こんにちわv
   うーん、シェーラ登場までいこうかとおもったけど。
   何か長くなりそーだしなぁ。
   というわけでルーク&ミリーナと一緒に旅をするところまでを打ち込みをばv
   ではではvいくのですv
  
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        狭間の選択     ~ベゼルドのうわさ~
   

 
   なぜかまあ気持ちはわかるが。
   しばらくリナに対して文句を言っていたりするミリーナとルーク。
   「ま、いいじゃないのよ。とりあえず村全体にいたデーモン。
    今ので消滅したし。」
   「というかリナ、人間も白目向いてるぞー。」
   そんなリナにさらりといっていたりするガウリイ。
   「ま、まあ今のはさすがにかなり来てましたし。
    でも今の竜族の言葉もわからない普通の村人ですら。
     ……イメージと感じで敏感に反応して気絶したりしてますけど…(汗)」
   竜の言葉を理解できない人間にまで影響を及ぼすあれっていったい……。
   そんなことをおもいつつ。
   つつぅ。と流れるリナの額より一筋の汗。
   「でも今のベゼルドで流したら、今問題になってるあれ。
    簡単に解決するんじゃないか?」
   そんなことをふと思いついたようにいっているルークのその言葉に。
   「ルーク、人類を撲滅する気ですか?」
   冷ややかにそんな言葉に突っ込みを入れているミリーナ。
   「いや、それだとこの地上に生きる竜とエルフ以外。
    全部滅びるとおもうけど?」
   さらにそんなミリーナの言葉に追加突っ込みを入れていたりするリナ。
   「う゛っ!た…確かに。」
   いい案だと思ったんだが。
   よくよく考えればそうだよな。
   などと思いそのまま黙り込んでいたりするルーク。
   「そういえば今、ベゼルドでデーモンが大量発生してる。
    って近くでよった魔道士協会でいってたっけ。」
   ふといまさらながらに思い出しそんなことをつぶやくリナに。
   「でも本当にいまさらだよなぁ。
    確かダイ何とかとかいうあのおっさんがあれ計画始めたの。
     確かオレが生まれてしばらくしてからだったしなぁ。」
   そういいつつしみじみいっているガウリイの言葉に。
   「…多分、その計画。ガウリイのこと知ったからはじめたんじゃないの?(汗)」
   ある意味正解ではある。
   じと汗ながしつつガウリイをみつついっているリナ。
   『??』
   当然ながら意味がわからずに首をかしげているミリーナとルークであるが。
   「ま、確かに、あ、でもオレがエルさんたちに連れられていろいろと回り始めたの。
    確か二、三歳のころからだぞ?」
   「…私と同じ時期か。」
   リナも完全にルナの特訓を受け始めたのがちょうどその年齢のころから。
   ????
   そんな会話をしているリナとガウリイをみつつ。
   「と…ともかく。こんな状態では一人で出かけたあのシェーラさんが気になりますわ。」
   そういっているミリーナのその言葉に。
   「少し思うんだけど。何であんなやつのことなんて心配するわけ?
    魔族の心配しても意味ないと思うんだけど……」
   そういいつつパタパタと手を振っていたりするリナに。
   「は?何いってるんだ?あんたは?」
   露骨に繭を潜めていたりするルーク。
   「魔族よ。あのシェーラは。ってもしかして知らなかったの?」
   きょとんとした声でさらりと言い放つそんなリナの言葉に。
   「あ゛あ゛!リナさん!いきなりばらさないでくださいよ!」
   などといいつつ。
   いきなりどこからか声が聞こえてきたかと思うと。
   ゆらり。
   ルークとミリーナの真横の空間がぐにゃりと一瞬ゆがんだように視線に移る。
   それと同時に。
   そこからなぜか色が薄くなっている黒い神官服を着ている男性が出現してきていたりするが。
   「あら、まだいたの?ゴキブリ?」
   「しくしくしく。リナさぁぁん、その呼び方はやめてくださぃぃぃ…」
   そういいつつその場にうづくまり地面にのの字を書き始めるその神官。
   「…お゛い゛。何だ?そいつ?」
   そういいつついきなり出現したゼロスをみて。
   口をぱくばくさせているルークに。
   「あ、このゴギフリ、これでも魔族。」
   「何だ?まだゼロスついてきてたのか?オレとリナの旅を邪魔するとは、
    いい度胸じゃないか?ん?」
   などといいつつ絶対零度の微笑みをゼロスに向けていたりするガウリイ。
   「な゛。何を馬鹿なことを…」
   そういいかけるルークの言葉をさえぎり。
   「あら、本当よ。ついでにいえばあのシェーラって子。覇王将軍シェーラだし。」
   またまたさっさりさらりと言い切るリナのその言葉に。
   「?何だ?そりゃ?」
   繭を潜めていまだに信じてない口調で問いかけているルークに。
   いまだにいじけているゼロスをみつつ。
   これが…魔族?
   などと信じられない様子でゼロスをみていたりするミリーナ。
   「んーと。簡単に説明すると、この世界の闇を束ねる。
     赤瞳の魔王(ルビーアイ)シャブラニグドゥ。
     その配下、五人の腹心のうちの一人、覇王(ダイナスト)グラウシェラーが擁する
     高位魔族よ。んでこいつがついでにいったら獣王(グレータービースト)
     ゼラス=メタリオムの神官、ゼロス。
     もっと簡単に説明したら降魔戦争時の『竜を滅するもの(ドラゴンスレイヤー)』
     だけどね。」
   あっさりさらりと説明するリナのその言葉に。
   「あ…あの?リナさん?どうしてそんなに詳しいんですの?」
   どこか気のせいではないであろう、ミリーナの声が震えていたりする。
   「だってこんなの常識でしょ?」
   「オレは物心ついたときからエルさんたちに連れまわされていたからなぁ。」
   などとしみじみいっていたりするガウリイ。
   「あんたはそうでしょうね。」
   そんな会話を和やかにしているリナとガウリイに。
   「ガウリイさんは特別ですよ。何しろあのユニット様のお付のフェアリーさんの、
    ご子息ですし……。」
   などといいつついまだに地面にのの字を書き連ねていたりするゼロスの姿がそこにあったりするが。
   「でぇぇぇぇぇぃ!うっとうしい!」
   バコォォン!
   あまり横でいじけていられるのははっきりいってうっとうしい以外の何者でもない。
   懐からスリッパを取り出してゼロスをはたくリナ。
   キュウ。
   そのままスリッパにたたかれて地面とキスをしていたりするゼロスの姿が。
   「い…いやあの。私、何か魔族っていったらこう何というのか…」
   普通魔族、といえば滅びと恐怖の代表。
   だがしかし。
   リナがいうとおりだとすればこのゼロスにしろあのシェーラにしろ、
   そんな様子は微塵も見れない。
   そんなことを思っているミリーナに。
   「あら。何いってんのよ?ミリーナだったわよね?
    高位魔族が人間にまったく同じ姿をとれるのは常識でしょ?
    もともとこいつら精神生命体で物質世界の肉体持たないんだし。
    この姿もその力で具現化させてるだけなんだし。
    それにまにて、今のこの時代では人間と同じ姿とらないと、
    彼らの役目、つまりは混乱などを人間社会に紛れ込んでおこせないじゃない?」
   「…ずいぶんとあんた詳しいんだな。」
   説明するリナをじと目でみつつ問いかけているルークに。
   「ふっ。こんなの常識に決まってるじゃない。」
   『違うと思(うぞ)(いますが)(いますけど)』
   きっちりと三人分。
   ルーク、ミリーナ、そしてゼロスの声が重なっていたりする。
   「それで?ゼロス?いったい何をやっているのか。
     まさかまだ知らない、聞いてません。で通るとおもってるのかしらぁ?」
   そういいつつにこやかに何かをその手にもっていたりするリナに。
   「あ゛あ゛!リナさん、それは何ですかぁぁ!」
   その手にある手のひらサイズの球体の黒い塊を見て叫んでいるゼロス。
   「あら、この前、エルさんが来たときに簡単な術、教えてくれたのよねv
    何でも虚無球(カティクボール)とかいうんですってv」
   にこやかににっこりと微笑むそんなリナのその言葉に。
   「わ…わかりました。ご説明いたしますぅ。
    ですから!それをしまってくだいぃぃぃぃ!」
   いまだに風の中に嗚咽が混じるそんな村の中。
   ゼロスの叫びが響き渡ってゆく。

 

   魔道士協会でも今回のことは事件解決に乗り出していたりする。
   かくいうリナでもその依頼料がけちで有名な魔道士協会のわりに。
   結構依頼料がよかったので剣を探すついでにその依頼を受けていたりするのだが。
   魔道士協会の話によると。
   今回、ベゼルドの町の周辺でデーモンがなぜか大量にと発生しているらしい。
   その原因を突き止めてほしい。というもの。
   依頼料は金貨千枚。
   魔道士協会の割りに奮発した金額ではあるが。
   内容はいたって簡単。
   始まりはベゼルドの山にと遊びにいった子供たちのうちの一人が、
   一匹のデーモンに殺される。
   というものであった。
   子供たちの話は要領を得ないが事実戻らない子供が一人いたので、
   デーモンに殺されたのは間違いないであろう。
   というのが大人の意見。
   事実は異なるのだが、まあある意味正解ではあるにしろ。
   子供というものは珍しいものなどに興味があるのは当然のことで。
   そこでみつけた怪しくぽっかりと穴をあけている洞窟。
   当然探索をしよう。と子供たちが言い出すのは至極当然のことで。
   そしてその奥に岩に突き刺さったあるものをみつけ。
   それに手をかけ…。
   それが真実。
   子供たちは目の前で異形と化してゆく友達を見る羽目にとなってしまい。
   なきながら町にと戻ったのだが。
   それでも彼らが無事にたどり着けたのは。
   一重にその素材となったのが子供。
   出会ったという事実に他ならない。
   最後の意識を総動員してデーモン化された子供は。
   否、精神を壊され魔に憑依された子供は友達を逃がしたのである。
   その後、精神崩壊を招き…そのまま子供の純粋な思いとそして憑依した魔。
   それが相互干渉を起こし。
   塵と化し崩れ去ったのであるが。
   本来、レッサーデーモンやブラスデーモンなどといった、
   何かを、つまりはこの世界にいる生物を媒介とした魔は、つまりは亜魔族と呼ばれている存在は。
   何ものかに召還されて存在する、というバターンが多い。
   今では魔の拠点となっているカタート山脈や、そして結界の拠点となっている、
   群狼の島、北の拠点、滅びの砂漠、魔海を除いては。
   それ以外は大抵は野良デーモンなどと呼ばれていたりする。
   魔道士などが実験的に召還してそのままほうっておいたり。
   デーモンを呼び出した後に召還した魔道士が何らかの原因で死亡したり。
   その場合は呼び出された魔はその本能、つまりは滅びを撒き世界を混沌にと還す。
   それが魔の本来の属性。
   それゆえにその本能のままに破壊活動などを心のままに赴き野山などをうろつき、
   野良デーモンと化す。
   そして当然ながら子供たちのいうその出来事も当然そんな野良デーモンが相手であろうと。
   討伐隊が組織され、山へと派遣されはしたもももの。
   ブラス・デーモンならば一匹、二匹は十分に倒せるはずのその力をもったはずの、
   討伐隊は問題の山にといったっきり二度と戻ってはこなかった。
   その後も山でデーモンの群れをみた。という様々な人たちからの報告が相次ぎ。
   魔道士協会とこの国、カルマート公国の軍とが調査に乗り出しているのだが、
   いまだにその原因は判明していない。
   それゆえに旅の魔道士などにもその依頼が魔道士協会と国の共同で出されていたりするのだが。
   


   「そもそもはですね。これはまあ覇王様から聞いたのではなく。
    僕の主、獣王様からお聞きしたんですけど。
     そもそもは魔王様、そしてまた腹心の方々。まあほかの世界のかたがたはこの際無視するとして。
    何でもある子供を特訓するためとか称してあの御方が以前にもまして、
    よく降臨なされるようになり、それで当然ながら魔王様の力は弱体化します。
    しかもご存知のとおり今この物質世界で動ける魔王様はただお一人。
    北で凍りつけになっている魔王様だけです。
    それで、動ける魔王様を復活させよう。そのためには欠片を宿している人間を見つけることが先決です。」
   とりあえずここでは何だから。
   というので村から少し離れた場所にある酒場にて。
   ひとつのテーブルを取り囲み会話しているリナたち一行。
   そんなゼロスの言葉をさえぎり。
   「…ちょっとまて。魔王が…人に封印されている?」
   問いかけるルークの言葉に。
   「おや、ご存知なかったんですか。魔王様の欠片は人間の心に封印されています。
    といってもそれは魔王様の精神が七つに分断され、まあ物質世界上だけなんですけどね。
    いや、精神世界でもそんなことをしたらあの御方に…とと。
    まあ僕はそれでも面白いのではなどと思ったり…とと。
    と…ともかくかつての神魔戦争の折に魔王様は七つに分断され、
    そして人の心にと封印されてしまいました。
    人は弱くも強い精神もってますからねぇ。その反面だましやすかったり、
    扱いやすかったりもろかったりするんですけどね。はっはっはっ。」
   にこやかにそんなことを笑いながら説明し頼んでいたホットミルクを一口、口にと運んでいるゼロス。
   「ま、とりあえず詳しくは省きますが。とにかく誰かの人の心の中。
     つまりは魂の中に魔王様は封印されているわけで。
     今目覚めている魔王様、北の魔王様もかつては人として、それを冥王様が目覚めさせられたんですし。
     とにかく人身御供…もとい活動できる魔王様を得ると同時に。
     とある理由で弱体化が進んでいる魔の戦力を補うために、
     人間を媒体としたデーモン作成、それを以前冥王様が提案されましてねぇ。
     で、その計画を覇王様がどうやら実践なされているようでして♡
     まあ計画が失敗してもそれはそれ、覇王様だけの責任ですし。
     それでどうやら最近その活動を活発的になされているようなんですよねぇ。
     まあ理由はわかりますけどねぇ。
     何しろ魔竜王様は冥王様に滅ぼされて。いやはや困ったものです。」
   などといいつつにこにこ微笑んでいたりするゼロス。
   『な゛!?』
   その言葉に絶句しているルークとミリーナ。
   リナとガウリイはといえば。
   「あ!ガウリイ、それあたしの!」
   「リナこそずるいぞ!オレの皿にビーマンばかり盛って!」
   ・・・・・・・。
   などとその横で食事争奪戦を繰り広げていたりするのだが。
   そんな二人の光景を違う意味で汗ながしつつ具間みて。
   「そ、それで?」
   とりあえず気になる話の続きを促しているミリーナ。
   「まあ、そんな理由で、しかも冥王様なんてあの御方に串焼きにされて、
    それで今死んでいる状態ですしねぇ。いやはや困ったものです。ははは♡」
   『…いや、串焼き……って(汗)』
   にこやかに説明しているゼロスの言葉に思わず突っ込みをいれているルークとミリーナ。
   まあこれが当然の反応であろうが。
   「それでシェーラさんがこの計画の率先にたって。
    僕たち魔の戦力拡大をかねて、そしてまた欠片を宿している人間を探すために。
    あちこちにうわさとかばら撒いてましてねぇ。
    二十数年前のあの剣もそれだったんですけど。
    人間というものはどこかで鋭いんですよねぇ。
    あの昔にうわさになっててすでに忘れられていたらしい剣の話と。
    そして今回のデーモン発生を結びつけて。
    それで剣をめぐってまたまた人間などがどうやら素材として集まっているようですし。」
   そこまで説明し。
   「ま、僕の知っているところはこんなところですけどね。
    あ、でもこれ覇王様からお聞きしたのではなくてあくまでも獣王様からお聞きしたことですので。あしからず♡」
   にこやかにそういいつつ。
   「それで、食べないのでしたら、それ、もらってもいいですか?」
   などといいつつ硬直しているルークとミリーナの目の前にある、
   鳥の丸焼きをすすっと自分の方にと引き寄せていたりするゼロスの姿が。
   「ま、とりあえずほうってはおけないわよね。
    それに私の金貨千枚もかかってるし。」
   「…そういう問題か?」
   食事バトルを制覇したリナが山と隣の席にお皿を積み上げ。
   そんなことをいっていたりするのだが。
   そんなリナの言葉に突っ込みを入れていたりするガウリイ。
   「リナさぁん、まさか邪魔するおつもりですか?」
   ほとんど涙声でいってくるゼロスのその問いかけに。
   「ふっ。当然じゃないのよ!今回の一件には金貨千枚がかかってるのよ!
    まあどうやら話からするとその剣というのはどうせシェーラが作り出した魔族でしょうし。
    光の剣の代わりにはなんないでしょうからそれはあきらめるとして。」
   さらりというリナのその言葉に。
   「何ぃぃい!?光の剣!?あの伝説の!?それ、いったいどこにあるんだ!?」
   目の色を変えてがたんと椅子から立ち上がっていたりするルーク。
   ちなみに村であんなことがあったがゆえに。
   この酒場には客はリナたちしかいない。
   まあほかの客がいたらこんな会話をしていたりしたらそれこそ大騒動になるであろうが。
   リナとガウリイ、そしてゼロスがそれを気にするのかはともかくとして。
   「あれなら今Dさんのところに戻ってるぞ?」
   「だからガウリイの戦力になる剣が必要なんだけどねぇ。
    これがまたなかなかなくて。」
   のほほんといっているガウリイに。
   しみじみいっていたりするリナ。
   「エルさんが変わりの剣貸してくれるっていうのをリナ、断ったんだぜ?」
   などと目の前にいるゼロスにそんなことをいっていたりするガウリイだけども。
   「そ…それは(汗)リナさん、ありがとうございますぅぅ!」
   本気で感謝の言葉を投げかけていたりするゼロスの姿が。
   あ…あの御方の手渡される剣、絶対に何やらありますし。
   断ってくれて本当にありがとうございます!
   などと心から感謝していたりするゼロスではあるが。
   「だぁかぁらぁ。エルさんがくれるっていうのに。
     絶対何か裏があるって。どうやら彼女たち暇をもてあましてるようだし。
     もしかしたら異世界の今度は腹心どころか魔王とか竜神なんかが姿を変えた剣とかになる可能性もあるのよ?」
   『あら、さすがリナ、鋭いわねぇ。さすがユニットの未来の身内ねv』
   『・・・・・・・・・・・・・・・』
   ぴししっ。
   いきなり店の中に響き渡った声に思わず無言になっているリナたちに。
   固まっていたりするゼロス。
   声はすれども姿はみえず。
   その澄んだそれでいて神々しいまでに神秘的な声。
   「?リナさん?今の声…っていったい?」
   質問してくるミリーナに。
   「ミリーナ、世の中には知らないほうがいいこともあるのよ。
    今の金色の王の声。」
   ちょっとまて!金色の王といえば天界から追放された魔王の中の魔王じゃあ!?
   などとふとそんなことを思い絶句していたりするルーク。
   どうやったらそんなに間違ったことになるのやら。
   「リナさぁぁん、いきなりその名前を呼ばないでくださぃぃぃぃ…」
   その横ではすでにゼロスが色を失い消えかけていたりするが。
   「ま、何はともあれ、いってみるしかないようね。ベゼルドに。」
   「…何かなあ?俺たち、とんでもないやつらと知り合いになったんじゃないか?」
   ぽそりとそんなことをつぶやくルークに。
   「奇遇ですわね。ルーク、私もそんなことを思いましたわ…」
   などといいつつ額から冷や汗を流していたりするミリーナ。
   「んじゃ、話はまとまったところで。おばちゃぁぁん!
     追加オーダー、これとこれとこれ、二十人前づつおねがいねぇぇ!」
   ドンガラガッシャァァァン!
   リナのその言葉に。
   まともに椅子から転げ落ちているルークのミリーナの姿が。
   村はずれの一件しかない酒場にて。
   見受けられてゆくのであった。


   ひゅ。
   闇夜に響く何かの音。
   その先をゆく小さな影がそれに合わせてぐらりと揺れる。
   「-ばか者、殺すな、といったはずだ。」
   闇夜と夜風にまぎれて響き渡る低い声。
   「足に当たったはずです。これでもう動けません。」
   そういうよりも早く。
   よろけたその姿がそのまま平気で屋根の上を走り始める。
   「・・・・・・」
   一瞬その光景に立ち尽くす二人の黒尽くめの男たち。
   「・・・・あれ?」
   「『あれ?』ではない!追うぞ!」
   そういいつつ屋根の上を駆けてゆくその小柄な影を追いかけてゆく。
   「冗談。まさかあのリナ=インバースとガウリイ=ガブリエフがかかわってくるなんて。
    計画、急がないと。もうここは引き上げますか。
    でもその前に。この私を追い掛け回してくれたあいつらには。ふふふ。」
   などといいつつわざと彼らの目にとまるようにと屋根の上を駆けてゆく一人の少女。
   暗闇にそのひとつにまとめたみつ編みが走るたびにとたなびくが。
   「とりあえず、ついでにちょっと食事でもしますか。」
   くすりと微笑み。
   小さく唇をゆがませる。
   それと同時に。
   ・・・ル・・・る・・・るるるる・・・・。
   リナたちがいる場所から少し離れたとある小さな村の中に。
   低いうなり声が響いてゆく。
   くすくすくす。
   「食事もできてついでにあいつらの実力をも見極められる。
    何て素敵なんでしょう。そうよ、弱いものはいらないわ。
    媒介となる肉体は強いほうがいいんだから。」
   冷酷なまでの笑みを浮かべ。
   村全体におそらくは百匹以上はいるであろう出現したデーモンの姿を屋根の上から確認し。
   一人ほくそえんでいる少女-シェーラの姿が。
   リナたちが食事バトルを繰り返しているそんな中。
   見受けられてゆくのであった-。
   

                             -続くー

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    あとがきもどき:
          薫:ルーク&ミリーナ。
            もうであったからには逃げられませんよぉ?(笑)
            ちなみにシェーラ、すでに半分やけになってます(笑)
            もはや口止めされている、という事実はあるにしろ。
            リナとガウリイにかかわって冥王があの御方からみで死亡した。
            というのは紛れもない事実ですからねぇ(こらまて)
            わかんない人は一部を参考にしてください(だからまてぃ!)
            ではではv
            またいつかvv