足音

ひたっ。
こつこつこつこつ・・・・・。
どんどん近づいてくるその足音。
・・・・逃げなきゃ・・・にげなきゃ、にげなきゃ、にげなきゃ。
とんでもないことになる。
あたりを見渡しても入り込んだ場所が悪かったのかはっきりいって逃げ場はない。
ここから早く立ち去らないと
・・・と本能はそう告げているのにあたしの体はうごいてくんない。

―コツン。

・・・・とまった・・・・。

今まで何かを探していた・・・その恐ろしい足音が止まった。
狭い入り口から入り込んでいた明かりが途絶える。
ヤダヤダヤダ。
こっちにこないで・・・・がたがたと震えるのが自分ではっきりわかる。
入り口の前にあった・・・影が・・・かがんだ。

「リ〜ナァ〜?なぁぁぁに隠れているのかしら?ん?」
あ゛あ゛あ゛!
み・・・みつかったぁぁぁぁぁ!!!!
「い・・・・いやぁぁぁぁ〜!!ねーちゃん、ゆるしてぇぇぇぇ〜!!!」
一番恐れていた声が・・・入り口より聞こえてくる。
「問答無用!きなさい!」
ずるっ。
あ゛あ゛あ゛!
あっという間にあたしの小さな体は机のしたから引っ張り出され、ひょいと片手でだき抱えられてしまう。
「あ゛あ゛!ちょっとしっぱいしただけじゃないぃ〜!ねーちゃん、かんべん!!(涙)」
「だめ!!」
あたしの上から聞こえてくねーちゃんの声・・・・うわぁぁぁぁん!(涙)
うう・・・・ちょっと初めて覚えたファイアー・ボールが暴発しただけじゃないのよぉ〜!
・・・・って、その暴発させたのが・・・まあ、姉ちゃんの部屋であった・・という事実があるが・・・・
「リナ!今から特訓よ!」
「ああああ!いやぁぁあ〜!!!しぬぅぅ〜!」
はっきりいって姉ちゃんの特訓・・・しゃれになんないし・・・・。

母ちゃんたちに拝み倒して入れてもらった魔道士協会。
本来このあたしの実力もよかったせいかあっさりと基本中の基本である、
ファイアー・ボールを習得し、姉ちゃんにいの一番に見せようと。
・・・・・姉ちゃんの部屋でそれをやったのがまずかった。
ものの見事に姉ちゃんの部屋の一部・・・全焼・・・あ・・・あはは(汗)
直後、姉ちゃんはどうやったのか知らないけど部屋を元通りにしていたが・・・・

とりあえずお仕置きが怖くてあたしはこーして家の納屋の隅にある、
荷物に埋もれた机の下にこうしてもぐりこんで身を潜めていたのだが・・・。
・・・・・まだ4歳程度のあたしと姉ちゃんとではかなうわけもなく・・・・。
あぅ・・・・。
結局こうしてつかまってしまったあたし、リナ=インバース。
ああ・・・美人薄命って・・・こーいうのをいうのかもしんない・・・・。
いつもは音もなく歩く姉ちゃんの足音が聞こえるとき・・
・・・それは、姉ちゃんの機嫌が悪いときか、または・・・特訓が待ち構えているときである。


ゆらゆらと姉ちゃんに片手で抱きかかえられたままただただあたしは。
死刑宣告を受けた気持ちでそんな歩く姉ちゃんの足取りを眺めることしかできない。


・・・・・ああ、どうにか今回も死にませんように・・・・(涙)


                               −終わり♪ー

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    あとがきもどき:
       薫:・・・・おおおお!すごい!超短編!(まてこら!)
         私にしては珍しいな、うんうん(この調子でがんばろう!)(いつも長くなるからねぇ・・・笑)
         えっと、状況説明をば。リナ、ただいま4歳。ルナ8歳。
         で、リナは魔道士協会にて術を覚えたのでルナに見せようと。
         ルナの子供部屋でそれやりました(ファイアーボール)
         でそのままその呪文暴走(笑)
         ルナの部屋の一部を完全燃焼させてしまい・・・リナ、あわてて逃げ出しました
         ・・・・で、とうぜんのことごとくにすぐにつかまったリナちゃんです。

         ・・・ちなみに、はじめの方は隠れているリナちゃんの気持ちです(笑)
         ではではv

 
   
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