はいはいはい♪
今回もやってきました、ねじばなです(←意味不明)
中間テスト真っ最中にもかかわらず打ち込みに没頭しています!
いいのかあたし?!
それはともかくおいといて。
L様に内緒で(待て)投稿しちゃいましょう♪
それでは、ばれないうちに♪

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   「わかりやすい 四王」16



一方またまた魔族たち。
魔竜王宮では、続々と客人(?)が到着し、あわただしさを増していた。
そこに、冥神官フィブリゾが現れる。
「もうじき、冥王シルファ様がいらっしゃる。心してお迎えするように。」
「・…使いっ走りですか…フィブリゾ様…」
思いっきり哀れそうに眺めるラルターク。
「・・・そうでもないよ。これでいて、あんまり仕事は変わらないんだ。給料なんて、もっとよくなったし。」
格下であるはずのラルタークに、ふれんどりぃに話し掛けるフィブリゾ。
・…なんか怖い光景である。
「ほう?どういうことだ?フィブリゾ。」
ちょうど到着した覇王グラウシェラーが問う。
「・…シルファ様はね、魔王様の仕事の半分以上もこなしてらっしゃる。
  だから、『冥王』としての仕事は僕がやって、シルファ様は報告書を見て少し手を加えるだけ。
  まあ…ほかの仕事もやってらっしゃるから、僕が言い出したことなんだけどね。」
最後の一言は、聞き取れるか取れないかくらいに小さかった。
と、当のシルファが現れる。
しゃらん・・・
服の要所要所につけられた留め具が金属音を奏でる。
「……きれいでしょ。僕は幸せだよ。こんな方にお使えできるだけで。」
言外に、あたしの妹だし…ということも含めて、フィブリゾは言う。
それに気づいたのはシェーラだけだったが。
薄い蒼を基調とした、海王にしてはおとなしめのドレス。
胸元が結構開いており、無論肩など丸出しである。
まるでレースのような布地を、金と銀のきれいな細工物で腰でくくり、地につかんばかりの布地が足を覆う。
むろん、スカートのような部分には切れ目が入っており、歩みを進めるたびに、その白い足がちらりと見え隠れする。
……むむぅ…なかなかいいセンスしてるじゃない・…ダルフィンのやつ・・
二の腕には、オリハルコンと水晶の細工物が光り、手には、真白の手袋と、銀の腕輪。
…腕輪っつっても、宵闇なんだけど・・…(笑)
銀の髪は、かなり貴重な蒼水晶を所々にちりばめ、流してある。
耳には、いつもの紫水晶のピアス。
「その・…ネックレスは・…まさか…!」
ラルタークが目を見張る。
無論、ほかの魔族たちも。
技巧を凝らした金と銀の細工物。
水晶が所々についているが、そのバランスがまた絶妙である。
そしてなにより、この技巧の凝らし方と、込められた魔力。
それは……彼らの主、赤眼の魔王のものだった。
「……これはすごい……。ゼロスが肩入れするのもうなずけるな…」
実を言うと、ウィンディナとフィアリーナも似たような姿なのだが…
シルファのおかげで、引き立て役にしかならない。
「お褒めの言葉と受け取っておきましょう。」
どうやら、獣王一派も到着したらしかった。
魔族らは、またもや感嘆の声を漏らす。
ゼラスのものは、見慣れているのだが…
ゼロスは、めったにこういう事に参加しない。
黒を基調としたタキシード。
要所要所の金具は、シルファとそろいのものであるようだ。
白手袋はいつものとおり。
ゼロス一人だけで見るならば、まだ、感嘆するだけですんだろう。
「お二方ともに、おきれいですぅ・・…」
シェーラが、目をきらきらさせてそうもらす。
そう。
シルファとゼロスは、一対になっていた。
二人並ぶと、もう言葉もないほどに。
…むむぅ…混沌宮のコーディネーターよりいいじゃない…
今度、正体ばらしたときに、海王、混沌宮のコーディネーターにしてみよう♪
「いつまでもここに突っ立っているわけにも行きません。なかにはいりませんか?」
ゼロスに促され始めて、一同はわれに帰ったのだった。



「へ?セイルーンにいく途中だったの?」
リナたちは、再びその歩を進めていた。
ルヴィナガルドのものたちとともに。
「ああ。結界の外に出るには、取り仕切っているセイルーンに断りを入れるのが筋というものだからな。」
ワイザーが簡単に説明する。
「ちょうどいいわ。あたしたちも、結界の外に行くところだったのよ。」
「そうか。」
「アメリアたちにも顔見せたいし・・」
ぴるるるるるるる♪
電子音が鳴り響く。
「…何よ…こんなときに?」
リナは、ふところから、混沌宮直通回線の連絡機を取り出す。
[例の、頼まれてた調査、終わったんですけど…]
「あ、そう?じゃ、データ転送して。」
[はい]
リナは、ルヴィナガルドの首相を狙っているという魔族を調べていたのだ。
何もそんなめんどくさいことしなくてもいいとは思うのだが、リナの直感では、厄介ごとになる、と告げていたらしい。
[やっぱり、かあさまの言ったとおり、厄介でしたよ]
リナの書記であり娘であるリーナがそう語る。
「…やっぱりね…」
送られてきたデータを、精神世界面に広げて覗き、つぶやくリナ。
送られてきたのは、濁族-反逆者のデータだった。
「…何をさっきから言っているのだ?」
ワイザーがたずねる。
彼には、通信機から流れる音声は聞こえないのだ。
「あ、なんでもないわ。」
リナは慌ててごまかした。
…くそ厄介なことになる、と確信しながら。



さて、そんなことは露知らず、魔族側では、いよいよゲストの登場が始まっていた。
シャブラニグドゥこと部下Sが、その場にかしづいて、彼を迎える。
「ようこそおこしくださいました。ゼルドゥーラ様。」
(ああああああああああああっ!ゼルドゥーラって言ったら…魔王宮にも勤めてるから、正体ばれる確率が高いぃぃぃぃぃっ!)
約5名、そんな心の叫びを挙げているが。
「うむ・・・・。久々の休暇でな。」
ゼルドゥーラは、案内された席に座る。
すなわち。
シルファとゼロスの真横に…。
「…すばらしい一対だ。」
「お褒めに預かり、光栄です。」
「なにものだ?」
「新冥王、シルファです。」
「僕は、獣神官ゼロスといいます。」
どんがらごしょおおおおおおん!
ゼルドゥーラは、なんとも派手にひっくりこけた。
「ゼルドゥーラ様?!どうかなさいましたか?」
「ゼ・・・ゼロス様・・・に・・・シルファ・・・様・・・っ!?」
ゼルドゥーラは、二人の名は知っている。
顔など知る由もないが。
「シルファ様・・・って・・・?」
「ゼロスに・・・様なんてつけなくても・・・」
「・・・ああああああああああああ。」
頭を抱えるゼルドゥーラ。
「こらそこっ!この御二方に無礼・・んむぐ!?」
「余計なことは言わなくていいんですよ。」
ゼロスがゼルドゥーラの首を絞めつつ、ぼそりと言う。
まあ・・・『力』で絞めてるよ-だが。
「・・・わ・・・わかりました・・・(汗)」
「・・・?ゼルドゥーラ様?」
「・・なんでもない。・・・ところでシルファさ・・・とと・・・もとい。
   新冥王はこのごろ、ちゃんと休んでいらっしゃ・・・さらにもとい。休んでいるか?」
「・・・はい・・・まあ。」
ぎこちないゼルドゥーラに、不信を募らせる部下Sたち。
(ああああああ。よく考えてみれば獣王のゼラスって・・・お二方の御養子の、陽緑司のゼラス様じゃないか・・・)
ゼルドゥーラは内心頭を抱えた。
「・・・まあ・・・って・・・まさかまた十分だけ、とかじゃないですよね・・・?」
「・・・・・・まさか。ちゃんと休んでますよ。一分だけ♡」
ずしゃああああああああ!
一同おもいっきりすっこける。
・・あたしもこけた・・・・
『シルファ(様)ああああああああ!少しは自分を大事にしてくださいいいいいいいい!』
「・・・いいですか!?貴方が倒れたら、ものすごく大変なことになるんですよ!?ちゃんと休んでください!」
「フィアリーナってば・・大げさねぇ。一分は一分でも、どれくらいの期間に一分なのか、言ってないじゃない。」
「・・・それもそうですね。」
・・・・・・でもなぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シルファだし・・・・
「で・・・どれくらいに一分なんだ?」
ガーヴがたずね、
「一ヶ月♡」
ちゅどおおおおおおおむ!
一同思わず自爆する。
『ああああああああああああ。ぜんぜんだめだぁ!』
「なんで。」
「あのですね。普通、一日に数時間は休むもんですよ!?
  ただでさえ、一ヶ月で10分の睡眠しかとっておられなかった貴方が、
  やっとまともに睡眠が取れるようになったと思ったら、睡眠はおろか、休憩さえほとんど取ってないなんて・・・!」
ゼルドゥーラが語る。
『・・・・10分の睡眠・・・・?』
魔族一同そう尋ねる。
「・・・・・・・・・・・・まさか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゼロスは、ある可能性に気づいて、顔色が悪くなる。
「・・・あの方法で・・・・・・?」
「言ったでしょ。私は、闇がないと存在できないって。
  それと・・・・睡眠のほうは、結構とってるから心配しないで。一週間に1時間くらい取ってるわ。今は。」
「それでも少ない・・・・・・って・・・・・・ゼロスさ・・とと・・知ってらしたんですか・・・?シルファ様の『睡眠方法』。」
「ええ・・・。」
シルファの睡眠方法は・・・尋常じゃないから・・・・・
-思い出すだけでも・・・つらいものがある。
「シルファ・・・貴方・・・なぜそこまで・・・我慢してたんです?」
「だって・・・せっかくの休暇の邪魔しちゃ悪いでしょ?」
あくびれもなく。ごく自然に言い放つ。
「そういう問題じゃありません!ほうっておいたら、かなり長い間行動不能意識不明になるんですよ!?」
・・それだけですめばいいほうなのだが・・・
言うべきか言わざるべきか。
「・・・ゼルドゥーラさま・・・?いったいどういうことです?」
海王が、尋ねる。
「私の口からはとてもではないがいえぬ。・・・私も、半分くらいしかこの会話の意味がわからない。」
「・・・なぜ・・・『様』なんて付けるのですか?この場では貴方が一番偉いのですよ?」
「・・・・私が一番偉い・・・?ちがうな。この場には、私より偉い方が何人もいらっしゃる・・・」
こら。ばらすな、そこ。(爆)
「・・・シルファもその一人・・・ですか・・・?」
部下Sが恐る恐る尋ねた。
「ああ。・・・・・・ところで部下S。おまえ、何やらかした?」
「は?」
「あ、そういえば、高位神族評議会第十九区支部から抗議の文書が届いてましたよ。」
シルファが、ゼロスの説教を無視して、会話に参加してくる。
「曰く、『子供をこちらに押し付けるな。』だそうです。」
ちゅどぉぉぉぉぉぉぉむ!
部下Sは、思わず自爆した。
「・・・・・あああああああああああああああああ。」
「・・・あの・・・シャブラニグドゥ様・・・?今のはどういう・・・?」
海王が恐る恐る尋ねる。
「・・・・ああ、知らなかったの?赤眼の魔王様と赤の竜神は、夫婦なんだよ。子供は・・・確か十一人だっけ。」
「ああああ!ばらすなフィブリゾぉぉぉぉぉ!」
あわてて止めるがすでに時遅し。
「えええええええええええええええええええっ!?」
「知らなかったのか?」
覇王が、そっけなく言った。
「・・・いや知ってたけど。子供はてっきりまだ十人かと・・・」
水竜王と通じ合ってる覇王や、天竜王と通じ合ってる海王はぜんぜん動じていないようである。
「知ってたのかおまえら!?」
ガーヴが声をあげる。
「私は別にそういったことに興味はなかったからな。知ってはいたが、どうでもよかった。」
ゼラスがそっけなく言う。
「・・・それはともかく、この世界、なぜか反逆者に狙われてるらしいから、気をつけろ。」
ゼルドゥーラがあっさりと言い放ち・・・・
びしぃ!
魔族一同、凍りついたのだった。





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はぁい♪
ねじばなぶちのめしてあとがきのっとったLです♡
このごろあたしが活躍してないじゃないのよっ!
本編で出せないなら番外編でもっと出番増やせって言ってるのに!
・・・いや番外編ではあたしの出番増えてるけど。
「光の王2」みたいなのはちょっと・・・。あたしらしくないし。
あ、シルファのとんでもない睡眠方法については
「光の王2」をごらんいただければわかります。
ただし・・・シルファファンにはちょっときついかなー・・・・
暴走して反逆者にならないように。

それでは、このへんで。全ての母より愛を込めて♡