまま、無事な子供たちをつれて外にと出て。
   
   ヒュルルル!
   バン!

   そして応援を頼もうと救援信号を打ち上げる。
   
   ちょうどそれはリナとガウリイが追跡者と対峙している同時刻。
   ともかく子供たちの安全優先、保護を。
   というのを重要視していたがために。
   まだ先ほどの施設はきちんと調べ終わってはいない。
   子供たちをきちんとした役所に送り届け。
   応援の兵士たちが集まり。
   いざ、施設を調べよう。
   としたその矢先。


   ズズズズゥゥゥゥン!!!


   鈍い音とともに。
   施設は…そんな彼らの目の前で完全にと崩壊、そしてその直後に発火。
   『火事だぁぁぁ!!!!』
   町の中、そんな騒ぎが広がってゆく。


  

   「なあ?リナ?こんなところで落ち着いて朝飯食べててもいいのか?」
   翌日の朝。
   町は昨日の出来事で騒然となっており。
   何でも寺院の中から行方不明の子供たちが発見され。
   そしてその直後にその寺院は崩壊、そして炎上。
   その子供たちの発見にかかわった兵士のすべては騒ぎの中。
   何ものかに襲われ全員命を落としたらしい。
   かろうじて彼らが助けた子供たちは町の役所に保護されており。
   だがしかしそのうちの数名以上はどこか意味不明なことをいっており。
   精神ケアが必要。とのこと。
   子供たちに話を聞こうにもないているばかりで要領は得ずに。
   昨夜の神殿崩壊騒ぎは今朝ではちょっとした町のトップ話題に上っていたりする。
   宿の一階の食堂で、テーブルに満載された朝食セットを二人でつつきながら。
   そんなことをガウリイがリナにと聞いていたりするが。
   「ララ。だからその姿のときには言葉遣い、気をつける気ない?」
   ちなみに今は宿屋、ということもあり。
   リナにいわれていつものとおりにガウリイは女性の姿にと変化しているのだが。
   女二人の旅だからまけてv
   といって宿代をまけらしていたリナ。
   そして昨日の騒ぎでいきなり宿が満室となり、二部屋とっていたリナとガウリイ。
   二人部屋に移動してくれませんか?宿代は一人分で結構です。
   そういわれ二人で一部屋に泊まっていたこの二人。
   ガウリイにしてみれば男性の姿でチェックインをしていなかったがゆえに、
   リナと二人でひとつの部屋に泊まれることを本気で喜んでいたりしたのだが。
   ちなみに今だに周りでは近くの施設の原因不明の崩壊事件。
   それの事後処理、または調査。
   をするためかかなりの兵の姿が見受けられていたりする。
   「ま、いいじゃないか。リナだってそーだろ?」
   「私はいーのよ!」
   きっぱり断言し。
   「あ、ララのそれ、もぉらいv」
   手の止まっているガウリイ…否、ララのお皿からひとつのお肉を取り上げているリナ。
   「ああああ!リナ、ずるいぞ!」
   「ふ。早いもの勝ちよ!」
   そんな二人のいつもながらの食事バトルが繰り広げられていたりするその一角。
   「くっ。やるわね。ララ。」
   「リナもな。」
   けっきよくララが頼んだものをリナが食べ。
   リナが頼んだものをララが食べ。
   というような格好になっていたりするこの二人。
   なら食事を取り替えればいいじゃないか。
   という声がどこからか客観視しているものがいれば聞こえてきそうではあるが。
   まあそれがこの二人である。
   「ま、代行も下手には動いてこないわよ。
    それに昨日のおっちゃん。彼が動いている。ということは、やっぱりこいつら。
     あの元王国の関係者だし。」
   などといいつつ食後のデザートの山盛りフルーツパフェを口に運びつつ。
   そんなことをいっているリナ。
   「そういや、昨日のおっさん。リナ、知り合いなのか?」
   そういって聞いてくるガウリイのその言葉に。
   「気配でわかんなかったの?あんたが?」
   心外そうな顔で目の前にいる女性となっているガウリイ-ララを見つめるリナ。
   「いや、オレは話はしっててもあの一件には無関係だったから。
     エルさんたちから話、聞いただけだし。あと噂話とか。」
   あ、そーいやそっか。
   その言葉に納得し。
   「そっか。そーいやあの一件、ガウリイ、かかわってなかったもんね。
    ルヴィナガルド王国の一件、かかわったの私とナーガとそれとあのおっちゃんだもんね。」
   ふと当時のことを思い出して一人納得しているリナ。
   「確か国を挙げて人間素材にしたデーモン作成やってた国だよなぁ。」
   「そ、その国の関係者よ。あのこの前のザインとか。
    まあ彼が出向いてきてるってことは大方逃走中の前国王、そんなところじゃない?」
   確か風の噂であのおっちゃん、ルヴィナガルド共和国の特別捜査官。
   になったって話だし。
   なとど思いつつばくりとバフェのアイスを一口しているリナ。
   「そーいやあの黒尽くめ、全員も合成されてたな。…はちゃめちゃに。」
   そういいつつ食後に頼んだ甘みを抑えたクリームがはさまれているワッフルを一口。
   口にと運んでいるララ。
   「そね。あれ、完全に合成、とはいいがたいわね。両方の細胞、ずたぽろだし。」
   第三者が聞いていればとんでもないような会話をさらりとこんな普通の宿屋の食堂でしているガウリイとリナ。
   もしこの意味がわかるものがいたらその場でかなりの確実でパニックなることは必死である。
   だが、幸運にもこの二人の会話を耳に挟んでも-理解できるものは、
   今この食堂にいる数名の人々には理解などはできないのであった。
   それはある意味幸運、としかいいようがないであろう…。
   「ま、とりあえずここには魔の気配は絡んでないし。」
   「だな。何か暴走してる人間の気配はするけど。」
   「そーいうこと。」
   そんな会話をしつつ。
   食後のデザートを互いに食べているリナとガウリイ。
   「ま、とりあえず。」
   「だな。」
   そういいつつ二人して最後の一口を口にと運び。
   食事の手を止める。
   「どうやらあっちからお誘いがあるみたいね。」
   「あちらさんからお誘いがかかったようだな。」
   二人が同時に言い放ち。
   そしてちらりと視線を向けたその先には。
   店の入り口にたたずむ警備の兵の二人連れ。
   普通なら捕らえる手段できたか!?
   などと普通の人間では戸惑うであろうが。
   何しろリナとガウリイである。
   ―伊達に相手の気配からその目的を読み取る訓練は受けてはいない。
   きょろきょろと宿を見渡していたその二人連れは。
   ?
   一瞬、首をかしげ。
   そのまままたまた周りを見渡す。
   「…ガウリイ、あんたトイレで男性にもどってきなさい。」
   「どうやらオレの姿が違うから人違い、とおもってるみたいだしなぁ。わかった。」
   リナの言葉に促され。
   トイレにたった振りをして男性形態になって席にと戻ってくるガウリイの姿。
   ?
   一瞬店の者は首をかしげるが、まあこの場で待ち合わせをしている。
   というのはよくあることであまり気にしないことにして再び仕事に戻っていたりする。

   やがて、席についたリナとガウリイの姿が、彼らが手渡されている紙の特徴と一致し。
   彼らはまっすぐに迷うことなくリナとガウリイが座っているテーブルにと近づき。
   「失礼ですが-リナ=インバース殿。ですね。」
   紙とそしてリナとを見比べつつそんなことを聞いてくる。
   「そうよ。」
   食後に出された紅茶をのみつつあっさりと返事をしているリナ。
   そんなリナと手にもっている紙を見比べ。
   「なあ?特徴に胸がない、とかかかれてるけどこの女の子、あるぞ?」
   「でも顔立ちはそのままだぞ?洗濯板のリナとは書かれてるが?」
   ぷちちちっ。
   小声で話しているそんな兵士たちの会話を聞きとがめ。
   リナの額に浮かぶ青筋ひとつ。
   「あのねぇぇ!!どういう意味よぉぉぉお!とゆーか!
    だれがんなこといってるのよぉぉ!」
   「だぁぁ!リナ、落ち着け!」
   怒鳴るリナを必死で抑えているガウリイ。
   そんな剣幕にたじろぎつつも。
   まあ、その前にリナに二人ともちょっとした術をかけられて、
   少しばかり香ばしいにおいを漂わせていたりするのだが。
   「わ、われわれはこの町の領主。
    ラングマイヤー配下の警備のものであります。」
   「ロ・ロード代行からのご要望で、ぜひともご高名なリナ=インバース殿と。
    ぜひとも一度話しがしたい、よければ一度食事にご招待したい。ということなのですが…」
   その場に完全に恐怖し、震えつつ用件を述べる兵士二人の姿が。
   宿屋の一階にある食堂の一角にて。
   見受けられているのであった。

                             -続くー

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    あとがきもどき:
     薫:・・・・・リナちゃん。洗濯板のリナ。
       と呼ばれても仕方がないんじゃ・・・・(はっ!殺気が!汗)
       だって、リナ、町とか村以外ではほとんど男性の姿とってるから!
       スタイルは見た目には確かに小柄で華奢な胸ない女の子。
       にしかみえませんよぉぉお(絶叫!)
       ・・・・ガウリイの変化はあれは絶対に詐欺です(確信)
       何はともあれ。
       ようやく次回でルクミリ再び登場・・・かな?
       それでは、また次回でv