こんにちわv
  さてさて、今回はやっぱりスレイヤーズではこれがなければv
  というわけで愉快な○ルさん、ギャグ特選集がどこかで活躍をば(こらまてぃ!笑)
  ま、何はともあれ、いくのですv

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        狭間の選択     ~デーモン駆除方法~
   

 
    「でぇぇぇぇぇぇ!?」
    村に入りしばらく。
    そんな声がリナとガウリイの耳にと聞こえてくる。
    「何だ!?」
    その声に身構え声のしたほうにと駆け出しているルークに。
    それに続いているミリーナ。
    結局先にルークとミリーナ。
    その後ろにリナとガウリイ。
    そんな形で村に入ってしばらくのこと。
    叫び声をあげて固まっているシェーラの前には集まっている村人たちと。
    そして。
    はっきりいって新品同様になっている家の姿がそこにあったりする。
    「無事だったのかい!?」
    「何があったんだ!?」
    「というかこの怪しい神官さんがシェーラちゃんの家。
     一瞬にして再生したんだよ!?」
    結局のところ。
    リナにおいていかれ。
    瓦礫と化した家の片付けを任されたゼロスは。
    とりあえず瓦礫を片付けるよりは手っ取り早く家を再生させることを思いつき。
    でそれを人前であっさりしっかりと実行していたりする。
    「な゛。た…確かシェーラさんの家…跡形もなく吹き飛んでいましたわよね?」
    目の前にあるまるで新築の家をみてそんなことをぼつりといっている銀色の髪の女性、ミリーナ。
    「あらら。ゼロス、ま、いっか。壊れたものは再生させるの当然だしね。」
    「だな。」
    それであっさりと済ませていたりするリナとガウリイ。
    「おや、シェーラさん。お久しぶりですねぇ。」
    口をぱくぱくさせているシェーラにとにこやかに話しかけているそんなゼロスの言葉に。
    「な゛!?どうしてあなたがこんなところにいるのよ!?」
    どこか悲鳴に近い声を上げているシェーラ。
    「?シェーラちゃん?この黒い神官さんとお知り合いかい?」
    今だに目の前で一瞬にして家が再生されたことに驚きつつ。
    シェーラに確認をとっている村人の姿が。
    「え、ええまあ。」
    そういいつつ言葉を濁すシェーラに。
    「普通できるものじゃありませんわ。瓦礫と化した家をこんな短時間で再建するなんて。」
    などといいつつ新築状態となっている家をみてそんなことをつぶやいているミリーナ。
    「あら。そうでもないわよ。ちょっと物質構造とついでに原子構造。
     それを修正したらできるけど?」
    「ま、リナは分子構造変換までしかできないけどな。」
    「あんたが原子素粒子変換までできるのがすごいのよ!」
    などとはっきりいって第三者が聞けば意味不明なことを言っていたりするリナとガウリイ。
    「………(汗)」
    やっぱりこの二人って、あの御方とかかわりあるのかしら?
    などと思いつつそんな会話をきいて額から汗を一筋。
    「ま、とりあえずは何だ。シェーラちゃんの家もどういうわけか無事に再建されたようだし。
     な、シェーラちゃん、ここは意地を張ってないで。」
    とりあえずかなり気にはなるが。
    今はとりあえずお宝の情報が先決。
    そんなことを思いつつシェーラにと話しかけているルーク。
    「…はっ。」
    そんなルークの言葉にはっと我にと戻り。
    「と、とにかく私は無事でしたし。皆さん、ご迷惑とご心配かけました。」
    そういいつつ集まった村人たちに対してぺこりとおじぎをし。
    そのまま家の中にと入ってゆくシェーラの姿が。
    「うーん。とりあえず何がどうなっているのか。
     シェーラに問い詰めてみましょ。」
    どうして
ルヴィナガルドの王家の紋章が。
    あの黒づくめの男たちの服に縫いこまれていたのか。
    わからないことは山とある。
    そのままいまだに家の周りでくずふりつつ。
    ゼロスを質問攻めにしている村人たちをおいといて。
    シェーラが入っていった家の中にと入ってゆくリナ。

    そんなリナの後からあわてて続いて家の中に入るルーク。
    だがしかし。
    「…な゛。いない?」
    さきほど家の中に入ったはずのシェーラの姿は。
    そこにはかけらも見えずに。
    キィキィキィ。
    裏口の戸が無情にもただ半分開かれキイキイと音を立てて、
    開いたり、閉じたりしていたりする。
    「ああ!シェーラちゃん、まさか一人でどこかにいったのかぁ!?」
    などと叫んでいるルークだが。
    「んっふふ。いい根性してるじゃないのよ。この私から逃げようなんて。」
    裏口の戸はダミー。
    空間移動してこの場より逃げたのは明白。
    リナの目が怪しく光るが。
    「とりあえず、リナ、もうそろそろ日も落ちるし。
      あの子を追いかけるのは明日にでもして、今日はもう宿とらないか?」
    のほほんとリナの肩に手をおきつついってくるガウリイのその言葉に。
    「うーん。それもそうね。」
    ガウリイの言葉に同意し。
    とりあえず家の外にとでてゆくリナ。

    外では。
    「いやぁ、あんたすごいですねぇ。」
    「いや、それほどでも。はっはっはっ。」
    なぜかなごやかに。
    ・・・壊れたものを村人に言われるままに修理しているゼロスの姿がそこにあったりするが。
    「…あいつ、本当に魔族か?」
    そんな光景をみて思わずあきれた声をつぶやいているリナ。
    まあ確かに。
    一応は高位魔族であるはずの獣神官ゼロスが。
    人間の壊れたものを修理している様子は。
    はっきりいってどこかが違う。
    ゼロスとしては村人から情報を引き出すのに。
    その方法をとっているのに他ならないのだが。
    何はともあれ。
    そんな光景はおいておいて。
    今日のところはもう日も落ちてきたが由に。
    村に一件しかないという宿屋に部屋をとり。
    休むことにするリナとガウリイ。

 

    「いやぁ、しかしシェーラちゃんの知り合い。
      便利な人がいたもんだねぇ。」
    などといいつつリナとガウリイが座っているテーブルにと食事を運んできている、
    宿屋の主人。
    「この宿屋も壊れかけてた扉とかあの神官さんに直してもらったんだよ。
      いやぁ、助かったよ。」
    にこやかにそんなことをいいつつ。
    「確かあんたら、あの神官さんと知り合いだったよね。
     だからこれはサービスだよ。」
    そういって食事をどんどんと運んできたりしているが。
    「ラッキー!あのゴキブリでも役にちょっとは立つのね!」
    へくしっ。
    リナがそういったとき少し離れたとある場所で。
    ゼロスがくしゃみをしていたりするのであるが。
    「というかそんなことが一瞬でできる人なんて、私知りませんけど?」
    さすがに一件しかない宿屋件、食堂。
    それゆえにまあ宿の規模も小さいことながら。
    当然のことながらその一階にある食堂もかなり狭い。
    当然会話はもう一組の旅人にも筒抜けになるわけで。
    「ま、高位の神官さんならあんなことは朝飯前なんだろうよ。はっはっはっ。
      多分シェーラちゃんは…おやじさんの墓参りにでもいったんじゃないのか?
       最近はよく出かけてるし。」
    ふといなくなったシェーラのことを思い出してそんなことをいっていたりする宿屋の主人。
    「確かにその可能性はあるな。でも、それだとかなり危険だというのに。」
    そうつぶやくルークの言葉に。
    「まあ、確かにねぇ。何でか最近はベゼルドにデーモンが大量発生してるらしいからねぇ。
     まったく、あののんだくれのグレンの墓、どうしてベルセドなんかに建てたんだか。」
    ルークのつぶやきに向きを変えて答える主人のその言葉に。
    「墓の前で出会ったときシェーラさんは父がベルセドに墓を建ててくれ。
     幽霊になってもオリハルコンを探すから。とかいわれたとかいってましたけど。」
    さらりと食事を口にと運びつつそんなことをいっているミリーナ。
    「なあ?リナ、あのシェー何とかって子に父親なんているのか?」
    のほほんとそんなことをいってくるガウリイに。
    「というかグラウシェラーがそうなんじゃない?あれは。」
    そんな会話をききつつ食事の奪い合いをしつつ会話をしているガウリイとリナ。
    そんな二人の会話は耳に入らず。
    「あはは。たしかにあのグレンらしいや。
     何しろあいつの好きな言葉は『濡れ手に粟』。三度の飯より飲む、打つ、買うが大好きで。
     近くの町においしいことがあればいって一山当てようと延々と家をあける。
     そんなんで結局お袋さんの死に目にも会えずじまい。
     まああのシェーラちゃんも三年前にグレンがひょっこりとあの子つれて、
     戻ってきたんだしねぇ。グレンもシェーラちゃんもどっちも何もいわなかったけど。
     村じゃあシェーラちゃんはグレンの隠し子ってことかもう定説になってるし。
     しかしねぇ。そのグレンもしばらくして酔っ払って川に落ちて死んじまって。
     シェーラちゃんは一人であそこで暮らしてたからねぇ。
     でもさすがにシェーラちゃんは優しいねぇ。あんなろくでもない親父さんの、
     言葉を守ってベルセドに墓を建てた・・・ねぇ。」
   そういいつつ涙ぐんでいたりする主人だが。
   「でもあんた。もしかしたらそれだけが原因ではなかったのかもよ?」
   そういいつつ店の主人の奥さんがミリーナたちの席にのお皿を下げつつ。
   「ああ、あのいつかグレンがよっぱらっていってたあの剣のことか?」
   ふと思い出したようにいっている主人のその言葉に。
   「できたらその話、詳しくおしえてくんねえか?」
   自分たちが目指しているのもその剣。
   その言葉に身を乗り出して聞き返しているルーク。
   「うーん。別にいいけど、でもあれは多分酔っ払いのたわごとだよ?
    今から二十年近くほど前、ベゼルドでオリハルコンがほんのひとかけら見つかって。
    でその話を聞いてグレンのやつものこのこベゼルドに出かけていって。
    当然オリハルコンなんて見つかるわけはねぇし。
    手ぶらで戻ってきたグレンをそれみたことかって村人たちがいったら。
    あいつ、オリハルコンは見つからなかったが穴を掘っているときに変な洞窟に抜けちまって。
    奥にいったら岩につったった妙な剣があって何か不気味だから帰ってきた。
    っていう話さ。ま、あのときのあいつはかなり酒も入っていたから。
    信憑性はないよ。」
   そういいつつパタパタト手をふっている主人。
   「多分シェーラちゃんはそのときにグレンがベゼルドでこしらえた子供なんだろうねぇ。
    まったく、本当にしょうがない男だったよ。あの男は。
    あの男の女癖の悪さもたまったもんじゃないし。」
   そういいつつコチラはまたリナたちのテーブルにおかわりをもってきていっているおかみさん。
   「そうそう、家、ところかまわず夜這いとかかけてたからなぁ。」
   そんな妻の言葉にしみじみいっている主人の声が。
   「ミリーナ。」
   「やっぱりですわね。」
   普通よってわざわざうそをいう必要はない。
   もしいったとしても気味がわるいから戻ってきた。
   などとは普通はいわない。
   やっぱりこれは何か本当に剣がありますわね。
   よっしゃぁ!とにかく目指すはペゼルドだな。
   そんなことを思いつつ互いに顔を見合わせているミリーナとルーク。
   なごやかに店の夫婦と会話しつつ。
   夜は静かにふけてゆく。



   「しっかし、こりないわよねぇ。」
   目の前で黒こげになっている元黒尽くめの男をみつつ。
   あきれた声を出しているリナ。
   当然のことながらもう村を出ているのでいつもの格好。
   つまりは男がほうっておかないようなスタイルの持ち主のリナではなく。
   世間一般に伝わっている胸なし・・もとい、男となっている姿なのだが。
   まあ見た目、リナの場合は男の場合でも女の場合でも。
   その顔立ちが変わるわけではなく。
   そのために世間では【胸なしロバーズキラー】とか言われていたりするのだが。
   人通りのない森の中。
   沈んだ色の服にと身をつつみ。
   木々の暗がりにじっと身を潜めている刺客を見つけるのはほとんど不可能に近い。
   普通ならば。
   相手が盗賊などといったあからさまに殺気をむき出しにしていたりする場合は別として。
   まあ世間一般常識は。
   はっきりいってこのリナとガウリイ、二人には当てはまらない。
   そのことを知らなかったのがうんのつき。
   でできたとたんにすでに唱え終わっていた呪文一発。
   あっさりと。
   「―あの娘にかかわるな。」
   そう言葉を出てきた黒尽くめの男が発すると同時に。
   「火炎球(ファイアー・ボール)!」
   チュドドゴォン!
   普通の威力ならば呪文詠唱などはいらないが。
   ご丁寧に詠唱しているがゆえにいつもの威力よりはかなり数倍以上ましている、
   炎が出現した黒尽くめの男を燃やし尽くしたのは。
   まあアレンジしているせいか。
   骨まで完全には燃やし尽くしていなかったりするが。
   何しろリナがその気になれば姿かたちすら残さないように、
   きれいさっぱり燃やし尽くすことが可能なのである。
   「しっかし、何だな。こいつら魔からみのことだというのに。
     どうも勘違いしてるじゃないのか?」
   そういいつつ足でそれをけっているガウリイに。
   「ま、普通は魔族が絡んでる。なんて誰も思わないでしょうけどね。
    私たちはま、特別だろうし。」
   そんなガウリイの言葉に突っ込みをいれているリナ。
   「大方、うわさを聞いて、で、伝説の武器かもしれない、剣。
    それを手に入れよう。そうしてるのよ。ルヴィナガルドの関係者なら、
    それくらいしかねないわよ。何しろ自国の子供をデーモンかしようとしていた人だし。」
   まああの一件はあたしとあのおっちゃんと、そしてナーガとで片付けたけどね。
   当時のことを思い出しそうつぶやくリナの言葉に。
   「でも別に伝説の武器を手に入れてもどうにもなならいだろうし。」
   そんなことをいっているガウリイに。
   「はぁ。」
   ため息ひとつ。
   「あのね?ガウリイ?伝説級の武器って一般ではどれほどすごいかわかってる?
    その武器の製造ノウハウ。それを解明できたらそれはそれで世間一般様では、
    すごいことよ。まあ、うちのインバース商会とかその手の知識あるから。
    販売している武器なんかに少しばかり組み込んでいたりするけど。」
   「うーん、オレの場合は昔からエルさんとかが剣とか道具。
    ほとんど確か部下何とかっていうやつらが形を変えて。
    で手渡されてそれらで特訓されてたからなぁ。」
   「…今の、聞かなかったことにするわ(汗)」
   のほほんというガウリイの言葉に思わず一筋汗を流しつつつぶやくリナ。
   金色の王の部下・・って、やっぱり魔王か竜神よね・・・あはははは(汗)
   などと心で乾いた笑いをあげつつ。
   「ま、とにかく。以前アメリアやゼルガディスがアストラル・ヴァインっていう。
    剣に一時的にまりょくを込める術使ってたでしょ?
    あれも昔研究した魔道士の技術応用して作ったものだし。」
   そう説明するリナのその言葉に。
   「なあ?リナ?」
   「何よ?」
   ぽりぽりと頬をかきつつ。
   「……アメリアとゼルガディス…って…誰?」
   ずしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
   あまりのガウリイの発言にリナはその場にずりこける。
   「あ…あんたねぇぇぇ!」
   「冗談だって。冗談。一緒に旅をしていた連中のこと忘れるわけないだろう?」
   額に青筋を立てているリナをみつつ。
   うーん、やっぱり怒ったリナの表情もかわいいよなぁ。
   などと実はリナの怒った顔が見てみたい衝動に駆られ。
   そんなことをいったりしたガウリイなのだが。
   「じゃ、二人のフルネーム、いってみて。」
   頭を抱えるリナのその言葉に。
   「…あ、それはそうと、リナ、先の方で何か火の手が見えるぞ。」
   「こらまて!話をすり替えるな!」
   しばし無言になりさらりと話題を変えているガウリイにと突っ込みをいれるものの。
   「……って、火の手?」
   いぶかしりつつもふと前の方を見れば。
   すでに日が傾き夜の帳が下りてきかけているそんな空がほのかに明るく光っていたりする。
   そして太陽が沈んでいる方向はリナたちが背にしている方向。
   どう考えても空が明るく光るなどありえるはずもなく。
   「ちっ。レビテーション!」
   掛け声とともに森の上空にと浮かび上がるリナ。
   木々の頂上から見下ろせば。
   道行くさきにある村からほのかに煙とそして村があるであろう辺りが怪しく明るく染まっていたりする。
   「だぁぁぁぁ!本当に火事じゃないのよ!
     この先にあるのはあの村しかないのに!野宿なんてごめんよ!」
   ここに第三者がいればそういう問題か?
   と突っ込みを当然いれるであろうがここにはリナの言葉に突っ込みをいれるようなものはいず。
   「ガウリイ!急いであそこにいくわよ!」
   「って、またオレがするのか!?瞬間移動!?」
   飛び降りるざまにガウリイの襟首をつかんで言い募るリナに。
   そんなことをいっているガウリイ。
   「あら。わかってるじゃないのよ。」
   にっこりとそう微笑まれてはガウリイとしては。
   「…う゛っ。わ…わかった…」
   リナのやつどうしてこんなにかわいいんだ?
   などと思いつつあっさりとリナのいうとおりにしていたりするガウリイであるが。
   何でわかんないけどガウリイ、あたしがこういったら。
   絶対に断ることはしないのよね。
   いやぁ、使い勝手がいいわぁ。
   などとまったくいまだにガウリイの気持ちに気づいてないリナではあるが。
   だがしかしこういえばガウリイがなぜか断らない。
   というのを見越しているのであるからはっきりイってたちが悪い。
   リナの言葉にあっさりと言いくるめられ。
   何やらガウリイがつぶやくと同時に。
   リナとガウリイの目の前の空間が一瞬揺らぐ。
   そして、次の瞬間には。
   目の前に広がるのは。
   村全体を覆いつくす火の手と。
   リナたちが向かっていた街道筋にあるひとつの村。
   今からリナがとまろうとしていたその村が全体的に紅蓮の炎で包まれていたりする。
   燃えているのはたかだか一件や、二件。
   そういった生易しいものではなく、村すべてのいえいえが同時に火をつけられたのか、
   一斉に天に火を吹き上げていたりする。
   そして、次に目に入ったのは。
   「…あ゛ー。なるほど。」
   などといいつつ思わず頭を抑えるリナに。
   「おー、やってるなぁ。」
   のんきなことをいっていたりするガウリイ。
   目の前で繰り広げられている光景は。
   逃げ惑う人々とそしてその周りにいる無数のレッサー・デーモンやブラス・デーモンの姿が。
   その数のまあ多いこと。
   「で?どうすんだ?リナ?」
   ぶちちっ。
   いちいち倒すのも馬鹿らしくなってくるほどに。
   少し飛び上がり村全体を見渡せば。
   あきらかに村のあちこちにと軽く百以上はいるであろうデーモンの姿が。
   そんな光景にリナの中で何かが切れる音がする。
   「だぁぁ!あんたら!邪魔なのよぉぉぉ!」
   そう叫ぶや否や。
   一番手っ取り早い駆除の方法。
   それすなわち。
   「これぞ、インバース商会で禁断の品とされている、
    とあるメモリーオーブ!」
   一部では人気があるのであるが。
   だがしかしこれは絶対に竜族やまたはエルフ以外には売れない。
   という代物。
   しかもこれを以前なぜかガウリイと旅をし始めたときに。
   実家からいつもの方法で送ってきていたりするのであるからして。
   「んっふふ。全滅させてやるぅ。」
   そういうリナの目は完全に座っていたりするのだが。
   「ちょっとまて!リナ、まさかそれは!」
   「いけぇ!竜族の間ではなぜか人気があるらしいこれ!」
   そういうなり。
   術をアレンジし、最大音量にてそのオーブに入ったそれを流すリナ。

   ・・・・・ポシュ。
   『ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!?』
   『うわぁぁぁぁぁ!?』
   何かが一斉にと掻き消える音と。
   そして何かの叫び声が一瞬響いたかと思うと。
   一瞬の後に。
   シィン。
   ゴォォォウ・・・。
   後には静寂とただ家々が燃える音のみが回りに響いていたりする。
   それ以外の音はまったく聞こえてこなかったりするが。
   「あ゛…あのなぁ。リナ、普通の人間には堪えたみたいだぞ。それは。」
   あきれつつまったく動じずにそんなことをいっているガウリイの声が。
   その場の静寂を突き破る。
   「あら、とりあえずこれで邪魔くさいデーモンはいっそうできたし!
    さ、ガウリイ、後は消化活動よ!」
   「はいはい。」
   ガウリイは昔からとある理由で抗体はできている。
   リナはといえばそれ専用の耳栓をしていたりするのでそれを耳には入れていない。
   あっさりと見もふたもなく無数にいたデーモンたちを消滅させておいて。
   そのままいまだに燃えている家々の消火活動に当たリはじめるリナ。

   「面倒だし。浄結水(アクアクリエイト)!」
   パシャァァァァン!!!!
   その掛け声とともに。
   村全体に水が盛大にとかぶり行く。
   それはまるで局地的な大雨のごとくに。
   シュゥゥゥ。
   大量の水をうけ、一瞬のうちにと火の手を治めてゆく燃えている家々の姿が。

   「い…今の一体、何ですの?」
   一瞬のうちに火事を消化し。
   そしてとりあえず先ほどの水で正気を取り戻した人々はとりあえずは村にある広場にと避難をしているそんな中。
   そこに向かうリナとガウリイに向けてかけられる声が一つ。
   さすがにデーモンの襲撃と、そして火の二つ攻撃は。
   村に多大な被害をもたらし。
   今のリナの術で燃えかけた家々の中から焼死体なども見つかり。
   村を流れる風の中にいくつもの嗚咽の声が入り混じっていたりする。
   家の影から出てきたその顔色が悪いのはおそらくは気のせいではないであろうが。
   「あら、確かミリーナだったっけ?」
   家影から出てきた銀髪のポニーテールの女性にと話しかけているリナ。
   そこから出てきたのは。
   先刻、ちょっとしたかかわりをもったミリーナと名乗っていた女性。
   「お…おい、今の…何だ?」
   こちらもまたふらふらしつつ、それでいて全身びしょ濡れとなり、
   ふらふらして家影から出てきている一人の男性が。
   「今の?今のうちで販売してる、といっても竜族、エルフ族限定なんだけど。
    竜族の間で人気がある『笑えるギャグ集ベスト10』よ。
    ま、まああれ、人間が聞いたら精神崩壊するけどね。」
   さらりと説明するリナのその言葉に。
   『わかってんならんなもんいきなり流すなぁ(流さないでください)!!!』
   嗚咽が混じる村の中。
   ミリーナとルークの叫びが。
   響き渡ってゆく。
   

                             -続くー

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    あとがきもどき:
          薫:ふふふ。
            やっぱり「アメリアとゼルガディスって・・・誰?」
            あのせりふはやっぱりお約束でしょうvうんv
            あそこ読んだときしばらく私笑い転げてましたしねぇ。
            もしもぉし、ガウリイくぅん?(笑)
            なので当然このハザマにも取り入れていたり(笑)
            さてさて、次回か次くらいでおそらくはこのベゼルド、完結、できるかなぁ?(おい)
            気の毒なシーラの行方は・・・いかに?(笑)
            とかいいつつ次回にてv
            んではではv