闇の行方  第32話


「ふぅん?二十年で結構・・・かわるのね・・・・」
周りを見渡し少し感心しているリナ。
以前・・・ここにはまだガウリイとそういう関係でないときに。
やってきたことがある。
いや、というか殆どの場所はガウリイやそしてまた。
前の旅の連れとともにいろいろと見て回っている。
外部との交流が始まって二十年。
互いに異なる進化の歩みをしていた場所同士が交流を持った結果。
今では、結構魔道士教会なるものが便利というのが世間に広まり。
まあ、確かにそれくらいはないと生活していけない。
というのがあるかもしれないが。
 何しろ、今までは結界の外では魔族などの動き・・・というか。
デーモンなどははっきりいって竜王の力の加護のためか、見受けられなかったのであるが。
何しろ、何がおこったのか。
約二十年前くらいにか。
伝説と一般には思われていた北の魔王。
その封印が解かれたと。
空気の振動を感じ取りそしてまた。
しばらく後にアクアとなるの女性とそしてまた。
スィーフィードナイトが共に、カタート山脈に入ったところ。
そこには、すでに氷の残骸があるのみで。
そして・・・今まで結界の外では感じられなかった魔の力が満ちている。
今は、うまく光と闇の力が拮抗し、均衡を保っているので、害はないものの。
少しでも地上に負の感情・・・負の気が満ち溢れ始めると。
そこが原点となり、異界・・と人々はいまだに勘違いしているのだが。
精神世界より、魔が物質世界に躍り出てくる。
ここ、物質世界は精霊界と精神世界、その狭間・・中間に位置している世界である。
その仕組みはいまだに人々などは解明してないが。
その仕組みも今では共同で研究されている今現在。
そのために、外で発達していた科学というものと。
そして・・魔道が合体し、新たな魔科学などというものが発展し始めていたりする。
ここ、二十年の間に・・・リナが回りにはあまり目を配っていなかっただけで。
いや、目にはいっていなかった・・・というべきか。
ともかく、今では、ある程度の主要な国の首都や大きな町などでは。
互いに連絡が取れあえる【幻影ルーム】これがかなり重宝している。
今まで伝達手段が手紙などといった品物だけであった世界にとっては。
それはかなりの発展を遂げるきっかけとなり。
また、魔法が発達し、精霊魔法や白魔法といったものの活用を。
人々に伝授し・・などとして。
リナが知っているときとは・・・かなり様子が違っている。
世界は変わるときにはほんの一年でも変わるもので。
しかも・・・二十年という年月が経過しているのであるからして。
そんな代わりように目を見開くリナに。
「ま、変わるときには変わるし。」
それで済ませているリナス。
「それはそうと?リナ母様?母様の実家がある・・・・。ゼフィーリアって・・どういくの?」
すでに二十年も何も噂があれから起こらなかったリナ=インバースのその名前は。
かつて・・・元火竜王が馬鹿な神託をしたその内容は。
もはやすでに人々の中から完全にと忘れ去られ。
リナ=インバースは魔族に殺されたのだだの。
いや、もともとリナ=インバースは人ではなかったのだ。
などといった無責任すぎる噂というか、すでにリナの名前は伝説に近くなっていたりする。
・・・・まあ、人でない・・というのはあたらずとも遠からず・・・なのだが・・・。
代わりに【生きとしいけるものの天敵の継承者!金と栗色の光のコントラスト】
などといった今では噂が主流になっていたりする。
・・・とうぜん、元結界の外から・・伝わっている盗賊達などの会話から。
今現在盗賊に恐れられているのは・・リナ=インバースではなくて。
金と栗色の髪をしているという、子供達・・と、その連れ。
という内容にと変化しているのだが。
「えっと、ここからセイルーンを抜けてゼフィーリアに入るわよ?」
そういって、地図を片手に説明するリナに。
周りからは。
 
「まあ、みて、あの二人、すごくお似合い♡」
「本当、あの側にいる子供達・・二人の年からは考えられないけど・・・。互いにそっくりだし・・・子供のようだね。」
「かなり若くみえる夫婦よね♡」
などと、リナ達一行をみて周りの通行人などがささやきあっていたりするが。

まあ、それはそうであろう。
何しろ・・・・カウはガウリイにはっきりいって瓜二つ。
それでエリーはエリーでリナに瓜二つ。
止めにリナスは栗色の髪に・・・碧い瞳・・・である。
どこをどうみても・・・家族以外の何者でもない。
もし、この場にリナとガウリイが夫婦でなく兄妹と思うものがいるとすれば。
その目はかなり節穴と断言できるほどに
ガウリイはリナに熱い視線を常に送っており。
そしてまた、何しろガウリイはちゃっかりと
リナの腰にと手をまわし、リナをしっかりと抱き寄せ。
リナもさすがに度々呪文で吹き飛ばすのも疲れてきたのか、最近では。
ガウリイの成すがままになっているのが今の現状。
・・・まあ、そのためにガウリイはかなりエスカレートしているのであるが。
エスカレートしかけてリナにしかられ、ふてくされた父親が放つ殺気に耐えられなくなった子供達は。
ちゃっかりと・・といってもエリーはまったく気付いてないが。
リナス&カウの作戦によってそういうときはリナをガウリイにと差し出して。
事なきを得ている今の状況。
人間としての名前は、リナスレイヤー=ラナ=ガブリエフ。
その本名を、リナスレイヤー=トゥエル=ラナ=ナイトメア。
・・・・さすがにほとんど、カウやエリー、そして、ルナ達に育てられていることはある。
リナスが産まれてリナがリナスにかかりっきりになり、リナを連れて寝室にいき。
しばらくでてこなかったのは・・・それはまだ今のカウたちは知らないことではあるが。
まあ、それに拍車をかけるようにそういうときにはこうすればいいのよ?
と教えていた金色たる母がいるのだから・・今のリナスの性格の形状も。
・・・押して知るべし。
基本的にはリナと殆ど・・同じなのではあるが・・ある意味では、リナスの方が、
リナよりもかなり大人・・といえるのかもしれない。


「ゼフィーリアかぁ。母様、今度父様たちと一緒に連れてきてね?」
にこやかにそういうエリーのその言葉に。
「そうね・・・とりあえず先に・・・・ルナ姉ちゃんが先だけどね・・・」
そういいつつ、少し顔色を悪くしているリナ。



「よっし!!!」
準備完了!
「おーい?ルナちゃあん?教会の準備は整ってるよ?でも・・・・本当にリナちゃん・・戻ってくるのかい?」
そういいつつ、二十年が経過・・しているというのに。
まったく二十代前半から歳をとったように見えない赤の竜神の騎士こと。
その紫がかった青い髪に紅の瞳。
あまり未だに世間には知られていないが、ここにスィーフィードナイトがいるということは。
そういいつつ、
赤の竜神の騎士である・・・いや、赤の竜神そのものであり・・そしてまた。
その実体は実は、深遠の真の王の補佐官【深淵の補佐官アビス・ラズ・ポート
別名を・・【紫蒼の朱玉パール・レッド・ラズリ
だがその真実を知るものは・・・ここには数名しかいない。
すなわち。
「あら?それは大丈夫ですわ♡リナさんとガウリイさん。互いにどうやら出会ってこちらに戻ってきていることは♡
   すでに シーメイ=ウル=フレアザード達から連絡ははいってますし♡」
一応この地に向かうには・・シーメイが管理している地区、あの地域を通ることになる。
それゆえに。
アクアとルナから・・・リナが一体だれなのかを聞かされている新火竜王シーメイ=ウル=フレアザード。
まあ、竜王のイメージが・・・以前に虐待したその事実などを隠すことなくシーメイは一般公開し。
それゆえに、今では火竜姫と名乗ってはいるが。
「まあ、アクアさんがそういうんだったら間違いないだろうな。何しろ水竜王だもんな。」
「だな。がっはっはっ!」
・・・どでっ!
そんな会話を聞いて何も理由を知らない・・単なる一般・・いや、観光客の一行が。
思わずそんな会話を拾ってしまい、地面とキスを後ろの方でしていたりするが。
「そういえば、地竜王と天竜王も仕事がすんだら手伝いにくるそうだぞ?」
「うーん、じゃ、二人が戻ってくるまでには結婚式の準備はできるな。」
さらりと和やかに会話をしているのは、ここ、ゼフィーリア、ゼフィールシティの大工達。
もはや、水竜王が復活してからというものこの地には、新火竜姫や、その他の竜王。
・・はっきりいって、伝説級の神族などがよく押しかけて・・・・。
もはや完全に慣れっこになっている今の状況。
まあ、ルナから彼らの紹介をされて・・・。
『彼らが世界を守っていた竜王達です。』
『ほお、そうなんですか。』
・・・・そんな説明にあっさりと納得しているここ、ゼフィーリアの人々。
まさか、一般観光客などは冗談と捕らえているものの・・
まさかそこにいる、人物が・・本物と・・・誰が想像できるであろうか・・・・。
「とりあえず、とっとと有無をいわさずに!リナとガウリイさんを結婚させますわ♡」
何しろあのリナのことである。
・・・・結婚はしなくてもこのままでいい・・とか言い出しかねない。
ルナとしては・・・今後のこともあるので、きちんと式を挙げたいのが心情。
「そうよねぇ♡リナとガウリイ・・ま、ガウリイはそれでいいけど。リナは勢いでないと・・・素直にならないからねぇ♡」
「そうそう♡あ、そこはこうねv」
そういいつつ・・・・なぜかそこにいる長い金髪金瞳の・・・絶世の美女に。
黒い髪をポニーテールにしているフリルのついたピンクの服を着こなしている・・少女。
そういって手をかざすと。
一瞬のうちに、大工が今修繕していたその場所が。
その子の思い通りにと変化してゆく。
「おお、さすがユニットちゃんだな!我らもこの素早さを見習わねば!」
などといっている・・今回の結婚式場を作ることを任されている大工の頭領。
・・・問題はそこではないような気がするのであるが。
それを突っ込むような存在は・・・この場にはまったく存在してはいない。
ずずっとお茶をのみつつ。
「・・・ところで?エル様?Sはどうします?」
ふと、そんな絶世の美女に語りかけているルナのその言葉に。
「あいつは情けいことにまだ目を回してるわよ?」
少し資料の提出が遅れた・・ということと。
少しばかりリナにちょっかい出さないようにと
もう一度釘を刺しておくために出かけた彼女達三人。
「・・・・・・・・・・・。」
・・・・何をしたか、想像に難くはないが。
それを遭えて口にはしないアクア。
それをいったら・・まちがいなく存在そのものから・・
・・・完全消滅させられかねないことを。
アクアは・・十分に知っているのである。


「・・・・まあ、確かに結婚しておいたほうが・・・・。少しでもアザチェスの力・・・弱められるからねぇ・・・・」
ふっと溜息つくそんなエル様・・と呼ばれたその女性のその言葉に。
「・・・・やっぱり・・・目覚めかけてますか・・・・」
このまま・・・・あっさりと消滅してくれれば・・・一番いいのだが。
そんなことを思っていたルナの表情が曇る。
「・・・・・完全に目覚めた・・わけではないけど・・・。・・・あのリナの【負】の波動は・・・ねぇ・・・・」
そういって空を見上げるエルと呼ばれた女性のその言葉に。
「・・・・まあ、あれで・・・リナさん気付いてないけど・・・。
   ここ数億年いないに出来た・・・新しい星とか・・世界とか。・・・・全て消滅したしね・・・・」
そういって同じくどこか遠い目をしていっているポニーテールの少女。
「と・・・ともかく!あれの弱体化の手っ取り早い方法は!リナ様とガウリイさんがラブラブになることですし!」
「・・・あvルナさん、開き直ってるv」
「・・・・・ま、仕方ないけどね・・・・。
  そもそもあれは・・・二人のすれ違いの感情から・・・・生まれたようなものだからねぇ・・・・
  二人の思いが一致した今・・・あれもやけになって行動おこしてくるからね・・・」
そんな会話をしている、ルナ、エル、ユニットと呼ばれているこの女性たち。


姉であるルナが自分が戻ってくることを察知して。
よもや戻ってすぐに結婚式会場の準備をしているなどとは、露知らず。
リナとガウリイ、そして子供達の一行は。
のんびりと家族旅行をたのしみつつ、ゼフィーリアに向かって足取りを勧めてゆく。


一方で。
リナ達がゼフィーリアに向かっているそのころ。
「ゼルガディスさぁぁぁぁん!ルナさんからリナさん達の結婚式の、招待状がとどいてます!」
ぱたぱたと。
当時の面影をそのままに、今ではかつては肩の辺りまでで切りそろえていた髪は。
腰の辺りより長く伸び。
・・・・・リナとガウリイが幸せになるために、
アメリアが毛先をそろえる程度で、願掛けしていたがために伸びているその黒い髪。
「・・・・アメリア・・・・お前はもう少しおしとやかにできんのか・・(汗)」
そういって、階段の上にいる女性を見上げて苦笑しつつ、笑っている黒い髪の男性。
この二人。
ゼルガディスとアメリアのこのセイルーン王女夫妻。
世間でも有名すぎるおしどり夫婦。
ちなみに、今ここ、セイルーンの王位についているのは。
アメリアの父親でもあるフィリオネル国王。
「あ、ゼルガディスさん、そこにいたんですね!まっててください!」
ひょい。
「・・・・だぁぁぁあ!まてぃ!」
「とう!!!」
そのまま、ドレスのすそを掴み・・・二階の階段の上から・・・飛び降りてくるアメリア。
いつもならば、普通ならば・・・・着地に失敗して、王宮内部に鈍い音が響くのは。
・・・ここ二十年・・・いつもと変わらぬ光景。
・・・・三十をすぎてもまったく以前と変わりないそんな愛する妻のその行動に。
「・・・あのなぁ・・・アメリア・・・・危ないから止めろといっているだろうが・・・・。」
今日はいつも響く鈍い音ではなく、何かがつぶれる音・・・・。
「ああ!ゼルガディスさん!すいません!」
飛び降りてくるアメリアを身を挺して・・・
守っているゼルガディスの姿が、うららかなセイルーン王国、セイルーン王城内部にて見受けられているのであった。


「まあ!?リナさんとガウリイ様が!?」
・・・・・リナの姉であるルナから・・・・。
届いた一つの手紙。
そこには。
かつて・・・・ともに旅をしたこともある大切な仲間。
リナ=インバースとガウリイ=ガブリエフの二人の結婚式の招待状が。

復興し、全ての世界の魔道士協会総本部、主任となっているシルフィールの元に届けられているのであった。

・・・・リナのみが知らない間に・・・勝手に役者が完全にそろっていることを。
リナは・・・知らない。

                                 -続くー

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まえがき:
こんにちわvやっぱし世の中の七不思議v
・・なぜか猫がパソの上にいないと・・ネットが繋がってても、すぐに切れます、あっはっはっ!(爆!)
・・・・うーん??・・・真面目に小説打ち込みなさい!ということなのか?(まてこら!)
いや・・最近打ち込み遅いの・・・・おしゃべりしてたりするんですよねぇ。
ホットメールの無料メッセ(チャットみたいなもの)で。
ねvちやさんv星野さんv昨日は雄馬さんもだしv(まて!)
何はともあれ・・・とっとといこう、うんvv

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あとがきもどき:
薫:・・・・うしゃぁぁぁぁぁ!
   とりあえずよーやくリナガウの結婚式v
    ・・・・・・で、リナス未来に戻りv・・・・少し・・・アメリア達との会話を(多分)入れて・・・・・。
    で、年月突破!(まて!)
    アザチェス登場だぁぁあ!(だからまて!)
    んではではv
    2003年6月23日某日

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