大嫌い
グチュ・・・・。
嫌な音が耳にと届く。
はぁ・・・はぁ・・・・。
下半身よりくる鈍い痛み。
「おねが・・がうり・・・やめ・・・」
そう懇願するものの。
「だめだ。」
その一言できっぱりと言い切られる。
・・・やぁ・・・・もう・・・・・
はっきりいって感覚が麻痺してくる。
ガウリイのその動きとともに迎え来る鋭い痛み。
・・・もう・・・・だめ・・・・・。
「ここか?」
グチュチュ。
さらに耳に届くそのぬれた音。
「あ・・・・ああああぁぁぁあ!いたいぃぃぃぃ!」
思わずシーツを握る手に力がこもる。
・・・も・・・・やだぁ・・・こんな・・・・いたい・・・・。
「よっし!取れた!」
痛みを我慢しているとよーやく聞こえてくるガウリイの声。
・・・・ほっ。
「本当?なら・・・」
そういいつ上半身を何とか起こす。
あらわになっている下半身。
そこに手をかざし・・・・。
「だぁぁ〜!!リナ!まだ消毒が済んでない!
回復はその後だ!とゆーかするな!危ないから!化膿したらどうする!」
そういいつつ救急箱を片手にもっているガウリイがいってくる。
そしてあたしの手を止める。
「だって!痛いのよ!ものすっごく!これ!」
ガウリイがいっていることのほうが・・・正しい。
わかっている・・・わかってはいるが・・・・。
「だめだ!岩場で転んだんだぞ!?お前のその傷口の中に入り込んでた石の欠片とかはとれたけど!
まだ細かい砂とかのこってるんだぞ!? しっかり洗ってしっかり消毒しておかないと!」
「あぅぅ〜!!だって・・すっごく染みるし痛いのよぉぉぉ〜!!」
ガウリイと一緒に海に来たものの・・しばらく雨。
うんざりした毎日・・・ま・・・その・・・・暇・・ではなかったけど・・ごにょごにょ//
と・・ともかく、ようやく晴れたのを見計らい喜んで外にでて。
景色がきれいと聞いていた海が見渡せる岩場にと足を運んだあたしたち。
そして・・・出向いたはいいものの。
・・・どうやら雨でかなり滑りやすくなっていたらしく。
このあたしともあろうものがそのままステン・・・と。
・・・・・いや、痛かったの何の・・(涙)
しかも水着だった事もあり―。
おもいっきり膝をすりむいてしまったのだが・・・・。
さらに滑って海の中に落ちかけたあたしをガウリイが受け止めてくれなければ、
あたしはそのままがけ下の海にと転落していたであろう。
ま、こける前になんで助けてくれなかったか・・・と文句を言いたいのはやまやまだが。
・・・・その直前にガウリイがあたしの肩に手を回してきたので、
恥ずかしさのあまりにメガブランドをお見舞いした・・その直後・・・ということもあり。
・・・・どうやらすぐのすぐには間に合わなかったらしい・・・・
で、そのままものの見事に岩場とあたしはひとつになったのだが・・・
まあ、これが痛いの何の(涙)
回復術というのは基本的には細胞を活性化させるもの。
それゆえに傷口の中に何か異物があってもそれの細菌まで活性化してしまう。
・・・・治療(リカバディ)もダメ・・・・復活(リザレクション)もダメ・・・。
ちなみにあたしは実家にもどったときに姉ちゃんにしごかれ・・もとい、特訓をうけて復活は使えるようにとなっている。
「ほら?リナ?じっとしてろ。」
そういいつつあたしの傷口をばしゃばしゃと洗っては消毒してくるガウリイ。
そのたびに・・あたしの下半身・・・・膝さんからくる痛みは生半可ではない。
ちなみにあたしは今宿に戻り・・こーしてガウリイの手当てを受けているのだが・・。
まあ、あたしの膝さんからはおもいっきり赤身がとびでてるわ・・血はでるわ。
しかも傷口に多数岩の欠片とか石ころとか、挙句は貝殻の破片とかが入り込んでいたらしい・・・・
ガウリイがそれにすぐに気づいてあたしが治療の術をかけるのを止めたのだが。
それがなければあたしの膝さんは・・・とんでもないことになっていたであろう。
化膿させないためには・・・リカバディなどはもってのほか・・・・。
ううう・・・・。
「あーもう!!!!痛いの何か大嫌いよぉぉ〜!!ついでに雨上がりの岩場も嫌いぃぃぃぃい〜!!!」
教訓。
・・・・雨上がりの岩場では・・絶対に走るべきでは・・ない。
あたしの叫びが宿の部屋中にと響き渡る。
うっうっうっ。
せっかく外は晴れているのに・・・青い海があたしを呼んでいるのにぃ!
あたしは・・・しばらくガウリイに傷の手当てをしてもらいつつ。
今日もこうして部屋の中のかごの鳥・・・くすん。
ああ・・・早く魔法でなおしたひ・・・・・・。
・・・こんど姉ちゃんに・・・こーいうときにできる何かないか・・・きいてみよう・・うん。
あたしの怪我が完治したのは・・・それから約10日後のことである。
−終わりvー
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あとがきもどき:
薫:・・・・えっと。一応、リナとガウリイ。
ただいま婚約中です。
とゆーか、実家に戻ったときに・・・・ガウリイ、家族の了解得て。
リナはなし崩し的に・・・(笑)
でもまだ結婚してません(笑)
で、海に出かけているリナとガウリイの話でした(こらまて!)
さって。
はじめのあれで、いったいどれだけの人がだまされるかなv
ふふふふふv(表にアップしているのでわかるとおもうけど・・・まて!)
ではではvv
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