作者代理のエルよ!
前回はちょーっと変な奴に先を越されちゃったけど・・・
そのせいでいいわすれたのよ。
ラッセル君とラーク君。
これでよかったのかどうか・・・

ねじばなが気にしておりました。
それでは・・・駄文ですがよろしく♡

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「わかりやすい みち」13



「・・・あれー・・・?リナさんじゃありませんか・・・メンフィスさんにミルガズィアおじさんも・・・」
しばらく一同が呆然としていたら、そんな声がかかった。
『ラークっ!?』
リナとガウリイ、エルフらの声が重なった。
「ラーク・・・あんた・・・ここのエルフの村出身だったの?」
「え?いえいえ。ところで・・・さっきまでここに大きな魔がいたはずなんですけど・・・知りませんか?」
ガウリイとゼロスをたして二で割ったかのよーな性格。黄緑の髪。
まだ十歳くらいに見えるが、実際は20をすぎている。
言うまでもなくエルフだ。
かつてリナ達とあったことがあるのだが・・・・
「・・・知ってるわけないですよね・・・リナさんのことだから。きっとそこに転がってるごろつきいぢめて遊んでただけでしょうからね・・・」
「んっんっんっん・・・?今なんて言ったかな?」
「え・・・り・・・リナさん・・・・ちょっと・・落ち着いてくださいっ!」
「おちつけるかあああああああああっ!」
リナがラークの首を絞める。
どーやら墓穴を掘るのが得意らしい。
「・・・魔族ならさっきからそこに一匹いるでしょ!あんたが言ってるのとは別のだけど!」
と、リナはゼロスを指差す。
「あの・・・一匹って・・・リナさん・・・」
ゼロスの抗議は無視して、ラークの首を放し、各自自己紹介をはじめる。
「こっちはエルフのラーク。んで・・・ミルガズィアさんとメフィは知ってるみたいだし・・・
 こっちがうちのねーちゃんのルナ。赤の竜神の騎士よ。で、こっちがルークとミリーナ。それから・・ゼルガディスにアメリア。」
「よろしくー!」
アメリアのみ元気よく挨拶する。
「よろしく。・・って・・・!リナさんのお姉さんが赤の竜神の騎士!!どーりで性格がひねくれてるはず・・・」
『らぁぁぁくぅぅぅぅぅっ!』
リナとルナの声が重なった!
どごまげちょぐぎみしっ!
「・・・で、こっちがエル。そっちはゼロス。」
2人ともぺこりとお辞儀する。
「・・・そ・・・そうですか・・・・うぐ・・・・」
「ラークよ・・・そこのゼロスには手をだしてはならん。・・確実に・・・我らに勝ち目はない。」
「長老・・・?・・・んーと・・・ゼロス・・ゼロス・・・・?ああ。あの獣神官ゼロスさんですか。」
朗らかな顔で納得する。
「はじめまして。・・・ところで・・・リナさん・・・」
「取り合えず夕ご飯にしましょっか。」
「・・・・・しくしく・・・・・」
さらりと無視されて泣きはじめるラーク君。
「うっとおしいわよ!ラークっ!」
「は・はいいっ!(泣)」

ぎぎぎぎいいいん!
「おにょれガウリイっ!最後のハムステーキ・・・渡してなるかっ!」
「リナこそ!往生際が悪いぞっ!」
いつもの食事争奪戦をやっているリナとガウリイ。
「リナが勝つ方にかける人、もういませんかー。」
ルークとミリーナは、この勝負を利用してかけなんぞ始めている。
・・・そんなにお金に困ってたのか。
「すきありぃぃぃぃぃっ!」
すととんっ!ぱくっ!むぐむぐ・・・
「んー・・・ヴェリイていすてぃ!」
「あー・・・俺の肉ー・・・」
「ちくしょー!負けたーっ!」
「おっしゃかったっ!」
和気あいあいとしている中、エルとゼロスが席を立つ。
「それじゃあみなさん。僕たちはちょっと秘密のお話がありますので。」
ゼロスがにっこりという。
「・・・リナ。精神世界面から聞いててほしいんだけど・・・」
エルの声はリナ二のみ届く。
「オッケー。」
リナは口に出していったが。
「・・・・あの・・・リナさん。あの女性・・・魔族なんですか?ゼロスさんと連れ立ってるってことは・・・」
「・・・ちがうわよ。エルはゼロスの契約主。」
「契約・・・・・?不死の契約ですか?」
アメリアも会話に参加する。
「違うといえば違うけど・・・確かに不死の契約でもあるかな・・・・?」
「・・・ところで・・・・・・・・なんでおまえらあんなに強くなってるんだ?」
ぶばふっ!
ゼルガディスの言葉にガウリイ、ルーク、ミリーナが吹き出す。
「・・・・・・あたしその説明パスね。今ちょっと取り込み中だから。」
リナは精神世界とコンタクトをとっているのである。
「・・・・オレはリナとエルに叩き込まれただけだから・・・」
ガウリイが冷や汗かいて弁明する。・・・ていうか、事実そのとおりだったりするんだが。
「・・・俺達は・・・なんつーかその・・・」
「私達もリナと一緒に魔族と戦ったことがあるのよ。別れてから、ちょっと対抗策みたいのを考えててね。
  つい先日、対抗しうる力がわかった。それだけのことよ。」
焦るルークをミリーナがカバーする。
「・・・そうか。・・では、われわれにも教えてくれぬか。」
ミルガズィアさんが真剣に言う。
ぎぎくっ!
「いや・・・その・・・エルに口止めされてるの・・・・ごめんなさい。」
『う”ぐっ!』
ミルガズィア、メンフィス、ルナの三名がうめく。
「・・・ならば聞かぬ方が身のためそして世界のためというものか・・・」
「そのとおりですわ。おじさま。」
「私もその方が良いとおもうわ。」
その反応を訝しく思ったか、ラークがこんな事を言う。
「あのエルという人・・・そんなに強いんですか?」
「・・・なんで強いって結論にいたるの?」
いきなりリナが突っ込む。ごく小さな声だったが。
「・・・いえ・・・その三人が恐れているようなら、相当強い・・・五人の腹心クラスかと。」
「それはないんじゃないか?さっきゼラスとダルフィンにあったが、その時もいたし、先ほどグラウシェラーがきたときもいた。
  冥王と魔竜王はすでに滅びているから、腹心じゃない。」
ゼルが考えこむふりをしながら言う。
「・・・じゃあ、魔王ですね。」
きわめて明るい口調で、ラークが言った言葉に・・・
ルナ、ミルガズィア、メンフィス、ガウリイ、ルーク、ミリーナが吹き出した。
「まあ・・・そうといえばそうだけど・・・はっきりいえば、違うわね・・・」
「うむ・・・おまえのいう魔王と、あの方は・・・存在からして違う・・・」
ルナとミルガズィアがいう。
「え?部下Sを氷から出すぅ!?何かんがえてんのよっ!?」
ごく小さな声で、またまたリナがつぶやいた。
どがらがしゃああああああんっ!
「・・・・あ。きにしないで。冗談だから・・・」
まわりの様子に気づき、リナが弁明して、ラーク、ゼル、アメリア以外は立ち直る。
「部下Sって・・・誰ですか?」
「・・・・氷から出す・・・とか言ってたが・・・・・まさか・・な。」
ゼルは気づきはじめたようだ。
「・・・あれ・・・リナさん・・どうしたんですか?」
気づくと、リナは立ち上がっていた。


さて、こちらは精神世界。
少し時間を戻して、ゼロスとエルとリナの会話を聞いてみよう。
「・・・で?話って何?」
リナが、声を送り込む。無論、物質世界には届いていない。
「・・・昔から、あたしに対する反逆者っていうのはいるの。濁族ってよんでるわ。ダークスターの一件も、あいつらの仕業なのよ。」
エルが唐突に語り出す。
「今回・・・そいつらが、リナ。貴方を狙ってるみたいよ。」
「大丈夫なんじゃないですか?リナさん強いですし・・・」
「なんで強いって結論にいたるの?」
思わずリナは口にだしていう。
「もちろん・・・混沌化してますし。ガウリイさんもいますし。」
「あまい。エルに逆らうよーな奴だから、部下Sなんかより強いに決まってるでしょーが。」
「リナ大正解♪・・まあ、それは上級の奴だけど。中級だと、部下S達くらいの強さかな・・・」
「・・・でも・・・リナさんたち・・・っていうか僕もですけど・・・シャブラニグドゥ様よりよっぽど強いとおもいます。
  ・・・まあ、まとめてこられたら苦戦を強いられますけど・・・・」
「五人の腹心なんかじゃ、かえって足手まといなのよねー・・・ゼルガディスやアメリアなんて論外よ。」
「ミルガズィアさんやメフィも・・・そうなるわね。」
リナが沈んだ声で言う。
「リナ・・・彼らを信じてあげたい気持ちは分かるけど・・・こればっかりは・・・」
「わかってる。死に追いやるだけだって・・・・。でも・・うそは・・・つきたくないな・・・」
「・・・言い訳考えなきゃね・・・なるべく・・・うそがはいらないのを・・」
「でしたら、こういうのはどうでしょう?『ディルスに行かなきゃいけない。
  でも、大人数で行くと迷惑だから、またこんど、セイルーンに遊びに行く』と。
  ミルガズィアさんたちに関しては、『どーなっても知らないから。』といっておけばいいでしょう。」
・・・・・・・・・・・・・・・・
「さっすがゼロス!そーゆーのは得意よねー。」
「・・・ほんっと・・・・あたしもそれでだまされたもんねー・・・」
「で・・・・少しでも戦力がほしいですし・・・北の魔王様を氷から解き放って協力してもらうというのはどうでしょう?」
「え?部下Sを氷から出すぅ!?何かんがえてんのよっ!?」
・・・思わず口に出してしまう。
「・・・・あ。きにしないで。冗談だから。」
慌ててフォローするリナ。
「・・・・で?まさか本気じゃないでしょうね。」
「本気ですよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
リナは・・・立ち上がった。
「・・・いまから、そっちにいくわ。」
そう宣言して。

「あたし、エル達のところいってくるわ。・・・ねーちゃんもきてくれる?」
「え・・・・良いけど・・・ちょ・・ちょっとリナ!?」
ルナの手を引っつかみ、裏路地の方にまがっていく。
「あ・・リナさん!?」
ラークたちが追いかけて裏路地に駆け込むと・・・行き止まりにもかかわらず、
誰もいなかった。
「・・・やれやれ。ゼロスの奴・・・」
ガウリイが、そうつぶやく。
・・・覗き見してたらしい。
「・・・いったい・・・?」
「どーってことないさ。そのうち、ぶちのめされて泣いてるか気絶してるゼロスとエルと一緒に出てくるさ。」
ガウリイがそう言う。
慌ててルークとミリーナが精神を集中する。
(・・・・・・・・あ。きれてる。・・・さっき言ってたのって・・・ほんとだったわけ・・・)
2人とも、心中でそうつぶやく。
「・・どういうことだ。ガウリイ。」
ゼルが聞いてくる。
「・・・リナな、精神世界の移動ができるよーになったんだ。魔血玉を少しずつ飲んじまったから・・・あれ、完全な賢者の石らしい。」
びしぃっ!
ゼルとミルガズィア、メンフィスが凍りつく。
「・・・・・・・・・・・。欠片の、残りは・・・?」
ゼルが完全に据わった目で聞いてくる。
「・・・ない。リナは、魔血玉と引き換えに、異界の魔王の力を使った術を使ったから、消えてる。
  リナは、かみ砕いてたから・・・ほんの一部だけ、体の中に入った。」
じつは。
この台詞、精神世界からルークとミリーナが指示しているのである。
ガウリイがンなこと知ってるわけがない。
知ってたとしても忘れている。
「・・・くそっ!」
「・・・ゼル・・・元の体に戻りたいんだろ・・・?何なら・・・・そうするように頼むぞ。」
「・・・・だれに。今まで誰もできなかったんだぞ!?」
食って掛かるゼルに、ガウリイはいともあっさりと・・・
「部下S。別に、部下DとかKでも良いけど。」
『ちょっとまてっ!!』
ルークとミリーナが叫んだ。
「できるだろ?まさかエルに頼むわけにもいかないし。だとしたら、あいつらを脅してなおさせる。元々Sの一部がしでかしたことだ。」
「いや・・・いくらなんでもそれは無茶なよーな・・・せめてゼロスとか。」
「ゼルはゼロスを嫌ってる。」
「・・じゃあ、ルナさんとか。一応スィーフィードの力と意識の一部持ってるし・・・」
「・・・・・・・・そうか。その手があったか。」
ミリーナの発言に、ゼルが反応した。
「・・・ま、いいか。ルナさんで。・・・・エルだったら、間違いなく部下Sにさせるだろーとかおもっていったんだが・・・」
『ああああああああああっ!そういえばそうかもっ!?』
今度はミルガズィアさんやメフィまでルークとミリーナと一緒に叫ぶ。
「なんだ・・・?・・・・さっきから気になってたんだが・・・部下Sとは・・・まさか・・・シャブラニグドゥじゃないだろうな。」
ぎっくううぅぅぅぅぅぅぅっ!
やはり、四人は凍り付いた。

「リナ・・・貴方、いつから精神世界に入れるようになったの・・・?」
「・・・・ゼロス。いくら濁族が強いからといって・・・部下Sを氷から出すのだけは許さないわよ。」
濁族という言葉にルナが青ざめる。
「・・・・ほぅ?」
「・・・・考えてもみなさい。足手まといにしかならないわよ。」
ゼロスが、その台詞を聞いて殺気立つ。
「・・・たとえリナさんでも、その台詞は許せませんね・・・」
自分のことを棚に上げてゼロスがかまえる。
「・・・・・・・・・・。」
リナは無言で攻撃する。
ルナが驚きのあまり言葉をうしなう。
びちびちびちっ!
あたりが帯電して激しい衝撃波が生まれる。
しかし・・・自分に向かって来た、高位魔族ですら大怪我間違い無しのそれをゼロスはあっさり倍にして返す。
「・・・・・う・・・そ・・・・・・・・」
ルナですら死ぬこと間違い無しのそれをリナはあっさり霧散させる。
「考えてもみなさい!Sがあたしたちと旅することになったら!」
「世界が滅びるとでも!?」
攻撃を繰り返しつつ、2人は叫び会う。
「そーゆー生易しいレベルじゃないわっ!そんなことになったら・・・・!」
「どうだとおっしゃるんです!?」
「あたしはヤだかんねッ!エルにどつかれてしくしく泣いてるよーな魔王と旅するのはっ!」
ぴた。
2人の動きが止まった。
「戦う頃には力尽きてるわよ!足手纏い以外のなんだっていうの!?それとも、自分の上司に哀れ・・・とかって思いたい?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゼロスは動かない。
(考えてみれば・・・・赤眼の魔王様にその鬱憤を晴らすのに使われるのは僕・・・)
それを言うなら、エルの鬱憤ばらしに使われるのもゼロスなのだが。
「・・・・僕が悪かったです・・・わかりました。あきらめます。」
2人が戦っている間、エルがルナにおーざっぱな説明をして。
「・・・・・・・・わたしが・・・ついてく。」
「・・・・ところで・・・戻りませんか?お祭りが終わっちゃいます。」
「・・・・・・・・・・そうね。」

ふいっ!と、近くの屋根の上に降り立つ。
「・・・あ。みんなこおってる・・・・・さては部下Sについてゼルに図星つかれたな・・・?」
いいつつ、四人は飛び降りる。
すたん!
『リナ(さん)!』
全員が声を上げる。
「・・・・はっきり言ってもらおう。部下Sというのは・・・・」
『出でよ部下Sっ!』
ゼルの言葉をさえぎり、リナとエルの声が重なった。
「はっ!ここにっ!って・・・・なんでリナ=インバースのこえまできこえるんだっ!?エル様直通回路なのに!?」
「・・・これが部下S。想像どうりの北の魔王。
  ちなみにかなり情けない。今のこいつは封印のせいでちょっと強力な魔道士程度の力しかないけど。」
『うそおおおおおおおおおおっ!?』
三人が悲鳴を上げる。
「・・・・・・・・濁族討伐にご協力ください。」
ゼロスがにっこりという。
「・・・ちょっとまてええええええっ!濁族ってあの濁族かあああああああっ!」
『うるさい部下Sっ!』
どしゃっ!
エルとリナの大鎌がSの体をきりきざむっ!
しかし血は出ずすぐくっつく!
何と接着剤を瞬時に使った!
「ほかの魔族が手出ししないようにしてればいいのよっ!」
大鎌をしっかり構えてリナが言う。
喉元に鎌を突きつけられても、Sは動じない。
「人間ごときの言うことなど聞けるか。」
「あの・・・・その鎌・・・・一応神滅斬の変形バージョン・・・・」
ゼロスがきまずげに言う。
「・・あ。ほんとだ。傷口が混沌に蝕まれてる。」
ルナがまるっきし他人事のように言う。
「うひいいいいいいいいいいいっ!エル様が2人いるぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
Sは錯乱して叫ぶ。
空には満天の星とフェアリーソウルが瞬いている。

とりあえず、哀れに思ったガウリイがSを直したことは述べておく。
無論、祭りなどよりよっぽどエルとリナは楽しんだ。

14につづく