かさぶた


「・・・・・リナ、そこまでしなくても・・・・もし・・・・」
などと心配そうな声を上げているガウリイ。
「いやったら、いや!」
冗談じゃない。
せっかくの楽しみだったんだから。
ガウリイの制止を無視してあたしは腕にとラップを巻く。
理論上、これで泳いでも大丈夫なはず!
せっかくガウリイとのはじめての海なんだし。
これで泳がないと何のために海にきたのかわかんないじゃないのよ!

一ヶ月ほどまえに。
あたしはいきなりこの横にいるガウリイに告白された。
いやもうたまげたの何の。
だってあたしはこいつにとって妹みたいなものなんだろう。
と半分というか完全にあきらめていたんだから。
あたしとガウリイはいわゆる幼馴染同士。
ちなみに家は隣同士。
何かと昔からあたしをかまってきていた理由は。
・・・・じつわ昔からあたしが好きだったかららしいが・・・
・・・・ぜんぜん気づかなかったあたしって・・・・いったい・・・・
まあ何はともあれ。
とりあえず公式的といえるのか、一応晴れて恥ずかしいけど、恋人同士。
という関係になったあたしとガウリイ。
それでガウリイが海に数日前に誘ってくれて。
で、あたしとしてはとりあえずそれまではガウリイとは海とかにもいってたけど。
やっぱり一応恋人同士になってから・・・というのもは。
やっぱりどきどきするわけで。


「リナ、これなんかいいんじゃないの?」
親友のアメリアとガウリイをぴっくりさせようと。
新しい水着を買いにいき、新品の水着を買って。
帰路についた数日前。
「んっふふふ・・・・。ガウリイのやつ・・・これで胸なしとかいわさないわよ・・・」
いつもあたしは泳ぎにいっていたりしたときには、
大概上にティーシャツを着ていたから、上半身の体系は、はっきりいって傍目からは見えなかった。
まあ別にはっきりと胸がないとか言われたことはないにしろ。
やっぱりそれはそれ、あたしも可憐なうら若き17歳の乙女である。
スタイルがよく見える・・・・まあもともとあたしはスタイルいいけど。
とりあえずどうやらアメリアも恋人のゼルガディスとこちらは、プライペードビーチに泳ぎにいくらしく・・・
……ぜ…贅沢な…
そんなこんなであたしたちは一緒に水着を買いにいったのだが・・・・



・・・・まあそんなこんなで冒頭に至る結果となったのは、まあ今までのことはまああまり関係ないかもしれないが。
・・・・・・・・こけてしまったのである。
あのガウリイを見返してやれるかも。
という思いに駆られ、だっていつも子ども扱いされてるって思ってたし。
この夏の海で名誉挽回!とばかりにうかれていたのだ。
・・・・・あたしは。

もののみごとにそのままずてん。
・・・・・・何でこんな道中にブロックがあるのよ・・・・。
という突っ込みとか八つ当たりとかしたくなるけど。
・・・・・そう。
なぜかいつも通る近道にちょっとしたブロックが積み上げてあったのである。
ちなみにこの狭い路地を通るのと普通に帰るのとでは時間がかるく、十分から違うのだが。
そのブロックを乗り越えて着地しようとして・・・・あたしともあろうものが失敗し。
すかさず買ったばかりの水着を守ろうとして。
・・・・・手を上げたのがいけなかったのかどうなのか。
・・・・とりあえず右手に水着の入った袋を掲げ。
・・・・・そのまままるでアスファルトにとすべるようにしてこけてしまったあたし。



それがほんの数日前のこと。
・・・・そのときどうやって知ったのかはたまた偶然なのか。
血まみれになっているあたしをすぐさまに見つけて、手当てしてくれたのもまたガウリイなんだけど・・・
ちなみにあたしの腕のヒザコゾウさんからはおもいっきり赤みがでて。
面白いまでに血がすこぉぉしばかり流れたけど。
・・・・ガウリイが傷の中に石が入っているのに気づいて。
チリシをこよって取り出してくれたときがまたいたいの何の・・・・
とりあえずそんなまあ経緯があったのだが。
やっぱり怪我のせいで海はキャンセル。
というのはあたしとしてはごめんこうむりたい。
で、結果。
過保護なまでに心配するガウリイをどうにか説得し。
ようやく今、あたしとガウリイは海に来ているのだが。
ちなみにここもあたしとガウリイ以外には人がいない。
アメリアがプライベートビーチを使うというのを聞いて、うらやましがったあたしの言葉に。
「何いってるの?リナ?ガウリイさんが招待したのも個人所有の海よ?」
「・・・・へ?」
などとアメリアに指摘されてガウリイがあたしを、個人所有・・・とゆーかなぜかこの若さ・・・22の若さで企業を創立し。
安定させているガウリイの所有物だとか何とか・・・・まあよくあのくらげが・・・。
とも思うが。
とりあえず怪我してるから、また今度。
というガウリイを実力的・・・もとい説得して。
海にと来ているあたしとガウリイ。
ちなみに滞在は一週間。
当然あたしが来ているのはあのとき怪我をしてまで守った水着。
白いビキニタイプの水着で胸のところにちょっと大きめのリボンがついている。
なぜかあたしがそれを着てガウリイの前にたったら。
ガウリイ、しばし硬直してたけど。
よくわかんないやつ。
何はともあれ。
あたしは左手のひじ部分にまいている包帯の上にとラッブを巻きつける。
ちなみにこの数日で一応怪我した部分はかさぶたとなっている。


「よっし!これでオッケー!ガウリイ!勝負よ!」
ラッブを巻きつけてあたしは海にと入る。
「あ!おい!リナ!」
そんなあたしの後ろから海にと入ってくるガウリイ。
んっふふ!
今回こそは遠泳、絶対にまけないんだから!
・・・・ちなみに海にいくたびにしているガウリイとの勝負は。
・・・いまだにあたしが連敗中である・・・くそ・・・・。
まあ何はともあれ。
そのままラッブを巻きつけ。
泳いでゆくあたし。




「・・・・・だからいったろうが・・・・」
「うーん、でももう直りかけてたし・・・・」
海から上がりガウリイ所有の別荘に戻り。
ラッブをはずし包帯を替えようとしてあらびっくり。
・・・・・う・・・・うんでるし・・・・・あ・・・・・あはははは・・・・(汗)

・・・・・しばらくガウリイのお小言が続いたのは・・・。
いうまでもない。



追伸:
次の日・・・・あたしは結局海には一度も入れず。
ずっと寝室に閉じ込められたままであったのは・・・・いわないでおこう///
・・・・・・すべてがガウリイの計画的というか、海にさそったのがこのためだということにあたしが気づいたのは。
・・・・・・ことが終わって、さらに別荘に箱づめ?にされて。
そして・・・数日後のことである。
・・・・・・教訓。
・・・・・こ・・・・今度からガウリイと二人っきりになるときは気をつけよう。
・・・・あと無理やり怪我してるときに水とかには入らないようにしないとな。
まあ何はともあれ。
・・・・あたしの怪我が完治するまで、
・・・・・・なぜかガウリイがあたしの家に泊まっていたのは・・・おしてしるべし・・・。


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  あとがきもどき:
      薫:・・・・うーん?どこがかさぶた?
        というか書きたかったの・・・・怪我して泳いだら余計に悪くなるよ?ということだったのに・・・・。
        とゆーか・・・・実は経験済みなんですよね(笑)
        いやぁ、プールにいくことが決まっていた数日前に。・・・・おもいっきり私・・・こけてしましましてねぇ。
        ええ、すりむきましたよ。おもいっきり。
        んでも根性でラップまいて泳ぎました。子供のころ。
        ・・・・んで水でぶよぶよになったかさぶた・・・・・・・・邪魔なので・・・・はぎました(実話)
        ・・・・結果。
        ・・・・・水が一瞬赤く染まりましてねぇ・・・。
        ・・・・・でいまだにそのときのきっぽ・・・・のこってます、ひじさんに。
        皆さんも水でやおくなったかさぶたははがさないでおきましょうね?
        ・・・・あとがのこりますよぉ・・・・。
        リナにもそーしようかな?と思ったんですけど・・・。
        あのリナの体に傷・・・とかやったら。
        どこからかギガスレ(完全版)が飛んできそうなのと。
        あと殺気とともに殺されそうなのでそれはあえてやめときました。
        え?リナとガウリイ、海にいったのは一週間なのに。
        ・・・・一日しか海にいってないのはなぜかって?
        あはははは(笑)それはみなさん、想像してくださいなv
        ではではv


   
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