こんにちわvやっぱり治療といったらまず定番はこれでしょう!
ファンなら誰でも知っているvうららかな過去(?)の出来事!
ではではいってみましょう!
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治療(リカバリィ)
けほっ。
「・・・・・・え?」
今信じられないようなものを聞いたような気がする。
少女は目を見開いた。
「まあ、ルナ、大変、風邪かしら?」
ただいま少し咳きをした少女に話しかけているのは彼女たちの母親。
ハックション!
「・・・・う゛〜、少し寝冷えしたかなぁ?」
そういいつつ首をかしげている少女。
年のころは八歳くらいか。
「まあまあルナ、昨日も遅くまで害虫駆除してたようだし。夜の冷気に当てられたんじゃないの?」
そんな娘をみて笑いつつテーブルについている母親。
くしゃみをしているのはストレートの黒髪を肩の上辺りで切りそろえている女の子。
母親と同じく目鼻はしっかりとととのったかなりの美人さん。
その黒い髪にあざかな紅い瞳がかなり映え少女の愛らしさを引き立てている。
「うーん・・・少々のことじゃあどうにかなるはず・・・ないんだけどなぁ〜。」
そんなことをつぶやきつつ。
くしゃん。
またまたルナと呼ばれた少女の口からくしゃみが飛び出る。
「あら、でもルナ?いくら竜神の力と記憶を受け継いでいるからって。
あなたはただのか弱い人間の女の子なんだから今日は無理しないで、安静にして、おとなしく寝ておきなさいな。」
にこにこと笑いつつ食事を終えた娘に言っている彼女の母親。
そういいつつルナにやさしく語りかける。
「はーい。母さん。」
今日は妹の特訓・・・しようと思っていたんだけどなぁ。
そんなことを思いつつ食器を片付けて自分の部屋にと向かうルナ。
そんな姉の様子を横で同じく席について食事をしていた一人の少女。
「ねえねえ?母さん?おねぇちゃん・・かぜ?」
くいくいと食器を洗っている母親の服のすそを引っ張る少女。
「そうよ?リナ、だから今日はルナを安静にしてあげるためにいい子にしててね。」
そういいつつ少女の頭をかるくなでる母親。
年のころならば二歳か三歳程度。
実際はこの少女はもう五歳なのであるが。
一般の子供たちよりも少し小柄なためかいつも年下にと見られてしまうこの少女。
ルナの妹であるリナ。
ただいま五歳。
この春より両親を説得してここ、ゼフィール・シティの魔道士協会にと通っている、
将来有望な自称天才魔道士・・になる予定らしい。
母親譲りの栗色の髪に紅い瞳。
この家には長女にルナ、次女にリナ。
という何とも覚えやすい名前をつけているのだがまあそれはそれとして。
姉妹ともに母親譲りの紅い瞳をもって生まれ出でているこの姉妹。
そんな母親の言葉に。
「うん!リナじゃぁ、おねぃちゃんの看病する!」
「まあ、きっとルナも喜ぶわね。」
「うん!」
満面の笑みを浮かべて姉の部屋にと向かってゆくリナ。
たとえいつもとんでもない特訓を受けさせてくれる姉でもリナはとても姉が好きである。
普段はとてもいいお姉ちゃんなのである、リナにとっては。
にっこりと微笑みつつ母から受け取った果物をもって部屋にと向かう。
部屋に入るといつも元気な姉が布団にもぐりこんでいる。
「おねぃちゃん?えらいの?くるしいの?リナに何かできることない?」
そういって母親からもらった果物を姉にと差し出すリナ。
「大丈夫よ。これくらい。」
そういってリナが持ってきた果物を微笑みながら口にいれる。
甘酸っぱい桃。
それも食べやすいように一口サイズにきってある。
甘酸っぱさが口に広がりその冷たさがとてもおいしく感じる。
「あのね!リナがおねぃちゃんの病気、なおしてあげるの!」
そういって元気よくいってくるリナに。
「あらあら。じゃ、お願いしようかしら?」
そういって妹の髪をくしゃりとなでる。
リナはよくルナの具合がわるかったりするとよく、
『わるいものとんでいけぇぇ!』
などといいつつかわいいことにその小さな手で母やルナ、そして父などを治療・・本人はしている気なのだが。
とにかくその小さな手でぽんぽんと体の一部をたたくということを物心ついたころからよくやっている。
当然いつものようにリナがそれをやるのだと思いくすりとルナが笑みを浮かべるのは。
まだまだこのかわいい妹は小さい子供であることを示す行動がゆえに他ならない。
「うん!」
ルナにいわれてにっこりと微笑み。
そして・・・・次にリナの口から発せられたのは。
ルナが想像していたいつもの行動ではなく。
何やらぶつぶつと唱えていたりする。
「ちょ!?リナ!?それは!?」
ルナがそれに気づくより早く。
リナのつぶやいていたそれが完成する。
そして。
「治療(リカバディ)!!!!」
リナの言葉とともに・・・・淡い光がルナの体を包み込んでゆく。
治療。
それは生物のもつ治癒能力を極限にまで高める術。
・・・当然これは分け隔たりなくその能力を極限にまで高める効果をもつ。
そしてその術をかけた当人の体力もさることながら。
当然なまでにその体内にあるはずの病原菌。
それまで・・活性化させるという特性をも持ち合わせる、精霊魔法のひとつ、一般に知られている回復魔法・・・。
「ば・・・・リ・・・ナ・・・・それは・・・。体内の菌まで・・・・・ごふごふごふっ!」
がはっ!
それと同時に今まで笑っていたルナの顔が見る間に真っ青になり、そして・・・その口から大量の血があふれ出す。
「お・・・おねぇちゃん!?おかーさぁぁぁぁぁぁん!おねーちゃんがぁぁぁぁ!」
「ば・・・か・・・リナぁぁぁ!
その術は・・・病原菌まで活性化させるのよぉお!あ゛・・・も・・・・だめ・・・」
ぐらり。
どさ。
文句を言いかけるがその気力もなく。
というかさすがに人にはないはずのとある『力』を生まれたときより持っていても、
所詮はルナはまだたった八歳のか弱い女の子。
当然のことながらいきなり活性化した風邪の病原菌のその猛威に勝てるはずもなく。
そのまま吐血しベットにと倒れ付す。
「え・・・え・・・ええ!?リナのせい!?いやぁぁあ!リナのせいでおねーちゃんがしんじゃうぅぅ!」
一人パニックになっているリナ。
医者を急いで連れてきたところ。
「うーん。いったい何をどうしたら・・・肺炎になりかけてますよ?
というか・・・普通なら・・・死んでますよ・・・?この熱では・・」
ルナの熱、ただいま45度。
普通高熱がいくらなんでも続いたら・・間違いなく人は死亡する。
しかも40度以上などとは……
だが熱にうなされるだけでまったくルナは無事・・というよりほかにいえない症状ではある。
結局、ルナの病気が完全に完治したのは。
それから約一週間後のこと。
その間・・・・リナが必死にルナの看病をしたのは・・いうまでもない。
「リナぁぁぁぁ!あんたはこの私を殺す気!?」
「あ゛あ゛!?ねーちゃんごめんなさぃぃぃぃ!」
リナ=インバース。
覚えた呪文を使ってみたくてうずうずしていたところに姉が風邪を引いたらしいので。
それを使い・・・病気を悪化させてしまった経歴の持ち主である・・・。
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説明という名前のあとがきもどき:
スレイヤーズファンなら誰でも知っているv
リナが小さいころにルナを治療を使って肺炎直前にまでしてしまったことは(笑)
なのでやっぱり定番のこれでいってみましたv
ちなみに当然この後、リナは散々絞られました。
それはまあ本編でリナが語っているからそれは省きましたけどね(こらまて)
まあとりあえずつたない小話でしたv
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