闇の行方 第40話
ざわざわざわ。
あたりがざわめく。
心なしかそこにいるすべてのものの表情が明るいのは気のせいではなかろう。
カツン。
やがて、その場の奥にとあるとある椅子がある場所に。
その横の扉から・・・一人の女性が姿を現す。
栗色の髪にくれないの髪。
薄い白いピンクががったドレスを身にまとい。
そしてその横には薄紫のタキシードのような服を着て正装している男性の姿が。
栗色と金色のコントラスト。
二人が並んでいればそれはまさに一対の絵のごとくに絵になっている。
・・・・・あれが。
リナが・・・・人でありながら心を惹かれたという人間の男性か。
そのことを知る・・・いや、ほとんどもはやそれは
誰でも知るところとなっているのだが。
それでもガウリイの姿をみるのはこれが始めて。
といった存在も少なくない。
やがてその女性がそこにある広くそれでいて質素ではあるが、
しっかりとした作りの椅子に座りその左の横に男性がたち。
そのまま正面を見据えるその二人。
カツン。
そんな二人の前に一歩でてくるのは、紫がかった青い髪の女性。
「・・・・・・何で・・?ルナが?」
「・・・・・・・・・・・・とゆーか、何で!?リナ=インバースとガウリイ=ガブリエフがそこにいるんだ!?」
「・・・・・・まさか・・・とはおもったが・・・・ううん・・・・・(汗)」
「・・・・・・・・・・・なるほど。納得。」
「・・・・・だからかぁ。エル様の力使えたり、レイの分身二つも簡単に滅ぼしたり・・・」
その場にいる七人。
その一部の男女たちのみがそんな声を張っていたりするのだが。
リナのことをただ話しを聞いていた七人の中の一部のものは、
そんなふうに感想をのべ。
・・・・そしてまた、リナと深くかかわりがあった三人は。
驚愕の声を上げていたりする。
この場で唯一、リナのことを・・・【
のことをあまり知らない七人だからこそ・・の感想ともいえるであろう。
何しろ、彼ら・・・七つの存在を作り出したその直後に。
リナは・・・その力を閉じて眠りについたのだから。
彼らを育てたのは・・・実質。
『
とよばれている深遠なる真の王、リロード=ナファレス=ドナ=ナイトメア
その側近であるというその女性・・ルナティック=スィーフィード。
一人混乱し口をぱくぱくとあけているのは赤の世界・・と俗に呼び称されている、
魔王・・・・という地位を与えられている、赤瞳の魔王たるシャブラニグドゥ。
「・・・・・どうりであの力にエルさまの力・・・上乗せすることができるわけですわね。」
・・まさかかつて自分たちを・・・・世界に押し戻したその人間の女性が。
・・・・・記憶の隅にある・・・自分たちを作り出した母である。
という事実に多少混乱しているのは漆黒の竜神ヴォルフィード。
かつて、彼ら・・・闇を撒くものとそして漆黒の竜神は。
リナ=インバースたちとはかかわりがあった。
そして、それゆえに。
・・・・・何となくいきなりのことであるのに納得してしまっているその二人。
「さて、皆様?本日皆様にお集まりいただきましたのはほかではございません。
―先日ようやく我らが主、リロード様がお目覚めになられました。
本日はこれ以後、リロード様の夫となられることと決まりました、
このガウリイとのお披露目・・・というのもありますが。
しばらく主が表に出なかった理由は・・・あえて詳しくは触れません。」
そういいつつ、その手に錫杖をつきつついっているそんなルナのその言葉に。
「―ルナ、それはあたしから話します。」
そういってすっと立ち上がり一歩前にでるリナの姿が。
ざわり。
リナから・・・・リナがある世界で人として転生を繰り返していたということ。
そして・・・また。
すでに二人の子供もいる、ということ。
などといった事実が・・・・そこにいるすべての存在にと語られてゆく。
しばし会場となっている謁見室は・・・・ざわめきにと満ち溢れてゆく。
「・・・・・うう・・・・私の世界って・・・・世界って・・・・(涙)」
しくしくなきながらバイキング形式のケーキを食べているレイの元に。
ぽん。
「まあ、ご苦労様。」
「・・・・つくづく難儀な世界なんだな・・・・レイ・・・お前の世界は・・・」
などとそんなレイ=シャブラニグドゥにむかって。
慰めの言葉をかけている同僚たち。
彼らは一応彼らの中で普及しているギララクシア・タイムズ。
という慣例的な情報が書かれているある本により、さまざまな世界の情報の収集は・・一応はなされている。
それゆえにここしばらくの間に。
金色の王を召還した人間の手によって彼の部下でもあった冥王が滅び。
・・・・そしてまた、少し前の戦いでは魔竜王が彼から離反する原因ともなり。
・・・・そしてその後にはかつて赤瞳の魔王と赤の竜神が戦った跡地にて。
そこ以外の・・・存在。
漆黒の竜神と闇を撒くものの融合体から侵攻し、そして・・・さらには。
かつての戦いにおいてその力が七つに分断されていたそれは。
・・・・二つも人の手により滅ぼされ・・・・・
そしてその挙句の極めつけが。
その滅ぼした当人が・・・実は深遠なる真の王の転生体である人間であり。
・・・・さらにさらには、彼と対を成すとされていた赤の竜神・・暁の竜神が。
・・・・よもやまさか、『
まあ慰める以外の何ものでもないであろうが・・・・。
「まあまあ、レイ?あの世界が終わるまでの辛抱だ。・・・それかお願いして対を成す・・・正確な神を作っていただくか。
・・・もしくは貴様が両方をつかさどるか・・・それかこのまま。ルナさまを・・・相手として過ごすか・・・だな。」
ぽんぽんと肩をたたいてそういってくる同僚のその言葉に。
「あなたたちは人事だからそーいうことをいえるんですぅぅう!(涙)」
・・・・しばし泣き崩れるレイの姿が。
その場にて見受けられてゆくのであった。
リナが目覚めたことにより、時が動き始めたリナを核とする世界そのもの。
とはいえ。
・・・・この年月の間にリナの無意識の領域で消滅した世界などは数知れず。
「・・・・エル姉様・・・・本気で何もやってないのね・・・・」
すべての作業が・・・・といっても、ある程度はルナがこなしていたので、そうは混乱はしていないが。
その膨大にあるとも思える報告書などの山をみつつ
そんなことをつぶやいているリナ。
そしてまた。
世界にふと意識を集中するとあきらかに。
・・・・・いまだに再生を果たしていない世界が多々とある。
・・・・・つまりはリナによって消滅してしまったままの・・・・無の世界のまま。
そんなところに多少力を送り込み。
新たな世界・・銀河を創造してゆく。
「あら?あたしがやったら、それこそゆがみ・・大きくなるわよ?」
それでなくても・・・・ガウリイの存在こそが実はゆがみそのものともいえるのだ。
何しろ・・・ガウリイのその魂の基本は・・・・エルとルナのその感情によるもの。
そんなエルの言葉にかるくため息ひとつつき。
「・・・・・ん、確かに。・・・・でもありがと・・・わがまま・・きいてくれてて///」
とりあえずリナとガウリイが正式に・・・ガウリイがリナの夫として。
これ以後存在する・・・ということを正式に公表し。
報告会などをも含めた集まりは数日間にとおよび催され。
それらが終わったあとに今まで何もしていなかったぶんを取り戻すぺく。
世界の発展と・・・そして監視、・・・そして決定に目を配らせ始めているリナ。
今いえなかったら多分きっと・・・・お礼の言葉はいえない。
そんなことをおもいつつエルにと・・姉にと・・・・自分を創り出してくれた・・姉にとお礼の言葉を言っているリナ。
「くす。どういたしまして。・・・・そろそろあたし、戻るわね?
――もう一人でも大丈夫ね?リナ?そのガウリイがいるものねv」
そういいつつ、リナの髪をくしゃりとなでておでこに軽くキス。
エルとてこの世界だけではない。
・・・・彼女が気まぐれ・・・・もとい面白半分・・・でもなく。
創り出している・・・・リナと同じような存在がいる世界は・・・・多々とある。
「・・・・・もう?」
寂しそうにするリナに。
「たまには顔を出すわよ?それまで・・しっかりと世界の管理。お願いね?リナ?」
「―はい!」
潤んだ瞳でエルをみあげつつしっかりと返事を返すリナ。
・・・以前はエルが戻る・・といったときには寂しくて・・寂しくてたまらなかった自分。
それが・・・いつのころなのか。
ううん、それはいつだったか今でもはっきりと覚えている。
・・・・その寂しさがなくなったのは・・・・ガウリイとであった・・あの時から。
本日、このときをもって。
この世界に・・・・
リロード=ナファレス=ドナ=ナイトメアが復活を果たし。
そして・・・復活を果たした彼女の横には。
彼女の夫たる、ガウリイ=ナファレス=ナイト=ロード。
この二人が・・これ以後仲良くよりそいつつ世界を守ってゆく姿が。
見受けられてゆくこととなるのであった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「・・・・・ふぅ。」
思わず息がこぼれだす。
「リナ!?無理するんじゃない!」
「・・・・あのね・・・・ガウリイ///いつもいうけど・・・ 過保護すぎ////」
ここパレスでの二人の仲のよさは・・・すべてのものたちがうらやむほど。
・・・・まあたまに子供たちがいるのに二人の世界に突入してしまい。
・・・そのまま寝室に。
ということも・・・はっきりいってほぼ毎日。
・・・・そんな中で。
エリーとカウが・・・両親に代わり政務に追われてゆくようになるのは。
・・・当然の成り行き・・といえばそれ以外の何ものでもない。
それでなくても。
つい先日。
母の・・・・リナの中に、新たな命が宿っていることが判明したばかり。
いくら人でない・・・とはいえ。
その体は・・・・面倒というか結構使い勝手がいい。
という・・・・ガウリイの意見もあり、一応はそのまま。
人間の体を保ったままそこで生活しているこの家族。
リナの妊娠が判明し・・・リナが少しでも動いたり。
重いものを持ったり・・・などしたら。
ガウリイがすかさずリナをそのまま寝室にと閉じ込め・・ということが続いている、今の状況。
「・・・・・父さまぁ・・・いくら母さまでも・・・・動かないと気がめいるよ・・・」
あまりの父の過保護ぶりに思わずあきれるカウ。
まあ、気持ちはわかるが。などとおもいつつも。
「いいじゃない。それより、私は楽しみv次に生まれてくるのって・・・・リナス姉様よね♡」
「うん。確かにそうだよね。エリー♡」
・・・・まだ先日の出来事のようにくっきりと思い出されるのは。
・・・未来から来ていた・・・という。
自分たちの妹・・・・リナスとの旅の思い出。
・・・・もう未来の妹には会うこともないが。
だが・・・すくなくとも。
これからは自分たちの・・・・本当の妹として。
今母のおなかにいるのは・・・・そのリナス・・・当人に他ならない。
「楽しみだね。リナス姉の赤ちゃん時代♡」
「そうだね♡」
にこやかにそんな会話をしているリナスとカウ。
・・・・自分たちがリナスから受けていた愛情を・・・
すべてリナスにも惜しみなくささげよう。
・・・・いつかくる、過去に旅立ちのときに・・・・
リナスが・・・・過去の自分たちにそのように接してくれるように。
そんなことを決意しているエリーとカウ・・・リナが子供を産む。
ということは、エリーとカウが・・・姉と兄になる瞬間でもあるのだから。
「さ!リナスに恥じないような立派な人にならなくちゃ!」
「そうね!兄さま!」
すっかり張り切っているカウとエリー。
それとは対照的に。
「・・・・だって・・・リナに何かあったら・・・オレ・・・オケ・・・
それでなくてもカウとエリー身ごもっていたときにそばにいてやれなかったんだからぁ・・・・
リナスには二人の分までしっかりと愛情をだなぁ・・・」
いじけつつ大量にまだ生まれてもいないというのに。
赤ん坊が遊ぶであろうおもちゃなどを創り出したり・・または。
どこかの世界から購入してきているガウリイをみて。
「だぁぁぁぁ!いいかげんにさらせぃぃぃぃ!」
・・・・今日も今日とて、パレスの中にリナの絶叫がこだましてゆく。
ギャラクシー・バレス。
そこには。
かつての・・・・寂しさはどこにもなく。
穏やかな暖かな雰囲気に・・・今日も今日とて包まれている。
「う・・・うう・・・・ようやくこの世界がおわったぁ・・・(涙)
リナさまぁ・・(涙)お願いですから・・・私の対となる存在・・。新たに創り出してくださいぃぃぃい(涙)
これ以上・・・ルナ様の憂さ晴らしの道具と貸すのは・・・滅んじゃいますぅ(涙)」
彼が担当していた世界の消滅とともに。
リナになきつくレイ=シャブラニグドゥの姿が見受けられるのは。
・・・・ちょうどリナが妊娠が発覚した直後のこと。
ルナ=スィーフィード。
ルナティック=スィーフィード。 『
としても活動しつつ、それ以上に。
・・・いくら認めている・・・・というもののやはり・・面白くないものは面白くない。
それゆえに・・・ガウリイに対する・・やきもちともいえる憂さ晴らしを。
レイで晴らしてゆくのは・・・・当然の結果ともいえようが。
触らぬ神にたたりなし。
・・・・そんなレイにただ仲間たちは励ましの言葉をかけるばかりで。
・・・・・下手に干渉をしなくなったことだけは・・・当然の結果なのかもしれない・・・。
ガウリイのリナに対する過保護ぶりは・・・。
いつの時代もこれ以後永遠に健在である・・・ということに。
・・・今だにリナは気づいていない・・・・・・。
-終わり♪ー
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まえがき:
・・・・よくよく考えたら・・エデンでエリーの真名・・・だしてましたねぇ。
・・・んで人物設定にのせてるの・・・本名だし・・・・。
・・・・とりあえず真名の方は・・・かなりの力をもってます。
・・・・・・でもたいていは本名で世界では通ってる・・かな?
(真名は・・・・・ちらりとどれかで触れたよな・・・・確か←お゛い゛!笑)
それはリナにしてもエルさまにしても・・そーしてスミレちゃんにしても(おい!)
同じことvではでは・・あ゛・・三時になる(こらまて・・・汗)
そーいえば昨日というか1日に作業がなかったのにはもうひとつ。
・・・・・・・家もどったら・・・・まあ猫たちが・・・フロッピーディスク・・・・。
・・・・はいってる箱をぶちまけてました・・・・あはははは(涙)
・・・・・・・分解されてるのもあったが・・・大丈夫なのか?(汗)
・・・・・・・・住所録とメルアド録・・・・・あう(滝汗)
・・・・こわいから確認してない私です・・・・・(しくしくしく・・・・)
・・・・・それはそーと・・・最近接続がよく切れるなぁ・・・(汗)あうあうあう(濁涙)
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あとがきもどき
薫:・・・・うううううう!やっとおわったぁぁぁぁ!
・・・・え?ながく一年以上もひっぱってて・・こんな終わり方?
という意見は・・・・しくしくしく・・・自分でも自覚してるんですよぉ。
・・・・・何というか・・・うまく表現・・・できないんですよね・・・。
ちなみに、リナ・・・これ以後永遠にガウリイに翻弄されまくり・・とゆーか、いいようにされまくり?
・・・・・・いくら時間がたっても・・・リナ、ガウリイの思惑とかに。
まったく!これっぽっちも気づきません!
・・・・ちなみにその手のことにも・・・・疎いままです。
・・・・なので子供たち&ガウリイがやきもきして。
・・・・ガウリイがほとんどリナを寝室につれてゆく状態?(笑)
で、リナに気づかれないように世界を消滅させることなどしばしばです。
・・・・・・・・で、事後処理は・・・子供たちにと回ってくる・・(爆!)
なので・・・・子供たち・・・・結構早いうちから・・・自立します。
・・・とゆーかせざるを得ない?(笑)
何はともあれ。
一年も意味のない小説にお付き合いいただきましてvありがとうございますv
・・・・まだしつこくつきあってやろう。という人は・・・。
ちらっとあるその後のエピローグまでお付き合いくださいな・・・。
それでは・・・・・・・・。
・・・・うう、どうにか仕事にいくまでに打ち込みおわったぞ・・ほっ。
などと胸をなでおろす2003年の7月2日某日・・・・・。
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