闇の行方  第37話

 
きん!
あたりの空気が一瞬にして凍りつく。
「くっ!」
「何の!」
互いに一歩も譲らない・・・というのはこういうことなのかもしれない。
互いにそれなりの間合いを取っているにもかかわらずに。
見えない場所で・・精神世界面において拮抗が交わされている。
ピシュ。
相手と・・・そしてガウリイの頬の一筋傷が入り。
そこから流れ出す鮮血。
「・・・・くっ。」
腕を上げたな・・・・。
こうしてまともに対峙するのは今が始めてではないが。
いつにもまして・・・そう何というか気迫が違う。
互いに一歩もその場から動かずにそれでも彼らは今まさに。
戦いを繰り広げているのだ。
あたりの空気がそれに呼応するかのように切り刻まれて。
すでにもう空気を構成していたであろう大気元素は、二人の力のぶつかり合いによってそのすべての構成を分断され。
形のないものとなりはて、あたりには大気を構成していた、原子の粒子がとびかうのみ。
それすらもまた細かく刻まれ。
すでにもう原型をとどめなくなっているのが今の実情。
あたりには・・真空・・・・よりもさらに深い何ともいえないものがたちこめ。
そんな状態の中、リナスが張っている結界の中でのみ。
空気・・いや、つまり酸素はかろうじて現存している今の現状。

「・・・くぅっ!」
ロッドを突き立てて必死に結界を保ってるのすらがやっと。
だけどここで退くわけにはいかない。
今リナスがここで結界をとけば、あたりに満ちている真空よりも重いそれが。
この家を・・・リナをも巻き込んで消滅することは明白。
「・・・リナス姉?」
ただ脂汗を浮かべつつ必死にそれに耐えているリナスを。
ただ見つめることしかできない自分たちが・・歯がゆい。

「いくぞ!アザチェス!」
「何の!今度こそ貴様を取り込んで!すべてをわがものに!」
ガウリイとアザチェスが叫んだのはほぼ同時。

キィィィン!

あたりに金属音とも何ともいえない耳にすらも聞こえない、超音波よりも甲高い音が鳴り響いてゆく。

ガウリイは悟っている、こいつと・・・アザチェスと力量は同じである。
ということを。
いや、アザチェスの方が能力からすればかなり上。
何しろ彼はガウリイと・・そしてリロードからその能力などすらをも受け継いで。
誕生してしまった・・魂に他ならない。
れそゆえに彼が傷つくことはすなわちガウリイたちをも傷つける。
そういうように彼は誕生してしまったのだ。
――二人の想いがそれほど強かったがゆえに。
アザチェスの力はそのままガウリイとリナの力に影響を与え。
そしてまたガウリイとリナの力は・・そのままアザチェスに影響する。
――二人が光ならば彼は闇。
その部分が具現化してしまった存在・・といえるであろう。
彼は・・・・リナとガウリイの心の闇・・・そのものの結晶。
彼を消滅させれば・・・・リナとガウリイの心の一部は。
永遠に失われることになってしまう。
だからといって・・・ガウリイはリナにそんな心の闇の部分を、自分で認め苦しんでほしくない。
ならば。
彼の意識が・・・動けないほどに疲弊させておいてから。
アザチェスを・・その身に戻せばいいだけのこと。
リナの闇も自分の闇も・・・すべてを自らに封じ込め。
少しでもリナの苦痛を和らげるために。

いったい何がここまで彼を変化させたのであろうか。
以前はここまではくいついてはこなかった。
いや・・・どちらかといえば以前はその身を捨ててでも、彼を再び封じ込めることに専念していたであろうガウリイ。
だが・・・今は間違いなく。
その身を捨てるわけではなく・・・あきらかに自分の弱体化を狙い。
そして・・その身に我を取り込むことを画策しているのが見て取れる。
・・・・伊達にガウリイの感情より生まれているわけではない。
その心の動きなど・・・・彼・・・アザチェスには手にとるようにとわかっている。
だが、今彼から感じるのは・・・ただ彼を・・アザチェスをその身に。
取り込むこと・・・といういってんのみ。
――そのためにたとえどれほどわが身が傷つこうが、だが決して・・・・死なない、滅びるわけには・・・いかない。
という強い・・・・決意。

かつて封じていた力・・・・ガウリイ自身の魂がもっているその力。
それをも今では自由・・とまではいかないが。
それでも人としての束縛がなくなっているガウリイにとって。
それを使うのはたやすいこと。
いや、そうとはいえないのかもしれないが。
リナと出会う前までの・・・ガウリイは。
無意識のうちにその力を使い。
それゆえに・・・人々から恐れられていたのだから。
――人にあらざる力・・・。
人は・・・・自分にない力をもっているものに少なからず恐怖を抱く。
それは・・・ガウリイの両親とて同じこと。
それゆえに、幼いころから疎んじられていた。
そして・・また。
『―いずれ、また、エルフと儂の血縁の中から結びつく者達が、現われる。
  その息子が金色の髪に碧い瞳をしている場合。
   たとえ、誰が何といおうと、我が一族に伝わる、光の剣の伝承者とさせること―』
そんな過去からのいいつけにあるように・・・。
エルフの血が入り・・そして人にない力をもっているガウリイは・・・。
一族にとって・・邪魔者以外の・・・・何ものでもなかった。
それでも10歳のときに祖母が死んだのをきっかけに。
家を飛び出したガウリイが・・・どうにか精神を保てたのは。
・・・それはその出会いは偶然だったのか、はたまた必然だったのか。
・・・・出会いは必然、
その当時・・・・ガウリイを・・・闇に飲み込まれそうだったガウリイを。
助けてくれた少女が絡まれている・・いや、実際にはそうではなかったのだが。
ともかく助けたことにより・・・こうして今自分は。
リナと共にいき・・・そしてまた。
そのリナを手にいれることができている。
――惚れた女には弱みを見せるな。
――惚れたなら、とことん、命を投げ出す覚悟で守りぬけ!だが、決して惚れた女を一人のこして先に死ぬな!
かつて・・・リナの父とは知らずに聞かされたこの言葉。
ああ、わかっている。
だから・・・今・・・終わらせる!
ガウリイは決意を新たにし・・・その力のすべてを剣にと込めてゆく。


その光景に思わず絶句してしまうのは、他ならない、ガウリイの実の子供たちでもあるエリーとカウ。
父の剣の腕は・・・ここ数年間で母からも聞かされ。
そして・・また手合わせも受けてはいるが。
だが・・今目の前で敵・・であろう殺気を振りまき、隙すらあらば自分たちをも消滅させてやろう。
という気迫がひしひしと伝わってくるそれと対峙している父の姿は。
信じられないほどに・・・・人間離れをしていて。
そして・・・・その体から発せられている覇気ともよべる・・・殺気。
それは死を・・そして守るべきものがあるものだからこそ。
無限に蓄えられる力ではあるのだが。
それを理解するのにはまだエリーとカウには早すぎる。
あたりには見たこともない黒い渦と・・そして雷などが吹き荒れて。
目の前にいるリナスがもっているロッドもまた・・。
その衝撃にぴりびりと振動しているのが見て取れる。
「・・・くぅ!」
リナスの表情が苦痛にうめく。
・・・まさかここまでの力を持っているなどとは・・・・。
予想はしていたものの・・・その力は並大抵ではなく。
それが逆にガウリイの・・・父の・・・そして母の想いが強かったことをうかがわせる。
だがここでくじけたら・・・完全にリナスの知っている未来は・・こない。
ロッドを握る手にリナスは力をこめ。
そして・・・また。
そんなリナスを支えるように必死にリナスを支えるエリーとカウ。

カウリイ、エリアンヌ、リナスの目の前で。
今まさにアザチェスと・・・ガウリイが死闘・・
とよぶのにふさわしい戦いを繰り広げていっていたりする。



「・・・・う・・・・ん・・・・。」
・・・・あれ?ガウリイ?
けだるい体をどうにか起こし隣をみる。
そこに・・いつもいるはずのガウリイがいない。
・・・・いつも対外は目覚めたらお休みのキス・・で、
何かと理由をつけて、その・・・朝の運動vとかいって。
リナを一時も休ませてはくれないガウリイの姿が。
「・・・・どこいっちゃったの?」
何か・・こう、目覚めてすぐに・・その・・・されるのもいやだけど//
目覚めてそばにあいつがいないのが寂しい・・と思うのも。
あたしもそーとーガウリイに惚れてるわよね///
などとおもいつつ、そのままベットから起き上がろうとするリナ。
と。
ふにゃり。
足腰に力が入らない。
「ふにぁぁぁゃ・・・・また腰が抜けてるぅ・・・・(涙)」
まあそれもいつものことなので。
・・・・まったく。
復活リザレクション
力が入らなくなっている腰にと手をあてて回復の呪文を唱えるリナ。
まあ、腰に力が入らない程度でリザレクションなど勿体ないような気もするが。
これまでいろいろと試してこの方法が手っ取り早いとリナはわが身をもって理解している。
そのまま、ベットの横にとかけてあったガウンを羽織り。
「・・・ガウリイ・・・・どこいっちゃったのよ・・・」
何となく顔が見えないと寂しい。
・・・・そんなことを思っている自分に気づきふと苦笑する。
「・・・・やだ。あたし・・・いつのまにそこまで弱くなっちゃったんだろ・・・」
だけど・・それは確かに事実で。
リナはガウリイと再開してからというのも。
何となくガウリイのそばにいないと・・顔をみていないと。
なぜだか落ち着いていられない。
・・・・離れているとガウリイがまるでどこかに離れていってしまいそうに感覚に、
リナはとらわれてしまうのである。
それは・・・今まで転生を繰り返し。
リナとガウリイが離れたときに・・必ず。
ガウリイと死に別れてしまった。
・・・・という事実がリナにそんな想いを抱かせているのだが。
「・・・まったく・・・どこにいるのよ・・・。目覚めたときくらい・・そばにいなさいよ・・馬鹿くらげ//」
などとつぶやきつつ、ガウン一枚を羽織ったまま。
寝室から出てゆくリナ。

「・・・・あれ?」
なぜか外が・・・・異様に・・・暗い。
そして。
「・・・・・ガウリイ?」
ガウリイの気配を家の外に感じ取る。
「・・・・・何あたしをおいてそとにでてるのよ・・・」
そんなことをつぶやきつつ、そのまま玄関に進んでゆくリナ。


玄関にいくと、そこには。
「・・・・って!?リナス!?」
そこにはなぜか未来に戻っていたはずの・・リナスが確かにそこにいて。
そして。
何やら玄関先の地面にリナスがその慎重よりも高いロッドを構えうちつけ。
そして・・・そのロッドからこの家の周りに何かが覆っている感覚を受ける。
それがすぐに結界だとリナは把握するが。
それ以上に・・・苦痛に満ちた表情のリナスに・・それを支えている子供たち。
いったい何がどうなっているのか。
そのまま玄関先に出てゆこうとするリナに。


「リナ母さま!!今は外にでたらだめぇぇぇぇ!」
リナスの必死の叫びがこだまする。


「・・・・・・・・・・・・・!!!!!ガウリイ!!」

何が起こっているのかはわからないか。
それでもひょっこりと玄関先まで出たリナがみた光景は・・・・。

頭から血を流し・・・その腕にも赤い何かがみえている。
そして。
その服もまたずたぼろになりつつ。
・・・・そして、いったいどこかでみたことあるようなきもするが。
ガウリイと・・・対峙しているのは・・・・。
朱金色の髪を長くのばした・・・漆黒の瞳をしている男性。
・・・・・・いや!
あわててリナスが静止しようとするものの。
ガウリイが怪我をしている。
それだけでリナの思考は・・真っ白になりパニックになってゆく。

あわててそのまま。
ぱたぱたと家の外にむかって走り出すリナ。



「リナ!くるな!」
リナが自分を呼んだことに気づき。
あわてて静止の声をかけるが。
リナは顔色を真っ青にして自分のほうにとかけよってくる。
「・・・くっ!」
あわててリナの周りに空気の層をつくり・・窒息しないようにと結界を施すガウリイ。
ガウリイがリナに気をとられたその一瞬。

「もらったぁぁぁ!」

ザン!

アザチェスの・・・刃がガウリイにと振り下ろされてゆく。

「・・・・くっ!」

「い・・・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
リナの目に映ったのは・・・・。
あわてて飛びのくガウリイの・・その胸の辺りから・・・飛び散る鮮血。

・・・・ガウリイが・・・しんて・・・しまう?

・・・・どくん。

リナの中で・・・何かが熱く燃え滾りはじめる。

「リナ!くるんじゃない!」
血が流れたものの致命傷でもそこが急所というわけでもない。
流れる血をそのままに悲鳴をあげつつ駆け寄ってくるリナを。
何とか押しとどめようとするガウリイ。

ガウリイが血を流している・・・・そして。
間違いなく・・・見間違いではない。
ガウリイが・・・相手を攻撃するたびに・・・ガウリイもまた。
傷ついているのが・・・リナにはわかった。
伊達にガウリイとともにいろいろな事件に巻き込まれていたわけではない。
「何馬鹿なこといってるのよ!怪我!」
自分で・・血の毛が引いてゆくのがわかる。
そのままリナも自分で意味がわからない悲鳴をあげつつ、ガウリイのそばにと駆け寄ってゆく。
「・・・・・ほう、なるほど・・そういうことか。」
リナの格好をみれば・・・一目瞭然。
二人が・・・・長き想いをそのままに成就させ。
そして・・・視線の先にうつるのは・・・間違いなく二人の子供。
「・・・・面白くないな。面白くない。」
そうつぶやくアザチェスのその言葉の意味はリナにはわかるはずもなく。
「・・・リナは下がってろ。こいつは・・・オレがけりをつける!」
「・・・・なるほど。どうやら貴様をどうこうするより。今はかんぜんに人間の女・・・と化してしまっているらしい。
    そのもの・・・ギャラクシーオブナイトメアをどうこうしたほうが。てっとりばやい・・・かな?」
そういいつつ、その真っ赤な口をにやらりと吊り上げる。
くっ。
そんなアザチェスのその言葉に歯をかみしめ。
「ほざけ!リナには絶対に指一本とて触れさせない!」
リナを庇ように手を横に伸ばして剣を構え直すガウリイ。

・・・・何?
こいつ・・・・ガウリイの・・・知り合い?
リナには何が何だかわからない。
だが。
「・・・・ね・・・ねえ?ガウリイ?・・・・何でこいつから・・・あんたの・・気配・・・が・・・」
リナにとってはガウリイを傷つけている敵に他ならない。
なのに・・・・なぜ目の前にいるこの男性から。
・・最も大切な愛しい人の気配を感じるのか。
リナには理解不能。

その様子をみつつ、にやりと笑い。
「・・・・なるほど、まだ覚醒はしてないか・・・・。ならば・・・貴様の前で・・・・こいつを殺すのが一驚だな・・・・・」
もし完全に覚醒し・・・リナが完全にガウリイを受け入れてしまったら・・・・
それは、二人のすれ違い・・という結ばれるはずがない。
と無意識農地に思い込んでいたリナのその想いを覆すこととなり。
そして・・・それはまた。
それからリナの力を無尽に引き出していたアザチェスにとっては。
望ましいことではない。

「大丈夫だから。リナ・・・・昨夜の疲れ?とれてないんだろ?」
にこやかにそういいつつ、くしゃりとリナの髪をなでてくるガウリイに。
「・・・・な゛!//こーいう緊迫しているときにそーいうことをいうなぁ!//」
すばこぉん!
「いってぇ!リナ、そのスリッパ!どこから取り出した!」
ふとみれば、ガウン一枚であろうはずのリナの手に。
・・・・手にもたれているのはひとつのスリッパ。
・・・・ってまてこら。
ああああ!リナ、下に何もきてないじゃないかぁ!
暴れるな!こいつにリナの体が見られる!
リナのすべてはオレだけのものだ!
・・・・などと緊張感のかけらもないことをガウリイはおもいつつ。
がばっととりあえず、無傷であったマントをリナにとかけてゆく。
普通ならばガウリイはマントなどは羽織らないのだが。
いかんせん。
このアザチェスは並大抵の相手ではない。
・・・・使い慣れない・・・いや、かつての力を使いこなすのには。
やはりかつてと同じような格好をしたほうが
使いやすい・・というのは基本中の基本。
ようやくリナが今さらながらガウン一枚だというのに気づいて。
顔色を真っ青にしていたりするガウリイ。
ここに少しでも冷静なものがいるのなら。
顔色を悪くするのはそこではなくアザチェスが襲撃を仕掛けてきている。
ということではないのか?
と突っ込みをいれるであろうが。
今このばにそれほど余裕があるものが・・いるはずもなく。
「・・・・ってガウリイ?」
いきなりばさりと頭からかぶせられるマントにとまどいつつ、
「とにかく!リナ!肌をみせるな!オレ以外のやつに!」
ガウリイの叫びに。
「・・・・・・・・へ?・・・って・・・うきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ようやく自分が・・いまだにガウン一枚だったことに気づいているリナ。
「き・・・着替えてくるぅぅ!」
真っ赤になりつつ、ガウリイのマントを体に巻きつけて。
あわてて家にと戻ってゆくリナの姿。

・・・その様子をしばらくあっけにとられ眺めているのはほかならぬアザチェス。
「・・・・貴様ら・・・やるき・・・あるのか?」
あきれたアザチェスの声が・・しばらくしてから響いてゆくのであった。


「・・・・うう、失敗したなぁ。」
あわてて家にもどり服を着替える。
・・・・・・・・・あれ?そーいえば・・・ガウリイ?
・・・・・今・・・・・・呪文・・・つかってたわよね!?
はっ!まさか今まで使えるのに・・・このあたしにだまってたわけぇ!?
おにょれ・・・・それはすこし詳しくききださないと!
などと思ってそのまま窓から飛び出していたりするリナ。
・・・・問題点はかなりそこではないと思うような気もしなくもないが。

「ガウリイ、おっまたせぃ!」
元気よくいまだにアザチェスと見合っているそんなガウリイの横に。
服を着替えたリナが再びやってきたのは数十分もかからない、ほんの数分後のこと。

「・・・・まあいい。役者がそろったところで・・・・。そろそろ・・・・死んでもらうか?なあ?
    我の一部でもあるガウリイ=ガブリエルよ・・・・わが身にある、汝の力をわが意思のままに・・・・。」
そうアザチェスがつぶやくのと同時に。

「ぐはっ!」
ガウリイの口から・・大量の吐血が・・・あふれ出してゆく。

「・・・・ガウ!い・・・いやぁぁぁ!」
そんなガウリイをみて悲鳴を上げるリナ。

「くく。いいぞ・・もっとわめけ・・・・貴様の・・・・絶望が・・・・
  我が貴様の力をさらに・・自由に使いこなせる結果となる・・・」
リナがあげるガウリイが傷つけられたことによる悲鳴を。
アザチェスはほくそえみながらそんなリナの様子を眺めてゆく。

「・・・大丈夫だ。こいつとは・・・絶対にオレが!決着をつける!」
そういいつつ。
うぉぉぉぉお!
叫び声とともに、アザチェスにと向かってゆくガウリイ。

「・・・・くく。わがみに貴様を吸収してやる・・・こい!」

闇が・・・・広がる。

―どくん。

・・・・・・・このままだったら・・・・ガウリイが・・・不利?
リナにはわかった。
なぜだかわからないが。
・・・・ガウリイのその存在そのものが・・・不安定になっていることが。
そして・・・それゆえに・・・・器が不安定なままでは。
完全に力がふるえない・・・ということも。
・・・・・・・ガウリイが・・・・死ぬ?

唐突に浮かぶ・・・その二文字。

・・・・いや・・・・いや・・・・いやいやいや・・・・・。

「い・・・・・・いやぁ!だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!がうりぃぃぃぃぃぃぃい!!」

かっ!

リナの悲鳴と共に・・・・。
あたりを朱金色の光が・・・・覆いつくしてゆく・・・・・・・・。

                             −続くー

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まえがき:
・・・・・あ、またモモがベットから落ちた(笑)
こんにちわぁ。
なぜかとすれの小説めぐりをして、で、シニモノと書かれている小説読破して。
ちょっぴし・・いやかなり欝になっている薫です。
ならよむなよ・・・という意見は・・あるでしょうけど。
やっぱりそれはそれ、みつけたら見てみたいのが心情なのさ。
はっはっはっ。
え?何連続で今日は闇ばかりを打ち込んでいるのかって?
・・・・・・何となくです(おいこらまて!)
いやぁ、たまにはいいでしょ?(よくないです)
・・・・・しっかし・・・・本気でなぜか最近・・・・。打ち込みする気力が乗らないなぁ・・・くすん。
何はともあれ、いってみようv
・・・・明日で六月も終わりだよ・・・・。
・・・・トップページ・・変更しとくか・・・。
・・・しかし気づいたらもう七月ですねぇ。
今年もあるのかな?書きなぐりさんの百物語v
・・・まあ管理人の一坪さんの体調によるんだろなぁ。
とうぜんのことごとく・・・・。
しっかし、今日お休みなのに何もしてませんね。私。
はははのは(こらこらこら!)
ま、そーいうときもあるさv(開き直らないよーに・・・汗)
などとつぶやく2003年の6月29日・・・・。
多分間違いなく30日に繰越になるんだろうなぁ・・・あはははは・・・・。

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あとがきもどき
薫:・・・・・ふっふっふっ。
  次回で・・・・リナちゃん、完全覚醒!
   ・・・・・いつもリナちゃんが覚醒するときはガウリイがらみです(笑)
   ・・・・ちなみにvわかった人はわかったでしょうv
   リナスのあの防壁vはいvちびちびの・・・セーラーコスモス(セーラーちびちび)の、
   あれが基本というか参考になってますv(まてこら!)
   しかし・・・・。
   アマゾネス・・・・原作同様にセーラー戦士でほしかった。アニメのセーラームーン・・・(こらこら)
   だって未来からの子供の原案vあれからだもんv
   あとは「ままは小学五年生」ね(まてぃ!)
   ではではv
   ・・・・・ふう、ようやくリナ覚醒にいけるわさ。
   ・・・・・40・・・前後でおわれそう・・・かな?(おい!)
    ではではv

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