まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

こんにちわ、というか、始めまして、龍です
これは、薫様のもしも出会いが・・・・を見て私、龍が夢に見た内容を小説にしました。      2007年2月某日

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 If  ~もしも…~  何か違うな?この出会い?

「へっへっへっ。女三人組じゃこの道は危険だぜ。何なら俺達がついてってあげようか」
今日これで何組目だろうか?
ゴロツキ達は……
しかも女三人組つったて女は私一人しか居ないんだけど。
たしかに後ろの旅の連れ達も女と間違える位の美少年だけどさ。
まあとりあえずこうゆう輩はさっさとかたずけるかな♡
「それじゃさっさとぶっ飛んでねー、ディル」
火炎球ファイアー・ボール
あぁぁぁぁぁぁ。
私がやろうと思ってたのにレナンに先こされた~!
まあいっか。

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
夜空に何ともいえない叫びが。                                       人通りのない山の中、静かに響き渡ってゆく…


「ちっ。しけてるなぁ」
思わず本音が漏れているリナン。
なぜか周りには累々とごろつきたちが横たわっているけど、それは私たちには関係ないし。
「それにしてもあんた達これで今日何度目よ?女に間違われるの」
そう私の旅の連れこと幼馴染のリナンとレナンの二人は女に間違われやすい。
そりゃ、確かに小柄で華奢なあの体系じゃ間違われてもしょうがないか。
何しろ叔父さんなんか二人が生まれてくる前。
『初めが女の子だったから次も女の子!今度は母さん似の!』
とか言って女の子の名前しか考えてなかったからいい加減というか。
それに叔母様ですら考えてなかったから、のんきといった方がいいかな。
とにかく、生まれたのはこの二人。
たしかに叔母さん譲りの栗色の髪に紅色の瞳。
これはまあ、ほとんど二人の姉のルナさんと同じではあるにしろ…
……考えまい、怖いから…
とにかく、確かに産まれた二人は確かに叔母さんによく似ていて、叔父さんも喜んだらしいけど。だけど問題は…二人にはつくべきものがついていた、というこの事実。
しかも、名前も女の子のしか考えてなかったから、という理由で。
すぐには思いつかないから、といって。
その考えていた女の子の名前に一文字追加して、この二人につけている、というこの事実。
まあ、そんなどうでもいいことはこの際置いておこう。
とにかく、そんな二人の外見と私をみて判断して言い寄ってくるごろつきなどは後をたたない。
リナン=インバース。
レナン=インバース
もうすぐ18歳。
なぜかその外見の容姿から、
リナ=インバース、レナ=インバースという名前で世の中に噂が広まっていたりするけども。
「「うるさいな。エリー」」
二人して怒るからなー女みたいといえば、もとっもからかい易いから面白い。
「へ~そう怒鳴るてことは、二人とも自覚あったんだ。」
「「ヴッ」」
図星だったみたい。
「って、エリーが、コルセット付け忘れているから余計にからまれるんだろ」
ヴッ、いたいところ付くわね。
さすがレナン。
そう私は、今日宿から出るときに、
いつも付ける筈のコルセット付け忘れていつも以上にゴロツキにからまれていたんだった
たしかに、母さんに似てスタイル良いから旅をしていて、このスタイルだと何かと面倒だからね。
コルセットでいつも普段は抑えているのよ。
もっともそれでも言い寄ってくる輩が多くてうんざりしてるけどさ。
ちなみにエリーは私の名前じゃなくて通称だから私の名前は、エミリア=フィリア=ノクターン。
だからエリーよ。
またはミリィでもいいわよ。
「さて言い合うのはこれ位にしてさ。どうするの要らない時間使っちゃたしさ」
と一応聞いてみる。
聞かなくてもだいたいこうゆう時の返事は、わかっているから
「とにかく!目的はこんなごろつきなんかじゃないんだし!」
まったく、いらない時間をくったったらありはしないとでも思ってるんだろうな。
二人とも
私達の目的はこの村の近くにあるといわれている、ちょっとした盗賊たちのアジト。
別に盗賊をイジメ…もとい、退治してストレス解消…というわけではなく。
あくまでも、困った村人を助けるためである。
うん。
噂ではこのあたりいったいのちょっとした大きな町とかにまで被害がでている。
というので、間違いなくかなり溜め込んでいるはずである。
そのせいか、魔道士協会からも微々たるものだけど賞金などもかけられていたりする。
盗賊をイジメて…もとい、退治してストレス発散…でなくて治安に役立ち、
なおかつ、彼らが二度と悪さをできないように資金を没収。
旅の魔道士なんてやっているとかなりのお金が必要になってくることでもあるし。
それゆえに、こうした盗賊退治は結構な収入源になるがゆえに。
昔、兄ちゃんやルナさんから教えられたのをきっかけに。
ちょっとした趣味のひとつになっている今現在。
とにかく、そのあたりにいまだになぜかちょこっと体を焦げさせて。
転がっているごろつきたちの懐より、金目のものはすべて迷惑料、として没収し。
予定が少しばかり狂ったものの、盗賊のアジトがある、とうわさされているとある山にと。
そのまま足をむけてゆく。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何だ?これ?」
思わずそれを見てリナンのつぶやきが漏れる。
かくいう私も呆気としている。
「ここは確かにうわさの盗賊のアジト…のはずだよな?」
レナンがそんなことを言っている。
だけど、なぜかすでにそのアジトは壊滅状態。
「そ…そういえば、近くの村の辺りでこのあたりの山の方から。
何かの叫び声のようなものが二日前に聞こえてたようだけど…まさかね」
というかそれしか考えられないし。
目の前に広がっているのは。
焼け落ちているおそらくは盗賊たちの小屋か何かがあったのであろう。
元小屋らしき墨の柱と。
そしてまた、あたりにいまだに転がっている盗賊たちであろう物体が少々。
「切れ口…ものすごいあざやかだし…」
そのあたりに転がっている一人を転がして。感心しているリナン
「そうね。かなりの使い手だし」
よく検分してみると。 
おそらく剣か何かで斬られたのであろう。
だがしかし、血もあまり出すことはなく、きれいに一撃で完全にしとめられている。
傷から血が流れ出ない、というのは、それだけ傷口が無駄に斬られていない。
という証拠。
中には、何やら腕の一本、または足のひとつや二つを失い。
ぶつぶつと意味不明なことをいいつつ、叫んでいる男たちの姿も多少見えるけど。
「って、だれだぁぁぁぁぁ!?人の獲物をぉぉぉぉぉぉぉ!」
レナンがいきなり叫んでいるけど私も同じ気持ちだし
冗談じゃない
こいつらは、私達が目をつけていた盗賊団なのに、つまりは!
誰かが先回りというか先駆けてつぶしてるし!
しかも!
私達のものになるはずであった盗賊たちのお宝すべてそのものが。
きれいさっぱりなくなっていたりするし…
「「「おのれ!ゆるすまじ!」」」
三人の声が重なる。
とにかく、そのあたりにまだ息があるやつら捕まえて、何が何でも聞き出して上げようかな
人の獲物を横取りした人物の情報を得るために。
ちょっぴりお茶目にもちょっとした呪文を使い。
なぜかその結果、その場所にちょっとした小さなクレーターができたりもしたけども。
それはそれ。
私達のせいではない。
うん。
クレーターに埋もれてしまった元盗賊たちのアジトを後にして。
私はとりあえず、襲ってきた人物を追っていった。
という盗賊団の生き残りが向かった方向にと向かってゆくことに。
ふふふふふふふ。
人の獲物というかお宝を横取りした罪は万事に値する!
ふふふふふふ……


気配をたどるなど簡単なこと。
…というか、昔から、物心つく前から兄ちゃんとルナさんにいろいろと仕込まれてるしな…
何でも。
『男の子たるもの、女の子でもこれくらいは身につけてないとダメ!』
とかいって…
そりゃまあ、私達が産まれ育ったあの町は。
小さな子供が遊びなどでなぜかナイフとかを投げて遊んでいたり。
また、ちょっとした呪文などは護身術として知れ渡っているがゆえに。
そこらあたりに威力は小さいけども、もっともポビュラーな術のひとつ。
火炎球ファイアーボールがそこらいったいにとよく飛び交っていたような土地柄である。
ほかの町とかを知る前まではそれが当たり前、と信じていたものまた事実だし…
どうやら盗賊のアジトを襲ったと見られる人物を追って。
追いかけている盗賊たちはおよそたったの数名たらず。
先刻、生きていた盗賊たちから無理やりに聞きだしたところによると。
何でも盗賊の頭は殺されたらしい。
何でも見えない一瞬のうちの出来事だったとかどうとか…
あたしにも出来るけどさ。
なぜかどうやら、人気のない森の街道に向かっていっているらしいその人物。
やがて。
まったく回りに人気のない場所にと差し掛かると。
前方の方から何やら話し声が。
伊達に私の耳はエルフ並に聞こえるわけではない。リナンとレナンもそのくらい聞こえるし
多少離れていても相手が何を話しているのかくらいは聞き取れる。


「なあ、いいじゃんか」
「ですから困りますってば」
「なぁに。俺たちに任せとけばいい目をみせてやるよ。へっへっへっ」
何やら言い合っている声が聞こえてきていたり。
よくよく見れば、少しさきに道をふさぐようにして何やら女性らしき人を取り囲んでいる盗賊たち。
おそらくは彼らが生き残りの盗賊がいっていたやつらなのだろうけど。
まあ、多勢に無勢、というのも何だし。
私達のお宝を返してもらわないとけないことでもあるからして。
とりあえず助けてお宝とついでに礼金でももらうとしてv
そんなことを思いつつ。
「「ちょっとまったぁぁぁぁ!」」
そんな彼らにむけて声をかけるリナンとレナン。
そんな声と同時に。
「何だ?」
「関係ないやつらはひっこんでろ……って、何だ、女か。
ちょうどいい、小頭、この女達もいっしょにかわいがって……へっへっへっ」
などとこちらをみていやらしく笑っている男たち。
あ~あ。
私知~ら~ないっ。
「「誰が女だ!誰が!!!!!」」
怒鳴るレナンとリナン確かに普通より多少声のトーンは高いから間違えるとはおもうけども。
はっきりいってこの二人には禁句以外の何者でもないから。
クスクス。
あ~楽しい
「おじょうちゃん達。いけないなぁ。正義かぶれは焼けどをするよ?」
にやにやと笑いつつもこちらにと向かってきている数名の男たち。
こういうやつらには制裁が何事も必要である。とでも思っていると思う。
二人とも
ブツブツブツ…
そのまま顔を引きつらせつつも小さくとある言葉をつぶやく二人の行動と
その言葉を聞いて後ろに下がる私の行動をなぜか怖がっていると勘違いしたのか、
下卑た笑いを含めつつも。
こちらに向かってきている先ほどまで女性を取り囲んでいた男たち。
「へっへっへっ。運がわるかったなぁ。お嬢ちゃん達」
にやにやと笑いつつこちらにと手を伸ばしてくる盗賊その一。
だがしかし、そうは問屋がおろさない、リナンとレナンの呪文がその前に発動するからね。   「「我と汝のちからもて 等しく滅びを与えんことを!竜滅斬ドラグ・スレイブ!!!」」
ちゅどどごぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!
う~ん、いい音ね♪
これぞ必殺、竜破斬ドラグスレイブ
この世界の闇をつかさどる、といわれている魔王、シャブラニグドゥの力を借りて放つ攻撃魔法で。
一応は、この世界においては最高の攻撃魔法、とされている術ではあるけど。
というか、これ以上の術いくつか私達三人使えるけど。
そのうち一つは使うと力すべてを使い切るし…
「「うどわぁぁぁぁぁ!?」」
なぜかあたりにと男たちの悲鳴が巻き上がっているけど関係ないし。
人気のない森の中、ちょっとした爆発があたりにと巻き起こる。
「「ふっ。人を女よばわりした罪は万事にあたいするんだぞ」」
術と同時になぜか吹き飛んでゆく男たちをみて。
ほくそ笑んでいるレナンとリナン
さって、あとは襲われてたと思われる女性に……
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・
って、しまったぁぁぁぁ!?
ひょっとして、もしかしてあの二人、あの女性までいっしょくたに吹き飛ばしたんじゃ!?
視界に見えるのは、もくもくと立ち上る煙と粉塵。
あああ!
私達のお宝がぁぁぁぁ!
思わず頭を抱えそうになる私の目にやがて、何やら青白い光が飛び込んでくる。
ヴッン…
煙の中、なぜか一箇所青白い光が立ち込めているんだけど。
ちょっとした音と同時に。
やがて、風に煙がかき消され、その正体があからさまにとされてゆく。
みれば。
おそらく襲われていた女性なのであろう。
しっかし、この人もきれいね。
さらさらの長い金髪に青い瞳。
スタイルなどもきまっていて、一目見て、美人さんの部類にはいるのは一目瞭然。
ま、まあそんな容姿にちょっぴし不釣合いなショルターガードなどをつけてはいるけど。
格好からしてどうやら傭兵家業でもしているのか?
というような人物ではある。
年は…私達三人より少ししたくらいかな?
が、しかし。
今のあの子達はそんなことはどうでもいいんだろうな。
彼女がもっている一振りの剣の方に興味津々みたいだからね。
そう云えばルナさんに頼まれてミプロス島で二人に合流した時に私の持っている。
聖天の剣こと破壊の剣アルテマウェポンにも興味示してたっけ。
彼女が手にしている剣の柄からは。
何やら青白い光が出現し、彼女の周りを取り囲むように…
そう、いわゆる光の結界みたいなものを作り出しているのである。
…光る剣、といえば、それはもちろん…
思わず目を見開いている二人の目の前で。
「ふぅ。ご苦労さま」
何やらいいつつも。
そのまま。
チッン。
その剣を腰にと挿している鞘にと収めてゆく彼女。
そして、私達のほうにと向き直り。
「あ、えっと、とりあえず、危ないところを助けていただきありがとうございました。
  でも、術を放つときには一言いってくださいね。巻き込まれますし」
「って!?あんた、それ!?光の剣じゃないの!?」
叫ぶリナンの言葉に。
「ええ。そうですけど、それが何か?」
いともあっさりと肯定してるし…この人は……
「助けたお礼にそれ、頂戴!」」
ずべっ!
……あ、転げた。
リナンとレナンの言葉にそのまま地面にと突っ伏しているその女性。
「か…開口一番それですか。ですけどこれはあげられません。私の商売道具みたいなものですし」
「「ただとはいわないから!な!銅貨20枚で!う~ん、我らながら太っ腹!」」ずざざざざっ!
あ、こんどは滑った…
レナンとリナンの交渉値段に今度は当たり前だと思うけど思いっきり地面の上を滑ってるし…
今度ばかりは私も転げそうになったし(汗)
私のときはもっと酷かったけど何しろ幼馴染のよしみで銅貨5枚でと言われたけど
無駄だとは思うけど一応注意しておこうかしら。
「あのね~二人ともどこの世界に自分の大事な武器を銅貨20枚で売る奴がいるのよ。」
「そうですよ。どこの世界に剣を銅貨20枚で引き渡す人がいると?
  とにかくこれは差し上げられませんわ。私もこれがないと困りますし。」
苦笑しつつ二人に言う私とに同じように苦笑しながらいってきているこの人。
とりあえず二人が妙なこと考えている間にこの人とはなしていましょ。
「あの少し話してませんか?二人が妙なこと考えている間に」
「妙なことって……」
戸惑いながら私に聞いてくる。この人
「どうやって光の剣を手に入れるかだと思うけど。でもあなたは、いいほうよ。
  私なんか幼馴染のよしみだからって銅貨5枚で剣譲れって言ってきましたし」
「いや…銅貨5枚って嘘ですよね?」
「まあそうゆう反応だとは、思ったけどね。でも本当のことよ。残念ながら」
「まさかそんな……
  いやでも初対面で銅貨20枚って言ってるんだから5枚といってもおかしくはないですね」
「やっぱりそう思いますか。」
「ええ」
はっきり言い切ったよこの人。
それにしてもあの二人なに考えてるんだろう。

まあ確かに光の剣。
その名前を知らないものはいないほどに伝説の剣。
百年ばかり前、死霊都市サイラーグの町を一夜にして壊滅させた伝説の魔獣。
ザナッファーを一撃で倒した、といわれている伝説の剣である。
私の持っている闇の剣は、光の剣よりは、知られていないけど光の剣と同じ性能の剣。
違うところといえば光の剣の刀身は、発動したら光の刀身になるのに対し
闇の剣の刀身は、発動したら闇の刀身になるところかな。
「う~ん。あ、そだ。それじゃ、こういうのはどう?どうやら貴女、一人旅のようだし。
  女性の一人旅は何かと危険じゃないか?
  だから、この私達が一緒についていって、気がむいたら譲ってくれる、というのは?
  剣の腕はなかなかのようだけど、魔道のほうはどうやらできないみたいだし」
あ~そうゆう手できたかこの二人。
たぶん必殺。
とりあえず一緒に旅をして隙をみて奪う!これに限る!
といっても、女性からものを盗むな!
とルナさんから散々にいわれているから、
彼女の方からくれるように仕向ければいいだけとでも思ったんだろうけど。
そんなレナンの提案にしばし考えつつも。
「え、でもそれは…」
何やら困ったようにといっている彼女。
「さっきみたいな輩がまたきても困るだろ?」
今度はリナンのさらなるたたみかけに。
ぽそりと。
「……ブリッコずっとする…というのはなぁ…」
なぜかぽ゛そり、とその容姿からは考えられないような言葉が小さく漏れていたりする。
…は、ひょとして?
「はい。それじゃ、決まりね。あ、私はリナンよ。リナン=インバース」
こういう場合は相手の意見を聞かずにとにかく話を進めるのが何よりも決めてだから
相手の意見も聞かずに勝手に決めているリナン。
「私はレナンよ。レナン=インバース」
こちらも同じように自己紹介しているレナン
それじゃあ私も
「私は、エミリアよ。エミリア=フィリア=ノクターン」
そんな私達の言葉に。
ようやく観念したのか、深くため息をつきつつも。
「わかりました。わかりましたよ。それじゃ、これからよろしくお願いしますね。
  えっと…リナさんとレナさんとエリーさん?」
「「…その名前で呼んだら即ドラスレものだけど?」」
とリナンとレナンの声が見事に重なる。
「リナンよ。リナン!」
「レナンよ。レナン!」
「私はそれでいいわよ。言い難いかったらミリィでもいいわよ」
「あ、オ…じゃなかった、わたしはララといいます。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・オレ?
…もしかして、この人…リナンとレナンと同じで他人の前ではかなり猫かぶってるんじゃ……
ま、それはおいおいわかるだろうからおいときましょう。
「あっそ。それじゃ、これからよろしくね。ララ」
「あ、はい。こちらこそ」

奇妙な縁で、これより後。
私達とララは四人で旅をすることに。いや正確には6人かなまあいいか。
ま、旅は道連れ、というからね♡
ふふふふ。



ばくばくばく!
「う~ん、あんたもいけるなぁ」
「あ、お代わりおねがいしま~す!」
ララさんと旅を始めてとりあえず。
互いの簡単な自己紹介などをすべく。
近くの村の食堂にと入っている私達四人。
思わずその光景に呆気となる私。まさかリナンとレナンと互角に食べられる人がいたとは。
「そういうあんた…とと、リナンさんとレナンさんもね」
「どうもあんた、さっきから猫かぶってない?」
ぎくっ! 
レナンの言葉に何やら手をとめて、固まっているララさん。
そ~隙みせちゃだめだってば!
「そのウィンナー、も~らい!」
 「ああああああああ!ズルイ!リナン!なら、オレも!」 
…やっぱし。 
どうもこの人…かなり猫かぶってたみたいね。
こういう食事争奪のときって、たいてい人間って地がでるし。

しばし、そんな相手のことを観察しつつ、私たちは食事を続けてゆく。


「…で?何で、そんな猫かぶってるんですか?」
私の至極もっともな問いかけに。
「ま、バレたら仕方ないか。というか、実はオレの家。次こそは男の子がほしかったらしくて。
   父さんが生まれたオレが何でも男!といいはって、結局男として育てられたからなぁ…」
・・・・・・・・・・・・・な、何かリナンとレナンがものすっごく親近感感じそう…

結局のところ、食事争奪戦の最中。
やはり、このララさんという女性が猫をかぶっていたことが判明し。
そのあたりのとこを問いただしている私達。
「名前も男のような名前つけられてるし。本名はガウリイっていうんだけど…
  ララは母さんが気の毒がって、つけてくれた名前なんだ」
……うわっ。
何か名前に関しても、リナンとレナンと同じね…
「「……どこの家も同じようなことがあるんだな…」」
そんなララさんの言葉に同情しているリナンとレナン。
こちらの事情もかいつまんで話しつつ。
食後のデザートにと手をかけてゆく私たち。
なぜか店の人がもう材料がない、とか嘆いていたけど、関係ないし。
しばらくたわいのない会話をしてゆく中で。
完全にと意気投合してゆく私たち。

どうやらこのララさん、一人で傭兵、という稼業をしていく中で。
他人に対しては猫をかぶることを武器として行動していたらしく。
ま、それは私はともかくレナンとリナンも同じなんだけど。
「で?何だって光の剣なんかもってるわけ?」
「一応はオレの家に代々伝わってる剣なんだけど。このゴルが家にいくたない、といってなぁ。
   何でも家にいたら社会勉強ができないとか何とか…」
ずずっ。
食事の締めを飾るホットレモンティーをのみつつも。
何やら意味不明なことをいってくるララさん。ちょと待ってゴルて……まさか……
「…は?ゴル?社会勉強?」
そんなリナンの問いかけに。
「あれ?リナンは知らないのか?この光の剣、とかよばれてるやつ。
  何でも異世界の魔らしくて、たしか、ゴル何とかっていってたっけ?
   ダークスターとか何とかいうやつの元にいるらしいんだけど。
  上司命令でほかの世界の社会勉強にきてるとか何とか…」
「「って、ダークスター!!?」」
がたっ!
思わずそんなララさんの言葉に立ち上がる二人。
ちょっとまて!
ダークスターといえば!?
「も、もしかしてそれって、異世界の魔王、闇を撒くものダークスターデュグラディグドゥのことか!?」
闇を撒くもの。
ダークスター。
この世界の闇をすべる赤瞳の魔王ルビーアイシャブラニグドゥ同様に同じく魔王の地位にいる存在。
本来このあたりの知識などは一般には知られているはずもない。
何しろ、魔王の存在すらただの伝説、と思っている輩がほとんどなこの世界。
私達に関しては、兄ちゃんとルナさんのものすごすぎる特訓や勉強などによって。
そのあたりの知識はもってはいるが…
「そんな名前だっけ?なあ?ゴル?」
剣にむかって話しかけてるララさん…
『…マスター…できたら人のいるところでは…』
何やらちょっとした少年のような声がどこからともなく聞こえてくるけど。
『それはそうと、どうするんですか?神像の中にはいってる石は?』
…神像?
あまりといえばあまりの出来事に目を丸くしている私達の前で、何やら剣とララさんが話し合ってるし…
「お~、そういえば、ゴル。何かあの女神像の中に、
  たしかケンジャのイシとかよばれてるものがはいってるとか何とかいってたなぁ」
「「ケンジャの石ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!!!!!?ちょっと!ララ!それ本当なのか!?」」
がたたぁぁぁぁん!
リナンとレナンが椅子をひっくり返したのは仕方のないことだとは思うけど。

賢者の石。
それは無限に魔力を高める、といわれているとある魔法道具マジックアイテムの一つ。
昔、見習い魔道士がそれをつかい、国ひとつ滅ぼした、と公式記録に残っているほどの代物。
「らしいぞ?ゴルがいってたし?」
いや、さらっといわないで!さらっと!
って…はっ!?
気づけば私たちにとほかの客の視線が集まっていたりする。
い、いけない!
このままでは!
と思ってたら同じ事をリナンも思ったらしく。
「と、とにかく、詳しい話は店を出てからに!」
そのまま、ララさんをひっばるようにして店を出てゆく私たち。
どうやら、私たちの会話は彼らには昼間からのよっぱらい。
ということで片付けられていたりしたようだけど。

「で!?それ、本当なんですか!?賢者の石がどうとか!?」
私のそんな疑問に。
『どうやらあなた方はある程度私の上司のことも知ってるようですし。そうですね。詳しくお話しましょう…』
ララさんの手にした剣より、少年のような声がしばし。
私達に説明をするためにと漏れ出してゆく。

しっかし…もしかして、私達って……何かとんでもない人とかかわったのかな?


……前までなぜかついてきていたナーガよりはましだけど…さ。


                       -続く?-



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あとがき
  ?:んっふふふ。ついに打ち込み開始ね。
  龍:何やってんの?エリーちゃん
エリー:のりが悪いわよ。
  龍:ともあれもうひとつのもしも出会いが・・・・第1部プロローグをお送りしました。
エリー:こんなのでも読んでやってください。
  龍:こんなのって酷くない?
エリー:全然。
  龍:あのなー。そう言う事言ってると次回から全部一人称から三人称に変えるぞ。
エリー:えぇぇーそれはやめて。といってもこの一部途中三人称なんでしょう。
  龍:まあね。といってもネタばれになるからどこからかは言わないけど。
エリー:あっそ。んじゃ
龍&エリー:それじゃ又次回で。