さてさて・・・やってまいりました7回目。
今回はゲストキャラの多いこと。一挙に三人!誰かはお楽しみ♪
ちょっと長くなったけど、読んでやってくんなまし。
最後に、ちょっとしたお知らせもありますので♪
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「わかりやすい みち」7
おおおおおおおおおおっ!
「なに?!なんかあったのっ!?」
むらの中心街に行ったとたんに人々がざわめきを発した。
「ああああんたらっ!なにしにきたっ!?」
「へっへー。もちろん食料かっぱらいに!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
どーやら、果物屋のおばさんが盗賊に囲まれているらしい。・・・またやっかいな。
「・・・んっんっん・・・そのくらいにしといたら?あんたらみたいなのにうろつかれると目障りなのよ。」
「おいおいりな。いいすぎ・・・て・・・あれ?」
「あたしじゃないわよ。」
みてみれば、ノースリーブに長ズボンのお嬢さんがかなりの毒舌を吐いている。
「・・・なに?無駄なことばっかりして?まともに働きゃもっと稼げるとか思わないわけ?
・・・ああ、鳥くらいの脳みそしかないんじゃ無理もないか?」
「・・・って・・・てめーっ!」
盗賊の一人が飛び掛かるが・・・姉御らしき人が止める。
「いってくれるねぇ・・・・一つ言わせてもらうけど。人生、無駄なことがなきゃ楽しくないっ!」
長いウェーブの黒髪に黒めの美人である。二十代後半といった年頃。
割とフィットした動きやすい服をきている。
「両方、ただ者じゃあなさそうね。」
エルが、にらみ合いで静まり返ったその場で発言する。
「なによあんたっ!?人様の喧嘩に口出ししないでくれる?」
「口出しはしてないって。・・私はエル。・・・あなたは・・・ケイラ・・って言うらしいわね。」
エルに分からないものはないだろう。・・・だから、初対面でも名前はばれる。
「おやおや。挑発してるみたいだね。このねーさんは。」
ぽそり、と姉御っぽい人が言う。
「あなたのお名前はなんとおっしゃるんですか?僕は謎のプリーストゼロスと申します。」
「パスティだけど・・・?お?喧嘩が始まるかな?」
見てみればケイラとエルがにらみ合っている。
「だから・・・・なんであたしのなまえしってんのっ!?」
ばしいっ!
ケイラの拳をエルが止める!
「そういう存在なのよ。私はね・・・」
ごうっ・・・・・・・
エルからプレッシャーが吹き付ける。
「このあたしに喧嘩売ろうなんて・・言い度胸ねぇ・・・後悔させてあげるわ・・・」
エルは、上着を脱ぎ、荷物といっしょにゼラスに預ける。
「・・・普通魔族でもしませんよ?エル様に喧嘩売るなんて・・」
「ふぅん・・・確かに強そうだね。でも・・・あのケイラってのも・・笑いながら毒舌だしねぇ・・・
おっとりのほほんかとおもやぁ・・残忍だったりするしね・・・」
こっちはこっちでゼロスとパスティが意気投合して高みの見物をしている。
「お知り合いなんですか?」
「んや。そういうタイプだと思っただけ。あ、うちの部下どもやられてら。・・・も少し鍛えなきゃねぇ・・・」
二人(エルVSケイラ)の口喧嘩とどつきあいに巻き込まれ、盗賊はノックアウトされている。
「いやあ・・・あの方なかなかいい性格ですよねぇ・・・宮仕えとかはむいてなさそうですが。」
ちなみに。
リナ、ガウリイ、ルーク、ミリーナ、ミルガズィア、メンフィス、ルナは、ちゃっちゃと帰ってしまった。
一時間後。
「なかなかやりますねぇ・・・ケイラさん。エル様と張り合うなんて。」
「性格が似てるんだろ?・・・あ。そろそろ昼飯くいてぇなぁ・・・」
ゼラスはただエルの荷物を持って見ているだけである。
「ゼロス。・・・何か冷たい飲み物用意なさい。エル様と・・・相手の分。なんだか意気投合しそうだし・・・」
状況観察に抜かりはない。
「かしこまりました。ゼラス様。」
いきなり、屋根の上から飛び降り、近くの露店でジュースを買う。
「へぇ・・・結構体術できそうだね。ゼロスのやつ。」
「もちろんできるわよ。かなり鍛えたもの。」
「・・・えっと・・・誰かな?あたしはパスティ。」
「ゼラスよ。ゼロスの母・・・もとい。上司よ。」
はっきり言って、ゼラスとゼロスの外見年齢はそう変わらない。
これで母だなんぞといっては怪しまれるだけである。
「上司・・・?なんかの組織の一員なのか?」
「・・・ノーコメント。」
その時ちょうど、ケイラとエルが意気投合して仲直りしていた。
ゼロスは言いつけどおりにジュースを差し出している。
「んっふっふ。結構いい性格してるわよあなた。」
「あなたも。・・・あ。さっきの盗賊の親玉。」
「パスティだってば。・・・なかなか楽しかったよあんたらの喧嘩。」
「ふぅん・・・そぉ?」
「ん・・・なんか・・意識は別のところに飛んでて、魔力合戦っぽいことやってた気もするけど・・・あんまり覚えてないな・・・」
ケイラが言う。おそらく・・・精神だけアストラルに引っ張り込まれて喧嘩してたんだろう。
エルの力で。
「いやぁ。なかなかのあばれっぷりで。あ、そうだ。あなたがた、いっそのこと魔族になりません?」
どさくさまぎれにゼロスが勧誘していたりする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あたりに沈黙が満ちた。
「魔・・・・魔族・・・・?なんでまた?」
「どーしてゼロスがそんな事言うのさ?」
ケイラもパスティも首をかしげる。
「・・・そうですねぇ。とりあえず・・・向こうのお店でお話しませんか?」
「よくやったゼロス。」
ぽそりと。ゼラスがゼロスを誉め・・・
「それはそれで面白いかも・・・」
エルは同意したのだった。
時刻は少し戻って、リナ達。
「ほっときましょ。付き合ってたら日が暮れるわ。」
「いや・・・ほっとくとそれはそれで後が恐いと思うが。」
いやに神妙なかおして・・・いや・・・この人はいつもこんな顔だけど・・・
ミルガズィアさんが言った。
「そうかもしれないけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
いきなり、リナの動きが凍り付いた。
「どうした?リナ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
リナと同じ方向を見て・・・・ガウリイも凍り付いた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あら。」
ルナも、同じ方向を見て、そんな言葉を漏らす。
「・・・・・・・・・・・知り合いなのか?あの、ごろつきに絡まれてるねーちゃん・・・」
「ルークッ!あの人に対して失礼でしょっ!」
「・・・・リナっ!あれ・・・・誰だっけか?・・・見たことはあるんだけど・・・・・・」
・・・・・・・・・・・ひゅるるるるるるー・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・セラウリア=リン=エルスィ・・・・・よ。・・・一部名前省略ね。」
「おおっ!おもいだしたっ!」
ほんとーかな・・・
「ルナさんの幼なじみだっけ!?」
「あ。ガウリイがちゃんと覚えてた。」
それは、密かにルナがガウリイに対して剣を突き付けていたからなのだが・・・・
「それより・・・ほっといていいの?彼女。」
ミリーナの冷静な突っ込みに、一同われに帰る。
その女性は、金髪に金緑色の目のなかなか・・いや・・かなりの美人で、
空色の魔道士風の服を着ていた。
もちろん、リナのねーちゃんの幼なじみであることから、ただ者ではない。
「なあなあ、オレ達といいことしよーぜぇ・・・・」
「え・・・・?いいこと・・・・・って・・・・?」
「まあまあ、いけばわかるさ。」
「・・・・ふぅむ・・・・・ずばり不合格。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『はい?』
おもわず、リナ達まで問い返す。
「・・・・あらっ!ルナっ!・・・リナちゃんにガウリイさんも!久しぶり・・・・って・・連れがおおいわね・・・」
「セラウリア。・・不合格って・・・・まだあれやってるの・・・?」
ルナがあきれ声を出す。
「あたりまえよっ!この私とルナにふさわしい男性はこの手で決めるっ!
・・・・早めに見つけないとルナが年取っちゃいそう・・・・いや・・・その前にルナってこのごろ年取ってないような・・・」
ごろつきが正気に帰って、捕まえようとしているのに気づいているのかいないのか・・・・
ごめしっ!げしげしげしぃっ!
すかさずリナとルナがこれをぶちのめし、ガウリイが手を差し伸べる。
「しかし・・・なんであなたがここに・・・・?」
「あら・・・ありがとうガウリイさん。・・・あなたならいいかと思ってたのに・・・リナちゃんのものなんだもの・・・」
「ちょっとっ!?まだそういう関係じゃないってばっ!それにっ!
あなたが言ったのよ?『あなたは私やルナより、リナといた方がいい』って・・・・セラウリアねーちゃん・・・・」
リナにとっては、彼女もまた姉のような存在・・・・つまりは苦手・・・・・
「・・・・あら・・・エルメキア国王。何やってらっしゃるの?」
いきなりなメフィの言葉に、一同・・・特にセラウリアがまともに顔を引きつらせる。
「いや・・・・ちょっと気晴らしに・・・・おや?・・・・・なにをやっていらっしゃるのですか?セラウリア女王」
「・・・・女王・・・・?」
ミリーナが眉をひそめる。
「あ・・・・とりあえず・・・どっかの店にでも行って、正確な自己紹介とか事情説明とかしましょ。」
リナが、頭を抱えつつ、言ったのだった。
「・・・はじめまして。わたくし、セラウリア=リン=エルスィ=ゼフィーリアと言います。・・・永遠の女王、ともいいますね。」
『・・・・・えええええええっ!?』
「私の幼なじみなのよ。なぜかね。」
「今回、この村で、対魔族会議が開かれるんです。祭りの最終日の翌日から。」
「ですから、エルメキア国王である私や、竜族、エルフ族の代表であるミルガズィア殿やメンフィス殿がいらっしゃっているわけです。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そのことばに、リナとガウリイは顔を見合わせ、
『ってことは、あの二人もくるってこと・・・・』
「あのふたり?」
ルークが聞く。
「ああ、あなたたちに会う前の私の旅の連れのうちの一人とその親よ。」
「セイルーンの第一王位継承者とその次女・・・だっけか?」
「そうそう。正義フリークのおてんば王女、アメリア=ウィル=テスラ=セイルーンと、
その父、自称平和主義者のフィリオネル=エル=ディ=セイルーンよ・・・・」
「・・・・そんな偉い人と知り合いなの?」
ミリーナが珍しく驚く。
「当人見たらもっと驚くわよ。なんたってブラスデーモンを素手でどつき倒すよーな親子だから・・・・」
「魔族を素手でどつくのなんて、あの二人しかいねーよな。」
「ふむ・・・あの娘がそんな立場であったとは。」
「おじさま、知ってらっしゃいますの?」
「うむ。大怪我を治してやった。」
いや・・・そんなことより。魔族を素手でどつくってところに驚けよ。
「す・・・・素手で・・・か・・・?」
「そ。アメリアは魔力込めてたけど・・・・」
「おおっ!では、いろいろと、出会いや冒険などを聞かせていただけますかな?」
エルメキア国王が発案し、
「・・・ふむ。・・・われわれも知っておきたいな。」
「そうですわね。おじさま。」
ミルさんとメフィが同意し・・
「おもしろそうね。」
「・・・私はおおざっぱには聞いたけど・・・詳しく聞きたいわね。あ、心理描写はなるべく省きなさいよ。」
セラウリアとルナも同意。
「俺・・・寝るわ。」
ガウリイは寝る。
「・・・私達も聞きたいわね。」
「大体想像はつくけどな・・・・」
ミリーナとルークも同意し・・・・リナは話しはじめた。
「・・・・・・・・んでもって・・・・まあ・・・事件はとりあえず・・・・片付いた・・・と・・・」
かなりぜいはあいいつつ。やっと、冥王の件までいい終わる。
その時ちょうど。
カランカラン♪
「いらっしゃいませー。」
「・・・あら・・・ここにいたの?リナ達。」
エル達である。
「その二人・・・仲直りしたんだ?」
「ええ。なかなかのあばれっぷりでしたので・・・勧誘してるんです♪」
「・・で、なんで魔族になんか勧誘するんだ?」
「パスティさんもケイラさんも、驚きはしないと思いますけど・・・実は僕、魔族なんですよ♪」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「なんとなくそうかな?とは思ってたけど。」
「そうなんだ。」
意外とあっさりしている二人。
「へぇ・・・・・・高位魔族?」
「それは・・・ひみつです♪」
セラウリアの問いをなんなくかわし・・・
「ま・・・・・魔族っ!?つまりは・・・筒抜けということではないか!?なぜこのような輩と一緒におられるのです?リナ殿!」
エルメキア国王が慌てまくる。
「・・・・言っとくけど・・・ゼロスは、獣王ゼラス=メタリオム・・つまり彼女の直属部下で、獣神官。高位魔族どころじゃないわ。
魔王とその腹心をのぞけば魔族の中で・・・多分一番強いわ。」
『ぜ・・・・ゼラス=メタリオムっ!?』
さすがにこれは驚いたか、セラウリアも一緒に声を上げる。
「・・・・Sについては魔王シャブラニグドゥそのものだもんね。北の魔王ってやつよ。
ただ・・・水竜王の封印のお陰でふつーのまどーしくらいにしか力出せないらしいけど。」
『しゃぶらにぐどぅっ!?』
さすがにこれはパスティとケイラも驚いた。
「・・・あの・・・エル様・・・いきなり正体ばらしていいんですか?僕やゼラス様はともかく・・・」
「いーのよ。どーせ暇つぶしなんだから。何の力もない精神の塊みたいなもんじゃない。」
いや・・・・何の力もなかったら存在できないって。
まあ・・・言葉のあやだろーけど。
「なんと・・・・・・っ!?だまされていたとは・・・・っ!」
エルメキア国王は、きっ とリナを見て、
「どうすればよいのでしょうかっ!?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
『自分で考えれば?』
リナ、ルーク、ミリーナ、ルナ、
セラウリア、メフィ、ゼラス、ゼロス、エルの声がぴったし重なる。
「え・・・ですが・・・・・」
「・・・・・あのさ・・・・Sがいたからってどうってことないと思うわよ?」
リナは冷たく言い放つ・・・・ま、センちゃん♪
の忠告がなければ、もうちょっと丁寧に扱っただろうが。
「そうそう。今言ってたじゃない?普通の魔道士程度にしか力が出ないって。ほっとけばそれでいいと思うけど。」
セラウリアが同意する。
「ま、きっとリナさんを護衛に雇って『これでらぶらぶ♡』とか考えてたんでしょうけど・・・」
ゼロスの的をいまくった言葉に、エルメキア国王は・・・
「な・・・・何たる暴言っ!?・・・魔族はやはりしつけがなっていませんな!?」
「ところで、ゼロス。さっきの話だけど・・・断る。今の生活が気に入ってるんでね。」
無視してパスティが言う。
「あ、私も。生ごみとか害虫とか言われるのってヤだし。」
ケイラも言うが・・・・こいつ毒舌でやんの・・・
「あ。ゼロス落ち込んだ。」
まるっきり楽しんでるルーク。
「まあ、たしかに、害虫とかゴキブリとか、生ごみとか、パシリだとか、害虫以下の生きとし生けるものの天敵・・・とかいわれたくないわね。」
ミリーナが無表情に追い討ちをかける。
「ふ・・・っふふ・・・。どうせ僕は・・・・悲しい中間管理職のパシリ魔族・・・・・・」
どこから連れてきたのか、魂のオプション付きでいじけはじめる。
「あーもうっ!ゼロスは一回落ち込むと後々ずーっと引きずるんだからっ!そういうのはやめてよね。」
ゼラスが言ったその言葉に・・・・ゼロスが密かに笑みを浮かべたのを、リナとミリーナとエルは見逃さなかった。
「・・・・ゼロス・・・この方法でわがまま通してきたな・・・・・」
意外にも、つぶやいたのはいつのまにかおきたガウリイだったりするのだが。
他の人には聞こえなかったらしい。
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これでよろしかったでしょうか。
ゆみゆさん、希斗さん、のりぃさん。
ちなみに。お話の設定上、セラウリアさんはこの後も出てきます。
さて。ここでお知らせ。
上のツリーにある、かおさんのレスに書いたんですが・・・
「L様を活躍させようの会」なるものができました。
私が、L様一人称だとか、L様がリナと一緒に旅してる、だとかしちゃってるから、
影響を受けた人が・・・・・いらっしゃるみたいです。
そこで、勝手に作ってみました。
会員ナンバー:01
ねじばな 会長
会員ナンバー:02 かおさん
(もしよければ副会長)
となっております。
活動内容は、「小説でL様を活躍させる。または、ちらっとでもいいから出す。」
です。(爆!)
会員募集中です。
入会希望の方は、レスくださいな。
・・・・それでは、長かったですが、またお会いしましょう♪