煙
もくもくもく。
もくもくもくもくもく・・・・・・。
「だ・・・・・だぁぁぁぁぁぁぁあ!うっとうしいぃぃぃぃい!」
あたしは思わず叫ぶ。
何だっていうのよ!この目の前すら見えない煙の山はぁぁぁぁ!
バン!
「ちょっと!ガウリイ!何してるのよ!・・・・って!?」
最近ガウリイはこのあたしに家事すらもやらしてくんない。
何かあったらいけないからって・・・。
しかし!普通妊娠してるだけで何もしない奥さんっているとおもってるのか!?
あいつはぁぁぁぁぁぁ!
あたしとガウリイが結婚して、実はそろそろ一ヶ月たつ。
まあ、いきなりねーちゃんたちの目の前であたしをください。
とガウリイが挨拶したときには思わずあたしは飲んでいたお茶を噴出したが。
結局のところねーちゃんとかーちゃんの一言で結婚する羽目になったこのあたし。
ああ・・・花の乙女の時間が・・・・。
まあ、それはいい、いいんだが・・・・。
どうやら新婚初夜でなのかかたまた運がよかったのか。
結婚してしばらくしてあたしの妊娠が判明した。
まあ、そりゃ、結婚してそーいう関係になったんだから当然といえば当然なんだけど。
・・・・そこまではいいんだけど。
ガウリイのやつは。
『あたしとおなかの子供に何かあったらいけないから。』
とかいって、掃除、洗濯、そのすべてにおいてやらして繰んなくなっていたりする。
驚いたことにガウリイのやつ、洗濯とか結構できるのよね。
何でもそれを問いただしたら家で自分ですべてやってた。
とかいうんだけど、そーいや、結婚したのにあたし。
ガウリイの家のこと何もしらないや。
・・・・何かさみいしぞ・・・それは・・・とと。
今はそー言う場合じゃないぃ!
いつものようにガウリイが台所に閉じこもり、ただいまたぶん、昼を作っているのだろう。
そこまではいいのだが。
その肝心な台所か大量の煙が立ち昇っている・・・・というのを除けば。
バタン!
あたしが勢いよく扉をあけると。
もくもくもくもく!!
これでもか!というほどに向かってくる煙の山が。
「だぁぁぁぁ!あんたは、何をしてるのよぉぉぉ!」
ごほごほと咳き込みつつどうにか煙の中からガウリイを探す。
こ・・・・このにおいは!?
「おvリナ、もう少しまてな。今秋刀魚が焼けてるからv」
何ともかろやかなガウリイの声が。
「だ・・・・だぁぁぁぁ!家の中で炭火焼、しかも網焼きするなぁぁぁぁぁ!」
あたしの叫びがこだまする。
・・・・・そう、ガウリイのやつは。
家の中の台所で、しかもそこで炭火焼で秋刀魚を焼いていたりするのである。
・・・・だぁぁぁぁ!家が魚くさくなるぅぅぅ!
「だぁぁぁ!やめぃぃい!するんなら外でやれぃぃぃぃい!」
「えー?だって外だとリナから離れるし・・・・」
などと何かぶつぶついってるこいつだけど。
「とにかく!家が煙くさくなるじゃないのよぉぉぉぉ!」
よぉ〜、よぉ〜、よぉ〜。
あたしの叫びが家中にと響き渡る。
しぶるガウリイを追い出したのはいうまでもない。
・・・・この後。
あたしがガウリイにほとんど料理を作らせなくなったことはいうまでもない。
教訓、家の中で魚を炭火で焼くのはやめましょう。
特に煙をたくさん出すような品物は・・・・。
うう・・・・しばらく煙のにおいを消すことに専念しないと・・・・
・・・・とりあえず時間はあるんだし、においを消す魔術でも研究するか。
−終わりー
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状況説明という名前のあとがき:
薫:えっと。リナとガウリイ、ただいま新婚三ヶ月。
で、リナも妊娠三ヶ月。
つまりは新婚初夜近くにできた子供です(笑)
というか本気で初夜にできたこどもなんですけどね(笑)
で、ガウリイ、かなり過保護全開に!
子供に何かあったらいけないからと。
家のことほとんどすべて彼がやってます。
結構これが上手、でリナが対抗心もやしてたり(爆!)
で、ガウリイがカルシウムを取ってもらおうと。
こともあろうに家の中で秋刀魚を炭火で焼いてます。
その煙の多さは・・・経験ある人ならばわかるかとv
ではでは。
2003年7月28日
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